JP3351370B2 - コンデンサ放電式内燃機関用点火装置 - Google Patents

コンデンサ放電式内燃機関用点火装置

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JP3351370B2
JP3351370B2 JP35947998A JP35947998A JP3351370B2 JP 3351370 B2 JP3351370 B2 JP 3351370B2 JP 35947998 A JP35947998 A JP 35947998A JP 35947998 A JP35947998 A JP 35947998A JP 3351370 B2 JP3351370 B2 JP 3351370B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はコンデンサ放電式の
内燃機関用点火装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動二輪車、船外機、スノーモビル等の
内燃機関を点火する点火装置として用いられているコン
デンサ放電式の点火装置は、点火コイルと、該点火コイ
ルの一次側に設けられていて点火エネルギを蓄積する点
火用コンデンサと、点火信号が与えられたときに導通し
て点火用コンデンサの電荷を点火コイルの一次コイルを
通して放電させる放電用サイリスタと、点火コイルの二
次コイルに接続されて該二次コイルに点火用の高電圧が
誘起したときに火花を生じる点火プラグとを有する点火
回路と、点火用コンデンサを充電する充電用電源部と、
内燃機関の点火時期に放電用サイリスタに点火信号を与
える点火制御装置とを備えて構成される。点火用コンデ
ンサの充電方式としては、AC方式とDC方式とがあ
る。AC方式では、内燃機関に取り付けられた磁石発電
機内に設けられたエキサイタコイルを用いてその整流出
力で直接点火用コンデンサを充電する。DC方式では、
バッテリの出力電圧(通常は12[V])をチョッパ回
路を用いたDC−DCコンバータにより昇圧して得た直
流電圧、または内燃機関に取り付けられた磁石発電機内
に設けられた発電コイルの出力電圧を整流して設定値以
下に制限された直流電圧を発生する電源回路の出力をD
C−DCコンバータにより昇圧して得た直流電圧で点火
用コンデンサを充電する。
【0003】AC方式による場合には、巻数が多いエキ
サイタコイルを磁石発電機内に設ける必要あるため、発
電機が大形になるのを避けられないが、上記DC方式で
は、巻数が少なく、出力電圧が低い発電コイルを設けれ
ばよいため、発電機が大形化するのを防ぐことができ
る。
【0004】一般にDC−DCコンバータは、昇圧トラ
ンスと、該昇圧トランスの一次電流を断続するチョッパ
用スイッチと、このチョッパ用スイッチをオンオフさせ
るチョッパ用スイッチ駆動回路とにより構成され、チョ
ッパ用スイッチがオフ状態になる時に昇圧トランスの二
次コイルに昇圧された電圧を誘起させるようになってい
る。昇圧トランスとしては、100[KHz]程度の高
い周波数に応答し得るフェライトコアを用いた小形のも
のを用いることができ、またチョッパ用スイッチ及びス
イッチ駆動回路も小形に構成できるため、DC−DCコ
ンータは小形に構成することができる。
【0005】この種の点火装置では、昇圧トランスの一
次電流が遮断されたときに該トランスの二次側に誘起す
る二次電圧がパルス状の電圧であるため、機関が1回転
する間に点火用コンデンサを点火動作に必要な所定の電
圧まで充電するためには、点火用コンデンサの充電を繰
り返し行わせることが必要であり、昇圧回路のチョッパ
用スイッチのオンオフの周波数を適当な値に設定する必
要がある。
【0006】点火用コンデンサの充電を繰り返し行わせ
る場合、点火用コンデンサの充電電圧が低い状態にある
ときには、チョッパ用スイッチが遮断されたときに点火
用コンデンサに流れる充電電流の継続時間が長くなるた
め、充電電流が流れている間にチョッパ用スイッチの次
回の導通が生ずると一次電流が大きくなって昇圧トラン
スの一次側の消費電力が大きくなり好ましくない。ま
た、電源電圧が変化した場合でもチョッパ用スイッチの
1回の遮断により昇圧トランスの二次コイルに誘起する
電圧がほとんど変化しないようにして、点火用コンデン
サの充電電圧が不足するおそれがないようにするのが好
ましい。
【0007】そこで本出願人は先に、特願平8−143
15号において、DC方式の充電方式を採用したコンデ
ンサ放電式の内燃機関用点火装置として、昇圧トランス
の二次電流が零または所定のしきい値未満になったとき
にチョッパ用スイッチを導通させて昇圧トランスに一次
電流を流すようにするとともに、昇圧トランスの一次電
流が設定値に達したときに該一次電流を遮断することに
より電源電圧が変化しても昇圧トランスの二次コイルに
誘起する電圧がほとんど変化しないようにしたものを提
案した。
【0008】上記既提案の点火装置では、昇圧回路の電
源がバッテリであるが、昇圧回路の電源としては、既述
のように、磁石発電機内に設けられた低圧の発電コイル
の交流出力を整流して設定値以下の直流電圧を発生させ
る電源回路と、該電源回路の出力電圧で充電される大静
電容量(例えば1000[μF])の電源コンデンサと
を設けて、該電源コンデンサの両端に得られる電圧を昇
圧回路の入力電圧とすることができる。この場合には、
バッテリを用いる必要がないため、バッテリを搭載しな
い乗り物等に用いる内燃機関にも適用することができ
る。また発電コイルは、太い線を用いて巻数を少なく巻
回すればよく、AC方式で用いるエキサイタコイルのよ
うに細い線を用いて多数回巻回する必要がないため、コ
イルを巻回する際に断線が生じるおそれを無くすことが
できる。
【0009】図6は、低圧の発電コイルを用いたDC方
式により充電用電源部を構成した従来のこの種のコンデ
ンサ放電式の内燃機関用点火装置の構成を示したもので
ある。同図において、1はコンデンサ放電式の点火回
路、2は発電コイル、3は電源回路、4は電源コンデン
サ、5はDC−DCコンバータ、6は充電電圧検出回
路、7は点火制御装置である。
【0010】点火回路1は、点火コイルIGと、DC−
DCコンバータ5の出力電圧により図示の極性に充電さ
れる点火用コンデンサCi と、放電用サイリスタSi
と、点火プラグPとを備えた回路により構成されてい
る。この点火回路においては、内燃機関の点火時期に放
電用サイリスタSi に点火信号Vi が与えられて該サイ
リスタが導通し、図示の極性に充電された点火用コンデ
ンサCi の電荷がサイリスタSi と点火コイルIGの一
次コイルL1 とを通して放電する。これにより、点火コ
イルの二次コイルL2 に点火用の高電圧が誘起して点火
プラグPに火花が生じる。
【0011】発電コイル2は、図示しない内燃機関と同
期回転する磁石発電機内に設けられていて、機関の回転
に同期して正負の半サイクルの電圧からなる交流電圧を
誘起する。
【0012】電源回路3は発電コイル2の出力を整流し
て設定値以下に制限された直流電圧を発生し、電源コン
デンサ4を図示の極性に充電する。電源コンデンサ4の
両端に得られる直流電圧Ec は各部の電源端子に印加さ
れる。
【0013】DC−DCコンバータ5は電源コンデンサ
4の両端間の電圧を昇圧する回路で、昇圧トランス5A
と、電界効果トランジスタ(FET)F1 からなるチョ
ッパ用スイッチ5Bと、チョッパ用スイッチ駆動回路5
Cと、遮断指令信号発生回路5Dと、微分コンデンサ放
電回路5Eとを備えている。
【0014】充電電圧検出回路6は、点火用コンデンサ
Ci の充電電圧に相応する検出電圧を充電電圧の設定値
に相応する基準電圧と比較して、充電電圧が設定値に達
するとDC−DCコンバータ5の昇圧動作を停止させる
ための信号を発生する。
【0015】点火制御装置7は、パルサコイル7Aと、
波形整形回路7Bと、点火時期演算部7C´と、点火信
号出力回路7Dと、点火動作時昇圧動作停止回路7Eと
を備えている。この点火制御装置において、点火時期演
算部7C´は、内燃機関に取り付けられた信号発電機内
に設けられたパルサコイル7Aが発生するパルス信号か
ら得られる回転数情報と回転角度情報とに基づいて機関
の各回転数における点火時期を演算し、演算された点火
時期が検出された時に点火時期検出信号を発生する。点
火信号出力回路7Dは、点火時期検出信号が発生したと
きに点火回路の放電用サイリスタSi に点火信号Vi を
与える。点火動作時昇圧動作停止回路7Eは、点火信号
Vi が発生している間DC−DCコンバータ5の昇圧動
作を停止させるための信号を出力する。
【0016】図6に示した点火装置では、DC−DCコ
ンバータ5のチョッパ用スイッチ駆動回路5Cが、微分
コンデンサCd と抵抗R3 及びR4 とトランジスタTR
1 とからなる微分回路を備えていて、電源コンデンサ4
の両端の電圧Ec により微分コンデンサCd に充電電流
が流れている短い時間の間トランジスタTR1 のコレク
タに高レベルから零レベルに立ち下がる負極性の微分パ
ルスが得られるようになっている。この微分パルスは、
トランジスタTR2 〜TR4 により極性を反転されて、
微分コンデンサCd に充電電流が流れている時間に相当
するパルス幅を有する正極性の駆動パルスVg に変換さ
れ、該駆動パルスVg がチョッパ用スイッチ5Bを構成
するFET F1 のゲートに与えられる。
【0017】FET F1 に駆動パルスVg が与えられ
ると、該FETがオン状態になって昇圧トランス5Aに
一次電流が流れる。一次電流検出用抵抗R9 の両端に得
られる電圧により検出された一次電流の大きさが、基準
信号Vr1で与えられる一次電流の設定値に達すると(抵
抗R9 の両端に得られる検出信号電圧が基準信号Vr1に
達すると)、遮断指令信号発生回路5Dの出力が零レベ
ルになってトランジスタTR1 を遮断状態にする。これ
により、駆動パルスVg が消滅してFET F1 がオフ
状態になり、昇圧トランスの一次電流が遮断される。従
って、電源コンデンサ4の両端の電圧がある値以上ある
ときには、該電源コンデンサの両端の電圧の大きさが変
化しても昇圧トランスの一次電流は一定の設定値で遮断
されるので、一次電流の遮断によって昇圧トランスの二
次コイルに誘起するパルス状の電圧の大きさはほぼ一定
になる。
【0018】微分コンデンサ放電回路5Eのダイオード
D4 を通して昇圧トランス5Aにしきい値以上の二次電
流が流れると、トランジスタTR5 が遮断されてトラン
ジスタTR6 が導通状態になる。トランジスタTR6 が
導通状態になると、微分コンデンサCd の電荷がほぼ瞬
時に放電させられる。二次電流がしきい値以上になって
いる期間微分コンデンサCd の充電が阻止され、二次電
流がしきい値未満になるまでの間FET F1 がオフ状
態に保持される。このように、しきい値以上の二次電流
が流れている期間FETをオフ状態に保持するようにし
ておくと、昇圧トランスに大きな一次電流が流れて該昇
圧トランスが発熱するのを防ぐことができる。
【0019】昇圧トランスの二次電流がしきい値未満ま
で減少すると、微分コンデンサCdの充電が再開され、
上記の動作が繰り返されて点火用コンデンサCi が充電
されていく。充電電圧検出回路6により検出された点火
用コンデンサCi の充電電圧が設定値に達すると、充電
電圧検出回路6の出力が低レベルになって微分コンデン
サCd の充電が阻止され、これによりDC−DCコンバ
ータによる昇圧動作が停止するので、点火用コンデンサ
Ci の充電電圧が設定値以下に制限される。
【0020】内燃機関の点火時期に点火制御装置の点火
信号出力回路7Dから放電用サイリスタSi に点火信号
Vi が与えられると、該サイリスタが導通して点火用コ
ンデンサCi に蓄積された電荷が点火コイルIGの一次
コイルを通して放電し、該点火コイルの二次コイルに点
火用高電圧が誘起して点火プラグPに火花が生じる。点
火信号出力回路7Dから点火信号Vi が出力されている
間は点火動作時昇圧動作停止回路7EのトランジスタT
R11が導通状態になって微分コンデンサCdの充電が阻
止されるので、点火信号Vi が発生している間DC−D
Cコンバータの昇圧動作が停止し、放電用サイリスタの
転流が確実に行われる。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】図6に示した従来の点
火装置では、図7(A)に示したように、点火時期t1
において点火用コンデンサCi が放電した後、チョッパ
用スイッチ5Bのオンオフ動作が連続して行われて昇圧
トランス5Aに一次電流I1 が流れると、一次電流が流
れる毎に電源コンデンサ4の電荷が放電する。そのた
め、電源回路3による充電量よりも放電量が大きいと、
電源コンデンサ4の両端の電圧Ec は図7(B)に示す
ように時間tの経過に伴って低下していく。また点火用
コンデンサCi は一次電流I1tが遮断される毎に昇圧ト
ランスの二次コイルに誘起するパルス状の電圧で充電さ
れて、該点火用コンデンサCi の充電電圧Vc は図7
(C)に示すように上昇していく。
【0022】機関の中速領域では、図7(C)に示した
ように次回の点火時期t1 ´よりも充分前の時刻t2 で
点火用コンデンサCi の充電電圧Vc が設定値Vcsに達
するため、時刻t2 までにチョッパ用スイッチ5Bがオ
フ状態になって昇圧トランスの一次電流が流れなくな
る。そのため、電源コンデンサ4は放電することなく電
源回路3の出力で充電されて該コンデンサの両端の電圧
Ec は電源回路3の出力電圧Ecoの設定値Ecsまで回復
してくる。
【0023】しかし、機関の回転速度が更に上昇して点
火間隔(時間)が短くなると、点火用コンデンデンサの
充電電圧Vc が設定値に達した後次の点火時期t1 ´が
到来するまでの時間が短くなるため、電源コンデンサ4
の両端の電圧Ec の回復が悪くなり、図8(C)に示す
ように、次の点火時期t1 ´までの間に点火用コンデン
サの充電電圧Vc が設定値Vcsに達しない状態が生じ
る。このような状態が生じると、図8(A)に示すよう
に、昇圧トランスの一次電流の断続動作が次の点火時期
t1 ´まで継続することになるため、電源コンデンサ4
の両端の電圧Ecの大きさが回復することができなくな
り、電圧Ec は、図8(B)に示すように更に低下して
いく。
【0024】また、電源コンデンサ4の両端の電圧Ec
が低ければ低いほど昇圧トランスの一次電流が設定値に
達するまでの時間が長くなるため、電源コンデンサの両
端の電圧Ec が低くなると、微分回路の抵抗R3 の抵抗
値と微分コンデンサCd の静電容量の大きさとにより定
まる駆動パルスVg の時間幅内で昇圧トランスの一次電
流が設定値に達しない状態が生じるようになる。このよ
うな状態が生じると、昇圧トランスの二次コイルに誘起
するパルス電圧の発生時間間隔が長くなる上にその波高
値が低下するため、機関の回転速度がある値に達すると
上記の現象が急激に進展して電源コンデンサ4の両端の
電圧Ec 及び点火用コンデンサCi の充電電圧Vcが急
落し、その状態で平衡するという現象が生じる。
【0025】実験によると、機関の高速時に電源コンデ
ンサ4の両端の電圧Ec は、電源回路3の出力電圧の設
定値である14[V]から6[V]まで低下することが
あり、また点火用コンデンサCi の充電電圧Vc は、設
定値の250[V]から120[V]まで低下すること
が明らかになった。
【0026】低下した電源回路の出力電圧を設定値まで
回復させるには、回転速度を中速領域の速度まで低下さ
せる必要があるため、回転速度の上昇時と下降時とで点
火用コンデンサCi の充電電圧Vc の回転速度特性に大
差が生じて、機関の点火が不安定になるという問題があ
った。
【0027】本発明の目的は、DC方式により点火用コ
ンデンサを充電するコンデンサ放電式の内燃機関用点火
装置において、機関の高速時に電源コンデンサの両端の
電圧や点火用コンデンサの充電電圧が突然大きく低下す
ることがないようにして、常に安定した点火動作を行わ
せることができるようにすることにある。
【0028】
【課題を解決するための手段】本発明が対象とする内燃
機関用点火装置は、内燃機関と同期回転する磁石式交流
発電機内に設けられて正負の半サイクルの電圧を誘起す
る発電コイルと、該発電コイルの出力を整流して設定値
以下の直流電圧を発生する電源回路と、上記電源回路の
両端に接続されて該電源回路の出力で充電される電源コ
ンデンサと、電源コンデンサの両端の電圧が一次コイル
に印加される昇圧トランスと、駆動パルスが与えられて
いる間オン状態になって電源回路から昇圧トランスに一
次電流を流し、駆動パルスが消滅した時にオフ状態にな
って該一次電流を遮断するチョッパ用スイッチと、電源
回路から充電電流が与えられて一定の時定数で充電され
る微分コンデンサを有して該微分コンデンサに充電電流
が流れている時間に相当するパルス幅のパルスを駆動パ
ルスとしてチョッパ用スイッチに与えるチョッパ用スイ
ッチ駆動回路と、昇圧トランスにしきい値以上の二次電
流が流れたときに微分コンデンサをほぼ瞬時に放電させ
るとともに二次電流がしきい値以上になっている期間微
分コンデンサの充電を阻止する微分コンデンサ放電回路
とを備えて、チョッパ用スイッチのオンオフにより電源
回路が発生する直流電圧を昇圧するDC−DCコンバー
タと、点火コイルと、該点火コイルの一次側に設けられ
てDC−DCコンバータの出力で一方の極性に充電され
る点火用コンデンサと、点火信号が与えられたときに導
通して点火用コンデンサの電荷を点火コイルの一次コイ
ルを通して放電させる放電用サイリスタとを有して、点
火用コンデンサの電荷の放電により点火コイルの二次コ
イルに点火用の高電圧を発生させる点火回路と、内燃機
関の点火時期に放電用サイリスタに点火信号を与える点
火制御装置とを備えたものである。
【0029】本発明においては、電源コンデンサの両端
の電圧を検出して検出した電圧が設定値以下のときにチ
ョッバ用スイッチへの駆動バルスの供給を阻止して該チ
ョッパ用スイッチをオフ状態に保つことによりDC−D
Cコンバータの昇圧動作を停止するコンバータ停止動作
を行うコンバータ停止回路と、内燃機関の回転速度を検
出して該回転速度が設定速度以下のときにコンバータ停
止回路のコンバータ停止動作を阻止してDC−DCコン
バータの昇圧動作を許容する低速時昇圧動作許容回路と
を設けた。
【0030】上記コンバータ停止回路は、電源コンデン
サの両端の電圧を検出して電圧検出信号を発生する電圧
検出回路と、前記設定電圧を与える基準信号を発生する
基準信号電圧発生回路と、オフ状態にあるときにチョッ
パ用スイッチへの駆動パルスの供給を許容し、オン状態
になったときにチョッパ用スイッチへの駆動パルスの供
給を阻止するように設けられた駆動パルス供給制御用ス
イッチと、電圧検出信号と基準信号とを比較して電圧検
出信号の大きさが基準信号の大きさ以下のときに駆動パ
ルス供給制御用スイッチに駆動信号を与えて該スイッチ
をオン状態にし、電圧検出信号の大きさが基準信号の大
きさを超えているときに駆動パルス供給制御用スイッチ
への駆動信号の供給を停止して該スイッチをオフ状態に
するスイッチ制御用比較器とを備えた回路により構成す
ることができる。
【0031】低速時昇圧動作許容回路は、内燃機関の回
転速度が設定速度以下のときに駆動パルス供給制御用ス
イッチへの駆動信号の供給を阻止するように構成する。
【0032】上記のようにコンバータ停止回路を設ける
と、電源コンデンサの両端の電圧が設定値以下になった
ときにチョッパ用スイッチがオフ状態になるので、電源
コンデンサはDC−DCコンバータに電流を供給するこ
となく、電源回路の出力電圧により充電されて該電源コ
ンデンサの両端の電圧が上昇していく。電源コンデンサ
の両端の電圧が上昇して設定値を超えると、チョッパ用
スイッチが再びオン状態になって昇圧トランスに一次電
流が流れるので電源コンデンサの両端の電圧は再び低下
していく。上記の動作が繰り返されて電源コンデンサの
両端の電圧はほぼ設定値に維持された状態でDC−DC
コンバータの昇圧動作が行われ、点火用コンデンサの充
電電圧は上昇していく。従って、内燃機関の回転が高速
状態になっても、従来の点火装置でみられるように電源
コンデンサの両端の電圧や点火用コンデンサの充電電圧
が大きく低下してしまうという現象は発生しない。
【0033】また、内燃機関の回転速度が設定速度以下
の低速であって電源コンデンサの両端の電圧が設定値に
達しない状態にある時には、電源コンデンサの両端の電
圧が設定値以下であるときに低速時昇圧動作停止回路が
コンバータ停止回路によるコンバータ停止動作を阻止す
ることによりDC−DCコンバータの昇圧動作を許容し
て点火用コンデンサの充電を可能にする。機関の低速時
には、点火間隔(時間)が長いので、電源コンデンサの
両端の電圧が設定値以下の低い状態にあるときでも、点
火用コンデンサの充電電圧は点火に必要な所要の値まで
達することができる。
【0034】
【発明の実施の形態】以下図1を参照して、本発明の好
ましい実施の形態を説明する。
【0035】図1において、1は点火回路、2は発電コ
イル、3は電源回路、4は電源コンデンサ、5はDC−
DCコンバータ、6は充電電圧検出回路、7は点火制御
装置、8はコンバータ停止回路である。以下各部の構成
について説明する。
【0036】なおこの例において、点火回路1と、発電
コイル2と、電源回路3と、電源コンデンサ4と、DC
−DCコンバータ5と、充電電圧検出回路6とは、図6
に示した従来例における相当部分と同様の構成を有す
る。
【0037】点火回路1は、一端が接地された一次コイ
ルL1 及び一端が一次コイルL1 の他端に接続された二
次コイルL2 を有する点火コイルIGと、一次コイルL
1 の他端に一端が接続された点火用コンデンサCi と、
該コンデンサCi の他端と接地間にカソードを接地側に
向けて接続されていて点火信号Vi が与えられた時に導
通して点火用コンデンサCi の電荷を点火コイルの一次
コイルL1 を通して放電させる放電用サイリスタSi
と、内燃機関の気筒に取り付けられて点火コイルの二次
コイルL2 の他端に接続された点火プラグPとを備えた
周知のコンデンサ放電形の回路で、この例では点火コイ
ルの一次コイルL1 の両端間にはカソードを接地側に向
けたダイオードDi が接続され、また放電用サイリスタ
Si のゲートカソード間には抵抗Ri が接続されてい
る。
【0038】発電コイル2は、図示しない内燃機関に取
り付けられた磁石式交流発電機内に設けられた点火装置
専用の発電コイルで、この発電コイルは大きな電流を流
すことができるように十分太い導線を用いて巻回されて
おり、機関の回転に同期して交流電圧を発生する。発電
コイルの一端は接地され、他端は電源回路3に接続され
ている。
【0039】電源回路3は、発電コイル2の他端にアノ
ードが接続されたサイリスタS1 と、サイリスタS1 の
アノードゲート間及びゲートカソード間にそれぞれ接続
された抵抗R1 及びR2 と、サイリスタS1 のゲートと
接地間にアノードを接地側に向けた状態で接続されたツ
ェナーダイオードZD1 とにより構成されている。
【0040】また電源コンデンサ4は、電源回路3のサ
イリスタS1 のカソードと接地間に接続されている。こ
の電源コンデンサは、例えば1000μF程度の静電容
量を有する。
【0041】電源回路3においては、発電コイル2に図
示矢印方向の正の半サイクルの電圧が発生したときに抵
抗R1 を通してサイリスタS1 にトリガ信号が与えられ
て該サイリスタが導通し、電源コンデンサ4が図示の極
性に充電される。電源回路3の出力電圧が設定値を超え
ると、ツェナーダイオードZD1 が導通してサイリスタ
S1 のゲート側に流れる電流がほとんどツェナーダイオ
ードZD1 を通して接地回路に流れる状態になるのでサ
イリスタS1 はトリガされなくなり、電源コンデンサ4
の充電は停止される。そのため、電源コンデンサ4の両
端には設定値以下に制限された直流電圧Ec が得られ、
発電コイル2の出力電圧のピーク値が設定値を超える回
転速度領域において、電源コンデンサ4の電荷が放電し
ない状態では、該コンデンサの両端の電圧Ec が設定値
(例えば14[V])に保たれる。電源コンデンサ4の
両端に得られる電圧Ec は、点火装置の各部の電源端子
に印加されるとともに、ダイオードD1 を通してDC−
DCコンバータ5に入力される。
【0042】DC−DCコンバータ5は、電源コンデン
サ4の両端の直流電圧Ec がダイオードD1 を通して印
加される昇圧トランス5Aと、駆動パルスVg が与えら
れている間オン状態になって電源コンデンサの両端の電
圧により昇圧トランス5Aに一次電流を流し、駆動パル
スVg が消滅した時にオフ状態になって該一次電流を遮
断するチョッパ用スイッチ5Bと、電源コンデンサ4の
両端の電圧Ec により充電電流が流れて一定の時定数で
充電される微分コンデンサCd を有して、該微分コンデ
ンサに充電電流が流れている時間に相当するパルス幅の
パルスを前記駆動パルスVg としてチョッパ用スイッチ
5Bにあたえるチョッパ用スイッチ駆動回路5Cと、昇
圧トランス5Aの一次電流が設定値に達すると駆動パル
スVg の発生を停止させて昇圧トランス5Aの一次電流
を遮断させる信号を発生させる遮断指令信号発生回路5
Dと、昇圧トランス5Aにしきい値以上の二次電流が流
れたときに微分コンデンサCd をほぼ瞬時に放電させる
とともに該二次電流がしきい値以上になっている期間微
分コンデンサの充電を阻止する微分コンデンサ放電回路
5Eと、昇圧トランス5Aの二次コイルの出力電圧を整
流して点火用コンデンサCi に印加するダイオードD2
とを備えた回路からなっている。
【0043】さらに詳細に説明すると、昇圧トランス5
Aはフェライトコアに一次コイルW1 及び二次コイルW
2 を巻回したもので、その一次コイルW1 の一端はアノ
ードが電源コンデンサ4の非接地側端子に接続されたダ
イオードD1 のカソートに接続されている。
【0044】チョッパ用スイッチ5Bは電界効果トラン
ジスタ(FET)F1 からなっていて、該FET F1
のドレンは昇圧トランスの一次コイルW1 の他端に接続
されている。FET F1 のドレンソース間には寄生ダ
イオードDf が存在する。
【0045】チョッパ用スイッチ駆動回路5Cはチョッ
パ用スイッチ5Bに駆動信号Vg を与える回路で、微分
コンデンサCd の一端が抵抗R3 を介して電源コンデン
サ4の非接地側端子に接続され、微分コンデンサCd の
他端は一端が接地された抵抗R4 の他端と、アノードが
接地されたダイオードD3 のカソードと、エミッタが接
地されたNPNトランジスタTR1 のベースとに共通接
続されている。この例では、微分コンデンサCd とトラ
ンジスタTR1 と抵抗R3 及びR4 とにより微分回路が
構成され、トランジスタTR1 のベースエミッタ間を通
して微分コンデンサCd に充電電流が流れている短い時
間の間トランジスタTR1 が導通して、そのコレクタに
高レベルから零レベルに立ち下がる負極性の微分パルス
が得られるようになっている。
【0046】トランジスタTR1 のコレクタはエミッタ
が接地されたNPNトランジスタTR2 のベースに接続
され、該トランジスタTR2 のベースは、抵抗R5 を通
して電源コンデンサ4の非接地側端子に接続されるとと
もに、抵抗R6 を通して接地されている。トランジスタ
TR2 のコレクタにはPNPトランジスタTR3 のベー
スとNPNトランジスタTR4 のベースとが接続され、
両トランジスタのベースの共通接続点とダイオードD1
のカソードとの間に抵抗R7 が接続されている。トラン
ジスタTR3 のコレクタは接地され、トランジスタTR
4 のコレクタはダイオードD1 のカソードに接続されて
いる。トランジスタTR3 及びTR4 のエミッタは共通
に接続され、その共通接続点とFET F1 のゲートと
の間に抵抗R8 が接続されている。この例では、トラン
ジスタTR2 ないしTR4 と抵抗R5 ないしR8 とによ
り、微分回路が発生した負極性のパルスの極性を反転さ
せてFET F1 に正極性の駆動パルスVg を与える駆
動パルス出力回路が構成されている。
【0047】遮断指令信号発生回路5Dは、FET F
1 のソースと接地間に接続された一次電流検出用抵抗R
9 と、比較器CP1 と、抵抗R11及びR12の直列回路か
らなっていて図示しない定電圧電源回路の出力電圧Es
を分圧して基準電圧Vr1を発生する基準電圧発生回路と
を備えていて、抵抗R9 の両端の電圧V9 が抵抗R10を
通して比較器CP1 の反転入力端子に入力され、基準電
圧Vr1が比較器CP1の非反転入力端子に入力されてい
る。
【0048】この遮断指令信号発生回路5Dにおいて
は、一次電流検出用抵抗R9 により昇圧コイルの一次電
流を検出して該一次電流に比例した電流検出信号を発生
する一次電流検出回路が構成され、抵抗R11及びR12に
より昇圧コイルの一次電流の遮断設定値を与える基準電
圧Vr1を発生する基準電圧発生回路が構成されている。
また比較器CP1 と抵抗R10とにより、一次電流検出回
路から得られる電流検出信号電圧を基準電圧と比較して
電流検出信号電圧が基準電圧未満のときにチョッパ用ス
イッチに駆動パルスが与えられるのを許容し、電流検出
信号電圧が基準電圧以上になったときにチョッパ用スイ
ッチに駆動パルスが与えられるのを阻止する駆動パルス
供給制御回路が構成されている。
【0049】微分コンデンサ放電回路5Eは、アノード
が接地された二次電流検出用ダイオードD4 を備えてい
て、該ダイオードのカソードが昇圧トランスの二次コイ
ルW2 の一端に接続されている。ダイオードD4 のカソ
ードには抵抗R13を通してNPNトランジスタTR5 の
ベースが接続され、トランジスタTR5 のベースは、抵
抗R14を通して電源コンデンサ4の非接地側端子に接続
されるとともに、抵抗R15を通して接地されている。ト
ランジスタTR5 のエミッタは接地され、コレクタは抵
抗R16を通して電源コンデンサ4の非接地側端子に接続
されるとともに、抵抗R17を通してトランジスタTR6
のベースに接続されている。トランジスタTR6 のエミ
ッタは接地され、該トランジスタのベースと接地間には
抵抗R18が接続されている。トランジスタTR6 のコレ
クタは、抵抗R19を通して電源コンデンサ4の非接地側
端子に接続されるとともに、微分コンデンサCd の抵抗
R3 側の端子に接続されている。
【0050】上記のDC−DCコンバータにおいては、
電源コンデンサの両端の電圧により抵抗R3 と微分コン
デンサCd とトランジスタTR1 のベースエミッタ間と
を通して電流が流れて微分コンデンサCd が充電され
る。この充電電流が流れている短い時間の間トランジス
タTR1 にベース電流が与えられて該トランジスタTR
1 が導通する。微分コンデンサCd の充電が完了する
と、トランジスタTR1 にベース電流が流れなくなるた
め、該トランジスタが遮断状態になる。
【0051】トランジスタTR1 が導通状態にある間
は、トランジスタTR2 が遮断状態になってトランジス
タTR3 も遮断状態になり、電源コンデンサ4の両端の
電圧がダイオードD1 とトランジスタTR4 のコレクタ
エミッタ間と抵抗R8 及びR9とを通してFET F1
のゲートソース間に印加される。また、トランジスタT
R1 が遮断状態にある間は、トランジスタTR2 が導通
状態になるため、トランジスタTR3 が導通状態にな
り、FET F1 のゲートの電位が低下する。これらの
動作により、FET F1 のゲートソース間に、微分コ
ンデンサCd に充電電流が流れている時間に相当するパ
ルス幅の駆動パルスVg が与えられる。
【0052】FET F1 は、駆動パルスVg が与えら
れている間オン状態になって昇圧トランス5Aに一次電
流を流す。この一次電流の大きさは一次電流検出用抵抗
R9により検出され、該一次電流検出用抵抗R9 の両端
に一次電流の大きさに比例する大きさの検出信号V9 が
生ずる。また抵抗R11とR12との接続点には、一次電流
の遮断設定値に比例する基準電圧Vr1が得られる。一次
電流の検出信号V9 と基準電圧Vr1とは比較器CP1 で
比較され、一次電流が遮断設定値に達すると比較器CP
1 から低レベルの遮断指令信号がトランジスタTR1 の
ベースに与えられる。これにより、トランジスタTR1
が遮断状態になって駆動パルスVg が消滅するため、F
ET F1 がオフ状態になって昇圧トランス5Aの一次
電流が遮断される。
【0053】このように、図1に示した点火装置では、
昇圧コイルの一次電流を検出する一次電流検出回路(一
次電流検出用抵抗R9 )と、昇圧コイルの一次電流の遮
断設定値を与える基準電圧Vr1を発生する基準電圧発生
回路(抵抗R11,R12)と、一次電流検出回路から得ら
れる電流検出信号電圧を基準電圧と比較して電流検出信
号電圧が基準電圧未満のときにチョッパ用スイッチに駆
動パルスが与えられるのを許容し、電流検出信号電圧が
基準電圧以上になったときにチョッパ用スイッチに駆動
パルスが与えられるのを阻止する駆動パルス供給制御回
路(比較器CP1 )とにより遮断指令信号発生回路5D
を構成したため、電源コンデンサ4の両端の電圧の大き
さが変化しても、昇圧トランス5Aの一次電流の遮断値
はほぼ一定とすることができる。
【0054】昇圧トランス5Aの一次電流が遮断される
と該昇圧トランスの二次コイルW2に200[V]程度
以上のパルス状の高い電圧が誘起する。この電圧によ
り、ダイオードD2 と点火用コンデンサCi とダイオー
ドDi 及び二次電流検出用ダイオードD4 とを通して二
次電流が流れ、点火用コンデンサCi が図示の極性に充
電される。
【0055】昇圧トランスの二次電流が二次電流検出用
ダイオードD4 を通して流れると、該ダイオードD4 の
順方向電圧降下によりトランジスタTR5 のベースエミ
ッタ間が逆バイアスされるため、トランジスタTR5 が
遮断されてトランジスタTR6 が導通状態になる。トラ
ンジスタTR6 が導通状態になると、微分コンデンサC
d の電荷がトランジスタTR6 とダイオードD3 とを通
してほぼ瞬時に放電する。トランジスタTR5 は昇圧ト
ランスの二次コイルW2 に所定の(しきい値以上の)電
流が流れている間遮断状態に保たれて微分コンデンサC
d の充電を阻止する。昇圧トランスの二次電流がしきい
値未満になると、トランジスタTR6 が遮断状態になっ
て微分コンデンサCd が再び充電されるため、FET
F1 のゲートには再び駆動パルスVg が与えられて該F
ETがオン状態になる。
【0056】これらの動作の繰り返しにより昇圧トラン
スの二次コイルにパルス状の高い電圧が繰り返し誘起し
て、点火用コンデンサCi が充電されていく。昇圧トラ
ンスにしきい値以上の二次電流が流れている間は、FE
T F1 がオフ状態になっているので、昇圧トランスに
大きな一次電流が流れることがない。
【0057】充電電圧検出回路6は、抵抗R20とR21と
の直列回路からなっていて、点火用コンデンサCi の他
端(正極性側の端子)と接地間に接続された分圧器と、
該分圧器の分圧点と接地間に得られる電圧V21が抵抗R
22を通して反転入力端子に入力される比較回路CP2
と、抵抗R23とR24との直列回路からなっていて図示し
ない定電圧電源回路の出力電圧Es を分圧して分圧点に
基準電圧Vr2を得る基準電圧発生回路とからなり、基準
電圧Vr2が比較器CP2 の非反転入力端子に入力されて
いる。比較器CP2 の出力端子は微分コンデンサの一端
(抵抗R3 側の端子)に接続されている。
【0058】この充電電圧検出回路6においては、点火
用コンデンサCi の充電電圧の大きさに相応する充電電
圧検出電圧V21と点火用コンデンサCi の充電電圧の設
定値に相応する基準電圧Vr2とが比較器CP2 により比
較され、点火用コンデンサCi の充電電圧が設定値を超
えたときに比較器CP2 の出力端子の電位が接地電位に
なって、微分コンデンサの充電を阻止する。これにより
DC−DCコンバータ5の昇圧動作が停止するため、点
火用コンデンサCi の充電電圧が設定値以下に制限され
る。
【0059】図示の点火制御装置7は、パルサコイル7
Aと波形整形回路7Bとマイクロコンピュータ(CP
U)7Cと点火信号出力回路7Dと点火動作時昇圧動作
停止回路7Eとにより構成されている。
【0060】パルサコイル7Aは、機関に取り付けられ
た誘導子形の信号発電機に設けられていて、機関の最大
進角位置か、または該最大進角位置よりも進んだ回転角
度位置に設定された基準回転角度位置で第1のパルス信
号Vs1を発生し、該基準位置よりも遅れ、機関の上死点
よりは進んだ回転角度位置で、第1のパルス信号と極性
が異なる第2のパルス信号Vs2を発生する。これら第1
のパルス信号Vs1及び第2のパルス信号Vs2の波形を機
関の回転角度位置θに対して示すと例えば図2(A)に
示す通りで、これらの信号が機関の回転角度位置情報及
び回転速度情報を得るための信号として用いられる。
【0061】なお、図2(A)に示した例では、第1の
パルス信号Vs1を負極性のパルス信号とし、第2のパル
ス信号Vs2を正極性のパルス信号としているが、両パル
ス信号が入力される回路の構成によって、第1のパルス
信号を正極性のパルス信号とし、第2のパルス信号を負
極性のパルス信号としてもよい。
【0062】波形整形回路7Bは、抵抗R25ないしR33
と、トランジスタTR7 及びTR8と、コンデンサC1
ないしC4 と、ダイオードD5 ないしD7 とからなる公
知の回路で、パルサコイル7Aが発生する信号をマイク
ロコンピュータ7Cの回路が認識し得る波形に変換す
る。
【0063】即ち、パルサコイル7Aが発生する負極性
の第1のパルス信号Vs1が基準位置でコンデンサC1 の
両端の電圧(バイアス電圧)を超えると、パルサコイル
からダイオードD6 及びD5 と抵抗R25及びコンデンサ
C1 の並列回路とを通して電流が流れる。このときダイ
オードD6 の両端に生じる順方向電圧降下によりトラン
ジスタTR7 のベースエミッタ間が逆バイアスされる。
従って、ダイオードD6 に順方向電流が流れている間ト
ランジスタTR7 が遮断状態になり、該トランジスタの
コレクタエミッタ間にパルス電圧が得られる。このパル
ス電圧は、抵抗R29及びコンデンサC2 からなるノイズ
除去回路を経て、点火時期の計測を開始する基準位置を
示す信号としてマイクロコンピュータ7Cの入力ポート
A1 に与えられる。
【0064】また、パルサコイル7Aが発生する正極性
の第2のパルス信号Vs2がコンデンサC3 の両端の電圧
(バイアス電圧)を超えている間トランジスタTR8 が
導通して、そのコレクタの電位を低下させる。従ってト
ランジスタTR8 のコレクタエミッタ間には、基準位置
よりも遅れ、機関の上死点よりは進んだ回転角度位置で
立下がるパルス電圧が得られる。このパルス電圧は抵抗
R33及びコンデンサC4 からなるノイズ除去回路を経て
マイクロコンピュータ7Cの入力ポートA2 に入力され
る。
【0065】マイクロコンピュータ7Cは、電源コンデ
ンサ4の両端の電圧を降下して一定の直流電圧(通常は
5[V]の直流電圧)を発生する電源(図示せず。)に
より電源電圧が与えられて動作する。
【0066】このマイクロコンピュータ7Cは、所定の
プロクラムを実行することにより内燃機関の各回転速度
における点火時期を演算し、演算した点火時期が検出さ
れたときに出力ポートB1 から高レベルの電圧を点火時
期検出信号とて出力する。
【0067】点火信号出力回路7Dは、ベースが抵抗R
34を通してマイクロコンピュータ7Cの出力ポートB1
に接続されたNPNトランジスタTR9 と、ベースが抵
抗R35を通してトランジスタTR9 のコレクタに接続さ
れたPNPトランジスタTR10と、トランジスタTR9
のコレクタと電源コンデンサ4の非接地側端子との間に
接続された抵抗R36と、トランジスタTR10のベースエ
ミッタ間に並列接続されたコンデンサC5 及び抵抗R37
と、トランジスタTR10のコレクタと点火回路の放電用
サイリスタSi のゲートとの間に接続されたダイオード
D8 及び抵抗R38の直列回路とからなっている。トラン
ジスタTR9 のエミッタは接地され、トランジスタTR
10のエミッタは電源コンデンサ4の非接地側端子に接続
されている。
【0068】マイクロコンピュータ7Cの出力ポートB
1 から高レベルの点火時期検出信号が出力されると、ト
ランジスタTR9 及びTR10が導通し、機関の点火時期
に電源コンデンサ4の両端の電圧によりトランジスタT
R10を通して放電用サイリスタSi に点火信号Vi が与
えられる。これによりサイリスタSi が導通状態になっ
て点火用コンデンサCi の電荷が点火コイルの一時コイ
ルL1 を通して放電し、点火コイルの二次コイルL2 に
点火用の高電圧が誘起する。この高電圧は点火プラグP
に印加されるため、該点火プラグに火花が生じて機関が
点火される。
【0069】点火動作時昇圧動作停止回路7Eは、ベー
スが抵抗R39を通してマイクロコンピュータ7Cの出力
ポートB1 に接続されたNPNトランジスタTR11と、
該トランジスタTR11のコレクタと電源コンデンサ4の
非接地側端子との間に接続された抵抗R40とからなって
いる。トランジスタTR11のエミッタは接地され、該ト
ランジスタのコレクタが微分コンデンサCd の一端(抵
抗R3 側の端子)に接続されている。
【0070】マイクロコンピュータ7Cの出力ポートB
1 から高レベルの点火時期検出信号が出力されると、ト
ランジスタTR11が導通状態になって微分コンデンサC
d の充電が阻止される。従って、放電用サイリスタSi
に点火信号Vi が与えられている間は、DC−DCコン
バータの昇圧動作が停止して、放電用サイリスタSiの
転流の失敗を防止する。
【0071】本発明で新たに設けられたコンバータ停止
回路8は、電源コンデンサ4の両端間にダイオードD1
を介して接続された抵抗R41及びR42の直列回路からな
る分圧回路により構成された電圧検出回路と、抵抗R43
及びR44の直列回路からなっていて、図示しない定電圧
電源回路の出力電圧Es を分圧して基準信号電圧Vr3を
発生する基準信号電圧発生回路と、上記電圧検出回路か
ら得られる電圧検出信号及び基準信号電圧発生回路から
得られる基準信号電圧Vr3がそれぞれ反転入力端子及び
非反転入力端子に入力されたスイッチ制御用比較器CP
3 と、駆動パルス供給制御用スイッチとしてのNPNト
ランジスタTR12と、トランジスタTR12のベースと比
較器CP3 の出力端子との間及びトランジスタTR12の
ベースと接地間にそれぞれ接続された抵抗R45及びR46
とにより構成されている。
【0072】上記のコンバータ停止回路8においては、
抵抗R41とR42との接続点と接地間に電源コンデンサ4
の両端の電圧Ec に相応する検出電圧V42が得られる。
この検出電圧V42の大きさが、電源コンデンサ4の両端
の電圧の設定値Ecsに相応する値に設定された基準電圧
Vr3の大きさ以下になると、比較器CP3 の出力端子の
電位V3 が高レベルになってトランジスタTR12が導通
状態になり、該トランジスタTR12を通して微分コンデ
ンサCd の一端が接地される。そのため微分コンデンサ
Cd の充電が阻止されて、チョッパ用スイッチ5Bを駆
動する駆動パルスVg が発生しなくなるので、DC−D
Cコンバータの昇圧動作が停止する。DC−DCコンバ
ータの昇圧動作が停止すると、昇圧トランス5Aの一次
電流が流れなくなり、その間に電源コンデンサ4が電源
回路3の出力で充電されてその両端の電圧Ec が設定値
Ecsを超えると、トランジスタTR12が遮断状態になっ
てDC−DCコンバータの昇圧動作が再開される。昇圧
トランス5Aに一次電流が流れて電源コンデンサ4の両
端の電圧Ec が再び設定値Ecs以下に低下すると、上記
の動作が繰り返されるため、図2(C)に示すように、
電源コンデンサ4の両端の電圧Ec はほぼ設定値Ecsに
維持される。
【0073】電源コンデンサ4の設定値Ecsの値は、機
関が高速回転しているときに点火用コンデンサCi の充
電電圧を点火に必要な値に到達させるために必要な大き
さに設定されている。
【0074】本発明においてはまた、低速時昇圧動作許
容回路が新たに設けられている。図1に示した例におい
ては、この低速時昇圧動作許容回路がマイクロコンピュ
ータ7Cと、該マイクロコンピュータの出力ポートB2
とコンバータ停止回路8の比較器CP3 の出力端子との
間にアノードを比較器CP3 側に向けて接続されたダイ
オードD9 とにより構成されている。
【0075】マイクロコンピュータ7Cは、その入力ポ
ートA2 に入力されるパルス電圧の発生間隔から機関の
回転速度を演算し、演算した回転速度が設定値以下のと
きに出力ポートB2 の電位を零レベルにする。機関の回
転速度が設定値以下で、出力ポートB2 の電位が零レベ
ルの状態にあると、トランジスタTR12にベース電流が
流れなくなるため、トランジスタTR12が遮断状態にな
る。そのためコンバータ停止回路8のコンバータ停止動
作が阻止され、電源コンデンサ4の両端の電圧が設定値
Ecs以下の状態であってもDC−DCコンバータ5の昇
圧動作が許容される。
【0076】上記回転速度の設定値は、機関が始動して
回転速度が上昇し、電源コンデンサ4の両端の電圧が設
定値Ecsを超える状態になるときの回転速度の値よりは
高く、機関の回転速度が高速の状態になって電源コンデ
ンサ4の両端の電圧が設定値Ecs以下に低下する状態に
なるときの回転速度の値よりは低い値に設定されてい
る。機関が低速回転しているときには、点火間隔が長い
ため、電源コンデンサの両端の電圧が設定値Ecs以下の
低い値であっても、点火用コンデンサCi の充電電圧は
点火に必要な値に到達できる。
【0077】次に、図1に示した内燃機関用点火装置の
全体的な動作を説明する。図1の点火装置において、機
関が始動して回転を開始すると発電コイル2に電圧が誘
起して電源コンデンサ4が図示の極性に充電される。機
関の回転が設定速度以下の状態のときには、マイクロコ
ンピュータ7CとダイオードD9 とからなる低速時昇圧
動作許容回路により、電源コンデンサ4の両端の電圧が
設定値Ecs以下の状態であっても、コンバータ停止回路
8によるコンバータ昇圧停止動作が阻止されるため、D
C−DCコンバータ5の昇圧動作は支障なく行われる。
従って、昇圧トランス5Aの二次コイルL2 に昇圧され
たパルス状の電圧が発生して点火用コンデンサCi が図
示の極性に充電される。機関の回転速度に応じた点火時
期に点火制御装置7から放電用サイリスタSi に点火信
号Vi が与えられると、該サイリスタSi が導通して点
火用コンデンサCi の電荷が点火コイルIGの一次コイ
ルL1 を通して放電する。これにより、点火コイルの二
次コイルL2 に点火用の高電圧が誘起して点火プラグP
に火花が生じ、機関が点火される。
【0078】機関の回転速度が設定値を超えるとコンバ
ータ停止回路8は動作可能な状態になるが、電源コンデ
ンサ4の両端の電圧が設定値Ecsを超えている状態のと
きにはDC−DCコンバータ5の昇圧動作が続行され
る。DC−DCコンバータ5は、昇圧トランス5Aの一
次電流I1 の大きさを検出して該一次電流が設定値I1s
に達するとこれを遮断するようにチョッパ用スイッチ駆
動回路5Cを制御するので、図2(B)に示したように
一次電流は常に一定値(設定値I1s)で遮断され、昇圧
トランスの二次電圧はほぼ一定の大きさとなる。また微
分コンデンサ放電回路5Cは、昇圧トランスの二次電流
の大きさがしきい値以上の状態の期間チョッパ用スイッ
チ5Bを遮断状態にするので、昇圧トランスにしきい値
以上の大きな二次電流が流れている時に大きな一次電流
が流れることによって昇圧トランスの発熱が大きくなる
ことはない。
【0079】点火用コンデンサの充電電圧Vc が設定値
に達すると、充電電圧検出回路6がDC−DCコンバー
タの昇圧動作を停止させるので、点火用コンデンサCi
の充電電圧Vc が設定値を超えて過大になることが無
い。またDC−DCコンバータに一次電流を供給するこ
とにより低下した電源コンデンサ4の両端の電圧は、コ
ンバータの昇圧動作が停止している間に再び上昇する。
【0080】機関が中速領域の回転速度で回転している
時に昇圧トランス5Aを流れる一次電流I1 、電源コン
デンサ4の両端の電圧Ec 、及び点火用コンデンサCi
の充電電圧Vc のそれぞれの波形の時間tに対する1回
転中の変化の様子は、従来の点火装置の場合について示
した図7(A)ないし(C)と同様である。
【0081】機関が高速回転している状態で点火角度位
置θ1 で点火用コンデンサCi が放電した後、昇圧トラ
ンスの一次電流I1 のオンオフが連続して行われると電
源コンテンサ4の両端の電圧Ec が低下していく。図2
(C)に示すように回転角度位置θ2 で電源コンデンサ
4の両端の電圧Ec が設定値Ecs以下になると、コンバ
ータ停止回路8の比較器CP3 の出力端子の電圧V3 が
図2(D)に示すように高レベルになり、DCーDCコ
ンバータ5の昇圧動作が停止する。これにより電源コン
テンサ4の両端の電圧Ec が上昇していき、回転角度位
置θ3 で電源コンデンサ4の両端の電圧Ec が再び設定
値Ecsを超えると、比較器CP3 の出力端子の電圧V3
が低レベルになってDCーDCコンバータ5の昇圧動作
が再開され、昇圧トランスには図2(B)示すように一
次電流I1 が流れる。一次電流I1 が流れて、回転角度
位置θ4 で再び電源コンデンサ4の両端の電圧Ec が設
定値Ecs以下になると、上記と同様な動作が繰り返され
るため、電源コンデンサ4の両端の電圧Ec は図2
(C)に示すようにほぼ設定値Ecsの値に維持される。
点火用コンデンサCi の充電電圧Vc は、回転角度位置
θ4 以降も緩やかに上昇していき、充電電圧検知回路6
により検出された充電電圧Vc の大きさが図2(E)に
示すように回転角度位置θ5 で設定値に達したときにD
CーDCコンバータ5の昇圧動作が停止して充電電圧V
c が設定値に維持される。また充電電圧Vc の大きさが
回転角度位置θ5 で設定値に達したときにDCーDCコ
ンバータ5の昇圧動作が停止するため、その後電源コン
デンサ4の両端の電圧Ec が上昇していく。次の点火位
置θ1 ´でサイリスタSi に点火信号が与えられると、
点火用コンデンサCi が点火コイルIGの一次コイルを
通して放電して点火が行われる。以後上記と同様な動作
が繰り返される。
【0082】本発明の点火装置では、設定回転速度以上
の高速回転状態のときに電源コンデンサ4の両端の電圧
Ec が設定値Ecs以下に低下すると、コンバータ停止回
路8によりDCーDCコンバータ5の昇圧動作が停止さ
せられ、電源コンデンサ4の両端の電圧Ec が再び上昇
させられる。これらの動作が繰り返されて電源コンデン
サ4の両端の電圧Ec がほぼ設定値Ecsに維持されるの
で、従来の点火装置に見られるように機関の高速領域で
電源コンデンサ4の両端の電圧Ec 及び点火用コンデン
サの充電電圧Vc が急速に低下して点火が不安定になる
という現象が生じるのを防ぐことができる。
【0083】図1に示した例では、マイクロコンピュー
タ7CとダイオードD9 とにより低速時昇圧動作許容回
路を構成したが、マイクロコンピュータを用いずに低速
時昇圧動作許容回路を構成することもできる。図3はそ
の例を示したもので、同図においては低速時昇圧動作許
容回路9と、この回路に接続される点火制御装置7及び
コンバータ停止回路8のみが示されている。
【0084】図3において、低速時昇圧動作許容回路9
は、点火制御装置7のトランジスタTR8 のコレクタと
接地との間に接続された抵抗R47及びR48の直列回路
と、トランジスタTR8 が非導通状態のときに抵抗R47
とR48との接続点と接地間の電圧Vb1によりベース電流
が与えられて導通するNPNトランジスタTR13と、該
トランジスタTR13が非導通状態にあるときに電源コン
デンサ4の両端の電圧でコンデンサC6 に流れる充電電
流によりベース電流が与えられて導通するNPNトラン
ジスタTR14と、該トランジスタTR14のベース接地間
にアノードを接地側に向けた状態で接続されたダイオー
ドD10と、トランジスタTR14が非導通状態にあるとき
に電源コンデンサ4の両端の電圧により抵抗R49及びR
50を通して充電され、トランジスタTR14が導通状態に
あるときに該トランジスタTR14と抵抗R50とを通して
放電する積分コンデンサC7 と、積分コンデンサC7 の
両端の電圧が反転入力端子に入力され、図示しない定電
圧電源回路の出力電圧Es を抵抗R51とR52とで分圧し
て得た基準電圧Vr4が非反転入力端子に入力された比較
器CP4 とにより構成されている。比較器CP4 の出力
端子は、コンバータ停止回路8のダイオードD9 のカソ
ードに接続されている。
【0085】図4は、パルサコイル7Aから得られるパ
ルス信号と、低速時昇圧動作許容回路9の各部の電圧波
形とを機関のクランク軸の回転角度位置θに対して示し
たものである。パルサコイル7Aから正極性のパルス信
号Vs2(図4A)が発生している間(θ1 〜θ2 の区
間)トランジスタTR13のベース電圧Vb1が図4(B)
に示すように低レベルになる。そのためパルサコイル7
Aから正極性のパルス信号Vs2が発生している間トラン
ジスタTR13が遮断状態になって、電源コンデンサ4の
両端の電圧Ec によりコンデンサC6 とトランジスタT
R14のベースエミッタ間回路を通して電流が流れる。こ
れにより、トランジスタTR14のベース電圧Vb2(図4
C)が高レベルになって該トランジスタTR14が導通状
態となる。トランジスタTR14が導通状態となっている
間、該トランジスタTR14と抵抗R50とを通して積分コ
ンデンサC7 が放電する。そのため積分コンデンサC7
の両端の電圧Vd は、図4(D)に実線で示したよう
に、クランク軸がθ1 〜θ2 の区間を回転する間低下し
ていく。パルサコイル7Aから生ずるパルス信号Vs2が
消滅してトランジスタTR14が非導通状態になると、積
分コンデンサC7 は電源コンデンサ4の両端の電圧Ec
により抵抗R49及び抵抗R50を通して充電されていき、
回転角度位置θ2 から次の正極性のパルス信号Vs2が発
生する回転角度位置θ1 ´までの区間電源コンデンサC
7 の両端の電圧Vd が上昇していく(図4D)。パルサ
コイル7Aから次の正極性のパルス信号Vs2が発生する
と、上記と同様な動作が繰り返される。比較器CP4
は、積分コンデンサC7 の両端の電圧Vd と基準電圧V
r4とを比較して、電圧Vd の大きさが基準電圧Vr4の大
きさを超えるとその出力端子の電位を接地電位とする。
【0086】パルサコイル7Aから発生する正極性のパ
ルス信号Vs2の発生間隔(時間)は機関の回転速度が高
くなるにつれて短くなっていき、これに伴って積分コン
デンサC7 の毎回の充電時間が短くなっていく。そのた
め機関の回転速度が高い程積分コンデンサC7 の両端の
電圧Vd のレベルが低くなる。従って、機関が低速回転
しているときの積分コンデンサC7 の両端の電圧Vd
は、例えば図4(D)に実線で示したようになり、機関
が高速回転しているときの積分コンデンサの両端の電圧
Vd ´のレベルは、例えば図4(D)に破線で示したよ
うに、低速時の電圧Vd のレベルよりも低くなる。基準
電圧Vr4の大きさは、機関の回転速度が高速状態になっ
て電源コンデンサ4の両端の電圧が設定値Ecsまで低下
するときの回転速度における積分コンデンサC7 の両端
の電圧のレベルと、機関が起動した後回転速度が上昇し
て電源コンデンサ4の両端の電圧が設定値Ecsを超える
ときの回転速度における積分コンデンサC7 の両端の電
圧のレベルとの中間の値になるように設定されている。
従って、機関が低速で回転していて、電源コンデンサ4
の両端の電圧Ec が設定値Ecsに達しない状態にあると
きには、比較器CP4の出力端子の電位が零レベルにな
ってコンバータ停止回路8のトランジスタTR12が遮断
状態になるので、DC−DCコンバータの昇圧動作が許
容される。また機関が高速で回転していて、電源コンデ
ンサ4の両端の電圧が設定値Ecsまで低下する状態にな
ったときには、比較器CP4 の出力端子の電位が高レベ
ルの状態になって、コンバータ停止回路8のコンバータ
停止動作が許容される。
【0087】図1に示した例において、発電コイル2は
単相交流電圧を誘起するものであり、また電源回路3は
発電コイル2から出力される単相交流電圧を整流して設
定値以下の直流電圧を発生するものであったが、発電コ
イル2が3相発電コイルからなっていて、電源回路3が
3相発電コイルから出力される3相交流電圧を整流して
設定値以下の直流電圧を発生するように構成される場合
にも本発明を適用することができる。
【0088】図5は、3相の発電コイル2と該発電コイ
ルから出力される3相交流電圧を整流して設定値以下の
直流電圧を発生する電源回路3との例を示したものであ
る。同図において、発電コイル2は2n(nは通常2以
上の整数)極の磁石界磁と3n極の電機子とを備えた磁
石式交流発電機に設けられていて、電機子に互いに12
0°の位相差をもって設けられた3個のコイル2a、2
b及び2cが星形結線されて発電コイル2が構成されて
いる。
【0089】電源回路3は、アノードがそれぞれ発電コ
イル2の3相のコイル2a、2b及び2cの非中性点側
端子に接続され、カソードが電源コンデンサ4の非接地
側端子に共通に接続されたダイオードDa1、Db1及びD
c1と、カソードがそれぞれ発電コイル2の3相のコイル
2a、2b及び2cの非中性点側端子に接続され、アノ
ードが共通に接地されたダイオードDa2、Db2及びDc2
とからなる3相全波整流回路と、アノードがそれぞれダ
イオードDa2、Db2及びDc2のカソードに接続され、カ
ソードが共通に接地されたサイリスタSa 、Sb 及びS
c と、エミッタがダイオードDa1ないしDc1のカソード
の共通接続点に接続され、コレクタが抵抗Ra1、Rb1及
びRc1を通してそれぞれサイリスタSa 、Sb 及びSc
のゲートに接続されたPNPトランジスタTR15と、サ
イリスタSa 、Sb 及びSc のゲートと接地間にそれぞ
れ接続された抵抗Ra2、Rb2及びRc2と、トランジスタ
TR15のエミッタベース間に接続された抵抗R53と、カ
ソードがトランジスタTR15のベースに接続され、アノ
ードが抵抗R54を介して接地されたツェナーダイオード
ZD2 と、トランジスタTR15のコレクタベース間に接
続されたコンデンサC8 とにより構成さている。
【0090】発電コイル2の3相交流出力電圧はダイオ
ードDa1ないしDc1とダイオードDa2ないしDc2とから
なる3相全波整流回路により整流され、その直流出力電
圧により電源コンデンサ4が図示の極性に充電される。
電源回路3の出力電圧(電源コンデンサ4の両端の電圧
Ec )が設定値(例えば14[V])を超えると、ツェ
ナーダイオードZD2 が導通状態になってトランジスタ
TR15が導通する。そのためトランジスタTR15と抵抗
Ra1ないしRc1のそれぞれとを通してサイリスタSa な
いしSc にトリガ信号が与えられ、これらのサイリスタ
が導通する。従って、発電コイル2の出力電流は1相の
コイルの出力端子にアノードが接続されたサイリスタと
他相のコイルの出力端子にカソードが接続されたダイオ
ードとを通して短絡(例えば、コイル2a→サイリスタ
Sa→ダイオードDb2→コイル2b→コイル2aの回路
及びコイル2a→サイリスタSa→ダイオードDc2→コ
イル2c→コイル2aの回路で短絡、他の相についても
同様)されるので、電源コンデンサ4の両端には設定値
以下に制限された電圧Ec が得られる。
【0091】図5に示した発電コイル2及び電源回路3
をDC−DCコンバータの電源部として用いる場合、点
火装置のその他の回路部分は、図1及び図3に示したも
のと同様に構成できる。
【0092】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、電源コ
ンデンサの両端の電圧を検出して検出した電圧が設定値
以下のときにチョッパ用スイッチへの駆動パルスの供給
を阻止して該チョッパ用スイッチをオフ状態に保つこと
によりDC−DCコンバータの昇圧動作を停止させるコ
ンバータ停止回路と、内燃機関の回転速度を検出して該
回転速度が設定値以下のときに前記コンバータ停止回路
のコンバータ停止動作を阻止してDC−DCコンバータ
の昇圧動作を許容する低速時昇圧動作許容回路とを設け
たので、内燃機関が高速回転している状態でDC−DC
コンバータの昇圧動作が連続的に行われて電源コンデン
サの両端の電圧が設定値以下まで低下したときに、コン
バータ停止回路によりDC−DCコンバータの昇圧動作
を停止させて電源コンデンサの両端の電圧をほぼ設定値
に維持することができる。そのため、従来の点火装置の
ように、機関の高速時に電源コンデンサの両端の電圧が
急速に大きく低下して機関の点火が不安定になるという
ことがなく、安定した機関の点火を行うことができる。
また、機関の回転速度が設定値以下のときには、電源コ
ンデンサの両端の電圧がまだ設定値に達しない状態であ
っても低速時昇圧動作許容回路によりDC−DCコンバ
ータの昇圧動作を許容して機関の点火を可能にするの
で、点火用コンデンサの充電を支障なく行わせることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる点火装置の構成例を示した回路
図である。
【図2】図1の点火装置の各部の電圧電流の高速回転時
における波形を示した波形図でである。
【図3】図1の点火装置で用いる低速時昇圧動作許容回
路の他の構成例を示した回路図である。
【図4】図3に示した回路の各部の電圧波形を示した波
形図である。
【図5】図1の点火装置で用いる発電コイル及び電源回
路の他の構成例を示した回路図である。
【図6】従来の点火装置を示した回路図である。
【図7】図6の点火装置の各部の電圧、電流の中速回転
時における波形を示した波形図である。
【図8】図6の点火装置の各部の電圧、電流の高速回転
時における波形を示した波形図である。
【符号の説明】
1…点火回路、2…発電コイル、3…電源回路、4…電
源コンデンサ、5…DC−DCコンバータ、5A…昇圧
トランス、5B…チョッパ用スイッチ、5C…チョッパ
用スイッチ駆動回路、5D…遮断指令信号発生回路、5
E…微分コンデンサ放電回路、6…充電電圧検出回路、
7…点火制御装置、7A…パルサコイル、7B…波形成
形回路、7C…マイクロコンピュータ、7D…点火信号
出力回路、7E…点火動作時昇圧動作停止回路、8…コ
ンバータ停止回路、9…低速時昇圧動作許容回路、IG
…点火コイル、Ci …点火用コンデンサ、Si …放電用
サイリスタ、Cd …微分コンデンサ、F1 …FET(チ
ョッパ用スイッチ)、TR12…トランジスタ(駆動パル
ス供給制御用スイッチ)、CP3 …比較器(スイッチ制
御用比較器)。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関と同期回転する磁石式交流発電
    機内に設けられて正負の半サイクルの電圧を誘起する発
    電コイルと、 前記発電コイルの出力を整流して設定値以下の直流電圧
    を発生する電源回路と、 前記電源回路の両端に接続されて該電源回路の出力電圧
    で充電される電源コンデンサと、 前記電源コンデンサの両端の電圧が一次コイルに印加さ
    れる昇圧トランスと、駆動パルスが与えられている間オ
    ン状態になって前記電源回路から昇圧トランスに一次電
    流を流し、前記駆動パルスが消滅した時にオフ状態にな
    って該一次電流を遮断するチョッパ用スイッチと、前記
    電源回路から充電電流が与えられて一定の時定数で充電
    される微分コンデンサを有して該微分コンデンサに充電
    電流が流れている時間に相当するパルス幅のパルスを前
    記駆動パルスとして前記チョッパ用スイッチに与えるチ
    ョッパ用スイッチ駆動回路と、前記昇圧トランスにしき
    い値以上の二次電流が流れたときに微分コンデンサをほ
    ぼ瞬時に放電させるとともに該二次電流がしきい値以上
    になっている期間前記微分コンデンサの充電を阻止する
    微分コンデンサ放電回路とを備えて、前記チョッパ用ス
    イッチのオンオフにより前記電源回路が発生する直流電
    圧を昇圧するDC−DCコンバータと、 点火コイルと、該点火コイルの1次側に設けられて前記
    DC−DCコンバータの出力で一方の極性に充電される
    点火用コンデンサと、点火信号が与えられたときに導通
    して前記点火用コンデンサの電荷を前記点火コイルの1
    次コイルを通して放電させる放電用サイリスタとを備え
    て、前記点火用コンデンサの電荷の放電により前記点火
    コイルの二次コイルに点火用の高電圧を発生させる点火
    回路と、 前記内燃機関の点火時期に前記放電用サイリスタに点火
    信号を与える点火制御装置とを備えたコンデンサ放電式
    内燃機関用点火装置において、 前記電源コンデンサの両端の電圧を検出して検出した電
    圧が設定電圧以下のときに前記チョッパ用スイッチへの
    駆動パルスの供給を阻止して該チョッパ用スイッチをオ
    フ状態に保つことにより前記DC−DCコンバータの昇
    圧動作を停止するコンバータ停止動作を行うコンバータ
    停止回路と、 前記内燃機関の回転速度を検出して該回転速度が設定速
    度以下のときに前記コンバータ停止回路のコンバータ停
    止動作を阻止して前記DC−DCコンバータの昇圧動作
    を許容する低速時昇圧動作許容回路と、 を具備したことを特徴とするコンデンサ放電式内燃機関
    用点火装置。
  2. 【請求項2】 前記コンバータ停止回路は、前記電源コ
    ンデンサの両端の電圧を検出して電圧検出信号を発生す
    る電圧検出回路と、 前記設定電圧を与える基準信号を発生する基準信号電圧
    発生回路と、 オフ状態にあるときに前記チョッパ用スイッチへの駆動
    パルスの供給を許容し、オン状態になったときに前記チ
    ョッパ用スイッチへの駆動パルスの供給を阻止するよう
    に設けられた駆動パルス供給制御用スイッチと、 前記電圧検出信号と前記基準信号とを比較して電圧検出
    信号の大きさが基準信号の大きさ以下のときに前記駆動
    パルス供給制御用スイッチに駆動信号を与えて該スイッ
    チをオン状態にし、前記電圧検出信号の大きさが基準信
    号の大きさを超えているときに前記駆動パルス供給制御
    用スイッチへの駆動信号の供給を停止して該スイッチを
    オフ状態にするスイッチ制御用比較器とを備えてなり、 前記低速時昇圧動作許容回路は、前記内燃機関の回転速
    度が設定速度以下のときに前記駆動パルス供給制御用ス
    イッチへの駆動信号の供給を阻止するように構成されて
    いることを特徴とする請求項1に記載のコンデンサ放電
    式内燃機関用点火装置。
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