JPH0680754A - ロジン骨格を有する水性ポリウレタン - Google Patents
ロジン骨格を有する水性ポリウレタンInfo
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- JPH0680754A JPH0680754A JP3348835A JP34883591A JPH0680754A JP H0680754 A JPH0680754 A JP H0680754A JP 3348835 A JP3348835 A JP 3348835A JP 34883591 A JP34883591 A JP 34883591A JP H0680754 A JPH0680754 A JP H0680754A
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Abstract
鎖伸長剤から実質的に構成される水性ポリウレタンにお
いて、該高分子ポリオールとして、ジエポキシ化合物1
分子とロジン類2分子との反応物を含有するロジン骨格
を有する水性ポリウレタン。 【効果】 被印刷物としてのポリプロピレンやポリエス
テルなどのプラスチックに対し、優れた密着性を有する
と共に、耐水性が良好であるため優れた水系コーティン
グ剤、水系接着剤などを提供できる。
Description
ポリウレタンに関し、更に詳しくは塗料、印刷インキな
どの各種コーティング剤、または接着剤として好適であ
り、とくに被塗物がポリプロピレンやポリエステルなど
のプラスチックである場合に優れた密着性を有する水性
ポリウレタンに関する。
ティング剤、または接着剤の分野では有機溶剤系が主流
であったが、近年、大気汚染防止、消防法上の規制、労
働安全衛生等の観点より、水系のものに移行してきてい
る。
ボキシル基を有する各種樹脂、主にアクリル樹脂、ポリ
エステル樹脂、ポリウレタン樹脂が提案されている。ポ
リウレタン樹脂に関しても、その他樹脂と同様に水溶化
あるいは水分散化の試みが種々なされている。このう
ち、特公平1−28067号、特公平1−28068号
公報にはポリウレタン樹脂の構成原料であるジオール成
分としてロジンエステルを用い、ポリウレタン分子の側
鎖にロジン骨格を導入する技術が開示されている。しか
し、該方法で得られるポリウレタン樹脂は、概してプラ
スチックフィルムへの密着性が劣ったり、ポリウレタン
の特性である柔軟性が低下するなどの不利がある。かか
る性能低下の理由は定かでないが、例えば以下の理由が
考えられる。すなわち該方法における必須成分であるロ
ジンエステル(ロジンと3価アルコールの反応物)は、
必ずしも純度の高いジオール(モノエステル化物)では
なく、ジエステルおよびトリエステルを副生物として相
当量含有する混合物であり、得られる水性ポリウレタン
樹脂の分子構造は、ソフトセグメントおよびハードセグ
メントから構成される通常のポリウレタン特有の規則性
に比して相当低下しているためと思料される。
ティング剤や接着剤分野の現状を踏まえ、ポリウレタン
の柔軟性を保有し、しかもポリエステル、ポリエチレ
ン、ポリプロピレンなどの各種プラスチックフィルムで
ある被塗物に対し優れた密着性を有する水性ポリウレタ
ンを提供することを目的とした。
決すべく鋭意検討を重ねた結果、特定の高分子ポリオー
ルを使用することにより構成される、ロジン骨格が分子
中に規則的に導入された特定水性ポリウレタンを使用し
た場合には、意外にも前記課題を悉く解決しうることを
見出し、本発明を完成するに至った。
イソシアネートおよび鎖伸長剤から実質的に構成される
水性ポリウレタンにおいて、該高分子ポリオールとし
て、ジエポキシ化合物1分子とロジン類2分子との反応
物を含有することを特徴とするロジン骨格を有する水性
ポリウレタンに関わる。更に本発明は、高分子ポリオー
ル、ジイソシアネートおよび鎖伸長剤から実質的に構成
される水性ポリウレタンにおいて、該高分子ポリオール
として、ジエポキシ化合物1分子とロジン類2分子との
反応物を開始剤としてなるラクトン類の開環重合体を含
有することを特徴とするロジン骨格を有する水性ポリウ
レタンに関わる。
下記ジエポキシ化合物1分子とロジン類2分子とから構
成される反応物であり、更には該反応物を開始剤として
なる下記ラクトン類の開環重合物である。
く各種公知のジエポキシ化合物を使用できる。具体的に
は、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ジエチ
レングリコールジグリシジルエーテル、トリエチレング
リコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコー
ルジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリ
シジルエーテル、ジプロピレングリコールジグリシジル
エーテル、トリプロピレングリコールジグリシジルエー
テル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテ
ル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、
1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテルなどの
非環状脂肪族ジグリシジルエーテル類;2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパンジグリシジルエー
テル、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−
ジヒドロキシビフェニルジグリシジルエーテル、2,2
−ビス(4−(β−ヒドロキシプロポキシ)フェニル)
プロパンジグリシジルエーテル、2,2−ビス(4−ヒ
ドロキシシクロヘキシル)プロパンジグリシジルエーテ
ルなどの芳香族または環状脂肪族ジグリシジルエーテル
類;3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−
エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ビニルシク
ロヘキサンジオキシドなどの環状脂肪族環状オキシラン
類が例示できる。
ロジン、トール油ロジンなどの天然ロジン;精製ロジ
ン、不均化ロジン、精製不均化ロジン、水添ロジンなど
の加工ロジン、またはこれらの混合物を挙げることがで
きる。
ン、γ−カプロラクトン、γ−バレロラクトンなどが挙
げられ、これらは単独または組み合わせて使用できる。
は、特に制限されず公知の反応条件を採用して容易に行
うことができる。例えば、ジエポキシ化合物1モルとロ
ジン類2モルとを触媒存在下、120〜200℃で酸価
5以下、好ましくは3以下となるまで開環付加反応を続
行すれば良い。該触媒としては、例えばトリメチルアミ
ン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ベンジルジ
メチルアミン、ピリジン、2−メチルイミダゾールなど
のアミン系触媒、ベンジルトリメチルアンモニウムクロ
ライドなどの第4アンモニウム塩、ルイス酸、ホウ酸エ
ステル、有機金属化合物、有機金属塩などを使用でき
る。該方法で得られる反応物は、2個のロジン骨格と2
個の水酸基を分子中に有する分子量分布の狭いジオール
化合物である(以下、ロジン変性高分子ポリオールと
いう)。
ン類の反応は、特に制限されず公知の反応条件を採用し
て容易に行うことができる。例えば、ジオール化合物を
開始剤として使用し、ラクトン類を130〜240℃、
好ましくは140〜180℃で開環重合させれば良い。
開環重合に際しては、反応促進のため、触媒の存在下に
行うのが好ましい。該触媒としてはテトラブチルチタネ
ート、テトラプロピルチタネート等の有機チタン化合
物、ジブチルスズラウレート、オクチル酸スズ、ジブチ
ルスズオキサイド等の有機スズ化合物、塩化第一スズ、
臭化第一スズ、ヨウ化第一スズ等のハロゲン化第一スズ
が挙げられる。その使用量は上記開始剤とラクトン類の
使用合計量に対して0.01〜1000ppm程度が好
ましい。こうして得られた開環重合物は、前記反応物の
分子の両端にラクトン類が開環重合してなる分子量分布
の狭いジオール化合物である(以下、ロジン変性高分子
ポリオールという)。
固形分中のロジン類含有率が3〜50重量%、好ましく
は5〜40重量%となるよう、前記ロジン変性高分子ポ
リオールまたはを使用することが望ましい。3重量
%未満ではロジン類の導入による効果はほとんどなく、
50重量%を越える場合にはポリウレタンの骨格が硬く
なりすぎて基材への密着性が低下する傾向がある。残余
の高分子ポリオールとしては、一般のポリウレタン樹脂
において使用する各種公知の高分子ポリオールをそのま
ま採用できる。例えば、酸化エチレン、酸化プロピレ
ン、テトラヒドロフラン等の重合体もしくは共重合体等
のポリエーテルポリオ−ル類;エチレングリコール、ジ
エチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2
−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,
3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペ
ンチルグリコール、ペンタンジオール、3−メチル−
1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオー
ル、オクタンジオール、1,4−ブチンジオール、ジプ
ロピレングリコール等の飽和および不飽和の各種公知の
低分子グリコール類またはn−ブチルグリシジルエーテ
ル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル等のアルキ
ルグリシジルエーテル類、バーサティック酸グリシジル
エステル等のモノカルボン酸グリシジルエステル類、ダ
イマー酸を還元して得られるダイマージオールと、アジ
ピン酸、マレイン酸、フマル酸、無水フタル酸、イソフ
タル酸、テレフタル酸、コハク酸、しゅう酸、マロン
酸、グルタル酸、ピメリン酸、アゼライン酸、セバシン
酸、スベリン酸等の二塩基酸またはこれらに対応する酸
無水物やダイマー酸などとを脱水縮合せしめてえられる
ポリエステルポリオール類;環状エステル化合物を開環
重合してえられるポリエステルポリオール類;その他ポ
リカーボネートポリオール類、ポリブタジエングリコー
ル類、ビスフェノールAに酸化エチレンもしくは酸化プ
ロピレンを付加してえられたグリコール類等の一般にポ
リウレタンの製造に用いられる各種公知の高分子ポリオ
ールがあげられる。
含めた全体としての高分子ポリオ−ルの数平均分子量
は、特に制限はされないが、通常は500〜10000
程度、好ましくは700〜6000の範囲内である。数
平均分子量が700未満では得られる水性ポリウレタン
の皮膜が硬くなりすぎる傾向があり、また10000を
越えると乾燥性及び耐ブロッキング性が低下する傾向が
ある。
アネ−ト化合物としては、芳香族、脂肪族または脂環族
の各種公知のジイソシアネート類を使用することができ
る。たとえば、1,5−ナフチレンジイソシアネート、
4,4' −ジフェニルメタンジイソシアネート、4,
4' −ジフェニルジメチルメタンジイソシアネート、
4,4' −ジベンジルイソシアネート、ジアルキルジフ
ェニルメタンジイソシアネート、テトラアルキルジフェ
ニルメタンジイソシアネート、1,3−フェニレンジイ
ソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、
トリレンジイソシアネート、ブタン−1,4−ジイソシ
アネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソプロ
ピレンジイソシアネート、メチレンジイソシアネート、
2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネー
ト、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシア
ネート、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、
キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネ
ート、リジンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタ
ン−4,4' −ジイソシアネート、1,3−ビス(イソ
シアネートメチル)シクロヘキサン、メチルシクロヘキ
サンジイソシアネート、m−テトラメチルキシリレンジ
イソシアネートやダイマー酸のカルボキシル基をイソシ
アネート基に転化したダイマージイソシアネート等がそ
の代表例としてあげられる。
基と少なくとも1個のカルボキシル基とを有する化合物
を鎖伸長剤として好適に使用できる。これにより、得ら
れるポリウレタン中にカルボキシル基が導入されアニオ
ン性が付与される。該化合物としては例えば、グリセリ
ン酸、ジオキシマレイン酸、ジオキシフマル酸、酒石
酸、2,6−ジオキシ安息香酸、ジメチロールプロピオ
ン酸、2,2−ジメチロール酪酸、2,2−ジメチロー
ル吉草酸、2,2−ジメチロールペンタン酸、4,4−
ビス(ヒドロキシフェニル)吉草酸、4,4−ビス(ヒ
ドロキシフェニル)酪酸などが挙げられる。なかでも、
反応制御の容易性から酒石酸やジメチロールプロピオン
酸が好ましい。
必要に応じて併用できる。例えば、前記ポリエステルジ
オールの説明の項で列挙した各種公知の低分子グリコー
ル類;エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサ
メチレンジアミン、トリエチレンテトラミン、ジエチレ
ントリアミン、イソホロンジアミン、ジシクロヘキシル
メタン−4,4’−ジアミンなどのアミン類;2−ヒド
ロキシエチルエチレンジアミン、2−ヒドロキシエチル
プロピレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシエチルエチレ
ンジアミン、ジ−2−ヒドロキシエチルプロピレンジア
ミン、2−ヒドロキシプロピルエチレンジアミン、ジ−
2−ヒドロキシプロピルエチレンジアミンなどの分子内
に水酸基を有するジアミン類;ダイマー酸のカルボキシ
ル基をアミノ基に転化したダイマージアミンなど;グル
コン酸、糠酸、粘液酸、グルクロン酸などのポリヒドロ
キシカルボン酸類;ジアミノ安息香酸、リジン、アルギ
ニン、α,δ−ジアミノバレリアン酸、4,4−ビス
(アミノフェニル)酪酸、3,3’−ジカルボキシベン
ジジン、3,3’−ジカルボキシ−4,4’−ジアミノ
ジフェニルメタンなどのポリアミノカルボン酸類;チロ
シン、セリンなどの水酸基およびアミノ基含有カルボン
酸類;システインなどのメルカプト基およびアミノ基含
有カルボン酸類;トリス(ヒドロキシメチル)アミン、
2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール、
ジエタノールアミン、ジ−2−ヒドロキシエチルエチレ
ンジアミン、ジ−2−ヒドロキシエチルプロピレンジア
ミンなどの分子内に水酸基を有するジアミン類と無水マ
レイン酸、無水フタル酸、無水トリメリット酸、テトラ
ヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、テト
ラブロモ無水フタル酸、無水グルタル酸、無水シトラコ
ン酸、無水ショウノウ酸、2,3−ジメチル無水マレイ
ン酸、シス−1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、エ
ンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ
無水ピロメリット酸などの環式ジカルボン酸無水物との
縮合物;水などを例示できる。
アネ−ト化合物としては、芳香族、脂肪族または脂環族
の各種公知のジイソシアネート類を使用することができ
る。たとえば、1,5−ナフチレンジイソシアネート、
4,4' −ジフェニルメタンジイソシアネート、4,
4' −ジフェニルジメチルメタンジイソシアネート、
4,4' −ジベンジルイソシアネート、ジアルキルジフ
ェニルメタンジイソシアネート、テトラアルキルジフェ
ニルメタンジイソシアネート、1,3−フェニレンジイ
ソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、
トリレンジイソシアネート、ブタン−1,4−ジイソシ
アネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソプロ
ピレンジイソシアネート、メチレンジイソシアネート、
2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネー
ト、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシア
ネート、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、
キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネ
ート、リジンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタ
ン−4,4' −ジイソシアネート、1,3−ビス(イソ
シアネートメチル)シクロヘキサン、メチルシクロヘキ
サンジイソシアネート、m−テトラメチルキシリレンジ
イソシアネートやダイマー酸のカルボキシル基をイソシ
アネート基に転化したダイマージイソシアネート等がそ
の代表例としてあげられる。
の分子量を調節するために、必要に応じて鎖長停止剤を
用いることができる。斯かる停止剤としては、例えば、
ジ−n−ブチルアミンなどのジアルキルアミン類、エタ
ノール、イソプロピルアルコールなどのアルコール類、
イソシアネート基と反応しうる活性水素を有する官能基
1個と少なくとも1個のカルボキシル基とを有する化合
物があげられる。該化合物としては、例えば、4−ヒド
ロキシイソフタル酸、サリチル酸、リンゴ酸、グリコー
ル酸、ヒドロキシピバリン酸、11−オキシヘキサデカ
ン酸、リシノール酸、2−オキシドデカン酸などのモノ
ヒドロキシカルボン酸;グルタミン酸、アラニン、グリ
シン、6−アミノカプロン酸、4−アミノ酪酸、モノア
ミノ安息香酸などのモノアミノカルボン酸など各種公知
のものがあげられる。
中のカルボキシル基含有量は、後述する中和操作により
水溶化しうる限り、特に限定はされないが、通常は固形
分酸価が15〜100程度、好ましくは20〜90であ
る。
ては、例えば次の方法を挙げることができる。前記高
分子ポリオールとジイソシアネート化合物とを、イソシ
アネート基過剰の条件で反応させ、高分子ポリオールの
末端にイソシアネート基を有するプレポリマーを調製
し、次いでこのプレポリマーを芳香族系溶剤、ケトン系
溶剤、エステル系溶剤などから選択される適当な有機溶
媒中で鎖伸長剤及び必要により鎖長停止剤と反応させ
る。次いで、アンモニア、有機アミン、アルカリ金属水
酸化物などの中和剤を適宜選択使用して樹脂中のカルボ
キシル基を中和し、更に水を加えた後、系中に残存する
有機溶剤を減圧留去することにより水溶液に相転換する
方法。なお、この際、中和度は特に制限されず、また必
要により各種公知の界面活性剤を少量使用することもで
きる。高分子ポリオール成分、ジイソシアネート化合
物、鎖伸長剤及び必要により鎖長停止剤を、前記と同様
の有機溶媒中で一度に反応させた後、同様に水溶液に相
転換する方法。高分子ポリオール、ジイソシアネート
及びカルボキシル基を有する鎖伸長剤とを、適当な有機
溶媒中でイソシアネート基過剰の条件下で反応させ、分
子末端にイソシアネート基を有するプレポリマーを調製
し、次いで前記中和剤でプレポリマー中のカルボキシル
基を中和し、更に水を添加することにより水溶液に相転
換した後、鎖伸長剤及び必要により鎖長停止剤を反応さ
せ、そののち系中に存在する有機溶剤を減圧留去する方
法。いずれの方法を採用する場合であっても、最終的に
得られるポリウレタン樹脂に含有されるカルボキシル基
が前記の酸価範囲内となるよう反応させることが好まし
い。
囲で、必要に応じて、本発明の水系ポリウレタン樹脂以
外の従来公知の水系樹脂を併用しうる。例えば、本発明
以外の水系ポリウレタン樹脂、水系ポリアミド樹脂、水
系アクリル酸エステル系共重合体塩、水系スチレン−マ
レイン酸系共重合体塩等が挙げられる。
する水性ポリウレタンは、塗料、印刷インキなどの各種
コーティング剤、または接着剤におけるバインダー樹脂
として好適に利用できる。該用とにおける組成物を調製
するに際しては、特に制限はなく、公知の方法に従えば
足りる。例えば、本発明の水性ポリウレタンに各種顔料
を加えて、練肉、分散し、必要に応じて上記の併用樹脂
や、ブロッキング防止剤、可塑剤などの添加剤を適宜配
合することにより、容易に水系コーティング組成物を収
得できる。
ピレンやポリエステルなどのプラスチックに対し、優れ
た密着性を有すると共に、耐水性が良好であるため優れ
た水系コーティング剤、水系接着剤などを提供できると
いう多大の効果を奏する。
る理由は定かではないが、前記特定高分子ポリオールが
側鎖に疎水性の強いロジン骨格を均一に含有すること、
更には特公平1−28067などに見られるような低分
子量物を含有しないことに基づくためと思料される。
本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に
限定されるものではない。尚、部および%は重量基準で
ある。
えた丸底フラスコに中国産ガムロジン(WG級、酸価1
66.1)200部を仕込み、窒素気流下に過熱溶融さ
せた。2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ンジグリシジルエーテル(エポキシ当量183.9)1
08.9部を撹拌下に仕込み、140℃にて2−メチル
イミダゾール0.058部を添加し、150℃で5時間
反応させ、水酸基価113.0、酸価1.4のロジン変
性高分子ポリオールAを308.6部得た。
性高分子ポリオールA182.7部、ε−カプロラクト
ン168.4部及びジブチルスズラウレート0.08部
を仕込み、170℃にて11時間反応させ、水酸基価5
8.8、酸価0.8のロジン変性高分子ポリオールBを
351部得た。
ニル)プロパンジグリシジルエーテルに代えて1,6−
ヘキサンジオールジグリシジルエーテル(エポキシ当量
150.9)89.4を使用した他は同様にして反応を
行い、水酸基価120.0、酸価2.0のロジン変性高
分子ポリオールCを289部得た。
性高分子ポリオールAを42.2部、ポリブタジエンジ
オール(重量平均分子量1000、水酸基価71.9)
66.3部、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シ
クロヘキサン44.7部、ジメチロールプロピオン酸2
0.1部及びメチルエチルケトン115.5部を仕込
み、窒素気流下に80℃で8時間反応させ、ポリウレタ
ン溶液を得た。このポリマー溶液にジメチルアミノエタ
ノール13.1部と水485.8部との混合液を滴下
し、十分に撹拌分散したのち、加熱減圧してメチルエチ
ルケトンを留去し、半透明のポリウレタン水分散液Aを
得た。このものは樹脂固形分濃度28.9%、粘度14
70cP/25℃、pH8.5であった。なお、該樹脂
の固形分酸価は48.6、ポリウレタン水分散液A(固
形分)中のロジン類含有量は14.5%である。
わりに製造例2で得たロジン変性高分子ポリオールBを
81.1部使用し、更に水の使用量を609.1部に変
えた他は同様にして反応を行い、樹脂固形分濃度28.
5%、粘度1050cP/25℃、pH8.4のポリウ
レタン水分散液Bを得た。なお、該樹脂の固形分酸価は
39.7、ポリウレタン水分散液B(固形分)中のロジ
ン類含有量は12.0%である。
わりに製造例3で得たロジン変性高分子ポリオールCを
79.5部使用し、ポリブタジエンジオールの使用量を
0部とし、更に水の使用量を436.6部とした他は同
様にして反応を行い、樹脂固形分濃度28.0%、粘度
2000cP/25℃、pH8.5のポリウレタン水分
散液Cを得た。なお、該樹脂の固形分酸価は58.3、
ポリウレタン水分散液C(固形分)中のロジン類含有量
は36.6%である。
性高分子ポリオールAを19.9部、ポリブタジエンジ
オール(重量平均分子量1000、水酸基価71.9)
62.4部、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シ
クロヘキサン72.7部、ジメチロールプロピオン酸1
8.8部及びメチルエチルケトン115.9部を仕込
み、窒素気流下に80℃で5時間反応させ、イソシアネ
ート末端を有するプレポリマー溶液を得た。この溶液を
10℃まで冷却後、ジメチルアミノエタノール12.5
部と水435部との混合液を反応系内を同温度に維持し
ながら滴下し、十分に撹拌分散したのち、加熱減圧して
メチルエチルケトンを留去し、半透明のポリウレタン水
分散液Dを得た。このものは樹脂固形分濃度31.0
%、粘度900cP/25℃、pH8.5であった。な
お、該樹脂の固形分酸価は46.0、ポリウレタン水分
散液D(固形分)中のロジン類含有量は6.9%であ
る。
(重量平均分子量1000、水酸基価112.5)4
2.9部、ポリブタジエンジオール(重量平均分子量1
000、水酸基価71.9)67.1部、1,3−ビス
(イソシアネートメチル)シクロヘキサン63.8部、
ジメチロールプロピオン酸23.9部及びメチルエチル
ケトン131.8部を仕込み、窒素気流下に80℃で5
時間反応させ、イソシアネート末端を有するプレポリマ
ー溶液を得た。この溶液を10℃まで冷却後、ジメチル
アミノエタノール15.9部と水453部との混合液を
同温度に維持しながら滴下し、十分に撹拌分散したの
ち、加熱減圧してメチルエチルケトンを留去し、半透明
のポリウレタン水分散液Eを得た。このものは樹脂固形
分濃度31.2%、粘度610cP/25℃、pH8.
6であった。
液(ロジン含有ポリウレタン)を調製した。以下この水
性溶液をFという。
験あらかじめ、実施例1〜3及び比較例1〜2で得られ
た水分散液または水性溶液を水にて樹脂固形分濃度が2
5%となるよう希釈した。ついで、 チタン白(ルチル型) 30部 25%ポリウレタン樹脂水溶液 45部 水 10.3部 イソプロピルアルコール 14.7部 上記組成の混合物をそれぞれペイントシェイカ−で練肉
し、白色印刷インキを調製した。この白色印刷インキを
版深30μmのグラビアプレ−トを備えた簡易グラビア
印刷機により、厚さ20μmのコロナ放電延伸処理ポリ
プロピレンフィルム(OPP)の放電処理面、及び厚さ
11μmのポリエチレンテレフタレ−ト(PET)の片
面に印刷し、40〜50℃で乾燥し、印刷フィルムを得
た。 密着性 得られた印刷フィルムを24時間放置後、印刷面にセロ
ファンテープをはりつけ、角度60゜で急速に剥したと
きの印刷皮膜の外観を観察し、以下の基準で評価した。
評価結果を表1に示す。 〇 -------- 印刷皮膜の80%以上がフィルム側に残
った。 △ -------- 印刷皮膜の50〜80%がフィルム側に
残った。 × -------- 印刷皮膜の50%以下しかフィルム側に
残らなかった。 耐水性 調製した印刷フィルムを24時間放置後、水で湿した脱
脂綿により該印刷面を軽く擦すり、インキが剥離し始め
るまでの擦すり回数で評価した。
Claims (4)
- 【請求項1】 高分子ポリオール、ジイソシアネートお
よび鎖伸長剤から実質的に構成される水性ポリウレタン
において、該高分子ポリオールとして、ジエポキシ化合
物1分子とロジン類2分子との反応物を含有することを
特徴とするロジン骨格を有する水性ポリウレタン。 - 【請求項2】 高分子ポリオール、ジイソシアネートお
よび鎖伸長剤から実質的に構成される水性ポリウレタン
において、該高分子ポリオールとして、ジエポキシ化合
物1分子とロジン類2分子との反応物を開始剤としてな
るラクトン類の開環重合体を含有することを特徴とする
ロジン骨格を有する水性ポリウレタン。 - 【請求項3】 水性ポリウレタン樹脂固形分中のロジン
類含有量が、3〜50重量%である請求項1または2記
載の水性ポリウレタン。 - 【請求項4】 鎖伸長剤として、少なくとも2個の水酸
基と少なくとも1個のカルボキシル基とを有する化合物
を含有する請求項1〜3のいずれかに記載の水性ポリウ
レタン。
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JP34883591A JP3160980B2 (ja) | 1991-12-04 | 1991-12-04 | ロジン骨格を有する水性ポリウレタン |
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JP34883591A JP3160980B2 (ja) | 1991-12-04 | 1991-12-04 | ロジン骨格を有する水性ポリウレタン |
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- 1991-12-04 JP JP34883591A patent/JP3160980B2/ja not_active Expired - Lifetime
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