JPH08231679A - ポリウレタンの製法 - Google Patents

ポリウレタンの製法

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JPH08231679A
JPH08231679A JP7038447A JP3844795A JPH08231679A JP H08231679 A JPH08231679 A JP H08231679A JP 7038447 A JP7038447 A JP 7038447A JP 3844795 A JP3844795 A JP 3844795A JP H08231679 A JPH08231679 A JP H08231679A
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polyurethane
chain extender
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Koichiro Oshima
弘一郎 大島
Nobuyuki Takagi
信之 高木
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Arakawa Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 バインダー、コーティング剤、接着剤などに
好適に用いられ、ポリオレフィンやポリエステルなどの
プラスチックに対してすぐれた密着性を有し、またすぐ
れた耐水性を有するポリウレタンの製法を提供するこ
と。 【構成】 高分子量ポリオール、ポリイソシアネート化
合物および鎖伸長剤を含有した重合成分を反応させるポ
リウレタンの製法であって、前記鎖伸長剤として活性水
素を複数個有するケチミン化合物を含有したものを用い
ることを特徴とするポリウレタンの製法、ならびに高分
子量ポリオール、ポリイソシアネート化合物、鎖伸長剤
および鎖伸長停止剤を含有した重合成分を反応させるポ
リウレタンの製法であって、前記鎖伸長停止剤として活
性水素を1個有するケチミン化合物を含有したものを用
いることを特徴とするポリウレタンの製法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリウレタンの製法に
関する。さらに詳しくは、バインダー、コーティング
剤、接着剤などに好適に用いることができ、ポリオレフ
ィンやポリエステルなどのプラスチックに対してもすぐ
れた密着性を呈するポリウレタンの製法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、バインダー、コーティング剤や接
着剤には、アクリル樹脂、ポリエステル、ポリウレタン
などが用いられている。これらのなかで、ポリウレタン
は、柔軟性にすぐれており、種々の材質に対する密着性
にすぐれていることから、近年多く用いられるようにな
ってきてはいるものの、ポリオレフィンやポリエステル
などのプラスチックに対しては密着性が低く、また耐水
性に劣るという問題を有していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術に鑑みてなされたものであり、ポリウレタン特有の柔
軟性を有しながら、ポリオレフィンやポリエステルなど
のプラスチックに対してもすぐれた密着性を有し、かつ
耐水性にすぐれたポリウレタンの製法を提供することを
目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、第1に、高分
子量ポリオール、ポリイソシアネート化合物および鎖伸
長剤を含有した重合成分を反応させるポリウレタンの製
法であって、前記鎖伸長剤として活性水素を複数個有す
るケチミン化合物を含有したものを用いることを特徴と
するポリウレタンの製法に関する。第2に、高分子ポリ
オール、ポリイソシアネート化合物、鎖伸長剤および鎖
伸長停止剤を含有した重合成分を反応させるポリウレタ
ンの製法であって、前記鎖伸長停止剤として活性水素を
1個有するケチミン化合物を含有したものを用いること
を特徴とするポリウレタンの製法に関する。
【0005】
【作用および実施例】本発明は、前記したように、第1
に高分子量ポリオール、ポリイソシアネート化合物およ
び鎖伸長剤を含有した重合成分を重付加反応させるポリ
ウレタンの製法であって、前記鎖伸長剤として活性水素
を複数個有するケチミン化合物を含有したものを用いる
こと、ならびに高分子量ポリオール、ポリイソシアネー
ト化合物、鎖伸長剤および鎖伸長停止剤を含有した重合
成分を重付加反応させるポリウレタンの製法であって、
前記鎖伸長停止剤として活性水素を1個有するケチミン
化合物を含有したものを用いることを特徴とするもので
ある。
【0006】前記高分子量ポリオールとしては、たとえ
ばポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、
ポリカーボネートポリオール、ポリオレフィングリコー
ルなどがあげられる。
【0007】前記ポリエーテルポリオールの具体例とし
ては、たとえばポリエチレングリコール、ポリプロピレ
ングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール
などがあげられる。
【0008】前記ポリエステルポリオールの具体例とし
ては、たとえばエチレングリコール、ジエチレングリコ
ール、トリエチレングリコール、1,2−プロパンジオ
ール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオ
ール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタン
ジオール、1,6−ヘキサンジオール、オクタンジオー
ル、1,4−ブチンジオール、ジプロピレングリコー
ル、ビスフェノールA、水添ビスフェノールAなどの低
分子量グリコールと、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、
グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、ア
ゼライン酸、セバシン酸、フマル酸、マレイン酸、フタ
ル酸、イソフタル酸、テレフタル酸などの二塩基酸やこ
れらの酸無水物とを脱水縮合させてえられる脱水縮合系
ポリエステルポリオール;ε−カプロラクトン、β−メ
チル−δ−バレロラクトンなどのラクトンを開環重合さ
せてえられる開環重合系ポリエステルポリオールなどが
あげられる。なお、前記低分子量グリコールには、かか
る低分子量グリコールの配合量の5モル%以下の範囲内
において、3価以上のポリオールを用いることができ
る。かかる3価以上のポリオールの具体例としては、た
とえばグリセリン、ブタントリオール、ペンタントリオ
ール、ヘキサントリオール、トリメチロールエタン、ト
リメチロールプロパンなどの3価アルコール;ペンタエ
リスリトールなどの4価アルコール;ソルビトールなど
の6価アルコールなどがあげられる。
【0009】前記ポリカーボネートポリオールの具体例
としては、たとえば1,6−ヘキサンジオールなどの前
記低分子量グリコールと、エチレンカーボネート、ジメ
チルカーボネート、ジフェニルカーボネートなどの低分
子量カーボネートを、エステル交換してえられた各種ポ
リカーボネートポリオールなどがあげられる。
【0010】前記ポリオレフィングリコールの具体例と
しては、たとえばポリブタジエングリコール、ポリイソ
プレングリコール、ポリクロロプレングリコール、ポリ
ブタジエングリコールの水素化物、ポリイソプレングリ
コールの水素化物などがあげられる。
【0011】なお、これらの高分子量ポリオールは、通
常単独でまたは2種以上を混合して用いられる。
【0012】前記高分子量ポリオールの数平均分子量
は、とくに限定がないが、あまりにも低いばあいには、
えられるポリウレタンの皮膜が硬くなる傾向があるの
で、通常500以上、好ましくは700以上であること
が望ましく、またあまりにも高いばあいには、乾燥性が
低下する傾向があるので、通常10000以下、好まし
くは6000以下であることが望ましい。
【0013】前記ポリイソシアネート化合物としては、
たとえばジイソシアネート化合物などがあげられ、その
なかでは、鎖状脂肪族ジイソシアネート、環状脂肪族ジ
イソシアネート、芳香族ジイソシアネート、芳香脂肪族
ジイソシアネート、アミノ酸誘導体からえられるジイソ
シアネートなどがあげられる。
【0014】前記鎖状脂肪族ジイソシアネートの具体例
としては、たとえばメチレンジイソシアネート、イソプ
ロピレンジイソシアネート、ブタン−1,4−ジイソシ
アネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,
4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,
4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、
ダイマー酸が有するカルボキシル基をイソシアネート基
に置き換えたダイマージイソシアネートなどがあげられ
る。
【0015】前記環状脂肪族ジイソシアネートの具体例
としては、たとえばシクロヘキサン−1,4−ジイソシ
アネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキ
シルメタン−4,4´−ジイソシアネート、1,3−ジ
(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、メチルシク
ロヘキサンジイソシアネートなどがあげられる。
【0016】前記芳香族ジイソシアネートの具体例とし
ては、たとえば4,4´−ジフェニルジメチルメタンジ
イソシアネートなどのジアルキルジフェニルメタンジイ
ソシアネート、4,4´−ジフェニルテトラメチルメタ
ンジイソシアネートなどのテトラアルキルジフェニルメ
タンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシア
ネート、4,4´−ジフェニルメタンジイソシアネー
ト、4,4´−ジベンジルイソシアネート、1,3−フ
ェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソ
シアネート、トリレンジイソシアネートなどがあげられ
る。
【0017】前記芳香脂肪族ジイソシアネートの具体例
としては、たとえばキシリレンジイソシアネート、m−
テトラメチルキシリレンジイソシアネートなどがあげら
れる。
【0018】前記アミノ酸誘導体からえられるジイソシ
アネートの具体例としては、たとえばリジンジイソシア
ネートなどがあげられる。
【0019】これらのジイソシアネート化合物をはじめ
とする前記ポリイソシアネート化合物は、通常単独でま
たは2種以上を混合して用いられる。
【0020】前記高分子量ポリオールとポリイソシアネ
ート化合物との配合割合は、とくに限定がないが、えら
れるポリウレタンの機械的強度の観点から、高分子量ポ
リオールに含まれるOH基1モルに対してポリイソシア
ネート化合物に含まれるNCO基が1.1モル以上、好
ましくは1.3モル以上とすることが望ましく、また、
えられるポリウレタンの溶液安定性の観点から、前記O
H基1モルに対して前記NCO基が5モル以下、好まし
くは4モル以下とすることが望ましい。
【0021】本発明においては、前記重合成分の1つで
ある前記鎖伸長剤として、活性水素を複数個有するケチ
ミン化合物(以下、ケチミン化合物(I)という)を含
有したものを用いる点に大きな特徴がある。
【0022】前記ケチミン化合物(I)の具体例として
は、たとえばN,N−ビス(ヒドロキシエチル)エチレ
ンジアミン、N,N−ビス(ヒドロキシプロピル)エチ
レンジアミン、ジエタノールアミノプロピルアミンなど
の2個の水酸基と1個の1級アミノ基を有するアミン
と、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、
メチルイソブチルケトンなどのケトン化合物とからえら
れるケチミン化合物;N−(β−アミノエチル)エタノ
ールアミン、2−ヒドロキシエチルアミノプロピルアミ
ンなどの水酸基、1級アミノ基および2級アミノ基を1
つずつ有するアミン化合物と前記ケトン化合物とを反応
させたのちに、エチレンオキサイド、プロピレンオキサ
イド、フェニルグリシジルエーテルなどのエポキシ化合
物を反応させてえられたケチミン化合物などの水酸基を
2個有するケチミン化合物;トリエチレンテトラミンな
どの1級アミノ基および2級アミノ基を2個ずつ有する
1級アミンと前記ケトン化合物とからえられるケチミン
化合物などのアミノ基を2個有するケチミン化合物など
があげられる。
【0023】前記鎖伸長剤としては、前記ケチミン化合
物(I)のほかに、通常用いられている鎖伸長剤を用い
ることができる。その具体例としては、たとえば前記低
分子量グリコール;エチレンジアミン、プロピレンジア
ミン、ヘキサメチレンジアミン、トリエチレンテトラミ
ン、ジエチレントリアミン、イソホロンジアミン、ジシ
クロヘキシルメタン−4,4´−ジアミンなどのアミン
化合物;2−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、2−
ヒドロキシエチルプロピレンジアミン、ジ−2−ヒドロ
キシエチルエチレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシエチ
ルプロピレンジアミン、2−ヒドロキシプロピルエチレ
ンジアミン、ジ−2−ヒドロキシプロピルエチレンジア
ミンなどの水酸基を有するジアミン化合物;ダイマー酸
のカルボキシル基をアミノ基に置き換えたダイマージア
ミンなどがあげられる。
【0024】前記鎖伸長剤に含有されるケチミン化合物
(I)の配合量は、えられるポリウレタンが、ポリオレ
フィンやポリエステルなどのプラスチックに対して充分
な密着性を有するようにするために、該鎖伸長剤の5重
量%以上、好ましくは10重量%以上とすることが望ま
しい。したがって、前記ケチミン化合物(I)は、単独
で前記鎖伸長剤として用いることもできる。
【0025】また、前記鎖伸長剤の配合量は、とくに限
定がないが、えられるポリウレタンの機械的強度の観点
から、前記高分子量ポリオールとポリイソシアネート化
合物との合計量の2重量%以上、好ましくは4重量%以
上とすることが望ましく、えられるポリウレタンの溶液
安定性の観点から、前記高分子量ポリオールとポリイソ
シアネート化合物との合計量の20重量%以下、好まし
くは10重量%以下とすることが望ましい。
【0026】本発明の製法によれば、前記高分子量ポリ
オール、ポリイソシアネート化合物および鎖伸長剤を含
有した重合成分を共重合させることにより、ポリウレタ
ンをうることができる。たとえば水に分散させたポリウ
レタンの製法としては、水溶性の原料を用いてえられた
ポリウレタンを水に分散させる方法、イオン性基をポリ
ウレタンに導入する方法、乳化剤を用いる方法などがあ
げられる。
【0027】前記水溶性の原料を用いる方法としては、
たとえば水溶性ポリオールを含有した高分子量ポリオ
ール、ポリイソシアネート化合物および鎖伸長剤を適当
な有機溶剤中で一度に混合させ、NCO基が消失するま
で反応させたのち、えられた反応生成物を水に分散さ
せ、有機溶剤を除去する方法、水溶性ポリオールを含
有した高分子量ポリオールとポリイソシアネート化合物
とを、NCO基が過剰となる条件で反応させて、分子の
末端にNCO基を有するプレポリマーを生成させ、かか
るプレポリマーを適当な有機溶剤に加えて調製した溶液
を水に分散させ、かかる溶液中に鎖伸長剤を加えて反応
を進行させたのち、有機溶剤を除去する方法などがあげ
られる。これら2つの方法のなかで、前記の方法には
反応中に、前記ケチミン化合物(I)が反応溶媒である
水で分解するおそれがあるので、前記の方法が好まし
い。該水溶性ポリオールの配合量にはとくに限定がな
く、用いられる水溶性ポリオールの種類などによって適
宜調整すればよいが、たとえばポリオキシエチレングリ
コールを用いるばあいには、えられるポリウレタンの樹
脂固形分の20〜80重量%となるように調整すること
が、水分散性および耐水性を両立させるという観点から
好ましい。なお、前記水溶性ポリオールの配合量が20
重量%未満では、水分散性が低下し、また80重量%を
こえるばあいには、耐水性が低下する傾向がある。前記
有機溶剤の種類にはとくに限定がなく、通常用いられて
いるものであればよい。かかる有機溶剤の具体例として
は、たとえばベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香
族系溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系溶
剤;アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、
メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶剤;ジメチル
ホルムアミドなどのアミド系溶剤;ジメチルスルホキシ
ドなどのスルホキシド系溶剤;ジメチルエーテル、ジエ
チルエーテルなどのエーテル系溶剤などがあげられる。
これらの有機溶剤は、単独でまたは2種以上を混合して
用いられる。
【0028】前記イオン性基をポリウレタンに導入する
方法は、たとえば塩基性チッ素やカルボキシル基を有す
る鎖伸長剤を用いることによって、えられるポリウレタ
ンに4級アミノ塩基やカルボン酸塩基などのイオン性基
を導入し、乳化剤などを加えることなく水に分散させる
方法である。
【0029】前記塩基性チッ素を有する鎖伸長剤は、4
級アミノ塩基をポリウレタンに導入する際に用いられ、
その具体例としては、たとえばN−メチルジエタノール
アミン、N−エチルジエタノールアミン、N−プロピル
ジエタノールアミン、N−イソプロピルジエタノールア
ミン、N−ブチルジエタノールアミン、N−イソブチル
ジエタノールアミン、N−オレイルジエタノールアミ
ン、N−ステアリルジエタノールアミン、エトキシ化椰
子油アミン、N−アリルジエタノールアミン、N−メチ
ルジイソプロパノールアミン、N−エチルジイソプロパ
ノールアミン、N−プロピルジイソプロパノールアミ
ン、N−ブチルジイソプロパノールアミン、ジメチルジ
エトキシヒドラジン、プロポキシメチルジエタノールア
ミン、N−(3−アミノプロピル)−N−メチルエタノ
ールアミン、N,N´−ビス(オキシエチル)プロピレ
ンジアミン、ジエタノールアミノアセトアミド、ジエタ
ノールアミノプロピオンアミド、N,N−ビス(オキシ
メチル)セミカルバジドなどのアルコキシ化鎖状脂肪族
アミン;N−シクロヘキシルジイソプロパノールアミン
などのアルコキシ化環状脂肪族アミン;N,N−ジエト
キシアニリン、N,N−ジエトキシトルイジン、N,N
−ジエトキシ−1−アミノピリジン、N,N´−ビス
(2−ヒドロキシエチル)−N,N´−ジエチルヘキサ
ヒドロ−p−フェニレンジアミン、N,N´−ビス(オ
キシエチル)フェニルセミカルバジドなどのアルコキシ
化芳香族アミン、N,N´−ジエトキシピペラジン、N
−2−ヒドロキシエチルピペラジンなどのアルコキシ化
複素環アミン;N−メチル−N,N−ビス(3−アミノ
プロピル)アミン、N−(3−アミノプロピル)−N,
N´−ジメチルエチレンジアミン、N,N´−ビス(3
−アミノプロピル)−N,N´−ジメチルエチレンジア
ミンなどの鎖状脂肪族アミン;2,6−ジアミノピリジ
ン、p,p´−ビス−アミノメチルジベンジルメチルア
ミンなどの芳香族アミン;N,N´−ビス(3−アミノ
プロピル)ピペラジン、N−(2−アミノエチル)ピペ
ラジンなどの複素環アミンなどがあげられ、これらの鎖
伸長剤は、単独でまたは2種以上を混合して用いられ
る。またかかる鎖伸長剤が有する塩基性チッ素は、塩化
物イオン、硫酸塩イオン、有機カルボン酸のアニオンな
どの4級化剤を用いて4級化され、かかる鎖伸長剤は、
前記重合成分を水に分散させる前に用いてもよく、また
前記重合成分を水に分散させたあとに用いてもよい。
【0030】前記カルボキシル基を有する鎖伸長剤は、
カルボン酸塩基をポリウレタンに導入する際に用いら
れ、その具体例としては、たとえばグリセリン酸、ジオ
キシマレイン酸、ジオキシフマル酸、酒石酸、ジメチロ
ールプロピオン酸、2,2−ジメチロール酪酸、2,2
−ジメチロール吉草酸、2,2−ジメチロールペンタン
酸、4,4−ジ(ヒドロキシフェニル)吉草酸、4,4
−ジ(ヒドロキシフェニル)酪酸などの脂肪族カルボン
酸;2,6−ジオキシ安息香酸などの芳香族カルボン酸
などがあげられ、これらの鎖伸長剤は、単独でまたは2
種以上を混合して用いられる。また、かかる鎖伸長剤が
有するカルボキシル基は、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウムなどのアルカリ金属の水酸化物;アンモニア;ト
リメチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールア
ミン、N−メチルジエタノールアミンやN−エチルジエ
タノールアミンをはじめとするN−アルキルジエタノー
ルアミン、N,N−ジメチルエタノールアミンやN,N
−ジエチルエタノールアミンをはじめとするN,N−ジ
アルキルエタノールアミンなどの3級アミンなどの中和
剤を用いて中和される。また、かかる鎖伸長剤は、前記
重合成分を水に分散させる前に用いてもよく、前記重合
成分を水に分散させたあとに用いてもよい。なお、前記
イオン性基を有する鎖伸長剤は、前記グリコールの一部
として用いることができる。
【0031】前記イオン性基を有する鎖伸長剤の配合量
は、とくに限定がないが、前記塩基性チッ素を有する鎖
伸長剤としては、たとえばかかる塩基性チッ素を有する
ポリウレタン中の塩基性チッ素が、該ポリウレタンの樹
脂固形分1gに対して0.3×10-4グラム当量〜18
×10-4グラム当量程度となるようにすることが好まし
い。また、前記カルボキシル基を有する鎖伸長剤として
は、たとえばかかるカルボキシル基を有するポリウレタ
ン中のカルボキシル基が、該ポリウレタンの樹脂固形分
1gに対して0.3×10-4グラム当量〜18×10-4
グラム当量程度となるようにすることが好ましい。
【0032】前記イオン性基を導入する方法の具体例と
しては、たとえば高分子量ポリオールとポリイソシア
ネート化合物とをOH基に対してNCO基が過剰となる
条件で反応させて分子の末端にNCO基を有するプレポ
リマーを生成させ、かかるプレポリマーを適当な有機溶
剤の溶液とし、該有機溶剤溶液に前記イオン性基を有す
る鎖伸長剤を含有する鎖伸長剤を加えて反応させてえら
れる反応生成物を前記4級化剤または中和剤を用いて4
級化または中和し、さらに水に分散させたのちに有機溶
剤を除去する方法、高分子量ポリオール、ポリイソシ
アネート化合物および前記イオン性基を有する鎖伸長剤
を含有した鎖伸長剤を適当な有機溶剤中で一度に反応さ
せたのち、前記4級化剤または中和剤を用いて4級化ま
たは中和を行ない、ついで水に分散させてから有機溶剤
を除去する方法、高分子量ポリオール、ポリイソシア
ネート化合物および前記イオン性基を有する鎖伸長剤を
含有し、ケチミン化合物(I)を含有しない鎖伸長剤
を、OH基に対してNCO基が過剰となる条件で適当な
有機溶剤中で反応させて分子の末端にNCO基を有する
プレポリマーを生成させ、前記4級化剤または中和剤を
用いて4級化または中和を行なったのち、水に分散さ
せ、ついでケチミン化合物(I)を含有する鎖伸長剤を
加えて反応させ、有機溶剤を除去する方法などがあげら
れる。これらの方法のなかでは、前記の方法は、プレ
ポリマーと鎖伸長剤中のケチミン化合物(I)が有する
活性水素とが反応する際に、ケトン化合物でブロックさ
れた1級アミノ基が、水に分散させたときに再生し、プ
レポリマーと反応するおそれがあるので、前記または
の方法で行なうことが好ましい。
【0033】前記乳化剤を用いる方法は、前記イオン性
基をポリウレタンに導入するかわりに、乳化剤を用いて
ポリウレタンを水に分散させる方法である。かかる乳化
剤としては、とくに限定がないが、たとえば長鎖アルコ
ールのポリオキシエチレングリコールエーテル、アルキ
ル化フェノールのポリオキシエチレングリコールエーテ
ル、ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコー
ルとのブロック共重合体などのノニオン型乳化剤;長鎖
脂肪酸の硫酸エステル、アルキルアリルスルホン酸、長
鎖脂肪酸などの有機酸のアルカリ金属塩、該有機酸のア
ンモニウム塩、該有機酸の3級アミン塩などのアニオン
型乳化剤;4級アンモニウム塩などのカチオン型乳化剤
があげられる。また前記乳化剤の配合量は、とくに限定
がないが、ポリウレタンの樹脂固形分に対して3〜30
重量%とすることが、水分散性および耐水性を両立させ
る観点から好ましい。前記乳化剤の配合量が3重量%未
満では、水分散性が低下し、30重量%をこえるばあい
には、耐水性が低下する傾向がある。
【0034】前記乳化剤を用いる方法の具体例として
は、たとえば適当な有機溶剤中で、高分子量ポリオー
ル、ポリイソシアネート化合物および鎖伸長剤を、NC
O基が消失するまで反応させ、えられた反応生成物に水
と乳化剤を加えて機械的せん断力で水に分散させたの
ち、有機溶剤を除去する方法、高分子量ポリオールと
ポリイソシアネート化合物とを、OH基に対してNCO
基が過剰となる条件で反応させて分子の末端にNCO基
を有するプレポリマーを生成させ、オキシム、フェノー
ルなどのブロック化剤と鎖伸長剤とを加えてNCO基を
封鎖したのち、乳化剤と水とを加え、機械的せん断力に
よって水に分散させる方法、前記でえられたプレポ
リマーに乳化剤、鎖伸長剤および水を混合し、1度に反
応させる方法などがあげられる。これらの方法のなかで
は、前記の方法では、プレポリマーとケチミン化合物
(I)中の活性水素とが反応すると同時に、ケトン化合
物でブロックされた1級アミノ基が、水に分散させた際
に再生し、かかるプレポリマーと反応するおそれがある
ので、前記またはの方法で行なうことが好ましい。
【0035】前記水に分散したポリウレタンの製法のな
かでは、分散安定性や耐水性などにすぐれたポリウレタ
ンがえられることから、ポリウレタンにイオン性基を導
入する方法が好ましい。
【0036】また、有機溶剤に可溶なポリウレタンの製
法としては、たとえば高分子量ポリオールとポリイソ
シアネート化合物とを、OH基に対してNCO基が過剰
となる条件で反応させて、分子の末端にNCO基を有す
るプレポリマーを生成させ、適当な有機溶剤中におい
て、鎖伸長剤を用いてNCO基が消失するまで反応させ
る二段法、高分子量ポリオール、ポリイソシアネート
化合物および鎖伸長剤を、適当な有機溶剤中に一度に加
え、NCO基が消失するまで反応させる一段法などがあ
げられる。これら2つの方法のなかでは、前記の二段
法が均一なポリマー溶液を簡単にうることができるので
好ましい。なお、前記やなどの方法においては、鎖
伸長剤の一成分であるケチミン化合物(I)が分解して
しまうことを防ぐために、反応系中に水分が混入しない
ようにすることが好ましい。
【0037】なお、えられたポリウレタンをバインダ
ー、コーティング剤や接着剤に用いた際には、かかるポ
リウレタンは、被塗物に塗布されたのちに、空気中の水
分によって、ケトン化合物でブロックされた1級アミノ
基が再生してすぐれた密着性や耐水性を発現するが、か
かる密着性や耐水性をより効果的に向上させるために
は、かかる1級アミノ基を再生させるために必要な量以
上の水をポリウレタンに添加し、1級アミノ基を再生さ
せたうえで塗布することが好ましい。
【0038】前記方法によって、ポリウレタンをうるこ
とができるが、前記重合成分において、たとえば鎖伸長
反応の制御を容易にし、えられるポリウレタンの分子量
が所望範囲内となるように調整しやすくするために、鎖
伸長停止剤を適宜用いることができる。かかる鎖伸長停
止剤においても、ポリオレフィンやポリエステルなどの
プラスチックに対して充分な密着性を有するポリウレタ
ンをうるために、ケチミン化合物を用いることができ、
鎖伸長停止剤として用いるケチミン化合物(以下、ケチ
ミン化合物(II)という)は、前記ケチミン化合物
(I)とは異なり、活性水素を1つ有するものである。
【0039】前記ケチミン化合物(II)の具体例として
は、たとえば2−アミノエタノール、2−アミノプロパ
ノール、3−アミノプロパノールなどの1個の水酸基と
1個の1級アミノ基とを有するアミンと前記ケトン化合
物とからえられるケチミン化合物、エチルアミノエチル
アミン、メチルアミノプロピルアミン、ラウリルアミノ
プロピルアミン、2−アミノメチルピペリジン、N−ア
ミノエチルピペラジン、ジエチレントリアミン、ジプロ
ピレントリアミン、ビスヘキサメチレントリアミンなど
の1個の2級アミノ基と1または2個の1級アミノ基と
を有するアミンと前記ケトン化合物とを反応させたのち
に、前記エポキシ化合物と反応させてえられたケチミン
化合物などの、水酸基を1個有するケチミン化合物;エ
チルアミノエチルアミン、メチルアミノプロピルアミ
ン、ラウリルアミノプロピルアミン、2−アミノメチル
ピペリジン、N−アミノエチルピペラジン、ジエチレン
トリアミン、ジプロピレントリアミン、ビスヘキサメチ
レントリアミンなどの1個の2級アミノ基と1または2
個の1級アミノ基を有するアミンと前記ケトン化合物か
らえられるケチミン化合物などの、アミノ基を1個有す
るケチミン化合物があげられる。
【0040】また、前記鎖伸長停止剤として前記ケチミ
ン化合物(II)のほかに、通常用いられている鎖伸長停
止剤を用いることができる。その具体例としては、たと
えばジ−n−ブチルアミンなどのジアルキルアミン類;
エタノール、イソプロパノールなどの1価アルコールな
どがあげられる。
【0041】前記鎖伸長停止剤に含有されるケチミン化
合物(II)の配合量は、前記したように、えられるポリ
ウレタンの密着性を向上させる観点から、前記鎖伸長停
止剤の30重量%以上、好ましくは50重量%以上とす
ることが望ましい。したがって、前記ケチミン化合物
(II)は、単独で前記鎖伸長停止剤として用いることも
できる。
【0042】また、鎖伸長停止剤の配合量は、とくに限
定がないが、鎖伸長反応の制御を容易にするためには、
前記高分子量ポリオールとポリイソシアネート化合物と
の合計量の0.2重量%以上、好ましくは0.5重量%
以上とすることが望ましく、良好な機械的強度を付与す
るためには、前記高分子量ポリオールとポリイソシアネ
ート化合物との合計量の5重量%以下、好ましくは2重
量%以下とすることが望ましい。
【0043】なお、前記鎖伸長停止剤におけるケチミン
化合物(II)の含有量が30重量%以上であるばあいに
は、えられるポリウレタンは、すぐれた密着性や耐水性
を発現するようになるため、このばあいには、前記鎖伸
長剤には必ずしもケチミン化合物(I)を用いる必要が
ない。
【0044】また、前記鎖伸長剤および鎖伸長停止剤の
いずれにも、ケチミン化合物を用いるばあいには、ケチ
ミン化合物(I)とケチミン化合物(II)の合計量が、
鎖伸長剤と鎖伸長停止剤の合計量に対して3重量%以上
とすることが好ましい。
【0045】かくして、本発明のポリウレタンの製法に
よれば、磁性塗料などの塗料、印刷インキなどに用いら
れるバインダー;人工皮革、プラスチック、ガラス、金
属、木、紙、コンクリート、ゴム、織布、不織布などの
種々の材質に対するコーティング剤や接着剤などに好適
に用いられるポリウレタンを容易にうることができる。
【0046】また、前記バインダー、コーティング剤、
接着剤などは、本発明によってえられるポリウレタン
に、水、有機溶剤、必要に応じてポリエステル、ポリア
ミド、アクリル酸エステル系共重合体、スチレン−マレ
イン酸系共重合体などのポリマー;ブロッキング防止剤
や可塑剤などの添加剤;顔料などを加えることにより容
易にうることができるとともに、該バインダー、コーテ
ィング剤、接着剤に前記ポリウレタンが有する密着性や
耐水性を充分に付与することができる。
【0047】なお、本発明のポリウレタンの製法によっ
てえられるポリウレタンが、とくにポリオレフィンやポ
リエステルなどのプラスチックに対して密着性にすぐ
れ、耐水性にすぐれる理由は明らかではないが、前記ケ
チミン化合物(I)やケチミン化合物(II)を用いるこ
とにより、強い水素結合能を有する1級アミノ基がかか
るポリウレタン中に規則的に導入されるためであると考
えられる。
【0048】つぎに、本発明のポリウレタンの製法を実
施例にもとづいてさらに詳細に説明するが、本発明はか
かる実施例のみに限定されるものではない。
【0049】実施例1 撹拌機、温度計、冷却管およびチッ素ガス導入管を備え
た反応容器に、ジメチロールプロピオン酸4.5部(重
量部、以下同様)、数平均分子量3300のポリテトラ
メチレンエーテルグリコール100部、イソホロンジイ
ソシアネート21.3部およびメチルエチルケトン8
3.9部を仕込み、チッ素気流下で80℃で6時間反応
を行ない、末端にNCO基を有するプレポリマー溶液を
えた。このプレポリマー溶液209.7部にトリエチル
アミン3.4部とメチルエチルケトン206.2部を加
えたのち、これに式(I):
【0050】
【化1】
【0051】で表わされるケチミン化合物(I)7.8
部およびジブチルアミン1.8部を添加し、50℃で3
時間反応させた。反応終了後、系内に水402.8部を
添加し、撹拌して乳化させたのち、メチルエチルケトン
を加熱減圧下に留去し、ポリウレタンの水分散液Aをえ
た。該水分散液Aは、固形分25重量%、粘度150c
P(25℃)、pH8.5を有するものであった。
【0052】実施例2 実施例1でえられたプレポリマー溶液209.7部にト
リエチルアミン3.4部とメチルエチルケトン206.
2部を加えたのち、式(I)で表わされるケチミン化合
物(I)0.4部、イソホロンジアミン4.1部および
ジブチルアミン1.7部を添加し、撹拌下で50℃で3
時間反応させた。反応終了後、系内に水392.6部を
添加し、撹拌して乳化させたのち、メチルエチルケトン
を加熱減圧下に留去し、ポリウレタンの水分散液Bをえ
た。該水分散液Bは、固形分25重量%、粘度170c
P(25℃)、pH8.0を有するものであった。
【0053】実施例3 実施例1と同様の反応容器に、数平均分子量1636の
ポリヘキサメチレンアジペートグリコール104.5
部、イソホロンジイソシアネート21.3部およびトル
エン83.9部を仕込み、チッ素気流下で110℃で6
時間反応を行ない、末端にNCO基を有するプレポリマ
ー溶液をえた。このプレポリマー溶液209.7部にメ
チルエチルケトン124.1部を加えたのち、イソホロ
ンジアミン4.3部、式(II):
【0054】
【化2】
【0055】で表わされるケチミン化合物(II)3.6
部およびイソプロピルアルコール104部を添加し、撹
拌下で50℃で3時間反応させ、ポリウレタン溶液Cを
えた。該溶液Cは、固形分30重量%、粘度900cP
(25℃)を有するものであった。
【0056】比較例1 実施例1でえられたプレポリマー溶液209.7部にト
リエチルアミン3.4部とメチルエチルケトン206.
2部を加えたのち、イソホロンジアミン4.3部とジブ
チルアミン1.7部を添加し、撹拌下で50℃で3時間
反応させた。反応終了後、系内に水392部を添加し、
撹拌して乳化させたのち、メチルエチルケトンを加熱減
圧下に留去し、ポリウレタンの水分散液Dをえた。該水
分散液Dは固形分25重量%、粘度210cP(25
℃)、pH7.6を有するものであった。
【0057】比較例2 実施例3でえられたプレポリマー溶液209.7部にメ
チルエチルケトン121.2部を加えたのち、イソホロ
ンジアミン4.3部、ジブチルアミン1.7部およびイ
ソプロピルアルコール102.5部を添加し、撹拌して
50℃で3時間反応させ、ポリウレタン溶液Eをえた。
該溶液Eは固形分30重量%、粘度800cP(25
℃)を有するものであった。
【0058】(水系インキの調製) チタン白(ルチル型) 30部 ポリウレタン水分散液A、BまたはD 50部 水 10部 イソプロピルアルコール 10部 (溶剤系インキの調製) チタン白(ルチル型) 30部 ポリウレタン溶液CまたはE 40部 メチルエチルケトン 20部 イソプロピルアルコール 10部 前記インキ組成物をそれぞれペイントシェーカーで1時
間練肉し、各種の白色印刷インキを調製した。これらの
白色印刷インキをNo.8のバーコーターで、コロナ放
電処理ポリプロピレンフィルム(OPP)の放電処理面
およびコロナ放電処理ポリエチレンテレフタレート(P
ET)の放電処理面にそれぞれ塗工し、40〜50℃で
乾燥し、印刷フィルムをえた。えられた印刷フィルムを
以下の試験に供した。
【0059】(接着性)前記印刷フィルムを24時間放
置したのち、印刷面にセロハン粘着テープを貼り付け、
ついで剥離し、印刷フィルムの外観を観察し、以下の評
価基準にもとづいて評価した。その結果を表1に示す。
【0060】(評価基準) ○:インキ皮膜の80%以上がフィルム側に残った。 △:インキ皮膜の50〜80%がフィルム側に残った。 ×:インキ皮膜の50%以下しかフィルム側に残らなか
った。
【0061】(耐水性)前記印刷フィルムを24時間放
置したのち、該フィルムを水に24時間浸漬した。この
浸漬フィルム表面に付着した水を脱脂綿でふき取り、印
刷面にセロハン粘着テープを貼り付け、ついで剥離し、
印刷フィルムの外観を観察し、前記接着性の評価基準と
同様の評価基準にて評価した。その結果を表1に示す。
【0062】
【表1】
【0063】表1に示された結果から、実施例1〜3で
えられた水系インキおよび溶剤系インキは、いずれも、
ポリプロピレンフィルムおよびポリエステルフィルムに
対する接着性および耐水性にすぐれたものであることが
わかる。
【0064】
【発明の効果】本発明のポリウレタンの製法によれば、
ポリウレタンとしての柔軟性を保有しながら、バインダ
ー、コーティング剤、接着剤などとして好適に用いら
れ、密着性、耐水性などにすぐれたポリウレタンを容易
にうることができるという効果が奏される。
【0065】また、本発明のポリウレタンの製法によれ
ば、とくにポリオレフィンやポリエステルなどのプラス
チックに対してすぐれた密着性を示し、かつ耐水性にす
ぐれたポリウレタンを容易にうることができるというす
ぐれた効果が奏される。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高分子量ポリオール、ポリイソシアネー
    ト化合物および鎖伸長剤を含有した重合成分を反応させ
    るポリウレタンの製法であって、前記鎖伸長剤として活
    性水素を複数個有するケチミン化合物を含有したものを
    用いることを特徴とするポリウレタンの製法。
  2. 【請求項2】 ケチミン化合物が、活性水素を2個有す
    るものである請求項1記載のポリウレタンの製法。
  3. 【請求項3】 鎖伸長剤が、活性水素を複数個有するケ
    チミン化合物を5重量%以上含有したものである請求項
    1記載のポリウレタンの製法。
  4. 【請求項4】 高分子量ポリオール、ポリイソシアネー
    ト化合物、鎖伸長剤および鎖伸長停止剤を含有した重合
    成分を反応させるポリウレタンの製法であって、前記鎖
    伸長停止剤として活性水素を1個有するケチミン化合物
    を含有したものを用いることを特徴とするポリウレタン
    の製法。
  5. 【請求項5】 鎖伸長停止剤が、活性水素を1個有する
    ケチミン化合物を30重量%以上含有したものである請
    求項4記載のポリウレタンの製法。
  6. 【請求項6】 活性水素を2個有するケチミン化合物と
    活性水素を1個有するケチミン化合物とを用い、該ケチ
    ミン化合物の合計量が、鎖伸長剤と鎖伸長停止剤の合計
    量に対して、3重量%以上である請求項4記載のポリウ
    レタンの製法。
  7. 【請求項7】 請求項1、2または3でえられたポリウ
    レタンを、水に分散させるポリウレタンの製法。
  8. 【請求項8】 請求項4、5または6でえられたポリウ
    レタンを、水に分散させるポリウレタンの製法。
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