JPH08121297A - コンデンサ放電式内燃機関点火方法及び装置 - Google Patents

コンデンサ放電式内燃機関点火方法及び装置

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JPH08121297A
JPH08121297A JP26072594A JP26072594A JPH08121297A JP H08121297 A JPH08121297 A JP H08121297A JP 26072594 A JP26072594 A JP 26072594A JP 26072594 A JP26072594 A JP 26072594A JP H08121297 A JPH08121297 A JP H08121297A
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敦文 木下
Kenji Kimura
賢司 木邨
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Abstract

(57)【要約】 【目的】昇圧回路での損失を少なして効率を高め、昇圧
トランスやチョッパ用スイッチからの発熱を抑制したコ
ンデンサ放電式内燃機関点火装置を提供する。 【構成】昇圧トランス2Bの二次電流がしきい値未満に
なったときにチョッパ駆動指令信号を発生するチョッパ
駆動指令信号発生回路2Eを設ける。チョッパ駆動指令
信号が発生したときに微分回路2Gからパルス信号Vd
´を発生させ、このパルス信号を反転回路2Hにより反
転させて駆動パルスVd を得る。駆動パルスVd により
FET F1 を導通させて昇圧トランス2Bに一次電流
を流し、駆動パルスが消滅してFETが遮断状態になっ
たときに昇圧トランス2Bの二次コイルに誘起した電圧
により点火回路のコンデンサCi を充電する。コンデン
サCi の電荷を点火コイルIGの一次コイルに放電させ
て点火動作を行なわせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンデンサ放電式の内
燃機関点火方法及び該方法を実施する点火装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】コンデンサ放電式の内燃機関点火装置
は、点火コイルと、該点火コイルの一次側に設けられた
点火エネルギ蓄積用コンデンサと、点火信号が与えられ
たときに導通してコンデンサを点火コイルの一次コイル
を通して放電させる放電用スイッチと、点火コイルの二
次コイルに接続されて該二次コイルに点火用の高電圧が
誘起したときに火花を生じる点火プラグとを備えた点火
回路と、点火エネルギ蓄積用コンデンサを充電する充電
用電源部と、内燃機関の点火位置で点火信号を発生する
点火信号発生部とにより構成される。
【0003】点火エネルギ蓄積用コンデンサの充電方式
としては、内燃機関に取り付けられた磁石発電機内に設
けられたエキサイタコイルを用いてその整流出力で点火
エネルギ蓄積用コンデンサを充電するAC方式と、バッ
テリ等の直流電源の出力電圧(通常は12[V])をチ
ョッパ回路を用いた昇圧回路により昇圧して得た電圧で
点火エネルギ蓄積用コンデンサを充電するDC方式とが
ある。
【0004】DC方式で用いる昇圧回路には、100
[KHz]程度の高い周波数に応答し得る昇圧トランス
を必要し、従来はこの昇圧トランスが大形になるのを避
けられなかったため、主としてAC方式を採用して充電
用電源部を構成していたが、最近、高い周波数に応答し
得る小形のフェライトコアを用いた昇圧トランスを入手
し得るようになったことから、DC方式を採用して充電
用電源部を構成することが多くなった。DC方式を採用
して充電用電源部を構成すると、磁石発電機内に巻数が
多いエキサイタコイルを設ける必要がないため、磁石発
電機の小形化を図ることができる。
【0005】図3は、DC方式により充電用電源部を構
成した従来のコンデンサ放電式内燃機関点火装置の構成
例を示したもので、同図において1はコンデンサ放電式
の点火回路、2は充電用電源部、3は点火信号発生部で
ある。
【0006】充電用電源部2は、バッテリ2Aと、昇圧
トランス2B及びチョッパ用スイッチ回路2Cからなる
昇圧回路2Dと、比較器を用いた発振回路2E´と、微
分制御回路2F´と、微分回路2Gと、反転回路2Hと
からなり、点火信号発生部3は、内燃機関に取り付けら
れた信号発電機内に設けられた信号コイル3Aと、点火
位置演算装置3Bと、点火信号出力回路3Cとからなっ
ている。
【0007】また4は点火回路に設けられた点火エネル
ギ蓄積用コンデンサの充電電圧を検出する充電電圧検出
回路、5は点火エネルギ蓄積用コンデンサの充電電圧が
設定値に達したときに充電用電源部2の昇圧動作を停止
する充電電圧制限用昇圧動作停止回路、6は点火エネル
ギ蓄積用コンデンサの放電電流を検出して該コンデンサ
の放電電流の大きさがしきい値以上であることが検出さ
れているときに昇圧回路の昇圧動作を停止させる点火動
作時昇圧動作停止回路である。
【0008】図3に示した点火装置においては、バッテ
リ2Aを電源とした図示しない電源回路の出力電圧で発
振回路2E´が駆動されて発振し、該発振回路2E´が
パルス信号Vp を出力する。微分制御回路2Fは電源電
圧Vccを分圧して得た基準電圧Vr1とパルス信号Vp と
を比較する比較器CPo からなっていて、比較器CPo
は、パルス信号Vp が所定のしきい値を与える基準電圧
Vr1以上になったときにその出力信号を低レベルにし、
パルス信号Vp が基準電圧Vr1よりも低くなったときに
その出力信号を高レベルにする。
【0009】微分回路2Gは、比較器CPo の出力信号
が高レベルに変化したときに、図示しない電源回路の出
力で抵抗R7 を通して微分コンデンサC1 を充電する。
このコンデンサC1 に充電電流が流れている一定の時間
の間トランジスタTR5 が導通するため、トランジスタ
TR5 のコレクタエミッタ間に、一定の時間幅のパルス
信号(高レベルから低レベルに立ち下がるパルス信号)
Vd'が得られる。発振回路2E´の出力パルスVp が基
準電圧Vr1を超えて比較器CPo の出力信号が低レベル
になると、微分コンデンサC1 の電荷が比較器CPo の
出力段と接地回路とダイオードD3 とを通して放電す
る。これらの動作により微分回路2Gから一定の時間幅
を有するパルス信号Vd'が出力され、このパルス信号が
反転回路2Hにより反転されて、駆動パルスVd として
チョッパ用スイッチ回路2Cの駆動パルス入力端子に与
えられる。
【0010】チョッパ用スイッチ回路2Cは、昇圧トラ
ンスの一次コイルに直列に接続されたFET F1 と、
バッテリの正極端子にコレクタが接続されたNPNトラ
ンジスタTR1 と、トランジスタTR1 のエミッタにエ
ミッタが接続され、コレクタがFETのソースとともに
接地されたPNPトランジスタTR2 と、トランジスタ
TR1 及びTR2 のエミッタの共通接続点とFETのゲ
ートとの間に接続された抵抗R1 と、トランジスタTR
1 のコレクタベース間に接続された抵抗R2 とからなっ
ていて、トランジスタTR1 及びTR2 のベースに駆動
パルスVd が与えられている。この例では、発振回路2
E´と、微分制御回路2F´と、微分回路2Gと、反転
回路2Hとにより、チョッパ用スイッチ回路2Cに駆動
パルスVd を供給するチョッパ用スイッチ駆動回路が構
成されている。
【0011】チョッパ用スイッチ回路2Cに駆動パルス
Vd が与えられると、該駆動パルスが発生している間だ
けトランジスタTR2 が遮断状態になるため、トランジ
スタTR1 を通してFET F1 のゲートに一定の時間
幅のパルス状の駆動信号Vgが与えられる。これにより
FET F1 が導通して昇圧トランス2Bの一次コイル
W1 に一次電流I1 を流す。駆動パルスVd が消滅する
とトランジスタTR2が導通してFET F1 への駆動
信号の供給を停止するため、該FET F1 が遮断状態
になる。昇圧トランスの鉄心を流れる磁束が飽和する直
前にFET F1 が遮断するように、駆動パルスVd の
時間幅(昇圧トランスに一次電流を流す時間)が設定さ
れている。FET F1 が遮断状態になると、一次電流
が遮断されるため、昇圧トランスの鉄心を流れていた磁
束が急に零になろうとし、該昇圧トランスの二次コイル
に高い電圧(例えば200[V]程度)が誘起する。こ
の電圧がダイオードD1 からなる整流回路を通して点火
回路1に与えられる。
【0012】図示の点火回路1は、点火コイルIGと、
点火コイルの一次側に設けられた点火エネルギ蓄積用コ
ンデンサCi と、点火信号Vi が与えられた時に導通し
てコンデンサCi の電荷を点火コイルの一次コイルに放
電させる放電用スイッチとしてのサイリスタSi と、サ
イリスタSi のゲートカソード間に接続された抵抗Ri
と、点火コイルの一次コイルの両端に接続されたダイオ
ードDi と、機関の気筒に取り付けられて点火コイルの
二次コイルに接続された点火プラグPとからなる周知の
回路で、昇圧トランス2Bの二次コイルに誘起する電圧
がダイオードD1 を通して点火エネルギ蓄積用コンデン
サCi に印加されている。コンデンサCi は、昇圧トラ
ンスの二次コイルW2 に電圧が誘起する毎に、二次コイ
ルW2 →ダイオードD1 →コンデンサCi →ダイオード
Di 及び点火コイルIGの一次コイル→二次コイルW2
の経路で図示の極性に充電される。
【0013】点火信号発生部3は、機関に取り付けられ
た信号発電機に設けられた信号コイル3Aと、該信号コ
イル3Aの出力から得られる回転角度情報と速度情報と
に基づいて機関の点火位置を演算して演算した点火位置
で高レベルから低レベルに立ち下がる点火位置信号Vip
を出力する点火位置演算装置3Bと、点火位置演算装置
3Bが点火位置信号Vipを発生したときにトランジスタ
TR7 を導通させて点火信号Vi を出力する点火信号出
力回路3Cとからなっている。
【0014】点火信号出力回路3Cが点火信号Vi を出
力すると、点火回路1のサイリスタSi が導通してコン
デンサCi の電荷を点火コイルIGの一次コイルを通し
て放電させるため、該点火コイルIGの鉄心中に大きな
磁束変化が生じ、この磁束変化により点火コイルIGの
二次コイルに点火用の高電圧が誘起する。この高電圧は
点火プラグPに印加されるため、該点火プラグに火花が
生じ、機関が点火される。
【0015】点火エネルギ蓄積用コンデンサCi が充電
される過程で、該コンデンサCi の充電電圧が設定値に
達すると、充電電圧検出回路4の出力電圧V4 が参照電
圧Vr2よりも高くなるため、充電電圧制限用昇圧動作停
止回路5を構成する比較器CP1 の出力端子が接地電位
になり、微分回路2Gの微分コンデンサC1 の一端を強
制的に接地する。そのため。微分回路2Gがパルス信号
Vd'を発生することができなくなり、チョッパ用スイッ
チ回路2CのFETはオフ状態に保持される。従って昇
圧回路2Dはその昇圧動作を停止し、点火エネルギ蓄積
用コンデンサCi の充電を停止する。これにより点火エ
ネルギ蓄積用コンデンサCi の充電電圧が過大になるの
を防止する。コンデンサCi が放電すると、比較器CP
1 の出力端子の電位が高レベルになるため、微分回路2
Gの動作が許容される状態になる。
【0016】また点火信号が与えられてサイリスタSi
が導通したときには、該サイリスタSi のアノードから
カソードに向けて流れるコンデンサCi の放電電流によ
り該サイリスタのゲートカソード間の電圧が上昇し、点
火動作時昇圧動作停止回路6を構成する比較器CP2 に
入力されるサイリスタSi のゲートカソード間電圧Vgk
が参照電圧Vr3以上になるため、比較器CP2 の出力端
子が接地電位になって、微分コンデンサC1 の一端を接
地する。これにより微分回路2Gがパルス信号Vd ´の
発生を停止するため、駆動パルスVd の発生が停止して
チョッパ用スイッチ回路2CのFETが遮断状態に保た
れ、昇圧回路2Dが昇圧動作を停止する。点火エネルギ
蓄積用コンデンサCi の放電が完了すると、サイリスタ
Si のゲートカソード間電圧Vgkが参照電圧Vr3よりも
低くなるため、比較器CP2 の出力端子の電位が高レベ
ルになり、微分回路2Gの動作が再開される。これによ
りサイリスタSi のターンオフが確実に行われる。
【0017】図4は、図3の点火装置の各部の電圧波形
を機関の回転角θに対して示したもので、同図(A)は
信号コイル3Aが発生する信号Vs1及びVs2を示し、同
図(B)は点火信号出力回路3Cが出力する点火信号V
i を示している。信号Vs1及びVs2はそれぞれ機関の最
大進角位置及び最小進角位置で発生する。点火位置演算
装置3Bは、これらの信号から機関の回転角度情報と回
転速度情報とを得て、各回転速度における点火位置を演
算し、演算した点火位置で点火位置信号Vipを出力す
る。点火信号出力回路3Cは、点火位置信号Vipが発生
したときに点火信号Vi [図4(B)]を出力する。
【0018】図4(C)はFET F1 のゲートに与え
られる駆動信号Vg の波形を示しており、この駆動信号
Vg が発生している間だけ、FET F1 が導通して昇
圧トランス2Bに一次電流を流す。駆動信号Vg が零に
なるとFET F1 が遮断状態になるため、昇圧トラン
ス2Bの二次コイルに電圧が誘起する。駆動信号Vgの
周波数は例えば100[KHz]程度に設定され、昇圧
トランスの二次側に電圧が誘起するごとに点火エネルギ
蓄積用コンデンサCi が充電される。コンデンサCi に
電荷が溜っていない状態(点火動作が行われた直後の状
態)では、昇圧トランスが二次電圧を発生したときにコ
ンデンサCi に流れる充電電流が大きく、充電電流が流
れる時間が長くなるが、コンデンサCi の充電が進むに
従って充電電流が小さくなっていき、充電電流が流れる
時間も短くなっていく。従って、昇圧回路2Dの負荷は
コンデンサCi の充電開始時(点火動作が行われた直
後)が最も大きく、充電が進むにつれて次第に小さくな
っていく。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】上記の点火装置では、
昇圧トランスの一次電流が遮断されたときに誘起する二
次電圧がパルス状の電圧であるため、1回の充電で点火
エネルギ蓄積用コンデンサを点火動作に必要な電圧まで
充電することはできず、昇圧トランスが発生する一連の
二次電圧により、点火エネルギ蓄積用コンデンサを徐々
に充電していくことになる。この場合、機関が1回転す
る間に点火エネルギ蓄積用コンデンサを点火動作に必要
な所定の電圧まで充電するためには、昇圧回路のチョッ
パ用スイッチのオンオフの周波数(上記の例では発振回
路2E´の発振周波数)を適当な値に設定する必要があ
る。
【0020】点火エネルギ蓄積用コンデンサの充電電圧
が低く、昇圧回路の負荷が大きいときには、点火エネル
ギ蓄積用コンデンサに充電電流が流れる時間が長いた
め、昇圧回路のチョッパ用スイッチのオンオフの周波数
を高く設定すると、チョッパ用スイッチの前回の導通時
に発生した磁束の一部が残っている状態で該スイッチが
導通する状態が生じ、一次電流がきわめて流れ易くな
る。従って昇圧トランスの一次電流は負荷が小さい場合
に比べて相当に大きくなり、機関の低速時に昇圧トラン
スの一次側の消費電力が多くなって昇圧トランスやチョ
ッパ用スイッチでの発熱が多くなるのを避けられない。
従って、点火エネルギ蓄積用コンデンサの充電電圧が低
く、昇圧回路の負荷が大きい状態では、チョッパ用スイ
ッチのオンオフの周波数を低く設定するのが好ましい。
【0021】また点火エネルギ蓄積用コンデンサの充電
電圧が高くなって、昇圧回路の負荷が小さくなった状態
では、該コンデンサに流れる充電電流が小さく、充電電
流が流れる時間も短くなるため、点火エネルギ蓄積用コ
ンデンサのオンオフの周波数を低く設定すると、点火エ
ネルギ蓄積用コンデンサの充電電圧を所定の値に到達さ
せるために必要な時間が長くかかり、該コンデンサの充
電速度が低下する。点火エネルギ蓄積用コンデンサの充
電速度が低下すると、十分な点火性能を得るために必要
な値まで点火エネルギ蓄積用コンデンサを充電すること
ができなくなって点火性能が低下する。従って、点火エ
ネルギ蓄積用コンデンサの充電電圧が高くなって昇圧回
路の負荷が小さくなった状態では、チョッパ用スイッチ
のオンオフの周波数を高く設定することが好ましい。
【0022】しかるに、従来のこの種の点火装置では、
チョッパ用スイッチのオンオフの周波数を一定としてい
たため、昇圧回路の負荷が大きい状態と小さい状態との
双方に対して適正な周波数を設定することができなかっ
た。
【0023】即ち、昇圧回路の負荷が小さいときに合わ
せてチョッパ用スイッチのオンオフの周波数を高く設定
すると、昇圧回路の負荷が大きいとき(点火エネルギ蓄
積用コンデンサの充電初期〜前半)に、チョッパ用スイ
ッチの前回の導通時に発生した磁束の一部が昇圧トラン
スの鉄心に残っている状態で該スイッチが導通する状態
が生じるため、昇圧トランスの一次電流が大きくなり、
昇圧回路の効率が悪くなって、昇圧トランスやチョッパ
用スイッチでの発熱が多くなる。
【0024】また点火エネルギ蓄積用コンデンサの充電
電圧が低く、昇圧回路の負荷が大きいときに合わせてチ
ョッパ用スイッチのオンオフの周波数を低く設定する
と、点火エネルギ蓄積用コンデンサの充電が進み、昇圧
回路の負荷が小さくなったときに点火エネルギ蓄積用コ
ンデンサの充電速度が低下するため、点火エネルギ蓄積
用コンデンサの充電電圧が所定の値に達することができ
なくなって点火性能が低下するという問題が生じる。
【0025】本発明の目的は、点火エネルギ蓄積用コン
デンサの充電速度を低下させることなく、昇圧トランス
での消費電力を少なくして昇圧回路の効率を向上させ、
昇圧トランスやチョッパ用スイッチでの発熱を抑制する
ことができるようにしたコンデンサ放電式内燃機関点火
方法及び該方法を実施する点火装置を提供することにあ
る。
【0026】
【課題を解決するための手段】本発明に係わる点火方法
においては、直流電源の出力電圧が一次コイルに印加さ
れる昇圧トランスと、駆動パルスが与えられている間導
通して直流電源から昇圧トランスに一次電流を流し該駆
動パルスが消滅した時に遮断状態になって該一次電流を
遮断させるチョッパ用スイッチ回路とを備えた昇圧回路
と、昇圧トランスの二次コイルに誘起する電圧が整流回
路を通して印加される点火エネルギ蓄積用コンデンサ
と、点火コイルと、点火信号が与えられたときに導通し
て点火エネルギ蓄積用コンデンサの電荷を点火コイルの
一次コイルを通して放電させる放電用スイッチとを設け
ておき、昇圧トランスの二次電流を検出して該二次電流
が零であることまたは該二次電流が所定のしきい値未満
であることが検出されたときにチョッパ用スイッチ回路
に所定の時間幅の駆動パルスを与えて昇圧トランスに一
次電流を流す過程と、駆動パルスの消滅により一次電流
が遮断したときに昇圧トランスの二次コイルに誘起する
電圧で点火エネルギ蓄積用コンデンサを一方の極性に充
電する過程とを繰り返すことにより点火エネルギ蓄積用
コンデンサを充電し、内燃機関の点火位置で放電用スイ
ッチに点火信号を与えて該放電用スイッチを導通させる
ことにより点火エネルギ蓄積用コンデンサの電荷を点火
コイルの一次コイルを通して放電させる。この点火エネ
ルギ蓄積用コンデンサの放電により点火コイルの二次コ
イルに誘起する高電圧を点火プラグに印加し、該高電圧
により点火プラグに火花を生じさせて機関を点火する。
【0027】上記の点火方法を実施する本発明に係わる
点火装置は、直流電源の出力電圧が一次コイルに印加さ
れる昇圧トランスと、駆動パルスが与えられている間導
通して直流電源から昇圧トランスに一次電流を流し該駆
動パルスが消滅した時に遮断状態になって該一次電流を
遮断させるチョッパ用スイッチ回路とを備えた昇圧回路
と、チョッパ用スイッチ回路に駆動パルスを供給するチ
ョッパ用スイッチ駆動回路と、点火コイルと、点火コイ
ルの一次側に設けられて昇圧回路の出力電圧で一方の極
性に充電される点火エネルギ蓄積用コンデンサと、内燃
機関の点火位置で点火信号が与えられたときに導通して
コンデンサの電荷を点火コイルの一次コイルを通して放
電させるように設けられた放電用スイッチとを備えたコ
ンデンサ放電式内燃機関点火装置であって、本発明にお
いては、チョッパ用スイッチ駆動回路が、昇圧用トラン
スの二次電流を検出して該二次電流が零であることが検
出されたときまたは、該二次電流が所定のしきい値レベ
ルよりも低いことが検出されたときにチョッパ駆動指令
信号を発生するチョッパ駆動指令信号発生回路と、チョ
ッパ駆動指令信号が発生したときにトリガされて所定の
時間幅のパルスを駆動パルスとして発生するパルス発生
回路とを備えている。
【0028】本発明の点火装置においても、上記点火エ
ネルギ蓄積用コンデンサの放電電流を検出して該コンデ
ンサの放電電流の大きさがしきい値以上であることが検
出されているときに駆動パルスの発生を阻止して昇圧回
路の昇圧動作を停止させる点火動作時昇圧動作停止回路
を更に設けることができ、上記点火エネルギ蓄積用コン
デンサの両端の電圧を検出して該コンデンサの両端の電
圧が設定値を超えたときに駆動パルスの発生を阻止して
昇圧回路の昇圧動作を停止させる充電電圧制限用昇圧動
作停止回路を更に設けることもできる。
【0029】また本発明においては、放電用スイッチに
与えられる点火信号が消滅する際にパルス発生回路をト
リガして駆動パルスを発生させる点火時トリガ回路を更
に設けることが好ましい。
【0030】上記チョッパ駆動指令信号発生回路は、例
えば、点火エネルギ蓄積用コンデンサの充電電流が順方
向に流れる向きにして該点火エネルギ蓄積用コンデンサ
の充電回路の途中に挿入された充電電流検出用ダイオー
ドと、直流電源の出力を入力としてほぼ一定の直流電圧
を出力する定電圧電源回路の出力でベース電流が与えら
れて導通し、充電電流検出用ダイオードの両端に生じる
順方向電圧降下によりベースエミッタ間が逆バイアスさ
れて遮断状態になる駆動指令信号発生用トランジスタと
により構成できる。またパルス発生回路は、定電圧電源
回路の出力により抵抗を通して充電される微分コンデン
サと、該微分コンデンサに流れる充電電流によりベース
電流が与えられて導通する微分パルス発生用トランジス
タと、該微分パルス発生用トランジスタのコレクタエミ
ッタ間に得られるパルス信号を反転して前記駆動パルス
として出力する反転回路と、駆動指令信号発生用トラン
ジスタが遮断状態になったときに導通して微分コンデン
サを放電させるとともに該駆動指令信号発生用トランジ
スタが導通状態にある間導通状態を保持して微分コンデ
ンサの充電を阻止し、駆動指令信号発生用トランジスタ
が導通状態になったときに遮断状態になって微分コンデ
ンサの充電を許容するように設けられた微分制御用トラ
ンジスタとにより構成できる。
【0031】
【作用】上記のように、昇圧トランスの二次電流を検出
して該二次電流が零であることまたは該二次電流が所定
のしきい値未満であることが検出されたときにチョッパ
用スイッチ回路に所定の時間幅の駆動パルスを与えて昇
圧トランスに一次電流を流す過程と、駆動パルスの消滅
により一次電流が遮断したときに昇圧トランスの二次コ
イルに誘起する電圧で点火エネルギ蓄積用コンデンサを
充電する過程とを繰り返すことにより点火エネルギ蓄積
用コンデンサを充電するようにすると、昇圧トランスに
二次電流が流れているとき、即ち昇圧トランスの鉄心に
磁束が流れているときに一次電流が流れないため、昇圧
トランスの一次電流が大きくなって該トランスでの消費
電力が増大するのを防いで昇圧回路の効率を高くするこ
とができ、昇圧トランスの発熱が増大したり、チョッパ
用スイッチでの発熱が増大したりするのを防ぐことがで
きる。
【0032】更に上記のように構成すると、二次電流が
零になった後直に一次電流が流れるため、昇圧トランス
の負荷が小さくなる(点火エネルギ蓄積用コンデンサの
充電が進んで充電電流が流れる時間が短くなる)につれ
て、チョッパ用スイッチのオンオフの周波数が高くなっ
ていく。従って機関の高速時に点火エネルギ蓄積用コン
デンサの両端の電圧を直線的に上昇させることができ、
点火エネルギ蓄積用コンデンサの充電速度を高くして常
に満足な点火動作を行なわせることができる。
【0033】
【実施例】図1は本発明の点火装置の実施例を示したも
ので、同図において、1は点火回路、2は充電用電源
部、3は点火信号発生部、4は充電電圧検出回路、5は
充電電圧制限用昇圧動作停止回路、6は点火動作時昇圧
動作停止回路、7は定電圧電源回路、8は点火時トリガ
回路である。以下各部の構成につき説明する。
【0034】点火回路1は、点火コイルIGと、点火コ
イルの一次側に設けられた点火エネルギ蓄積用コンデン
サCi と、点火信号Vi が与えられた時に導通してコン
デンサCi の電荷を点火コイルの一次コイルに放電させ
る放電用スイッチとしてのサイリスタSi と、機関の気
筒に取り付けられて点火コイルの二次コイルに接続され
た点火プラグPとを備えた周知のコンデンサ放電形の回
路である。コンデンサ放電形の点火回路の具体的な構成
には種々の変形があるが、図示の回路の構成を更に詳細
に説明すると、この例では点火コイルIGの一次コイル
L1 の一端が接地され、該一次コイルの他端に点火エネ
ルギ蓄積用コンデンサCi の一端が接続されている。コ
ンデンサCi の他端と接地間にカソードを接地側に向け
てサイリスタSi が接続され、サイリスタSi のゲート
カソード間に抵抗Ri が接続されている。点火コイルI
Gの一次コイルL1 の両端には、カソードを接地側に向
けたダイオードDi が接続されている。点火コイルIG
の二次コイルL2 の一端は一次コイルL1 の他端に共通
接続され、該二次コイルL2 の他端は機関の気筒に取り
付けられた点火プラグPの非接地側端子に接続されてい
る。
【0035】充電用電源部2は、負極が接地された直流
電源としてのバッテリ2Aと、昇圧トランス2B及びチ
ョッパ用スイッチ回路2Cからなる昇圧回路2Dと、チ
ョッパ駆動指令信号発生回路2Eと、微分制御回路2F
と、微分回路2Gと、反転回路2Hとを備えている。
【0036】この例では、バッテリ2Aの両端の電圧
(通常は12[V])が電源スイッチSWを通して定電
圧電源回路7に入力され、該定電圧電源回路7から得ら
れるほぼ一定の直流電圧Vccが後述する回路の電源端子
に印加される。
【0037】図示してないが、バッテリ2Aは内燃機関
に取り付けられた磁石発電機内に設けられたコンデンサ
充電用コイルの出力により所定の充電回路を通して充電
されるようになっている。
【0038】昇圧トランス2Bは、フェライトコアに一
次コイルW1 及び二次コイルW2 を巻装したもので、そ
の一次コイルW1 の一端はバッテリ2Aの正極端子に接
続されている。一次コイルW1 の他端にはFET(電界
効果トランジスタ)F1 のドレインが接続され、該FE
Tのソースは接地されている。Df はFETのドレイン
ソース間に存在する寄生ダイオードである。
【0039】FET F1 のゲートには抵抗R1 の一端
が接続され、該抵抗の他端はNPNトランジスタTR1
のエミッタとPNPトランジスタTR2 のエミッタとの
共通接続点に接続されている。トランジスタTR1 のコ
レクタは電源スイッチSWを通してバッテリ2Aの正極
端子に接続され、トランジスタTR2 のコレクタは接地
されている。トランジスタTR1 及びTR2 のベースは
共通に接続され、両トランジスタのベースの共通接続点
とトランジスタTR1 のコレクタとの間に抵抗R2 が接
続されている。トランジスタTR1 及びTR2 と抵抗R
1 及びR2 とによりFET F1 を駆動する駆動回路が
構成され、該駆動回路とFET F1 とによりチョッパ
用スイッチ回路2Cが構成されている。このチョッパ用
スイッチ回路2Cにおいては、トランジスタTR1 及び
TR2 のベースの共通接続点が駆動パルス入力端子とな
っていて、該入力端子に正極性の(接地に対して正電位
に立ち上がる)駆動パルスVd が与えられたときにトラ
ンジスタTR2 が遮断状態になり、トランジスタTR1
が導通状態になって、バッテリ2A側からスイッチSW
とトランジスタTR1 のコレクタエミッタ間と抵抗R1
とを通してFETF1 に駆動信号が与えられるようにな
っている。FET F1 は駆動信号が与えられている間
(駆動パルスVd が発生している間)導通して昇圧トラ
ンス2Bに一次電流を流す。
【0040】昇圧トランス2Bの二次コイルW2 の一端
はダイオードD1 を通して点火エネルギ蓄積用コンデン
サCi とサイリスタSi のアノードとの接続点に接続さ
れている。
【0041】昇圧トランスの二次コイルW2 の他端側に
はアノードが接地された充電電流検出用ダイオードD2
が設けられて、該ダイオードD2 が二次コイルW2 に直
列に接続され、ダイオードD2 のカソードにエミッタが
接地された駆動指令信号発生用トランジスタTR3 のベ
ースが接続されている。トランジスタTR3 のコレクタ
と定電圧電源回路7の出力端子との間、及びトランジス
タTR3 のベースと電源回路7の出力端子との間にそれ
ぞれ抵抗R3 及びR4 が接続され、トランジスタTR3
のベース接地間に抵抗R5 が接続されている。この例で
は、ダイオードD2 と、トランジスタTR3 と、抵抗R
3 〜R5 とにより、チョッパ駆動指令信号発生回路2E
が構成されている。
【0042】トランジスタTR3 のコレクタには微分制
御用トランジスタTR4 のベースが接続され、トランジ
スタTR4 のベースエミッタ間に抵抗R6 が接続されて
いる。この例では、トランジスタTR4 と抵抗R6 とに
より微分制御回路2Fが構成されている。
【0043】微分制御用トランジスタTR4 のコレクタ
は、微分コンデンサC1 の一端に接続され、該コンデン
サC1 の他端は、エミッタが接地された微分パルス発生
用トランジスタTR5 のベースに接続されている。トラ
ンジスタTR5 のベースエミッタ間にはアノードを接地
側に向けたダイオードD3 が接続され、微分コンデンサ
C1 の一端と電源回路の出力端子との間に抵抗R7 が接
続されている。この例では、微分コンデンサC1 と、微
分パルス発生用トランジスタTR5 と、ダイオードD3
と、抵抗R7 とにより、微分回路2Gが構成されてい
る。
【0044】反転回路2Hは、エミッタが接地されたN
PNトランジスタTR6 と、トランジスタTR6 のベー
スと電源回路7の出力端子との間に接続された抵抗R8
と、トランジスタTR6 のベースエミッタ間に接続され
た抵抗R9 とからなっており、トランジスタTR6 のベ
ース及びエミッタにそれぞれトランジスタTR5 のコレ
クタ及びエミッタが接続され、トランジスタTR6 のコ
レクタはチョッパ用スイッチ回路2Cの駆動パルス入力
端子(トランジスタTR1 及びTR2 のベース)に接続
されている。この例では、微分制御回路2Fと、微分回
路2Gと、反転回路2Hとにより、チョッパ駆動指令信
号が発生したときにトリガされて所定の時間幅のパルス
を駆動パルスVd として発生するパルス発生回路が構成
されている。
【0045】点火信号発生部3は、信号コイル3Aと、
該信号コイル3Aの出力を入力として点火位置を演算す
る点火位置演算装置3Bと、点火信号出力回路3Cとか
らなっている。
【0046】信号コイル3Aは、機関に取り付けられた
信号発電機に設けられていて、図2(A)に示したよう
に、機関の最大進角位置及び最小進角位置でそれぞれ第
1の信号Vs1及び第2の信号Vs2を発生する。点火位置
演算装置3Bは、信号Vs1及びVs2から得られる回転角
度情報と、回転速度情報とを用いて各回転速度における
点火位置を演算し、演算した点火位置で点火位置信号V
ipを出力する。この点火位置信号Vipは、点火信号出力
回路3Cの構成に応じて適宜の形をとるが、本実施例で
は、点火位置で高レベルから低レベル(接地電位)に立
ち下がる信号からなっている。
【0047】点火位置演算装置3Bとしては、アナログ
演算により点火位置を演算するアナログ式のものや、C
PUを用いて点火位置を演算するデジタル式のものが知
られているが、本実施例においては、いずれの形式の点
火位置演算装置を用いてもよい。
【0048】点火信号出力回路3Cは、エミッタが定電
圧電源回路7の出力端子に接続され、ベースが点火位置
演算装置3Bの出力端子に接続されたPNPトランジス
タTR7 と、トランジスタTR7 のコレクタに一端が接
続された抵抗R11と、抵抗R11の他端にアノードが接続
されたダイオードD4 とからなり、ダイオードD4 のカ
ソードが点火信号出力端子として点火回路1のサイリス
タSi のゲート(点火回路の点火信号入力端子)に接続
されている。
【0049】本実施例の点火信号出力回路3Cにおいて
は、点火位置信号Vipが与えられたときにトランジスタ
TR7 が導通し、該トランジスタTR7 のエミッタコレ
クタ間と抵抗R11とダイオードD4 とを通して点火信号
Vi [図2(B)]を出力する。この点火信号Vi の立
上り位置が機関の点火位置となる。
【0050】充電電圧検出回路4は、点火エネルギ蓄積
用コンデンサCi とサイリスタSiのアノードとの接続
点と接地間に接続された抵抗R12及びR13の直列回路か
らなり、抵抗R13の両端にコンデンサCi の充電電圧に
相応した出力電圧V4 を発生する。
【0051】充電電圧制限用昇圧動作停止回路5は、比
較器CP1 と抵抗R14及びR15の直列回路とからなって
おり、抵抗R14及びR15の直列回路の両端に定電圧電源
回路7から得られる電源電圧Vccが印加されている。抵
抗R15の両端に得られる参照電圧Vr2及び充電電圧検出
回路4の出力電圧V4 がそれぞれ比較器CP1 の非反転
入力端子及び反転入力端子に入力され、比較器CP1 の
出力端子は微分コンデンサC1 の一端に接続されてい
る。
【0052】点火動作時昇圧動作停止回路6は、比較器
CP2 と、抵抗R16及びR17の直列回路とからなってお
り、抵抗R16及びR17の直列回路の両端に電源電圧Vcc
が印加されている。抵抗R17の両端に得られる参照電圧
Vr3が比較器CP2 の非反転入力端子に入力され、点火
回路のサイリスタSi のゲートカソード間に得られる電
圧Vgkが比較器CP2 の反転入力端子に抵抗R18を通し
て入力されている。比較器CP2 の出力端子は微分コン
デンサC1 の一端に接続されている。
【0053】点火時トリガ回路8は、点火信号Vi が発
生したときに微分回路2Gをリセットし、該点火信号が
消滅する際に微分回路2Gの微分動作を開始させて、微
分制御回路2Fと、微分回路2Gと、反転回路2Hとか
らなるパルス発生回路からパルス信号を発生させる回路
で、エミッタが接地されたNPNトランジスタTR8
と、トランジスタTR8 のベースエミッタ間に接続され
た抵抗R19と、トランジスタTR8 のベースと点火信号
出力回路のトランジスタTR7 のコレクタとの間に接続
された抵抗R20とからなり、トランジスタTR8 のコレ
クタは微分コンデンサC1 の一端に接続されている。
【0054】次に上記実施例の動作を説明する。図1の
点火装置において、電源スイッチSWが開いている状態
で微分コンデンサC1 の電荷が零であるとする。電源ス
イッチSWが開いている状態では、トランジスタTR1
〜TR6 が遮断状態にあり、FET F1 は開いている
ため、昇圧トランス2Bは電圧の発生を停止している。
充電電源スイッチSWが投入されると、定電圧電源回路
7が電圧Vccを発生し、該電圧Vccがチョッパ駆動指令
信号発生回路2Eに印加されるが、このとき昇圧トラン
スの二次コイルW2 には電流が流れておらず、ダイオー
ドD2 の両端には順方向電圧降下が発生していないた
め、トランジスタTR3 が導通し、トランジスタTR4
は遮断状態にある。またこのとき電源電圧Vccが抵抗R
7 を通して微分コンデンサC1 に印加されるため、微分
コンデンサC1 に充電電流が流れる。この充電電流が流
れている間だけトランジスタTR5 が導通するため、該
トランジスタTR5 のコレクタエミッタ間に高電位から
ほぼ零電位まで立ち下がるパルス信号Vd ´が発生す
る。パルス信号Vd ´が発生している間(トランジスタ
TR5 が導通している間)だけトランジスタTR6 が遮
断状態になるため、該トランジスタTR6 のコレクタエ
ミッタ間にパルス信号Vd ´を反転させたものに相当す
る駆動パルスVd が発生する。駆動パルスVd が発生し
ている間(トランジスタTR6 が遮断している間)トラ
ンジスタTR2 が遮断状態になるため、トランジスタT
R1 と抵抗R1 とを通してFET F1 に駆動信号Vg
が与えられる。これによりFET F1 が導通状態にな
り、昇圧トランス2Bに一次電流が流れる。
【0055】本実施例においては、駆動パルスVd が発
生している間昇圧トランス2Bに一次電流が流れた場合
に、トランス2Bのコアを流れる磁束が飽和値に近い大
きさになるように(飽和はしないように)、駆動パルス
Vd のパルス幅が設定される。駆動パルスVd のパルス
幅は、微分回路2Gの抵抗R7 の抵抗値とコンデンサC
1 の静電容量とにより決まる時定数を調整することによ
り適宜に設定することができる。
【0056】駆動パルスVd が消滅すると、FET F
1 への駆動信号の供給が停止するため、該FETが遮断
状態になり、昇圧トランス2Bの一次電流が遮断され
る。これにより昇圧トランス2Bの二次コイルW2 に高
い電圧が誘起し、この電圧がダイオードD1 を通して点
火回路1に与えられる。このとき二次コイルW2 →ダイ
オードD1 →コンデンサCi →ダイオードDi 及び点火
コイルの一次コイルL1→ダイオードD2 →二次コイル
W2 の経路で点火エネルギ蓄積用コンデンサCiに充電
電流が流れ、該コンデンサCi が図示の極性に充電され
る。
【0057】コンデンサCi の充電電流が流れていると
きには、充電電流検出用ダイオードD2 の両端に図2
(D)に示すように順方向電圧降下(最大で約0.6ボ
ルト)Vakが生じ、この電圧降下によりトランジスタT
R3 のベースエミッタ間が逆バイアスされるため、該ト
ランジスタTR3 が遮断状態になり、トランジスタTR
4 が導通する。トランジスタTR4 が導通すると、微分
コンデンサC1 →トランジスタTR4 のコレクタエミッ
タ間→ダイオードD3 →微分コンデンサC1 の経路で微
分コンデンサC1 の電荷が放電する。昇圧トランスの二
次コイルW2 から点火エネルギ蓄積用コンデンサCi に
流れていた充電電流が所定のしきい値未満になり(ほぼ
零になり)、ダイオードD2 の両端の順方向電圧降下が
所定レベル未満になると、トランジスタTR3 が導通状
態になるため、トランジスタTR4が遮断状態になる。
トランジスタTR4 が遮断状態になると同時に微分コン
デンサC1 に充電電流が流れるため、微分回路2Gから
パルス信号Vd ´が発生し、反転回路2Hから駆動パル
スVd が発生する。
【0058】駆動パルスVd が発生すると、FET F
1 に駆動信号Vg が与えられて該FETが導通させられ
るため、昇圧トランス2Bに一次電流が流れる。駆動パ
ルスVd が消滅してFETが遮断状態になったときに昇
圧トランスの一次電流が遮断し、該トランスの二次コイ
ルW2 に電圧が誘起する。
【0059】以下同様の動作が繰り返され、図2(C)
に示すように、点火エネルギ蓄積用コンデンサCi の充
電電流(昇圧トランスの二次電流)が所定のしきい値未
満(または零)になるごとに一定の時間幅の駆動パルス
Vd が発生する。各駆動パルスが零に立ち下がる際に昇
圧トランスの一次電流が遮断されて、該トランスの二次
コイルに電圧が誘起し、該電圧により点火エネルギ蓄積
用コンデンサCi が充電されていく。
【0060】コンデンサCi の充電が進んでいくと、該
コンデンサCi に充電電流が流れる時間が短くなってい
くため、図2(C)に見られるように、駆動パルスVd
の発生間隔が短くなっていく。従って、点火エネルギ蓄
積用コンデンサCi の充電間隔は、該コンデンサの充電
が進むに従って短くなっていき、コンデンサCi の両端
の電圧(充電電圧)Vciは、図2(E)に示したように
直線的に上昇していく。
【0061】点火エネルギ蓄積用コンデンサCi の充電
電圧Vciが制限値Vcim に達すると、充電電圧検出回路
4の出力V4 が参照電圧Vr2を超えるため、比較器CP
1 の出力端子の電位が低レベル(接地電位)になり、微
分コンデンサC1 の一端をほぼ接地電位に保つ。そのた
め微分回路2Gがパルス信号Vd ´を発生しなくなり、
昇圧回路2Dの昇圧動作が停止する。これにより点火エ
ネルギ蓄積用コンデンサCi の充電が停止し、該コンデ
ンサCi の充電電圧が制限値Vcim を超えるのが防止さ
れる。
【0062】内燃機関の点火位置で点火位置演算装置3
が点火位置信号Vipを発生すると、点火信号出力回路3
Cが点火信号Vi を出力する。この点火信号はサイリス
タSi に与えられるため、該サイリスタSi が導通して
コンデンサCi の電荷を点火コイルIGの一次コイルを
通して放電させる。これにより点火コイルIGの二次コ
イルに点火用の高電圧が発生し、点火プラグPに火花が
生じて機関が点火される。
【0063】サイリスタSi が導通してコンデンサCi
の放電電流が流れている状態では、該サイリスタSi の
ゲートカソード間の電圧(コンデンサCi の放電電流の
検出値に相当する)Vgkが参照電圧Vr3を超えるため、
比較器CP2 の出力端子の電位がほぼ接地電位になり、
微分回路2Gの動作を停止させる。参照電圧Vr3の大き
さは、サイリスタSi のアノード電流が保持電流に相当
する大きさのときに該サイリスタSi のゲートカソード
間に生じる電圧降下よりも僅かに低い程度の値に設定し
ておく。このように、コンデンサCi の放電が行なわれ
てサイリスタSi に保持電流以上の電流が流れている状
態では、比較器CP2 の出力端子の電位がほぼ接地電位
になって微分回路2Gの動作を停止させ、これにより昇
圧回路2Dの動作を停止させて、該昇圧回路からコンデ
ンサCi に電圧が印加されるのを防ぐので、サイリスタ
Si のターンオフを確実に行なわせることができる。
【0064】また上記の実施例では、点火信号Vi が発
生したときに点火時トリガ回路8のトランジスタTR8
が導通して微分回路2GのコンデンサC1 を放電させ、
点火信号Vi が消滅したときにトランジスタTR8 が遮
断して微分回路2Gの動作を開始させる。そのため、点
火信号Vi が消滅する際に微分回路2Gからパルス信号
Vd ´が発生し、このパルスが反転回路2Hにより反転
されて駆動パルスVdとしてチョッパ用スイッチ2Cに
与えられる。
【0065】上記の実施例において、点火時トリガ回路
8が設けられていないものとすると、電源スイッチSW
を閉じた際に、微分コンデンサC1 に電荷が残っている
ときに昇圧動作を開始させることができない。即ち、電
源スイッチSWが閉じた際に微分コンデンサC1 が充電
された状態にあると、微分回路2Gがパルス信号を発生
しないため、昇圧回路2Dが昇圧動作を行なわない。昇
圧動作が行なわれないと、昇圧トランスの二次コイルW
2 に電流が流れないため、トランジスタTR3は導通状
態を保持し、トランジスタTR4 は遮断状態を保持す
る。このような状態が生じると、昇圧動作を開始するこ
とができず、点火動作を開始させることができない。ま
た電源スイッチSWを投入した際に該スイッチの接触抵
抗が大きく、電源電圧Vccが徐々に立上った場合にも、
微分回路2Gがパルス信号を発生しないため、上記と同
様の問題が生じる。
【0066】上記の実施例のように、点火時トリガ回路
8を設けて、点火信号が発生したときに微分回路2Gの
微分コンデンサを強制的に放電させ、該点火信号が消滅
したときに微分回路2Gの微分動作を開始させるように
すると、駆動パルスを確実に発生させることができるた
め、機関の始動に失敗するおそれをなくすことができ
る。
【0067】なお機関の停止時に微分コンデンサC1 に
電荷が残るのを防ぐため、電源スイッチSWが開かれた
際に該スイッチと連動して閉じるリセット用スイッチを
設けて、該リセット用スイッチを微分コンデンサC1 の
一端と接地間に直接または電流制限素子を介して接続す
ることにより微分コンデンサの放電を図る構成をとるこ
とができる。
【0068】上記のように、本発明の点火方法において
は、昇圧トランス2Bの二次電流を検出して該二次電流
が所定のしきい値未満であること(または該二次電流が
零であること)が検出されたときにチョッパ用スイッチ
回路2Cに所定の時間幅の駆動パルスVd を与えて昇圧
トランス2Bに一次電流を流す過程と、駆動パルスVd
の消滅により昇圧トランスの一次電流が遮断したときに
昇圧トランスの二次コイルに誘起する電圧で点火エネル
ギ蓄積用コンデンサCi を一方の極性に充電する過程と
を繰り返すことにより、点火エネルギ蓄積用コンデンサ
Ci を充電する。このように構成すると、昇圧トランス
2Bに二次電流が流れているとき、即ち昇圧トランス2
Bの鉄心に磁束が流れているときに一次電流が流れない
ため、昇圧トランスの一次電流が大きくなって該トラン
スでの消費電力が増大するのを防いで昇圧回路の効率を
高くすることができ、昇圧トランスの発熱が増大した
り、チョッパ用スイッチでの発熱が増大したりするのを
防ぐことができる。
【0069】更に上記のように構成すると、昇圧トラン
ス2Bの二次電流が零になった後直に一次電流が流れる
ため、昇圧トランスの負荷が小さくなる(点火エネルギ
蓄積用コンデンサの充電が進んで充電電流が流れる時間
が短くなる)につれて、チョッパ用スイッチのオンオフ
の周波数が高くなっていく。従って機関の高速時に点火
エネルギ蓄積用コンデンサの両端の電圧を直線的に上昇
させることができ、点火エネルギ蓄積用コンデンサの充
電効率を向上させることができる。
【0070】上記の実施例では、微分回路2Gを用いて
駆動パルスVd を発生させるようにしたが、本発明にお
いては、昇圧トランスの二次電流(またはコンデンサC
i の充電電流)がしきい値未満になったときに一定の時
間幅のパルスを駆動パルスとして発生させればよく、パ
ルスを発生させる回路の構成は上記の例に限定されな
い。例えば、昇圧トランスの二次電流がしきい値未満に
なって、チョッパ駆動指令信号発生回路2Eがチョッパ
駆動指令信号を発生したときに単安定マルチバイブレー
タをトリガすることにより駆動パルスを発生させる構成
をとることもできる。
【0071】上記の実施例では、チョッパ用スイッチ回
路2CをFETを主のスイッチ素子(昇圧トランスの一
次電流をオンオフするスイッチ素子)として構成した
が、トランジスタ等の他のオンオフ制御が可能なスイッ
チ素子を主のスイッチ素子としてチョッパ用スイッチ回
路を構成できるのはもちろんである。
【0072】上記の実施例では、点火位置演算装置を用
いて点火位置を演算しているが、信号コイルが発生する
信号で直接点火回路に点火信号を与えるようにしたコン
デンサ放電式の点火装置にも本発明を適用することがで
きる。
【0073】上記の実施例では、点火回路1のコンデン
サCi を点火コイルの一次コイルに対して直列に接続し
ているが、該コンデンサCi とサイリスタSi との位置
を入れ替えた構成の周知の点火回路が用いられる場合に
も本発明を適用することができる。
【0074】また上記の実施例では、放電用スイッチと
してサイリスタSi を用いているが、サイリスタに代え
てFET等の他のスイッチ素子を用いることもできる。
【0075】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、昇圧ト
ランスの二次電流を検出して該二次電流が零であること
または該二次電流が所定のしきい値未満であることが検
出されたときにチョッパ用スイッチ回路に所定の時間幅
の駆動パルスを与えて昇圧トランスに一次電流を流す過
程と、駆動パルスの消滅により一次電流が遮断したとき
に昇圧トランスの二次コイルに誘起する電圧で点火エネ
ルギ蓄積用コンデンサを充電する過程とを繰り返すこと
により点火エネルギ蓄積用コンデンサを充電するように
したので、昇圧トランスに二次電流が流れていて昇圧ト
ランスの鉄心に磁束が流れている状態で一次電流が流れ
るのを防ぐことができる。従って、昇圧トランスの一次
電流が大きくなって該トランスでの消費電力が増大する
のを防いで昇圧回路の効率を高くすることができ、昇圧
トランスの発熱が増大したり、チョッパ用スイッチでの
発熱が増大したりするのを防ぐことができる。
【0076】また本発明によれば、二次電流が零になっ
た後直に一次電流が流れるため、点火エネルギ蓄積用コ
ンデンサの充電が進んで昇圧トランスの負荷が小さくな
るにつれて、チョッパ用スイッチのオンオフの周波数を
高くしていくことができる。従って機関の高速時に点火
エネルギ蓄積用コンデンサの両端の電圧を直線的に上昇
させることができ、点火エネルギ蓄積用コンデンサの充
電速度を高くして、常に高い点火性能を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる点火装置の実施例を示した回路
図である。
【図2】図1の各部の電圧波形を示した波形図である。
【図3】従来の点火装置の構成を示した回路図である。
【図4】図3の各部の電圧波形を示した波形図である。
【符号の説明】
1 点火回路 2 充電用電源部 2A バッテリ 2B 昇圧トランス 2C チョッパ用スイッチ回路 2D 昇圧回路 2E チョッパ駆動指令信号発生回路 2F 微分制御回路 2G 微分回路 2H 反転回路 3 点火信号発生部 4 充電電圧検出回路 5 充電電圧制限用昇圧動作停止回路 6 点火動作時昇圧動作停止回路

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電源の出力電圧が一次コイルに印加
    される昇圧トランスと、駆動パルスが与えられている間
    導通して前記直流電源から昇圧トランスに一次電流を流
    し該駆動パルスが消滅した時に遮断状態になって該一次
    電流を遮断させるチョッパ用スイッチ回路とを備えた昇
    圧回路と、前記昇圧トランスの二次コイルに誘起する電
    圧が整流回路を通して印加される点火エネルギ蓄積用コ
    ンデンサと、点火コイルと、点火信号が与えられたとき
    に導通して点火エネルギ蓄積用コンデンサの電荷を前記
    点火コイルの一次コイルを通して放電させる放電用スイ
    ッチとを設けておき、 前記昇圧トランスの二次電流を検出して該二次電流が零
    であること、または該二次電流が所定のしきい値未満で
    あることが検出されたときに前記チョッパ用スイッチ回
    路に所定の時間幅の駆動パルスを与えて前記昇圧トラン
    スに一次電流を流す過程と、前記駆動パルスの消滅によ
    り前記一次電流が遮断したときに昇圧トランスの二次コ
    イルに誘起する電圧で前記点火エネルギ蓄積用コンデン
    サを一方の極性に充電する過程とを繰り返すことにより
    前記点火エネルギ蓄積用コンデンサを充電し、 内燃機関の点火位置で前記放電用スイッチに点火信号を
    与えて該放電用スイッチを導通させることにより前記点
    火エネルギ蓄積用コンデンサの電荷を点火コイルの一次
    コイルを通して放電させ、 前記点火エネルギ蓄積用コンデンサの放電により点火コ
    イルの二次コイルに誘起する高電圧を点火プラグに印加
    して該点火プラグに火花を生じさせることにより機関を
    点火することを特徴とするコンデンサ放電式内燃機関点
    火方法。
  2. 【請求項2】 直流電源の出力電圧が一次コイルに印加
    される昇圧トランスと、駆動パルスが与えられている間
    導通して前記直流電源から昇圧トランスに一次電流を流
    し該駆動パルスが消滅した時に遮断状態になって該一次
    電流を遮断させるチョッパ用スイッチ回路とを備えた昇
    圧回路と、 前記チョッパ用スイッチ回路に駆動パルスを供給するチ
    ョッパ用スイッチ駆動回路と、 点火コイルと、 前記点火コイルの一次側に設けられて前記昇圧回路の出
    力電圧で一方の極性に充電される点火エネルギ蓄積用コ
    ンデンサと、 内燃機関の点火位置で点火信号が与えられたときに導通
    して前記コンデンサの電荷を点火コイルの一次コイルを
    通して放電させるように設けられた放電用スイッチとを
    備えたコンデンサ放電式内燃機関点火装置において、 前記チョッパ用スイッチ駆動回路は、 前記昇圧用トランスの二次電流を検出して該二次電流が
    零であることが検出されたときまたは所定のしきい値レ
    ベルよりも低いことが検出されたときにチョッパ駆動指
    令信号を発生するチョッパ駆動指令信号発生回路と、 前記チョッパ駆動指令信号が発生したときにトリガされ
    て所定の時間幅のパルスを前記駆動パルスとして発生す
    るパルス発生回路とを具備したことを特徴とするコンデ
    ンサ放電式内燃機関点火装置。
  3. 【請求項3】 前記点火エネルギ蓄積用コンデンサの放
    電電流を検出して該コンデンサの放電電流の大きさがし
    きい値以上であることが検出されているときに前記駆動
    パルスの発生を阻止して昇圧回路の昇圧動作を停止させ
    る点火動作時昇圧動作停止回路が更に設けられているこ
    とを特徴とする請求項2に記載のコンデンサ放電式内燃
    機関点火装置。
  4. 【請求項4】 前記点火エネルギ蓄積用コンデンサの両
    端の電圧を検出して該コンデンサの両端の電圧が設定値
    を超えたときに前記駆動パルスの発生を阻止して昇圧回
    路の昇圧動作を停止させる充電電圧制限用昇圧動作停止
    回路が更に設けられていることを特徴とする請求項2ま
    たは3に記載のコンデンサ放電式内燃機関点火装置。
  5. 【請求項5】 前記放電用スイッチに与えられる点火信
    号が消滅する際に前記パルス発生回路をトリガして前記
    駆動パルスを発生させる点火時トリガ回路が更に設けら
    れていることを特徴とする請求項2,3または4のいず
    れかに記載のコンデンサ放電式内燃機関点火装置。
  6. 【請求項6】 前記チョッパ駆動指令信号発生回路は、
    前記点火エネルギ蓄積用コンデンサの充電電流が順方向
    に流れる向きにして該点火エネルギ蓄積用コンデンサの
    充電回路の途中に挿入された充電電流検出用ダイオード
    と、前記直流電源の出力を入力としてほぼ一定の直流電
    圧を出力する定電圧電源回路の出力でベース電流が与え
    られて導通し、前記充電電流検出用ダイオードの両端に
    生じる順方向電圧降下によりベースエミッタ間が逆バイ
    アスされて遮断状態になる駆動指令信号発生用トランジ
    スタとを備え、 前記パルス発生回路は、前記定電圧電源回路の出力によ
    り抵抗を通して充電される微分コンデンサと、該微分コ
    ンデンサに流れる充電電流によりベース電流が与えられ
    て導通する微分パルス発生用トランジスタと、該微分パ
    ルス発生用トランジスタのコレクタエミッタ間に得られ
    るパルス信号を反転して前記駆動パルスとして出力する
    反転回路と、前記駆動指令信号発生用トランジスタが遮
    断状態になったときに導通して前記微分コンデンサを放
    電させるとともに該駆動指令信号発生用トランジスタが
    導通状態にある間導通状態を保持して微分コンデンサの
    充電を阻止し、前記駆動指令信号発生用トランジスタが
    導通状態になったときに遮断状態になって前記微分コン
    デンサの充電を許容するように設けられた微分制御用ト
    ランジスタとからなっていることを特徴とする請求項
    2,3,4または5のいずれかに記載のコンデンサ放電
    式内燃機関点火装置。
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