JP3191697B2 - コンデンサ放電式内燃機関用点火装置 - Google Patents

コンデンサ放電式内燃機関用点火装置

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JP3191697B2 JP27510096A JP27510096A JP3191697B2 JP 3191697 B2 JP3191697 B2 JP 3191697B2 JP 27510096 A JP27510096 A JP 27510096A JP 27510096 A JP27510096 A JP 27510096A JP 3191697 B2 JP3191697 B2 JP 3191697B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンデンサ放電式
の内燃機関用点火装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】コンデンサ放電式の点火装置は、点火コ
イルと、該点火コイルの一次側に設けられた点火エネル
ギ蓄積用コンデンサと、点火信号が与えられたときに導
通して点火エネルギ蓄積用コンデンサに蓄積された電荷
を点火コイルの一次コイルを通して放電させる放電用ス
イッチとを備えた点火回路と、点火エネルギ蓄積用コン
デンサを充電するための電圧を出力する電源部と、内燃
機関の点火時期に放電用スイッチに点火信号を与える点
火時期制御部とにより構成される。
【0003】この種の点火装置では、点火エネルギ蓄積
用コンデンサを200[V]以上の高い電圧まで充電す
る必要があるため、電源部としては、機関により駆動さ
れる磁石発電機内に設けられた巻数が多いエキサイタコ
イルや、バッテリの電圧(例えば12[V])を必要な
電圧まで昇圧する昇圧回路(DC−DCコンバータ)が
用いられる。
【0004】電源部をエキサイタコイルにより構成した
場合には、巻数が多いエキサイタコイルが磁石発電機内
で多くのスペースを占めるため、発電機が大形化すると
いう問題が生じる。
【0005】これに対し、昇圧回路を電源部として用い
ると、磁石発電機内に巻数が多いエキサイタコイルを設
ける必要がないため、磁石発電機を小形に構成すること
ができる。この場合、昇圧回路を特別に設けることが必
要になるが、この昇圧回路は、高周波数に応答するフェ
ライトコアを用いた小形の昇圧トランスを用いることに
より十分小形に構成することができるため、昇圧回路を
設けることが特に障害になることはない。そのため、最
近では、電源部に昇圧回路を用いたコンデンサ放電式の
点火装置が多く用いられるようになった。
【0006】図7は電源部に昇圧回路を用いた従来の点
火装置の構成を示したもので、同図において1はバッテ
リ2の出力電圧を昇圧する昇圧回路(DC−DCコンバ
ータ)、3は点火回路、4は内燃機関と同期回転する信
号発電機内に設けられて内燃機関の回転軸の所定の回転
角度位置でパルス信号を発生するパルサコイル、5はパ
ルサコイル4の出力を入力として内燃機関の点火時期に
点火回路1に点火信号Vi を与える点火時期制御部、6
は点火回路のコンデンサの充電電圧に応じて昇圧回路を
制御する充電電圧制御回路である。
【0007】昇圧回路1は、バッテリ2からダイオード
101を通して一次電流が与えられる昇圧トランス10
2と、駆動パルスVp を発生する発振回路103と、駆
動パルスによりオンオフ制御されて昇圧トランス102
の一次電流を断続させる昇圧用スイッチ104と、昇圧
トランス102の二次コイルに誘起する電圧を整流する
ダイオード105とを有していて、昇圧用スイッチ10
4のオンオフ動作により昇圧トランス102の一次電流
を断続させて該昇圧トランスの二次コイルにバッテリの
端子電圧よりも高い電圧を誘起させる。
【0008】点火回路3は点火コイル301と、点火コ
イル301の一次側に設けられて昇圧回路1の出力で一
方の極性に充電される点火エネルギ蓄積用コンデンサ3
02と、点火信号Vi が与えられたときに導通してコン
デンサ302に蓄積された電荷を点火コイル301の一
次コイルを通して放電させるように設けられた放電用ス
イッチ303と、点火コイルの一次コイルの両端に接続
されたダイオード304とを備えていて、コンデンサ3
02の放電により点火コイル301の二次コイルに点火
用の高電圧を誘起させる。この高電圧は機関の気筒に取
り付けられた点火プラグPに印加される。図示の例で
は、放電用スイッチがサイリスタからなっている。
【0009】点火エネルギ蓄積用コンデンサ302は、
駆動パルスVp によりオン状態にされた昇圧用スイッチ
104が該駆動パルスの消滅によりオフ状態にされるご
とに昇圧トランス102の二次コイルに誘起する電圧で
ダイオード105を通して段階的に充電されていく。従
って昇圧回路は、各点火動作が行われてから次の点火動
作が行われるまでの間に点火エネルギ蓄積用コンデンサ
を所定の充電電圧Vcまで充電するために必要な回数だ
け昇圧動作を行う必要がある。そのため昇圧回路1の発
振回路103は、機関が1回転するのに要する時間が極
めて短くなる機関の高速時においても、コンデンサ30
2を所定の電圧まで充電し得るように十分に高い周波数
で駆動パルスを発生する。
【0010】充電電圧制御回路6は、点火エネルギ蓄積
用コンデンサの充電電圧が過大にならないように制御す
る回路で、充電電圧検出回路7と、基準電圧発生回路8
´と、昇圧用スイッチ制御回路9とにより構成されてい
る。
【0011】充電電圧検出回路7は、抵抗701と70
2とを直列に接続して構成した分圧回路からなってい
て、点火回路のコンデンサ302の充電電圧Vc を該分
圧回路により分圧して充電電圧Vc に相応した検出電圧
Vd を出力する。
【0012】基準電圧発生回路8´は、上辺の抵抗80
1´と下辺の抵抗802´との直列回路からなる分圧回
路により構成されていて、図示しない定電圧直流電源回
路から与えられる電源電圧Vccを分圧して、抵抗802
´の両端に一定の基準電圧Vr ´を出力する。
【0013】昇圧用スイッチ制御回路9は、昇圧用スイ
ッチ104の駆動パルス入力端子(図示の例ではFET
のゲート)に出力端子が接続された電圧比較器901
と、比較器901の反転入力端子に入力される信号のレ
ベルを調整する抵抗902からなっていて、この電圧比
較器の反転入力端子及び非反転入力端子にそれぞれ検出
電圧Vd 及び基準電圧Vr ´が入力されている。電圧比
較器901は、コンデンサ302の充電電圧が設定値以
下で、検出電圧Vd が基準電圧Vr ´以下のときに出力
端子の電位を高レベルに保って昇圧用スイッチ104の
オンオフ動作を許容し、コンデンサ302の充電電圧が
設定値を超えて検出電圧Vd が基準電圧Vr ´を超えた
ときに出力端子の電位を零として昇圧用スイッチ104
をオフ状態にする。これらの動作により、点火エネルギ
蓄積用コンデンサの充電電圧Vc が設定値以下に制限さ
れる。コンデンサ302は昇圧動作が行われるごとに段
階的に充電されていくため、点火エネルギ蓄積用コンデ
ンサの充電電圧を高く設定すればするほど(基準電圧V
r ´を高く設定すればするほど)昇圧用スイッチの動作
回数が多くなる。
【0014】なお図7には示してないが、放電用スイッ
チ303として図示のようにサイリスタを用いる場合に
は、該サイリスタの転流を容易にするために、該サイリ
スタがオン状態にある間昇圧回路1の昇圧用スイッチ1
04のオンオフ動作を停止させて、昇圧回路1の昇圧動
作を停止させる回路を設けることもある。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】内燃機関を点火するた
めには、内燃機関の気筒に取り付けられた点火プラグ
に、気筒内の燃料ガスの空燃比A/F(A:空気質量、
F:燃料の重量)により決まる破壊電圧以上の高電圧を
印加する必要がある。
【0016】内燃機関においては、空燃比を最適値に保
ように燃料を供給することが望ましいが、機関の気筒内
に供給される燃料ガスの空燃比は一定ではなく、運転状
況によって空燃比が最適値(14.5)から外れること
になる。例えば、機関の加速時には燃料がリーン(希
薄)になる傾向があり、減速時には燃料がリッチ(濃
厚)になる傾向がある。燃料がリーンまたはリッチにな
ると、空燃比が最適値にあるときよりも破壊電圧が高く
なることが分っている。
【0017】そのため図7に示した従来の点火装置にお
いては、加速時及び減速時に必要とされる最大の破壊電
圧を想定して、常に点火回路から該最大破壊電圧以上の
点火用高電圧を得るように、基準電圧Vr ´の値を十分
に高い値に設定していた。従って、従来の点火装置で
は、機関が要求する破壊電圧が、加速時や減速時に必要
とされる最大破壊電圧よりも低い状態にある定常運転時
やアイドリング運転時においても、点火エネルギ蓄積用
コンデンサ302が高い充電電圧まで充電される。その
ため、従来の装置では昇圧用スイッチ104の動作回数
が多くなり、昇圧用スイッチ104で生じる発熱が多く
なって、該スイッチの周辺の素子の信頼性が低下すると
いう問題があった。また昇圧用スイッチ104の動作回
数が多いと、昇圧回路1での消費電力が多くなるため、
バッテリ2にかかる負担が大きくなるという問題もあっ
た。
【0018】本発明の目的は、昇圧用スイッチの動作回
数を必要以上多くすることなく、機関が要求する破壊電
圧以上の点火用高電圧を発生させることができるように
したコンデンサ放電式内燃機関用点火装置を提供するこ
とにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は、バッテリから
一次電流が与えられる昇圧トランスと、駆動パルスを発
生する発振回路と、駆動パルスによりオンオフ制御され
て昇圧トランスの一次電流を断続させる昇圧用スイッチ
とを有して、昇圧用スイッチのオンオフ動作により昇圧
トランスの二次コイルにバッテリの端子電圧よりも高い
電圧を誘起させる昇圧回路と、点火コイルと、該点火コ
イルの一次側に設けられて昇圧回路の出力で一方の極性
に充電される点火エネルギ蓄積用コンデンサと、点火信
号が与えられたときに導通して点火エネルギ蓄積用コン
デンサに蓄積された電荷を点火コイルの一次コイルを通
して放電させるように設けられた放電用スイッチとを備
えた点火回路と、点火エネルギ蓄積用コンデンサの充電
電圧に応じて昇圧回路を制御する充電電圧制御回路とを
備えたコンデンサ放電式内燃機関用点火装置に係わるも
のである。
【0020】本発明においては、上記充電電圧制御回路
が、点火エネルギ蓄積用コンデンサの充電電圧に相応し
た大きさの検出電圧を出力する充電電圧検出回路と、内
燃機関の回転速度の情報を含む信号を入力として内燃機
関の回転速度の時間的変化率が設定値を超えたときに加
減速検出信号を発生する加減速検出手段と、加減速検出
信号が発生していないときに第1の値を示し、加減速検
出信号が発生したときに該第1の値よりも大きい第2の
値を示す基準電圧を発生する基準電圧発生回路と、上記
検出電圧と基準電圧とを比較して検出電圧が基準電圧以
下のときに昇圧用スイッチのオンオフ動作を許容し、検
出電圧が基準電圧を超えたときに昇圧用スイッチをオフ
状態に保持する昇圧用スイッチ制御回路とを備えてい
る。
【0021】上記基準電圧の第1の値は、定常運転時に
機関が要求する破壊電圧以上の点火用高電圧を得るため
に必要な設定電圧Vc1まで点火エネルギ蓄積用コンデン
サを充電するために必要な大きさに設定する。
【0022】なお本明細書において、「定常運転」と
は、破壊電圧の増大を招く程の空燃比の変化を伴う加速
や減速が行われることなく、機関がほぼ一定の回転速度
で、または緩やかな速度変動を伴って運転されている状
態(アイドリング状態を含む。)をいう。
【0023】上記基準電圧の第2の値は、機関が加速時
及び減速時に要求する最大破壊電圧以上の点火用高電圧
を得るために必要な設定電圧Vc2まで点火エネルギ蓄積
用コンデンサを充電するために必要な大きさに設定す
る。
【0024】上記のように、機関の加減速(機関が加速
状態にあることまたは減速状態にあること)を検出し
て、加減速が検出された時に基準電圧を高い値に切り換
えるようにすると、定常運転時及びアイドリング運転時
には加減速時よりも昇圧用スイッチの動作回数が少なく
なるため、該昇圧用スイッチでの発熱を少なくすること
ができる。また定常運転時及びアイドリング運転時に昇
圧用スイッチの動作回数が少なくなるため、昇圧回路で
の消費電力を少なくしてバッテリにかかる負担を少なく
することができる。
【0025】上記基準電圧発生回路は、定電圧直流電源
回路の出力電圧を分圧して基準電圧を出力する抵抗分圧
回路と、加減速検出信号が発生していないときに抵抗分
圧回路が出力する基準電圧を第1の値とし、加減速検出
信号が発生したときに該基準電圧を第2の値とするよう
に抵抗分圧回路の分圧比を切り換える分圧比切換回路と
により構成できる。
【0026】上記基準電圧発生回路は、例えば、定電圧
直流電源回路の正極側出力端子に一端が接続された第1
の分圧用抵抗と、該第1の分圧用抵抗の他端と定電圧直
流電源回路の負極側出力端子との間に接続された第2の
分圧用抵抗と、第1の分圧用抵抗と第2の分圧用抵抗と
の接続点に一端が接続された第3の分圧用抵抗と、第3
の分圧用抵抗と定電圧直流電源回路の正極側出力端子と
の間に設けられて加減速検出信号が発生していないとき
にオフ状態を保持し、加減速検出信号が発生した時にオ
ン状態になる基準電圧切換用スイッチとを備えて、第2
の分圧用抵抗の両端に基準電圧を発生する回路により構
成できる。
【0027】上記基準電圧発生回路はまた、定電圧直流
電源回路の正極側出力端子に一端が接続された第1の分
圧用抵抗と、該第1の分圧用抵抗の他端と定電圧直流電
源回路の負極側出力端子との間に接続された第2の分圧
用抵抗と、第1の分圧用抵抗と第2の分圧用抵抗との接
続点に一端が接続された第3の分圧用抵抗と、第3の分
圧用抵抗と定電圧直流電源回路の負極側出力端子との間
に設けられて加減速検出信号が発生しているときにオン
状態を保持し、加減速検出信号が発生した時にオフ状態
になる基準電圧切換用スイッチとを備えて、第2の分圧
用抵抗の両端に基準電圧を発生する回路により構成する
ことができる。
【0028】上記基準電圧発生回路はまた、定電圧直流
電源回路の正極側出力端子に一端が接続された第1の分
圧用抵抗と、該第1の分圧用抵抗の他端に一端が接続さ
れた第2の分圧用抵抗と、該第2の分圧用抵抗の他端と
定電圧直流電源回路の負極側出力端子との間に接続され
た第3の分圧用抵抗と、オン状態になったときに第2の
分圧用抵抗または第3の分圧用抵抗を短絡するように設
けられて、加減速検出信号が発生していないときにオン
状態を保持し、加減速検出信号が発生したときにオフ状
態になる基準電圧切換用スイッチとにより構成すること
もできる。
【0029】上記の構成では、機関の加速または減速が
検出されていないときと検出されたときとで基準電圧の
大きさを異ならせるようにしたが、加速または減速が検
出されていないときと検出されたときとで充電電圧検出
回路が出力する検出電圧と実際の充電電圧との相関関係
を異ならせるようにしてもよい。
【0030】この場合、充電電圧制御回路は、一定の大
きさの基準電圧を発生する基準電圧発生回路と、内燃機
関の回転速度の情報を含む信号を入力として内燃機関の
回転速度の時間的変化率が設定値を超えたときに加減速
検出信号を発生する加減速検出手段と、加減速検出信号
が発生していないときに点火エネルギ蓄積用コンデンサ
の充電電圧を第1の低減割合で低減させて得た電圧を検
出電圧として出力し、加減速検出信号が発生したときに
は点火エネルギ蓄積用コンデンサの充電電圧を前記第1
の低減割合よりも大きい第2の低減割合で低減させて得
た電圧を検出電圧として出力するように構成された充電
電圧検出回路と、検出電圧と基準電圧とを比較して検出
電圧が基準電圧以下のときに昇圧用スイッチのオンオフ
動作を許容し、検出電圧が基準電圧を超えたときに昇圧
用スイッチをオフ状態に保持する昇圧用スイッチ制御回
路とにより構成する。
【0031】上記の充電電圧検出回路は例えば、コンデ
ンサの充電電圧を分圧して検出電圧を出力する抵抗分圧
回路と、加減速検出信号が発生していないときに抵抗分
圧回路の分圧比を前記第1の低減割合を与える値とし、
加減速検出信号が発生したときに抵抗分圧回路の分圧比
を前記第2の低減割合を与える値とするように、抵抗分
圧回路の分圧比を切り換える分圧比切換回路とを備えた
回路により構成することができる。
【0032】本発明で用いる加減速検出手段は、内燃機
関の回転に同期して発生する信号を入力として内燃機関
の回転速度を検出する速度検出手段と、速度検出手段に
より検出された回転速度の時間的変化率から加速度を検
出する加速度検出手段と、加速度検出手段により検出さ
れた加速度の絶対値を加速度の認識レベルを与える設定
値と比較して加速度の絶対値が設定値を超えたときに加
減速検出信号を出力する加減速検出信号発生手段とによ
り構成できる。
【0033】本発明で用いる昇圧用スイッチ制御回路
は、昇圧用スイッチの駆動パルス入力端子に出力端子が
接続され、検出電圧及び基準電圧がそれぞれ反転入力端
子及び非反転入力端子に入力されていて、検出電圧が基
準電圧以下のときには出力端子の電位を高レベルに保っ
て昇圧用スイッチのオンオフ動作を許容し、検出電圧が
基準電圧を超えたときに出力端子の電位を零として昇圧
用スイッチをオフ状態にする電圧比較器とにより構成で
きる。
【0034】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係わるコンデンサ
放電式内燃機関用点火装置の構成例を示したもので、こ
の例では図7に示した構成の点火装置に本発明を適用し
た。図1において図7の各部と同等の部分にはそれぞれ
同一の符号を付してある。
【0035】図1において1はバッテリ2の出力電圧を
昇圧する昇圧回路、3は点火回路、4はパルサコイル、
5は点火時期制御部、6は充電電圧検出回路7と基準電
圧発生回路8と昇圧用スイッチ制御回路9とからなる充
電電圧制御回路、10は各部に直流電源電圧Vccを与え
る定電圧直流電源回路、11は機関が加速状態または減
速状態にあることを検出する加減速検出手段である。
【0036】図1に示した点火装置において、図7に示
した従来の点火装置と相違する点は、加減速検出回路1
1を設けた点と、加減速検出回路11の出力に応じて基
準電圧Vr の大きさを切り替えるように基準電圧発生回
路8を構成した点であり、その他の点は従来の点火装置
と同様に構成されている。
【0037】昇圧回路1は、昇圧トランス102と、十
分に高い周波数で駆動パルスを発生する発振回路103
と、昇圧トランス102の一次コイルに直列に接続され
た昇圧用スイッチ104と、昇圧トランスの二次出力を
整流するダイオード105と、バッテリ2と昇圧トラン
ス102の一次コイルとの間に設けられた逆流阻止用ダ
イオード101と、抵抗106とにより、図7に示した
昇圧回路と同様に構成されている。
【0038】昇圧トランス102はフェライトコアに一
次コイル及び二次コイルを巻回したものからなってい
て、該昇圧トランスの一次コイルの一端はアノードをバ
ッテリ2の正極端子に接続したダイオード101のカソ
ードに接続されている。昇圧用スイッチ104はソース
を接地したNチャンネル形MOSFET F1 からなっ
ていて、そのドレインは昇圧トランス102の一次コイ
ルの他端に接続されている。発振回路103の電源端子
103aはダイオード101のカソードに接続され、発
振回路103の出力端子103bはFET F1 のゲー
トに接続されている。またFET F1 のゲートとダイ
オード101のカソードとの間に抵抗106が接続され
ている。昇圧トランス102の一次コイルの一端は昇圧
用スイッチ104と接地回路とを通してバッテリ2の負
極端子に接続され、他端は逆流阻止ダイオード101の
アノードに接続されている。
【0039】なお昇圧用スイッチ104は駆動パルスに
よりオンオフ制御が可能なスイッチであればよく、FE
Tに限定されるものではない。例えば、昇圧用スイッチ
104として、FETに代えてバイポーラトランジスタ
を用いることもできる。
【0040】図1の例では、充電電圧制御回路6の各部
の電源電圧Vccを得るために、バッテリ2の両端の電圧
を入力として一定の直流電圧を出力する定電圧直流電源
回路10が設けられている。この電源回路10は、例え
ば、バッテリ2の両端の電圧で充電される電源コンデン
サと該電源コンデンサの両端の電圧を一定値以下に制限
する定電圧回路とにより構成される。なおバッテリ2
は、内燃機関に取り付けられた磁石発電機内に設けられ
た発電コイルの出力で図示しない充電回路を通して充電
されるようになっている。
【0041】点火回路3は、一次コイル及び二次コイル
の一端が接地された点火コイル301と、点火コイル3
01の一次コイルの他端と昇圧回路1のダイオード10
5のカソードとの間に接続された点火エネルギ蓄積用コ
ンデンサ302と、コンデンサ302のダイオード10
5側の端子と接地間にカソードを接地側に向けて接続さ
れたサイリスタTh1からなる放電用スイッチ303と、
点火コイル301の一次コイルの両端にカソードを接地
側に向けて接続されたダイオード304と、サイリスタ
Th1のゲートカソード間に接続された抵抗305とによ
り図7に示されたものと同様に構成されている。
【0042】パルサコイル4は、内燃機関に取り付けら
れた信号発電機内に設けられていて、機関の回転軸の特
定の回転角度位置でパルス状の信号を発生する。信号発
電機としては通常リラクタを有する回転子と、リラクタ
により生じさせられる磁束の変化を検出してパルス信号
を発生するパルサコイルを有する信号発電子とを備えた
誘導子形の発電機が用いられる。この場合パルサコイル
4は、リラクタが信号発電機の磁極部との対向を開始す
る際、及び該対向を終了する際にそれぞれ生じる磁束の
変化により、互いに極性が異なる第1のパルス信号Vp1
及び第2のパルス信号Vp2を発生する。これらのパルス
信号の波形を時間t[msec]に対して示すと、例えば図
2(C)に示す通りである。第1のパルス信号Vp1が発
生する位置は、通常最も進角した機関の点火時期に相当
する回転角度位置である最大進角位置または該最大進角
位置よりも僅かに進んだ位置に設定される。パルス信号
Vp2が発生する位置は、最も遅れた点火時期に相当する
回転角度位置である最小進角位置に設定される。図2
(C)において、例えば各第1のパルス信号Vp1が発生
してから再び第1のパルス信号Vp1が発生するまでの期
間(パルスの発生周期)Tが機関の1回転に相当する時
間となり、この周期Tから機関の回転速度を演算するこ
とができる。
【0043】パルサコイル4が出力するパルス信号Vp1
及びVp2は点火時期制御部5と、加減速検出手段11と
に与えられている。点火時期制御部5は、パルス信号V
p1及びVp2から回転速度情報と回転角度情報とを得て、
各回転速度における点火時期に点火回路3の放電用スイ
ッチ303に点火信号Vi を与える。点火時期制御部5
としては、パルス信号Vp1及びVp2により積分区間が定
められる積分演算により内燃機関の点火時期を求めるよ
うにしたアナログ式のものや、マイクロコンピュータを
用いて回転速度と各回転速度における点火時期とを演算
して演算された点火時期に点火信号を発生するデジタル
式のものとが知られているが、本発明においては、これ
らいずれの形式のものを用いてもよい。
【0044】加減速検出手段11は、機関の回転速度か
ら加速状態または減速状態を検出して、加速状態または
減速状態が検出されているときに加減速検出信号Vg を
出力するものである。この加減速検出手段はハードウェ
ア回路により構成されるものであってもよく、マイクロ
コンピュータを用いてソフトウェアにより実現されるも
のであってもよい。
【0045】図5は加減速検出手段をハードウェアから
なる回路により構成する場合のブロック図を示したもの
で、この例では、パルサコイル4の出力が速度検出手段
11Aに与えられ、該速度検出手段11Aの出力は加速
度検出手段11Bに与えられている。加速度検出手段1
1Bが出力する加速度検出信号Vg ´は加速度を認識す
るためのしきい値レベルを与える設定値に相当する大き
さの設定信号Vgsとともに加減速検出信号発生手段11
Cに与えられている。
【0046】ここで、速度検出手段11Aは例えばパル
サコイル4の出力パルスの周波数を電圧信号に変換する
周波数/電圧変換器により構成され、機関の回転速度に
比例した速度検出信号(電圧信号)Vn を出力する。加
速度検出手段11Bは微分回路からなっていて、速度検
出信号Vn を微分して、加速時及び減速時の加速度の絶
対値に相応した大きさの加速度検出信号Vg ´を出力す
る。加減速検出信号発生手段11Cは、加速度検出信号
Vg ´の大きさ(絶対値)が設定信号Vgsの大きさ以上
になった時に加減速検出信号Vg を出力する。この加減
速検出信号発生手段11Cは例えば加速度検出信号Vg
´の大きさと設定信号Vgsの大きさとを比較して、加速
度検出信号Vg ´のレベルが設定信号Vgsのレベル以上
になったときに出力電圧のレベルを反転させる電圧比較
器や、加速度検出信号Vg ´が所定のレベル(設定値)
以上になっている期間オン状態になる半導体スイッチ等
により構成することができる。
【0047】加減速検出信号発生手段11Cの出力信号
は、例えば加速状態または減速状態を検出していないと
き(機関の加速時または減速時の加速度の絶対値が設定
値未満のとき)に高レベルの状態をとり、所定の加速状
態または減速状態を検出している間(機関の加速時また
は減速時の加速度の絶対値が設定値以上になっている
間)低レベルまたは零レベルの状態になる信号とするこ
とができる。この場合には、加減速検出信号発生手段1
1Cの出力信号が低レベルになっている状態が、加減速
検出信号が発生している状態になる。また加減速検出信
号発生手段11Cの出力信号は、加速状態または減速状
態を検出していないときに低レベルまたは零レベルの状
態をとり、所定の加速状態または減速状態を検出してい
る間高レベルの状態をとる信号としてもよい。この場合
には、加減速検出信号発生手段11Cの出力信号が高レ
ベルになっている状態が加減速検出信号が発生している
状態となる。加減速検出信号を低レベル(零レベル)の
信号とするか、高レベルの信号とするかは、基準電圧発
生回路8の構成により決める。
【0048】充電電圧検出回路7は、抵抗701及び7
02の直列回路からなる抵抗分圧回路を備えていて、該
分圧回路により充電電圧Vc を分圧して抵抗702の両
端に点火エネルギ蓄積用コンデンサ302の充電電圧に
相応した大きさの検出電圧Vd を発生する。
【0049】基準電圧発生回路8は、定電圧直流電源回
路10の出力電圧Vccを分圧して基準電圧Vr を出力す
る抵抗分圧回路8Aと、加減速検出信号Vg が発生して
いないときに抵抗分圧回路8Aが出力する基準電圧Vr
を第1の値とし、加減速検出信号Vg が発生したときに
該基準電圧Vr を第1の値よりも大きい第2の値とする
ように抵抗分圧回路8Aの分圧比を切り換える分圧比切
換回路8Bとからなっている。
【0050】抵抗分圧回路8Aは、定電圧直流電源回路
10の出力端子間に直列に接続された上辺の抵抗801
及び下辺の抵抗802からなっていて、抵抗802の両
端に基準電圧Vr を出力する。
【0051】分圧比切換回路8Bは、抵抗801及び8
02の接続点に一端が接続された分圧比切換用抵抗80
3と、抵抗803の他端にコレクタが接続され、エミッ
タが定電圧直流電源回路10の正極側出力端子に接続さ
れたPNPトランジスタ804と、トランジスタ804
のエミッタとベース間に接続された抵抗805と、トラ
ンジスタ804のベースと加減速検出手段11の出力端
子との間に接続された抵抗806とにより構成されてい
る。この例では、トランジスタ804と抵抗805及び
806とにより、加減速検出信号Vg が発生したときに
導通して分圧比切換用抵抗803を抵抗分圧回路8Aの
上辺の抵抗801に対して並列に接続することにより該
分圧回路の分圧比を切り換える分圧比切換用スイッチが
構成されている。
【0052】昇圧用スイッチ制御回路9は、図7に示し
た例と同様に、電圧比較器901を備えていて、基準電
圧Vr が該比較器901の非反転入力端子に入力され、
検出電圧Vd が抵抗902を通して該比較器901の反
転入力端子に入力されている。比較器901の出力端子
は昇圧用スイッチを構成するFET F1 のゲートに接
続されている。検出電圧Vd が基準電圧Vr 以下のとき
には、比較器901の出力段がオフ状態を保持して、そ
の出力端子の電位が高レベルに保持されるため、FET
F1 のオンオフ動作が許容され、昇圧動作が行われ
る。検出電圧Vdが基準電圧Vr を超えたときには、比
較器901の出力段がオン状態になって、その出力端子
の電位が接地電位になるため、FET F1 のゲートが
接地電位に保持される。この状態では、発振回路103
が発生する駆動パルスVp が比較器901の出力段を通
してFET F1 から側路されるため、FET F1 は
オフ状態に保持され、昇圧動作が停止される。
【0053】基準電圧発生回路8を図1のように構成す
る場合には、加減速検出信号Vg を零レベルの信号とす
る。即ち、機関の加速または減速が検出されたときに加
減速検出信号発生手段11Cの出力信号が零レベルにな
るようにしておく。このように構成しておくと、機関が
ほぼ一定の回転速度で回転していて、加速または減速が
検出されていないときには、加減速検出手段11の出力
信号が高レベルの状態にある(加減速検出信号が発生し
ていない)ため、トランジスタ804にはベース電流が
流れず、該トランジスタ804はオフ状態に保持され
る。このとき抵抗803は抵抗分圧回路8Aから切り離
されているため、抵抗分圧回路8Aは、電源電圧Vccを
抵抗801と802とにより決まる第1の分圧比n1 で
分圧して得た第1の値Vr1の基準電圧を電圧比較器90
1に与える。ここで上辺の抵抗801の抵抗値をR1 、
下辺の抵抗802の抵抗値をR2 とすると、第1の分圧
比n1 はn1 =R1 /(R1 +R2 )となり、基準電圧
Vr の第1の値Vr1は、Vr1=n1 ×Vccで与えられ
る。この基準電圧の第1の値Vr1は、機関の定常運転時
に機関が要求する破壊電圧(点火プラグに火花を生じさ
せるために必要な電圧)に等しいかまたは該破壊電圧よ
りも僅かに高い点火用高電圧を点火回路3から出力させ
るために必要な設定電圧Vc1までコンデンサ302を充
電したときに充電電圧検出回路7から得られる検出電圧
Vd に等しくしておく。
【0054】また機関の加速状態または減速状態が検出
されているときには、加減速検出手段11の出力信号が
零レベルになる(加減速検出信号Vg が出力される)た
め、トランジスタ804にベース電流が流れて該トラン
ジスタがオン状態になり、抵抗803が抵抗分圧回路8
Aの抵抗801に対して並列に接続される。そのため、
分圧回路の分圧比が第1の分圧比n1 よりも大きい第2
の分圧比n2 に切り替わり、基準電圧Vr の大きさが第
1の値Vr1よりも大きい第2の値Vr2に切り替わる。こ
こで、抵抗801の抵抗値R1 と抵抗803の抵抗値R
3 との並列合成値をR13=R1 ・R3 /(R1 +R3 )
とすると、第2の分圧比n2 は、n2 =R2 /(R13+
R2 )となり、基準電圧の第2の値Vr2は、Vr2=n2
×Vccにより与えられる。ここでR13<R1 であるた
め、基準電圧の第2の値Vr2は第1の値Vr1よりも大き
くなる。この第2の値Vr2は、加速時及び減速時に機関
が要求する最大破壊電圧に等しいかまたは該最大破壊電
圧よりも僅かに高い点火用高電圧を点火回路3から出力
させるために必要な設定電圧Vc2までコンデンサ302
を充電したときに充電電圧検出回路7から得られる検出
電圧Vd に等しくしておく。
【0055】今、内燃機関の回転速度N[rpm ]が時間
tに対して図2(A)に示したように変化するものとす
ると、加速度Gは図2(B)に示すように変化する。加
減速検出手段11は、図2(D)に示すように所定の加
速度Gを検出している期間零レベルの加減速検出信号V
g を出力する。機関がほぼ一定の速度で運転されている
状態では、加減速検出信号Vg が高レベルの状態を保持
しているため、トランジスタ804はオフ状態に保持さ
れる。このとき基準電圧Vr は図2(F)に示すように
第1の値Vr1に保持されるため、図2(G)に示すよう
に、コンデンサ302は、定常運転時に機関が要求する
破壊電圧以上の点火用高電圧を得るために必要な設定電
圧Vc1まで充電される。コンデンサ302の充電電圧
が、定常運転時の設定電圧Vc1を超えると、検出電圧V
d が基準電圧Vr を超えるため、比較器901の出力端
子の電位が接地電位まで低下してFET F1 をオフ状
態にし、昇圧動作を停止させる。従って、コンデンサ3
02の充電電圧は設定電圧Vc1を超えないように制御さ
れる。機関の点火時期ti に点火時期制御部5から点火
回路3に点火信号Vi が与えられると、サイリスタTh1
が導通するため、コンデンサ302に蓄積されている電
荷がサイリスタTh1と点火コイル301の一次コイルと
を通して放電する。これにより点火コイル301の二次
コイルに点火用の高電圧が誘起する。この高電圧は点火
プラグPに印加されるため、該点火プラグに火花が生
じ、機関が点火される。点火時期ti においてコンデン
サ301が放電させられると、コンデンサ302の両端
の電圧が低下するため、検出電圧Vd が基準電圧Vr よ
りも低くなる。そのため、比較器901の出力端子の電
位が高くなり、FET F1 のオンオフ動作が許容され
るようになる。従って昇圧回路1の昇圧動作が再開さ
れ、コンデンサ302が充電される。
【0056】このように、機関の定常運転時には、コン
デンサ302が加速時及び減速時に要求される最大破壊
電圧よりも低い電圧までしか充電されないため、昇圧用
スイッチがオンオフ動作を行う回数を少なくすることが
できる。
【0057】機関が加速または減速されて、零レベル
(接地電位)の加減速検出信号Vg が発生すると、トラ
ンジスタ804にベース電流が流れて該トランジスタ8
04がオン状態になるため、基準電圧Vr は図2(F)
に示すように第1の値Vr1よりも大きい第2の値Vr2に
切り替わる。これにより、コンデンサ302は、図2
(G)に示すように、加速時及び減速時に機関が要求す
る破壊電圧以上の点火用高電圧を得るために必要な設定
電圧Vc2まで充電されるようになる。従って、加速時及
び減速時の点火動作は支障なく行われる。
【0058】基準電圧発生回路8は加減速検出信号が発
生しているときと発生していないときとで基準電圧Vr
の大きさを切り換える回路であればよく、図1に示した
構成に限定されるものではない。上辺の抵抗801及び
下辺の抵抗802の直列回路からなる抵抗分圧回路を用
いて基準電圧を得る場合には、分圧比切換用抵抗803
と、加減速検出信号が発生しているときに動作して該分
圧比切換用抵抗を分圧回路の上辺の抵抗に直列若しくは
並列に接続するか、または該分圧比切換用抵抗を分圧回
路の下辺の抵抗に直列または並列に接続するように働く
分圧比切換用スイッチとにより構成することができる。
【0059】例えば図3(A)に示すように、電源電圧
Vccを分圧する分圧回路の下辺を構成する抵抗802の
両端に、NPNトランジスタ807のコレクタエミッタ
間回路を通して分圧比切換用抵抗803を接続するよう
にしてもよい。この場合には、トランジスタ807と、
該トランジスタのベースに接続された抵抗806とによ
り分圧比切換用スイッチが構成され、該分圧比切換用ス
イッチと分圧比切換用抵抗803とにより、分圧比切換
回路が構成されている。
【0060】図3(A)の基準電圧発生回路において
は、機関が定常運転されていて、加減速検出信号Vg が
発生していないとき(加減速検出手段11が高レベルの
信号を発生しているとき)には、トランジスタ807が
オン状態を保持して抵抗803を抵抗802に対して並
列に接続している。このとき抵抗802の両端に第1の
値の基準電圧Vr が得られる。機関が加速または減速さ
れて零レベルの加減速検出信号Vg が発生すると、トラ
ンジスタ807がオフ状態になるため、分圧比切換用抵
抗803が分圧回路の下辺の抵抗802から切り離され
る。これにより基準電圧Vr は第1の値よりも大きい第
2の値に切り換えられる。
【0061】図3(B)は基準電圧発生回路8の他の構
成例を示したもので、この例では、分圧比切換用抵抗8
03が抵抗分圧回路の下辺の抵抗802に対して直列に
接続され、分圧比切換用抵抗803の両端にNPNトラ
ンジスタ807のコレクタエミッタ間回路が並列に接続
されている。トランジスタ807と該トランジスタのベ
ースに接続された抵抗806とにより分圧比切換用スイ
ッチが構成され、該分圧比切換用スイッチと分圧比切換
用抵抗803とにより、分圧比切換回路が構成されてい
る。
【0062】図3(B)の例において、機関が定常運転
されていて、加減速検出信号Vg が発生していないとき
(加減速検出手段11が高レベルの信号を発生している
とき)には、トランジスタ807がオン状態を保持して
抵抗803を短絡している。このとき抵抗803は接続
されていないのと同じ状態であるため、抵抗802の両
端に得られる基準電圧Vr は第1の値を示す。機関が加
速または減速されて零レベルの加減速検出信号Vg が発
生すると、トランジスタ807がオフ状態になるため、
分圧比切換用抵抗803が分圧回路の下辺の抵抗802
に対して直列に接続される。これにより分圧回路の下辺
の抵抗値が増大するため、基準電圧Vrは第1の値より
も大きい第2の値を示す。
【0063】図3(C)は本発明で用いることができる
基準電圧発生回路の更に他の例を示したもので、この例
では、分圧比切換用抵抗803が抵抗分圧回路の上辺の
抵抗801に対して直列に接続され、分圧比切換用抵抗
803の両端にNPNトランジスタ807のコレクタエ
ミッタ間回路が並列に接続されている。この例でも、ト
ランジスタ807と該トランジスタのベースに接続され
た抵抗806とにより分圧比切換用スイッチが構成さ
れ、該分圧比切換用スイッチと分圧比切換用抵抗803
とにより分圧比切換回路が構成されている。
【0064】図3(C)の例においては、機関が定常運
転されていて、加速または減速が検出されていないとき
に、加減速検出手段11が低レベルまたは零レベルの信
号を出力し、加速または減速が検出されたときに高レベ
ルの加減速検出信号Vg を出力するようにしておく。こ
のように構成しておくと、機関の定常運転時には、トラ
ンジスタ807がオフ状態を保持して抵抗803を抵抗
801に直列に接続する。このとき抵抗802の両端に
得られる基準電圧Vr は第1の値を示す。機関が加速ま
たは減速されて高レベルの加減速検出信号Vg が発生す
ると、トランジスタ807がオン状態になるため、分圧
比切換用抵抗803が短絡される。これにより分圧回路
の上辺の抵抗値が減少するため、抵抗802の両端に得
られる基準電圧Vr は第1の値よりも大きい第2の値を
示す。
【0065】上記の例では、機関の加速または減速が検
出されていないときと検出されたときとで基準電圧Vr
の大きさを異ならせるようにしたが、加減速が検出され
ていないときと検出されたときとで充電電圧検出回路が
出力する検出電圧Vd と実際の充電電圧Vc との相関関
係を異ならせるようにしてもよい。この場合、基準電圧
発生回路は、一定の大きさの基準電圧を発生するように
構成する。また充電電圧検出回路は、加減速検出信号が
発生していないときに点火エネルギ蓄積用コンデンサの
充電電圧を第1の低減割合で低減させて得た電圧を検出
電圧として出力し、加減速検出信号が発生したときには
点火エネルギ蓄積用コンデンサの充電電圧を第1の低減
割合よりも大きい第2の低減割合で低減させて得た電圧
を検出電圧として出力するように構成する。
【0066】なおここでコンデンサ302の充電電圧V
c を低減させて検出電圧Vd を得る場合の低減割合a
は、a=Vc /Vd で定義されるものとする。充電電圧
Vc を分圧比がmの抵抗分圧回路で分圧することにより
検出電圧Vd を得る場合には、a=1/mとなる。
【0067】図4は、機関の加減速が検出されていない
ときと検出されたときとで、検出電圧Vd と実際の充電
電圧Vc との相関関係を異ならせるように充電電圧検出
回路を構成した例を示したものである。
【0068】図4に示した例では、充電電圧検出回路7
0が、コンデンサ302の充電電圧Vc を分圧して検出
電圧Vd を出力する抵抗分圧回路70Aと、加減速検出
信号Vg が発生していないときに抵抗分圧回路70Aの
分圧比を第1の低減割合a1を与える第1の値m1 と
し、加減速検出信号Vg が発生したときに抵抗分圧回路
70Aの分圧比を第2の低減割合a2 を与える第2の値
m2 とするように抵抗分圧回路70Aの分圧比mを切り
換える分圧比切換回路70Bとにより構成されている。
【0069】抵抗分圧回路70Aは、コンデンサ302
とサイリスタTh1のアノードとの接続点と接地間に接続
された上辺の抵抗701及び下辺の抵抗702の直列回
路からなっている。分圧比切換回路70Bは、抵抗70
1及び702の接続点(分圧点)に一端が接続された抵
抗703と、エミッタが接続され、コレクタが抵抗70
3の他端に接続されたNPNトランジスタ704と、ト
ランジスタ704のベースと加減速検出手段11の出力
端子との間に接続された抵抗705とからなっている。
即ち、分圧回路の下辺の抵抗702の両端にトランジス
タ704及び抵抗705からなる分圧比切換用スイッチ
を介して分圧比切換用抵抗703が接続されている。
【0070】加減速検出手段11は、機関が加速されて
いることまたは減速されていることを検出していないと
き(機関が定常運転されているとき)に出力信号のレベ
ルを零とし、機関が加速されたことまたは減速されたこ
とを検出したときに高レベルの加減速検出信号Vg を出
力する。高レベルの加減速検出信号Vg が発生していな
いときには、トランジスタ704がオフ状態にあって、
抵抗703が抵抗702から切り離されているため、抵
抗分圧回路70Aの分圧比は抵抗701及び702の抵
抗値により決まる第1の値m1 となり、該分圧回路70
Aは、コンデンサ302の充電電圧Vc を第1の低減割
合a1 で低減させて充電電圧Vc に相応する検出電圧V
d1を出力する。ここで、抵抗701及び702の抵抗値
をそれぞれr1 及びr2 とすると、分圧比mの第1の値
m1 は、m1 =r2 /(r1 +r2 )、第1の低減割合
a1 は、a1 =(r1 +r2 )/r2 となり、検出電圧
Vd1は、Vd1=m1 ×Vc =(1/a1 )×Vc で与え
られる。
【0071】加減速検出信号Vg が発生しているときに
は、トランジスタ704が導通するため、抵抗703が
抵抗702に対して並列に接続される。このとき、抵抗
分圧回路70Aの分圧比は、抵抗701の抵抗値と、抵
抗702及び703の抵抗値の並列合成値とにより決ま
る第2の値m2 (<第1の値)となり、抵抗分圧回路7
0Aは、コンデンサ302の充電電圧Vc を第1の低減
割合a1 よりも大きい第2の低減割合a2 で低減させて
充電電圧Vc に相応する検出電圧Vd2を出力する。ここ
で抵抗702及び703の抵抗値の並列合成値をr23と
すると、分圧比mの第2の値m2 は、m2 =r23/(r
1 +r23)、第2の低減割合a2 は、a2 =(r1 +r
23)/r23で与えられ、検出電圧Vd2は、Vd2=m2 ×
Vc =(1/a2 )×Vc で与えられる。r2 >r23で
あるため、Vc が等しいとすると、Vd1>Vd2となる。
【0072】このように、充電電圧検出回路70は、加
減速検出信号Vg が発生したときに、該加減速検出信号
が発生していないときよりも大きな低減割合で充電電圧
Vcを低減させて検出電圧Vd2を発生するため、充電電
圧Vc が同じであっても、加減速検出信号Vg が発生し
たときの検出電圧Vd2は、加減速検出信号Vg が発生し
ていないときの検出電圧Vd1よりも小さい値を示す。
【0073】基準電圧発生回路8は、定電圧電源回路1
0の出力端子間に接続された抵抗801及び802の直
列回路からなっていて、電源電圧Vccを分圧して一定の
基準電圧Vr を出力する。図4に示した点火装置のその
他の構成は図1に示したものと同様である。
【0074】図4に示した点火装置においては、機関の
定常運転時に機関が要求する破壊電圧(点火プラグに火
花を生じさせるために必要な電圧)に等しいかまたは該
破壊電圧よりも僅かに高い点火用高電圧を点火回路3か
ら出力させるために必要な設定電圧Vc1までコンデンサ
302を充電したときに充電電圧検出回路7が基準電圧
Vr に等しい検出電圧Vd1(=Vc /a1 )を発生する
ように第1の低減割合a1 を設定しておく。
【0075】また加速時及び減速時に機関が要求する最
大破壊電圧に等しいかまたは該最大破壊電圧よりも僅か
に高い点火用高電圧を点火回路3から出力させるために
必要な設定電圧Vc2(>Vc1)までコンデンサ302を
充電したときに充電電圧検出回路7が基準電圧に等しい
検出電圧Vd2(=Vc /a2 )を発生するように第2の
低減割合a2 を設定しておく。
【0076】図4に示した点火装置において、加減速検
出信号Vg が発生していないときには、機関が定常運転
時に要求する破壊電圧以上の点火用高電圧を発生させる
ために必要な設定電圧Vc1までコンデンサ302を充電
したときに、検出電圧Vd1が基準電圧Vr に等しくな
り、充電電圧Vc が設定電圧Vc1を超えると昇圧用スイ
ッチ制御回路9が昇圧用スイッチのオンオフ動作を停止
させるため、コンデンサ302の充電が設定電圧Vc1以
下に制限される。
【0077】また加減速検出信号Vg が発生していると
きには、充電電圧Vc が、加速時及び減速時に機関が要
求する最大破壊電圧以上の点火用高電圧を発生させるた
めに必要な設定電圧Vc2に達するまで、検出電圧Vd2が
基準電圧Vr に等しくならないため、コンデンサ302
は設定電圧Vc2(>Vc1)まで充電され、点火動作は支
障なく行われる。
【0078】図4に示した充電電圧検出回路70は、加
減速検出信号Vg の有無に応じて充電電圧から検出電圧
への低減割合を切り換えることができる回路であればよ
く、その構成は図4に示した例に限られるものではな
い。充電電圧検出回路70の変形の仕方は、図3(A)
ないし(C)に示した基準電圧発生回路の変形の仕方と
同様であるので、その詳細な説明は省略する。
【0079】図5に示した例では、加減速検出手段11
をハードウェア回路により構成するとしたが、点火時期
制御部5にマイクロコンピュータが用いられている場合
には、該マイクロコンピュータに実行させるソフトウェ
アにより加減速検出手段11を実現することができる。
なおこの例では、加減速検出信号Vg を高レベルの信号
としている。
【0080】点火時期制御部5を構成するマイクロコン
ピュータを利用して加減速検出手段11を実現する場合
に用いるソフトウェアのメインルーチンのアルゴリズム
の一例を図6に示した。図6に示した例において、プロ
グラムが開始されると、先ずステップ1でパルサコイル
が出力するパルスの発生周期(例えば各パルスVp1が発
生してから次に同じパルスVp1が発生するまでの時間)
Tを読み込み、ステップ2でこの周期T[sec ]から機
関の回転速度Nt [rpm ]を演算する。次いでステップ
3で、今回演算された回転速度Nt とパルサコイル4が
前回発生したパルス信号を読み込んだ時に演算されて記
憶された回転速度Nt-1 との差ΔN=(Nt −Nt-1 )
の絶対値を今回読み込んだ周期Tで徐する演算を行っ
て、加速度G=ΔN/Tを演算し、ステップ4において
演算された加速度Gを設定値Gs と比較する。その結
果、加速度Gが設定値Gs よりも小さい場合には、ステ
ップ5において加減速検出信号Vg を出力する出力ポー
トの電位を零レベルとする(加減速検出信号Vg を発生
させない)。またステップ4において演算された加速度
Gが設定値Gs よりも大きいと判定された場合には、ス
テップ6において加減速検出信号Vg を出力する出力ポ
ートの電位を高レベルとする(加減速検出信号Vg を発
生させる)。次いでステップ7において演算された回転
速度Nt に対して機関の点火時期を演算する。この点火
時期は、パルス信号Vp1が発生する位置(最大進角位置
または最大進角位置よりも進んだ位置)から点火時期に
相当する回転角度位置まで機関が回転する間にタイマが
計数すべき計数値の形で演算される。
【0081】マイクロコンピュータは、パルサコイル4
が最大進角位置または最大進角位置よりも進んだ位置で
パルス信号Vp1を発生したときに図示しない割込みルー
チンを実行してタイマに演算された点火時期の計数値を
セットし、メインルーチンに戻る。またタイマが点火時
期の計数を完了したときに図示しない割込みルーチンを
実行して点火回路3に点火信号Vi を与える。
【0082】上記の例では、加減速検出手段11がパル
サコイル4の出力パルスから機関の回転速度情報を得る
ようにしているが、加減速検出手段11が回転速度の情
報を得る信号はパルサコイル4の出力パルスに限られる
ものではない。例えば、点火動作が行なわれる毎に(コ
ンデンサ302が放電する毎に)点火コイル301の一
次コイルに誘起するパルス状の電圧のように、その周波
数が機関の回転速度に比例している信号を加減速検出手
段11に与えて回転速度情報を得るようにしてもよい。
【0083】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、機関の
加速状態及び減速状態を検出して、加速状態または減速
状態が検出されたときに、コンデンサの充電電圧の検出
値と比較する基準電圧を高い値に切り換えるように基準
電圧発生回路を構成するか、または加速状態または減速
状態が検出されたときに、充電電圧から検出電圧への低
減割合を大きくするように充電電圧検出回路を構成した
ので、機関の定常運転時に加減速時よりも昇圧用スイッ
チの動作回数を少なくして、昇圧用スイッチでの発熱を
少なくすることができる。
【0084】また本発明によれば、定常運転時に昇圧用
スイッチの動作回数が少なくなるため、昇圧回路での消
費電力を少なくしてバッテリにかかる負担を少なくする
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるコンデンサ放電式内燃機関用点
火装置の構成例を示した回路図である。
【図2】図1の各部の電圧波形及びトランジスタのオン
オフ動作を示した波形図である。
【図3】(A)ないし(C)はそれぞれ本発明で用いる
基準電圧発生回路の異なる変形例を示した回路図であ
る。
【図4】本発明に係わるコンデンサ放電式内燃機関用点
火装置の他の構成例を示した回路図である。
【図5】本発明で用いる加減速検出手段の構成例を示し
たブロック図である。
【図6】加減速検出手段をソフトウェアにより実現する
場合のアルゴリズムの一例を示したフローチャートであ
る。
【図7】従来のコンデンサ放電式内燃機関用点火装置を
示した回路図である。
【符号の説明】
1 昇圧回路 102 昇圧トランス 103 発振回路 104 昇圧用スイッチ 105 ダイオード 2 バッテリ 3 点火回路 4 パルサコイル 5 点火時期制御部 6 充電電圧制御回路 7 充電電圧検出回路 8 基準電圧発生回路 8A 抵抗分圧回路 8B 分圧比切換回路 9 昇圧用スイッチ制御回路 10 定電圧直流電源回路 11 加減速検出手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−189367(JP,A) 特開 平8−121297(JP,A) 特開 昭63−57871(JP,A) 実開 平3−99870(JP,U) 実開 昭60−21565(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02P 3/08 - 3/09

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バッテリから一次電流が与えられる昇圧
    トランスと、駆動パルスを発生する発振回路と、前記駆
    動パルスによりオンオフ制御されて前記昇圧トランスの
    一次電流を断続させる昇圧用スイッチとを有して、前記
    昇圧用スイッチのオンオフ動作により前記昇圧トランス
    の二次コイルに前記バッテリの端子電圧よりも高い電圧
    を誘起する昇圧回路と、 点火コイルと、前記点火コイルの一次側に設けられて前
    記昇圧回路の出力で一方の極性に充電される点火エネル
    ギ蓄積用コンデンサと、点火信号が与えられたときに導
    通して前記コンデンサに蓄積された電荷を前記点火コイ
    ルの一次コイルを通して放電させるように設けられた放
    電用スイッチとを備えた点火回路と、 前記点火エネルギ蓄積用コンデンサの充電電圧に応じて
    前記昇圧回路を制御する充電電圧制御回路とを備えたコ
    ンデンサ放電式内燃機関用点火装置において、 前記充電電圧制御回路は、 前記点火エネルギ蓄積用コンデンサの充電電圧に相応し
    た大きさの検出電圧を出力する充電電圧検出回路と、 内燃機関の回転速度の情報を含む信号を入力として内燃
    機関の回転速度の時間的変化率が設定値を超えたときに
    加減速検出信号を発生する加減速検出手段と、 前記加減速検出信号が発生していないときに第1の値を
    示し、前記加減速検出信号が発生したときに前記第1の
    値よりも大きい第2の値を示す基準電圧を発生する基準
    電圧発生回路と、 前記検出電圧と基準電圧とを比較して検出電圧が基準電
    圧以下のときに前記昇圧用スイッチのオンオフ動作を許
    容し、検出電圧が基準電圧を超えたときに前記昇圧用ス
    イッチをオフ状態に保持する昇圧用スイッチ制御回路と
    を具備していることを特徴とするコンデンサ放電式内燃
    機関用点火装置。
  2. 【請求項2】 前記基準電圧発生回路は、定電圧直流電
    源回路の出力電圧を分圧して前記基準電圧を出力する抵
    抗分圧回路と、前記加減速検出信号が発生していないと
    きに前記抵抗分圧回路が出力する基準電圧を前記第1の
    値とし、加減速検出信号が発生したときに該基準電圧を
    前記第2の値とするように前記抵抗分圧回路の分圧比を
    切り換える分圧比切換回路とからなっている請求項1ま
    たは2に記載のコンデンサ放電式内燃機関用点火装置。
  3. 【請求項3】 バッテリから一次電流が与えられる昇圧
    トランスと、駆動パルスを発生する発振回路と、前記駆
    動パルスによりオンオフ制御されて前記昇圧トランスの
    一次電流を断続させる昇圧用スイッチとを有して、前記
    昇圧用スイッチのオンオフ動作により前記昇圧トランス
    の二次コイルに前記バッテリの端子電圧よりも高い電圧
    を誘起する昇圧回路と、 点火コイルと、前記点火コイルの一次側に設けられて前
    記昇圧回路の出力で一方の極性に充電される点火エネル
    ギ蓄積用コンデンサと、点火信号が与えられたときに導
    通して前記コンデンサに蓄積された電荷を前記点火コイ
    ルの一次コイルを通して放電させるように設けられた放
    電用スイッチとを備えた点火回路と、 前記点火エネルギ蓄積用コンデンサの充電電圧に応じて
    前記昇圧回路を制御する充電電圧制御回路とを備えたコ
    ンデンサ放電式内燃機関用点火装置において、 前記充電電圧制御回路は、 一定の大きさの基準電圧を発生する基準電圧発生回路
    と、 内燃機関の回転速度の情報を含む信号を入力として内燃
    機関の回転速度の時間的変化率が設定値を超えたときに
    加減速検出信号を発生する加減速検出手段と、 前記加減速検出信号が発生していないときに前記コンデ
    ンサの充電電圧を第1の低減割合で低減させて得た電圧
    を検出電圧として出力し、前記加減速検出信号が発生し
    たときには前記コンデンサの充電電圧を前記第1の低減
    割合よりも大きい第2の低減割合で低減させて得た電圧
    を検出電圧として出力する充電電圧検出回路と、 前記検出電圧と前記基準電圧とを比較して検出電圧が基
    準電圧以下のときに前記昇圧用スイッチのオンオフ動作
    を許容し、検出電圧が基準電圧を超えたときに前記昇圧
    用スイッチをオフ状態に保持する昇圧用スイッチ制御回
    路とを具備していることを特徴とするコンデンサ放電式
    内燃機関用点火装置。
  4. 【請求項4】 前記充電電圧検出回路は、前記コンデン
    サの充電電圧を分圧して前記検出電圧を出力する抵抗分
    圧回路と、前記加減速検出信号が発生していないときに
    前記抵抗分圧回路の分圧比を前記第1の低減割合を与え
    る値とし、加減速検出信号が発生したときに前記抵抗分
    圧回路の分圧比を前記第2の低減割合を与える値とする
    ように前記抵抗分圧回路の分圧比を切り換える分圧比切
    換回路とからなっている請求項3に記載のコンデンサ放
    電式内燃機関用点火装置。
  5. 【請求項5】 前記加減速検出手段は、内燃機関の回転
    に同期して発生する信号を入力として内燃機関の回転速
    度を検出する速度検出手段と、前記速度検出手段により
    検出された回転速度の時間的変化率から加速度を検出す
    る加速度検出手段と、前記加速度検出手段により検出さ
    れた加速度の絶対値を設定値と比較して加速度の絶対値
    が設定値を超えたときに前記加減速検出信号を出力する
    加減速検出信号発生手段とを備えている請求項1ないし
    4のいずれか1つに記載のコンデンサ放電式内燃機関用
    点火装置。
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