JP4135077B2 - 水性ポリウレタン樹脂 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、水性ポリウレタン樹脂に関する。さらに詳しくは、ナイロンやポリエステルなどのプラスチックに対してもすぐれた密着性や耐ブロッキング性を有し、塗料、インキ、ガラス飛散防止膜、合成皮革、人工皮革、不織布、織布、紙、木、鋼板、ゴム、皮、フロアーポリッシュ、ガラス繊維の集束剤、インクジェット受容層などのコーティング剤や接着剤、粘着剤などに好適に使用しうる水性ポリウレタン樹脂に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、塗料、インキなどのコーティング剤や接着剤としては、高分子の有機溶剤溶液が主に用いられていたが、近年、大気汚染をはじめとする公害の防止、消防法上の規制、労働条件の安全性や衛生面などが考慮され、水溶性高分子や高分子のエマルジョンといったものへの置換が切望されている。当該水溶性高分子としては、柔軟性に特徴を有する水性ポリウレタン樹脂が考えられるが、当該水性ポリウレタン樹脂は、プラスチックに対する密着性が不十分であり、また、高温下または低温下での安定性が不十分であるという欠点があった。プラスチックへの密着性を向上させるべく、ポリエチレンオキサイド構成単位とペンダントアニオン性基を有したポリウレタン樹脂が提案されている(特許文献1参照)が、当該水性ポリウレタン樹脂によっても、高温下または低温下での安定性は十分なものとはいえなかった。
【0003】
ところで、ポリウレタン樹脂の低温での弾性特性を向上させうる方法として、特定のポリエーテルグリコールを用いるという方法が提案されている(特許文献2参照)が、当該ポリエーテルグリコールを用いた水性ポリウレタン樹脂についてはこれまで検討されていなかった。
【0004】
【特許文献1】
特開平6−346012号公報
【特許文献2】
特開平5−32775号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記従来技術に鑑みてなされたものであり、水性ポリウレタン樹脂特有の柔軟性を有し、高温下および低温下での安定性が良好で、かつプラスチックに対する密着性が良好な水性ポリウレタン樹脂を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記課題を解決すべく、鋭意検討を行なったところ、特定の液状ポリテトラヒドロフラン系ポリエーテルポリオールを使用することにより、前記課題を悉く解決し、かつ、当該水性ポリウレタン樹脂を印刷インキ用バインダーとして用いた際に、低温下および高温下における安定性に加え、さらに各種プラスチックへの密着性も向上させうることを見出した。本発明はかかる知見に基づいて完成されたものである。
【0007】
すなわち、数平均分子量が500〜5000の液状ポリテトラヒドロフラン系ポリエーテルポリオールを含有するポリオール成分、ポリイソシアネート化合物、および、カルボキシル基を有する鎖伸長剤を含む鎖伸長剤を反応させてなる水性ポリウレタン樹脂において、当該液状ポリテトラヒドロフラン系ポリエーテルポリオールが、テトラヒドロフランと、側鎖にアルキル基を有するアルキレンオキサイドとの共重合物、または、テトラヒドロフランと、ネオペンチルグリコール、1,3−ブタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオールから選ばれる側鎖にアルキル基を有するアルコールとの共重合物であることを特徴とする、カルボキシル基を有する水性ポリウレタン樹脂;当該水性ポリウレタン樹脂を用いた印刷インキ用バインダー;当該印刷インキ用バインダーを含有してなる印刷インキ組成物に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明では、水性ポリウレタン樹脂の構成成分である高分子量ポリオール成分として、数平均分子量が500〜5000の液状ポリテトラヒドロフラン系ポリエーテルポリオールを含有するものを用いることを特徴とする。本発明に用いられる液状ポリテトラヒドロフラン系ポリエーテルポリオールとは、テトラヒドロフランと、側鎖にアルキル基を有するアルキレンオキサイドとの共重合物、または、テトラヒドロフランと、ネオペンチルグリコール、1,3−ブタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオールから選ばれる側鎖にアルキル基を有するアルコールとの共重合物をいう。
共重合としては、例えば、テトラヒドロフランと前記アルキレンオキサイドを開環触媒存在下に重合させる方法や、テトラヒドロフランと側鎖に前記アルコールをヘテロポリ酸やトルエンスルホン酸などの触媒存在下で重合させる方法などが挙げられる。
なお、開環触媒としては、特に制限されず公知のものを使用することができる。具体的には、例えば、クロロスルホン酸やフルオロスルホン酸などの強酸が挙げられる。
当該共重合体の成分の一つである側鎖にアルキル基を有するアルキレンオキサイドの具体例としては、1,2−プロピレンオキサイド、1,2−ブチレンオキサイド、3−メチルテトラヒドロフラン、3−メチルオキセタン、3,3−ジメチルオキセタンなどが挙げられる。これらの中で特に工業的に有用なものは、1,2−プロピレンオキサイドや3−メチルテトラヒドロフランである。
当該液状ポリテトラヒドロフラン系ポリエーテルポリオールは、ブロック共重合体、ランダム共重合体等を制限なく使用できるが、低温安定性がより良好であるため、ランダム共重合体である方が好ましい。
なお、当該液状ポリテトラヒドロフラン系ポリエーテルポリオール中の側鎖にアルキル基を有するアルキレンオキサイドの使用割合は、通常、重量比で5〜50%程度であり、さらに好ましくは10〜40%である。側鎖にアルキル基を有するアルキレンオキサイドの使用割合が5%以上の場合には、本発明の効果である高温安定性および低温安定性をさらに向上させることができるため好ましく、50%以下とすることで、得られる水性ポリウレタン樹脂の強靭性などのフィルム物性を向上させることができるため好ましい。
また液状ポリテトラヒドロフラン系ポリエーテルポリオールの数平均分子量を500以上とすることで、得られる水性ポリウレタン樹脂のフィルムが脆くなることを防止することができ、また5000以下とすることにより、得られる水性ポリウレタン樹脂フィルムの耐熱性を向上させブロッキング性を改良できるため好ましい。
【0009】
前記数平均分子量が500〜5000の液状ポリテトラヒドロフラン系ポリエーテルポリオールを含有するポリオール成分(以下、単にポリオール成分ということがある)には、前記液状ポリテトラヒドロフラン系ポリエーテルポリオール以外のポリオールを併用することができる。当該ポリオールとしては、酸化エチレン、酸化プロピレン、テトラヒドロフラン等の重合体等のポリエーテルポリオール類;エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、オクタンジオール、1,4−ブチンジオール、ジプロピレングリコール等の飽和もしくは不飽和の各種公知の低分子グリコール類またはn−ブチルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル等のアルキルグリシジルエーテル類、バーサティック酸グリシジルエステル等のモノカルボン酸グリシジルエステル類と、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、しゅう酸、マロン酸、グルタル酸、ピメリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、スベリン酸等の二塩基酸またはこれらに対応する酸無水物やダイマー酸などとを脱水縮合せしめて得られるポリエステルポリオール類;環状エステル化合物を開環重合して得られるポリエステルポリオール類;その他ポリカーボネートポリオール類、ポリブタジエングリコール類、ビスフェノールAにエチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイドを付加して得られたグリコール類等の一般にポリウレタン樹脂の製造に用いられる各種公知のポリオールが挙げられる。
【0010】
なお、前記ポリオール成分が、液状ポリテトラヒドロフラン系ポリエーテルポリオールとそれ以外のものとの混合物である場合には、当該ポリオール成分中の液状ポリテトラヒドロフラン系ポリエーテルポリオールの使用割合が30重量%以上とすることにより、得られる水性ポリウレタン樹脂の高温安定性や低温安定性を向上させることができるため好ましい。
【0011】
本発明の水性ポリウレタン樹脂の構成成分の一つであるポリイソシアネート化合物としては、たとえば、ジイソシアネート化合物などが挙げられる。前記ジイソシアネート化合物の具体例としては、たとえば、メチレンジイソシアネート、イソプロピレンジイソシアネート、ブタン−1,4−ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ダイマー酸が有するカルボキシル基をイソシアネート基に置換したダイマージイソシアネートなどの鎖状脂肪族ジイソシアネート;シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4´−ジイソシアネート、1,3−ジ(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンジイソシアネートなどの環状脂肪族ジイソシアネート;4,4´−ジフェニルジメチルメタンジイソシアネートなどのジアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、4,4´−ジフェニルテトラメチルメタンジイソシアネートなどのテトラアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、4,4´−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4´−ジフェニルジメチルメタンジイソシアネート、4,4´−ジベンジルイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、m−テトラメチルキシリレンジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネート;リジンジイソシアネートなどのアミノ酸ジイソシアネートなどが挙げられる。これらのジイソシアネート化合物をはじめとする前記ポリイソシアネート化合物は、単独でまたは2種以上を混合して用いられる。これらのジイソシアネート化合物の中では、鎖状脂肪族ジイソシアネートおよび環状脂肪族ジイソシアネートを用いることにより耐候性を向上させることができる。なお、ポリオール成分およびポリイソシアネート化合物との配合割合は、得られる水性ポリウレタンの乾燥性および耐ブロッキング性の観点から、ポリオール成分が有する活性水素基とポリイソシアネート化合物が有するNCO基とのモル比(以下、NCO基/活性水素基比という)が1.1/1以上、好ましくは1.3/1以上となるように調整することが好ましく、得られる水性ポリウレタン樹脂から形成された皮膜が硬くなりすぎないようにするためには、かかるNCO基/活性水素基比が10/1以下、より好ましくは8/1以下となるように調整することが好ましい。
【0012】
本発明では、後述する“カルボキシル基を有する鎖伸長剤”を含む鎖伸長剤を使用する。鎖伸長剤の具体例としては、たとえば前記ポリオール成分の項で示した低分子グリコール類;エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、トリエチレンテトラミン、ジエチレントリアミン、イソホロンジアミン、ジシクロヘキシルメタン−4,4´−ジアミンなどのアミン;2−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、2−ヒドロキシエチルプロピレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシエチルプロピレンジアミン、2−ヒドロキシプロピルエチレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシプロピルエチレンジアミンなどの分子内に水酸基を有するジアミン;ダイマー酸のカルボキシル基をアミノ基に置き換えたダイマージアミン、ヒドラジン、アジピン酸ジヒドラジドなどが挙げられる。これらの鎖伸長剤は、単独でまたは2種以上を混合して用いられる。鎖伸長剤としては、水に対する分散性を向上させる目的で、ポリウレタン樹脂にイオン性官能基を付与するために、後述する“カルボキシル基を有する鎖伸長剤”を必須使用するが、その他、4級アミノ塩基を有する鎖伸長剤が挙げられる。その具体例としては、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、N−プロピルジエタノールアミン、N−イソプロピルジエタノールアミン、N−ブチルジエタノールアミン、N−イソブチルジエタノールアミン、N−オレイルジエタノールアミン、N−ステアリルジエタノールアミン、エトキシ化椰子油アミン、N−アリルジエタノールアミン、N−メチルジイソプロパノールアミン、N−エチルジイソプロパノールアミン、N−プロピルジイソプロパノールアミン、N−ブチルジイソプロパノールアミン、ジメチルジエトキシヒドラジン、プロポキシメチルジエタノールアミン、N−(3−アミノプロピル)−N−メチルエタノールアミン、N,N´−ビス(オキシエチル)プロピレンジアミン、ジエタノールアミノアセトアミド、ジエタノールアミノプロピオンアミド、N,N−ビス(オキシメチル)セミカルバジドなどのアルコキシ化鎖状脂肪族アミン;N−シクロヘキシルジイソプロパノールアミンなどのアルコキシ化環状脂肪族アミン;N,N−ジエトキシアニリン、N,N−ジエトキシトルイジン、N,N−ジエトキシ−1−アミノピリジン、N,N´−ビス(2−ヒドロキシエチル)−N、N´−ジエチルヘキサヒドロ−p−フェニレンジアミン、N,N´−ビス(オキシエチル)フェニルセミカルバジドなどのアルコキシ化芳香族アミン;N,N´−ジエトキシピペラジン、N−2−ヒドロキシエチルピペラジンなどのアルコキシ化複素環アミン;N−メチル−N,N−ビス(3−アミノプロピル)アミン、N−(3−アミノプロピル)−N,N´−ジメチルエチレンジアミン、N,N´−ビス(3−アミノプロピル)−N,N´−ジメチルエチレンジアミン、2−メチル−2−[(N,N−ジメチルアミノ)メチル]プロパン−1,3−ジオールなどの鎖状脂肪族アミン;2,6−ジアミノピリジン、p,p´−ビス−アミノメチルジベンジルメチルアミンなどの芳香族アミン;N,N´−ビス(3−アミノプロピル)ピペラジン、N−(2−アミノエチル)ピペラジンなどの複素環アミンなどが挙げられる。なお、前記鎖伸長剤の有する塩基性窒素は、前記鎖伸長剤を水に分散させる前、または前記鎖伸長剤を水に分散させたあとで、塩化物イオン、硫酸塩イオン、有機物カルボン酸のアニオンなどの4級化剤を用いて4級化される。
【0013】
前記カルボキシル基を有する鎖伸長剤は、得られるポリウレタン樹脂にカルボキシル基を導入する際に用いられ、その具体例としては、たとえば、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸、2,2−ジメチロールペンタン酸から選ばれる脂肪族カルボン酸が挙げられる。また、かかる鎖伸長剤の有するカルボキシル基は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物;アンモニア;トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、N−メチルジエタノールアミンやN−エチルジエタノールアミンをはじめとするN−アルキルジエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミンやN,N−ジエチルエタノールアミンをはじめとするN,N−ジアルキルエタノールアミンなどの3級アミンなどの中和剤を用いて中和されていても良い。また、かかる鎖伸長剤は、前記重合成分を水に分散させる前に用いてもよく、前記重合成分を水に分散させたあとに用いてもよい。
【0014】
前記鎖伸長剤の配合量は、特に限定はないが、得られる水性ポリウレタン樹脂から形成される皮膜の柔軟性および強靭性を両立させるという観点から、前記重合成分の1〜20重量%程度、好ましくは3〜10重量%となるように調整することが望ましい。
【0015】
前記カルボキシル基を有する鎖伸長剤の配合量は、特に限定されないが、たとえば前記塩基性窒素を有するポリウレタン樹脂中の塩基性窒素が、該ポリウレタン樹脂の樹脂固形分1gに対して3×10−5〜1.8×10−3グラム当量程度となるように調整することが好ましい。
【0016】
また本発明では必要に応じて鎖長停止剤を使用することができる。鎖長停止剤の具体例としては、たとえばジ−n−ブチルアミン、ジエタノールアミンなどのモノアミン;エタノール、イソプロパノールなどの1価アルコールなどが挙げられ、これらの鎖長停止剤は、単独でまたは2種以上を混合して用いられる。
【0017】
前記鎖長停止剤の配合量は、特に限定されないが、得られる水性ポリウレタン樹脂の分子量制御を容易にするという観点から、前記重合成分の0.1〜5重量%程度、好ましくは0.5〜3重量%となるように調整することが望ましい。
【0018】
本発明の水性ポリウレタン樹脂はこれらの成分を公知の方法により反応させることにより得られ、当該水性ポリウレタン樹脂の数平均分子量は、通常5000〜100000程度である。なお、水性ポリウレタンの水に対する分散性を向上させる方法としては、カルボキシル基を有する鎖伸長剤を用い得られる水性ポリウレタン樹脂にイオン性を付与させる方法を例示したが、これらの方法のうち少なくとも一つが採用されることが効果的である。本発明の水性ポリウレタン樹脂は前記各成分を反応させることにより得られるが、通常は水性ポリウレタン樹脂として単離されず、そのまま水溶液として用いられる。以下に、それぞれの方法による製造方法について説明する。
【0019】
カルボキシル基を有する水性ポリウレタン樹脂を水に分散させる方法の具体例としては、たとえば、液状ポリテトラヒドロフラン系ポリエーテルポリオールを含有するポリオール成分とポリイソシアネート化合物とを、当該ポリオール成分に対してポリイソシアネート化合物が有するNCO基が過剰となる条件で共重合させて分子鎖の末端にNCO基を有するプレポリマーを生成させ、かかるプレポリマーを適当な有機溶剤の溶液とし、かかる溶液に前記カルボキシル基を有する鎖伸長剤を含有した鎖伸長剤および必要に応じて鎖長停止剤を加えて反応させ、そののち前記4級化剤または中和剤を用いて4級化または中和し、さらに水に分散させたのちに必要に応じ有機溶剤を除去する方法、液状ポリテトラヒドロフラン系ポリエーテルポリオールを含有するポリオール成分、ポリイソシアネート化合物、前記カルボキシル基を有する鎖伸長剤を含有した鎖伸長剤および必要に応じて鎖長停止剤を適当な有機溶剤中で一度に反応させたのち、前記4級化剤または中和剤を用いて4級化または中和を行ない、ついで水に分散させてから必要に応じ有機溶剤を除去する方法、液状ポリテトラヒドロフラン系ポリエーテルポリオールを含有する高分子量ポリオール、ポリイソシアネート化合物および前記カルボキシル基を有する鎖伸長剤を、ポリオール成分および前記イオン性官能基を有する鎖伸長剤の活性水素基に対して、ポリイソシアネート化合物が有するNCO基が過剰となる条件で適当な有機溶剤中で反応させて分子の末端にNCO基を有するプレポリマーを生成させ、前記4級化剤または中和剤を用いて4級化または中和を行なったのち、水に分散させ、ついで鎖伸長剤および必要に応じて鎖長停止剤を加えて反応させ、そののち必要に応じて有機溶剤を除去する方法などが挙げられる。
【0020】
なお、前記有機溶剤としては、特に限定がなく、通常公知のものを使用することができる。かかる有機溶剤の具体例としては、たとえばベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族系溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶剤;ジメチルホルムアミドなどのアミド系溶剤;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド系溶剤;ジメチルエーテル、ジエチルエーテルなどのエーテル系溶剤、イソプロピルアルコール、エタノールなどのアルコール類;N−メチルピロリドンなどが挙げられる。これらの有機溶剤は、単独でまたは2種以上を混合して用いられる。
【0021】
このようにして得られた水性ポリウレタン樹脂を、印刷インキ用バインダーとして、顔料などを加えて練肉および分散を行ない、必要に応じて本発明で得られるものとは異なる水性ポリウレタン樹脂、水性ポリアミド樹脂、水性アクリル酸エステル系共重合体塩、水性スチレン−マレイン酸系共重合体の塩などの水系樹脂、ブロッキング防止剤や可塑剤などの添加剤を適宜配合することにより、印刷インキ組成物を容易に得ることができる。
【0022】
なお、本発明によって得られる水性ポリウレタン樹脂の高温安定性や低温安定性に優れる理由としては、ポリテトラヒドロフラン骨格を主とするアルキレンオキサイド鎖の耐加水分解性と共重合によるポリテトラヒドロフラン骨格の結晶阻害によるものと考えられる。
【0023】
【発明の効果】
本発明によれば、水性ポリウレタン樹脂特有の柔軟性を有し、特に印刷インキ用バインダーとして使用した場合、ナイロンやポリエステルなどのプラスチックに対してすぐれた密着性を有しつつ、高温安定性と低温安定性に優れた水性ポリウレタン樹脂を提供できる。なお、当該水性ポリウレタン樹脂は、密着性や耐ブロッキング性に優れるため、塗料、ガラス飛散防止膜、合成皮革、人工皮革、不織布、織布、紙、木、鋼板、ゴム、皮、フロアーポリッシュ、ガラス繊維の集束剤、インクジェット受容層などのコーティング剤、接着剤、粘着剤などにも好適に用いることができる。
【0024】
【実施例】
次に、本発明の水性ポリウレタン樹脂を実施例にもとづいてさらに詳細に説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。
【0025】
実施例1
攪拌機、温度計、冷却管および窒素ガス導入管を備えた反応容器に、ジメチロールブタン酸59.4部、PTG−L2000(テトラヒドロフラン/3−メチルテトラヒドロフラン=85/15の共重合物、保土谷化学(株)製、数平均分子量2000)489.9部、イソホロンジイソシアネート200.8部を仕込み、窒素気流下85℃にて5時間反応を行い、イソシアネート基末端のウレタンプレポリマー750部を得た。ついで、水1208部、イソプロピルアルコール225部、トリエチルアミン40.5部、アジピン酸ジヒドラジド43.3部からなる水溶液中に、攪拌下に前記ウレタンプレポリマーを添加、分散させ、50℃にて3時間反応させた。こうして得られたポリウレタン樹脂水分散液は、樹脂固形分濃度35%、粘度600mPa・s/25℃、pH8.0であった。
【0026】
実施例2
攪拌機、温度計、冷却管および窒素ガス導入管を備えた反応容器に、ジメチロールブタン酸59.4部、PPTG2000(テトラヒドロフラン/1,2−プロピレンオキサイド=70/30の共重合物、保土谷化学(株)製、数平均分子量2000)489.9部、イソホロンジイソシアネート200.8部を仕込み、窒素気流下85℃にて5時間反応を行い、イソシアネート基末端のウレタンプレポリマー750部を得た。ついで、水1208部、イソプロピルアルコール225部、トリエチルアミン40.5部、アジピン酸ジヒドラジド43.3部からなる水溶液中に、攪拌下に前記ウレタンプレポリマーを添加、分散させ、50℃にて3時間反応させた。こうして得られたポリウレタン樹脂水分散液は、樹脂固形分濃度35%、粘度800mPa・s/25℃、pH8.0であった。
【0027】
実施例3
攪拌機、温度計、冷却管および窒素ガス導入管を備えた反応容器に、ジメチロールブタン酸59.4部、PTXG1800(テトラヒドロフラン/ネオペンチルグリコールの共重合物、旭化成(株)製、数平均分子量1800)440.9部、イソホロンジイソシアネート200.8部を仕込み、窒素気流下85℃にて5時間反応を行い、イソシアネート基末端のウレタンプレポリマー750部を得た。ついで、水1117部、イソプロピルアルコール225部、トリエチルアミン40.5部、アジピン酸ジヒドラジド43.3部からなる水溶液中に、攪拌下に前記ウレタンプレポリマーを添加、分散させ、50℃にて3時間反応させた。こうして得られたポリウレタン樹脂水分散液は、樹脂固形分濃度35%、粘度600mPa・s/25℃、pH8.0であった。
【0028】
比較例1
攪拌機、温度計、冷却管および窒素ガス導入管を備えた反応容器に、ジメチロールブタン酸59.4部、数平均分子量2000のポリテトラメチレングリコール489.9部、イソホロンジイソシアネート200.8部を仕込み、窒素気流下85℃にて5時間反応を行い、イソシアネート基末端のウレタンプレポリマー750部を得た。ついで、水1208部、イソプロピルアルコール225部、トリエチルアミン40.5部、アジピン酸ジヒドラジド43.3部からなる水溶液中に、攪拌下に前記ウレタンプレポリマーを添加、分散させ、50℃にて3時間反応させた。こうして得られたポリウレタン樹脂水分散液は、樹脂固形分濃度35%、粘度500mPa・s/25℃、pH8.0であった。
【0029】
比較例2
攪拌機、温度計、冷却管および窒素ガス導入管を備えた反応容器に、ジメチロールブタン酸59.4部、数平均分子量2000のポリジエチレンアジペートグリコール489.9部、イソホロンジイソシアネート200.8部を仕込み、窒素気流下85℃にて5時間反応を行い、イソシアネート基末端のウレタンプレポリマー750部を得た。ついで、水1208部、イソプロピルアルコール225部、トリエチルアミン40.5部、アジピン酸ジヒドラジド43.3部からなる水溶液中に、攪拌下に前記ウレタンプレポリマーを添加、分散させ、50℃にて3時間反応させた。こうして得られたポリウレタン樹脂水分散液は、樹脂固形分濃度35%、粘度650mPa・s/25℃、pH8.0であった。
【0030】
実施例1〜3及び比較例1、2で得た各ポリウレタン樹脂水分散液について、以下の項目について評価を行った。結果を表1に示す。
【0031】
低温時および高温時の安定性:下記の組成の混合物をそれぞれペイントシェイカーで練肉し、藍色印刷インキを調整した。
フタロシアニンブルー 15部
ポリウレタン樹脂の水分散液 50部
イソプロピルアルコール 5部
イオン交換水 30部
得られた藍色印刷インキを、−10℃雰囲気下で一週間静置し、低温時の流動状態を観察した。また得られた藍色印刷インキの粘度をザーンカップNo.3(25℃)で測定し、次に40℃雰囲気下で一週間静置後、ザーンカップNo.3(25℃)で再び測定し比較した。
【0032】
プラスチックに対する密着性:前記の組成で調整した藍色印刷インキを、コロナ処理を施したポリプロピレンフィルム(OPP)、ポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)、及びナイロンフィルム(NY)処理面にバーコーダー(No.4)を使用して塗工した後にヒートガンで30秒間乾燥した。次いで塗工面に粘着テープを貼り、塗工面に対して垂直方向に引き剥がした時の塗膜の残り具合を目視評価した。
○:全く剥がれなかった。
△:50%以上残った。
×:50%未満しか残らなかった。
【0033】
【表1】
Claims (7)
- 数平均分子量が500〜5000の液状ポリテトラヒドロフラン系ポリエーテルポリオールを含有するポリオール成分、ポリイソシアネート化合物、および、カルボキシル基を有する鎖伸長剤を含む鎖伸長剤を反応させてなる水性ポリウレタン樹脂において、当該液状ポリテトラヒドロフラン系ポリエーテルポリオールが、テトラヒドロフランと、側鎖にアルキル基を有するアルキレンオキサイドとの共重合物、または、テトラヒドロフランと、ネオペンチルグリコール、1,3−ブタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオールから選ばれる側鎖にアルキル基を有するアルコールとの共重合物であることを特徴とする、カルボキシル基を有する水性ポリウレタン樹脂。
- 側鎖にアルキル基を有するアルキレンオキサイドが、1,2−プロピレンオキサイドまたは3−メチルテトラヒドロフランである請求項1記載の水性ポリウレタン樹脂。
- 液状ポリテトラヒドロフラン系ポリエーテルポリオール中の側鎖にアルキル基を有するアルキレンオキサイドの使用割合が重量比で5〜50%である請求項1または2に記載の水性ポリウレタン樹脂。
- カルボキシル基を有する鎖伸長剤が、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸、および2,2−ジメチロールペンタン酸から選ばれる脂肪族カルボン酸である、請求項1〜3のいずれかに記載の水性ポリウレタン樹脂。
- 前記数平均分子量が500〜5000の液状ポリテトラヒドロフラン系ポリエーテルポリオールを含有するポリオール成分中、当該液状ポリテトラヒドロフラン系ポリエーテルポリオールの使用割合が30重量%以上である、請求項1〜4のいずれかに記載の水性ポリウレタン樹脂。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の水性ポリウレタン樹脂を用いた印刷インキ用バインダー。
- 請求項6に記載の印刷インキ用バインダーを含有してなる印刷インキ組成物。
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