JP2009096906A - 含フッ素共重合体、その製造方法および架橋ゴム - Google Patents

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Abstract

【課題】ヨウ素原子を含まず、比較的安価で、煩雑な工程を経ないで製造でき、架橋反応性、耐熱性、耐薬品性、耐油性、耐候性に優れる含フッ素共重合体、これを用いた架橋ゴムを提供する。
【解決手段】該課題は、テトラフルオロエチレン等に基づく繰り返し単位(A)、下式(II)で表される単量体に基づく繰り返し単位(B)、必要に応じてプロピレン等に基づく繰り返し単位(C)を有する含フッ素共重合体によって解決される。
[化1]
Figure 2009096906

、Rは水素原子またはメチル基、nは0〜4の整数。
【選択図】なし

Description

本発明は、含フッ素共重合体、その製造方法および架橋ゴムに関する。
含フッ素重合体や含フッ素共重合体としては、フッ素樹脂(ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン系共重合体、テトラフルオロエチレン/エチレン系共重合体等。)、および含フッ素エラストマー(フッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレン系共重合体、テトラフルオロエチエレン/プロピレン系共重合体、テトラフルオロエチエレン/ペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)系共重合体等。)が知られている。
該含フッ素重合体や含フッ素共重合体は、耐熱性、耐薬品性、耐油性、耐候性等に優れることから、通常の材料が耐え得ないような過酷な環境に適用される。しかし、含フッ素重合体や含フッ素共重合体は、反応性に乏しいため架橋反応性や他材料との接着性が充分でない。そのため、含フッ素共重合体に反応性官能基を導入し、接着性を向上する方法が提案されている
また、通常のゴム材料では、一部の熱可塑性エラストマーを除いて、架橋反応により適切な物理特性を発現する必要がある。該理由からも、含フッ素エラストマーには反応性官能基が導入される。
反応性官能基が導入された含フッ素共重合体(含フッ素エラストマー)としては、たとえば、下記のものが提案されている。
(1)テトラフルオロエチレン、フッ化ビニリデン、プロピレン、および、臭素またはヨウ素を有する含フッ素単量体を共重合させてなる含フッ素エラストマー(特許文献1)。
(2)テトラフルオロエチレンに基づく繰り返し単位またはフッ化ビニリデンに基づく繰り返し単位と、プロピレン等に基づく繰り返し単位と、−CF=CF−CFを側鎖に有する繰り返し単位とを有するフルオロエラストマー(特許文献2)。
(3)テトラフルオロエチレンに基づく繰り返し単位と、プロピレンに基づく繰り返し単位と、硬化座単量体に基づく繰り返し単位(たとえば、クロロエチルビニルエーテルに基づく繰り返し単位。)とを有する三元共重合体(特許文献3)。
(4)フッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン、およびプロピレンを共重合させて得られ、主鎖に炭素−炭素不飽和二重結合を有する含フッ素エラストマー(特許文献4)。
(5)ヨウ素原子を有する含フッ素連鎖移動剤を用いて得られた、フッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレン系共重合体(非特許文献1)。
しかし、(1)の含フッ素共重合体には、下記の問題がある。
(i)臭素またはヨウ素を有する含フッ素単量体は、高価で、かつ入手困難である。
(ii)ヨウ素原子を含むゴム材料は、保管中に遊離ヨウ素による着色が懸念される。
また、(2)の含フッ素共重合体には、下記の問題がある。
(i)−CF=CF−CFの架橋反応性が不充分である。
また、(3)の含フッ素共重合体には、下記の問題がある。
(i)硬化座であるクロロエチル基の架橋反応性が不充分である。
また、(4)の含フッ素共重合体には、下記の問題がある。
(i)主鎖に炭素−炭素不飽和二重結合を有するフッ素ゴムの製造工程が煩雑である。
(ii)主鎖の炭素−炭素不飽和二重結合の架橋反応性が不充分である。
また、(5)の含フッ素共重合体には、下記の問題がある。
(i)ヨウ素原子を含むゴム材料は、保管中に遊離ヨウ素による着色が懸念される。
(ii)ヨウ素原子の含有量を増加させると含フッ素共重合体の分子量が低下する。
よって、ヨウ素原子を含まず、比較的安価であり、煩雑な工程を経ないで製造できる、架橋反応性に優れる含フッ素共重合体が望まれている。
特開平11−116634号公報 特公昭62−56887号公報 特公昭51−37314号公報 特開平6−306242号公報 建元正祥、高分子論文集、1992年、第49巻、第10号、p.765−783
本発明は、ヨウ素原子を含まず、比較的安価であり、かつ煩雑な工程を経ないで製造できる、架橋反応性、耐熱性、耐薬品性、耐油性、耐候性に優れる含フッ素共重合体、およびヨウ素原子による着色がなく、比較的安価であり、かつ煩雑な工程を経ないで製造できる、架橋ゴム物性、耐熱性、耐薬品性、耐油性、耐候性に優れる架橋ゴムを提供する。
本発明の含フッ素共重合体は、下記単量体(a)に基づく繰り返し単位(A)と、下記単量体(b)に基づく繰り返し単位(B)と、必要に応じて下記単量体(c)に基づく繰り返し単位(C)とを有することを特徴とする。
単量体(a):テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、フッ化ビニリデン、クロロトリフルオロエチレンおよび下式(I)で表される単量体からなる群より選ばれる1種以上。
CF=CF−O−R ・・・(I)。
ただし、Rは、炭素原子数1〜8のペルフルオロアルキル基または炭素原子数1〜8のエーテル性酸素原子を有するペルフルオロアルキル基を表す。
単量体(b):下式(II)で表される単量体の1種以上。
Figure 2009096906
ただし、R、Rは、それぞれ水素原子またはメチル基を表し、nは、0〜4の整数を表す。
単量体(c):エチレンおよびプロピレンからなる群から選ばれる1種以上。
前記繰り返し単位(A)と前記繰り返し単位(C)との合計に対する前記繰り返し単位(B)のモル比[(B)/{(A)+(C)}]は、0.0001〜0.10であることが好ましい。
前記単量体(b)におけるRおよびRは、水素原子であることが好ましい。
前記単量体(b)は、モノブロモ酢酸ビニルであることが好ましい。
本発明の含フッ素共重合体は、前記繰り返し単位(C)を有し、前記繰り返し単位(A)に対する前記繰り返し単位(C)のモル比[(C)/(A)]は、1/99〜70/30であることが好ましい。
本発明の含フッ素共重合体は、前記繰り返し単位(C)を有し、前記単量体(a)が、テトラフルオロエチレンであり、前記単量体(c)が、プロピレンであり、前記繰り返し単位(A)に対する前記繰り返し単位(C)のモル比[(C)/(A)]が、40/60〜60/40であることが好ましい。
本発明の含フッ素共重合体の製造方法は、本発明の含フッ素共重合体を製造する方法であって、ラジカル重合開始剤の存在下に、前記単量体(a)と、前記単量体(b)と、必要に応じて前記単量体(c)とを共重合することを特徴とする。
本発明の架橋ゴムは、本発明の含フッ素共重合体を、有機過酸化物を用いて架橋させたものであることを特徴とする。
本発明の含フッ素共重合体は、ヨウ素原子を含まず、比較的安価であり、煩雑な工程を経ないで製造でき、架橋反応性、耐熱性、耐薬品性、耐油性、耐候性に優れる。
本発明の架橋ゴムは、ヨウ素原子による着色がなく、比較的安価であり、煩雑な工程を経ないで製造でき、架橋ゴム物性、耐熱性、耐薬品性、耐油性、耐候性に優れる。
本明細書においては、式(I)で表される単量体を単量体(I)と記す。他の式で表される単量体も同様に記す。
また、本明細書においては、テトラフルオロエチレンをTFE、ヘキサフルオロプロピレンをHFP、フッ化ビニリデンをVdF、クロロトリフルオロエチレンをCTFE、単量体(I)をPAVE、ペルフルオロ(メチルビニルエーテル)をPMVE、ペルフルオロ(プロピルビニルエーテル)をPPVE、エチレンをE、プロピレンをPと記す。
<含フッ素共重合体>
本発明の含フッ素共重合体は、単量体(a)に基づく繰り返し単位(A)と、単量体(b)に基づく繰り返し単位(B)と、必要に応じて単量体(c)に基づく繰り返し単位(C)とを有する含フッ素エラストマー(含フッ素弾性共重合体)である。
単量体(a)は、TFE、HFP、VdF、CTFEおよびPAVEからなる群より選ばれる1種以上である。
PAVEとしては、PMVE、PPVE、ペルフルオロ(3,6−ジオキサ−1−ヘプテン)、ペルフルオロ(3,6−ジオキサ−1−オクテン)、ペルフルオロ(5−メチル−3,6−ジオキサ−1−ノネン)等が挙げられる。
単量体(a)としては、TFEが特に好ましい。
単量体(b)は、単量体(II)の1種以上である。
単量体(II)としては、架橋特性と入手容易性の点から、RおよびRが水素原子の単量体(II)が好ましく、具体的には、モノブロモ酢酸ビニル、2−ブロモプロピオン酸ビニル、3−ブロモプロピオン酸ビニル、4−ブロモ酪酸ビニル等が挙げられ、モノブロモ酢酸ビニルが特に好ましい。
単量体(c)は、EおよびPからなる群から選ばれる1種以上である。
単量体(c)としては、Pが好ましい。
繰り返し単位(A)と繰り返し単位(C)との合計に対する繰り返し単位(B)のモル比[(B)/{(A)+(C)}]は、得られる含フッ素共重合体が架橋反応性に優れ、また得られる架橋ゴムが架橋ゴム物性に優れる点から、0.0001〜0.10が好ましく、0.0001〜0.05がより好ましく、0.001〜0.03がさらに好ましい。
繰り返し単位(A)に対する繰り返し単位(C)のモル比[(C)/(A)]は、得られる架橋ゴムが架橋ゴム物性に優れ、耐熱性、耐薬品性、耐油性、耐候性が良好である点から、1/99〜70/30が好ましく、60/40〜40/60がより好ましい。
繰り返し単位(A)同士の組み合わせ、または繰り返し単位(A)と繰り返し単位(C)との組み合わせとしては、下記(X1)〜(X12)の組み合わせが挙げられ、共重合体の生産性や得られる架橋ゴムの機械特性、耐熱性、耐薬品性、耐油性、耐候性のバランスに優れる点から、(X1)〜(X4)、(X6)、(X8)の組み合わせが好ましく、(X1)の組み合わせが特に好ましい。
(X1)TFEに基づく繰り返し単位とPに基づく繰り返し単位との組み合わせ、
(X2)TFEに基づく繰り返し単位とPに基づく繰り返し単位とVdFに基づく繰り返し単位との組み合わせ、
(X3)VdFに基づく繰り返し単位とHFPに基づく繰り返し単位との組み合わせ、
(X4)TFEに基づく繰り返し単位とVdFに基づく繰り返し単位とHFPに基づく繰り返し単位との組み合わせ、
(X5)TFEに基づく繰り返し単位とPAVEに基づく繰り返し単位との組み合わせ、
(X6)TFEに基づく繰り返し単位とPMVEに基づく繰り返し単位との組み合わせ、
(X7)TFEに基づく繰り返し単位とPPVEに基づく繰り返し単位との組み合わせ、
(X8)TFEに基づく繰り返し単位とPMVEに基づく繰り返し単位とPPVEに基づく繰り返し単位との組み合わせ、
(X9)VdFに基づく繰り返し単位とPAVEに基づく繰り返し単位との組み合わせ、
(X10)Eに基づく繰り返し単位とPAVEに基づく繰り返し単位との組み合わせ、
(X11)Eに基づく繰り返し単位とHFPに基づく繰り返し単位との組み合わせ、
(X12)TFEに基づく繰り返し単位とEに基づく繰り返し単位との組み合わせ。
該組み合わせにおける各繰り返し単位のモル比は、得られる架橋ゴムが架橋ゴム物性に優れ、耐熱性、耐薬品性、耐油性、耐候性が良好である点から、下記のモル比が好ましい。
(X1):TFEに基づく繰り返し単位/Pに基づく繰り返し単位=40/60〜60/40(モル比)、
(X2):TFEに基づく繰り返し単位/Pに基づく繰り返し単位/VdFに基づく繰り返し単位=40〜60/60〜40/1〜10(モル比)、
(X3):VdFに基づく繰り返し単位/HFPに基づく繰り返し単位=20/80〜95/5(モル比)、
(X4):TFEに基づく繰り返し単位/VdFに基づく繰り返し単位/HFPに基づく繰り返し単位=20〜40/20〜40/20〜40(モル比)、
(X5):TFEに基づく繰り返し単位/PAVEに基づく繰り返し単位=40/60〜70/30(モル比)、
(X6):TFEに基づく繰り返し単位/PMVEに基づく繰り返し単位=40/60〜80/20(モル比)、
(X7):TFEに基づく繰り返し単位/PPVEに基づく繰り返し単位=40/60〜70/30(モル比)、
(X8):TFEに基づく繰り返し単位/PMVEに基づく繰り返し単位/PPVEに基づく繰り返し単位=40〜70/3〜57/3〜57(モル比)、
(X9):VdFに基づく繰り返し単位/PAVEに基づく繰り返し単位=60/40〜95/5(モル比)、
(X10):Eに基づく繰り返し単位/PAVEに基づく繰り返し単位=40/60〜60/40(モル比)、
(X11):Eに基づく繰り返し単位/HFPに基づく繰り返し単位=40/60〜60/40(モル比)、
(X12):TFEに基づく繰り返し単位/Eに基づく繰り返し単位=30/70〜70/30(モル比)。
本発明の含フッ素共重合体は、本発明の効果を損なわない範囲で、単量体(a)、単量体(b)および単量体(c)を除く他の単量体に基づく繰り返し単位を有していてもよい。
本発明の含フッ素共重合体のムーニー粘度は、10〜200が好ましく、30〜150がより好ましい。ムーニー粘度は、分子量の目安であり、大きいと分子量が高く、小さいと分子量が低いことを示す。ムーニー粘度が該範囲にあれば、含フッ素共重合体の加工性および架橋ゴムの架橋ゴム物性が良好となる。該ムーニー粘度は、実施例に記載のJIS K6300に準じて測定される値である。
本発明の含フッ素共重合体の製造方法としては、ラジカル重合開始剤の存在下に、単量体(a)と、単量体(b)と、必要に応じて単量体(c)とを共重合する方法が挙げられる。該重合は、連鎖移動剤の存在下に実施してもよい。
重合法としては、乳化重合法、溶液重合法、懸濁重合法、塊状重合法等が挙げられ、分子量および共重合組成の調整がしやすく、生産性に優れる点から、乳化剤の存在下に水性媒体中で単量体混合物の重合を行う乳化重合法が好ましい。
水性媒体としては、水、または水溶性有機溶媒を含む水が好ましい。
水溶性有機溶媒としては、tert−ブタノール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコール等が挙げられ、tert−ブタノール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルが好ましい。
水性媒体が水溶性有機溶媒を含む場合、水溶性有機溶媒の含有量は、水の100質量部に対して、1〜50質量部が好ましく、3〜20質量部がより好ましい。
乳化剤としては、ラテックスの機械的および化学的安定性に優れる点から、イオン性乳化剤が好ましく、アニオン性乳化剤がより好ましい。
アニオン性乳化剤としては、炭化水素系乳化剤(ラウリル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等。)、含フッ素アルキルカルボン酸塩(ペルフルオロオクタン酸アンモニウム、ペルフルオロヘキサン酸アンモニウム等。)、下式(III)で表される化合物(以下、化合物(III)と記す。)が好ましい。
F(CFO(CF(X)CFO)CF(X)COOA ・・・(III)。
ただし、Xは、フッ素原子または炭素原子数1〜3のペルフルオロアルキル基を表し、Aは、水素原子、アルカリ金属、またはNHを表し、pは、1〜10の整数を表し、qは、0〜3の整数を表す。
化合物(III)としては、下記の化合物が挙げられる。
F(CFOCFCFOCFCOONH
F(CFO(CFCFO)CFCOONH
F(CFO(CF(CF)CFO)CF(CF)COONH
F(CFOCFCFOCFCOONH
F(CFO(CFCFO)CFCOONH
F(CFOCFCFOCFCOONH
F(CFO(CFCFO)CFCOONH
F(CFOCF(CF)CFOCF(CF)COONH
F(CFOCFCFOCFCOONa、
F(CFO(CFCFO)CFCOONa、
F(CFOCFCFOCFCOONa、
F(CFO(CFCFO)CFCOONa、
F(CFOCFCFOCFCOONa、
F(CFO(CFCFO)CFCOONa等。
乳化剤としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ペルフルオロオクタン酸アンモニウム、ペルフルオロヘキサン酸アンモニウム、F(CFOCFCFOCFCOONH、F(CFOCFCFOCFCOONH、F(CFOCFCFOCFCOONHがより好ましい。
乳化剤の含有量は、水性媒体の100質量部に対して、0.01〜15質量部が好ましく、0.1〜10質量部がより好ましい。
乳化重合法で用いるラジカル重合開始剤としては、水溶性開始剤が好ましい。
水溶性開始剤としては、過硫酸類(過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム等。)、有機系開始剤(ジコハク酸過酸化物、アゾビスイソブチルアミジン二塩酸塩等。)等が挙げられ、過硫酸アンモニウム塩等の過硫酸類が好ましい。
ラジカル重合開始剤としてレドックス重合開始剤を用いる場合、レドックス重合開始剤としては、過硫酸類または過酸化水素と、還元剤(ヒドロキシメタンスルフィン酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム等。)との組み合わせ、さらに少量の鉄、第一鉄塩、硫酸銀等を共存させた系が挙げられる。
レドックス重合開始剤としては、過硫酸アンモニウム/ヒドロキシメタンスルフィン酸ナトリウム/硫酸第一鉄系が好ましく、該系にさらにキレート剤としてエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩を加えた系がより好ましい。
レドックス重合開始剤を用いる場合には、pH緩衝剤を併用することが好ましい。
pH緩衝剤としては、無機塩類(リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム等。)が挙げられる。リン酸塩の具体例としては、リン酸水素二ナトリウム2水和物、リン酸水素二ナトリウム12水和物等が挙げられる。
ラジカル重合開始剤の含有量は、単量体混合物に対して、0.0001〜3質量%が好ましく、0.001〜1質量%がより好ましい。
連鎖移動剤としては、アルコール類、ハイドロカーボン類、メルカプタン類、クロロフルオロハイドロカーボン類、Rf2(ただし、Rf2は、炭素原子数1〜16の飽和ポリフルオロアルキレン基を表す。)、Rf2IBr等が挙げられる。連鎖移動剤としては、ヨウ素原子を含まないものが好ましい。
アルコール類としては、1級アルコール類(メタノール、エタノール等。)、2級アルコール類(1−メチルプロパノール、1−メチルブタノール、1−メチルペンタノール、1−メチルヘキサノール、1−メチルヘプタノール、1−エチルヘキサノール、1−プロピルペンタノール等。)等が挙げられる。
ハイドロカーボン類としては、メタン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン等が挙げられる。
メルカプタン類としては、tert−ドデシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、n−オクタデシルメルカプタン等が挙げられる。
クロロフルオロハイドロカーボン類としては、1,3−ジクロロ−1,1,2,2,3−ペンタフルオロプロパン、1,1−ジクロロ−1−フルオロエタン等が挙げられる。
f2としては、1,4−ジヨードペルフルオロブタン等が挙げられる。
f2IBrとしては、1−ブロモ−4−ヨードペルフルオロブタン等が挙げられる。
重合条件(重合圧力、重合温度等。)は、単量体の組成、ラジカル重合開始剤の分解温度等により適宜選択される。重合圧力は、0.1〜20MPaGが好ましく、0.3〜10MPaGがより好ましく、0.3〜5MPaGがさらに好ましい。重合温度は、0〜100℃が好ましく、10〜90℃がより好ましく、20〜80℃がさらに好ましい。
乳化重合法で得られる含フッ素共重合体のラテックスを、公知の方法で凝集させて含フッ素共重合体を単離する。凝集方法としては、金属塩を添加する方法(塩析)、無機酸(塩酸等。)を添加する方法、機械的剪断による方法、凍結解凍による方法等が挙げられる。
以上説明した本発明の含フッ素共重合体は、単量体(b)に基づく繰り返し単位(B)を有するため、ヨウ素原子を含むことなく、架橋反応性に優れる。
また、本発明の含フッ素共重合体は、単量体(b)は、比較的入手しやすく、安価であるため、高価な単量体を用いた従来の含フッ素共重合体に比べ、安価である。
また、本発明の含フッ素共重合体は、単量体(b)に基づく繰り返し単位(B)を有するため、通常のラジカル重合等の簡便な方法によって反応性官能基を導入でき、煩雑な工程を経ないで製造できる。
また、本発明の含フッ素共重合体は、単量体(a)に基づく繰り返し単位(A)を有するため、耐熱性、耐薬品性、耐油性、耐候性に優れる。
<架橋ゴム>
本発明の含フッ素共重合体を、有機過酸化物を用いて架橋させたものである。
通常、含フッ素共重合体には、架橋剤としての有機過酸化物のほかに、充填剤、架橋助剤、金属酸化物等を配合して組成物とする。該組成物を成形する際の熱により、含フッ素共重合体は架橋される。
架橋剤として有機過酸化物を用いることにより、架橋ゴムの生産性が良好となり、かつ耐熱性、耐薬品性、耐油性、耐候性に優れる架橋ゴムが得られる。
有機過酸化物としては、ジアルキルペルオキシド類(ジtert−ブチルペルオキシド、tert−ブチルクミルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、α,α−ビス(tert−ブチルペルオキシ)−p−ジイソプロピルベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキサン−3等。)、1,1−ジ(tert−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジヒドロキシペルオキシド、ベンゾイルペルオキシド、tert−ブチルペルオキシベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルペルオキシ)ヘキサン、tert−ブチルペルオキシマレイン酸、tert−ブチルペルオキシソプロピルカーボネート等が挙げられ、ジアルキルペルオキシド類が好ましい。
有機過酸化物の含有量は、含フッ素共重合体の100質量部に対して、0.3〜10質量部が好ましく、0.3〜5質量部がより好ましく、0.5〜3質量部がさらに好ましい。有機過酸化物の含有量が該範囲にあると、引張強度と伸びのバランスに優れた架橋ゴムが得られる。
組成物に架橋助剤を含ませることにより、架橋効率が高くなる。
架橋助剤としては、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、トリメタクリルイソシアヌレート、1,3,5−トリアクリロイルヘキサヒドロ−1,3,5−トリアジン、トリアリルトリメリテート、m−フェニレンジアミンビスマレイミド、p−キノンジオキシム、p,p’−ジベンゾイルキノンジオキシム、ジプロパルギルテレフタレート、ジアリルフタレート、N,N’,N’’,N’’’−テトラアリルテレフタールアミド、ビニル基含有シロキサンオリゴマー(ポリメチルビニルシロキサン、ポリメチルフェニルビニルシロキサン等。)等が挙げられ、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、トリメタリルイソシアヌレートが好ましく、トリアリルイソシアヌレートがより好ましい。
架橋助剤の含有量は、含フッ素共重合体100質量部に対して、0.1〜10質量部が好ましく、0.5〜5質量部がより好ましい。架橋助剤の含有量が該範囲にあると、強度と伸びのバランスのとれた架橋ゴム物性が得られる。
組成物に金属酸化物を含ませることにより、架橋反応を速やかに、かつ確実に進行させることができる。
金属酸化物としては、2価金属の酸化物(酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化亜鉛、酸化鉛等。)が好ましい。
金属酸化物の含有量は、含フッ素共重合体の100質量部に対して、0.1〜10質量部が好ましく、0.5〜5質量部がより好ましい。金属酸化物の含有量が該範囲にあると、強度と伸びのバランスに優れる架橋ゴム物性が得られる。
以上説明した本発明の架橋ゴムは、ヨウ素原子を含まず、比較的安価であり、煩雑な工程を経ないで製造でき、架橋反応性、耐熱性、耐薬品性、耐油性、耐候性に優れる本発明の含フッ素共重合体を、有機過酸化物を用いて架橋させたものであるため、ヨウ素原子による着色がなく、比較的安価であり、煩雑な工程を経ないで製造でき、架橋ゴム物性、耐熱性、耐薬品性、耐油性、耐候性に優れる。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
例1〜3は実施例であり、例4は比較例である。
(共重合組成)
含フッ素共重合体を重水素化テトラヒドロフランに溶解し、13C−NMRを測定して含フッ素共重合体の共重合組成を分析した。また、含フッ素共重合体に含まれる単量体(b)に基づく繰り返し単位の含有量については、該含フッ素共重合体の赤外スペクトルより定量した。
(ムーニー粘度)
含フッ素共重合体のムーニー粘度は、JIS K6300に準じて、直径38.1mm、厚さ5.54mmの大ローターを用い、100℃で、予熱時間を1分、ローター回転時間を4分に設定して測定した。値が大きい程、間接的に高分子量であることを示す。
(含フッ素共重合体組成物の調製)
含フッ素共重合体の100質量部に対して、カーボンブラックの25質量部、トリアリルイソシアヌレートの5質量部、1,3−ビス(tert−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン(日本油脂社製、パーカドックス14)の1質量部を2本ロールで混練し、含フッ素共重合体組成物を調製した。
(架橋特性)
前記含フッ素共重合体組成物について、架橋特性測定器(アルファーテクノロジーズ社製、RPA)を用いて、177℃で12分間、振幅3度の条件にて架橋特性を測定した。架橋特性において、MHはトルクの最大値を示し、MLはトルクの最小値を示し、MH−MLは架橋度を示す。該架橋特性は、含フッ素共重合体の架橋反応性の指標となり、(MH−ML)の値が大きいほど、架橋性に優れることを示す。
(架橋ゴム物性)
前記含フッ素共重合体組成物を、170℃で20分間熱プレスして1次架橋を実施し、200℃のオーブン内で4時間加熱して2次架橋を実施し、架橋ゴムを得た。得られた架橋ゴムの引張強さ、引張伸びおよび100%引張応力は、JIS K6251にしたがって測定した。架橋ゴムの硬度は、JIS K6253にしたがって測定した。
〔例1〕
含フッ素共重合体A(TFE/P/モノブロモ酢酸ビニル共重合体)の製造:
撹拌用アンカー翼を備えた内容積3200mLのステンレス鋼製の耐圧反応器の内部を脱気した後、該反応器に、1600gのイオン交換水、40gのリン酸水素二ナトリウム12水和物、0.5gの水酸化ナトリウム、97gのtert−ブタノール、9gのラウリル硫酸ナトリウム、2.5gの過硫酸アンモニウムを加えた。さらに、200gのイオン交換水に0.4gのエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩・2水和物(以下、EDTAと記す。)および0.3gの硫酸第一鉄7水和物を溶解させた水溶液を、反応器に加えた。
ついで、40℃で、TFE/P=88/12(モル比)の単量体混合ガスを、反応器の内圧が2.50MPaGになるように圧入した。アンカー翼を300rpmで回転させ、水酸化ナトリウムでpHを10.0に調整したヒドロキシメタンスルフィン酸ナトリウム2水和物(以下、ロンガリットと記す。)の2.5質量%水溶液(以下、ロンガリット2.5質量%水溶液と記す。)を反応器に加え、重合反応を開始させた。以降、ロンガリット2.5質量%水溶液を、高圧ポンプを用いて連続的に反応器に加えた。
重合の進行に伴い、反応器内の圧力が低下するので、反応器の内圧が2.49MPaGに降下した時点で、TFE/P=56/44(モル比)の単量体混合ガスを自圧で圧入し、反応器の内圧を2.51MPaGまで昇圧させた。これを繰り返し、反応器の内圧を2.49〜2.51MPaGに保持し、重合反応を続けた。
TFE/Pの単量体混合ガスの圧入量が10gになった時点で、あらかじめ調製しておいたモノブロモ酢酸ビニル/tert−ブタノール=23.3/76.7(質量比)溶液の2mLを、反応器内に窒素背圧で圧入した。以降、TFE/Pの単量体混合ガスの圧入量が490gまで、10g毎に該モノブロモ酢酸ビニルのtert−ブタノール溶液の2mLを圧入し、合計98mL圧入した。TFE/Pの単量体混合ガスの圧入量の総量が500gとなった時点で、ロンガリット2.5質量%水溶液の添加を停止し、反応器の内温を10℃まで冷却し、重合反応を停止し、含フッ素共重合体Aのラテックスを得た。ロンガリット2.5質量%水溶液の添加量は39gであった。重合時間は約4時間であった。
含フッ素共重合体Aのラテックスを塩化カルシウムの5質量%水溶液に添加して、塩析により含フッ素共重合体Aのラテックスを凝集させ、含フッ素共重合体Aを析出させた。含フッ素共重合体Aをろ過、回収した。ついで、含フッ素共重合体Aをイオン交換水により洗浄し、100℃のオーブンで15時間乾燥させ、白色の含フッ素共重合体Aの495gを得た。
含フッ素共重合体Aの赤外スペクトルにおいては、1730cm−1付近にモノブロモ酢酸ビニルのカルボニル基に基づく吸収が確認された。
含フッ素共重合体Aの共重合組成は、TFEに基づく繰り返し単位/Pに基づく繰り返し単位/モノブロモ酢酸ビニルに基づく繰り返し単位=56.1/43.9/2.0(モル比)であった。したがって、(B)/{(A)+(C)}は、0.02(モル比)であり、(C)/(A)は、43.9/56.1(モル比)であった。
含フッ素共重合体Aのムーニー粘度は、130であった。
含フッ素共重合体Aの架橋特性および架橋ゴム物性を表1に示す。
〔例2〕
含フッ素共重合体B(TFE/P/モノブロモ酢酸ビニル共重合体)の製造:
1回あたりのモノブロモ酢酸ビニルのtert−ブタノール溶液の圧入量を0.5mLとし、合計24.5mL圧入した以外は例1と同様にして単量体の重合を行い、含フッ素共重合体Bのラテックスを得た。ロンガリット2.5質量%水溶液の添加量は30gであった。重合時間は約4時間であった。
例1と同様にして、含フッ素共重合体Bのラテックスから含フッ素共重合体Bを回収し、ついで洗浄、乾燥して、白色の含フッ素共重合体Bの500gを得た。
含フッ素共重合体Bの共重合組成は、TFEに基づく繰り返し単位/Pに基づく繰り返し単位/モノブロモ酢酸ビニルに基づく繰り返し単位=56.0/44.0/0.5(モル比)であった。したがって、(B)/{(A)+(C)}は、0.005(モル比)であり、(C)/(A)は、44.0/56.0(モル比)であった。
含フッ素共重合体Bのムーニー粘度は、120であった。
含フッ素共重合体Bの架橋特性および架橋ゴム物性を表1に示す。
〔例3〕
含フッ素共重合体C(TFE/P/モノブロモ酢酸ビニル共重合体)の製造:
TFE/P=88/12(モル比)の単量体混合ガスを、反応器の内圧が1.85MPaGになるように圧入したした以外は、例2と同様に単量体の重合を行い、含フッ素共重合体Cのラテックスを得た。ロンガリット2.5質量%水溶液の添加量は50gであった。重合時間は約4時間であった。
例1と同様にして、含フッ素共重合体Cのラテックスから含フッ素共重合体Cを回収し、ついで洗浄、乾燥して、白色の含フッ素共重合体Cの500gを得た。
含フッ素共重合体Cの共重合組成は、TFEに基づく繰り返し単位/Pに基づく繰り返し単位/モノブロモ酢酸ビニルに基づく繰り返し単位=56.0/44.0/0.5(モル比)であった。したがって、(B)/{(A)+(C)}は、0.005(モル比)であり、(C)/(A)は、44.0/56.0(モル比)であった。
含フッ素共重合体Cのムーニー粘度は、80であった。
含フッ素共重合体Cの架橋特性および架橋ゴム物性を表1に示す。
〔例4〕
含フッ素共重合体D(TFE/P共重合体)の製造:
モノブロモ酢酸ビニルを圧入しない以外は、例1と同様に単量体の重合を行い、含フッ素共重合体Dのラテックスを得た。ロンガリット2.5質量%水溶液の添加量は25gであった。重合時間は約4時間であった。
例1と同様にして、含フッ素共重合体Dのラテックスから含フッ素共重合体Dを回収し、ついで洗浄、乾燥して、白色の含フッ素共重合体Dの500gを得た。
含フッ素共重合体Dの共重合組成は、TFEに基づく繰り返し単位/Pに基づく繰り返し単位=55.8/44.2(モル比)であった。
含フッ素共重合体Dのムーニー粘度は、130であった。
含フッ素共重合体Dの架橋特性および架橋ゴム物性を表1に示す。
Figure 2009096906
単量体(b)としてモノブロモ酢酸ビニルを共重合して得た、例1〜3の含フッ素共重合体は、いずれも(MH−ML)の値が大きく、架橋反応性に優れていた。また、優れた架橋ゴム物性を示した。
一方、単量体(b)に基づく繰り返し単位を有さない例4の含フッ素共重合体は、架橋反応性に乏しく、架橋ゴム物性が不充分であった。
本発明の含フッ素共重合体は、架橋反応性に優れ、機械特性、耐熱性、耐薬品性、耐油性、耐候性に優れる架橋ゴムを与える。得られた架橋ゴムは、O−リング、シート、ガスケット、オイルシール、ダイヤフラム、V−リング等の材料に適する。また、耐熱性耐薬品性シール材、耐熱性耐油性シール材、電線被覆材、半導体装置用シール材、耐蝕性ゴム塗料、耐ウレア系グリース用シール材等の用途にも適用できる。

Claims (8)

  1. 下記単量体(a)に基づく繰り返し単位(A)と、下記単量体(b)に基づく繰り返し単位(B)と、必要に応じて下記単量体(c)に基づく繰り返し単位(C)とを有する、含フッ素共重合体。
    単量体(a):テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、フッ化ビニリデン、クロロトリフルオロエチレンおよび下式(I)で表される単量体からなる群より選ばれる1種以上。
    CF=CF−O−R ・・・(I)。
    ただし、Rは、炭素原子数1〜8のペルフルオロアルキル基または炭素原子数1〜8のエーテル性酸素原子を有するペルフルオロアルキル基を表す。
    単量体(b):下式(II)で表される単量体の1種以上。
    Figure 2009096906
    ただし、R、Rは、それぞれ水素原子またはメチル基を表し、nは、0〜4の整数を表す。
    単量体(c):エチレンおよびプロピレンからなる群から選ばれる1種以上。
  2. 前記繰り返し単位(A)と前記繰り返し単位(C)との合計に対する前記繰り返し単位(B)のモル比[(B)/{(A)+(C)}]が、0.0001〜0.10である、請求項1に記載の含フッ素共重合体。
  3. 前記単量体(b)におけるRおよびRが、水素原子である、請求項1または2に記載の含フッ素共重合体。
  4. 前記単量体(b)が、モノブロモ酢酸ビニルである、請求項1〜3のいずれかに記載の含フッ素共重合体。
  5. 前記繰り返し単位(C)を有し、
    前記繰り返し単位(A)に対する前記繰り返し単位(C)のモル比[(C)/(A)]が、1/99〜70/30である、請求項1〜4のいずれかに記載の含フッ素共重合体。
  6. 前記繰り返し単位(C)を有し、
    前記単量体(a)が、テトラフルオロエチレンであり、
    前記単量体(c)が、プロピレンであり、
    前記繰り返し単位(A)に対する前記繰り返し単位(C)のモル比[(C)/(A)]が、40/60〜60/40である、請求項1〜5のいずれかに記載の含フッ素共重合体。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の含フッ素共重合体を製造する方法であって、
    ラジカル重合開始剤の存在下に、前記単量体(a)と、前記単量体(b)と、必要に応じて前記単量体(c)とを共重合する、含フッ素共重合体の製造方法。
  8. 請求項1〜6のいずれかに記載の含フッ素共重合体を、有機過酸化物を用いて架橋させた、架橋ゴム。
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