JP2010156798A - 感光ドラム基体用アルミニウム管の製造方法 - Google Patents

感光ドラム基体用アルミニウム管の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】凸状欠陥が非常に少ない表面品質に優れた感光ドラム基体用アルミニウム管を容易に製造する方法を提供する。
【解決手段】感光ドラム基体用アルミニウム管の製造方法は、押出素管P1を引抜加工することにより、感光ドラム基体用アルミニウム管を製造するものである。引抜加工の前処理として、自転可能に支持された鼓状ロール2に対して相対的に押出素管を軸方向に移動させ、押出素管P1の外周面に押出素管P1の軸線Oに対して斜め方向に線状に鼓状ロール2の周面を摺接させることにより、押出素管P1の外周面の凸状欠陥を除去する。
【選択図】図1

Description

この発明は、例えば複写機、プリンタ、ファクシミリ等の電子写真装置のOPC感光ドラム基体などに用いる感光ドラム基体用アルミニウム管の製造方法に関する。
なお、この明細書及び特許請求の範囲において、「アルミニウム」の語は、アルミニウム及びその合金を含む意味で用いる。
複写機、プリンタ、ファクシミリ等の電子写真装置の感光ドラムの基体として用いられるアルミニウム管は、その表面に均一なOPC(有機光導電体)塗膜を形成させる必要があるため、鏡面に近い表面状態であることが要求される。
従来は、アルミニウム管を切削することによって鏡面仕上げが行われていたが、切削用刃具の調整や管理が容易でない上に作業に熟練を要することから、大量生産には適さないという問題があった。
そこで、近年では、アルミニウム圧延板をしごき加工したDI管、アルミニウム押出素管をしごき加工したEI管、アルミニウム押出素管を引抜加工したED管などの無切削管が、感光ドラム用基体として多く用いられるようになってきている。中でも、ED管は、他の無切削管とは異なり、10本以上の管を1加工(2回の引抜加工)で生産できるので大量生産に適しており、市場拡大に伴う大量消費に対応し得るものとして注目されている。
ED管は、一般に、アルミニウム製のビレットを押出してアルミニウム押出素管を得た後、該押出素管を所定長さに切断し、これを引き抜き加工することによって外径、内径、管壁の肉厚が所定値に規定されたアルミニウム管を得、次いで切断、端部の面取り加工、洗浄を順次行い、さらに寸法及び外観の検査を経て製造されている。
上記ED管からなる感光ドラム用基体は、高度の表面平滑性と寸法精度を有していることが求められるが、無切削加工であるために、表面(詳述すると外周面)に付着した微小なアルミニウム片が引抜きで偏平化して発生する鱗片状の表面欠陥、押出加工のダイスラインに起因したスジ状欠陥、引き抜き加工の潤滑油押し込みに起因したオイルピット等の微細な表面欠陥を有している。
とりわけ、鱗片状の表面欠陥は、超音波洗浄やOPC塗工時の熱の影響等によって立ち上がり、ササクレ状の凸欠陥に転化し易かった。このようなササクレ状凸欠陥が感光ドラム用基体の外周面に存在すると、感光ドラムを構成して一様帯電した際にリーク(漏電)の起点になって画像を劣化を生じ易いという問題があった。
このようなササクレ状凸欠陥の発生を防止する技術として、押出ダイスのベアリング部の粗さを規定することにより、ササクレ状凸欠陥の原因になる押出素管表面での微小なアルミニウム片の付着(発生)を抑制する方法が公知である(特許文献1参照)。
また、アルミニウム押出素管の表面に付着した微小なアルミニウム片を、引き抜き加工を行う前に、軟質性の摺擦部材でこすり落として除去することによって、ササクレ状凸欠陥の発生を防止する方法も知られている(特許文献2参照)。更に、ED管の表面を布、紙、スポンジまたは研磨テープで拭くことによってED管表面のササクレ状凸欠陥を折り取って除去する方法も知られている(特許文献3参照)。
一方、棒材や線材の表面の傷や酸化膜、異物などを除去する方法として、皮剥きダイスによって表面を切削する方法も公知である(特許文献4〜6参照)。
特開平8−267122号公報 特開2006−159288号公報 特開平8−82939号公報 特開平9−155634号公報 特開平11−10444号公報 特開2002−219614号公報
しかしながら、上記の特許文献1に記載された方法によれば、ED管表面でのササクレ状凸欠陥の発生を抑制することができるものの、ササクレ状凸欠陥の発生を確実に防止できるまでには至っていない。また、特許文献2や特許文献3に記載の方法では、押出素管や引抜き後の感光ドラム基体の外周面に付着した状態のアルミニウム片や異物については除去容易であるが、アルミニウム片が管素材に一体化したものでは除去困難であった。
なお、特許文献3では、ササクレ状凸欠陥は不均質箇所や晶出物、偏在物が引き起こされて生じたので折れ易いとしているが、ササクレの根元部の断面観察によれば、実際には組織的に正常な箇所からも凸欠陥が多々生じており、このような凸欠陥は布や紙で拭き取る際の引っ掛かりでササクレ部分が一層立ち上がって更に大きな欠陥になることが判明している。また、研磨テープを用いて研磨した場合には、鱗片状の表面欠陥を除去できるものの、砥粒を擦り付けによってバリ状の突起欠陥が新たに発生し、これがリーク(漏電)の原因になる。
更に、特許文献4〜6のように皮剥きダイスによって表面を切削する方法は、寸法精度と表面平滑性の両立が必要な感光ドラム基体用の押出素管には適用困難である。すなわち、これらの方法では表面層を除去して新たな表面を露呈させるから、押出素管に適用した場合、その肉厚の減少によって引抜リダクションの均一性が損なわれて寸法精度の低下を招く上、切削による切り屑が引抜ダイスとの間に噛み込んで焼き付くため、引抜き後の表面が荒れる原因になる。
この発明は、かかる技術的背景に鑑みてなされたものであって、ササクレ状凸欠陥が非常に少ない表面品質に優れた感光ドラム基体用アルミニウム管を容易に製造する方法を提供することを目的とする。
本発明は以下の手段を提供する。
[1] 押出素管を引抜加工することによる感光ドラム基体用アルミニウム管の製造方法であって、
引抜加工の前処理として、自転可能に支持された鼓状ロールに対して相対的に押出素管を素管の軸方向に移動させ、押出素管の外周面に前記ロールの周面を押出素管の軸線に対して斜め方向に線状に摺接させることにより、押出素管の外周面の凸状欠陥を除去することを特徴とする感光ドラム基体用アルミニウム管の製造方法。
[2] 引抜加工に伴って軸方向に移動する押出素管に対し、押出素管が引抜ダイスに進入する手前の位置で前記ロールによる凸状欠陥の除去を行う前項1に記載の感光ドラム基体用アルミニウム管の製造方法。
[3] 前記ロールの周面に、ロールの軸方向に連続する刃部が形成されており、
押出素管の外周面に前記ロールの刃部を押出素管の軸線に対して斜め方向に線状に摺接させることにより、凸状欠陥を刃部で削ぎ取る前項1または2に記載の感光ドラム基体用アルミニウム管の製造方法。
[4] 前記ロールの周面に、ロールの軸方向に連続する凸条部又は凹条部が設けられるとともに、
刃部の刃先は、前記ロールの凸条部又は凹条部の側縁から形成されている前項3に記載の感光ドラム基体用アルミニウム管の製造方法。
[5] 押出素管の外周面に対する前記ロールの刃部のすくい角が−45°〜0°の範囲に設定されている前項3または4に記載の感光ドラム基体用アルミニウム管の製造方法。
[6] 前記ロールは、その周面における押出素管側に向いた部分が押出素管の移動方向に対して反対方向に移動するように自転駆動している前項1〜5のいずれか1項に記載の感光ドラム基体用アルミニウム管の製造方法。
[7] 前記ロールは、押出素管を中心に押出素管の周囲を押出素管に対して相対的に公転駆動している前項1〜6のいずれか1項に記載の感光ドラム基体用アルミニウム管の製造方法。
[8] 押出素管の周囲に複数個の前記ロールが配置されている前項1〜7のいずれか1項に記載の感光ドラム基体用アルミニウム管の製造方法。
[9] 前記各ロールが交換可能である前項8に記載の感光ドラム基体用アルミニウム管の製造方法。
[10] 前記ロールによる凸状欠陥の除去後の押出素管の外周面に、刷毛状物又は多孔質軟質材を摺接させることにより、除去屑を押出素管の外周面から排除する前項1〜9のいずれか1項に記載の感光ドラム基体用アルミニウム管の製造方法。
[11] 前記ロールによる凸状欠陥の除去後の押出素管の外周面に、引抜油を注ぐことにより、除去屑を押出素管の外周面から排除する前項1〜10のいずれか1項に記載の感光ドラム基体用アルミニウム管の製造方法。
[12] 押出素管を引抜加工することにより感光ドラム基体用アルミニウム管を製造する感光ドラム基体用アルミニウム管の製造装置であって、
引抜加工の前処理用の鼓状ロールを備え、
前記ロールは、自転可能に支持されており、且つ、ロールに対して相対的に軸方向に移動する押出素管の外周面にロールの周面を押出素管の軸線に対して斜め方向に線状に摺接させることにより、押出素管の外周面の凸状欠陥を除去するものであることを特徴とする感光ドラム基体用アルミニウム管の製造装置。
[13] 前記ロールは、押出素管が引抜ダイスに進入する手前の位置に配置されるとともに、引抜加工に伴って軸方向に移動する押出素管に対し、凸状欠陥の除去を行うものである前項12に記載の感光ドラム基体用アルミニウム管の製造装置。
[14] 前記ロールの周面に、ロールの軸方向に連続する刃部が形成されており、
前記ロールは、押出素管の外周面にロールの刃部を押出素管の軸線に対して斜め方向に線状に摺接させることにより、凸状欠陥を刃部で削ぎ取るものである前項12または13に記載の感光ドラム基体用アルミニウム管の製造装置。
[15] 押出素管の移動方向における前記ロールと引抜ダイスとの間に配置された第1除去屑排除装置を備え、
第1除去屑排除装置は、刷毛状物又は多孔質軟質材を有しており、且つ、前記ロールによる凸状欠陥の除去後の押出素管の外周面に刷毛状物又は多孔質軟質材を摺接させることにより、除去屑を押出素管の外周面から排除するものである前項12〜14のいずれか1項に記載の感光ドラム基体用アルミニウム管の製造装置。
[16] 押出素管の移動方向における前記ロールと引抜ダイスとの間に配置された第2除去屑排除装置を備え、
第2除去屑排除装置は、引抜油注ぎ装置を有しており、且つ、前記ロールによる凸状欠陥の除去後の押出素管の外周面に引抜油注ぎ装置により引抜油を注ぐことにより、除去屑を押出素管の外周面から排除するものである前項12〜15のいずれか1項に記載の感光ドラム基体用アルミニウム管の製造装置。
本発明は以下の効果を奏する。
[1]の発明では、引抜加工の前処理として、鼓状ロールに対して相対的に軸方向に移動する押出素管の外周面に鼓状ロールの周面を摺接させるから、押出素管の外周面の表面層が皮剥ぎのように切削除去されず、管素材に一体化した突起やバリの如き外周面から突出した凸状欠陥、及び切り粉や金属滓の如き付着物を除去することができる。
さらに、ロールの周面が押出素管の外周面に押出素管の軸線に対して斜め方向に線状に摺接するから、押出素管の外周面における周方向の長い領域でロールの周面を押出素管の外周面に接触させることができるし、更に、押出素管の外周面を擦る力が押出素管の軸線に対して斜め方向に凸状欠陥に加わるので、凸状欠陥を効果的に素管の外周面から擦り取る(即ち除去)することができる。
従って、この前処理後の押出素管は、元の肉厚を維持した状態で外周面が非常に平滑な表面になるから、引抜加工を施すことにより、寸法精度と表面平滑性に優れた感光ドラム基体用アルミニウム管を製造できる。そして、このようなアルミニウム管では、例えば洗浄のための超音波照射やOPC塗工時の加熱等を行っても、ササクレ状凸欠陥の発生が防止されるため、これを基体にして構成された感光ドラムを一様帯電した際にリークを生じ難くなる。
[2]の発明では、引抜加工中の押出素管が引抜ダイスへ進入する手前で、ロールによって凸状欠陥を除去するから、該ロールによる前処理から引抜ダイスによる引抜加工まで一貫してインラインで連続的に行うことができ、感光ドラム基体用アルミニウム管の製造効率が高くなると共に、その製造工場における空間効率も向上する(設備スペースを低減できる)。
[3]の発明では、押出素管の外周面にロールの刃部を押出素管の軸線に対して斜め方向に線状に摺接させることにより、凸状欠陥を刃部で削ぎ取るので、凸状欠陥を確実に除去することができる。
[4]の発明では、ロールの周面に刃部を容易に形成することができる。
[5]の発明では、押出素管の外周面に対するロールの刃部のすくい角が−45°〜0°の範囲に設定されるから、ロールの刃部は押出素管の外周面に食い込むような鋭さがなく、もって押出素管の外周面の表面層が切削除去されるのを確実に防止できる。
[6]の発明では、ロールは、その周面における押出素管側に向いた部分が押出素管の移動方向に対して反対方向に移動するように自転駆動しているので、凸状欠陥を確実に除去することができる。
[7]の発明では、ロールは、押出素管を中心に押出素管の周囲を押出素管に対して相対的に公転駆動しているので、凸状欠陥を押出素管の外周面の全周に亘って除去することができる。
[8]の発明では、押出素管の周囲に複数個のロールが配置されているので、凸状欠陥の除去に要する時間を短縮化することができる。
[9]の発明では、各ロールが交換可能であるから、ロールを押出素管の直径に対応したものに交換することができるし、ロールの周面が摩耗や破損等をした場合にはロールを新しいものに交換することができる。
[10]の発明では、ロールによる凸状欠陥の除去後の押出素管の外周面に、刷毛状物又は多孔質軟質材を摺接させるから、ロールにて除去された細片や粉状粒子の如き除去屑を押出素管の外周面から簡単に排除でき、これら除去屑が押出素管と引抜ダイスとの間に入り込んで焼き付きを生じるのを防止できる。
[11]の発明では、ロールによる凸状欠陥の除去後の押出素管の外周面に、引抜油を注ぐことにより、ロールにて除去された細片や粉状粒子の如き除去屑を引抜油で洗い流して押出素管の外周面から簡単に排除でき、これら除去屑が押出素管と引抜ダイスとの間に入り込んで焼き付きを生じるのを防止できる。
[12]〜[16]の発明では、それぞれ上記[1]〜[3]、[10]及び[11]の発明に係る感光ドラム基体用アルミニウム管の製造方法に好適に用いられる感光ドラム基体用アルミニウム管の製造装置を提供できる。
この発明の一実施形態に係る感光ドラム基体用アルミニウム管の製造方法について、図面を参照して具体的に説明する。
図1は、本実施形態の感光ドラム基体用アルミニウム管の製造方法における引抜加工工程及び前処理工程を示す平面図である。図1において、Kは、本実施形態の製造方法に用いられる感光ドラム基体用アルミニウム管の製造装置である。この装置Kは、除去装置1、第1除去屑排除装置10、第2除去屑排除装置15、ダイスボックス20などを具備している。P1はアルミニウム製の押出素管である。なお、除去装置1、第1除去屑排除装置10、第2除去屑排除装置15、ダイスボックス20は図示を省略した架台上に据付けボルトを介して設置固定されるが、図1では該架台に対する各々の固定部についても図示を省略している。
図1で示すように、押出素管P1は、断面円環状のものであり、ダイスボックス20内の引抜ダイス21を矢印a方向に通過することにより、引抜加工されて縮径及び薄肉化した引抜管P2になるが、引抜ダイス21に進入する手前において、除去装置1、第2除去屑排除装置15、第1除去屑排除装置10を順次経てインラインで前処理される。すなわち、押出素管P1は、除去装置1、第2除去屑排除装置15、第1除去屑排除装置10を順次経て引抜ダイス21に進入し、これにより、引抜管P2からなる感光ドラム基体用アルミニウム管が製造される。なお、矢印aが押出素管P1の引抜方向(移動方向)であり、この方向aは押出素管P1の軸方向と一致している。
押出素管の直径は例えば15〜50mmの範囲であり、その肉厚は例えば1.0〜2.0mmの範囲である。
除去装置1は、図1〜3に示すように、ダイスボックス20内の引抜ダイス21に対して引抜方向aの上流側に離間して配置されたものであり、引抜加工の前処理として、押出素管P1の外周面の凸状欠陥(図示せず)を除去する複数個の鼓状ロール2を備えている。各ロール2は、押出素管P1の外周面に管素材と一体化して形成された突起やバリ等の凸状欠陥と、切り粉や金属滓等の付着物とを、押出素管P1の外周面から擦り取って除去するものである。
複数個のロール2は、図2に示すように、押出素管P1の周囲に押出素管P1を取り囲む態様にして押出素管P1の周方向に離間して配置されている。本実施形態では、ロール2の個数は2個である。したがって、2個のロール2、2は押出素管P1の周囲に押出素管P1を挟んだ両側に配置されている。両ロール2、2の配置位置は固定されている。両ロール2、2の構成は互いに同一である。
ロール2は、鼓状のものであり、詳述すると、ロール2の直径がロール2の中央部から両端部に進むにつれて漸次増大するような形状のものであり、いわゆる逆クラウンロール状のものである。
ロール2の中央部の直径は例えば30〜50mmの範囲に設定される。ロール2の各端部の直径は例えば50〜80mmの範囲に設定される。
図3に示すように、ロール2の軸線は押出素管P1の軸線Oに対して捻れの位置に配置されており、詳述すると、ロール2の軸線は押出素管P1の軸線Oに対して斜め方向に配置されている。さらに、図2及び3に示すように、ロール2の周面における中央部から両端部近傍までの領域は、断面略楕円状に形成されており、これにより、ロール2の周面の当該領域は、押出素管P1の外周面に押出素管P1の軸線Oに対して斜め方向に線状に接触している。図3において、6は、ロール2の周面と押出素管P1の外周面との接触部(即ち摺接部)である。この接触部6は、押出素管P1の外周面において押出素管P1の軸線Oに対して斜め方向に線状に連続している。一方、図2に示すように、ロール2の周面における両端部は、押出素管P1の外周面とは接触しておらず、これにより、ロール2の周面の両端部の端角部が押出素管P1の外周面に接触することによる押出素管P1の外周面の傷付きが防止されている。
また、図3に示すように、2個のロール2、2の軸線同士は、互いに逆向きに傾斜しており、すなわち互いに捻れの位置に配置されている。
ロール2の周面には、ロール2の軸方向に連続する複数個の凸条部3がロール2の周方向に等間隔に離間して一体形成されている。凸条部3の個数は例えば6〜16個である。本実施形態では、凸条部3は、詳述すると、ロール2の軸線を含む平面とロール2の周面との交差線に沿って連続している。また、凸条部3の横断面形状は略台形状である。凸条部3の突出高さは例えば0.5〜3.0mmの範囲に設定される。凸条部3の幅は例えば2〜5mmの範囲に設定される。この凸条部3は、ロール2の周面に刃部5を形成するための部位である。
さらに、ロール2の各凸条部3の両側縁のうち一方の側縁は、押出素材P1の外周面の凸状欠陥を削ぎ取る刃部5の刃先5aとして機能するように形成されている。したがって、刃部5の刃先5aは、各凸条部3の側縁から形成されたものであり、且つ、ロール2の周面にロール2の軸方向に連続して一体形成されており、刃部5が押出素材P1の外周面に摺接することで凸状欠陥を削ぎ取って押出素材の外周面から凸状欠陥を除去するものである。なお、凸条部3の側縁とは、詳述すると、凸条部3の天面と凸条部3の側面との間の側縁である。
図4に示すように、ロール2は、その軸線を中心にロール2を自転駆動させる自転駆動装置8に取り付けられている。すなわち、ロール2は、その軸線に沿って配置された自転駆動装置8の回転支軸8aに自転駆動可能に支持されている。これにより、ロール2は、回転支軸8aからの駆動力によって、その軸線を中心に回転駆動する即ち自転駆動している。なお回転支軸8aは、該回転支軸8aを回転駆動させる駆動モーター(図示せず)に接続されている。矢印eは、ロール2の自転方向である。
ロール2の自転方向eは、図1に示すように、ロール2の周面における押出素管P1側に向いた部分が押出素管P1の移動方向(引抜方向a)に対して反対方向に移動する方向である。
さらに、ロール2は、押出素管P1(詳述するとその軸線O)を中心に押出素管P1の周囲をロール2を公転駆動させる公転駆動装置(図示せず)に取り付けられている。そして、ロール2は、図2に示すように、この公転駆動装置によって、その周面を押出素管P1の外周面に摺接させた状態のままで、押出素管p1を中心に押出素管P1の周囲を公転駆動している。図2において、矢印cは、ロール2の公転方向である。
なお本発明では、その他に、ロール2が公転駆動するのではなく、押出素管P1がその軸線Oを中心に回転駆動するものであっても良い。
さらに、図4に示すように、回転支軸8aの両端部には、回転支軸8aを回転自在に保持する一対の保持杆8b、8bが取り付けられている。各保持杆8bには、圧縮コイルスプリングからなる弾性部材8cが外挿されて取り付けられている。弾性部材8cは、その弾性復元力によりロール2の周面を押出素管P1の外周面に押接させるためのものである。ロール2の周面は、この弾性部材8cの弾性復元力によって押出素管P1の外周面に常時、押接されている。
なお、ロール2の周面の押出素管P1外周面に対する押接度合は、弾性部材8cのばね圧調整により、強弱自在に設定できる。また本発明では、弾性部材8cは、圧縮コイルスプリングの他に、ガススプリングやゴム等からなるものであっても良い。
また、ロール2は、自転駆動装置8及び公転駆動装置に取外し可能に取り付けられている。したがって、ロール2の周面(詳述すると刃部)が摩耗や破損等をした場合には、ロール2を自転駆動装置8及び公転駆動装置から取り外してロール2を新しいものに容易に交換することができる。さらに、ロール2を押出素管P1の直径に応じたものに交換することができる。
ロール2としては、アルミニウムの管素材に一体化した凸状欠陥の除去を確実に行う上で、ロール2の周面のHv硬度が70以上であるものが好適である。押出素管P1としては、Al−Mn系合金、Al−Mg系合金、Al−Mg−Si系合金、純Al等からなるものが好適に使用される。
上記除去装置1により押出素管P1の外周面の凸状欠陥を除去する場合には、押出素管P1を引抜ダイス21により引抜加工することにより、押出素管P1をその軸方向(即ち引抜方向a)に所定速度で移動させる。このように移動している押出素管P1の外周面に自転駆動しているロール2の周面を押出素管P1の軸線Oに対して斜め方向に線状に摺接させた状態で、押出素材P1を中心に押出素材P1の周囲を公転駆動させる。これにより、押出素管P1の外周面の全周の凸状欠陥をロール2の周面で擦り取って凸状欠陥を押出素管P1の外周面から除去することができる。
この除去方法では、押出素管P1の外周面における周方向の長い領域でロール2の周面を押出素管P1の外周面に接触させることができるし、更に、押出素管の外周面を擦る力が押出素管P1の軸線Oに対して斜め方向に凸状欠陥に加わるので、凸状欠陥を効果的に除去することができる。
さらに、ロール2の周面にはその軸方向に連続する刃部5が形成されている。したがって、押出素管P1の外周面にロール2の刃部5を押出素管P1の軸方O向に対して斜め方向に線状に摺接させることにより、凸状欠陥を刃部5で削ぎ取ることができ、そのため凸状欠陥を確実に除去することができる。
さらに、ロール2の刃部5の刃先5aは、ロール2の軸方向に連続する凸条部3の側縁から形成されているので、ロール2の周面に刃部5を容易に形成することができる。
さらに、ロール2は、その周面における押出素管P1側に向いた部分が押出素管P1の移動方向(引抜方向a)に対して反対方向に移動するように自転駆動しているので、凸状欠陥を確実に除去することができる。
さらに、ロール2は、押出素管P1を中心に押出素管P1の周囲を公転駆動しているので、凸状欠陥を押出素管P1の外周面の全周に亘って除去することができる。
さらに、押出素管P1の周囲に2個のロール2、2が押出素管を取り囲む態様にして配置されているので、凸状欠陥の除去に要する時間を短縮化することができる。
したがって、この除去装置1により凸状欠陥が除去された押出素管P1は、その外周面が非常に平滑な表面になるから、引抜加工を施すことにより、寸法精度と表面平滑性に優れた感光ドラム基体用アルミニウム管を製造できる。そして、このようなアルミニウム管では、例えば洗浄のための超音波照射やOPC塗工時の加熱等を行っても、ササクレ状凸欠陥の発生が防止されるため、これを基体にして構成された感光ドラムを一様帯電した際にリークを生じ難くなる。
なお、本実施形態では、押出素管P1の移動速度(引抜速度)は例えば10〜60m/minの範囲に設定される。ロール2の自転周速度は例えば1〜10m/sの範囲に設定される。ロール2の公転速度は例えば50〜300rpmの範囲に設定される。
第1及び第2除去屑排除装置10、15は、図5に示すように、ともに、ロール2による凸状欠陥の除去後の押出素管P1の外周面に付着した除去屑31を押出素管P1の外周面から排除するためのものであり、図1に示すように、押出素管P1の移動方向(引抜方向a)におけるロール2と引抜ダイス21との間に配置されている。なお、除去屑31は、ロール2にて除去された細片や粉状粒子等である。図5では、本発明を理解し易くするため、除去屑31はその大きさを誇張して図示されている。
第2除去屑排除装置15は、引抜油注ぎ装置16(引抜油流下装置)を有している。引抜油注ぎ装置16は、押出素管P1の上方に押出素管p1の直径方向と略平行に配置された短管状の注ぎヘッド17(流出ヘッド)と、これに接続した給油管18とを有しており、給油管18より供給される引抜油19を注ぎヘッド17の下面側の複数の注ぎ孔17a(流出孔)から流出させ、除去装置1を通過した直後の押出素管P1の外周面に引抜油19を注ぎかけるように構成されている。しかして、除去装置1を通過した直後の押出素管P1の外周面には、ロール2にて除去された細片や粉状粒子等の除去屑31が付着しているが、これら除去屑31が注ぎかけられた引抜油19によって洗い流されて押出素管P1の外周面から排除されることになる。
第1除去屑排除装置10は、押出素管P1の移動方向(引抜方向a)における第2除去屑排除装置15と引抜ダイス21との間に配置されている。この第1除去屑排除装置10は、リング状の保持フレーム11の内側にその全周から毛先を中心に向ける態様にして刷毛状物としての刷毛12が保持されており、除去装置1と第2除去屑排除装置15とを順次通過した押出素管P1が引抜ダイス21へ進入する直前に、保持フレーム11の中心部を通過するように構成されている。しかして、押出素管P1の外周面に除去屑31がなおも付着残留していても、この第1除去屑排除装置10の保持フレーム11の中心部を押出素管P1が通過する際に、押出素管P1の外周面全体を刷毛12で擦過されて除去屑31が外周面から排除される。すなわち、押出素管P1が保持フレーム11の中心部を通過することにより、刷毛12が押出素管P1の外周面全体に摺接し、これにより除去屑31が押出素管P1の外周面から排除される。
なお本発明では、第1除去屑排除装置10としては、保持フレーム11の内側に、図示のような刷毛12(刷毛状物)に代えて、合成樹脂スポンジの如き多孔質軟質材からなるドーナツ状成形物を装着したものを用いてもよい。この場合でも、除去装置1を通過した押出素管P1を該ドーナツ状成形物の中心孔に通し、その外周面を多孔質軟質材で擦過することにより、付着していた除去屑31を外周面から排除できる。
次に、除去装置1における刃部5の好適な構成に関し、その検討結果について以下に説明する。
まず、図6は一般的な切削刃体40におけるすくい角と逃げ角を示す。図示のように、被削材が管体Pであり、切削刃体40の相対進行方向が矢印c方向であるとき、管体Pの中心Oから切削刃体40の刃先40aと管体Pとの接触位置を通る半径延長線rに対して、切削刃体40の進行方向前面40bのなす角度αがすくい角であり、該進行方向前面40bが半径延長線rよりも前方になるとマイナスのすくい角(−α)となる。また、同接触位置における管体Pの接線sに対して、切削刃体40の進行方向後面40cのなす角度βが逃げ角となる。
ロール2の刃部5では、図7に示すように、前記すくい角をマイナスの範囲(−α)、特に−45°〜0°の範囲にすることが推奨される。すなわち、このすくい角がプラスの範囲(α)であると、刃先5aが鋭くなって押出素管P1の外周面に食い込み易くなり、この食い込みによって押出素管P1はその外周面の表面層を皮剥き状に切削除去されて薄肉化し、その肉厚の減少によって引抜リダクションの均一性が損なわれて寸法精度の低下を招く上、切り屑が多量に発生するため、排除し切れなかった除去屑31が押出素管P1と引抜ダイス21との間に噛み込んで焼き付き、引抜き後の外周面が荒れることになる。これに対し、すくい角がマイナスの範囲(−α)では刃先5aの鋭さがなくなるため、刃先5aが押出素管P1の外周面に食い込まずに刃部5が摺接することになり、外周面から突出した凸状欠陥と付着物とだけが刃先5aに引っ掛かって削り取られることになる。
一方、刃部5の逃げ角βは3°未満に設定するのがよく、これによって前記すくい角との関係で該刃部5自体の刃先角度が直角に近い鋭角から鈍角になる。従って、該刃部5は、刃先5aが欠けにくくなり、それだけ耐久性が向上する。
また、刃部5の刃先5aは、図3に示すように、押出素管P1の軸線Oに対して30〜60°の角度(接触角θ)をもつ傾斜状態で当該押出素管P1の外周面に線状に接触させるのがよい。このように刃先5aが押出素管P1の軸線Oに対して傾斜状態で線状に接触すれば、素管P1の振動が抑制され、これによりその接触部6でビビリを発生することなく効果的に凸状欠陥及び付着物を削り取れる上、削り取られた細片や粉状粒子等の除去屑31を刃先5aの傾斜に沿って側方へ逃がすことができ、もって除去屑31が刃先5aと押出素管P1の外周面との間に噛み込んで引っ掻き傷を生じるのを回避できるという利点がある。
以上で本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に示したものに限定されるものではなく、様々に変更可能である。
ロールの幾つかの変形例について以下に説明する。
図8は、ロールの一変形例を示している。このロール2は、その周面にロール2の軸方向に連続する複数個の凹条部4が複数個の凸条部の代わりに形成されたものであり、刃部5の刃先5aがロール2の各凹条部4の一側縁から形成されている。本変形例では、凹条部4は、詳述すると、ロール2の軸線を含む平面とロール2の周面との交差線に沿って連続している。凹条部4の横断面形状は略台形状である。凹条部4の深さは例えば1〜3mmの範囲に設定される。凹条部4の幅は例えば2〜5mmの範囲に設定される。なお、凹条部4の側縁とは、詳述すると、ロール2の周面と凹条部4の一側面との間の側縁である。
図9は、ロールのもう一つの変形例を示している。このロール2は、その周面にロール2の軸方向に連続する複数個の凸条部3がロール2の軸線を中心としたスパイラル状(螺旋状)に形成されたものであり、刃部5の刃先5aがロール2各の凸条部3の一側縁から形成されたものである。
図10は、ロールの更にもう一つの変形例を示している。このロール2は、その周面にロール2の軸方向に連続する複数個の凹条部4がロール2の軸線を中心としたスパイラル状(螺旋状)に形成されたものであり、刃部5の刃先5aがロール2の各凹条部4の一側縁から形成されたものである。
また本発明では、除去装置1のロール2は2個であることに限定されるものではなく、その他に、1個であっても良いし、3個以上であっても良く、特に複数個であることが望ましい。
また本発明では、ロールは、本実施形態のように自転駆動可能に支持されることが凸状欠陥を確実に除去できるようになる点で望ましいが、自転駆動しないで単に自転自在に支持されていても良い。
本発明は、感光ドラム基体用アルミニウム管の製造方法及び製造装置に利用可能である。
図1は、本発明の一実施形態に係る感光ドラム基体用アルミニウム管の製造方法における引抜加工工程及び前処理工程を示す平面図である。 図2は、前処理工程に用いる除去装置の平面図である。 図3は、同除去装置の一部切欠き側面図である。 図4は、同除去装置の鼓状ロールを示す斜視図である。 図5は、同前処理工程に用いる第1及び第2除去屑排除装置を示す斜視図である。 図6は、一般的な切削刃体による管体切削におけるすくい角及び逃げ角の関係を示す概略断面図である。 図7は、同ロールの刃部におけるすくい角及び逃げ角の関係を示す概略断面図である。 図8は、ロールの一変形例を示す斜視図である。 図9は、ロールのもう一つの変形例を示す斜視図である。 図10は、ロールの更にもう一つの変形例を示す斜視図である。
符号の説明
1:除去装置
2:鼓状ロール
3:凸条部
4:凹条部
5:刃部
5a:刃先
8:自転駆動装置
8c:弾性部材
10:第1除去屑排除装置
11:刷毛(刷毛状物)
15:第2除去屑排除装置
16:引抜油注ぎ装置
19:引抜油
21:引抜ダイス
31:除去屑
P1:押出素管
P2:引抜管(感光ドラム基体用アルミニウム管)
K:感光ドラム基体用アルミニウム管の製造装置

Claims (16)

  1. 押出素管を引抜加工することによる感光ドラム基体用アルミニウム管の製造方法であって、
    引抜加工の前処理として、自転可能に支持された鼓状ロールに対して相対的に押出素管を素管の軸方向に移動させ、押出素管の外周面に前記ロールの周面を押出素管の軸線に対して斜め方向に線状に摺接させることにより、押出素管の外周面の凸状欠陥を除去することを特徴とする感光ドラム基体用アルミニウム管の製造方法。
  2. 引抜加工に伴って軸方向に移動する押出素管に対し、押出素管が引抜ダイスに進入する手前の位置で前記ロールによる凸状欠陥の除去を行う請求項1に記載の感光ドラム基体用アルミニウム管の製造方法。
  3. 前記ロールの周面に、ロールの軸方向に連続する刃部が形成されており、
    押出素管の外周面に前記ロールの刃部を押出素管の軸線に対して斜め方向に線状に摺接させることにより、凸状欠陥を刃部で削ぎ取る請求項1または2に記載の感光ドラム基体用アルミニウム管の製造方法。
  4. 前記ロールの周面に、ロールの軸方向に連続する凸条部又は凹条部が設けられるとともに、
    刃部の刃先は、前記ロールの凸条部又は凹条部の側縁から形成されている請求項3に記載の感光ドラム基体用アルミニウム管の製造方法。
  5. 押出素管の外周面に対する前記ロールの刃部のすくい角が−45°〜0°の範囲に設定されている請求項3または4に記載の感光ドラム基体用アルミニウム管の製造方法。
  6. 前記ロールは、その周面における押出素管側に向いた部分が押出素管の移動方向に対して反対方向に移動するように自転駆動している請求項1〜5のいずれか1項に記載の感光ドラム基体用アルミニウム管の製造方法。
  7. 前記ロールは、押出素管を中心に押出素管の周囲を押出素管に対して相対的に公転駆動している請求項1〜6のいずれか1項に記載の感光ドラム基体用アルミニウム管の製造方法。
  8. 押出素管の周囲に複数個の前記ロールが配置されている請求項1〜7のいずれか1項に記載の感光ドラム基体用アルミニウム管の製造方法。
  9. 前記各ロールが交換可能である請求項8に記載の感光ドラム基体用アルミニウム管の製造方法。
  10. 前記ロールによる凸状欠陥の除去後の押出素管の外周面に、刷毛状物又は多孔質軟質材を摺接させることにより、除去屑を押出素管の外周面から排除する請求項1〜9のいずれか1項に記載の感光ドラム基体用アルミニウム管の製造方法。
  11. 前記ロールによる凸状欠陥の除去後の押出素管の外周面に、引抜油を注ぐことにより、除去屑を押出素管の外周面から排除する請求項1〜10のいずれか1項に記載の感光ドラム基体用アルミニウム管の製造方法。
  12. 押出素管を引抜加工することにより感光ドラム基体用アルミニウム管を製造する感光ドラム基体用アルミニウム管の製造装置であって、
    引抜加工の前処理用の鼓状ロールを備え、
    前記ロールは、自転可能に支持されており、且つ、ロールに対して相対的に軸方向に移動する押出素管の外周面にロールの周面を押出素管の軸線に対して斜め方向に線状に摺接させることにより、押出素管の外周面の凸状欠陥を除去するものであることを特徴とする感光ドラム基体用アルミニウム管の製造装置。
  13. 前記ロールは、押出素管が引抜ダイスに進入する手前の位置に配置されるとともに、引抜加工に伴って軸方向に移動する押出素管に対し、凸状欠陥の除去を行うものである請求項12に記載の感光ドラム基体用アルミニウム管の製造装置。
  14. 前記ロールの周面に、ロールの軸方向に連続する刃部が形成されており、
    前記ロールは、押出素管の外周面にロールの刃部を押出素管の軸線に対して斜め方向に線状に摺接させることにより、凸状欠陥を刃部で削ぎ取るものである請求項12または13に記載の感光ドラム基体用アルミニウム管の製造装置。
  15. 押出素管の移動方向における前記ロールと引抜ダイスとの間に配置された第1除去屑排除装置を備え、
    第1除去屑排除装置は、刷毛状物又は多孔質軟質材を有しており、且つ、前記ロールによる凸状欠陥の除去後の押出素管の外周面に刷毛状物又は多孔質軟質材を摺接させることにより、除去屑を押出素管の外周面から排除するものである請求項12〜14のいずれか1項に記載の感光ドラム基体用アルミニウム管の製造装置。
  16. 押出素管の移動方向における前記ロールと引抜ダイスとの間に配置された第2除去屑排除装置を備え、
    第2除去屑排除装置は、引抜油注ぎ装置を有しており、且つ、前記ロールによる凸状欠陥の除去後の押出素管の外周面に引抜油注ぎ装置により引抜油を注ぐことにより、除去屑を押出素管の外周面から排除するものである請求項12〜15のいずれか1項に記載の感光ドラム基体用アルミニウム管の製造装置。
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