JP5163287B2 - 含フッ素弾性共重合体、その製造方法および架橋ゴム - Google Patents

含フッ素弾性共重合体、その製造方法および架橋ゴム Download PDF

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本発明は、架橋反応性に優れる含フッ素弾性共重合体、その製造方法および架橋ゴムに関する
含フッ素弾性共重合体(以下、含フッ素エラストマーともいう。)は、耐熱性、耐薬品性、耐油性、耐候性等に優れることから、通常の炭化水素系材料が耐え得ないような過酷な環境に適用される。含フッ素弾性共重合体としては、フッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレン系共重合体、テトラフルオロエチエレン/プロピレン系共重合体、テトラフルオロエチエレン/ペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)系共重合体等が知られている。
これらの含フッ素弾性共重合体は、反応性に乏しいため、従来より反応性官能基を導入し、反応性を向上する方法が提案されている。なかでも過酸化物による架橋反応性を向上にするために、架橋性モノマーを共重合する方法や、過酸化物による架橋の前の、前処理が実施されている。
たとえば、架橋性モノマーを共重合させて得た、側鎖に二重結合を有する含フッ素エラストマーが開示されているが(特許文献1、特許文献2)、側鎖の二重結合の反応性が不充分であったり、側鎖の二重結合が重合中に一部反応し、該含フッ素エラストマーの粘度が増大するなどの問題がある。
また、塩素原子を有する架橋性モノマーを共重合させて得た含フッ素エラストマーが開示されているが(特許文献3)、側鎖のクロロエチル基中の塩素原子の反応性が不充分である。さらに、側鎖に臭素原子を有する含フッ素モノマーを共重合させて得た含フッ素エラストマーも開示されているが(特許文献4)、臭素原子を有する含フッ素モノマーは一般的に高価である。一方、これまで、比較的安価な、臭素原子を有し、フッ素原子を有しないモノマーは連鎖移動しやすいため、高分子量の含フッ素エラストマーを得ることができないと信じられていた。
よって、比較的安価であり、架橋反応性に優れる含フッ素弾性共重合体が望まれている。
特公昭62−56887号公報 特開2006−70245号公報 特公昭51−37314号公報 特公昭53−4115号公報
本発明の目的は、比較的安価であり、かつ煩雑な工程を経ないで製造できる、架橋反応性、耐熱性、耐薬品性、耐油性、耐候性に優れる含フッ素弾性共重合体、その製造方法、およびそれから得られた架橋ゴムを提供することである。
本発明は、以下構成の有する含フッ素弾性共重合体、その製造方法、および架橋ゴムを提供する。
[1]下記単量体(a)に基づく繰り返し単位(A)、下記単量体(b)に基づく繰り返し単位(B)および下記単量体(c)に基づく繰り返し単位(C)とを有することを特徴とする含フッ素弾性共重合体。
単量体(a):テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、フッ化ビニリデン、クロロトリフルオロエチレンおよび下式(I)で表されるペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)からなる群より選ばれる1種以上。
CF=CF−O−R ・・・(I)
ここで、Rは、炭素原子数1〜8のペルフルオロアルキル基または炭素原子数1〜8のエーテル性酸素原子を有するペルフルオロアルキル基を表す。
単量体(b):下式(II)で表される含臭素単量体。
CH=CH−CH−R−Br ・・・(II)
ここで、Rは、単結合、炭素原子数1〜8のフッ素原子を有しないアルキレン基、または炭素原子数1〜8のエーテル性酸素原子を有し、フッ素原子を有しないアルキレン基を表す。
単量体(c):エチレンおよびプロピレンからなる群から選ばれる1種以上。
[2]前記繰り返し単位(A)と前記繰り返し単位(C)との合計に対する前記繰り返し単位(B)のモル比[(B)/{(A)+(C)}]が、0.0005〜0.05である、上記[1]に記載の含フッ素弾性共重合体。
[3]前記単量体(b)が、臭化アリルである、上記[1]または[2]に記載の含フッ素弾性共重合体。
[4]前記繰り返し単位(A)に対する前記繰り返し単位(C)のモル比[(C)/(A)]が、1/99〜70/30である、上記[1]〜[3]のいずれかに記載の含フッ素弾性共重合体。
[5]前記単量体(a)が、テトラフルオロエチレンであり、前記単量体(c)が、プロピレンであり、前記繰り返し単位(A)に対する前記繰り返し単位(C)のモル比[(C)/(A)]が、40/60〜60/40である、上記[1]〜[4]のいずれかに記載の含フッ素弾性共重合体。
[6]上記[1]〜[5]のいずれかに記載の含フッ素弾性共重合体の製造方法であって、ラジカル重合開始剤の存在下に、前記単量体(a)と、前記単量体(b)と、必要に応じて前記単量体(c)とを共重合することを特徴とする含フッ素弾性共重合体の製造方法。
[7]前記単量体を共重合する温度が0℃〜60℃の範囲である、上記[6]に記載の含フッ素弾性共重合体の製造方法。
[8]上記[1]〜[5]のいずれかに記載の含フッ素弾性共重合体を、有機過酸化物を用いて架橋してなる架橋ゴム。
本発明の含フッ素弾性共重合体は、比較的安価であり、煩雑な工程を経ないで製造でき、架橋反応性、耐熱性、耐薬品性、耐油性、耐候性に優れる。
本発明の架橋ゴムは、比較的安価であり、架橋ゴム物性、耐熱性、耐薬品性、耐油性、耐候性に優れる。
本明細書において、テトラフルオロエチレンをTFE、ヘキサフルオロプロピレンをHFP、フッ化ビニリデンをVdF、クロロトリフルオロエチレンをCTFE、ペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)をPAVE、ペルフルオロ(メチルビニルエーテル)をPMVE、ペルフルオロ(プロピルビニルエーテル)をPPVE、エチレンをE、プロピレンをP、と記す。
<含フッ素弾性共重合体>
本発明の含フッ素弾性共重合体は、単量体(a)に基づく繰り返し単位(A)、単量体(b)に基づく繰り返し単位(B)および単量体(c)に基づく繰り返し単位(C)を有する。
単量体(a)は、TFE、HFP、VdF、CTFEおよび下記式(I)で表されるPAVEからなる群より選ばれる1種以上である。
CF=CF−O−R ・・・(I)
ここで、Rは、炭素原子数1〜8のペルフルオロアルキル基または炭素原子数1〜8のエーテル性酸素原子を有するペルフルオロアルキル基を表す。
としては、炭素原子数1〜6が好ましく、1〜5がより好ましい。
PAVEの具体例としては、PMVE、PPVE、ペルフルオロ(3,6−ジオキサ−1−ヘプテン)、ペルフルオロ(3,6−ジオキサ−1−オクテン)、ペルフルオロ(5−メチル−3,6−ジオキサ−1−ノネン)等が挙げられる。
単量体(a)としては、TFE、HFP、VdFおよびPAVEからなる群より選ばれる1種以上がより好ましく、TFEが最も好ましい。
単量体(b)は、下式(II)で表される含臭素単量体(以下、含臭素単量体(II)という。)である。
CH=CH−CH−R−Br ・・・(II)
ここで、Rは、単結合、炭素原子数1〜8のフッ素原子を含まないアルキレン基、または炭素原子数1〜8のエーテル性酸素原子を有し、フッ素原子を有しないアルキレン基を表す。
は、臭素原子の架橋反応性と入手容易性から、単結合または炭素原子数1〜4が好ましい。含臭素単量体(II)は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
含臭素単量体(II)の具体例としては、臭化アリル(3−ブロモ−1−プロペン)、4−ブロモ−1−ブテンが好ましく、臭化アリルがより好ましい。
単量体(c)は、EおよびPからなる群から選ばれる1種以上である。単量体(c)としては、Pが好ましい。
本発明の含フッ素弾性共重合体において、繰り返し単位(A)と繰り返し単位(C)との合計に対する繰り返し単位(B)のモル比[(B)/{(A)+(C)}]は、0.0005〜0.05が好ましく、0.001〜0.05がより好ましく、0.003〜0.02が最も好ましい。この範囲にあると、得られる含フッ素弾性共重合体が架橋反応性に優れ、また得られる架橋ゴムが架橋ゴム物性に優れる。
繰り返し単位(A)に対する繰り返し単位(C)のモル比[(C)/(A)]は、1/99〜70/30が好ましく、30/70〜70/30がより好ましく、40/60〜60/40が最も好ましい。この範囲にあると、得られる架橋ゴムが架橋ゴム物性に優れ、耐熱性、耐薬品性、耐油性、耐候性に優れる。
本発明の含フッ素弾性共重合体において、繰り返し単位(A)および繰り返し単位(C)の組み合わせの具体例としては、下記(X1)〜(X4)等が挙げられる。含フッ素弾性共重合体が生産性に優れ、また、得られる架橋ゴムが機械特性、耐熱性、耐薬品性、耐油性、耐候性に優れることから、(X1)、(X2)、(X4)がより好ましく、(X1)が最も好ましい。
(X1)TFEに基づく繰り返し単位とPに基づく繰り返し単位との組み合わせ、
(X2)TFEに基づく繰り返し単位とPに基づく繰り返し単位とVdFに基づく繰り返し単位との組み合わせ、
(X3)TFEに基づく繰り返し単位とPに基づく繰り返し単位とPPVEに基づく繰り返し単位との組み合わせ、
(X4)TFEに基づく繰り返し単位とPに基づく繰り返し単位とPMVEに基づく繰り返し単位との組み合わせ。
(X1)〜(X4)における共重合組成は、得られる架橋ゴムが架橋ゴム物性に優れ、耐熱性、耐薬品性、耐油性、耐候性に優れることから、各繰り返し単位の下記モル比が好ましい。
(X1):TFEに基づく繰り返し単位/Pに基づく繰り返し単位=40/60〜60/40(モル比)、
(X2):TFEに基づく繰り返し単位/Pに基づく繰り返し単位/VdFに基づく繰り返し単位=40〜60/60〜40/1〜10(モル比)、
(X3):TFEに基づく繰り返し単位/Pに基づく繰り返し単位/PPVEに基づく繰り返し単位=30〜60/10〜40/10〜40(モル比)、
(X4):TFEに基づく繰り返し単位/Pに基づく繰り返し単位/PMVEに基づく繰り返し単位=30〜60/10〜40/10〜40(モル比)。
本発明の含フッ素弾性共重合体は、本発明の効果を損なわない範囲で、単量体(a)、単量体(b)および単量体(c)に加えて、その他の単量体に基づく繰り返し単位を有していてもよい。
その他の単量体としては、フッ化ビニル、ペンタフルオロプロピレン、パーフルオロシクロブテン、CH=CHCF、CH=CHCFCF、CH=CHCFCFCF、CH=CHCFCFCFCF、CH=CHCFCFCFCFCF等の(ペルフルオロアルキル)エチレン類等の含フッ素系単量体、イソブチレン、ペンテンなどのα−オレフィン類、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル等のビニルエーテル類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、カプロン酸ビニル、カプリル酸ビニル等のビニルエステル類等の非フッ素系単量体等が挙げられる。
本発明の含フッ素弾性共重合体のムーニー粘度は、10〜200が好ましく、30〜170がより好ましい。ムーニー粘度は、分子量の目安であり、大きいと分子量が高く、小さいと分子量が低いことを示す。ムーニー粘度が該範囲にあれば、含フッ素弾性共重合体の加工性および架橋ゴムの架橋ゴム物性が良好となる。該ムーニー粘度は、実施例に記載のJIS K6300に準じて測定される値である。
本発明の含フッ素弾性共重合体の製造方法としては、ラジカル重合開始剤の存在下に、単量体(a)と、単量体(b)と、単量体(c)とを共重合する方法が好ましい。
重合方法としては、乳化重合法、溶液重合法、懸濁重合法、塊状重合法等が挙げられる。含フッ素弾性共重合体の分子量および共重合組成の調整が容易で、生産性に優れることから、乳化剤の存在下に水性媒体中で単量体を共重合する乳化重合法が好ましい。
水性媒体としては、水、または水溶性有機溶媒を含む水が好ましい。
水溶性有機溶媒としては、tert−ブタノール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコール等が挙げられ、tert−ブタノール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルが好ましい。
水性媒体が水溶性有機溶媒を含む場合、水溶性有機溶媒の含有量は、水の100質量部に対して、1〜50質量部が好ましく、3〜20質量部がより好ましい。
乳化剤としては、得られる含フッ素弾性共重合体のラテックスの機械的および化学的安定性に優れることから、イオン性乳化剤が好ましく、アニオン性乳化剤がより好ましい。
アニオン性乳化剤としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等の炭化水素系乳化剤、ペルフルオロオクタン酸アンモニウム、ペルフルオロヘキサン酸アンモニウム、ω−ヒドロペルフルオロオクタン酸アンモニウム等の含フッ素アルキルカルボン酸およびその塩、下式(III)で表される乳化剤(以下、乳化剤(III)と記す。)、CFO(CFO)CFCOONH(ここで、n=2または3)が好ましい。
F(CFO(CF(X)CFO)CF(X)COOA ・・・(III)
ここで、Xは、フッ素原子または炭素原子数1〜3のペルフルオロアルキル基を表し、Aは、水素原子、アルカリ金属、またはNHを表し、pは、1〜10の整数を表し、qは、0〜3の整数を表す。
式(III)において、pとしては、1〜4が好ましく、1〜3がより好ましい。qとしては、0〜2が好ましく、1〜2がより好ましい。Aとしては、水素原子、NaおよびNHが好ましく、NHがより好ましい。
AがNHの場合の乳化剤(III)の具体例としては、下記の乳化剤等が挙げられる。
CFOCFCFOCFCOONH
CFO(CFCFO)CFCOONH
F(CFOCFCFOCFCOONH
F(CFO(CFCFO)CFCOONH
CFO(CF(CF)CFO)CF(CF)COONH
F(CFO(CF(CF)CFO)CF(CF)COONH
F(CFO(CF(CF)CFO)CF(CF)COONH
F(CFOCFCFOCFCOONH
F(CFO(CFCFO)CFCOONH
F(CFOCFCFOCFCOONH
F(CFO(CFCFO)CFCOONH
CFOCF(CF)CFOCF(CF)COONH
F(CFOCF(CF)CFOCF(CF)COONH
F(CFOCF(CF)CFOCF(CF)COONH等。
乳化剤としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ペルフルオロオクタン酸アンモニウム、ペルフルオロヘキサン酸アンモニウム、CFOCFCFOCFCOONH、F(CFOCFCFOCFCOONH、F(CFOCFCFOCFCOONHがより好ましい。
乳化剤の含有量は、水性媒体の100質量部に対して、0.01〜10質量部が好ましく、0.1〜5質量部がより好ましく、0.1〜2質量部が最も好ましい。
本発明の含フッ素弾性共重合体の製造方法におけるラジカル重合開始剤としては、水溶性重合開始剤およびレドックス重合開始剤が好ましい。
水溶性重合開始剤としては、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム等の過硫酸類、ジコハク酸過酸化物、アゾビスイソブチルアミジン二塩酸塩等の有機系重合開始剤類等が挙げられ、過硫酸類がより好ましく、過硫酸アンモニウムが最も好ましい。水溶性重合開始剤の含有量は、モノマーの合計の質量に対して、0.0001〜3質量%が好ましく、0.001〜1質量%がより好ましい。
レドックス重合開始剤としては、過硫酸類と、還元剤との組合せが挙げられるが、重合温度が0℃〜60℃の範囲でTFEおよびPなどのモノマーを重合可能にする重合開始剤であることが好ましい。過硫酸塩の具体例としては、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム等の過硫酸のアルカリ金属塩等が挙げられ、過硫酸アンモニウムがより好ましい。一方、還元剤としては、チオ硫酸塩、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、ピロ亜硫酸塩、ヒドロキシメタンスルフィン酸塩等が挙げられ、ヒドロキシメタンスルフィン酸塩が好ましく、ヒドロキシメタンスルフィン酸ナトリウム塩が最も好ましい。
さらに、レドックス重合開始剤には、第三成分として、少量の鉄、第一鉄塩などの鉄塩、硫酸銀等を共存させることが好ましく、水溶性鉄塩を共存させることがより好ましい。水溶性鉄塩の具体例としては、硫酸第一鉄、硫酸第二鉄、硝酸第一鉄、硝酸第二鉄、塩化第一鉄、塩化第二鉄、硫酸第一鉄アンモニウム、硫酸第二鉄アンモニウム等が挙げられる。
該レドックス開始剤には、キレート剤を加えることが最も好ましい。キレート剤としては、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩が最も好ましい。
レドックス重合開始剤において、過硫酸塩の使用量は、水性媒体中に0.001〜3質量%が好ましく、0.01〜1質量%がより好ましく、0.05〜0.5質量%が特に好ましい。還元剤の使用量は、水性媒体中に0.001〜3質量%が好ましく、0.01〜1質量%がより好ましく、0.05〜0.5質量%が特に好ましい。また、鉄、第一鉄塩などの鉄塩、硫酸銀などの第三成分の使用量は、0.0001〜0.3質量%が好ましく、0.001〜0.1質量%がより好ましく、0.01〜0.1質量%が特に好ましい。キレート剤の使用量は、0.0001〜0.3質量%が好ましく、0.001〜0.1質量%がより好ましく、0.01〜0.1質量%が特に好ましい。
本発明の含フッ素弾性共重合体の製造方法において、含フッ素弾性共重合体の分子量(ムーニー粘度)を調節するために、単量体の共重合を、連鎖移動剤の存在下に実施することも好ましい。
連鎖移動剤としては、アルコール類、ハイドロカーボン類、メルカプタン類、クロロフルオロハイドロカーボン類、Rf2(ここで、Rf2は、炭素原子数1〜16の飽和ポリフルオロアルキレン基を表す。)、Rf2IBr等が挙げられる。
アルコール類としては、1級アルコール類(メタノール、エタノール等。)、2級アルコール類(1−メチルプロパノール、1−メチルブタノール、1−メチルペンタノール、1−メチルヘキサノール、1−メチルヘプタノール、1−エチルヘキサノール、1−プロピルペンタノール等。)等が挙げられる。
ハイドロカーボン類としては、メタン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン等が挙げられる。
メルカプタン類としては、tert−ドデシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、n−オクタデシルメルカプタン等が挙げられる。
クロロフルオロハイドロカーボン類としては、1,3−ジクロロ−1,1,2,2,3−ペンタフルオロプロパン、1,1−ジクロロ−1−フルオロエタン等が挙げられる。
f2としては、1,4−ジヨードペルフルオロブタン等が挙げられる。
f2IBrとしては、1−ブロモ−4−ヨードペルフルオロブタン等が挙げられる。
本発明の含フッ素弾性共重合体の製造方法における重合圧力、重合温度等の重合条件は、単量体の組成、ラジカル重合開始剤の分解温度等により適宜選択される。
重合圧力としては、1.0〜10MPaGが好ましく、1.5〜5.0MPaGがより好ましく、2.0〜4.0MPaGが最も好ましい。重合圧力が1.0MPaG未満であると、重合速度が極めて低くなり、好ましくない。この範囲にあると重合速度が適切で制御しやすく、また、生産性に優れる。
本発明の含フッ素弾性共重合体の製造方法によると、重合速度を10〜100g/L・時間に調整できる。重合速度は、5〜70g/L・時間が好ましく、30〜50g/L・時間がより好ましい。重合速度が上記範囲よりも小さいと、生産性が低く、実用上好ましくない。一方、上記範囲よりも大きいと、得られる含フッ素弾性共重合体は分子量が低く、架橋反応性が充分でない。この範囲にあると、生産性に優れ、得られる含フッ素弾性共重合体は、分子量が適切で、架橋反応性に優れる。
重合温度は0℃〜60℃が好ましく、10℃〜50℃がより好ましい。重合温度が60℃を超えると、得られる含フッ素弾性共重合体の架橋反応性が著しく低下する場合がある。重合温度、重合圧力がこの範囲にあると、得られた含フッ素弾性共重合体は、架橋反応性に優れ、架橋ゴムが機械特性に優れる。
乳化重合法で得られる含フッ素弾性共重合体のラテックスを、公知の方法で凝集させて含フッ素弾性共重合体を単離する。凝集方法としては、金属塩を添加する方法(塩析)、無機酸(塩酸等。)を添加する方法、機械的剪断による方法、凍結解凍による方法等が挙げられる。
本発明の含フッ素弾性共重合体は、有機過酸化物を用いて架橋することが好ましい。
有機過酸化物としては、ジアルキルパーオキシド類(ジtert−ブチルパーオキシド、tert−ブチルクミルパーオキシド、ジクミルパーオキシド、α,α−ビス(tert−ブチルパーオキシ)−p−ジイソプロピルベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン−3等。)、1,1−ジ(tert−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジヒドロキシパーオキシド、ベンゾイルパーオキシド、tert−ブチルパーオキシベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、tert−ブチルパーオキシマレイン酸、tert−ブチルパーオキシソプロピルカーボネート等が挙げられ、ジアルキルパーオキシド類が好ましい。
有機過酸化物の使用量は、含フッ素弾性共重合体の100質量部に対して、0.3〜10質量部が好ましく、0.3〜5質量部がより好ましく、0.5〜3質量部がさらに好ましい。有機過酸化物の使用量が該範囲にあると、架橋速度が適切で、得られた架橋ゴムは引張強度と伸びのバランスに優れる。
本発明の含フッ素弾性共重合体を架橋する際に、架橋助剤を配合すると、架橋反応性が向上するので好ましい。架橋助剤としては、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、トリメタリルイソシアヌレート、1,3,5−トリアクリロイルヘキサヒドロ−1,3,5−トリアジン、トリアリルトリメリテート、m−フェニレンジアミンビスマレイミド、p−キノンジオキシム、p,p’−ジベンゾイルキノンジオキシム、ジプロパルギルテレフタレート、ジアリルフタレート、N,N’,N’’,N’’’−テトラアリルテレフタールアミド、ビニル基含有シロキサンオリゴマー(ポリメチルビニルシロキサン、ポリメチルフェニルビニルシロキサン等。)等が挙げられ、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、トリメタリルイソシアヌレートが好ましく、トリアリルイソシアヌレートがより好ましい。
架橋助剤の配合量は、含フッ素弾性共重合体100質量部に対して、0.1〜20質量部が好ましく、1〜10質量部がより好ましい。架橋助剤の配合量が該範囲にあると、架橋速度が適切で、得られた架橋ゴムは強度と伸びのバランスに優れる。
また、必要に応じて含フッ素弾性共重合体に金属酸化物を配合してもよい。金属酸化物としては、2価金属の酸化物が好ましい。2価金属の酸化物としては、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化亜鉛、酸化鉛等が好ましく挙げられる。金属酸化物の配合量は、含フッ素弾性共重合体の100質量部に対して、0.1〜10質量部が好ましく、0.5〜5質量部がより好ましい。
さらに、本発明の含フッ素弾性共重合体を架橋させる際には、着色させるための顔料、充填剤、補強剤などを用いてもよい。充填剤または補強剤としては、カーボンブラック、酸化チタン、二酸化珪素、クレー、タルク、ポリ四フッ化エチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、ポリクロロトリフルオロエチレン、四フッ化エチレン/エチレン共重合体、四フッ化エチレン/プロピレン共重合体、四フッ化エチレン/フッ化ビニリデン共重合体等が挙げられる。
本発明の含フッ素弾性共重合体への、有機過酸化物、架橋助剤、他各種添加剤の配合には、通常、ロール、ニーダー、バンバリーミキサー、押し出し機などのゴム用混合装置が用いられる。該ゴム用混合装置により、容易に、架橋性に優れる含フッ素弾性共重合体組成物を得ることができる。
該含フッ素弾性共重合体組成物は、通常は加熱プレス等の方法によって、成形と同時に架橋されるが、予め成形した後に架橋してもよい。
成形方法としては、圧縮成形、射出成形、押し出し成形、カレンダー成形または溶剤に溶かしてディッピング、コーティングなどが採用される。
架橋条件は、成形法や架橋物の形状を考慮して加熱プレス架橋、スチーム架橋、熱風架橋、被鉛架橋など種々の条件が採用される。架橋温度は、通常は100〜400℃で数秒〜24時間の範囲が好ましく採用される。また、架橋物の機械特性や圧縮永久歪の向上やその他の特性の安定化を目的に、2次架橋が好ましく採用される。2次架橋条件としては、100〜300℃で30分間〜48時間程度が好ましい。
成形した含フッ素弾性共重合体組成物を放射線照射による架橋することも好ましい。照射する放射線としては、電子線、紫外線などが挙げられる。電子線照射における照射量は、0.1〜30Mradが好ましく、1〜20Mradがより好ましい。放射線照射により架橋する場合には、含フッ素弾性共重合体組成物が、有機過酸化物を含有しない組成物であってもよい。
以下に実施例をあげて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。各物性の測定は下記の方法を用いた。
(共重合組成)含フッ素弾性共重合体中のTFEに基づく単量体単位の含有量をフッ素含有量分析により、また、含臭素単量体単位の含有量を酸素燃焼ガス自動捕集器-イオンクロマトグラムにより、算出し、共重合組成を求めた。
(ムーニー粘度)含フッ素弾性共重合体のムーニー粘度は、JIS K6300に準じて、直径38.1mm、厚さ5.54mmのL型ローターを用い、100℃で、予熱時間を1分間、ローター回転時間を4分間に設定して測定した。
(比重)含フッ素弾性共重合体の比重は、新光電子社製比重計を用い、JIS K6220−1に準ずる方法にて測定した。
(架橋物性および架橋ゴム物性の測定)含フッ素弾性共重合体の100質量部、カーボンブラックの30質量部、トリアリルイソシアヌレートの5質量部、1,3−ビス(tert−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン(化薬アクゾ社製、商品名「パーカドックス14」)の1質量部を2本ロールにより、室温下にて10分間混練し、均一に混合された含フッ素弾性共重合体組成物を得た。得られた含フッ素弾性共重合体組成物は架橋特性測定機(アルファーテクノロジーズ社製、商品名「RPA2000」)を用いて177℃で12分間、振幅3度の条件にて架橋特性を測定した。
架橋特性において、Mはトルクの最大値を示し、Mはトルクの最小値を示し、M−Mは架橋度を示す。該架橋特性は、含フッ素弾性共重合体の架橋反応性の指標となり、(M−M)の値が大きいほど、架橋反応性に優れることを示す。また、該含フッ素弾性共重合体組成物を170℃で20分間の熱プレスを行った後、200℃のオーブン内で4時間の2次架橋を行い、含フッ素弾性共重合体組成物の厚さ2mmの架橋ゴムシートを得た。得られた架橋ゴムシートを3号ダンベルで打ち抜き試料を作成し、JISK6251に準じて、100%引張応力、引張強さおよび破断伸びを測定した。また、JIS K6253に準じて硬度を測定した。
(圧縮永久歪)前記含フッ素弾性共重合体組成物につき、JIS K6262に準じて200℃で72時間の圧縮永久歪試験を行い、永久歪を測定した。
[実施例1](含フッ素弾性共重合体A(TFE/P/臭化アリル共重合体)の製造)
撹拌用アンカー翼を備えた内容積3200mLのステンレス鋼製の耐圧反応器の内部を脱気した後、該反応器に、1600gのイオン交換水、58gのリン酸水素二ナトリウム12水和物、1.0gの水酸化ナトリウム、99gのtert−ブタノール、9gのラウリル硫酸ナトリウム、4.4gの過硫酸アンモニウムを加えた。さらに、200gのイオン交換水に0.4gのエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩・2水和物(以下、EDTAと記す。)および0.3gの硫酸第一鉄7水和物を溶解させた水溶液を、反応器に加えた。
ついで、40℃で、TFE/P=88/12(モル比)の単量体混合ガスを、反応器の内圧が2.50MPaGになるように圧入した。アンカー翼を300rpmで回転させ、水酸化ナトリウムでpHを10.0に調整したヒドロキシメタンスルフィン酸ナトリウム2水和物(以下、ロンガリットと記す。)の2.5質量%水溶液(以下、ロンガリット2.5質量%水溶液と記す。)を反応器に加え、重合反応を開始させた。以降、ロンガリット2.5質量%水溶液を、高圧ポンプを用いて連続的に反応器に加えた。
重合の進行に伴い、反応器内の圧力が低下するので、反応器の内圧が2.49MPaGに降下した時点で、TFE/P=56/44(モル比)の単量体混合ガスを自圧で圧入し、反応器の内圧を2.51MPaGまで昇圧させた。これを繰り返し、反応器の内圧を2.49〜2.51MPaGに保持し、重合反応を続けた。
TFE/Pの単量体混合ガスの圧入量が10gになった時点で、あらかじめ調製しておいた臭化アリル/tert−ブタノール=10/90(質量比)溶液の1mLを、反応器内に窒素背圧で圧入した。以降、TFE/Pの単量体混合ガスの圧入量が690gまで、10g毎に該臭化アリルのtert−ブタノール溶液の2mLを圧入し、合計49mL圧入した。TFE/Pの単量体混合ガスの圧入量の総量が500gとなった時点で、ロンガリット2.5質量%水溶液の添加を停止し、反応器の内温を10℃まで冷却し、重合反応を停止し、含フッ素弾性共重合体Aのラテックスを得た。ロンガリット2.5質量%水溶液の添加量は56gであった。重合時間は4時間であった。
該ラテックスに塩化カルシウムの5質量%水溶液に添加して、含フッ素弾性共重合体Aのラテックスを凝集し、含フッ素弾性共重合体Aを析出させた。含フッ素弾性共重合体Aをろ過し、回収した。ついで、含フッ素弾性共重合体Aをイオン交換水により洗浄し、100℃のオーブンで15時間乾燥させ、白色の含フッ素弾性共重合体Aの690gを得た。
含フッ素弾性共重合体Aの共重合組成は、TFEに基づく繰り返し単位/Pに基づく繰り返し単位/臭化アリルに基づく繰り返し単位=56.1/43.9/0.4(モル比)であった。含フッ素弾性共重合体Aのムーニー粘度は、140、比重は1.55であった。
含フッ素弾性共重合体Aの架橋特性および架橋ゴム物性を表1に示す。
[実施例2](含フッ素弾性共重合体B(TFE/P/臭化アリル共重合体)の製造)
1回あたりの臭化アリルのtert−ブタノール溶液の圧入量を2mLとし、合計98mL圧入した以外は例1と同様にして単量体の重合を行い、含フッ素弾性共重合体Bのラテックスを得た。ロンガリット2.5質量%水溶液の添加量は78gであった。重合時間は4.5時間であった。
例1と同様にして、含フッ素弾性共重合体Bのラテックスから含フッ素弾性共重合体Bを回収し、ついで洗浄、乾燥して、白色の含フッ素弾性共重合体Bの500gを得た。
含フッ素弾性共重合体Bの共重合組成は、TFEに基づく繰り返し単位/Pに基づく繰り返し単位/臭化アリルに基づく繰り返し単位=56.0/44.0/0.8(モル比)であった。含フッ素弾性共重合体Bのムーニー粘度は、100、比重は1.54であった。
含フッ素弾性共重合体Bの架橋特性および架橋ゴム物性を表1に示す。
[実施例3](含フッ素弾性共重合体C(TFE/P/4−ブロモ−1−ブテン共重合体)の製造)
臭化アリルに代えて4−ブロモ−1−ブテンを使用した以外は、実施例1と同様にして、含フッ素弾性共重合体Cのラテックスを得た。得られたラテックスのpHは8.1であった。ロンガリット2.5質量%水溶液の添加量は48gであった。重合時間は約4時間であった。
実施例1と同様にして、含フッ素弾性共重合体Cのラテックスから含フッ素弾性共重合
体Bの480gを得た。
含フッ素弾性共重合体Cの共重合組成は、TFEに基づく繰り返し単位/Pに基づく繰り返し単位/4−ブロモ−1−ブテンに基づく繰り返し単位=56.0/44.0/0.4(モル比)であった。含フッ素弾性共重合体Cのムーニー粘度は、150、比重は1.55であった。
含フッ素弾性共重合体Cの架橋特性および架橋ゴム物性を表1に示す。
[比較例1](含フッ素弾性共重合体D(TFE/P共重合体)の製造)
臭化アリルを添加しない以外は、実施例1と同様にして製造し、含フッ素弾性共重合体Dのラテックスを得た。ロンガリット2.5質量%水溶液の添加量は45gであった。重合時間は約4時間であった。
実施例1と同様にして、含フッ素弾性共重合体Dのラテックスから含フッ素弾性共重合体Dを回収し、ついで洗浄、乾燥して、白色の含フッ素弾性共重合体Dの500gを得た。
含フッ素弾性共重合体Dの共重合組成は、TFEに基づく繰り返し単位/Pに基づく繰り返し単位=55.8/44.2(モル比)であった。含フッ素弾性共重合体Dのムーニー粘度は、140、比重は1.55であった。
含フッ素弾性共重合体Dの架橋特性および架橋ゴム物性を表1に示す。
Figure 0005163287
以上の結果をまとめると、単量体(b)として臭化アリル、4−ブロモ−1−ブテンを共重合して得た、実施例1〜3の含フッ素弾性共重合体は、いずれも(M−M)の値が大きく、架橋反応性に優れていた。また、優れた架橋ゴム物性を示した。特に臭化アリルを共重合して得た実施例1〜2の含フッ素弾性共重合体はより優れた架橋反応性、架橋ゴム物性を示した。
一方、単量体(b)に基づく繰り返し単位を有しない比較例1の含フッ素弾性共重合体は、架橋反応性に乏しく、架橋ゴム物性が不充分であった。
本発明の含フッ素弾性共重合体は、架橋反応性に優れ、機械特性、耐熱性、耐薬品性、耐油性、耐候性に優れる架橋ゴムを与える。得られた架橋ゴムは、O−リング、シート、ガスケット、オイルシール、ダイヤフラム、V−リング等の材料に適する。また、耐熱性耐薬品性シール材、耐熱性耐油性シール材、電線被覆材、半導体装置用シール材、耐蝕性ゴム塗料、耐ウレア系グリース用シール材等の用途にも適用できる。

Claims (8)

  1. 下記単量体(a)に基づく繰り返し単位(A)、下記単量体(b)に基づく繰り返し単位(B)および下記単量体(c)に基づく繰り返し単位(C)を有することを特徴とする含フッ素弾性共重合体。
    単量体(a):テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、フッ化ビニリデン、クロロトリフルオロエチレンおよび下式(I)で表されるペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)からなる群より選ばれる1種以上。
    CF=CF−O−R ・・・(I)
    ここで、Rは、炭素原子数1〜8のペルフルオロアルキル基または炭素原子数1〜8のエーテル性酸素原子を有するペルフルオロアルキル基を表す。
    単量体(b):下式(II)で表される含臭素単量体。
    CH=CH−CH−R−Br ・・・(II)
    ここで、Rは、単結合、炭素原子数1〜8のフッ素原子を有しないアルキレン基、または炭素原子数1〜8のエーテル性酸素原子を有し、フッ素原子を有しないアルキレン基を表す。
    単量体(c):エチレンおよびプロピレンからなる群から選ばれる1種以上。
  2. 前記繰り返し単位(A)と前記繰り返し単位(C)との合計に対する前記繰り返し単位(B)のモル比[(B)/{(A)+(C)}]が、0.0005〜0.05である、請求項1に記載の含フッ素弾性共重合体。
  3. 前記単量体(b)が、臭化アリルである、請求項1または2に記載の含フッ素弾性共重合体。
  4. 前記繰り返し単位(A)に対する前記繰り返し単位(C)のモル比[(C)/(A)]が、1/99〜70/30である、請求項1〜3のいずれかに記載の含フッ素弾性共重合体。
  5. 前記単量体(a)が、テトラフルオロエチレンであり、前記単量体(c)が、プロピレンであり、前記繰り返し単位(A)に対する前記繰り返し単位(C)のモル比[(C)/(A)]が、40/60〜60/40である、請求項1〜4のいずれかに記載の含フッ素弾性共重合体。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の含フッ素弾性共重合体の製造方法であって、ラジカル重合開始剤の存在下に、前記単量体(a)と、前記単量体(b)と、前記単量体(c)とを共重合することを特徴とする含フッ素弾性共重合体の製造方法。
  7. 前記単量体を共重合する温度が0℃〜60℃の範囲である、請求項6に記載の含フッ素弾性共重合体の製造方法。
  8. 請求項1〜5のいずれかに記載の含フッ素弾性共重合体を、有機過酸化物を用いて架橋してなる架橋ゴム。
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