JPH08155162A - 縫製装置 - Google Patents

縫製装置

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JPH08155162A
JPH08155162A JP30369994A JP30369994A JPH08155162A JP H08155162 A JPH08155162 A JP H08155162A JP 30369994 A JP30369994 A JP 30369994A JP 30369994 A JP30369994 A JP 30369994A JP H08155162 A JPH08155162 A JP H08155162A
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pin
cloth
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center
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Hiroaki Honda
博明 本田
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OSAWA SEWING MACH SHOKAI KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 外周が縁かがりされた四隅が円弧状の丸ハン
カチと四隅が角とされた角ハンカチとを形成することが
できる縫製装置を提供する。 【構成】 支持テーブル3の後部にミシン4を取付け
る。支持テーブル3上に載置される布押え板22の四隅
を円弧とし、その円弧の中心にコーナーピン24aを設
け、そのコーナーピン24a間に中間ピン24bと、中
央にセンターピンとを設ける。布押え板22で押えられ
た布地Aをミシン4に対して移動させる布送り装置を設
ける。ミシン針の一側に臨む位置と、その位置からミシ
ンに対する布地の後退送り方向に退避した位置のいずれ
かに位置設定可能な支点ブロック77を設ける。布押え
板22で押えられた布地Aを布送り装置の作動によりミ
シン4に対して前進送りさせる動作と布押え板22を後
退動させてコーナーピン24aを中心に布地Aを90°
回転させる動作とを交互に繰り返して布地Aの周縁部を
切断しつつ縁かがりし、支点ブロック77の位置設定に
よって丸ハンカチと角ハンカチのいずれかを形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、布の周縁部を切断し
つつ、その切断縁に沿って縁かがりしてハンカチを形成
する縫製装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】周囲が縁かがりされたハンカチは、四隅
に丸みを有する丸ハンカチと、四隅が角となる角ハンカ
チとがある。いずれのハンカチも切断装置を有するミシ
ンによって周縁部の縁かがりが行なわれる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
なハンカチの周縁部の縫製に際し、従来は、ミシンに対
して布地を人手により送り込むようにしているため、非
常に手間がかかり、均一な製品を得るためには熟練を要
する問題があった。
【0004】この発明の課題は、均一な製品を能率よく
生産することができると共に、丸ハンカチおよび角ハン
カチのいずれも縫製することができる縫製装置を提供す
ることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、この発明においては、切断装置を有する縁かがり
用のミシンと、そのミシンのテーブルと同一高さに保持
された支持テーブルと、その支持テーブル上に載置され
た布地を押え、四隅に形成された円弧状コーナーの曲率
中心にコーナーピンが設けられ、そのコーナーピンの2
等分位置に中間ピンと、中央にセンターピンが取付けら
れた布押え板と、ミシンの布送り方向に往復動される往
復台を有し、その往復台に布押え板の対向位置の中間ピ
ンを着脱自在に保持する一対のピン保持具と、センター
ピンに対して係合可能なセンターガイドとを昇降自在に
取付け、上記一対のピン保持具が中間ピンを保持する状
態で往復台を移動させて布押え板をミシンの布送り方向
に移動させる布送り装置と、ミシン針の一側に臨む位置
と、その位置からミシンの後退送り方向に所定量退避し
た位置のいずれかの位置に位置設定されるブロック昇降
用シリンダを有し、そのシリンダによって昇降動される
支点ブロックの下面に前記コーナーピンが挿入可能なピ
ン孔が形成されたピン保持機構とから成り、前記ピン保
持機構がコーナーピンを保持し、センターガイドがセン
ターピンに係合する状態で往復台を移動させてコーナー
ピンを中心に布押え板を回動させるようにした構成を採
用している。
【0006】ここで、請求項1に記載の縫製装置におい
て、布押え板のコーナーピンおよび中間ピンに代えてピ
ン孔を形成し、かつセンターピンに代えて長孔を設け、
布送り装置の一対のピン保持具およびピン保持機構の支
点ブロックに上記ピン孔に対して抜き差しされるピンを
取付け、センターガイドに上記長孔に抜き差しされるピ
ンを取付けるようにしてもよい。
【0007】
【作用】上記の構成から成る縫製装置において、支持テ
ーブル上に載置された布地を布押え板で押え、その布押
え板の両側の中間ピンにピン保持具を係合させて往復台
をガイド部財に沿って一方向に移動させることにより、
ミシンに対して布地を前進送りさせることができる。
【0008】また、センターピンにセンターガイドを係
合させ、コーナーピンに支点ブロックを嵌合させて往復
台をガイド部材に沿って他方向に移動させることによ
り、支点ブロックを中心に布地を90°回転させること
ができる。
【0009】そこで、丸ハンカチの縫製に際しては、ミ
シンに対して布地を前進送りさせる動作と、ミシン針の
一側に位置設定された支点ブロックを中心に布地を90
°回転させる動作とを交互に繰り返し行ない、布地の移
動時に、ミシンによって布地の周縁部を切断しつつ、そ
の切断縁に沿って縫かがりする。
【0010】一方、角ハンカチの縫製に際しては、ミシ
ンに対して布地を前進送りさせる動作と、ミシン針の一
側位置から退避する後退位置に位置設定された支点ブロ
ックを中心に布地を90°回転させる動作とを交互に繰
り返し行ない、布地の移動時に、ミシンによって布地の
周縁部を切断しつつ、その切断縁に沿って縁かがりす
る。
【0011】
【実施例】以下、この発明の実施例を添付図面に基づい
て説明する。
【0012】図1および図2に示すように、架台1上に
は一対のビーム2、2が左右に設けられ、その一対のビ
ーム2によって支持テーブル3の両側部が支持されてい
る。
【0013】支持テーブル3の後部にはミシン4が取付
けられている。ミシン4はテーブル5を有し、そのテー
ブル5が支持テーブル3の後部に設けた切欠部3aに嵌
合され、その上面は支持テーブル3の上面と同一高さに
保持されている。
【0014】また、ミシン4は図5に示す押え金6と、
図8に示す切断装置7とを有する。押え金6にはミシン
針8が挿通される針孔9が形成され、その針孔9の前側
に針孔9に近接して上記切断装置7が設けられている。
【0015】ここで、切断装置7は、図示省略した固定
刃に対して可動刃7aを上下動させ、その両刃で布地を
切断するようにしている。
【0016】図5に示すように、上記押え金6は昇降装
置10によって上下動される。昇降装置10は昇降シリ
ンダ11の作動によってピン12中心にレバー13を揺
動させ、その揺動運動を運動杆14およびリング15を
介してミシンアーム4aの背面に軸受16で回転自在に
支持された回転軸17の回転運動に変換し、その回転軸
17と前記押え金6をとアーム18で連結し、上記回転
軸17の正逆回転により押え金6を上下動させるように
している。
【0017】図1に示すように、支持テーブル3の上面
における前部一側は布地Aのセット部20とされ、前部
他側は縫製後の製品(ハンカチ)の取出し部21とされ
ている。
【0018】上記セット部20にセットされる布地Aは
布押え板22によって押えられ、その布押え板22をセ
ット部20で位置決めする定規23が上記セット部20
に設けられている。
【0019】図6に示すように、布押え板22は合成樹
脂から成る上板22aと、その下面に固定されたステン
レス板から成る下板22bとから成り、その両板22
a、22bは正方形とされ、下板22bは上板11aよ
り少し大きくされている。
【0020】また、上板22aおよび下板22bの四隅
は円弧とされている。上板22aには四隅の円弧の曲率
中心にコーナーピン24aが設けられ、そのコーナーピ
ン24aの2等分位置に中間ピン24bと、中央にセン
ターピン24cとがそれぞれ設けられている。センター
ピン24cにはコロ25が回転自在に支持されている。
【0021】前記定規23は、図7(II)で示すよう
に、支持テーブル3の上面との間に布押え板22の厚み
と、その布押え板22で押えられる布地Aの厚みを加え
た寸法より少し大きい間隔が設けられている。この定規
23の一側縁には布押え板22の2本のコーナーピン2
4aが挿入可能な一対の半円形の切欠き26と、その切
欠き26間に中間ピン24bが挿入可能な切欠部27と
が設けられ、上記切欠き26にコーナーピン24aを挿
入すると、定規23上に取付けた2つのリミットスイッ
チLS1 およびLS2 が作動するようになっている。
【0022】図1および図2に示すように、支持テーブ
ル3上には、セット部20にセットされた布地Aおよび
布押え板22を支持テーブル3の上面に沿って移動させ
る布送り装置30が設けられている。
【0023】布送り装置30は、支持テーブル3の幅方
向に長く延びるガイド部材31と、そのガイド部材31
を支持テーブル3の前後方向に移動させる前後移動装置
40と、ガイド部材31に支持された往復台50と、そ
の往復台50をガイド部材31に沿って支持テーブル3
の左右方向に向けて移動させる横送り装置60とを有す
る。
【0024】ガイド部材31の両端部には一対の脚体3
2が取付けられ、一方の脚体32は支持テーブル3の左
側に位置するビーム2上のガイドロッド33に沿って移
動自在に支持されている。また、他方の脚体32にはロ
ーラ34が回転自在に取付けられ、そのローラ34が支
持テーブル3の右側に位置するビーム2の上面で支持さ
れている。
【0025】上記ガイド部材31を移動させる前後移動
装置40は、左右一対のビーム2の前端部間に駆動軸4
1を回転自在に取付け、その駆動軸41の両端部に歯付
きプーリ42を取付け、一方、左右のビーム2の後端部
それぞれに歯付きプーリ43を回転自在に取付け、前後
で対向する歯付きプーリ42、43間にタイミングベル
ト44をかけ渡し、各タイミングベルト44の一部をガ
イド部材31の両端の脚体32に連結し、前記駆動軸4
1をサーボモータ45で駆動し、タイミングベルト45
を移動によってガイド部材31を前後動させるようにし
ている。
【0026】前記往復台50はガイド部材31に沿って
移動自在に支持されている。図4に示すように、往復台
50の前面には左右一対のサイドシリンダ51が2組取
付けられている。一組の一対のサイドシリンダ51の間
隔は、図6に示す布押え板22の中間ピン24bの間隔
と等しくされ、残る一組の一対のシリンダ51の間隔
は、図6に示す布押え板22よりサイズの小さい布押え
板(図示省略)の中間ピンの間隔と等しくされている。
【0027】各サイドシリンダ51のピストンロッド5
2の下端にはピン保持具53が取付けられ、そのピン保
持具53の下面に上記中間ピン24bが挿入可能なピン
孔54が設けられている。
【0028】また、往復台50には左右一対のサイドシ
リンダ51間にセンターシリンダ55が取付けられてい
る。センターシリンダ55のピストンロッド56の下端
にはセンターガイド57が固定され、そのセンターガイ
ド57の下面に布押え板22のセンターピン24に取付
けられたコロ25が挿入可能な溝58が設けられてい
る。この溝58は前後方向に長く延びている。
【0029】往復台50を移動させる横送り装置60
は、ガイド部材31の両端上部に一対の歯付きプーリ6
1を取付け、その歯付きプーリ61間にかけ渡したタイ
ミングベルト62の一部を往復台50に連結し、一対の
歯付きプーリ61の一方をサーボモータ63で駆動して
タイミングベルト62と共に往復台50を移動させるよ
うにしている。
【0030】図1に示すように、支持テーブル3の切欠
部3aの周囲には布押え板22のコーナーピン24aの
1つを保持するピン保持機構70が設けられている。
【0031】ピン保持機構70は、図9(I)、(II)
で示すように、切欠部3aの一側方にスタンド71を設
け、そのスタンド71で支持された位置設定用シリンダ
72のピストンロッド73にL形のシリンダ支持板74
を固定し、シリンダ支持板74で下端が支持された昇降
用シリンダ75のピストンロッド76に支点ブロック7
7を固定し、その支点ブロック77の下面に布押え板2
2のコーナーピン24aが挿入可能なピン孔78を設
け、前記位置設定用シリンダ72のピストンロッド73
の移動によって、支点ブロック77がミシン4のミシン
針8の一側に臨む位置と、その位置からミシンの後退送
り方向に所定量退避した位置のいずれかの位置に昇降用
シリンダ75を位置設置している。
【0032】実施例で示す縫製装置は上記の構造から成
り、次にその作用を説明する。
【0033】図7乃至図12は丸ハンカチの縫製動作を
段階的に示す。図7(I)、(II)で示すように、支持
テーブル3上に布地Aを載置し、その布地Aを押える布
押え板22の一側のコーナーピン24aを定規23の切
欠き26に挿入すると、リミットスイッチLS1 、LS
2 が作動する。
【0034】このとき、ガイド部材31が支持テーブル
3の前部に臨む後退停止位置にあり、往復台50が支持
テーブル3上の取出し部21に位置する状態にあると、
上記リミットスイッチLS1 、LS2 の作動によって横
送り装置60が作動して往復台50をセット部20に向
けて移動させる。
【0035】往復台50は図7(I)に示すように、セ
ット部20の位置まで移動すると、横送り装置60が停
止し、その停止と同時に、往復台50の左右に設けられ
た一対のサイドシリンダ51が作動してピン保持具53
を下降させる。
【0036】図7(II)で示すように、ピン保持具53
が布押え板22の左右の中間ピン24bに嵌合すると、
横送り装置60が作動して布押え板22を取出し部21
に向けて作動させる。
【0037】コーナーピン24aが定規23の切欠き2
6から外れると、前後移動装置40が作動してガイド部
材31をミシン4に向け前進動させる。
【0038】上記ガイド部材31の移動と往復台50の
移動とによって、布押え板22および布地Aはミシン4
に向けて斜方向に移動し、布地Aの外周一辺における中
央部、すなわち中間ピン24bがミシン針8の一側方に
臨む位置まで移動すると、横送り装置60は停止し、ガ
イド部材31の移動によって布地Aはミシン4に向けて
直線的に少し送られる。
【0039】このとき、ミシン4の押え金6は上昇した
状態にあり、布地Aの外周一辺の中央部が押え金6の下
方に侵入してミシン針8の直下に臨むと、前後送り装置
40が停止する。
【0040】ここで、丸ハンカチの縫製時、ピン保持機
構70の昇降用シリンダ75は図8(I)で示すよう
に、ミシン針8の一側に臨む位置に位置設定されてお
り、前後送り装置40が上記のように布地Aの送り込み
を停止すると、布押え板22の中間ピン24bが支点ブ
ロック77の下方に臨む状態とされる。
【0041】布地Aが停止すると、押え金6が下降して
布地Aの周縁部を押え、同時にセンターシリンダ55が
作動してセンターガイド57を下降させる。
【0042】なお、センターガイド57はピン保持具5
3の下降時に同時に下降させるようにしてもよい。
【0043】図8(II)で示すように、センターガイド
57の溝58が布押え板22のコロ25に嵌合すると、
横送り装置60が作動して往復台50を図8(I)の矢
印で示す方向に移動させる。
【0044】このとき、ミシン4は既に稼動状態にあ
り、上記往復台50の移動によって往復台50と同方向
に移動される布地Aは切断装置7の作動により周縁部が
切断されつつその切断縁に沿って縁かがりされる。
【0045】図9(I)で示すように、布押え板22の
コーナーピン24aがピン保持機構70の昇降用シリン
ダ75の下方まで移動すると、横送り装置60が停止す
る。その停止後、ピン保持機構70の昇降用シリンダ7
5が作動し、支点ブロック77を下降させる。同時に、
往復台50の一対のサイドシリンダ51が作動してピン
保持具53を上昇させる。
【0046】図9(II)で示すように、支点ブロック7
7がコーナーピン24aに嵌合し、ピン保持具53が中
間ピン24bから外れると、横送り装置60が作動して
往復台50を図9(I)の矢印で示す方向に移動させ
る。
【0047】このとき、コーナーピン24aは支点ブロ
ック77によって回転自在に保持され、一方、センター
ガイド57の溝58にコロ25が嵌合しているため、往
復台50の移動により、布押え板22および布地Aは、
コーナーピン24aを中心にして図10で示すように反
時計方向に回転する。
【0048】このため、布地Aのコーナー部はミシン4
の切断装置7によってコーナーピン24aを中心に円弧
状に切断され、その切断縁が縁かがりされる。
【0049】図11で示すように布押え板22が90°
回転すると、横送り装置60は停止し、その停止後、往
復台50の左右のシリンダ51が作動してピン保持具5
3を中間ピン24bに嵌合させる。また、ピン保持機構
70の昇降用シリンダ75が作動して支点ブロック77
を上昇させる。
【0050】支点ブロック77がコーナーピン24aか
ら外れると、横送り装置60が作動して往復台50を図
11の左方向に移動させる。
【0051】上記往復台50の移動によって布地Aがミ
シン4に対して前進送りされ、上記ミシン4によって外
周の一辺が切断され、その切断縁が縁かがりされる。
【0052】コーナーピン24aが支点ブロック77の
位置まで移動すると、横送り装置60が停止し、その停
止後、前記と同様に支点ブロック77が下降してコーナ
ーピン24aを回転自在に保持する。また、ピン保持具
53が上昇し、そのピン保持具53が中間ピン24bか
ら外れると、往復台50の図9(I)の矢印方向への移
動によって布地Aを90°回転させる。
【0053】以後、上記の作動が繰り返し行なわれ、布
地Aは図14に示すように、四辺が切断され、その切断
縁が縁かがりされて丸ハンカチA1 が形成される。
【0054】なお、図13において、80は縫製開始位
置を示し、その縫製用開始位置80がミシン針8の前側
位置まで再度送られると、ミシン4による縫製作業が終
了する。
【0055】縫製作業の終了後、押え金6が上昇し、横
送り装置60の作動による往復台50の移動と、前後移
動装置40の作動によるガイド部材31の後退動とによ
って縫製後の布地Aは図12に示すように、支持テーブ
ル3の取出し部21まで移動される。その取出し部21
に丸ハンカチA1 が送り込まれると、ピン保持具53が
上昇して中間ピン24bの保持を解除する。
【0056】図14乃至図18は角ハンカチの縫製動作
を段階的に示す。
【0057】角ハンカチの縫製に際しては、ピン保持機
構70の位置設定用シリンダ72の作動によって昇降用
シリンダ75をミシン針8の一側方から退避する後退位
置まで移動させて停止保持する。
【0058】布地Aは布押え板22で押え、丸ハンカチ
を縫製する場合と同様に支持テーブル3のセット部20
にセットする。
【0059】図14は、セット部20にセットされた布
地Aおよび布押え板22をミシン4の位置まで移動させ
た状態を示す。
【0060】なお、布地Aおよび布押え板22の移動
は、前述と同様に、中間ピン24bにピン保持具53を
嵌合させた状態において、前後作動装置40の駆動によ
るガイド部材31の移動および横送り装置60の駆動に
よる往復台50の移動によって行なわれる。
【0061】図14は布地Aの縫製開始前の状態を示
し、布地Aの一つのコーナー部がミシン針8の前側に配
置されている。布地Aは往復台50の移動によって矢印
で示すようにミシン4に対して前進送りされる。その前
進送りによって布地Aはミシン4によって外周一辺が切
断され、その切断縁に沿って縁かがりされる。
【0062】図15で示すように、布地Aの外周一辺が
全長にわたって縁かがりされると、ミシン4および往復
台50は停止し、ガイド部材31の後退動によって布地
Aは同図の鎖線イで示す位置まで移動されると共に、往
復台50の移動によって鎖線ロの位置まで移動される。
【0063】図16は、図15の鎖線ロで示す位置まで
布地Aが送られた状態を示し、布地Aはその状態からガ
イド部材31の前進動によって前方に運び込まれる。コ
ーナーピン24aがピン保持機構70の昇降用シリンダ
75の下方まで運び込まれると、昇降用シリンダ75の
作動によって支点ブロック77が下降する。
【0064】支点ブロック77がコーナーピン24aに
嵌合し、ピン保持具53が中間ピン24bから外れる
と、往復台50の移動によって支点ブロック77で保持
されたコーナーピン24aを中心に布地Aおよび布押え
板22が90°回転する。
【0065】ここで、ピン保持機構70の支点ブロック
77はミシン針8の一側から退避する後退位置に位置設
定されているため、布地Aの90°の回転によって布地
Aの次のコーナーは、図18に示すように、ミシン針8
の前側に臨む状態とされ、その状態から布地Aはミシン
4に対して前進送りされ、外周の一辺が切断されつつそ
の切断縁が縁かがりされる。
【0066】布地Aは、ミシン4に対する前進送りと、
90°の方向変換とが交互に繰り返し行なわれ、その動
作の繰り返しによって布地Aは図19に示すように、外
周の四辺が縁かがりされ、角ハンカチA2 が形成され
る。
【0067】なお、角ハンカチA2 の形成において、図
15に示す布地Aを図18に示す布地Aの位置まで直接
バックさせるようにしてもよい。
【0068】実施例の場合は、定規23の一側方におい
て位置決めした布地Aをミシン4の位置まで移動させる
ようにしたが、ミシン4の位置において布地Aを位置決
めして布地Aの縫製を行なうようにしてもよい。この場
合、ガイド部材31を固定の配置とすることができ、前
後移動装置40を省略することができる。
【0069】図20は、この発明に係る縫製装置の他の
実施例を示す。この実施例では先に述べた実施例におけ
る布押え板22のコーナーピン24aおよび中間ピン2
4bに代えてピン孔90a、90bを設け、かつセンタ
ーピン24cに代えてミンシの布送り方向に対して直交
する方向に長い長孔90cを形成している。
【0070】また、ピン保持具53のピン孔54に代え
てピン91を形成し、かつセンターガイド57の溝58
に代えてピン92を設けている。
【0071】さらに、支点ブロック77のピン孔78に
代えてピン93を設けている。
【0072】上記実施例においては、ピン保持具53の
ピン92をピン孔90bに挿入して往復台50の移動に
より布押え板22をミシンの布送り方向に移動させる。
また、支点ブロック77のピン93をピン孔90aに挿
入し、センターガイド57のピン92を長孔90cに挿
入して往復台50の移動により布押え板22を90°回
転させる。
【0073】上記実施例においても丸ハンカチおよび角
ハンカチのいずれも縫製することができる。
【0074】
【発明の効果】以上のように、この発明においては、布
押え板で押えられた布地をミシンに対して前進送りする
動作と、前進送り後に支点ブロックによって布押え板の
円弧状コーナーの曲率中心を回転自在に支持し、その曲
率中心を中心として布押え板と共に布地90°回転させ
る動作とを交互に繰り返し行なうようにしたことによ
り、布地の四辺をミシンによって切断しつつその切断縁
に沿って縁かがりを行なうことができる。
【0075】そして、上記支点ブロックをミシンのミシ
ン針の一側に臨む位置と、その位置からミシンに対する
布地の後退送り方向に退避させた位置のいずれかの位置
に位置設定し得るようにしたので、四隅に丸みのある丸
ハンカチおよび四隅が角となる角ハンカチを縫製するこ
とができると共に、品質の均一な良好なハンカチを能率
よく形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る縫製装置の一実施例を示す平面
【図2】同上の正面図
【図3】図1のIII −III 線に沿った断面図
【図4】同上の往復台を示す正面図
【図5】同上の押え金の昇降装置を示す斜視図
【図6】同上の布押え板と定規とを示す斜視図
【図7】(I)はセット部に布地をセットした状態を示
す平面図、(II)は(I)のVII−VII 線に沿った断面
【図8】(I)は布地の縫製開始状態を示す平面図、
(II)は(I)のVIII−VII 線に沿った断面図
【図9】(I)は布地の外周一辺を縁かがりした状態の
平面図、(II)は(I)のIX−IX線に沿った断面図
【図10】布地の回転途中の状態を示す平面図
【図11】布地を90°回転させた状態を示す平面図
【図12】縫製後の布地を取出し部に取り出した状態の
平面図
【図13】丸ハンカチの縫製状態を示す平面図
【図14】角ハンカチ形成用の布地の縫製開始状態を示
す平面図
【図15】同上布地の外周一辺を縫製した状態の平面図
【図16】同上布地をミシンの側方に取り出した状態を
示す平面図
【図17】同上布地の回転途中を示す平面図
【図18】同上布地を90°回転させた状態を示す平面
【図19】角ハンカチの縫製状態を段階的に示す平面図
【図20】この発明に係る縫製装置の他の実施例を示す
断面図
【符号の説明】
3 支持テーブル 4 ミシン 5 テーブル 7 切断装置 8 ミシン針 22 布押え板 24a コーナーピン 24b 中間ピン 24c センターピン 30 布送り装置 50 往復台 51 サイドシリンダ 53 ピン保持具 54 ピン孔 55 センターシリンダ 57 センターガイド 58 溝 70 ピン保持機構 75 昇降用シリンダ 77 支点ブロック 78 ピン孔 90a、90b ピン孔 90c 長孔 93 ピン

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 切断装置を有する縁かがり用のミシン
    と、そのミシンのテーブルと同一高さに保持された支持
    テーブルと、その支持テーブル上に載置された布地を押
    え、四隅に形成された円弧状コーナーの曲率中心にコー
    ナーピンが設けられ、そのコーナーピンの2等分位置に
    中間ピンと、中央にセンターピンが取付けられた布押え
    板と、ミシンの布送り方向に往復動される往復台を有
    し、その往復台に布押え板の対向位置の中間ピンを着脱
    自在に保持する一対のピン保持具と、センターピンに対
    して係合可能なセンターガイドとを昇降自在に取付け、
    上記一対のピン保持具が中間ピンを保持する状態で往復
    台を移動させて布押え板をミシンの布送り方向に移動さ
    せる布送り装置と、ミシン針の一側に臨む位置と、その
    位置からミシンの後退送り方向に所定量退避した位置の
    いずれかの位置に位置設定されるブロック昇降用シリン
    ダを有し、そのシリンダによって昇降動される支点ブロ
    ックの下面に前記コーナーピンが挿入可能なピン孔が形
    成されたピン保持機構とから成り、前記ピン保持機構が
    コーナーピンを保持し、センターガイドがセンターピン
    に係合する状態で往復台を移動させてコーナーピンを中
    心に布押え板を回動させるようにした縫製装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の縫製装置において、布
    押え板のコーナーピンおよび中間ピンに代えてピン孔を
    形成し、かつセンターピンに代えて長孔を設け、布送り
    装置の一対のピン保持具およびピン保持機構の支点ブロ
    ックに上記ピン孔に対して抜き差しされるピンを取付
    け、センターガイドに上記長孔に抜き差しされるピンを
    取付けた縫製装置。
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