JPH081510A - アルミニウム管の製造方法及びこの方法により製造される電子写真感光体ドラム - Google Patents
アルミニウム管の製造方法及びこの方法により製造される電子写真感光体ドラムInfo
- Publication number
- JPH081510A JPH081510A JP14449194A JP14449194A JPH081510A JP H081510 A JPH081510 A JP H081510A JP 14449194 A JP14449194 A JP 14449194A JP 14449194 A JP14449194 A JP 14449194A JP H081510 A JPH081510 A JP H081510A
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- aluminum
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- peripheral surface
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- Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 アルミニウム管表面の最大表面粗さを十分小
さく抑え、しかも、画像欠陥等の要因となるバリを確実
に除去する。 【構成】 アルミニウム素管の外周面を適当に除去加工
(バイトによる切削加工、センタレス研磨加工、超仕上
げ研磨加工、皮剥き加工、研磨テープによる研磨加工
等)し、その際、これらの除去加工を行った後のアルミ
ニウム外周面最大表面粗さが1.5μm〜4μmとなる
ようにする。そして、このアルミニウム管外周面にロー
ラバニシング加工を施すことにより、その最大表面粗さ
を向上させるとともに、上記除去加工で発生したバリも
減少させる。
さく抑え、しかも、画像欠陥等の要因となるバリを確実
に除去する。 【構成】 アルミニウム素管の外周面を適当に除去加工
(バイトによる切削加工、センタレス研磨加工、超仕上
げ研磨加工、皮剥き加工、研磨テープによる研磨加工
等)し、その際、これらの除去加工を行った後のアルミ
ニウム外周面最大表面粗さが1.5μm〜4μmとなる
ようにする。そして、このアルミニウム管外周面にロー
ラバニシング加工を施すことにより、その最大表面粗さ
を向上させるとともに、上記除去加工で発生したバリも
減少させる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、純アルミニウムもしく
はアルミニウム合金からなり、複写機やレーザプリンタ
における感光体ドラム、マグネットローラ、ヒートロー
ラ等に用いられるアルミニウム管の製造方法、及びこの
方法により製造される電子写真感光体ドラムに関するも
のである。
はアルミニウム合金からなり、複写機やレーザプリンタ
における感光体ドラム、マグネットローラ、ヒートロー
ラ等に用いられるアルミニウム管の製造方法、及びこの
方法により製造される電子写真感光体ドラムに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】一般に、上記感光体ドラム等の製造に
は、耐食性、加工性、及びコストの面から、JIS 1050
(純度99.5%以上の純Al)、JIS 1100(Cu0.05〜0.
20%を含むAl)、JIS 3003(Cu0.05〜0.20%及びM
n1.0〜1.5%を含むAl)、JIS 6063(Si0.20〜0.6
%及びMg0.45〜0.9%を含むAl)といった純アルミ
ニウム製もしくはアルミニウム合金製の管が用いられて
いる。
は、耐食性、加工性、及びコストの面から、JIS 1050
(純度99.5%以上の純Al)、JIS 1100(Cu0.05〜0.
20%を含むAl)、JIS 3003(Cu0.05〜0.20%及びM
n1.0〜1.5%を含むAl)、JIS 6063(Si0.20〜0.6
%及びMg0.45〜0.9%を含むAl)といった純アルミ
ニウム製もしくはアルミニウム合金製の管が用いられて
いる。
【0003】このように感光体ドラム等の基盤とされる
アルミニウム管の外周面には、高い表面精度が要求され
る。従って、このようなアルミニウム管の製造方法とし
ては、まず押出し加工や抽伸加工、引抜き加工したもの
を適当な長さに切断して最大表面粗さが5〜10μmの
素管を成形した後、この素管の外周面を旋盤等で粗切削
及び仕上げ切削することにより、上記外周面の最大表面
粗さを2μm以下まで仕上げるとともに、酸化皮膜や表
面加工層、表面傷を除去するのが一般的とされていた。
アルミニウム管の外周面には、高い表面精度が要求され
る。従って、このようなアルミニウム管の製造方法とし
ては、まず押出し加工や抽伸加工、引抜き加工したもの
を適当な長さに切断して最大表面粗さが5〜10μmの
素管を成形した後、この素管の外周面を旋盤等で粗切削
及び仕上げ切削することにより、上記外周面の最大表面
粗さを2μm以下まで仕上げるとともに、酸化皮膜や表
面加工層、表面傷を除去するのが一般的とされていた。
【0004】しかしながら、上記切削加工を行うには、
非常に長い時間を要するため、その分生産性が低下し、
コスト高となるおそれがある。また、上記押出し加工や
抽伸加工、引抜き加工等だけで表面粗さを1〜4μmま
で向上させることが可能であるが、そのためには工具形
状や工具表面状態の面倒な管理が必要であり、しかも潤
滑油を低粘度化し、かつ引抜き速度を非常に遅くしなけ
ればならない。
非常に長い時間を要するため、その分生産性が低下し、
コスト高となるおそれがある。また、上記押出し加工や
抽伸加工、引抜き加工等だけで表面粗さを1〜4μmま
で向上させることが可能であるが、そのためには工具形
状や工具表面状態の面倒な管理が必要であり、しかも潤
滑油を低粘度化し、かつ引抜き速度を非常に遅くしなけ
ればならない。
【0005】そこで従来は、上記アルミニウム管の表面
を迅速に加工する方法として、センタレス研磨等による
粗加工によってアルミニウム管外周面上の酸化皮膜や引
抜き時の傷を除去し、かつ表面粗さを向上させた後、そ
の外周面上に、周方向に並ぶ複数本のバニシングロール
を押し当てながら転動させ、これにより円筒物外周面上
の凹凸を押しならして表面精度を高めるローラバニシン
グ法を行うことが提案されている(特開平5−3053
11号公報参照)。このような方法によれば、特に時間
を要する仕上げ切削等を行うことなく、比較的迅速にア
ルミニウム管外周面の最大表面粗さを向上させることが
可能である。
を迅速に加工する方法として、センタレス研磨等による
粗加工によってアルミニウム管外周面上の酸化皮膜や引
抜き時の傷を除去し、かつ表面粗さを向上させた後、そ
の外周面上に、周方向に並ぶ複数本のバニシングロール
を押し当てながら転動させ、これにより円筒物外周面上
の凹凸を押しならして表面精度を高めるローラバニシン
グ法を行うことが提案されている(特開平5−3053
11号公報参照)。このような方法によれば、特に時間
を要する仕上げ切削等を行うことなく、比較的迅速にア
ルミニウム管外周面の最大表面粗さを向上させることが
可能である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記切削加工やセンタ
レス研磨加工等の除去加工を行うと、これに用いるバイ
ト、あるいは図14に示すような砥粒94がアルミニウ
ム管外周面90上に食い込んでから脱落する等して、こ
のアルミニウム管外周面90上に基盤バリ92が発生す
る。この状態で、次のローラバニシング工程に移行する
ことになるが、このローラバニシング加工を行っても基
盤バリ92が除去されない場合があり、この場合に、残
存したバリ92に起因して塗工後の画像評価時点で黒点
等の画像欠陥が発生することが確認されている。
レス研磨加工等の除去加工を行うと、これに用いるバイ
ト、あるいは図14に示すような砥粒94がアルミニウ
ム管外周面90上に食い込んでから脱落する等して、こ
のアルミニウム管外周面90上に基盤バリ92が発生す
る。この状態で、次のローラバニシング工程に移行する
ことになるが、このローラバニシング加工を行っても基
盤バリ92が除去されない場合があり、この場合に、残
存したバリ92に起因して塗工後の画像評価時点で黒点
等の画像欠陥が発生することが確認されている。
【0007】本発明は、このような事情に鑑み、アルミ
ニウム管表面の最大表面粗さを十分小さく抑え、しか
も、画像欠陥等の要因となるバリを確実に除去すること
ができるアルミニウム管の製造方法及びこの方法により
製造される電子写真感光体ドラムを提供することを目的
とする。
ニウム管表面の最大表面粗さを十分小さく抑え、しか
も、画像欠陥等の要因となるバリを確実に除去すること
ができるアルミニウム管の製造方法及びこの方法により
製造される電子写真感光体ドラムを提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、例として
JIS 6063製のアルミニウム管を用い、最大表面粗さの向
上に最も適するとされるバニシング量(ワークに対して
バニシングローラを追い込む量)を15μm〜20μm
に設定して製作実験を重ねた結果、図1に示すように、
ローラバニシング加工前のアルミニウム管最大表面粗さ
が小さいほど、ローラバニシング加工後の最大表面粗さ
も小さくなるものの、ローラバニシング加工前の最大表
面粗さがある程度以上小さくなると、逆にバリ発生数
(正確にはバリ残存数)が増えてしまうことを見いだし
た。これは、ローラバニシング加工前の最大表面粗さが
ある程度大きければ、その凹凸をローラバニシングで潰
す際にバリも巻き込んで消滅させることができるのに対
し、ローラバニシング加工前の最大表面粗さが小さすぎ
ると、ローラバニシング加工による凹凸の潰し度合が少
なく、却ってバリを逃がしてしまうためであると考えら
れる。また、上記バニシング量を多少変動させて実験を
行った結果、バリ発生数の絶対値は図1に示す値と異な
るものの、このバリ発生数とローラバニシング加工前の
最大表面粗さとの相対的な関係は図1に示す特性とほぼ
同等となることも確認した。
JIS 6063製のアルミニウム管を用い、最大表面粗さの向
上に最も適するとされるバニシング量(ワークに対して
バニシングローラを追い込む量)を15μm〜20μm
に設定して製作実験を重ねた結果、図1に示すように、
ローラバニシング加工前のアルミニウム管最大表面粗さ
が小さいほど、ローラバニシング加工後の最大表面粗さ
も小さくなるものの、ローラバニシング加工前の最大表
面粗さがある程度以上小さくなると、逆にバリ発生数
(正確にはバリ残存数)が増えてしまうことを見いだし
た。これは、ローラバニシング加工前の最大表面粗さが
ある程度大きければ、その凹凸をローラバニシングで潰
す際にバリも巻き込んで消滅させることができるのに対
し、ローラバニシング加工前の最大表面粗さが小さすぎ
ると、ローラバニシング加工による凹凸の潰し度合が少
なく、却ってバリを逃がしてしまうためであると考えら
れる。また、上記バニシング量を多少変動させて実験を
行った結果、バリ発生数の絶対値は図1に示す値と異な
るものの、このバリ発生数とローラバニシング加工前の
最大表面粗さとの相対的な関係は図1に示す特性とほぼ
同等となることも確認した。
【0009】本発明は、このような事実に基づきなされ
たものであり、アルミニウム素管の外周面を除去加工し
てその最大表面粗さを1.5μm以上4μm以下とした
後、この外周面をローラバニシング加工するアルミニウ
ム管の製造方法である。
たものであり、アルミニウム素管の外周面を除去加工し
てその最大表面粗さを1.5μm以上4μm以下とした
後、この外周面をローラバニシング加工するアルミニウ
ム管の製造方法である。
【0010】なお、ここで「アルミニウム管」とは、純
アルミニウム製及びアルミニウム合金製の双方を含むも
のとする。
アルミニウム製及びアルミニウム合金製の双方を含むも
のとする。
【0011】上記除去加工としては、バイトによる切削
加工、センタレス研磨加工、超仕上げ研磨加工、皮剥き
加工、研磨テープによる研磨加工、あるいはこれらのう
ちの任意の2種以上の組み合わせ(例えばセンタレス研
磨加工後に超仕上げ研磨加工を行う加工)等が好適であ
る。上記ローラバニシング加工の際のアルミニウム素管
の回転数は、200rpm以下に設定することが、より
好ましい。
加工、センタレス研磨加工、超仕上げ研磨加工、皮剥き
加工、研磨テープによる研磨加工、あるいはこれらのう
ちの任意の2種以上の組み合わせ(例えばセンタレス研
磨加工後に超仕上げ研磨加工を行う加工)等が好適であ
る。上記ローラバニシング加工の際のアルミニウム素管
の回転数は、200rpm以下に設定することが、より
好ましい。
【0012】また本発明は、上記方法で製造したアルミ
ニウム管の外周面に感光層を配設した電子写真感光体ド
ラムである。
ニウム管の外周面に感光層を配設した電子写真感光体ド
ラムである。
【0013】
【作用】上記方法によれば、アルミニウム素管の外周面
を適当に除去加工(バイトによる切削加工、センタレス
研磨加工、超仕上げ研磨加工、皮剥き加工、研磨テープ
による研磨加工等)する際、その除去加工後の最大表面
粗さが1.5μm〜4μmとなるようにすることによ
り、その後のローラバニシング加工においてアルミニウ
ム管外周面の凹凸が潰される際に、上記除去加工で発生
したバリも効果的に抑制されることとなり、しかも、ア
ルミニウム外周面の表面粗さは十分小さく抑えられる
(図1参照)。従って、このアルミニウム管の外周面に
感光層を配設することにより、良質の電子写真感光体ド
ラムを得ることができる。また、上記ローラバニシング
加工の際のアルミニウム素管の回転数を200rpm以
下に設定することにより、ローラバニシングの際の押圧
に起因するアルミニウム管表面のうねりが減少し、表面
性状はさらに向上する。
を適当に除去加工(バイトによる切削加工、センタレス
研磨加工、超仕上げ研磨加工、皮剥き加工、研磨テープ
による研磨加工等)する際、その除去加工後の最大表面
粗さが1.5μm〜4μmとなるようにすることによ
り、その後のローラバニシング加工においてアルミニウ
ム管外周面の凹凸が潰される際に、上記除去加工で発生
したバリも効果的に抑制されることとなり、しかも、ア
ルミニウム外周面の表面粗さは十分小さく抑えられる
(図1参照)。従って、このアルミニウム管の外周面に
感光層を配設することにより、良質の電子写真感光体ド
ラムを得ることができる。また、上記ローラバニシング
加工の際のアルミニウム素管の回転数を200rpm以
下に設定することにより、ローラバニシングの際の押圧
に起因するアルミニウム管表面のうねりが減少し、表面
性状はさらに向上する。
【0014】
【実施例】本発明者等は、種々加工条件を変更してアル
ミニウム管の製造を行い、本発明の条件に該当する実施
例及び該当しない比較例としてのデータを採取した。そ
の手順を以下に説明する。
ミニウム管の製造を行い、本発明の条件に該当する実施
例及び該当しない比較例としてのデータを採取した。そ
の手順を以下に説明する。
【0015】1)JIS 6063 (Si0.20〜0.6%及びMg
0.45〜0.9%を含むAl)を原料として中実丸棒のビレ
ット(外径 200mm)を製造する。
0.45〜0.9%を含むAl)を原料として中実丸棒のビレ
ット(外径 200mm)を製造する。
【0016】2)後述の表1に示す表面粗さを得るべ
く、上記ビレットを用いて熱間押出しし、かつ引抜き加
工を行った直後、バイトによる切削加工、センタレス研
磨加工、超仕上げ研磨加工、研磨テープ加工、皮剥き加
工のうちから少なくとも一種を選択した除去加工を行
う。各加工の内容は次の通りである。
く、上記ビレットを用いて熱間押出しし、かつ引抜き加
工を行った直後、バイトによる切削加工、センタレス研
磨加工、超仕上げ研磨加工、研磨テープ加工、皮剥き加
工のうちから少なくとも一種を選択した除去加工を行
う。各加工の内容は次の通りである。
【0017】バイトによる切削加工:旋盤にアルミニ
ウム素管をセットし、その外周面をバイトにより切削
し、かつ、所定表面粗さが得られるように切削速度を設
定する。
ウム素管をセットし、その外周面をバイトにより切削
し、かつ、所定表面粗さが得られるように切削速度を設
定する。
【0018】センタレス研磨加工:図2に示すよう
に、ブレード50上にアルミニウム管10を配置し、送
りロール51及び研磨ロール52をアルミニウム管10
の長手方向に沿って配設する。そして、これらのロール
51,52でアルミニウム管10を挾みつつ、その中心
軸を回転軸として相互に反対方向に回転させる。このと
き、アルミニウム管10は高速回転の研磨ロール52と
同じ回転速度で回転しようとするが、低速回転の送りロ
ール51及びブレード50から受ける摩擦力により制動
されるため、アルミニウム管10は送りロール51と略
同じ速度で回転する。これにより、アルミニウム管10
の外周面を研磨ロール52によって研磨することがで
き、しかも、送りロール51の中心軸が若干傾斜してい
るため、アルミニウム管10をその長手方向に搬送して
順次研磨加工に供することができる。
に、ブレード50上にアルミニウム管10を配置し、送
りロール51及び研磨ロール52をアルミニウム管10
の長手方向に沿って配設する。そして、これらのロール
51,52でアルミニウム管10を挾みつつ、その中心
軸を回転軸として相互に反対方向に回転させる。このと
き、アルミニウム管10は高速回転の研磨ロール52と
同じ回転速度で回転しようとするが、低速回転の送りロ
ール51及びブレード50から受ける摩擦力により制動
されるため、アルミニウム管10は送りロール51と略
同じ速度で回転する。これにより、アルミニウム管10
の外周面を研磨ロール52によって研磨することがで
き、しかも、送りロール51の中心軸が若干傾斜してい
るため、アルミニウム管10をその長手方向に搬送して
順次研磨加工に供することができる。
【0019】超仕上げ研磨加工:この加工では、例と
して図3(a)(b)に示すように、アルミニウム管1
0を支持する円筒物支持装置20と、上記アルミニウム
管10を超仕上げ研磨する研磨装置60とからなる装置
を用いればよい。
して図3(a)(b)に示すように、アルミニウム管1
0を支持する円筒物支持装置20と、上記アルミニウム
管10を超仕上げ研磨する研磨装置60とからなる装置
を用いればよい。
【0020】円筒物支持装置20は、左右一対の回転軸
21,22に固定された支持ローラ23,24を備え、
各支持ローラ23,24は、前後両端から中央部に向か
うにつれて径が連続的に減少する鼓状に形成されてい
る。両回転軸21,22は互いに上下方向に所定角度α
だけ傾斜する状態で配されており、両回転軸21,22
にアルミニウム管10を載置した状態で両回転軸21,
22及び支持ローラ23,24をそれぞれ同じ方向に回
転させることにより、上記アルミニウム管10をその中
心軸回りに上記支持ローラ23,24の回転方向と逆方
向(図3(b)の反時計回り方向)に回転しながら軸方
向に移送できるようになっている。
21,22に固定された支持ローラ23,24を備え、
各支持ローラ23,24は、前後両端から中央部に向か
うにつれて径が連続的に減少する鼓状に形成されてい
る。両回転軸21,22は互いに上下方向に所定角度α
だけ傾斜する状態で配されており、両回転軸21,22
にアルミニウム管10を載置した状態で両回転軸21,
22及び支持ローラ23,24をそれぞれ同じ方向に回
転させることにより、上記アルミニウム管10をその中
心軸回りに上記支持ローラ23,24の回転方向と逆方
向(図3(b)の反時計回り方向)に回転しながら軸方
向に移送できるようになっている。
【0021】研磨装置60は、上記円筒物支持装置20
の上方に複数(図例では6個)のブロック状砥石61〜
66が軸方向に並設されたものであり、各砥石61〜6
6の下面は上記アルミニウム管10の外周面に沿う円弧
状とされ、下流側(図3(a)では左側)の砥石ほど目
の細かいものが用いられている。
の上方に複数(図例では6個)のブロック状砥石61〜
66が軸方向に並設されたものであり、各砥石61〜6
6の下面は上記アルミニウム管10の外周面に沿う円弧
状とされ、下流側(図3(a)では左側)の砥石ほど目
の細かいものが用いられている。
【0022】このような装置において、上記円筒物支持
装置20によりアルミニウム管10を回転状態で搬送し
ながら、加圧エア等による比較的低い圧力で砥石61〜
66の下面を順次アルミニウム管10の表面に押付け、
かつ砥石61〜66に軸方向の振動を与えることによ
り、アルミニウム管10の外周面を超仕上げ研磨する。
装置20によりアルミニウム管10を回転状態で搬送し
ながら、加圧エア等による比較的低い圧力で砥石61〜
66の下面を順次アルミニウム管10の表面に押付け、
かつ砥石61〜66に軸方向の振動を与えることによ
り、アルミニウム管10の外周面を超仕上げ研磨する。
【0023】研磨テープ加工:この加工では、図4〜
図6に示すように、前記図3で示した円筒物支持装置2
0の上方に研磨装置30を設けたもの等を用いればよ
い。
図6に示すように、前記図3で示した円筒物支持装置2
0の上方に研磨装置30を設けたもの等を用いればよ
い。
【0024】研磨装置30のハウジング38には共通回
転軸31、共通回転支持軸32、及び共通回転軸33が
支持され、ハウジング38内には、4つの巻取りローラ
34A,34B,34C,34D、4つの加圧ローラ3
5A,35B,35C,36C、及び4つの繰り出しロ
ーラ36A,36B,36C,36Dが収納されてお
り、各軸31〜33のうち、共通回転軸31,33はハ
ウジング38の前後壁に図略の軸受を介して回転可能に
支持され、共通回転支持軸32は、両共通回転軸31,
33よりも下方の位置でかつこれら共通回転軸31,3
3の左右方向中間の位置で上記前後壁に昇降可能に支持
されている。具体的には、上記前後壁に縦方向の長孔3
8aが貫設され、これら長孔38aに共通回転支持軸3
2の前後両端部が挿通されている。
転軸31、共通回転支持軸32、及び共通回転軸33が
支持され、ハウジング38内には、4つの巻取りローラ
34A,34B,34C,34D、4つの加圧ローラ3
5A,35B,35C,36C、及び4つの繰り出しロ
ーラ36A,36B,36C,36Dが収納されてお
り、各軸31〜33のうち、共通回転軸31,33はハ
ウジング38の前後壁に図略の軸受を介して回転可能に
支持され、共通回転支持軸32は、両共通回転軸31,
33よりも下方の位置でかつこれら共通回転軸31,3
3の左右方向中間の位置で上記前後壁に昇降可能に支持
されている。具体的には、上記前後壁に縦方向の長孔3
8aが貫設され、これら長孔38aに共通回転支持軸3
2の前後両端部が挿通されている。
【0025】巻取りローラ34A〜34Dは、共通回転
軸31に一体に固定され、巻取り駆動モータ39により
上記巻取りローラ34A〜34Dと一体に巻取り方向
(図4の時計回り方向)に回転駆動される。同様に繰り
出しローラ36A〜36Dは共通回転軸33に一体に固
定され、図略のブレーキ手段により、後述の繰り出し方
向の回転時(図4時計回り方向の回転時)、これとは逆
方向の制動トルクを受ける。4つの加圧ローラ35A〜
35Dは、上記共通回転支持軸32の周囲に軸受を介し
て相対回転可能に装着され、共通回転支持軸32の両端
は、ハウジング38の側壁側方に設けられた圧縮ばね4
0の弾発力によって下方に加圧されている。
軸31に一体に固定され、巻取り駆動モータ39により
上記巻取りローラ34A〜34Dと一体に巻取り方向
(図4の時計回り方向)に回転駆動される。同様に繰り
出しローラ36A〜36Dは共通回転軸33に一体に固
定され、図略のブレーキ手段により、後述の繰り出し方
向の回転時(図4時計回り方向の回転時)、これとは逆
方向の制動トルクを受ける。4つの加圧ローラ35A〜
35Dは、上記共通回転支持軸32の周囲に軸受を介し
て相対回転可能に装着され、共通回転支持軸32の両端
は、ハウジング38の側壁側方に設けられた圧縮ばね4
0の弾発力によって下方に加圧されている。
【0026】上記各繰り出しローラ36A,36B,3
6C,36Dには、それぞれ研磨テープ37A,37
B,37C,37Dが巻回されている。これらの研磨テ
ープ37A〜37Dは、ポリエステルフィルム等からな
るテープの表面に微小な研磨粒子を接着剤等で均一にコ
ーティングしたものであり、この研磨粒子の付着面が径
方向外側を向く状態で各繰り出しローラ36A〜36D
に巻回されている。また、これらの研磨テープ37A〜
37Dには研磨テープ37Aから研磨テープ37Dに向
かうにつれて次第に番手が高い(すなわち研磨粒子径が
小さい)ものが用いられている。各繰り出しローラ36
A,36B,36C,36Dから繰り出された研磨テー
プ37A,37B,37C,37Dは、それぞれ加圧ロ
ーラ35A,35B,35C,35Dに下方から掛けら
れ、それぞれ巻取りローラ34A,34B,34C,3
4Dに巻付けられている。
6C,36Dには、それぞれ研磨テープ37A,37
B,37C,37Dが巻回されている。これらの研磨テ
ープ37A〜37Dは、ポリエステルフィルム等からな
るテープの表面に微小な研磨粒子を接着剤等で均一にコ
ーティングしたものであり、この研磨粒子の付着面が径
方向外側を向く状態で各繰り出しローラ36A〜36D
に巻回されている。また、これらの研磨テープ37A〜
37Dには研磨テープ37Aから研磨テープ37Dに向
かうにつれて次第に番手が高い(すなわち研磨粒子径が
小さい)ものが用いられている。各繰り出しローラ36
A,36B,36C,36Dから繰り出された研磨テー
プ37A,37B,37C,37Dは、それぞれ加圧ロ
ーラ35A,35B,35C,35Dに下方から掛けら
れ、それぞれ巻取りローラ34A,34B,34C,3
4Dに巻付けられている。
【0027】この装置において、共通回転支持軸32を
圧縮ばね40が下方に加圧することにより、各加圧ロー
ラ35A〜35Dは研磨テープ37A〜37Dを円筒物
支持装置20に支持された円筒物10の外周面に押し当
てる。ここで、巻取りローラ34A〜34Dを共通回転
軸31と一体に巻取り方向に低速(0.1rpm未満)で回転
駆動し、繰り出しローラ36A〜36D及び共通回転軸
33にはその繰り出し方向と逆方向の制動トルクをかけ
て回転抵抗を与えることにより各研磨テープ37A〜3
7Dにその長手方向の張力を付与する。そして、円筒物
支持装置20でアルミニウム管10を回転しながらその
中心軸方向に移送することにより、アルミニウム管10
の外周面を回転状態のまま目の粗い研磨テープ37Aか
ら目の細かい研磨テープ37Dまで順に接触させること
ができ、これにより上記外周面を段階的に研磨し、最終
的に高精度まで表面加工することができる。
圧縮ばね40が下方に加圧することにより、各加圧ロー
ラ35A〜35Dは研磨テープ37A〜37Dを円筒物
支持装置20に支持された円筒物10の外周面に押し当
てる。ここで、巻取りローラ34A〜34Dを共通回転
軸31と一体に巻取り方向に低速(0.1rpm未満)で回転
駆動し、繰り出しローラ36A〜36D及び共通回転軸
33にはその繰り出し方向と逆方向の制動トルクをかけ
て回転抵抗を与えることにより各研磨テープ37A〜3
7Dにその長手方向の張力を付与する。そして、円筒物
支持装置20でアルミニウム管10を回転しながらその
中心軸方向に移送することにより、アルミニウム管10
の外周面を回転状態のまま目の粗い研磨テープ37Aか
ら目の細かい研磨テープ37Dまで順に接触させること
ができ、これにより上記外周面を段階的に研磨し、最終
的に高精度まで表面加工することができる。
【0028】皮剥き加工:引抜き工程直後(押出し工
程後の引抜き工程直前であってもよい。)に、アルミニ
ウム管10を図7に示すようなリング状のダイス68に
通し、このダイス68でアルミニウム管外周面を所定深
さtだけ削りながらアルミニウム管を直径d1から直径
d2へ縮径する。
程後の引抜き工程直前であってもよい。)に、アルミニ
ウム管10を図7に示すようなリング状のダイス68に
通し、このダイス68でアルミニウム管外周面を所定深
さtだけ削りながらアルミニウム管を直径d1から直径
d2へ縮径する。
【0029】以上のいずれかの加工を択一的に選択し、
あるいは適宜組み合わせて実行することにより、アルミ
ニウム素管表面の酸化皮膜や傷を除去し、表面粗さの向
上を図る。
あるいは適宜組み合わせて実行することにより、アルミ
ニウム素管表面の酸化皮膜や傷を除去し、表面粗さの向
上を図る。
【0030】なお、本発明における「除去加工」は、ア
ルミニウム管外周面を削ることにより酸化皮膜や傷等を
除去できるものであれば良く、上に列挙したものの他、
ショットワイヤーブラシを適用することも可能である。
ルミニウム管外周面を削ることにより酸化皮膜や傷等を
除去できるものであれば良く、上に列挙したものの他、
ショットワイヤーブラシを適用することも可能である。
【0031】3)上記除去加工終了後、仕上げとしてロ
ーラバニシング加工を行う。その加工装置としては例え
ば図8〜図10に示すようなものを用いればよい。
ーラバニシング加工を行う。その加工装置としては例え
ば図8〜図10に示すようなものを用いればよい。
【0032】図示のローラバニシング加工装置70は、
円筒状のハウジング72の内側に円筒状のリテーナ74
が挿入され、このリテーナ74により、複数個のバニシ
ングローラ76が周方向に並んだ状態で回転可能に保持
されたものであり、バニシングローラ76の内接円の半
径はアルミニウム管10の外周面の半径よりも小さく設
定され、両半径の差が、図10に示すバニシング量Dと
なっている。図9に示すように、各バニシングローラ7
6の軸方向はアルミニウム管10の軸方向に対して角度
θだけ傾斜しており、この傾斜により、バニシングロー
ラ76の回転に伴ってアルミニウム管10が図8矢印方
向に自転しながら軸方向に搬送されるようになってい
る。
円筒状のハウジング72の内側に円筒状のリテーナ74
が挿入され、このリテーナ74により、複数個のバニシ
ングローラ76が周方向に並んだ状態で回転可能に保持
されたものであり、バニシングローラ76の内接円の半
径はアルミニウム管10の外周面の半径よりも小さく設
定され、両半径の差が、図10に示すバニシング量Dと
なっている。図9に示すように、各バニシングローラ7
6の軸方向はアルミニウム管10の軸方向に対して角度
θだけ傾斜しており、この傾斜により、バニシングロー
ラ76の回転に伴ってアルミニウム管10が図8矢印方
向に自転しながら軸方向に搬送されるようになってい
る。
【0033】このようなバニシングローラ76を用いて
アルミニウム管10の外周面を径方向外側から押圧する
ことにより、図10に示すようにアルミニウム管10の
未加工面10aの凹凸を潰して表面粗さの小さい仕上げ
面10bを生成する。
アルミニウム管10の外周面を径方向外側から押圧する
ことにより、図10に示すようにアルミニウム管10の
未加工面10aの凹凸を潰して表面粗さの小さい仕上げ
面10bを生成する。
【0034】以上のような工程を種々の条件で実行して
得られた結果を次の表1に示す。この表では、除去加工
後の最大表面粗さRmax が1.5μm以上4.0μm以
下のものを実施例、上記最大表面粗さが1.5μm未満
もしくは4.0μmを超えるものを比較例としている。
また、評価項目として「バリ発生状況」では、アルミニ
ウム管外周面の全表面積(245cm2)におけるバリ残
存数が20未満のものを「○」、50以上のものを
「×」とし、「塗工評価」では、アルミニウム管外周面
への感光層塗工後、上記全表面積においていわゆる「青
ブツ」が発生した個数が20個以下のものを「○」、5
0以上のものを「×」としている。また、「塗膜均一
性、密着性」では、その程度が高いものから低いものに
かけて「○」「△」「×」の3ランクに分類している。
得られた結果を次の表1に示す。この表では、除去加工
後の最大表面粗さRmax が1.5μm以上4.0μm以
下のものを実施例、上記最大表面粗さが1.5μm未満
もしくは4.0μmを超えるものを比較例としている。
また、評価項目として「バリ発生状況」では、アルミニ
ウム管外周面の全表面積(245cm2)におけるバリ残
存数が20未満のものを「○」、50以上のものを
「×」とし、「塗工評価」では、アルミニウム管外周面
への感光層塗工後、上記全表面積においていわゆる「青
ブツ」が発生した個数が20個以下のものを「○」、5
0以上のものを「×」としている。また、「塗膜均一
性、密着性」では、その程度が高いものから低いものに
かけて「○」「△」「×」の3ランクに分類している。
【0035】
【表1】
【0036】この表1を参照すれば明らかなように、実
施例1〜12では、除去加工の種類にかかわらず、すべ
て良好な結果が得られている。これは、除去加工が終了
した段階でアルミニウム管10外周面の最大表面粗さR
max がほどよい範囲内に収められているので、ローラバ
ニシングによって表面の凹凸を潰す際にバリも巻き込ん
でこれを効果的に消滅することができるためであると考
えられる。
施例1〜12では、除去加工の種類にかかわらず、すべ
て良好な結果が得られている。これは、除去加工が終了
した段階でアルミニウム管10外周面の最大表面粗さR
max がほどよい範囲内に収められているので、ローラバ
ニシングによって表面の凹凸を潰す際にバリも巻き込ん
でこれを効果的に消滅することができるためであると考
えられる。
【0037】これに対し、除去加工直後の最大表面粗さ
Rmax が4.0μmを超える比較例13,15,19で
は、除去加工の種類にかかわらず、バリ除去数が多いた
めに塗工評価も悪く、また最終表面粗さRmax も十分に
低減されていないために塗膜均一性及び密着性が低い。
一方、除去加工直後の最大表面粗さRmax が1.5μm
未満の比較例14,16〜18では、最終表面粗さRma
x は十分に低減されているため高い塗膜均一性及び密着
性が得られるが、バリ除去数が多いために塗工評価が悪
い。これは、ローラバニシング加工前の最大表面粗さが
小さすぎると、ローラバニシング加工による凹凸の潰し
度合が少なく、却ってバリを逃がしてしまうためである
と思われる。
Rmax が4.0μmを超える比較例13,15,19で
は、除去加工の種類にかかわらず、バリ除去数が多いた
めに塗工評価も悪く、また最終表面粗さRmax も十分に
低減されていないために塗膜均一性及び密着性が低い。
一方、除去加工直後の最大表面粗さRmax が1.5μm
未満の比較例14,16〜18では、最終表面粗さRma
x は十分に低減されているため高い塗膜均一性及び密着
性が得られるが、バリ除去数が多いために塗工評価が悪
い。これは、ローラバニシング加工前の最大表面粗さが
小さすぎると、ローラバニシング加工による凹凸の潰し
度合が少なく、却ってバリを逃がしてしまうためである
と思われる。
【0038】なお、本発明においてバニシング量は適宜
設定すればよいが、図11に示す実験データから明らか
なように、前加工(除去加工)後の表面粗さの大小にか
かわらず、バニシング量が10μm〜30μmの範囲で
最終表面粗さRmax が最も低くなるので、この範囲でロ
ーラバニシング加工を行うことがより好ましい。
設定すればよいが、図11に示す実験データから明らか
なように、前加工(除去加工)後の表面粗さの大小にか
かわらず、バニシング量が10μm〜30μmの範囲で
最終表面粗さRmax が最も低くなるので、この範囲でロ
ーラバニシング加工を行うことがより好ましい。
【0039】また、ローラバニシング時のアルミニウム
管10の回転速度も適宜設定すればよいが、図12,1
3に示すように、アルミニウム回転数が高いほどアルミ
ニウム管表面のうねりが大きくなってその分最終表面粗
さRmax が悪化するため、できればアルミニウム回転数
を200rpm以下に設定するのがよい。
管10の回転速度も適宜設定すればよいが、図12,1
3に示すように、アルミニウム回転数が高いほどアルミ
ニウム管表面のうねりが大きくなってその分最終表面粗
さRmax が悪化するため、できればアルミニウム回転数
を200rpm以下に設定するのがよい。
【0040】また、本発明方法により製造したアルミニ
ウム管は、その表面に感光層を配設することにより良質
の電子写真感光体ドラムとして用いることができるが、
その他、複写機やレーザプリンタにおける給電ローラと
してのマグネットローラや、定着ローラとしてのヒート
ローラ等にも良好に用いることができる。
ウム管は、その表面に感光層を配設することにより良質
の電子写真感光体ドラムとして用いることができるが、
その他、複写機やレーザプリンタにおける給電ローラと
してのマグネットローラや、定着ローラとしてのヒート
ローラ等にも良好に用いることができる。
【0041】
【発明の効果】以上のように本発明は、アルミニウム素
管の外周面を除去加工してその最大表面粗さを1.5μ
m以上4μm以下とした後、この外周面をローラバニシ
ング加工するものであるので、上記除去加工によりアル
ミニウム素管表面の酸化皮膜や傷を除去した後、ローラ
バニシング加工においてアルミニウム管外周面の凹凸を
潰す際に、上記除去加工で発生したバリも効果的に抑制
することができ、かつ、アルミニウム外周面の表面粗さ
を十分小さく抑えることができる。従って、このように
して製造したアルミニウム管の外周面に感光層を配設す
ることにより良質の電子写真感光体ドラムを得ることが
でき、また、上記ローラバニシング加工の際のアルミニ
ウム素管の回転数を200rpm以下に設定することに
より、ローラバニシングの際の押圧に起因するアルミニ
ウム管表面のうねりを抑えて、表面性状をさらに向上さ
せることができる。
管の外周面を除去加工してその最大表面粗さを1.5μ
m以上4μm以下とした後、この外周面をローラバニシ
ング加工するものであるので、上記除去加工によりアル
ミニウム素管表面の酸化皮膜や傷を除去した後、ローラ
バニシング加工においてアルミニウム管外周面の凹凸を
潰す際に、上記除去加工で発生したバリも効果的に抑制
することができ、かつ、アルミニウム外周面の表面粗さ
を十分小さく抑えることができる。従って、このように
して製造したアルミニウム管の外周面に感光層を配設す
ることにより良質の電子写真感光体ドラムを得ることが
でき、また、上記ローラバニシング加工の際のアルミニ
ウム素管の回転数を200rpm以下に設定することに
より、ローラバニシングの際の押圧に起因するアルミニ
ウム管表面のうねりを抑えて、表面性状をさらに向上さ
せることができる。
【図1】ローラバニシング加工前の最大表面粗さとバリ
発生数及びローラバニシング加工後の最大表面粗さとの
関係を示すグラフである。
発生数及びローラバニシング加工後の最大表面粗さとの
関係を示すグラフである。
【図2】本発明方法において用いられるセンタレス研磨
装置の一例を示す斜視図である。
装置の一例を示す斜視図である。
【図3】(a)は本発明方法において用いられる超仕上
げ研磨加工装置の一例を示す一部断面側面図、(b)は
上記超仕上げ研磨加工装置の断面正面図である。
げ研磨加工装置の一例を示す一部断面側面図、(b)は
上記超仕上げ研磨加工装置の断面正面図である。
【図4】本発明方法において用いられるテープ研磨加工
装置の一例を示す正面図である。
装置の一例を示す正面図である。
【図5】上記テープ研磨装置の一部断面側面図である。
【図6】上記テープ研磨装置の断面平面図である。
【図7】本発明方法において用いられる皮剥き加工の一
例を示す断面図である。
例を示す断面図である。
【図8】本発明方法において用いられるローラバニシン
グ加工装置の一例を示す断面正面図である。
グ加工装置の一例を示す断面正面図である。
【図9】上記ローラバニシング加工装置におけるバニシ
ングローラとアルミニウム管との傾斜状態を示す側面図
である。
ングローラとアルミニウム管との傾斜状態を示す側面図
である。
【図10】ローラバニシング加工の加工状況を説明する
ための説明図である。
ための説明図である。
【図11】バニシング量とローラバニシング加工後の最
大表面粗さとの関係を示すグラフである。
大表面粗さとの関係を示すグラフである。
【図12】ローラバニシング加工中のアルミニウム管回
転数とローラバニシング加工後の最大表面粗さとの関係
を示すグラフである。
転数とローラバニシング加工後の最大表面粗さとの関係
を示すグラフである。
【図13】上記ローラバニシング加工前及び各アルミニ
ウム回転数でのローラバニシング加工後のアルミニウム
管表面状態を示す図である。
ウム回転数でのローラバニシング加工後のアルミニウム
管表面状態を示す図である。
【図14】従来の加工法において除去加工後にアルミニ
ウム管外周面に発生するバリを示す説明図である。
ウム管外周面に発生するバリを示す説明図である。
10 アルミニウム管 30 研磨装置 50 センタレス研磨用のブレード 60 研磨装置 68 皮剥き加工用のダイス 70 ローラバニシング加工装置
フロントページの続き (72)発明者 長野 良治 山口県下関市長府港町14番1号 株式会社 神戸製鋼所長府製造所内 (72)発明者 岩井 良吏 山口県下関市長府港町14番1号 株式会社 神戸製鋼所長府製造所内 (72)発明者 岡藤 洋之 山口県下関市長府港町14番1号 株式会社 神戸製鋼所長府製造所内
Claims (10)
- 【請求項1】 アルミニウム素管の外周面を除去加工し
てその最大表面粗さを1.5μm以上4μm以下とした
後、この外周面をローラバニシング加工することを特徴
とするアルミニウム管の製造方法。 - 【請求項2】 上記除去加工がバイトによる切削加工で
あることを特徴とする請求項1記載のアルミニウム管の
製造方法。 - 【請求項3】 上記除去加工がセンタレス研磨加工であ
ることを特徴とする請求項1記載のアルミニウム管の製
造方法。 - 【請求項4】 上記除去加工が超仕上げ研磨加工である
ことを特徴とする請求項1記載のアルミニウム管の製造
方法。 - 【請求項5】 上記除去加工が皮剥き加工であることを
特徴とする請求項1記載のアルミニウム管の製造方法。 - 【請求項6】 上記除去加工が研磨テープによる研磨加
工であることを特徴とする請求項1記載のアルミニウム
管の製造方法。 - 【請求項7】 上記除去加工が、バイトによる切削加
工、センタレス研磨加工、超仕上げ研磨加工、皮剥き加
工、研磨テープによる研磨加工のうちの任意の2種以上
の組み合わせからなることを特徴とする請求項1記載の
アルミニウム管の製造方法。 - 【請求項8】 上記除去加工がセンタレス研磨加工後に
超仕上げ研磨加工を行うことであることを特徴とする請
求項7記載のアルミニウム管の製造方法。 - 【請求項9】 上記ローラバニシング加工の際のアルミ
ニウム素管の回転数を200rpm以下に設定すること
を特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のアルミニ
ウム管の製造方法。 - 【請求項10】 請求項1〜9のいずれかに記載のアル
ミニウム管の製造方法で製造したアルミニウム管の外周
面に感光層を配設したことを特徴とする電子写真感光体
ドラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14449194A JPH081510A (ja) | 1994-06-27 | 1994-06-27 | アルミニウム管の製造方法及びこの方法により製造される電子写真感光体ドラム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14449194A JPH081510A (ja) | 1994-06-27 | 1994-06-27 | アルミニウム管の製造方法及びこの方法により製造される電子写真感光体ドラム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH081510A true JPH081510A (ja) | 1996-01-09 |
Family
ID=15363576
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14449194A Pending JPH081510A (ja) | 1994-06-27 | 1994-06-27 | アルミニウム管の製造方法及びこの方法により製造される電子写真感光体ドラム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH081510A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0895273A (ja) * | 1994-09-28 | 1996-04-12 | Showa Alum Corp | 感光ドラム用アルミニウム管の製造方法 |
JP2000122310A (ja) * | 1998-10-14 | 2000-04-28 | Nisshin Unyu Kogyo Kk | 複写機等感光ドラム用鏡面管の製造方法 |
JP2000137343A (ja) * | 1998-10-29 | 2000-05-16 | Ricoh Co Ltd | 感光体ドラム基体及び感光体ドラム基体の製造方法 |
US6432603B1 (en) | 1998-11-27 | 2002-08-13 | Canon Kabushiki Kaisha | Process for producing electrophotographic photosensitive member |
JP2010156798A (ja) * | 2008-12-26 | 2010-07-15 | Showa Denko Kk | 感光ドラム基体用アルミニウム管の製造方法 |
JP2018017929A (ja) * | 2016-07-28 | 2018-02-01 | 富士ゼロックス株式会社 | 電子写真感光体用導電性支持体、電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 |
-
1994
- 1994-06-27 JP JP14449194A patent/JPH081510A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0895273A (ja) * | 1994-09-28 | 1996-04-12 | Showa Alum Corp | 感光ドラム用アルミニウム管の製造方法 |
JP2000122310A (ja) * | 1998-10-14 | 2000-04-28 | Nisshin Unyu Kogyo Kk | 複写機等感光ドラム用鏡面管の製造方法 |
JP2000137343A (ja) * | 1998-10-29 | 2000-05-16 | Ricoh Co Ltd | 感光体ドラム基体及び感光体ドラム基体の製造方法 |
US6432603B1 (en) | 1998-11-27 | 2002-08-13 | Canon Kabushiki Kaisha | Process for producing electrophotographic photosensitive member |
JP2010156798A (ja) * | 2008-12-26 | 2010-07-15 | Showa Denko Kk | 感光ドラム基体用アルミニウム管の製造方法 |
JP2018017929A (ja) * | 2016-07-28 | 2018-02-01 | 富士ゼロックス株式会社 | 電子写真感光体用導電性支持体、電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 |
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