JPH0812389B2 - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

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JPH0812389B2
JPH0812389B2 JP61130738A JP13073886A JPH0812389B2 JP H0812389 B2 JPH0812389 B2 JP H0812389B2 JP 61130738 A JP61130738 A JP 61130738A JP 13073886 A JP13073886 A JP 13073886A JP H0812389 B2 JPH0812389 B2 JP H0812389B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、広い露光ラチチユードと優れた階調を有す
る分光増感されたハロゲン化銀写真感光材料に関する。
(従来の技術) 一般に、感度の異なるハロゲン化銀乳剤を混合するこ
とにより、あるいはこのようなハロゲン化銀乳剤を別々
の感光層として設けることにより、ハロゲン化銀写真感
光材料の露光ラチチユードを広くすることができること
は良く知られた技術であり、この場合、混合される個々
のハロゲン化銀乳剤は、その乳剤の写真特性および期待
する効果により広範囲に変化させることができる。ま
た、感度の異なるハロゲン化銀乳剤は、ハロゲン化銀の
粒子サイズを選択することにより得られることも良く知
られている。
(本発明が解決しようとする問題点) しかしながら、粒子サイズの異なる乳剤により調製さ
れた混合乳剤では、分光増感されない場合には露光ラチ
チユードの広い写真性を示すが、分光増感を行うと露光
ラチチユードは極めて狭いものとなる。
例えば、特公昭51-28027号では、上記のような固有感
度域において示される軟調化と分光増感による硬調化を
利用して、ハロゲン化銀乳剤の階調制御を行つている。
そこで、このような公知技術に基づいて、分光増感され
た、より軟調な階調を有するハロゲン化銀乳剤を得よう
とする場合には、さらに粒子サイズ差の大きなハロゲン
化銀乳剤を混合する必要があり、その場合には写真感光
材料の同一層中に平均粒子サイズが著しく異なるハロゲ
ン化銀乳剤が共存することになるので、これを現像処理
する際に、大きい粒子サイズのハロゲン化銀と小さい粒
子サイズのハロゲン化銀との間に大きな現像速度の差が
生じ、現像処理特性が不安定になるという欠点を有す
る。
このような粒子サイズの大きな違いによる欠点を解決
する手段として、例えば西独特許第2,708,466号には、
減感剤を用いたハロゲン化銀乳剤の混合が記載されてい
るが、銀の利用効率が低く、また画像の粒状性も劣化す
るので好ましくない。
また、特開昭57-150841号には、平均粒子サイズの異
なる2種以上のハロゲン化銀乳剤を用いて階調を制御す
る方法として、粒子サイズの大きいハロゲン化銀乳剤ほ
ど分光増感剤の添加量を多くして、その後混合する方法
が記載されているが、分光増感剤は粒子サイズの小さい
ハロゲン化銀乳剤ほどより多く吸着する性質があり、塗
布液調製時に硬調化してしまう欠点を有する。
従つて、本発明の第一の目的は、従来技術の欠点を改
良し、広い露光ラチチユードと優れた階調を有するハロ
ゲン化銀写真感光材料を提供することにあり、その第二
は現像速度が均一で安定な現像処理性を有し、粒状性の
劣化のない、しかも銀の利用効率の高いハロゲン化銀写
真感光材料を提供することにある。
(問題点を解決するための手段) 本発明の目的は、支持体上に少なくとも一層のハロゲ
ン化銀乳剤層を有する写真感光材料において、該ハロゲ
ン化銀乳剤層に含有されるハロゲン化銀乳剤の粒子サイ
ズ分布における、メジアン径未満の粒子群(A)の平均
塩化銀モル%とメジアン径以上の粒子群(B)の平均塩
化銀モル%とが関係式(I)を満足する、実質的に沃化
銀を含有しない塩臭化銀乳剤から成ることを特徴とする
ハロゲン化銀写真感光材料により達成された。
関係式(I) 1≦D≦99 (式中、Dは粒子群(A)の平均塩化銀モル%から粒
子群(B)の平均塩化銀モル%を差し引いた値であ
る。) 以下本発明のハロゲン化銀写真感光材料について詳細
に説明する。
関係式(I)におけるD値は3〜50が好ましく、さら
に5〜30が好ましい。
メジアン径とは、全ハロゲン化銀乳剤粒子を粒子サイ
ズの順に並べた場合の累積個数50%における粒子サイズ
を表す。粒子サイズは投影での等価な円の直径で表され
る。
本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤粒子の平均粒子
サイズは0.1〜2μmが好ましく、さらに好ましくは0.2
〜1.3μmである。
本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤層に含有される
ハロゲン化銀乳剤の粒子サイズ分布は1山の分布でも良
いし、2山以上の分布でも良い。
本発明のハロゲン化銀乳剤の粒子サイズ分布は広くて
も、狭くても、どちらでもよい。
本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤は実質的に沃化
銀を含まない塩臭化銀から成り、塩化銀含有量は2モル
%であり、好ましくは5モル%以上である。沃化銀は全
く含まないか、含んでも0.5モル%以下である。
ハロゲン化銀乳剤粒子の臭化銀含有量を変える方法と
しては、臭化銀含有量の異なる2種以上のハロゲン化銀
乳剤を混合する方法および1種のハロゲン化銀乳剤の調
製段階において、銀塩あるいはハロゲン塩の添加方法を
工夫することにより得る方法等がある。
ハロゲン化銀乳剤粒子のハロゲン組成分布の測定方法
としては従来、例えば特開昭56-110926号に記載されて
いるような粉末X線回折法が用いられてきたが、この手
法は粒子間ハロゲン組成分布と、粒子内ハロゲン組成分
布とを原理的に区別できない。従つて、粉末X線回折法
によつてのみハロゲン化銀乳剤粒子のハロゲン組成分折
を行つていたのではハロゲン化銀乳剤粒子間のハロゲン
組成分布を規定する乳剤の設計指針を系統的に得ること
は困難であつた。そこで本発明者等は以下に述べるよう
なX線マイクロアナライザーを用いて、ハロゲン化銀乳
剤の粒子個々のハロゲン組成を調べた。
個々の乳剤粒子の塩化銀含有率は、例えばX線マイク
ロアナライザーを用いて、一個一個のハロゲン化銀粒子
の組成を分析することにより測定できる。
個々の粒子の塩化銀含有率を測定するための具体的方
法は以下の通りである。まず、試料の乳剤を蒸留水で5
倍に希釈し、蛋白質分解酵素を加えて40℃に3時間保
ち、ゼラチンを分解する。次に試料を遠心分離して乳剤
粒子を沈降させ、上澄液を除去した後、再び蒸留水を加
えて乳剤粒子を蒸留水に再分散させる。この水洗操作を
2回繰り返した後、試料を試料台の上に分散させる。乾
燥後、カーボン蒸着を行つてX線マイクロアナライザー
の測定に供する。X線マイクロアナライザーは市販され
ている一般的な装置を用いればよく、特に特殊な仕様は
必要でない。測定は電子線を個々の粒子に照射し、電子
線により励起された粒子中の各元素の特性X線強度を波
長分散型のX線検出器により計測することによつて行
う。各元素の分析に用いた分光結晶と各元素の特性X線
の波長は表1の通りである。各元素の特性X線強度から
その粒子の塩化銀含有率を決定するためには、予め塩化
銀含有率の既知の粒子について同様の測定を行つて、図
1に示すような検量線を作成しておき、その検量線から
算出すればよい。
本発明に用いられるハロゲン化銀粒子は内部と表層が
異なる相をもつていても、接合構造を有するような多相
構造であつてもあるいは粒子全体が均一な相から成つて
いてもよい。またそれらが混在していてもよい。
本発明に使用するハロゲン化銀粒子の形は立方体、八
面体、十二面体、十四面体の様な規則的(regular)な
結晶体を有するものでもよく、また球状などのような変
則的(irregular)な結晶形をもつものでもよく、また
はこれらの結晶形の複合形をもつものでもよい。また平
板状粒子でもよく、特に長さ/厚みの比の値が5以上と
くに8以上の平板粒子が、粒子の全投影面積の50%以上
を占める乳剤を用いてもよい。これら種々の結晶形の混
合から成る乳剤であつてもよい。これら各種の乳剤は潜
像を主として表面に形成する表面潜像型でも、粒子内部
に形成する内部潜像型のいずれでもよい。
本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤は、グラフキデ
著「写真の化学と物理」〔P.Glafkides著Chimie et Phy
sique Photographique(Paul Montel社刊、1967
年)〕、ダフイン著「写真乳剤化学」〔G.F.Duffin著
Photographic Emulsion Chemistry(Focal Press刊、19
66年)〕、ゼリクマンら著「写真乳剤の製造と塗布」
〔V.L.Zelikman et al著 Making and Coating Photogr
aphic Emulsion(Focal Press刊、1964年)〕等に記載
された方法を用いて調製することができる。すなわち、
酸性法、中性法、アンモニア法等のいずれでも良く、ま
た可溶性銀塩と可溶性ハロゲン塩を反応させる形式とし
ては片側混合法、同時混合法、それらの組み合わせ等の
いずれを用いても良い。銀イオン過剰の下において粒子
を形成させる方法(いわゆる逆混合法)を用いることも
できる。同時混合法の一つの形式としてハロゲン化銀の
生成する液相中のpAgを一定に保つ方法、すなわちいわ
ゆるコントロールド・ダブルジエツト法を用いることも
できる。この方法によると、結晶形が規則的で粒子サイ
ズが均一に近いハロゲン化銀粒子が得られる。
さらに、ハロゲン化銀粒子形成過程が終了するまでの
間に、既に形成されているハロゲン化銀をより溶解度積
の小さなハロゲン化銀に変換する過程を含むいわゆるコ
ンバージヨン法によつて調製した粒子や、ハロゲン化銀
粒子形成過程の終了後に同様のハロゲン変換を施した粒
子もまた用いることができる。
ハロゲン化銀粒子形成または物理熟成の過程におい
て、カドミウム塩、亜鉛塩、銅塩、鉛塩、タリウム塩、
イリジウム塩またはその錯塩、ロジウム塩またはその錯
塩、鉄塩またはその錯塩等を共存させても良い。
本発明の写真乳剤の調製においては、ハロゲン化銀溶
剤として公知のものを使用することができる。屡々用い
られるハロゲン化銀溶剤としては、アンモニア、チオエ
ーテル、チオ尿素類、チオシアネート塩、チアゾリンチ
オン類などを挙げることができる。チオエーテルに関し
ては、米国特許第3,271,157号、同第3,574,628号、同第
3,790,387号等を参考にすることができる。又、チオ尿
素類に関しては特開昭53-82408号、同55-77737号、チオ
シアネート塩に関しては米国特許第2,222,264号、同第
2,448,534号、同第3,320,069号、チアゾリンチオン類に
関しては、特開昭53-144319号をそれぞれ参考にするこ
とができる。
本発明のハロゲン化銀粒子は、必要により化学増感を
することができる。
即ち、活性ゼラチンや銀と反応し得る硫黄を含む化合
物(例えばチオ硫酸塩、チオ尿素類、メルカプト化合物
類、ローダニン類)を用いる硫黄増感法;還元性物質
(例えば、第一錫塩、アミン類、ヒドラジン誘導体、ホ
ルムアミジンスルフイン酸、シラン化合物)を用いる還
元増感法;貴金属化合物(例えば、金錯塩の他、Pt、I
r、Pd等の周期律表第VIII族の金属の錯塩)を用いる貴
金属増感法などを単独又は組み合わせて用いることがで
きる。
これらの具体例は、硫黄増感法については米国特許第
1,574,944号、同第2,278,947号、同第2,410,689号、同
第2,728,668号、同第3,656,955号等、還元増感法につい
ては米国特許第2,419,974号、同第2,983,609号、同第4,
054,458号等、貴金属増感法については米国特許第2,39
9,083号、同第2,448,060号、英国特許第618,061号等の
各明細書に記載されている。
特に省銀の観点から、本発明のハロゲン化銀粒子は金
増感又は硫黄増感、或いはこれらの併用が好ましい。
本発明に用いられる分光増感剤は、従来公知のジアニ
ン色素やメロシアニン色素等のメチン色素類、その他に
よつて分光増感することができる。
これらの分光増感剤は、(1)ハロゲン化銀の粒子形
成時、(2)物理熟成中または後から化学増感前の過
程、(3)化学増感中または後から塗布前の過程のいず
れの段階で用いてもよい。
分光増感剤の使用量は、ハロゲン化銀1モル当り1×10
-5〜1×10-3モルが好ましく、さらに8×10-5〜8×10
-4モルが好ましい。
本発明には種々のカラーカプラーを使用することがで
きる。
有用なカラーカプラーはシアン、マゼンタおよびイエ
ロー発色のカプラーであり、これらの典型例には、ナフ
トールもしくはフエノール系化合物、ピラゾロンもしく
はピラゾロアゾール系化合物および開鎖もしくは複素環
のケトメチレン化合物がある。本発明で使用しうるこれ
らのシアン、マゼンタおよびイエローカプラーの具体例
はリサーチ・デイスクロージヤ(以下RDという)17643
(1978年12月)VII-D項および同18717(1979年11月)に
引用された特許に記載されている。
感光材料に内蔵するカラーカプラーは、バラスト基を
有するかまたはポリマー化されることにより耐拡散性で
あることが好ましい。カツプリング活性位が水素原子の
四当量カラーカプラーよりも離脱基で置換された二当量
カラーカプラーの方が、塗布銀量を低減できる。発色色
素が適度の拡散性を有するようなカプラー、無呈色カプ
ラーまたはカツプリング反応に伴つて現像抑制剤を放出
するDIRカプラーもしくは現像促進剤を放出するカプラ
ーもまた使用できる。
本発明に使用できるイエローカプラーとしては、オイ
ルプロテクト型のアシルアセトアミド系カプラーが代表
例として挙げられる。その具体例は、米国特許第2,407,
210号、同第2,875,057号および同第3,265,506号などに
記載されている。本発明には、二当量イエローカプラー
の使用が好ましく、米国特許第3,408,194号、同第3,44
7,928号、同第3,933,501号および同第4,022,620号など
に記載された酸素原子離脱型のイエローカプラーあるい
は特公昭58-10739号、米国特許第4,401,752号、同第4,3
26,024号、RD18053(1979年4月)、英国特許第1,425,0
20号、西独出願公開第2,219,917号、同第2,261,361号、
同第2,329,587号および同第2,433,812号などに記載され
た窒素原子離脱型のイエローカプラーがその代表例とし
て挙げられる。α−ピバロイルアセトアニリド系カプラ
ーは発色色素の堅牢性、特に光堅牢性が優れており、一
方α−ベンゾイルアセトアニリド系カプラーは高い発色
濃度が得られる。
本発明に使用できるマゼンタカプラーとしては、オイ
ルプロテクト型の、インダゾロン系もしくはシアノアセ
チル系、好ましくは5−ピラゾロン系およびピラゾロト
リアゾール類などのピラゾロアゾール系のカプラーが挙
げられる。5−ピラゾロン系カプラーは3−位がアリー
ルアミノ基もしくはアシルアミノ基で置換されたカプラ
ーが、発色色素の色相や発色濃度の観点で好ましく、そ
の代表例は、米国特許第2,311,082号、同第2,343,703
号、同第2,600,788号、同第2,908,573号、同第3,062,65
3号、同第3,152,896号および同第3,936,015号などに記
載されている。二当量の5−ピラゾロン系カプラーの離
脱基として、米国特許第4,310,619号に記載された窒素
原子離脱基または米国特許第4,351,897号に記載された
アリールチオ基が特に好ましい。また欧州特許第73,636
号に記載のバラスト基を有する5−ピラゾロン系カプラ
ーは高い発色濃度が得られる。
ピラゾロアゾール系カプラーとしては、米国特許第3,
061,432号記載のピラゾロベンズイミダゾール類、好ま
しくは米国特許第3,725,067号に記載されたピラゾロ
〔5,1−c〕〔1,2,4〕トリアゾール類、RD-24220(1984
年6月)に記載のピラゾロテトラゾール類およびRD-242
30(1984年6月)に記載のピラゾロピラゾール類が挙げ
られる。発色色素のイエロー副吸収の少なさおよび光堅
牢性の点で欧州特許第119,741号に記載のイミダゾ〔1,2
−b〕ピラゾール類は好ましく、欧州特許第119,860号
に記載のピラゾロ〔1,5−b〕〔1,2,4〕トリアゾールは
特に好ましい。
本発明に使用できるシアンカプラーとしては、オイル
プロテクト型のナフトール系およびフエノール系のカプ
ラーがあり、米国特許第2,474,293号に記載のナフトー
ル系カプラー、好ましくは米国特許第4,052,212号、同
第4,146,396号、同第4,228,233号および同第4,296,200
号に記載された酸素原子離脱型の二当量ナフトール系カ
プラーが代表例として挙げられる。またフエノール系カ
プラーの具体例は、米国特許第2,369,929号、同第2,80
1,171号、同第2,772,162号、同第2,895,826号などに記
載されている。湿度および温度に対し堅牢なシアンカプ
ラーは、本発明で好ましく使用され、その典型例を挙げ
ると、米国特許第3,772,002号に記載されたフエノール
核のメタ−位にエチル基以上のアルキル基を有するフエ
ノール系シアンカプラー、米国特許第2,772,162号、同
第3,758,308号、同第4,126,396号、同第4,334,011号、
同第4,327,173号、西独特許公開第3,329,729号および特
願昭58-42671号などに記載された2,5−ジアシルアミノ
置換フエノール系カプラーおよび米国特許第3,446,622
号、同第4,333,999号、同第4,451,559号および同第4,42
7,767号などに記載された2−位にフエニルウレイド基
を有しかつ5−位にアシルアミノ基を有するフエノール
系カプラーなどである。
発色色素が適度に拡散性を有するカプラーを併用する
ことができる。このようなカプラーは、米国特許第4,36
6,237号および英国特許第2,125,570号にマゼンタカプラ
ーの具体例が、また欧州特許第96,570号および西独出願
公開第3,234,533号にはイエロー、マゼンタもしくはシ
アンカプラーの具体例が記載されている。
色素形成カプラーおよび上記の特殊カプラーは発色色
素が拡散性を有するカプラーを除き、二量体以上の重合
体を形成してもよい。ポリマー化された色素形成カプラ
ーの典型例は、米国特許第3,451,820号および同第4,08
0,211号に記載されている。ポリマー化マゼンタカプラ
ーの具体例は、英国特許第2,102,173号および米国特許
第4,367,282号に記載されている。
本発明で使用する各種のカプラーは、感光材料に必要
とされる特性を満たすために、感光層の同一層に二種類
以上を併用することもできるし、また同一の化合物を異
なつた二層以上に導入することもできる。
カラーカプラーの標準的な使用量は、感光性ハロゲン
化銀の1モルあたり0.001ないし1モルの範囲であり、
好ましくはイエローカプラーでは0.01ないし0.5モル、
マゼンタカプラーでは0.003ないし0.3モル、またシアン
カプラーでは0.002ないし0.3モルである。
本発明に用いられる写真乳剤には、感光材料の製造工
程、保存中あるいは写真処理中のカブリを防止し、ある
いは写真性能を安定化させる目的で、種々の化合物を含
有させることができる。すなわちアゾール類、例えばベ
ンゾチアゾリウム塩、ベンズイミダゾリウム塩、イミダ
ゾール類、ベンズイミダゾール類(好ましくは5−ニト
ロベンズイミダゾール類)、ニトロインダゾール類、ベ
ンゾトリアゾール類(好ましくは5−メチルベンゾトリ
アゾール類)、トリアゾール類など;メルカプト化合物
類、例えばメルカプトチアゾール類、メルカプトベンゾ
チアゾール類、メルカプトベンズイミダゾール類、メル
カプトベンズオキサゾール類、メルカプトオキサジアゾ
ール類、メルカプトチアジアゾール類(特に2−アミノ
−5−メルカプト−1,3,4−チアジアゾールなど)、メ
ルカプトトリアゾール類、メルカプトテトラゾール類
(特に1−フエニル−5−メルカプトテトラゾールな
ど)、メルカプトピリミジン類、メルカプトトリアジン
類など;例えばオキサゾリンチオンのようなチオカルボ
ニル化合物;アザインデン類、たとえばトリアザインデ
ン類、テトラアザインデン類(特に4−ヒドロキシ−6
−メチル−(1,3,3a,7)テトラアザインデン)、ペンタ
アザインデン類など;ベンゼンチオスルホン酸類、ベン
ゼンスルフイン酸類、ベンゼンスルホン酸アミド類;例
えばアデニンなどのプリン類、などのようなカブリ防止
剤または安定剤として知られた多くの化合物を加えるこ
とができる。
カブリ防止剤または安定剤のさらに詳しい具体例およ
びその使用法については、例えば米国特許第3,954,474
号、同3,982,947号、特公昭52-28660号、RD-17643(197
8年12月)VI A〜VI MおよびE.J.Birr著「ハロゲン化銀
写真乳剤の安定化法」(Stabilization of Photographi
c Silver Halide Emulsions)(Focal Press,1974年
刊)などに記載されている。
本発明を用いてつくられる感光材料は、ハロゲン化銀
乳剤層の他の、保護層、中間層、フイルター層、ハレー
シヨン防止層、バツク層などとの補助層を適宜設けるこ
とが好ましい。
写真乳剤層その他の層は写真感光材料に通常用いられ
ているプラスチツクフイルム、紙、布などの可撓性支持
体またはガラス、陶器、金属などの剛性の支持体に塗布
される。本発明に用いる支持体としては、なかでもバラ
イタ紙やポリエチレンでラミネートした紙支持体のポリ
エチレン中に白色顔料(例えば酸化チタン)を含むもの
が好ましい。
本発明は種々の黒白又はカラー感光材料に適用するこ
とができる。印刷用白黒フイルム、医療用フイルム、一
般用もしくは映画用のカラーネガフイルム、スライド用
もしくはテレビ用のカラー反転フイルム、カラーペーパ
ー、カラーポジフイルムおよびカラー反転ペーパーなど
を代表例として挙げることができるが、なかでもカラー
ペーパーやカラーポジフイルムに適用するのが好まし
い。
カラー写真感光材料は、通常支持体上に赤感性乳剤
層、緑感性乳剤層、および青感性乳剤層を各々少なくと
も一つ有する。これらの層の順序は必要に応じて任意に
えらべる。また前記の各乳剤層は感度の異なる2つ以上
の乳剤層からできていてもよく、また同一感光性をもつ
2つ以上の乳剤層の間に非感光性層が存在していてもよ
い。
本発明はまた、RD17123(1978年7月)などに記載の
三色カプラー混合を利用した黒白感光材料にも適用でき
る。
本発明を用いてつくられる黒白感光材料の現像処理に
用いる現像液は、ハイドロキノン類、p−アミノフエノ
ール類および1−フエニール−3−ピラゾリドン類等を
主成分とするアルカリ水溶液である。
本発明を用いてつくられる感光材料の現像処理に用い
る発色現像液は、好ましくは芳香族第一級アミン系発色
現像主薬を主成分とするアルカリ性水溶液である。この
発色現像主薬としては、p−フエニレンジアミン系化合
物が好ましく使用され、その代表例として3−メチル−
4−アミノ−N,N−ジエチルアニリン、3−メチル−4
−アミノ−N−エチル−N−β−ヒドロキシルエチルア
ニリン、3−メチル−4−アミノ−N−エチル−N−β
−メタンスルホンアミドエチルアニリン、3−メチル−
4−アミノ−N−エチル−N−β−メトキシエチルアニ
リンおよびこれらの硫酸塩、塩酸塩もしくはp−トルエ
ンスルホン酸塩などが挙げられる。
本発明の感光材料を露光・発色現像後漂白と定着処理
(これらは一浴でもよい)が行われる。
漂白剤としては例えば鉄(III)もしくはコバルト(I
II)の有機錯塩、例えばエチレンジアミン四酢酸、ジエ
チレントリアミン五酢酸、ニトリロトリ酢酸、1,3−ジ
アミノ−2−プロパノール四酢酸などのアミノポリカル
ボン酸類もしくはクエン酸、酒石酸、リンゴ酸などの有
機酸の錯塩などを用いることができる。これらのうち、
エチレンジアミン四酢酸鉄(III)錯塩およびエチレン
トリアミン五酢酸鉄(III)錯塩は漂白定着液において
特に有用である。
定着剤としてはチオ硫酸塩、チオシアン酸塩、チオエ
ーテル系化合物チオ尿素類、多量の沃化物等をあげる事
ができるが、チオ硫酸硫酸塩の使用が一般的である。
漂白定着処理もしくは定着処理の後は通常、水洗処理
が行なわれる。
水洗工程は2槽以上の槽を向流水洗にし、節水するの
が一般的である。更には、水洗工程のかわりに特開昭57
-8543号記載のような多段向流安定化処理工程を実施し
てもよい。
処理の簡略化および迅速化の目的でカラー現像主薬を
感材中に内蔵しても良い。内蔵するためには、カラー現
像主薬の各種プレカーサーを用いるのが好ましい。
更に必要に応じて、カラー現像を促進する目的で、各
種の1−フエニル−3−ピラゾリドン類を内蔵しても良
い。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、
本発明はこれによつて限定されるものではない。
(実施例) 次に本発明を実施例に基づきさらに詳細に説明する。
ポリエチレンで両面ラミネートした紙支持体の上に表
2に示す層構成の多層カラー印画紙(11種類)を作製し
た。各塗布液は、下記の様にして調製した。
第一層塗布液調製 イエローカプラー(a)19.1gおよび色像安定剤
(b)4.4gに、酢酸エチル27.2mlおよび溶媒(c)7.9m
lを加えて溶解し、この溶液を10%ドデシルベンゼンス
ルホン酸ナトリウム8mlを含む10%ゼラチン水溶液、185
mlに乳化分散させた。一方、後述の方法によつて調製し
たハロゲン化銀乳剤に、表3に示された手順で青感性分
光増感色素を添加して青感性乳剤としたものを準備し
た。前記カラーカプラーの乳化分散物と青感性乳剤とを
表3の組合わせに従つて混合溶解し、表2の組成となる
ようにゼラチン濃度を調節し、第一層塗布液とした。
第2層〜第7層用の塗布液も、上述の第一層塗布液と
同様の方法で調製した。
各層のゼラチン硬化剤としては、1−オキシ−3,5−
ジクロロ−s−トリアジンナトリウム塩を用いた。
各乳剤層のイラジエーシヨン防止染料としては次の染
料を用いた。
緑感性乳剤層: 赤感性乳剤層: カプラーなど本実施例に用いた化合物の構造式は下記
の通りである。
(j)溶媒 (iso C9H19OP=O ハロゲン化銀乳剤調製 まず、ハロゲン化銀乳剤(1)を以下の様にして調製
した。
(1液) (2液) 硫酸(1N) 20ml (3液) 下記のハロゲン化銀溶剤(1%) 3ml (4液) (5液) (6液) (7液) (1液)を75℃に加熱し、(2液)と(3液)を添加
した。その後、(4液)と(5液)を9分間費やして同
時添加した。さらに10分後、(6液)と(7液)を45分
間費やして同時添加した。添加5分後、温度を下げ脱塩
した。
水と分散ゼラチンを加え、pHを6.2に合せて、平均粒
子サイズ1.01μm、変動係数(標準偏差を平均粒子サイ
ズで割つた値:s/)0.08、臭化銀80モル%の単分散立
方体塩臭化銀乳剤を得た。この乳剤にチオ硫酸ナトリウ
ムを添加し、最適に化学増感を施した。
これと同様の方法で温度を変えることにより平均粒子
サイズ0.82μm、変動係数0.09臭化銀80モル%の単分散
立方体塩臭化銀乳剤(2)を得た。
続いて、ハロゲン化銀乳剤(3)を以下のようにして
調製した。
(8液) (9液) 硫酸(1N) 20cc (10液) 下記のハロゲン化銀溶剤(1%) 2cc (11液) (12液) (13液) (14液) (8液)を70℃に加熱し、(9液)と(10液)を添加
した。その後、(11液)と(12液)を25分間費やして同
時添加した。さらに10分後、(13液)と(14液)を20分
間費やして同時添加した。添加5分後、温度を下げ、脱
塩した。水と分散ゼラチンを加え、pHを6.2に合わせ
て、平均粒子サイズ0.48μm、変動係数(標準偏差を平
均粒子サイズで割つた値:s/)0.08、臭化銀80モル%
の単分散立方体塩臭化銀乳剤を得た。
この乳剤に、チオ硫酸ナトリウムを添加し、最適化学
増感を施した。
これと同様の方法で薬品量、温度および時間を変える
ことにより平均粒子サイズ0.35μm、変動係数0.06、臭
化銀80モル%の単分散立方体塩臭化銀乳剤(4)を得
た。
さらに、ハロゲン化銀乳剤(5)を以下の様にして調
製した。
(15液) (16液) 硫酸(1N) 20ml (17液) 下記のハロゲン化銀溶剤(1%) 3ml (18液) (19液) (20液) (21液) (15液)を75℃に加熱し、(16液)と(17液)を添加
した。その後、(18液)と(19液)を7分間費やして同
時添加した。さらに10分後、(20液)と(21液)を同時
に添加を開始し、(20液)は48分22秒間、(21液)は45
分間費やして添加した。添加5分後、温度を下げ脱塩し
た。
水と分散ゼラチンを加え、pHを6.2に合せて、平均粒
子サイズ0.96μm、変動係数(標準偏差を平均粒子サイ
ズで割つた値:s/)0.19、臭化銀75モル%の立方体塩
臭化銀乳剤を得た。この乳剤にチオ硫酸ナトリウムを添
加し、最適に化学増感を施した。
次に、ハロゲン化銀乳剤(6)を以下の様にして調製
した。
(22液) (23液) 硫酸(1N) 20ml (24液) 下記のハロゲン化銀溶剤(1%) 3ml (25液) (26液) (27液) (28液) (22液)を70℃に加熱し、(23液)と(24液)を添加
した。その後、(25液)と(26液)を18分間費やして同
時添加した。さらに10分後、(27液)と(28液)を同時
に添加を開始し、(27液)は21分48秒間、(28液)は20
分間費やして添加した。添加5分後、温度を下げ脱塩し
た。
水と分散ゼラチンを加え、pHを6.2に合せて、平均粒
子サイズ0.49μm、変動係数(標準偏差を平均粒子サイ
ズで割つた値:s/)0.21、臭化銀75モル%の立方体塩
臭化銀乳剤を得た。この乳剤にチオ硫酸ナトリウムを添
加し、最適に化学増感を施した。
ハロゲン化銀乳剤(7)を以下の様にして調製した。
(29液) (30液) 硫酸(1N) 20ml (31液) 下記のハロゲン化銀溶剤(1%) 3ml (32液) (33液) (34液) (35液) (29液)を75℃に加熱し、(30液)と(31液)を添加
した。その後、(32液)と(33液)を6分間費やして同
時添加した。さらに10分後、(34液)と(35液)を45分
間費やして同時添加した。添加5分後、温度を下げ脱塩
した。
水と分散ゼラチンを加え、pHを6.2に合せて、平均粒
子サイズ0.81μm、変動係数(標準偏差を平均粒子サイ
ズで割つた値:s/)0.08、臭化銀50モル%の単分散立
方体塩臭化銀乳剤を得た。この乳剤にチオ硫酸ナトリウ
ムを添加し、最適に化学増感を施した。
続いて、ハロゲン化銀乳剤(8)を以下のようにして
調製した。
(36液) (37液) 硫酸(1N) 20cc (38液) 下記のハロゲン化銀溶剤(1%) 2cc (39液) (40液) (41液) (42液) (36液)を60℃に加熱し、(37液)と(38液)を添加
した。その後、(39液)と(40液)を12分間費やして同
時添加した。さらに10分後、(41液)と(42液)を20分
間費やして同時添加した。添加5分後、温度を下げ、脱
塩した。水と分散ゼラチンを加え、pHを6.2に合わせ
て、平均粒子サイズ0.34μm、変動係数(標準偏差を平
均粒子サイズで割つた値:s/)0.08、臭化銀50モル%
の単分散立方体塩臭化銀乳剤を得た。
この乳剤に、チオ硫酸ナトリウムを添加し、最適化学
増感を施した。
ハロゲン化銀乳剤(9)を以下の様にして調製した。
(43液) (44液) 硫酸(1N) 20ml (45液) (38液)のハロゲン化銀溶剤(1%) 3ml (46液) (47液) (48液) (49液) (43液)を70℃に加熱し、(44液)と(45液)を添加
した。その後、(46液)と(47液)を60分間費やして同
時添加した。さらに10分後、(48液)と(49液)を20分
間費やして同時添加した。添加5分後、温度を下げ脱塩
した。
水と分散ゼラチンを加え、pHを6.2に合せて、平均粒
子サイズ1.05μm、変動係数0.07、臭化銀10モル%の単
分散立方体塩臭化銀乳剤を得た。この乳剤にチオ硫酸ナ
トリウムを添加し、最適に化学増感を施した。
これと同様の方法で温度と時間を変えることによつ
て、平均粒子サイズ0.51μm、変動係数0.08、臭化銀10
モル%の単分散立方体塩臭化銀乳剤(10)を得た。
ハロゲン化銀乳剤(11)を次に示す様にして調製し
た。
(50液) (51液) 硫酸(1N) 20ml (52液) (38液)のハロゲン化銀溶剤(1%) 3ml (53液) (54液) (55液) (56液) (50液)を60℃に加熱し、(51液)と(52液)を添加
した。その後、(53液)と(54液)を48分間費やして同
時添加した。さらに10分後、(55液)と(56液)を25分
間費やして同時添加した。添加5分後、温度を下げ、脱
塩した。
水と分散ゼラチンを加え、pHを6.2に合せて、平均粒
子サイズ0.83μm、変動係数0.08、臭化銀を含まない単
分散立方体塩化銀乳剤を得た。この乳剤にチオ硫酸ナト
リウムを添加し、最適に化学増感を施した。
これと同様の方法で温度と時間を変えることによつ
て、平均粒子サイズ0.35μm、変動係数0.09、臭化銀を
含まない単分散立方体塩化銀乳剤(12)を得た。
各乳剤の分光増感剤としては次のものを用いた。
(n)青感性乳剤層用分光増感色素 (ハロゲン化銀1mol当り7.0×10-4mol添加) 緑感性乳剤層用分光増感色素 (ハロゲン化銀1mol当り4.0×10-4mol添加) (ハロゲン化銀1mol当り7.0×10-5mol添加) (p)赤感性乳剤層用分光増感色素 (ハロゲン化銀1mol当り1.0×10-4mol添加) (q)青感性乳剤層用分光増感色素 (ハロゲン化銀1モル当り7×10-4モル添加) (r)緑感性乳剤層用分光増感色素 (ハロゲン化銀1モル当り4×10-4モル添加) (s)赤感性乳剤層用分光増感色素 (ハロゲン化銀1モル当り2×10-4モル添加) 前記の試料A〜Iに対して、感光計(富士写真フイル
ム株式会社製FWH型:光源の色温度3200゜K)を用いて
青、緑および赤フイルタを通してセンシトメトリー用の
階調露光を与えたこの時の露光は、0.5秒の露光時間で2
50CMSの露光量になるように行つた。
この後、試料A〜F、JとKについては(イ)の、ま
た、試料G〜Iについては(ロ)の現像処理をそれぞれ
行つた。
現像処理(イ)処理工程 温度 時間 現 像 液 33℃ 3.5分 漂白定着液 33℃ 1.5分 水 洗 28〜35℃ 3.0分 現像液 ジエチレントリアミン5酢酸 1.0g ベンジルアルコール 15ml ジエチレングリコール 10ml Na2SO3 2.0g KBr 0.5g ヒドロキシルアミン硫酸塩 3.0g 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−〔β−(メ
タンスルホンアミド)エチル〕−p−フエニレンジアミ
ン・硫酸塩 5.0g Na2CO3(1水塩) 30g 水を加えて1リツターにする(pH10.1)漂白定着液 チオ硫酸アンモニウム (54wt%) 150ml Na2SO3 15g NH4〔Fe(EDTA)〕 55g EDTA2・2Na 4g 水を加えて1リツターにする(pH6.9) 現像処理(ロ) (処理工程) (温度) (時間) 現 像 液 35℃ 45秒 漂白定着液 35℃ 45秒 リ ン ス 35℃ 90秒 (処理液処方) 発色現像液 水 800ml ジエチレントリアミン五酢酸 1.0g 亜硫酸ナトリウム 0.2g N,N−ジエチルヒドロキシ ルアミン 4.2g 臭化カリウム 0.01g 塩化ナトリウム 1.5g トリエタノールアミン 8.0g 炭酸カリウム 30g N−エチル−N−(β−メタンスルホンアミドエチル)
−3−メチル−4−アミノアニリン硫酸塩 4.5g ,4′−ジアミノスチルベン系螢光増白剤(住友化学
(株)Whitex4) 2.0g 水を加えて 1000ml KOHにて pH10.05 漂白定着液 EDTAFe(III)NH4・2H2O 60g EDTA2Na・2H2O 4.0g チオ硫酸アンモニウム(70%) 120ml 亜硫酸ナトリウム 16g アセトアルデヒド亜硫酸付加物 10g 氷酢酸 7g 水を加えて 1000ml pH5.50 リンス液 EDTA2Na・2H2O 4.0g 水を加えて 1000ml pH7.00 処理後の各試料について発色濃度の測定を行い、露光
量の対数に対する反射濃度の変化−謂る特性曲線を求め
た。各試料の写真性の評価は、この特性曲線から階調を
算出し、これを比較することによつておこなつた。即
ち、被り濃度より0.5高い濃度を与える点と、それより
さらに1.4高い濃度を与える点とを結ぶ直線の傾きを求
め、その値をもつて中間階調とした。
結果を表4および5に示す。
中間階調の好ましい値(領域)は写真の実技の経験か
ら研究されており、青感層の中間階調(B)については
1.75±0.1、また緑感層の中間階調(G)については2.2
±0.1、そして赤感層の中間階調については2.5±0.1で
あることが認められている。この値より小さいと、しま
りのない画像(業界用語では“ねむい画像”)となり、
またこの値より大きいと露光ラチチュードが狭くなり好
ましくない。したがって、B、G、Rの中間階調がとも
に上記の範囲に収まるのが好ましい。
この観点から試料A〜KのB、GおよびRの中間階調
を評価すると、本願発明による一般式(I)のD値が3
〜50の範囲内の試料B、E、F、J、HおよびIではい
ずれもその中間階調が上記の好ましい範囲に入っている
のに対して、D値が3〜50の範囲外である試料A、C、
D、KおよびGではその中間階調の値が好ましい範囲か
ら外れていることがわかる。
(本発明の効果) 本発明の実施において、ハロゲン化銀乳剤の粒子サイ
ズおよびハロゲン組成を制御することにより、分光増感
後でも、広い露光ラチチユードと優れた階調の写真性を
与える効果を有する。
【図面の簡単な説明】
図1はX線マイクロアナライザーで測定されるX線強度
比に対する、塩化銀含有率の検量線である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−58137(JP,A) 特開 昭60−225142(JP,A) 特開 昭57−178235(JP,A) 特開 昭58−14829(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に青感性ハロゲン化銀乳剤層、緑
    感性ハロゲン化銀乳剤層および赤感性ハロゲン化銀乳剤
    層を有するカラー写真感光材料において、これらの各ハ
    ロゲン化銀乳剤層に含有されるハロゲン化銀乳剤の粒子
    サイズ分布における、メジアン径未満の粒子群(A)の
    平均塩化銀モル%とメジアン径以上の粒子群(B)の平
    均塩化銀モル%とが関係式(I)を満足する、実質的に
    沃化銀を含有しない塩臭化銀乳剤から成ることを特徴と
    するハロゲン化銀カラー写真感光材料。 関係式(I) 3≦D≦50 (式中、Dは粒子群(A)の平均塩化銀モル%から粒子
    群(B)の平均塩化銀モル%を差し引いた値である。)
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