JPH08134131A - α−オレフィン低重合体の製造方法 - Google Patents

α−オレフィン低重合体の製造方法

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JPH08134131A
JPH08134131A JP7173449A JP17344995A JPH08134131A JP H08134131 A JPH08134131 A JP H08134131A JP 7173449 A JP7173449 A JP 7173449A JP 17344995 A JP17344995 A JP 17344995A JP H08134131 A JPH08134131 A JP H08134131A
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halogen
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Hirofumi Nakamura
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美明 難波
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  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 煩雑な操作なしで工業的有利に1−ヘキセン
等のα−オレフィン低重合体を高収率かつ高選択率で、
更に触媒活性の経時劣化を改善して製造することが出来
る、α−オレフィン低重合体の製造方法を提供する。 【解決手段】 クロム系触媒として、少なくとも、クロ
ム化合物、窒素含有化合物、アルキルアルミニウム化合
物及び3個以上のハロゲン原子で置換された炭素数2以
上の直鎖状炭化水素類の各触媒量の組み合わせから成る
触媒系を使用し、反応溶媒中、クロム化合物とアルキル
アルミニウム化合物とが予め接触しない態様でα−オレ
フィンとクロム系触媒とを接触させてα−オレフィンの
低重合を行うことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はα−オレフィン低重
合体の製造方法に関する。詳しくは、経時劣化が改善さ
れた触媒を使用して、高収率かつ高選択率で工業的有利
にα−オレフィン低重合体を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、エチレン等のα−オレフィンの低
重合方法として、特定のクロム化合物と特定の有機アル
ミニウム化合物との組み合わせからなるクロム系触媒を
使用する方法が知られている。例えば、特開平3−12
8904号公報には、クロム−ピロリル結合を有するク
ロム含有化合物と金属アルキル又はルイス酸とを予め反
応させて得られた触媒を使用してα−オレフィンを三量
化する方法が記載されている。
【0003】また、南アフリカ特許ZA93/0350
には、クロム化合物、ピロール含有化合物、金属アルキ
ル化合物及びハライド源を共通の溶媒中で混合すること
により得られた触媒系を使用して、α−オレフィンを低
重合する方法が記載されている。本発明者らの一部は先
に特願平6−139024号において、クロム化合物、
アミン又は金属アミド、アルキルアルミニウム化合物、
及びハロゲン含有化合物をα−オレフィンと特定の態様
で接触させることにより、α−オレフィンの低重合反応
を行う方法を提案した。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、南アフ
リカ特許ZA93/0350に記載された方法では、反
応初期の触媒活性は高いものの経時劣化が激しく、反応
時間を長くとれない為に使用する触媒量が多くなり、触
媒コストが高いという欠点があり、しかも触媒の前調製
工程及び触媒の単離工程を必要とし、操作が煩雑である
ばかりか、全体の製造プロセスに要する建設費が高いと
いう欠点がある。
【0005】また、特願平6−139024号に記載さ
れた方法によれば、特にエチレンの低重合反応により1
−ヘキセンを高選択率かつ、高活性で得ることができる
が、工業的に使用するためには、触媒の経時劣化の点で
更に改善することが望まれる。本発明は上記実情に鑑み
なされたものであり、その目的は、経時劣化が大幅に改
善された触媒を使用し、煩雑な操作なしで工業的有利に
1−ヘキセン等のα−オレフィン低重合体を高収率かつ
高選択率で製造することができるα−オレフィン低重合
体の製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の目的
を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、特定のハロゲン化
炭化水素類を含む特定のクロム系触媒を特定の接触態様
で使用するならば、α−オレフィンの低重合反応、特
に、エチレンの三量化を主体とする低重合反応が、高活
性に進行して、高純度のα−オレフィン低重合体、特に
1−ヘキセンが生成するとの知見を得た。
【0007】本発明は上記の知見を基に完成されたもの
であり、その要旨は、クロム系触媒を使用するα−オレ
フィンの低重合体の製造方法において、クロム系触媒と
して、少なくとも、クロム化合物(a)、アミン、アミ
ド及びイミドからなる群から選ばれる1種以上の窒素含
有化合物(b)、アルキルアルミニウム化合物(c)及
びハロゲン含有化合物(d)の各触媒量の組み合わせか
ら成る触媒系を使用し、反応溶媒中、上記の各成分
(a)〜(d)とα−オレフィンとが同時に存在して低
重合反応が開始される前には、クロム化合物(a)とア
ルキルアルミニウム化合物(c)とが接触しない態様
で、上記の各成分(a)〜(d)を反応系に供給してα
−オレフィンと接触させ、α−オレフィン低重合体を製
造する方法であって、該ハロゲン含有化合物(d)が3
個以上のハロゲン原子で置換された炭素数2以上の直鎖
状炭化水素類であることを特徴とするα−オレフィン低
重合体の製造方法、に存する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明をより詳細に説明す
る。本発明においては、クロム系触媒として、少なくと
も、クロム化合物(a)と特定の窒素含有化合物(b)
とアルキルアルミニウム化合物(c)と3個以上のハロ
ゲン原子で置換された炭素数2以上の直鎖炭化水素類
(d)の組み合わせからなる触媒系を使用する。
【0009】本発明で使用されるクロム化合物(a)
は、一般式CrXnで表される。但し、該一般式中、X
は、任意の有機基または無機基もしくは陰性原子、nは
1から6の整数を表し、そして、nが2以上の場合、X
は同一又は相互に異なっていてもよい。クロムの価数は
0価ないし6価であり、上記一般式中のnとしては2以
上が好ましい。
【0010】上記有機基としては、炭素数が通常1〜3
0の各種の基が挙げられる。具体的には、炭化水素基、
カルボニル基、アルコキシ基、カルボキシル基、β−ジ
ケトナート基、β−ケトカルボキシル基、β−ケトエス
テル基およびアミド基等が例示される。炭化水素基とし
てはアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アル
キルアリール基、アラルキル基、シクロペンタジエニル
基等が挙げられる。上記無機基としては、硝酸基、硫酸
基などのクロム塩形成基が挙げられ、陰性原子として
は、酸素、ハロゲン等が挙げられる。
【0011】好ましいクロム化合物は、アルコキシ塩、
カルボキシル塩、β−ジケトナート塩、β−ケトエステ
ルのアニオンとの塩、またはクロムハロゲン化物であ
り、具体的には、クロム(IV)−t−ブトキシド、クロ
ム(III)アセチルアセトナート、クロム(III)トリフル
オロアセチルアセトナート、クロム(III)ヘキサフルオ
ロアセチルアセトナート、クロム(III)(2,2,6,
6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナート)、C
r(PhCOCHCOPh)3 (ここでPhはフェニル
基を示す。)、クロム(II)アセテート、クロム(III)
アセテート、クロム(III)−2−エチルヘキサノエー
ト、クロム(III)ベンゾエート、クロム(III)ナフテネ
ート、Cr(CH3 COCHCOOCH3 3 、塩化第
一クロム、塩化第二クロム、臭化第一クロム、臭化第二
クロム、ヨウ化第一クロム、ヨウ化第二クロム、フッ化
第一クロム、フッ化第二クロム等が挙げられる。
【0012】また、上記のクロム化合物と電子供与体と
からなる錯体も好適に使用することができる。電子供与
体は、例えば窒素、酸素、リンまたは硫黄を含有する化
合物の中から選択される。上記窒素含有化合物として
は、ニトリル、アミン、アミド等が挙げられ、具体的に
は、アセトニトリル、ピリジン、ジメチルピリジン、ジ
メチルホルムアミド、N−メチルホルムアミド、アニリ
ン、ニトロベンゼン、テトラメチルエチレンジアミン、
ジエチルアミン、イソプロピルアミン、ヘキサメチルジ
シラザン、ピロリドン等が挙げられる。
【0013】酸素含有化合物としては、エステル、エー
テル、ケトン、アルコール、アルデヒド等が挙げられ、
具体的には、エチルアセテート、メチルアセテート、テ
トラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、ジ
メトキシエタン、ジグライム、トリグライム、アセト
ン、メチルエチルケトン、メタノール、エタノール、ア
セトアルデヒド等が挙げられる。
【0014】リン含有化合物としては、ヘキサメチルホ
スホルアミド、ヘキサメチルホスホラストリアミド、ト
リエチルホスファイト、トリブチルホスフィンオキシ
ド、トリエチルホスフィン等が例示される。一方、硫黄
含有化合物としては、二硫化炭素、ジメチルスルホキシ
ド、テトラメチレンスルホン、チオフェン、ジメチルス
ルフィド等が例示される。
【0015】従って、クロム化合物と電子供与体とから
なる錯体例としては、ハロゲン化クロムのエーテル錯
体、エステル錯体、ケトン錯体、アルデヒド錯体、アル
コール錯体、アミン錯体、ニトリル錯体、ホスフィン錯
体、チオエーテル錯体等が挙げられる。具体的には、C
rCl3 ・3THF(ここでTHFはテトラヒドロフラ
ンを示す)、CrCl3 ・3DOX(ここでDOXはジ
オキサンを示す)、CrCl3 ・(CH3 CO2 4
9 −n)、CrCl3 ・(CH3 CO2 2 5)、C
rCl3 ・3(i−C3 7 OH)、CrCl3 ・3
[CH3 (CH2 3 CH(C2 5 )CH2 OH]、
CrCl3 ・3Pyd(ここでPydはピリジンを示
す)、CrCl3 ・2(i−C3 7 NH2 )、[Cr
Cl3 ・3CH 3 CN]・CH3 CN、CrCl3 ・3
PPh3 、CrCl2 ・2THF、CrCl2 ・2Py
d、CrCl2 ・2[(C2 5 2 NH]、CrCl
2 ・2CH3 CN、CrCl2 ・2[P(CH3 2
h]等が挙げられる。
【0016】クロム化合物としては、炭化水素溶媒に可
溶な化合物が好ましく、クロムのβ−ジケトナート塩、
カルボン酸塩、β−ケトエステルのアニオンとの塩、β
−ケトカルボン酸塩、アミド錯体、カルボニル錯体、カ
ルベン錯体、各種シクロペンタジエニル錯体、アルキル
錯体、フェニル錯体等が挙げられる。クロムの各種カル
ボニル錯体、カルベン錯体、シクロペンタジエニル錯
体、アルキル錯体、フェニル錯体等としては、Cr(C
O)6 、(C6 6 )Cr(CO)3 、(CO) 5 Cr
(=CCH3 (OCH3 ))、(CO)5 Cr(=CC
6 5 (OCH3))、CpCrCl2 (ここでCpは
シクロペンタジエニル基を示す。)、(Cp*CrCl
CH3 2 (ここでCp*はペンタメチルシクロペンタ
ジエニル基を示す。)、(CH3 2 CrCl等が例示
される。
【0017】クロム化合物は、無機酸化物などの担体に
担持して使用することもできるが、担体に担持させず
に、他の触媒成分と組み合わせて使用するのが好まし
い。すなわち、本発明においてクロム系触媒は、後述す
る特定の接触態様で使用されるが、かかる態様によれ
ば、クロム化合物の担体への担持を行なわなくとも高い
触媒活性が得られる。そして、クロム化合物を担体に担
持させずに使用する場合は、複雑な操作を伴う担体への
担持を省略でき、しかも、担体の使用による総触媒使用
量(担体と触媒成分の合計量)の増大という問題をも回
避することができる。
【0018】本発明で使用する窒素含有化合物(b)
は、アミン、アミド及びイミドからなる群から選ばれる
一種以上の化合物である。本発明で使用するアミンは、
1級または2級のアミン、またはこれらの混合物であ
る。1級アミンとしてはアンモニア、エチルアミン、イ
ソプロピルアミン、シクロヘキシルアミン、ベンジルア
ミン、アニリン、ナフチルアミン等が例示され、2級ア
ミンとしては、ジエチルアミン、ジイソプロピルアミ
ン、ジシクロヘキシルアミン、ジベンジルアミン、ビス
(トリメチルシリル)アミン、モルホリン、イミダゾー
ル、インドリン、インドール、ピロール、2,5−ジメ
チルピロール、3,4−ジメチルピロール、3,4−ジ
エチルピロール、2,3,4−トリメチルピロール、
3,4−ジクロロピロール、2,3,4,5−テトラク
ロロピロール、2−アセチルピロール、3,3′,4,
4′−テトラメチルジピロロメタン、ピラゾール、ピロ
リジン等が例示される。
【0019】本発明で使用するアミドの一つは、1級ま
たは2級のアミンから誘導される金属アミド、またはこ
れらの混合物であり、具体的には、1級又は2級のアミ
ンとIA族、IIA族、III A族、およびIVB族から選択
される金属との反応により得られるアミドである。かか
る金属アミドとして、具体的には、リチウムアミド、ナ
トリウムエチルアミド、カルシウムジエチルアミド、リ
チウムジイソプロピルアミド、カリウムベンジルアミ
ド、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド、リチ
ウムインドリド、ナトリウムピロリド、リチウムピロリ
ド、カリウムピロリド、カリウムピロリジド、アルミニ
ウムジエチルピロリド、エチルアルミニウムジピロリ
ド、アルミニウムトリピロリド、リチウム(2,5−ジ
メチルピロリド)等が挙げられる。
【0020】本発明において、より好ましくは2級のア
ミン、2級のアミンから誘導されるアミド、またはこれ
らの混合物が使用される。2級のアミンとして、ピロー
ル、2,5−ジメチルピロール、3,4−ジメチルピロ
ール、2,3,4−トリメチルピロール、3,4−ジク
ロロピロール、2,3,4,5−テトラクロロピロー
ル、2−アセチルピロール、3,3′−4,4′−テト
ラメチルジピロロメタンが好適であり、特にピロール又
は2,5−ジメチルピロールが好ましい。また、2級の
アミンから誘導される金属アミドとしては、アルミニウ
ムピロリド、エチルアルミニウムジピロリド、アルミニ
ウムトリピロリド、ナトリウムピロリド、リチウムピロ
リド、カリウムピロリド、アルミニウム(2,5−ジメ
チルピロリド)、エチルアルミニウムビス(2,5−ジ
メチルピロリド)、アルミニウムトリス(2,5−ジメ
チルピロリド)、ナトリウム(2,5−ジメチルピロリ
ド)、リチウム(2,5−ジメチルピロリド)、カリウ
ム(2,5−ジメチルピロリド)が好適である。そし
て、ピロール誘導体の中でも、ピロール環に炭化水素基
を有する誘導体が好ましい。
【0021】本発明で使用するアミドの他の一つは酸ア
ミドである。本発明で使用する酸アミドとしては、下記
一般式(1)〜(3)で表される化合物などが挙げられ
る。なお、下記一般式(1)〜(3)は、便宜的に、本
発明で使用する他の窒素含有化合物であるイミドも同時
に包含している。本発明で使用する酸アミド又はイミド
化合物としては、下記一般式(1)〜(3)で表される
化合物などが挙げられる。
【0022】
【化4】
【0023】一般式(1)中、M1 は、水素原子または
周期律表のIA、IIA、IBもしくは IIIA族から選ば
れる金属元素であり、R1 は、水素原子、炭素数1〜3
0のアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、置換基
を有していてもよいアリール基、または、ヘテロ元素を
含んでいてもよいアリール基を表し、R2 は、水素原
子、炭素数1〜30のアルキル基、アルケニル基、アラ
ルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、ヘテ
ロ元素を含んでいてもよいアリール基、または、アシル
基C(=O)R3 (R3 の定義はR1 と同じであるが、
1 と異なっていてもよい)を表し、R1 とR2 とは環
を形成していてもよい。
【0024】
【化5】
【0025】一般式(2)中、M2 及びM3 は、水素原
子または周期律表のIA、IIA、IBもしくは IIIA族
から選ばれる金属元素であり、R4 及びR5 は、水素原
子、炭素数1〜30のアルキル基、アルケニル基、アラ
ルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、また
は、ヘテロ元素を含んでいてもよいアリール基を表し、
4 とR5 とは環を形成していてもよく、Aは不飽和結
合を含んでいてもよいアルキレン基を表す。
【0026】一般式(1)又は一般式(2)で表される
酸アミド類としては、例えば、アセトアミド、N−メチ
ルヘキサンアミド、スクシンアミド、マレアミド、N−
メチルベンズアミド、イミダゾール−2−カルボキサミ
ド、ジ−2−テノイルアミン、β−ラクタム、δ−ラク
タム、ε−カプロラクタム、および、これらと周期律表
のIA、IIA、IBまたは IIIA族の金属との塩が挙げ
られる。
【0027】イミド類としては、例えば、1,2−シク
ロヘキサンジカルボキシミド、スクシンイミド、フタル
イミド、マレイミド、2,4,6−ピペリジントリオ
ン、ペルヒドロアゼシン−2,10−ジオン、および、
これらと周期律表のIA、IIA、IBまたは IIIA族の
金属との塩が挙げられる。
【0028】
【化6】
【0029】一般式(3)中、M4 は、水素原子または
周期律表のIA、IIA、IBもしくは IIIA族から選ば
れる金属元素であり、R6 は、水素原子、炭素数1〜3
0のアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、置換基
を有していてもよいアリール基、または、ヘテロ元素を
含んでいてもよいアリール基を表し、R7 は、水素原
子、炭素数1〜30のアルキル基、アルケニル基、アラ
ルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、ヘテ
ロ元素を含んでいてもよいアリール基、または、SO2
8 基(R8 の定義はR6 と同じであるが、R6 と異な
っていてもよい)を表し、R6 とR7 とは環を形成して
いてもよい。
【0030】一般式(3)で示されるスルホンアミド類
およびスルホンイミド類としては、例えば、ベンゼンス
ルホンアミド、N−メチルメタンスルホンアミド、N−
メチルトリフルオロメタンスルホンアミド、および、こ
れらと周期律表のIA、IIA、IBまたは IIIA族の金
属との塩が挙げられる。
【0031】上記の酸アミド又はイミド化合物の中で
は、一般式(1)で表される化合物が好ましく、特に、
一般式(1)中のR2 がアシル基C(=O)R3 を表
し、R1とR3 とが環を形成しているイミド化合物が好
ましい。本発明で使用するアルキルアルミニウム化合物
(c)としては、下記一般式(4)で示されるアルキル
アルミニウム化合物が好適に使用される。
【0032】
【化7】
【0033】式(4)中、R1 およびR2 は、炭素数が
通常1〜15、好ましくは1〜8の炭化水素基であり、
互いに同一でも異なっていてもよく、Xはハロゲン原子
を表す。m、n、p及びqはそれぞれ数を表し、mは0
<m≦3、nは0≦n<3、pは0≦p<3、qは0≦
q<3であって、m+n+p+q=3である。上記のア
ルキルアルミニウム化合物としては、例えば下記一般式
(5)で示されるトリアルキルアルミニウム化合物、一
般式(6)で示されるハロゲン化アルキルアルミニウム
化合物、一般式(7)で示されるアルコキシアルキルア
ルミニウム化合物、一般式(8)で示される水素化アル
キルアルミニウム化合物、などが挙げられる。なお、各
式中のR1 、XおよびR2 の定義はそれぞれ式(4)に
おけると同じである。
【0034】
【化8】
【0035】上記のアルキルアルミニウム化合物の具体
例としては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアル
ミニウム、トリイソブチルアルミニウム、ジエチルアル
ミニウムモノクロリド、ジエチルアルミニウムエトキシ
ド、ジエチルアルミニウムヒドリド等が挙げられる。ま
た、これらのアルキルアルミニウム化合物は、2種以上
の混合物であってもよく、例えば、トリアルキルアルミ
ニウム化合物とハロゲン化アルキルアルミニウム化合物
との混合物を用いることもできる。これらの中では、ポ
リマーの副生が少ないという点で、トリアルキルアルミ
ニウム化合物が特に好ましい。
【0036】本発明で使用するハロゲン含有化合物
(d)としては、3個以上のハロゲン原子で置換された
炭素数2個以上の直鎖状炭化水素類、好ましくは、直鎖
状飽和炭化水素類が用いられる。中でも隣接する2個の
炭素原子に3個以上のハロゲン原子が置換した直鎖状飽
和炭化水素類が好ましく、特に一般式(I)、(II)、
(III)で表される直鎖状ハロゲン化炭化水素類が好まし
い。
【0037】
【化9】
【0038】(一般式(I)中、X1 〜X8 はそれぞれ
独立して水素原子又はハロゲン原子を表し、X1 〜X5
の内少くとも3個はハロゲン原子であり、1は0〜8で
ある。)
【0039】
【化10】 (一般式(II)中、Hal1 〜Hal3 はハロゲン原子
を表し、X9 〜X13はそれぞれ独立してハロゲン原子又
は水素原子であり、mは0〜8である。)
【0040】
【化11】
【0041】(一般式(III)中、Hal4 〜Hal7
ハロゲン原子を表し、X14〜X17はそれぞれ独立してハ
ロゲン原子又は水素原子であり、nは0〜8である。) また、ハロゲン含有化合物(d)における置換基のハロ
ゲン原子としては、塩素又は臭素、中でも活性、目的生
成物の選択性等総合的にみて塩素を用いるのが好まし
い。一般式(I)〜(III)におけるl、mおよびnは、
各々0〜3が好ましい。ハロゲン含有化合物(d)とし
て、具体的には、1,1,1−トリクロロエタン、1,
1,2−トリクロロエタン、1,1,2,2−テトラク
ロロエタン、ペンタクロロエタン、ヘキサクロロエタ
ン、1,1,1−トリクロロプロパン、1,1,2,2
−テトラクロロプロパン、1,1,1−トリクロロブタ
ン、1,1,2,2−テトラクロロブタン、1,1,1
−トリクロロペンタン、1,1,2,2−テトラクロロ
ペンタン、1,1,1−トリブロモエタン、1,1,
2,2−テトラブロモエタン等が挙げられ、特に、1,
1,1−トリクロロエタン、ペンタクロロエタン、ヘキ
サクロロエタン、1,1,2,2−テトラクロロエタン
が好適である。
【0042】本発明においては、上記のハロゲン含有化
合物(d)を用いることによって、触媒活性及び三量化
物の選択率が著しく向上するだけでなく触媒活性の経時
劣化を改善できるという利点がある。本発明において
は、上記の各触媒成分(a)〜(d)の各触媒量の組み
合せから成るクロム系触媒を使用して、反応溶媒中でα
−オレフィンの低重合反応を行なう。そして、反応溶媒
中、上記の各成分(a)〜(d)とα−オレフィンとが
同時に存在して低重合反応が開始される前に、クロム化
合物(a)とアルキルアルミニウム化合物(c)とが接
触しない態様で、上記の各成分を反応系に供給してα−
オレフィンと接触させ、α−オレフィンの低重合反応を
行なわせる。この接触態様を採用することにより、触媒
活性が著しく向上し、且つ、三量化物の選択率が非常に
高く、また、得られるα−オレフィン低重合体の含有量
も極めて高いという利点がある。
【0043】クロム化合物(a)とアルキルアルミニウ
ム化合物(c)とが予め接触する態様でクロム系触媒を
使用した場合にα−オレフィンの低重合反応の活性が低
くなる理由は、未だ詳らかではないが、次のように推定
される。すなわち、クロム化合物とアルキルアルミニウ
ム化合物とを接触させた場合、クロム塩に配位している
配位子とアルキルアルミニウム化合物中のアルキル基と
の間で配位子交換反応が進行すると考えられる。そし
て、かかる反応によって生成するアルキル−クロム化合
物は、通常の方法で得られるアルキル−クロム化合物と
異なり、それ自身では不安定である。そのため、アルキ
ル−クロム化合物の分解還元反応が優先して進行し、そ
の結果、α−オレフィンの低重合反応に不適当な脱メタ
ル化が惹起され、α−オレフィンの低重合反応活性が低
下すると考えられる。
【0044】この特定の接触態様において、触媒活性及
び目的生成物の選択率を向上させるためには、高濃度の
α−オレフィンを用いることが好ましい。具体的には、
反応溶媒中のα−オレフィン濃度が、通常5〜100m
ol%、好ましくは10〜100mol%、特に好まし
くは20〜100mol%の条件下で、クロム系触媒と
α−オレフィンとを接触させることが好ましい。特に、
α−オレフィンとしてエチレン等の低沸点α−オレフィ
ンを用いる場合には、α−オレフィン圧が通常、約3〜
250kg/cm2 、好ましくは約5〜100kg/c
2 、更に好ましくは約5〜50kg/cm2 の条件下
で、接触させることが好ましい。このような条件下で接
触させることにより、触媒調製工程を経ることなく、α
−オレフィンの低重合を行うことができる。
【0045】上記の特定の接触態様の具体例としては次
の(1)〜(9)の態様を挙げることが出来る。なお、
以下の各溶液は、通常、反応溶媒を使用して調製され
る。 (1)窒素含有化合物(b)、アルキルアルミニウム化
合物(c)及びハロゲン含有化合物(d)を含む溶液中
にクロム化合物(a)及びα−オレフィンを導入する方
法。
【0046】(2)クロム化合物(a)、ハロゲン含有
化合物(d)および窒素含有化合物(b)を含む溶液中
にアルキルアルミニウム化合物(c)及びα−オレフィ
ンを導入する方法。 (3)クロム化合物(a)及びハロゲン含有化合物
(d)を含む溶液中に窒素含有化合物(b)、アルキル
アルミニウム化合物(c)及びα−オレフィンを導入す
る方法。
【0047】(4)アルキルアルミニウム化合物(c)
及びハロゲン含有化合物(d)を含む溶液中にクロム化
合物(a)、窒素含有化合物(b)及びα−オレフィン
を導入する方法。 (5)クロム化合物(a)及び窒素含有化合物(b)を
含む溶液中にアルキルアルミニウム化合物(c)、ハロ
ゲン含有化合物(d)及びα−オレフィンを導入する方
法。
【0048】(6)窒素含有化合物(b)及びアルキル
アルミニウム化合物(c)を含む溶液中にクロム化合物
(a)及びハロゲン含有化合物(d)及びα−オレフィ
ンを導入する方法。 (7)アルキルアルミニウム化合物(c)を含む溶液中
に、クロム化合物(a)、窒素含有化合物(b)、ハロ
ゲン含有化合物(d)及びα−オレフィンを導入する方
法。
【0049】(8)クロム化合物(a)を含む溶液中に
ハロゲン含有化合物(d)、窒素含有化合物(b)、ア
ルキルアルミニウム化合物(c)及びα−オレフィンを
導入する方法。 (9)α−オレフィンの低重合反応時に、クロム化合物
(a)とアルキルアルミニウム化合物(c)とをα−オ
レフィンと同時に各々独立に反応系に供給する方法。こ
の場合、クロム化合物(a)、窒素含有化合物(b)、
アルキルアルミニウム化合物(c)、ハロゲン含有化合
物(d)及びα−オレフィンをそれぞれ同時に独立に反
応系に導入する方法、を採ることもできる。
【0050】本発明において、「反応開始前にクロム化
合物とアルキルアルミニウム化合物とを接触させない態
様」とは、反応の開始時のみならず、その後の追加的な
α−オレフィン及び触媒成分の反応器への供給において
もかかる態様が維持されることを意味する。しかし、上
記の特定の接触態様は、触媒成分からの触媒系の形成の
際に要求される好ましい態様であり、触媒系が形成され
た後は無関係である。従って、上記の態様による触媒系
の形成を経た後に反応系から回収された触媒液を反応系
に循環させることは、上記の接触態様に反することでは
ない。
【0051】本発明において、反応系中のクロム化合物
(a)の存在量は、溶媒1リットル当たり、通常1×1
-7〜0.5mol、好ましくは5×10-7〜0.2m
ol、更に好ましくは1×10-6〜5×10-2molの
範囲とされる。窒素含有化合物(b)の存在量は、溶媒
1リットル当たり、通常1×10-7〜0.1mol、好
ましくは5×10-7〜5×10-2mol、更に好ましく
は1×10-6〜1×10-2molの範囲とされる。アル
キルアルミニウム化合物(c)の存在量は、溶媒1リッ
トル当たり、1×10-7〜7×10-2mol、好ましく
は5×10-7〜5×10-2mol、更に好ましくは1×
10-6〜1×10-2molの範囲とされる。ハロゲン含
有化合物(d)の存在量は、溶媒1リットル当たり、通
常1×10-7〜0.1mol、好ましくは5×10-7
5×10-2mol、更に好ましくは1×10-6〜1×1
-2molの範囲とされる。
【0052】本発明において、反応系中のクロム化合物
(a)、窒素含有化合物(b)、アルキルアルミニウム
化合物(c)及びハロゲン含有化合物(d)のモル比
(a):(b):(c):(d)は、通常、1:0.1
〜100:0.1〜500:0.1〜100であり、
1:0.1〜10:1〜100:0.1〜20がより好
ましく、1:1〜5:5〜50:1〜10が特に好まし
い。かかる特定条件の結合により、α−オレフィン低重
合体として、例えば、ヘキセンを90%以上(全生成量
に対する割合)の収率で製造することが出来、しかも、
ヘキセン中の1−ヘキセンの含有量を99%以上に高め
ることが出来る。
【0053】本発明において、原料のα−オレフィンと
しては、炭素数2〜30の置換または非置換のα−オレ
フィンが使用される。具体的には、エチレン、プロピレ
ン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、3−メ
チル−1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン等が挙げ
られる。特に、原料α−オレフィンとしてエチレンが好
適であり、エチレンからその三量体である1−ヘキセン
を高収率かつ高選択率で得ることが出来る。
【0054】本発明において、反応溶媒としては、ブタ
ン、ペンタン、3−メチルペンタン、ヘキサン、ヘプタ
ン、2−メチルヘキサン、オクタン、シクロヘキサン、
メチルシクロヘキサン、デカリン等の炭素数1〜20の
鎖状または脂環式の飽和炭化水素、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、エチルベンゼン、メシチレン、テトラリ
ン等の芳香族炭化水素などが使用される。これらは、単
独で使用する他、混合溶媒として使用することも出来
る。
【0055】また、反応溶媒として、反応原料のα−オ
レフィンそれ自体または主原料以外のα−オレフィンを
使用することも出来る。α−オレフィンは、低重合反応
の開始前に触媒成分として触媒系に組み込むことも出来
る。反応溶媒用としては、炭素数が4〜30のα−オレ
フィンが使用されるが、常温で液状のα−オレフィンが
特に好ましい。
【0056】特に、溶媒としては、炭素数が4〜7の鎖
状飽和炭化水素または脂環式飽和炭化水素が好ましい。
これらの溶媒を使用することにより、ポリマーの副生を
抑制することが出来、更に、脂環式飽和炭化水素を使用
した場合は、高い触媒活性が得られるという利点があ
る。反応温度は、通常0〜250℃、好ましくは10〜
150℃、更に好ましくは20〜100℃である。一
方、反応圧力は、通常、3〜250kg/cm2 の範囲
から選択し得るが、好ましくは、約5〜100kg/c
2 の圧力である。そして、滞留時間は、通常1分から
20時間、好ましくは0.5〜6時間の範囲とされる。
反応形式は、回分式、半回分式または連続式のいずれで
あってもよい。
【0057】また、反応時に水素を共存させるならば、
触媒活性及び三量体の選択率の向上が認められるので好
ましい。共存させる水素の量は、水素分圧として、通常
0.1〜100kg/cm2 、好ましくは1〜80kg
/cm2 の範囲とされる。反応液中の副生ポリマーの分
離除去は、公知の固液分離装置を適宜使用して行なわ
れ、回収されたα−オレフィン低重合体は、必要に応じ
て精製される。精製には、通常、蒸留精製が採用され、
本発明においては使用されるハロゲン含有化合物の量が
少なく、かつ分解生成物が少ないため目的とする成分を
高純度で回収することができる。本発明においては、特
に、エチレンから高純度の1−ヘキセンを工業的有利に
製造することができる。
【0058】
【実施例】以下、本発明の具体的態様を実施例および比
較例により更に詳細に説明するが、本発明は、その要旨
を越えない限り以下の実施例によって限定されるもので
はない。 実施例1 120℃の乾燥器で加熱乾燥した2Lのオートクレーブ
を熱時に組み立て、真空窒素置換した。このオートクレ
ーブには5kg/cm2 G耐圧の破裂板を備えた触媒フ
ィード管を取り付けておいた。シクロヘキサン(730
ml)、2,5−ジメチルピロール(0.140mmo
l)のn−ヘプタン溶液、1,1,2,2−テトラクロ
ロエタン(15.7mg、0.093mmol)のn−
ヘプタン溶液、およびトリエチルアルミニウム(0.7
0mmol)のn−ヘプタン溶液をオートクレーブ胴側
にこの順で仕込み、一方、触媒フィード管にクロム(II
I)−2−エチルヘキサノエート(22.5mg、0.0
47mmol)のn−ヘプタン溶液を仕込んだ。n−ヘ
プタンの全体量は20mlであった。この時点では、ク
ロム化合物とトリエチルアルミニウムとは接触していな
い。
【0059】先ず、オートクレーブを80℃に加熱し、
次いで、80℃でエチレンを触媒フィード管より導入し
た。エチレン圧により破裂板が破裂し、クロム化合物が
オートクレーブ胴側に導入されエチレンの低重合が開始
された。エチレンを全圧が35kg/cm2 になるまで
導入し、以後、全圧を35kg/cm2 に、反応温度を
80℃に維持した。
【0060】所定の反応時間後にそれぞれ反応液をサン
プリングした。反応後オートクレーブの圧力を解除して
脱ガスを行った後、ろ過機によって反応液中の副生ポリ
マー(主としてポリエチレン)を回収した。ガスクロマ
トグラフィーによるα−オレフィン低重合体の組成分析
の結果を表−1に示す。
【0061】比較例1 1,1,2,2−テトラクロロエタンの代りに四塩化ゲ
ルマニウム(GeCl 4 20.0mg、0.093m
mol)を使用したこと以外は実施例1と同様に反応を
行った。結果を表−2に示す。 比較例2 1,1,2,2−テトラクロロエタンの代りに四塩化炭
素(CCl4 14.4mg、0.093mmol)を
使用したこと以外は実施例1と同様に反応を行った。結
果を表−3に示す。
【0062】実施例2 1,1,2,2−テトラクロロエタンの使用量を39.
2mg(0.234mmol)としたこと以外は実施例
1と同様に反応を行った。結果を表−4に示す。 実施例3 溶媒にn−ヘプタン(750ml)を用いたこと以外は
実施例2と同様に反応を行った。結果を表−5に示す。
【0063】実施例4 各触媒成分の使用量を表−6に示したように変更したこ
と以外は実施例3と同様に反応を行った。結果を表−6
に示す。 実施例5 1,1,2,2−テトラクロロエタンの代りに1,1,
1−トリクロロエタン(12.1mg、0.093mm
ol)を使用したこと以外は実施例3と同様に反応を行
った。結果を表−7に示す。
【0064】各表中、溶媒の種類の「HP」はn−ヘプ
タン、「CHX」はシクロヘキサンを表し、Cr化合物
の種類のCr(2EHA)3 はクロム(III)−2−エチ
ルヘキサノエートを表し、2,5−DMPyは2,5−
ジメチルピロールを表す。また、触媒効率の単位は、g
−α−オレフィン/g−クロム、触媒活性の単位は、g
−α−オレフィン/g−クロム・hrである。また、本
発明で使用したクロム化合物中のクロム金属の含有率
は、10.4wt%(分析値)であった。
【0065】
【表1】
【0066】
【表2】
【0067】
【表3】
【0068】
【表4】
【0069】
【表5】
【0070】
【表6】
【0071】
【表7】
【0072】
【発明の効果】本発明方法によれば、煩雑な操作なしで
工業的有利に1−ヘキセン等のα−オレフィン低重合体
を高収率かつ高選択率で製造することができ、更に、触
媒活性の経時劣化を大幅に改善することができるという
点で工業的な利用価値が高い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10G 50/00 6958−4H // C07B 61/00 300 (72)発明者 岡野 丈志 岡山県倉敷市潮通三丁目10番地 三菱化学 株式会社水島開発研究所内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クロム系触媒を使用するα−オレフィン
    の低重合体の製造方法において、クロム系触媒として、
    少なくとも、クロム化合物(a)、アミン、アミド及び
    イミドからなる群から選ばれる1種以上の窒素含有化合
    物(b)、アルキルアルミニウム化合物(c)及びハロ
    ゲン含有化合物(d)の各触媒量の組み合わせから成る
    触媒系を使用し、反応溶媒中、上記の各成分(a)〜
    (d)とα−オレフィンとが同時に存在して低重合反応
    が開始される前には、クロム化合物(a)とアルキルア
    ルミニウム化合物(c)とが接触しない態様で、上記の
    各成分(a)〜(d)を反応系に供給してα−オレフィ
    ンと接触させ、α−オレフィン低重合体を製造する方法
    であって、該ハロゲン含有化合物(d)が3個以上のハ
    ロゲン原子で置換された炭素数2以上の直鎖状炭化水素
    類であることを特徴とするα−オレフィン低重合体の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 直鎖状炭化水素類が、飽和炭化水素類で
    ある請求項1に記載のα−オレフィン低重合体の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 ハロゲン含有化合物(d)が、隣接する
    2個の炭素原子に3個以上のハロゲン原子が置換した直
    鎖状炭化水素類である請求項1又は2に記載のα−オレ
    フィン低重合体の製造方法。
  4. 【請求項4】 ハロゲン含有化合物(d)が、下記一般
    式(I)で表される請求項3に記載のα−オレフィン低
    重合体の製造方法。 【化1】 (一般式(I)中、X1 〜X8 はそれぞれ独立して水素
    原子又はハロゲン原子を表し、X1 〜X5 の内少くとも
    3個はハロゲン原子であり、1は0〜8である。)
  5. 【請求項5】 ハロゲン含有化合物(d)が、下記一般
    式(II)で表される請求項3に記載のα−オレフィン低
    重合体の製造方法。 【化2】 (一般式(II)中、Hal1 〜Hal3 はハロゲン原子
    を表し、X9 〜X13はそれぞれ独立してハロゲン原子又
    は水素原子であり、mは0〜8である。)
  6. 【請求項6】 ハロゲン含有化合物(d)が、下記一般
    式(III)で表される請求項3に記載のα−オレフィン低
    重合体の製造方法。 【化3】 (一般式(III)中、Hal4 〜Hal7 はハロゲン原子
    を表し、X14〜X17はそれぞれ独立してハロゲン原子又
    は水素原子であり、nは0〜8である。)
  7. 【請求項7】 クロム化合物(a)とアルキルアルミニ
    ウム化合物(c)とを低重合反応時にα−オレフィンと
    同時に接触させる請求項1〜6の何れかに記載のα−オ
    レフィン低重合体の製造方法。
  8. 【請求項8】 ハロゲン含有化合物(d)、窒素含有化
    合物(b)及びアルキルアルミニウム化合物(c)を含
    む溶液中にα−オレフィン及びクロム化合物(a)を導
    入する請求項1〜6の何れかに記載のα−オレフィン低
    重合体の製造方法。
  9. 【請求項9】 窒素含有化合物(b)及びアルキルアル
    ミニウム化合物(c)を含む溶液中に、α−オレフィ
    ン、ハロゲン含有化合物(d)及びクロム化合物(a)
    を導入する請求項1〜6の何れかに記載のα−オレフィ
    ン低重合体の製造方法。
  10. 【請求項10】 α−オレフィンがエチレンであり、α
    −オレフィン低重合体が主として1−ヘキセンである請
    求項1〜9の何れかに記載のα−オレフィン低重合体の
    製造方法。
  11. 【請求項11】 クロム化合物(a)とアルキルアルミ
    ニウム化合物(c)とを、エチレン圧約5〜100kg
    /cm2 の条件下で接触させる請求項10に記載のα−
    オレフィン低重合体の製造方法。
  12. 【請求項12】 クロム系触媒を使用するα−オレフィ
    ンの低重合体の製造方法において、クロム系触媒とし
    て、少なくとも、クロム化合物(a)、アミン又は金属
    アミド(b)、アルキルアルミニウム化合物(c)及び
    ハロゲン含有化合物(d)の各触媒量の組み合わせから
    成る触媒系を使用し、反応溶媒中、クロム化合物(a)
    とアルキルアルミニウム化合物(c)とが予め接触しな
    い態様でα−オレフィンとクロム系触媒とを接触させ
    て、α−オレフィン低重合体を製造する方法であって、
    該ハロゲン含有化合物(d)が3個以上のハロゲン原子
    で置換された炭素数2以上の直鎖状炭化水素類であるこ
    とを特徴とするα−オレフィン低重合体の製造方法。
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