JP6710595B2 - 熱可塑性ポリウレタン樹脂、熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物、熱可塑性ポリウレタン樹脂製の透湿性樹脂成形物及び熱可塑性ポリウレタン樹脂の製造方法 - Google Patents

熱可塑性ポリウレタン樹脂、熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物、熱可塑性ポリウレタン樹脂製の透湿性樹脂成形物及び熱可塑性ポリウレタン樹脂の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、高透湿性を維持しながら、フィルムやシート等の成形物とした場合に問題となるブツ発生を抑制した前記成形物の提供を可能にできる、熱可塑性ポリウレタン樹脂、該樹脂を含有してなる熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物、熱可塑性ポリウレタン樹脂製の透湿性の樹脂成形物、及び、熱可塑性ポリウレタン樹脂の製造方法に関する。なお、本発明において問題としている「ブツ」とは、フィルムやシート等の成形物において見られる凝集物等による外観不良を指し、「ツブ」、「フィッシュアイ」、「ゲル物」と同義である。
水(液体)を通さず、湿気(気体)を通す、透湿性を有する各種のポリウレタン樹脂製製品が知られている。ポリウレタン樹脂製の透湿性フィルムの製造方法としては、従来から、湿式又は乾式のコーティング法が用いられてきている。ここで、乾式コーティング法では、有機溶剤系の塗膜を乾燥して成膜して透湿性フィルムを得ており、湿式コーティング法では、有機溶剤系の塗膜から温水中で有機溶剤を除去し、この際に、溶剤が除去された所に微孔が形成され、透湿性フィルムを得ている。そして、湿式又は乾式のコーティング法のいずれの製造方法でも、1回のコーティングにより形成した被膜では充分に良好な物性が発現される透湿性フィルム等とはならないため、その製造工程では、複数回のコーティングを行うことが必要とされている。しかし、コーティングの回数が増加すると、製造工程が煩雑になる上、形成される被膜の厚みにバラツキが生じ、物性が変動して透湿性等の品質が安定せず、また、凝集物等が生じて製造したフィルム等の製品にブツが発生し、製品の外観が劣るといった問題があった。
更に、上記したように、いずれのコーティング法でも有機溶剤等を含む液状の樹脂材料が用いられており、被膜形成の際に溶剤を除去する必要がある。このように、湿式又は乾式いずれのコーティング法を用いた場合も、有機溶剤を除去して被膜を形成して透湿性フィルムを得ているため、有機溶剤を使用したことによって生じる汚染等の問題があった。
上記した問題点に対し、透湿性フィルム等の製造を、有機溶剤等を含む溶液系のポリウレタン樹脂材料をコーティングする方法ではなく、有機溶剤を含有しない熱可塑性ポリウレタン樹脂を用いて透湿性フィルム等を作製できれば、従来のコーティング法に比べて、より効率的に加工性を向上させることができる。同時に、有機溶剤によって生じる汚染等の問題も解消されると考えられる。しかし、熱可塑性ポリウレタン樹脂を用いた、有効且つ実用的なフィルム等で、ブツの発生が抑制された透湿性のフィルム等の提供を可能にした技術や手段については未だ報告されていない。
ここで、熱可塑性樹脂の溶融成形(成膜)時におけるブツの発生の抑制の問題に関しては、複数の種類のポリマー(樹脂)において言及されており検討がされている。例えば、特許文献1では、エチレン−ビニルアルコール共重合体において検討されており、特許文献2ではポリオレフィン系樹脂について検討され、特許文献3ではメタクリル系樹脂について検討されている。
特開2011−202052号公報 特開2007−063570号公報 特開2000−178401号公報
しかしながら、前述した通り、熱可塑性ポリウレタン樹脂を用いた、有効且つ実用的な透湿性のフィルムやシート等で、ブツの発生が抑制された技術、すなわち、透湿性のフィルムやシート等の成形物において、熱可塑性ポリウレタン樹脂の凝集対策を具現化した新技術についての提案はされておらず、このような新技術が達成されれば、極めて有用である。
本発明は、上記従来技術の問題点を克服するためになされたものであり、本発明の目的は、ポリウレタン樹脂製のフィルムやシート等の成形物において、高い透湿性が維持されたまま、その構成成分であるポリウレタン樹脂の凝集が遅延されて、外観不良を生じるブツの発生が効果的に抑制されており、しかも、その加工性が良好で、従来のポリウレタン樹脂製の透湿性フィルムの製造における有機溶剤による汚染の問題についての配慮もされている、透湿性の樹脂成形物の製造に有用な熱可塑性ポリウレタン樹脂を提供することにある。また、本発明の目的は、上記した有用なポリウレタン樹脂を簡便に得ることができる熱可塑性ポリウレタン樹脂の製造方法を提供すること、更に、上記した有用な熱可塑性ポリウレタン樹脂を用いた、高透湿性を維持し、樹脂の凝集物等による外観不良を生じるブツの問題のないフィルムやシート等の透湿性樹脂成形物を提供することにある。
上記の目的は、下記の本発明によって達成される。すなわち、本発明は、透湿性の樹脂成形物用の原料である、ポリエチレングリコールとテトラヒドロフラン−ネオペンチルグリコール共重合体とを含むポリオール成分と、イソシアネート成分との反応物であることを特徴とする熱可塑性ポリウレタン樹脂を提供する。
上記したように本発明の熱可塑性ポリウレタン樹脂は、ポリオール成分とイソシアネート成分との反応によって得られる反応物(ポリマー)であることを規定しており、物の発明に、その物を得るためのプロセス(製法)を記載したものであると言える。しかし、本発明で規定する反応物は、重合体であり、重合体が、分子量の異なる種々のポリマー分子の集合体(混合物)であることは、当該技術分野において周知の事実である。また、本発明で規定するポリオール成分も、分子量等の異なるものを包含しており、ポリオール成分と反応させるイソシアネート成分もイソシアネート基を有するものであればよく、使用できるイソシアネート成分は多様であり、このようなポリオール成分とイソシアネート成分とを反応した反応物は、その配合比の相違によるまでもなく、分子量だけでなく、分子構造も相違する様々なポリマー分子の複雑な集合体になる。そのような複雑な集合体(混合物)に含まれる個々のポリマー分子の構造や物性を直接特定することは不可能であるとともに、およそ実際的でもなく、本発明で規定するように、重合体を得るためのプロセス(製法)によって初めて特定することが可能なものである。
上記した本発明の熱可塑性ポリウレタン樹脂の好ましい形態としては、下記のものが挙げられる。すなわち、前記ポリオール成分が、更に連鎖伸長剤として機能する短鎖ジオールを含み、且つ、前記イソシアネート成分が、4,4’−メチレンビスフェニルイソシアネートを含むこと;前記ポリエチレングリコールの平均分子量が、200〜20000であること;前記ポリエチレングリコールの平均分子量が、300〜4000であること;前記ポリエチレングリコールの平均分子量と、前記テトラヒドロフラン−ネオペンチルグリコール共重合体の平均分子量が同程度であり、前記ポリエチレングリコールと前記テトラヒドロフラン−ネオペンチルグリコール共重合体との配合比が質量基準で50〜90:50〜10であること;が挙げられる。
また、本発明は、別の形態として、上記したいずれかの熱可塑性ポリウレタン樹脂を含有してなることを特徴とする熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物を提供する。
また、本発明は、別の形態として、上記熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物からなり、且つ、フィルム状又はシート状であることを特徴とする熱可塑性ポリウレタン樹脂製の透湿性樹脂成形物を提供する。
また、本発明は、別の形態として、ポリオール成分として、少なくとも、ポリエチレングリコールと、テトラヒドロフラン−ネオペンチルグリコール共重合体とを用い、これらのポリオール成分とイソシアネート成分とを反応させる工程を有することを特徴とする熱可塑性ポリウレタン樹脂の製造方法を提供する。
また、本発明は、上記熱可塑性ポリウレタン樹脂の製造方法の好ましい形態として、前記ポリオール成分が、更に連鎖伸長剤として機能する短鎖ジオールを含み、且つ、前記イソシアネート成分が、4,4’−メチレンビスフェニルイソシアネートを含むこと;前記反応を、ワンショット法で行うこと;が挙げられる。
本発明によれば、ポリウレタン樹脂製のフィルムやシート等の成形物において、高い透湿性が維持されたまま、その構成成分であるポリウレタン樹脂の凝集が遅延されて、外観不良を生じるブツの発生が効果的に抑制されており、しかも、その加工性が良好で、従来のポリウレタン樹脂製の透湿性フィルムの製造における大気汚染の問題への配慮も充分にされている、透湿性の樹脂成形物の製造に有用な熱可塑性ポリウレタン樹脂が提供される。また、本発明によれば、上記した有用なポリウレタン樹脂を簡便に得ることができる熱可塑性ポリウレタン樹脂の製造方法が提供される。また、本発明によれば、上記した有用な熱可塑性ポリウレタン樹脂を用いることで、高透湿性を維持し、樹脂の凝集物等による外観不良を生じるブツの問題のない、フィルムやシート等の透湿性樹脂成形物が提供される。
次に、発明を実施するための最良の形態を挙げて本発明を更に詳しく説明する。本発明者らは、上記の目的を達成すべく、透湿性の樹脂成形物用の原料である熱可塑性ポリウレタン樹脂について鋭意検討した。その結果、イソシアネート成分との反応に用いるポリオール成分として、少なくとも、ポリエチレングリコールとテトラヒドロフラン−ネオペンチルグリコール共重合体とを併用することで、フィルム状やシート等の樹脂成形物を製造した場合に、これらの成形物が、熱可塑性ポリウレタン樹脂の持つ高透湿性を維持しつつ、特に効果的にブツの発生が抑制されたものとなることを見出して本発明を達成した。
本発明で規定する構成の熱可塑性ポリウレタン樹脂によって、上記優れた効果が得られる理由について、本発明者らは、下記のように考えている。すなわち、本発明の熱可塑性ポリウレタン樹脂は、ポリエチレングリコールをポリオール成分とすることで達成した熱可塑性ポリウレタン樹脂の高い透湿性を維持しつつ、ポリエチレングリコールの凝集に際して、ポリオール成分として併用したテトラヒドロフラン−ネオペンチルグリコール共重合体の立体障害により配向性を落とすことで、上記凝集を抑制することに寄与し、その結果、効果的に成形物におけるブツの発生が抑制できたものと考えている。
また、本発明者らは、鋭意検討の結果、得られるフィルム状やシート等の樹脂成形物が、更に効果的に、より高い透湿性を維持しつつ、且つ、ブツの発生がより抑制された、より良好な特性のものにするためには、熱可塑性ポリウレタン樹脂を構成する上記した2種類のポリオール成分に加えて、連鎖伸長剤として機能する、例えば、1,4−ブタンジオール等の短鎖ジオールを用い、これと共に、例えば、4,4’−メチレンビスフェニルイソシアネートのようなイソシアネート成分を用いることが有効であることを見出した。すなわち、本発明によれば、上記した本発明の熱可塑性ポリウレタン樹脂を用いることで容易に、高い透湿性を維持しつつ、加工性が良好で、環境に優しく、ブツの発生が少ない、樹脂成形物、シート状の成形物、フィルム状の成形物を提供することが可能になる。以下、上記の顕著な効果を実現できる、本発明の熱可塑性ポリウレタン樹脂の構成成分等について説明する。
<熱可塑性ポリウレタン樹脂>
透湿性の樹脂成形物用の原料として有用な本発明の熱可塑性ポリウレタン樹脂は、イソシアネート成分と、特有の2種類のポリオールを含むポリオール成分とが反応して得られる反応物である。具体的には、本発明の熱可塑性ポリウレタン樹脂は、上記ポリオール成分として、少なくとも、ポリエチレングリコールと、テトラヒドロフラン−ネオペンチルグリコール共重合体とを併用したことを特徴とする。また、本発明の熱可塑性ポリウレタン樹脂のより好ましい形態として、上記ポリオール成分として、上記の2種類の特有のポリオール成分に加え、更に、連鎖伸長剤として機能する、例えば、1,4−ブタンジオール等の短鎖ジオールを用いることが挙げられる。
(ポリエチレングリコール)
本発明を構成するポリエチレングリコールとしては、種々の分子量のものが市販されており、特に限定されないが、本発明では、その分子量が200〜20000程度のもの、より好ましくは300〜4000程度のものを用いることが好ましい。先に述べたように、本発明の熱可塑性ポリウレタン樹脂は、その形成成分であるポリオールとしてポリエチレングリコールを用いているため、得られる樹脂成形物は、高い透湿性を示すものになる。ポリエチレングリコールは、分子量の異なるものが種々市販されており、その中から所望の分子量のものを選択して使用すればよい。本発明者らの検討によれば、市販されている分子量2000程度のポリエチレングリコールは、高分子量で親水性のため、透湿の効果があり、本発明で用いるポリエチレングリコールとして最適である。
(テトラヒドロフラン−ネオペンチルグリコール共重合体)
本発明に用いるテトラヒドロフラン−ネオペンチルグリコール共重合体は、ポリエーテルグリコールであり、広い温度範囲にわたり液状であるという特徴があり、ポリマーの有用なジオール原料として提供されている。市販されているものとしては、例えば、旭化成せんい社製の平均分子量が1800程度のものが挙げられるが、勿論、これに限定されるものではない。本発明で用いるテトラヒドロフラン−ネオペンチルグリコール共重合体における共重合の態様は、特に限定されず任意である。本発明者らの検討によれば、テトラヒドロフラン−ネオペンチルグリコール共重合体がランダム共重合体である場合に、より顕著な効果が得られる。本発明者らの検討によれば、テトラヒドロフラン−ネオペンチルグリコール共重合体は、分岐構造を持つため、結晶性を抑制する効果がある。先に述べたように、テトラヒドロフラン−ネオペンチルグリコール共重合体は、ポリエチレングリコールと併用し、これらのポリオール成分とイソシアネート成分との反応物である熱可塑性ポリウレタン樹脂を得た場合、テトラヒドロフラン−ネオペンチルグリコール共重合体の立体障害により配向性を落とすことで、ポリエチレングリコールの凝集を抑制することができ、この結果、本発明が課題としている「ブツ」の発生を抑制できるという顕著な効果が得られる。
(連鎖伸長剤としての短鎖ジオール)
ポリウレタンは、一般的に、イソシアネート成分とポリオール成分と連鎖伸長剤を反応させて得ることができる。本発明の熱可塑性ポリウレタン樹脂も、これを得る場合に、上記した本発明で規定する2種類のポリオール成分に加えて、更に連鎖伸長剤として機能する短鎖ジオールを用いることが好ましい。このようにすることで、より特性に優れた熱可塑性ポリウレタン樹脂を得ることが可能になる。本発明の好ましい実施形態に用いる連鎖伸長剤として機能する短鎖ジオールとしては、分子量400未満の下記に挙げるものがある。例えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチルペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ヒドロキノンビス(b−ヒドロキシエチルエーテル)等が挙げられる。これらの短鎖ジオールとしては、上記に挙げたような市販のジオールを適宜に選択して使用することができる。本発明者らの検討によれば、上記に挙げた中でも特に1,4−ブタンジオールは有用である。本発明の熱可塑性ポリウレタン樹脂を得る際に、上記に挙げたような脂肪族低分子量ジオール(短鎖ジオール)を用いることで、得られるポリウレタン樹脂の分子量を増大させることができ、高分子量の熱可塑性ポリウレタン樹脂を得ることができる。本発明では、本発明の透湿性の樹脂成形物として、機械強度に優れ、耐熱性・耐油性・反発弾性の高いものを得るために、その原料となる熱可塑性ウレタンエラストマーを得る目的で、上記した短鎖ジオールを用いるとよい。
(イソシアネート)
本発明の熱可塑性ポリウレタン樹脂を構成するイソシアネート成分としては、従来、熱可塑性ポリウレタン樹脂を得るために使用されているものをいずれも用いることが可能である。本発明者らの検討によれば、それらの中でも、例えば、4,4’−メチレンビスフェニルイソシアネート、トルイジンジイソシアネート、パラフェニレンイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート等、その構造中に芳香環を有するものを使用することが好ましい。更に、これらの中でも特に、4,4’−メチレンビスフェニルイソシアネートを用いることが好ましい。これは芳香族イソシアネートであり、ポリメリックメチレンジアニリン(ポリメリックMDA)を製造するためのアニリンとホルマリンの縮合反応工程、ポリメリックMDI混合物を製造するためのポリメリックMDAのホスゲン化反応工程、ポリメリックMDI混合物から蒸留乃至は晶析により、モノメリックMDIを分離する工程より得られるものである。本発明を構成する上記したようなイソシアネートは、先に述べた2種類のポリオール成分と、必要に応じて使用する、先に挙げたような連鎖伸長剤として機能する短鎖ジオールと反応して、反応物として、先に述べた本発明の顕著な効果を実現できる高分子量の熱可塑性ポリウレタンを形成する。
<熱可塑性ポリウレタン樹脂の製造方法>
本発明の熱可塑性ポリウレタン樹脂の製造方法は、ポリオール成分として、少なくとも、ポリエチレングリコールと、テトラヒドロフラン−ネオペンチルグリコール共重合体とを用い、更に、必要に応じて連鎖伸長剤として機能する短鎖ジオールを用い、これらのポリオール成分とイソシアネート成分とを反応させる工程を有することを特徴とする。上記の各成分を反応させる際の反応方法は、特に限定されず、本発明の熱可塑性ポリウレタン樹脂が得られれば任意であるが、全ての反応成分を入れて反応を行うワンショット法で行うことが好ましい。より具体的には、ワンショット法は、イソシアネート、ポリオール、必要な連鎖伸長剤を同時に重合させる方法である。しかし、本発明の製造方法は、ワンショット法に限定されるものでなく、プレポリマー法で反応を行ってもよい。ワンショット法では、3液を同時に合成することができ、プレポリマーを製造する工程が不要であるため、作業工程がプレポリマー法と比べて少ないといった利点がある。なお、本発明の熱可塑性ポリウレタン樹脂の製造方法において用いる特有の2種類のポリオール成分は、反応系にそれぞれを単独で添加してもよいし、予め混合して反応系に添加するようにしてもよい。
本発明の熱可塑性ポリウレタン樹脂を製造する場合に必須となる、ポリエチレングリコールとテトラヒドロフラン−ネオペンチルグリコール共重合体との組成としては、特に限定されないが、下記のように構成することが好ましい。まず、使用するポリエチレングリコールとテトラヒドロフラン−ネオペンチルグリコール共重合体として、同程度の平均分子量のものを用い、更に、ポリエチレングリコールとテトラヒドロフラン−ネオペンチルグリコール共重合体との配合比が質量基準で50〜90:50〜10となるようにすることが好ましい。なお、連鎖伸長剤として機能する短鎖ジオールを用いる場合は、所望する高分子量に応じて配合量を適宜に決定すればよい。
本発明者らの検討によれば、ポリオール成分として、分子量2000のポリエチレングリコールと、分子量1800のテトラヒドロフラン−ネオペンチルグリコール共重合体を用い、更に、所望する高分子量に応じて、必要であれば連鎖伸長剤として短鎖ジオールを用い、イソシアネート成分と反応させることで、透湿性の樹脂成形物用の原料として特に有用な、本発明の熱可塑性ポリウレタン樹脂が得られる。
<透湿性の熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物>
本発明の熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物は、上記で説明した本発明の熱可塑性ポリウレタン樹脂を含有してなることを特徴とする。本発明の熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物は、その他に、例えば、酸化防止剤、加水分解防止剤、光安定剤等の各種添加物を含んでもよい。
本発明で好適に用いられる酸化防止剤としては、例えば、フェノール系、硫黄系、リン系等の酸化防止剤が挙げられる。特にフェノール系の酸化防止剤が好適に用いられる。
本発明で好適に用いられる加水分解防止剤としては、例えば、カルボジイミド、エポキシ化合物等が挙げられ、特にカルボジイミドが好適に用いられる。
本発明で好適に用いられる光安定剤としては、例えば、ヒンダードアミン系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系等の光安定剤が挙げられ、特にヒンダードアミン系の光安定剤が好適に用いられる。
更に、本発明の熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物には、必要に応じて滑剤を添加することができる。特に、熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物と加工機の摩擦が大きかったり、熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物の粒子同士の摩擦が大きく流動性が得られない場合、また、熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物のみでは十分な離型性が得られない場合等に、適宜な滑剤を添加するとよい。具体的な滑剤の例としては、エステル系、金属石鹸系、脂肪族アミド系、脂肪酸系、高級アルコール系、炭化水素系等の滑剤が挙げられる。
本発明の熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物の製造方法は特に限定されず、従来の樹脂組成物の製造方法が用いられる。例えば、バッチ法及び連続重合法により、本発明の熱可塑性ポリウレタン樹脂及び各種添加剤等を含んでなる本発明の熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物が好適に製造される。
<樹脂成形物>
本発明は、上記した構成の熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物からなり、且つ、フィルム状又はシート状であることを特徴とする熱可塑性ポリウレタン樹脂製の透湿性樹脂成形物を提供する。なお、勿論、本発明の熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物によって、フィルム状又はシート状以外の形態の樹脂成形物を得ることも可能であるが、高い透湿性を実現した製品とするためには、フィルム状又はシート状であることが好ましい。
本発明の透湿性樹脂成形物の製造方法も特に限定されず、従来用いられている各種製造方法により製造することができる。例えば、フィルム状成形物及びシート状成形物を製造する際には、Tダイ法、インフレーション法、カレンダー法等が挙げられる。
以下に実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではない。また、文中の透湿性熱可塑性ポリウレタン樹脂原料の混合比率は質量基準である。
[実施例1]
反応容器に、ポリオール成分として、分子量2000のポリエチレングリコール(日油社製)を337.5gと、分子量1800のテトラヒドロフラン−ネオペンチルグリコール共重合体(旭化成社製)を112.5gとを入れ、更に、連鎖伸長剤として1,4−ブタンジオールを73.75g入れて、110℃に加温した。その後、イソシアネート成分として、60℃に加温しておいた4,4’−メチレンビスフェニルイソシアネートを262.6g加えて12秒間撹拌し、反応させた。次に、反応物をトレーに移し、100℃で3時間熟成した後、得られた塊状物を粉砕し、更に粉砕物を押出機にてストランド状に押し出したものをカッティングすることによりペレット化し、熱可塑性ポリウレタン樹脂のペレット(A)を作製した。
上記で得たペレット(A)を用い、Tダイ押出し機で成形して、厚みが25〜35μmのフィルム(a)を得た。そして、得られたフィルム(a)の透湿度を、カップ法〔JISK8125A−1法(塩化カルシウム法)〕により測定した。更に、フィルム(a)のブツ発生状況を、目視観察してきょう雑物測定図表0.3以上のブツの有無を調べた。この結果、表1に示したように、フィルム(a)は、十分な透湿度を維持したまま、ブツの発生が抑制されていることが確認された。なお、表1中に示した透湿度の値は、フィルム膜厚を30μmに換算して表示した。
[比較例1]
実施例1で使用したポリオール成分を分子量2000のポリエチレングリコール450gのみとし、連鎖伸長剤である1,4−ブタンジオールの量を80gとし、実施例1で使用したイソシアネート成分である4,4’−メチレンビスフェニルイソシアネートの量を278.5gとした以外は、実施例1と同様にして、熱可塑性ポリウレタン樹脂製のペレット(B)及びフィルム(b)をそれぞれ作製した。
上記で得られたフィルム(b)の透湿度を、実施例1で行ったのと同様の方法により測定した。更に、フィルム(b)のブツ発生状況を、実施例1で行ったのと同様の方法で調べた。この結果、表1に示したように、透湿度は高いものの、多数のブツ発生が認められた。
[比較例2]
実施例1で使用したポリオール成分を、ポリオキシテトラメチレンポリオキシエチレングリコール450gのみとし、連鎖伸長剤である1,4−ブタンジオールの量を53gとし、イソシアネート成分である4,4’−メチレンビスフェニルイソシアネートの量を209.5gとした以外は、実施例1の場合と同様にして、熱可塑性ポリウレタン樹脂製のペレット(C)及びフィルム(c)を得た。
上記で得られたフィルム(c)の透湿度を、実施例1で行ったのと同様の方法により測定した。更に、フィルム(c)のブツ発生状況を実施例1で行ったのと同様の方法で調べた。この結果、表1に示したように、目立ったブツの発生は認められなかったものの、透湿度が低くなっていた。
Figure 0006710595
表1の結果から、本発明の実施例の熱可塑性ポリウレタン樹脂を利用することで、比較例1のフィルム(b)で示されたように、ポリエチレングリコールをポリオール成分とした熱可塑性ポリウレタン樹脂で実現されていた高い透湿性を維持しつつ、この場合の技術課題であった、形成物におけるブツ発生を抑制する効果を達成したフィルムやシートを得ることができるようになることが明らかになった。
本発明者らの検討によれば、上記した本発明によれば、実施例の熱可塑性ポリウレタン樹脂製のペレットを利用して得た、10μm〜1mm程度の厚みの、フィルム或いはシート状の成形物においても、ブツ発生が抑制された外観不良のない、しかも透湿性を維持した製品が得られることを確認できた。

Claims (9)

  1. 透湿性の樹脂成形物用の原料である、ポリエチレングリコールとテトラヒドロフラン−ネオペンチルグリコール共重合体と、連鎖伸長剤として機能する短鎖ジオールと、を含むポリオール成分と、その構造中に芳香環を有する、4,4’−メチレンビスフェニルイソシアネート、トルイジンジイソシアネート、パラフェニレンイソシアネート及びナフタレンジイソシアネートからなる群から選ばれるいずれかのイソシアネートを含むイソシアネート成分との反応物であることを特徴とする熱可塑性ポリウレタン樹脂。
  2. 前記短鎖ジオールが、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチルペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール及びヒドロキノンビス(b−ヒドロキシエチルエーテル)からなる群から選ばれる少なくともいずれかである請求項1に記載の熱可塑性ポリウレタン樹脂。
  3. 前記ポリエチレングリコールの平均分子量が、200〜20000である請求項1又は2に記載の熱可塑性ポリウレタン樹脂。
  4. 前記ポリエチレングリコールの平均分子量が、300〜4000である請求項1又は2に記載の熱可塑性ポリウレタン樹脂。
  5. 請求項1〜のいずれか1項に記載の熱可塑性ポリウレタン樹脂を含有してなることを特徴とする熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物。
  6. 請求項に記載の熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物からなり、且つ、フィルム状又はシート状であることを特徴とする熱可塑性ポリウレタン樹脂製の透湿性樹脂成形物。
  7. ポリオール成分として、少なくとも、ポリエチレングリコールと、テトラヒドロフラン−ネオペンチルグリコール共重合体と、連鎖伸長剤として機能する短鎖ジオールと、を用い、これらのポリオール成分と、その構造中に芳香環を有する、4,4’−メチレンビスフェニルイソシアネート、トルイジンジイソシアネート、パラフェニレンイソシアネート及びナフタレンジイソシアネートからなる群から選ばれるいずれかのイソシアネートを含むイソシアネート成分とを反応させる工程を有することを特徴とする熱可塑性ポリウレタン樹脂の製造方法。
  8. 前記短鎖ジオールが、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチルペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール及びヒドロキノンビス(b−ヒドロキシエチルエーテル)からなる群から選ばれる少なくともいずれかである請求項に記載の熱可塑性ポリウレタン樹脂の製造方法。
  9. 前記反応を、ワンショット法で行う請求項又はに記載の熱可塑性ポリウレタン樹脂の製造方法。
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