JPH08157538A - 低温性に優れたフッ素ゴム共重合体及びその硬化用組成物 - Google Patents

低温性に優れたフッ素ゴム共重合体及びその硬化用組成物

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JPH08157538A
JPH08157538A JP30250294A JP30250294A JPH08157538A JP H08157538 A JPH08157538 A JP H08157538A JP 30250294 A JP30250294 A JP 30250294A JP 30250294 A JP30250294 A JP 30250294A JP H08157538 A JPH08157538 A JP H08157538A
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Hideya Saito
秀哉 斎藤
Masaki Kitaichi
雅紀 北市
Yutaka Ueda
豊 植田
Mitsuru Kishine
充 岸根
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ジヨウ素化合物の存在下にラジカル重合して
得られる、フッ化ビニリデン単位65〜85モル%、パ
ーフルオロ(メチルビニルエーテル)単位3〜20モル
%、ヘキサフルオロプロピレン単位3〜25モル%およ
びテトラフルオロエチレン単位3〜25モル%を含んで
なるフッ素ゴム共重合体であって、ジヨウ素化合物によ
り共重合体中に導入されるヨウ素含量が0.01〜1重
量%であり、ムーニー粘度が20〜150の範囲である
もの。 【効果】 従来のフッ素ゴムが持つ優れた性能を維持し
ながら優れた加硫性、実質的に必要な耐寒性を有し、低
いコストで製造できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はフッ素ゴム共重合体およ
びその硬化用組成物に関し、詳しくは従来のフッ素ゴム
の持つ優れた性能を維持しながら、優れた加硫性、実質
的に必要な耐寒性を持ち、低い製造コストにより製造可
能なフッ素ゴム共重合体および該共重合体を含んでなる
硬化用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】フッ化ビニリデン(VdF)単位を中心と
したフッ素ゴムは、その卓越した耐熱性、耐薬品性、耐
溶剤性、耐燃料油性等から、自動車工業、半導体工業、
化学工業等の分野において、O−リング、ホース、スチ
ムシール、シャフトシール、ダイヤフラム等の形状に成
形されて広く使用されている。しかし、従来用いられて
いたフッ素ゴムは、他のゴム材料に比較して耐寒性が劣
ることが指摘されてきた。一方、特定のヨウ素化合物を
フッ素ゴム共重合体の、ラジカル重合時の連鎖移動剤と
して用いることで、該共重合体の分子末端にヨウ素を結
合せしめ、そのヨウ素原子の高いラジカル活性を利用し
て、パーオキサイド架橋反応を行う技術が本出願人より
提案され(特開昭53−125491号)、また、該技術
を使用し、かつ特定の組成の重合を行った場合に得られ
る共重合体の加硫成形体は、低温特性が優れているとい
う報告(特表平6−508161号)があり、これにはV
dF、テトラフルオロエチレン(TFE)およびパーフル
オロ(メチルビニルエーテル)(PMVE)の3元共重合
体が記載されている。VdF、ヘキサフルオロプロピレ
ン(HFP)およびTFEは従来のフッ素ゴム、あるい
は、フッ素樹脂の原料モノマーとして大量生産が既に行
われている為、入手コストは比較的安価であるが、PM
VEは応用例が工業的には少なく、さらに合成経路も前
述のフルオロオレフィンに比べて複雑であるため、入手
コストが高くなる事情から、該共重合体の製造コストが
高くなる問題点を有していた。一方、ゴム材料を自動車
燃料中で使用する場合、燃料による膨潤の影響で、その
耐寒性が向上することが報告されており(カウチュック・
グミ・クンストシュトッフェ(Kautschuk Gummi Kun
ststoffe)第46巻、10号、812〜823頁)、このよ
うな条件での使用が想定されるフッ素ゴムでは、膨潤後
の耐寒性が目標値を越えていることが実質的には重要で
ある。フッ素ゴムの大きな使用産業である自動車産業で
は、ユーザーのコスト意識の高まりをふまえて、必要度
を越えた高性能、高価格の部品を見直しつつあり、過剰
な耐寒性を持つ、コスト高のゴムが必ずしも要求されて
いるとは言えないのが実情である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来のフッ
素ゴムが持つ優れた性能を維持しながら、優れた加硫
性、実質的に必要な耐寒性を持ち、低い製造コストによ
り製造可能なフッ素ゴム共重合体を提供することを目的
とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上述の問題点を解決する
べく鋭意研究を重ねた結果、特定量のジヨウ素化合物の
存在下に、特定の組成のVdF、PMVE、TFE、H
FPを共重合してなるフッ素ゴム共重合体が、過剰品質
でない燃料膨潤後の耐寒性を持ち、かつ従来のヨウ素含
有フッ素ゴムの持つ、優れた耐熱性、耐薬品性、耐溶剤
性、耐油性、加硫性を合わせ持つという予想外の結果を
見出した。従って本発明は、一般式:
【化2】RI2 (1) (式中、Rは炭素数1〜16の飽和のフルオロ炭化水素
基若しくはクロロフルオロ炭化水素基または炭素数1〜
3の炭化水素基を表す。)で表されるジヨウ素化合物の
存在下にラジカル重合してなる、フッ化ビニリデン(V
dF)単位65〜85モル%、パーフルオロ(メチルビニ
ルエーテル)(PMVE)単位3〜20モル%、ヘキサフ
ルオロプロピレン(HFP)単位3〜25モル%およびテ
トラフルオロエチレン(TFE)単位3〜25モル%を含
んでなるフッ素ゴム共重合体であって、一般式(1)で表
されるジヨウ素化合物より共重合体中に導入されるヨウ
素が共重合体の全重量に対して、0.01〜1重量%で
あり、そのムーニー粘度(ML(1+10)100℃)の値
が20〜150の範囲である共重合体を要旨とする。本
発明のフッ素ゴム共重合体は、比較的安価に供給でき過
剰品質ではないが燃料膨潤後の十分な耐寒性を有し、か
つ従来のヨウ素含有フッ素ゴムの持つ、優れた耐熱性、
耐薬品性、耐溶剤性、耐油性、加硫性を合わせ持つもの
である。以下本発明を詳細に説明する。
【0005】共重合体中のVdF単位が65〜85モル
%、好ましくは65〜80モル%であることが必要であ
る。VdF単位が65モル%未満の場合、共重合体のガ
ラス転移温度が高くなるため、耐寒性が悪化することに
なる。VdF単位が85モル%を越える場合、共重合体
の非晶質性が損なわれる為に、ゴム弾性が著しく低下す
る。共重合体中においてPMVE単位が3〜20モル
%、好ましくは3〜11モル%であることが必要であ
る。PMVE単位が3モル%未満の場合、共重合体の耐
寒性が著しく損なわれる。PMVE単位が20モル%を
越える場合、PMVEが高価であるために、共重合体の
製造コストが高くなり、また、必要のない耐寒性がその
共重合体に付与される。
【0006】共重合体中のHFP単位は3〜25モル
%、好ましくは3〜20モル%である必要がある。HF
P単位が3モル%未満では、ゴム状にするためには、そ
の分PMVE含量を増加する必要があり、そのために製
造コストの上昇を伴う。HFP単位が25モル%を越え
ると、共重合体のガラス転移温度が上昇する。共重合体
中のTFE単位は3〜25モル%、好ましくは3〜15
モル%である必要がある、TFE単位が3モル%未満で
は、VdF単位による結晶化がおこりやすい。TFE単
位が25モル%を越えると、共重合体のガラス転移温度
が上昇する。
【0007】本発明の共重合体においては、一般式(1)
で表される化合物により共重合体中に導入されるヨウ素
が、該共重合体全重量に対して、0.01〜1重量%
(重合時に添加した該ヨウ素化合物の重量より計算する
ものとする)である必要がある。共重合体中に存在する
該ヨウ素化合物量は、特開昭53−125491号に記
載されているように、それが連鎖移動剤として働くため
に、その分子量の決定に重要な意味をもち、さらに、ポ
リマー中に導入されたヨウ素は、架橋点としても機能す
ることになる。そのため、式(1)で表される化合物によ
り共重合体中に導入されるヨウ素が該共重合体全重量に
対して、0.01重量%未満の場合、ポリマーの分子量
が大きくなりすぎるために、加硫反応の際の流動性が損
なわれ、架橋密度が低くなるため、成形体が充分な破断
強度を発現できない。また、1重量%を越える場合は、
分子量が低くなりすぎるために、ゴム練り作業に支障を
きたす。本発明の共重合体はムーニー粘度(ML(1+1
0)100℃)が20〜150の範囲であることが必要で
ある。ここで言うムーニー粘度とは、JIS K 63
00 ムーニー粘度試験に既定される方法で測定される
もので、測定温度は100℃とする。ムーニー粘度を2
0未満とするとゴム練り作業に支障をきたし、一方15
0を超えると加硫反応の際の流動性が損なわれる。
【0008】次に本発明の共重合体の製造方法について
説明する。本発明の共重合体は、実質的に無酸素下で、
水媒体中で、ジヨウ素化合物の存在下にVdF、PMV
E、HFPおよびTFEを加圧下で撹拌をしながらラジ
カル乳化重合を行うことで製造できる。
【0009】本発明中の共重合体の製造時に使用する代
表的なジヨウ素化合物は、1,3−ジヨードパーフルオ
ロプロパン、1,4−ジヨードパーフルオロブタン、1,
3−ジヨード−2−クロロ−パーフルオロプロパン、
1,5−ジヨード−2,4−ジクロロパーフルオロペンタ
ン、1,6−ジヨードパーフルオロヘキサン、1,8−ジ
ヨードパーフルオロオクタン、1,12−ジヨードパー
フルオロドデカン、1,16−ジヨードパーフルオロヘ
キサデカン、ジヨードメタン、1,2−ジヨードエタ
ン、1,3−ジヨード−n−プロパンであり、これら反応
試剤は単独で使用してもよく、相互に組み合わせて使用
することもできる。好ましいジヨウ素化合物の一つとし
て、1,4−ジヨードパーフルオロブタンが挙げられ
る。ジヨウ素化合物は共重合体全重量に対して0.1〜
2重量%用いる。
【0010】本発明の共重合体の製造で使用するラジカ
ル重合用開始剤は従来から弗素系エラストマーの重合に
使用されているものと同じ物である。これら開始剤には
有機、無機の過酸化物ならびにアゾ化合物がある。典型
的な開始剤として過硫酸塩類、過酸化カーボネート類、
過酸化エステル類などがあり、好ましい開始剤として過
硫酸アンモニウム(APS)が挙げられる。APSはそれ
単独でも使用してもよく、またサルファイト類、亜硫酸
塩類のような還元剤と組み合わせて使用することもでき
る。重合時に添加される開始剤量は、できるだけ少量の
ほうが、生成する共重合体の物性面では好ましい。ただ
し、著しく少量の場合、重合速度の低下により、生産性
を悪化させる要因となるため、調整が必要である。通常
ジヨウ素化合物に対して5〜50モル%用いる。
【0011】本発明の共重合体の乳化重合に使用される
乳化剤は、広範囲のものが使用可能であるが、重合中に
おこる乳化剤分子への連鎖移動反応を抑制する観点か
ら、フルオロカーボン鎖または、フルオロポリエーテル
鎖を有するカルボン酸の塩類が望ましい。乳化剤の具体
的例としては
【化3】 がある。乳化剤の使用量は、添加された水の約0.05
〜1重量%が望ましく、特に0.1〜0.5重量%が望
ましい。本発明での重合温度は広い範囲が採用可能であ
るが、使用する開始剤の種類と還元剤の使用に依存して
いる。一般的には、0〜130℃の温度が採用される
が、重合開始剤としてAPSを単独で採用する場合、5
0〜90℃の温度が好ましく、それ以下の温度の場合、
著しい重合速度の低下を招く。重合圧力は、広い範囲が
採用可能である。一般には、0.2〜8.0MPaの範
囲が採用される。重合圧力は、一般に高い程重合速度は
大きくなる為、生産性の向上の観点から、1.0MPa
以上であることが望ましい。
【0012】本発明の共重合体は、種々の架橋源により
架橋し、硬化(加硫)させてゴムとすることができる。架
橋源としては、放射線(α線、β線、γ線、電子線、X
線など)、紫外線などの高エネルギー電磁波も用いるこ
とができるが、好ましくは有機過酸化物が用いられる。
【0013】有機過酸化物の使用量は、共重合体100
重量部に対して0.05〜10重量部、好ましくは1.
0〜5重量部である。有機過酸化物としては、一般には
熱や酸化還元系の存在で容易にパーオキシラジカルを発
生するものがよく、たとえば1,1−ビス(t−ブチルパ
ーオキシ)−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、2,
5−ジメチルヘキサン−2,5−ジヒドロパーオキサイ
ド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパ
ーオキサイド、ジクルミパーオキサイド、α,α'−ビス
(t−ブチルパーオキシ)−p−ジイソプロピルベンゼン、
2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘ
キサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオ
キシ)−ヘキシン−3、ベンゾイルパーオキサイド、t−
ブチルパーオキシベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−
ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオ
キシマレイン酸、t−ブチルパーオキシイソプロピルカ
ーボネートなどを例示することができる。就中、好まし
いものは、ジアルキルタイプのものである。一般に活性
−O−O−の量、分解温度などを考慮して過酸化物の種
類並びに使用量が選ばれる。その中でも、2,5−ジメ
チル−2,5−ジ(ターシャリーブチルパーオキシ)ヘキ
サンが特に好ましい。
【0014】また、有機過酸化物を用いるときは、架橋
助剤を適宜併用することにより著しい硬化がみられる。
この架橋助剤は、パーオキシラジカルとポリマーラジカ
ルとに対して反応活性を有するものであれば原則的に有
効であって、特に種類は制限されない。好ましいものと
しては、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシア
ヌレート、トリアクリルホルマール、トリアリルトリメ
リテート、N,N'−m−フエニレンビスマレイミド、ジ
プロパギルテレフタレート、ジアリルフタレート、テト
ラアリルテレフタールアミド、トリアリルホスフエート
などが挙げられる。その中でも特に好ましのはトリアリ
ルイソシアヌレートである。使用量は、共重合体100
重量部に対して0.1〜10重量部が好ましく、より好
ましくは0.5〜5重量部の割合である。
【0015】また架橋に際して他のゴム等を共存させて
行ってもよい。このようなブレンド共架橋することので
きるものとして、シリコンオイル、シリコンゴム、エチ
レン/酢酸ビニル共重合体、1,2−ポリブタジエン、
フルオロシリコンオイル、フルオロシリコンゴム、フル
オロホスフアゼンゴム、ヘキサフルオロプロピレン/エ
チレン共重合体、テトラフルオロエチレン/プロピレン
共重合体、さらにはラジカル反応性のある他の重合体が
用いられる。これらの使用量については、特に制限はな
いが、本質的に本発明の共重合体の性質を損なう程度ま
で多くするべきではない。さらに、共重合体を着色する
ための顔料、充填剤、補強剤などが用いられる。通常よ
く用いられる充填剤または補強剤として、無機物ではカ
ーボンブラック、TiO2、SiO2、クレー、タルクなど
が、有機物ではポリテトラフルオロエチレン、ポリビニ
リデンフルオライド、ポリビニルフルオライド、ポリク
ロロトリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン/
エチレン共重合体、テトラフルオロエチレン/ビニリデ
ンフルオライド共重合体などの含フッ素重合体が挙げら
れる。
【0016】これら硬化成分の混合手段としては、材料
の粘弾性や形態に応じて適当な方法が採用され、通常の
オープンロール、粉体ミキサーが用いられる。もちろ
ん、固体状のものを溶剤に溶解ないし分散させて、分散
混合することも可能である。加硫温度および時間は、使
用するパーオキサイドの種類に依存するが、通常、プレ
ス加硫は120〜200℃の温度で5〜30分行い、オ
ーブン加硫は150〜250℃温度で1〜24時間行
う。本発明の共重合体は、一般成形材料、シーラント、
接着剤、塗料などとして、耐熱性、耐油性、耐薬品性、
耐溶剤性などの要求される箇所に有効に使用される。成
形体としての特に好ましい用途はO−リング、リップタ
イプパッキン、オイルシール、ダイヤフラム、ガスケッ
ト、Vリング等のシール材あるいはホースとしてであ
る。
【0017】
【実施例】次に実施例、比較例を挙げて本発明を具体的
に説明するが、本発明が実施例によって限定されるもの
でないことは勿論である。 実施例1 内容積2.6LのSUS316製オートクレーブに、純
水1.0L及び乳化剤としてC715COONH4 2.0
g、PH調整剤としてリン酸水素二ナトリウム12水塩
0.09gを仕込み、系内を窒素ガスで充分に置換した
後、600rpmで撹拌しながら、80℃に昇温し、VdF
/TFE/HFP/パーフルオロ(メチルビニルエーテ
ル)(PMVE)のモノマー混合物(モル比59/4/2
6/11)を内圧が1.57MPaになるように圧入し
た。次いで、APSの5mg/ml水溶液4mlを窒素圧で圧
入して反応を開始した。重合反応の進行に伴って圧力が
低下するので、1.47MPaまで低下した時点で、ジ
ヨウ素化合物であるI(CF2)4I 1.0gを圧入し、次
いでVdF/TFE/HFP/PMVEのモノマー混合
物(モル比73/9/9/9)で1.57MPaまで再加
圧し、昇圧降圧を繰り返しつつ、3時間毎に上記APS
水溶液を各2mlを窒素ガスで圧入して反応を継続した。
重合反応の開始から圧力降下の合計が4.21MPaに
なった時点(5時間後)で、オートクレーブを冷却し、未
反応モノマーを放出して固形分濃度24.0重量%の水
性乳濁液を得た。この水性乳濁液に、5重量%のカリミ
ョウバン水溶液を添加して凝析を行い、凝析物を水洗、
乾燥してゴム状重合体306gを得た。この重合体のム
ーニー粘度(ML1+10(100℃))は108であっ
た。19F−NMR分析の結果、この重合体のモノマー単
位組成は、VdF 72.0モル%/TFE 9.4モ
ル%/HFP 9.2モル%/PMVE 9.4モル%
であることがわかった。
【0018】実施例2 重合開始時に圧入するモノマー混合物のモル比がVdF
/TFE/HFP/PMVE(56/4/34/6)であ
り、圧降下後の再加圧に使用するモノマー混合物のモル
比がVdF/TFE/HFP/PMVE(70/10/1
5/5)であり、反応時間が7時間であること以外は、
実施例1と同様に反応をおこない、ゴム状共重合体30
0gを得た。この重合体のムーニー粘度は93であっ
た。19F−NMR分析の結果、この重合体のモノマー単
位組成は、VdF 70.5モル%/TFE 9.0モ
ル%/HFP 15.5モル%/PMVE 5.0モル
%であることがわかった。
【0019】比較例1 重合開始時に圧入するモノマー混合物のモル比がVdF
/TFE/HFP(48/8/44)であり、圧降下後の
再加圧に使用するモノマー混合物のモル比がVdF/T
FE/HFP(65/18/17)であり、重合中に添加
するI(CF2)4Iの量が1.2gであり、反応時間が1
5時間であり、反応終了までの圧力降下の合計が5.1
0MPaであること以外は、実施例1と同様に反応をお
こない、ゴム状共重合体380gを得た。この重合体の
ムーニー粘度は70であった。19F−NMR分析の結
果、この重合体のモノマー単位組成は、VdF 67.
1モル%/TFE 16.4モル%/HFP 16.5
モル%であることがわかった。
【0020】性能評価 実施例または比較例で得られた共重合体に、表1に示す
成分を配合して、加硫組成物を調整し、キュラストメー
タ(JISII型)を用いて160℃で加硫性を測定し
た。また、160℃10分のプレス加硫及び180℃4
時間のオーブン加硫条件で、組成物を加硫し、加硫物の
物性を測定した。まお、加硫物の物性は、JIS K
6301に準拠して測定した。また、ASTM D13
29に準拠してTR試験を行った。結果を表1に示す。
なお同表中、「部」とあるのは「重量部」を意味する。
【0021】
【表1】
【0022】
【発明の効果】本発明の共重合体より製造されるゴムは
従来のフッ素ゴムが持つ優れた性能を維持しながら、優
れた加硫性、実質的に必要な耐寒性を有し、低い製造コ
ストにより製造できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 27/16 KJJ //(C08F 214/22 216:14 214:28 214:26) (72)発明者 植田 豊 大阪府摂津市西一津屋1番1号 ダイキン 工業株式会社淀川製作所内 (72)発明者 岸根 充 大阪府摂津市西一津屋1番1号 ダイキン 工業株式会社淀川製作所内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式: 【化1】RI2 (1) (式中、Rは炭素数1〜16の飽和のフルオロ炭化水素
    基若しくはクロロフルオロ炭化水素基または、炭素数1
    〜3の炭化水素基を表す。)で表されるジヨウ素化合物
    の存在下にラジカル重合してなる、フッ化ビニリデン
    (VdF)単位65〜85モル%、パーフルオロ(メチル
    ビニルエーテル)(PMVE)単位3〜20モル%、ヘキ
    サフルオロプロピレン(HFP)単位3〜25モル%およ
    びテトラフルオロエチレン(TFE)単位3〜25モル%
    を含んでなるフッ素ゴム共重合体であって、一般式(1)
    で表されるジヨウ素化合物により共重合体中に導入され
    るヨウ素が共重合体の全重量に対して、0.01〜1重
    量%であり、そのムーニー粘度(ML(1+10)100
    ℃)の値が20〜150の範囲である共重合体。
  2. 【請求項2】 VdF単位65〜80モル%、PMVE
    単位3〜11モル%、HFP単位3〜20モル%および
    TFE単位3〜15モル%を含んでなる請求項1に記載
    のフッ素ゴム共重合体。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の共重合体10
    0重量部、有機過酸化物0.05〜10重量部および架
    橋助剤0.1〜10重量部を含んでなる硬化用組成物。
  4. 【請求項4】 有機過酸化物が、ジアルキルパーオキサ
    イドである請求項3に記載の組成物。
  5. 【請求項5】 有機過酸化物が、2,5−ジメチル−2,
    5−ジ(ターシャリーブチルパーオキシ)ヘキサンである
    請求項3に記載の組成物。
  6. 【請求項6】 架橋助剤がトリアリルイソシアヌレート
    である請求項3〜5のいずれかに記載の組成物。
  7. 【請求項7】 請求項3〜6のいずれかに記載の組成物
    を用いて製造したシール材。
  8. 【請求項8】 請求項3〜6のいずれかに記載の組成物
    を用いて製造したホース。
JP30250294A 1994-12-06 1994-12-06 低温性に優れたフッ素ゴム共重合体及びその硬化用組成物 Pending JPH08157538A (ja)

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