JP3119087B2 - コンデンサ放電式内燃機関用点火装置 - Google Patents

コンデンサ放電式内燃機関用点火装置

Info

Publication number
JP3119087B2
JP3119087B2 JP06217208A JP21720894A JP3119087B2 JP 3119087 B2 JP3119087 B2 JP 3119087B2 JP 06217208 A JP06217208 A JP 06217208A JP 21720894 A JP21720894 A JP 21720894A JP 3119087 B2 JP3119087 B2 JP 3119087B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ignition
circuit
signal
coil
capacitor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP06217208A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0874715A (ja
Inventor
清 上村
知之 小川
博康 仁藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kokusan Denki Co Ltd
Original Assignee
Kokusan Denki Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kokusan Denki Co Ltd filed Critical Kokusan Denki Co Ltd
Priority to JP06217208A priority Critical patent/JP3119087B2/ja
Publication of JPH0874715A publication Critical patent/JPH0874715A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3119087B2 publication Critical patent/JP3119087B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ignition Installations For Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、バッテリを電源とした
コンデンサ放電式の内燃機関用点火装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】バッテリを電源としたコンデンサ放電式
の内燃機関用点火装置は、バッテリの電圧を昇圧するコ
ンバータ回路と、点火コイルと、該点火コイルの1次側
に設けられた点火エネルギー蓄積用コンデンサと、コン
バータ回路の出力で点火エネルギー蓄積用コンデンサを
一方の極性に充電するコンデンサ充電回路と、導通した
際に点火エネルギー蓄積用コンデンサの電荷を点火コイ
ルの1次コイルを通して放電させるように設けられた放
電用サイリスタと、内燃機関の点火位置で放電用サイリ
スタのゲートに所定のパルス幅を有する点火信号を与え
る点火信号発生器とにより構成される。
【0003】コンバータ回路は、昇圧コイルと該昇圧コ
イルに対して直列に接続されたチョッパ用スイッチと該
チョッパ用スイッチをオンオフさせるための駆動信号を
発生する非安定マルチバイブレータとを有していて、昇
圧コイル及びチョッパ用スイッチの直列回路にバッテリ
の出力電圧が印加され、チョッパ用スイッチの両端から
昇圧された出力電圧が取り出される。
【0004】この種の点火装置では、放電用サイリスタ
が導通しているときにコンバータ回路のチョッパ用スイ
ッチが遮断状態になると、コンバータ回路から放電用サ
イリスタのアノードカソード間に順方向電圧が印加され
るため、該放電用サイリスタの転流に失敗し、次の点火
動作が行われなくなるおそれがある。
【0005】そのため、実公平6−16993号に示さ
れているように、放電用サイリスタが導通したときにコ
ンバータ回路の出力を停止させるコンバータ出力停止回
路を設けて、放電用サイリスタの転流の失敗を防止する
ようにした点火装置が提案されている。この点火装置で
は、放電用サイリスタのゲートカソード間の電圧を検出
して該ゲートカソード間電圧を設定電圧と比較し、放電
用サイリスタが導通してそのゲートカソード間電圧が設
定電圧以上になっているときにコンバータ回路のチョッ
パ用スイッチを強制的に遮断状態に保つことによりコン
バータ回路の出力を停止させるようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】実公平6−16993
号に示された点火装置では、コンバータ回路の出力を停
止させる回路が、設定電圧を発生する回路と、放電用サ
イリスタのゲートカソード間電圧を設定電圧と比較し
て、放電用サイリスタのゲートカソード間電圧が設定電
圧以上になっているときにコンバータ回路の半導体スイ
ッチを遮断状態に保つように制御する電圧比較器とによ
り構成される。このような構成によれば、比較的簡単な
回路構成でコンバータ回路の出力を停止させて放電用サ
イリスタの転流の失敗を防ぐことができるが、設定電圧
を発生する回路と電圧比較器とを必要とするため、コス
トの低減を図る上で限界があった。
【0007】本発明の目的は、従来の装置よりも更に回
路構成を簡単にしてコストの低減を図ることができるよ
うにしたコンデンサ放電式内燃機関用点火装置を提供す
ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、昇圧コイルと
該昇圧コイルに対して直列に接続されたチョッパ用スイ
ッチと該チョッパ用スイッチをオンオフさせるための駆
動信号を発生する非安定マルチバイブレータとを有して
昇圧コイル及びチョッパ用スイッチの直列回路にバッテ
リの出力電圧が印加されたコンバータ回路と、点火コイ
ルと、該点火コイルの1次側に設けられた点火エネルギ
ー蓄積用コンデンサと、チョッパ用スッチの両端から取
り出されたコンバータ回路の出力で点火エネルギー蓄積
用コンデンサを一方の極性に充電するコンデンサ充電回
路と、点火信号が与えられたときに導通して前記点火エ
ネルギー蓄積用コンデンサの電荷を点火コイルの1次コ
イルを通して放電させるように設けられた放電用サイリ
スタと、内燃機関に取り付けられた信号発電機に設けら
れて機関の特定の回転角度位置で信号を発生する信号コ
イルの出力を入力として内燃機関の点火位置で前記点火
信号を発生する点火信号発生器と、放電用サイリスタが
導通したときにコンバータ回路の出力を停止させるコン
バータ出力停止回路とを備えたコンデンサ放電式内燃機
関用点火装置に係わるものである。
【0009】本発明においては、上記コンバータ出力停
止回路が、導通した際に非安定マルチバイブレータの発
振の周期を決定するコンデンサの両端を短絡して駆動信
号のレベルを固定するように設けられた発振停止用トラ
ンジスタと、点火信号が発生したときに点火信号発生器
から発振停止用トランジスタにベース電流を供給して該
トランジスタを導通させるトランジスタ駆動回路とから
なっていて、駆動信号のレベルが固定されたときにチョ
ッパ用スイッチが導通状態に保持されるように構成され
ている。
【0010】上記の構成では、点火信号発生器の出力で
発振停止用トランジスタにベース電流を与えるようにし
ているが、点火信号が発生すると同時にまたは点火信号
が発生した直後に信号コイルが発生する信号で発振停止
用トランジスタにベース電流を与えて該トランジスタを
導通させるように構成してもよい。
【0011】
【作用】上記の構成において、トランジスタ駆動回路
は、点火信号発生器の出力または信号コイルの出力で発
振制御用トランジスタにベース電流を流す回路であれば
よく、基本的には点火信号発生器の出力側の端子または
入力側の端子とトランジスタのベースとの間を結合する
抵抗により構成できるため、放電用サイリスタが導通し
たときにコンバータ回路の出力を停止させるコンバータ
出力停止回路の回路構成を従来の装置よりも更に簡単に
してコストの低減を図ることができる。
【0012】
【実施例】図1は本発明の実施例を示したもので、同図
において1はバッテリ、2はバッテリ1の電圧を昇圧す
るコンバータ回路、3はコンバータ回路を電源として動
作するコンデンサ放電式の点火回路、4は内燃機関に取
り付けられた信号発電機内に設けられた信号コイルの出
力を入力として内燃機関の点火位置で点火信号を発生す
る点火信号発生器である。
【0013】コンバータ回路2は、バッテリ1を電源と
して動作して矩形波状の駆動信号Vdを出力する非安定
マルチバイブレータ201と、バッテリ1から電流が与
えられる昇圧コイル202と、駆動信号Vd によりオン
オフ駆動されて昇圧コイル202を通して流れる電流を
断続させるチョッパ用スイッチ203と、電源回路20
4と、ダイオードD1 及びD2 とを備えている。
【0014】電源回路204は、バッテリ1の正極にダ
イオードD1 を通して一端が接続された抵抗Ro と、抵
抗Ro の他端と接地間に接続された電源コンデンサCo
と、コンデンサCo の両端に接続されたツェナーダイオ
ードZDo とからなっていて、電源コンデンサCo の両
端に一定の直流電圧Vccを出力する。
【0015】非安定マルチバイブレータ201は、タイ
マIC201aと、該タイマICに外付けされたコンデ
ンサC1 ,C2 と、抵抗R1 〜R3 とからなっている。
タイマIC201aは、リセット端子A1 と、電源端子
A2 と、出力端子A3 と、ディスチャージ端子A4 と、
スレショールド端子A5 と、アース端子A6 と、制御電
圧端子(コントロールボルテージ端子)A7 と、トリガ
端子A8 とを備えたICで、このICのアース端子A6
は接地され、電源端子A2 はリセット端子A1とともに
電源回路204の出力端子(電源コンデンサCo の非接
地側端子)に接続されている。タイマIC201aのス
レショールド端子A5 とアース端子A6との間には発振
周期決定用のコンデンサC1 が接続され、スレショール
ド端子A5 とディスチャージ端子A4 との間に充放電時
定数調整用抵抗R1 が接続されている。またディスチャ
ージ端子A4 と電源端子A2 との間に充電時定数調整用
抵抗R2 が接続され、電源端子A2 と出力端子A3 との
間に抵抗R3 が接続されている。タイマIC201aの
制御電圧端子A7 とアース間にはコンデンサC2 が接続
され、トリガ端子A8 はスレショールド端子A5 に接続
されている。
【0016】上記のタイマIC201aにおいて、スレ
ショールド端子A5 の対アース電位がIC内で設定され
た所定のトリガレベルVtrよりも低いとする。このとき
ディスチャージ端子A4 とアース端子A6 との間は遮断
状態にあり、スレショールド端子A5 の対アース電位が
スレショールドレベルVth(>Vtr)まで上昇する期間
ディスチャージ端子A4 とアース端子A6 との間が遮断
状態に保持される。スレショールド端子A5 の対アース
電位がスレショールドレベルVthからトリガレベルVtr
まで下降する期間ディスチャージ端子A4 とアース端子
A6 との間が導通状態になる。タイマICの出力端子A
3 の対アース電位は、ディスチャージ端子A4 とアース
端子A6 との間が導通状態にあるときにほぼ零になり、
デイスチャージ端子A4 とアース端子A6 との間が遮断
状態にあるときに高レベルになる。
【0017】コンデンサC1 は、電源回路204の出力
電圧Vccにより抵抗R2 及びR1 を通して充電される。
図3(C)は、コンデンサC1 の両端の電圧の変化を時
間tに対して示したものである。コンデンサC1 の両端
の電圧Vc1が上昇していく過程で該電圧Vc1がスレショ
ールドレベルVthに達するまでの間は、タイマICのデ
ィスチャージ端子A4 とアース端子A6 との間が遮断状
態にあるため、コンデンサC1 の充電は継続され、その
両端の電圧は所定の時定数で上昇していく。コンデンサ
C1 の両端の電圧Vc1がスレショールドレベルVthに達
すると、タイマICのディスチャージ端子A4 とアース
端子A6 との間が導通状態になるため、コンデンサC1
の電荷が抵抗R1 とタイマICのディスチャージ端子A
4 とを通して放電し、該コンデンサC1 の両端の電圧V
c1は所定の時定数で下降していく。コンデンサC1 の両
端の電圧がトリガレベルVtrまで下降するとディスチャ
ージ端子A4 とアース端子A6 との間が遮断状態になる
ため、コンデンサC1 の放電が停止し、該コンデンサC
1 の端子電圧Vc1は再び上昇していく。このようにして
コンデンサC1 の充電と放電とが繰り返され、タイマI
Cの出力端子A3 の対アース電位は、コンデンサC1 が
充電される期間高レベルになり、コンデンサC1 が放電
する期間零レベルになるため、タイマICの出力端子A
3 には図3(D)に示すような矩形波状の駆動信号Vd
が得られる。
【0018】コンバータ回路2の昇圧コイル202の一
端はダイオードD1 のカソードに接続され、該ダイオー
ドD1 のアノードはバッテリ1の正極端子に接続されて
いる。昇圧コイル202の他端はエミッタが接地された
トランジスタTr1のコレクタに接続され、該トランジス
タのベースエミッタ間には抵抗R4 が接続されている。
この例では、トランジスタTr1と抵抗R4 とにより、チ
ョッパ用スイッチ203が構成され、このチョッパ用ス
イッチの両端からコンバータ回路の出力が取り出される
ようになっている。
【0019】非安定マルチバイブレータ201からダイ
オードD2 を通してトランジスタTr1のベースに矩形波
状の駆動信号Vd が入力されている。トランジスタTr1
は、駆動信号Vd が高レベルになっている期間導通し、
トランジスタTr1が導通している期間、バッテリ1から
ダイオードD1 と、昇圧コイル202と、トランジスタ
Tr1のコレクタエミッタ間とを通して電流Iが流れる。
これにより昇圧コイル202に(LI2 )/2(Lは昇
圧コイルのインダクタンス)のエネルギーが蓄積され
る。駆動信号Vd が零レベルになってトランジスタTr1
が遮断状態になると、昇圧コイル202に蓄積されてい
たエネルギーが放出され、このとき昇圧コイル202に
は、それまで流れていた電流を流し続けようとする向き
の(図1に示した矢印方向の)高い電圧Vh が誘起す
る。
【0020】従って、コンバータ回路2の昇圧コイル2
02には、図2(A)ないし(C)に示したように、駆
動信号Vd が零になってトランジスタTr1が遮断状態に
なる毎に高い電圧Vh が誘起し、この電圧がコンデンサ
放電式の点火回路3に入力される。
【0021】点火回路3は、点火コイル301と、点火
エネルギー蓄積用コンデンサCi と、放電用サイリスタ
Th と、ダイオードD3 及びD4 と、抵抗R5 及びコン
デンサC3 と、充電電圧検出回路302とからなってい
る。更に詳細に説明すると、点火コイルは1次コイル3
01a及び2次コイル301bを有し、これらのコイル
の一端は接地されている。点火コイルの1次コイル30
1aの他端は点火エネルギー蓄積用コンデンサCi の一
端に接続され、該コンデンサCi の他端はダイオードD
3 を通して昇圧コイル202とトランジスタTr1との接
続点(コンバータ回路2の出力端子)に接続されてい
る。コンデンサCi の他端と接地間には放電用サイリス
タTh がそのカソードを接地側に向けた状態で接続さ
れ、該サイリスタTh のゲートカソード間には抵抗R5
とコンデンサC3 とが並列に接続されている。点火コイ
ル301の1次コイル301aの両端にはカソードを接
地側に向けたダイオードD4 が接続され、該点火コイル
の2次コイル301bの非接地側端子は、図示しない機
関の気筒に取り付けられた点火プラグPの非接地側端子
に接続されている。
【0022】また充電電圧検出回路302は、コンデン
サCi の他端と接地間に接続された抵抗R6 とR7 との
直列回路と、抵抗R6 及びR7 の接続点にカソードが接
続されたツェナーダイオードZD1 とからなっている。
この検出回路は、点火エネルギー蓄積用コンデンサCi
の充電電圧が設定値に達したことを検出するために用い
られる。
【0023】上記の点火回路3においては、コンバータ
回路2→ダイオードD3 →コンデンサCi →ダイオード
D4 及び点火コイルの1次コイル301a→コンバータ
回路2の回路により、コンバータ回路2の出力で点火エ
ネルギー蓄積用コンデンサCi を充電するコンデンサ充
電回路が構成され、昇圧コイル202が電圧Vh を誘起
する毎に点火エネルギー蓄積用コンデンサCi が上記充
電回路を通して充電される。したがってコンデンサCi
の両端の電圧Vciは、図2(C)に示したように段階的
に上昇していく。
【0024】コンデンサCi が充電された後、点火信号
発生器4からサイリスタTh のゲートに点火信号Vi が
与えられると該サイリスタTh が導通し、コンデンサC
i の電荷がサイリスタTh と点火コイル301の1次コ
イル301aとを通して放電する。これにより点火コイ
ル301の鉄心中で大きな磁束変化が生じるため、該点
火コイルの2次コイル301bに高電圧が誘起し、この
高電圧により点火プラグPに火花が生じさせられて機関
が点火される。
【0025】図示の点火信号発生器4は、内燃機関に取
り付けられた信号発電機内に設けられた信号コイル40
1と、抵抗R8 及びコンデンサたC4 の並列回路からな
る波形整形回路402とにより構成され、この点火信号
発生器から得られる点火信号Vi が、ダイオードD5 と
抵抗R9 とを通して点火回路3のサイリスタTh のゲー
トに与えられている。
【0026】信号コイル401は、図3(A)に示すよ
うに、内燃機関の特定の回転角度位置で負極性の信号V
s1と正極性の信号Vs2とを発生する。信号コイル401
が正極性の信号Vs2を発生すると、コンデンサC4 が図
示の極性に充電され、正極性信号Vs2がピークに達する
とコンデンサC4 の充電が停止する。コンデンサC4の
充電が停止した後、該コンデンサの電荷は抵抗R8 を通
して一定の時定数で放電する。次に信号コイル401が
正極性信号Vs2を発生すると、該正極性信号Vs2がコン
デンサC4 の残留電圧を超えたときに該コンデンサC4
に充電電流が流れ、正極性信号Vs2がピークに達すると
コンデンサC4 の充電が停止する。したがって、正極性
信号Vs2がコンデンサC4 の残留電圧を超えてからピー
クに達するまでの期間に相当するパルス幅を有する点火
信号Vi [図3(B)]がダイオードD5 と抵抗R9 と
を通してサイリスタTh のゲートにトリガ信号Vg [図
3(E)]として与えられる。
【0027】本発明においては、放電用サイリスタTh
の転流の失敗を防ぐため、該サイリスタが導通している
ときにコンバータ回路2の出力を停止させるコンバータ
出力停止回路5が設けられている。
【0028】このコンバータ出力停止回路5は、エミッ
タが接地されたNPNトランジスタからなる発振停止用
トランジスタTr2と、該トランジスタのベースに一端が
接続された抵抗R10と、抵抗R10の他端にカソードが接
続されたダイオードD6 と、トランジスタTr2のベース
エミッタ間に接続された抵抗R11とからなっており、ダ
イオードD6 のアノードは点火信号発生器4の出力端子
に接続されている。この実施例では、ダイオードD6 と
抵抗R10とにより、点火信号Vi が発生したときに点火
信号発生器4から発振停止用トランジスタTr2にベース
電流を流して該トランジスタを導通させるトランジスタ
駆動回路が構成されている。
【0029】またこの実施例では、点火回路3に設けら
れた充電電圧検出回路302のツェナーダイオードZD
1 のアノードがトランジスタTr2のベースに接続され、
コンデンサCi の充電電圧が設定値に達してツェナーダ
イオードZD1 が導通したときにもトランジスタTr2に
ベース電流を与えて該トランジスタTr2を導通させるよ
うになっている。
【0030】図3(A)ないし(F)は、上記実施例の
各部の電圧波形を時間tに対して示している。図3
(A)は信号コイル401が発生する信号電圧を示し、
同図(B)は点火信号発生器4から得られる点火信号V
i を示している。また図3(C)及び(D)はそれぞれ
非安定マルチバイブレータ201のコンデンサC1 の端
子電圧Vc1及び該マルチバイブレータから得られる駆動
信号Vd の波形を示し、同図(E)及び(F)はそれぞ
れ放電用サイリスタのゲートカソード間に与えられるト
リガ信号電圧Vg 及び点火エネルギー蓄積用コンデンサ
Ci の両端の電圧Vciの波形を示している。
【0031】この例では、信号コイル401が負極性の
信号Vs1及び正極性の信号Vs2を特定の回転角度位置で
発生し、正極性信号Vs2が発生したときに図3(B)に
示したように、点火信号発生器4が点火信号Vi を発生
する。点火信号Vi が発生すると、トランジスタTr2に
ベース電流が流れて該トランジスタTr2が導通するた
め、該トランジスタTr2のコレクタエミッタ間を通して
コンデンサC1 が強制的に放電させられ、点火信号Vi
が発生している間該コンデンサC1 の両端の電圧がほぼ
零に保たれる。点火信号が消滅するとトランジスタTr2
が遮断状態になるため、コンデンサC1 は再び充電され
ていく。コンデンサC1 の両端の電圧がほぼ零になる
と、タイマIC201aのスレショールド端子A5 とア
ース端子A6との間の電圧がほぼ零になり、出力端子A3
の電位は高レベルになる。この状態はスレショールド
端子A5 とアース端子A6 との間の電圧がスレショール
ドレベルVthに達するまで続く。従って、点火信号Vi
が発生した後、コンデンサC1の端子電圧がスレショー
ルドレベルVthに達するまでの期間T1 [図3(D)参
照]の間タイマICの出力端子A3 から得られる駆動信
号Vd が高レベルの状態に保持され、この期間T1 の間
チョッパ用スイッチを構成するトランジスタTr1が導通
状態に保持される。点火信号が発生した後、トランジス
タTr1が導通状態に保持される期間T1 は、通常の昇圧
動作時のトランジスタTr1の導通期間よりも長くなり、
この間コンバータ回路2の出力電圧はほぼ零に保たれる
ため、放電用サイリスタTh の転流は支障なく行なわれ
る。
【0032】またこの実施例では、点火エネルギー蓄積
用コンデンサCi の充電電圧が設定値に達したときにツ
ェナーダイオードZD1 が導通してトランジスタTr2に
ベース電流が与えられて該トランジスタTr2が導通する
ため、コンデンサCi の充電電圧が設定値に達した後は
非安定マルチバイブレータ201aの出力が高レベルに
保持され、コンバータ回路2の出力が停止させられる。
これにより、点火エネルギー蓄積用コンデンサの充電電
圧が過大になって、点火回路の構成部品に過電圧が印加
されるのが防止される。
【0033】上記の実施例では、点火信号発生器4が信
号コイル401と波形整形回路402とからなっている
が、本発明において点火信号発生器の構成は任意であ
り、点火時期を機関の回転速度などに応じて進角または
遅角させるように制御するために、点火時期制御部を設
ける場合にも本発明を適用できる。
【0034】また上記の実施例では、点火信号発生器4
が発生する点火信号Vi により発振停止用トランジスタ
にベース電流を与えるようにしたが、本発明において
は、放電用サイリスタが導通したときに、点火エネルギ
ー蓄積用コンデンサの次の充電の開始に支障を来さない
範囲で、チョッパ用スイッチがオン状態に保持される期
間を長くすることにより、放電用サイリスタに転流の機
会を与えるようにすればよいので、必ずしも点火信号V
i そのものによりトランジスタTr2にベース電流を与え
る必要はなく、点火信号Vi が発生すると同時にまたは
その直後に発生する信号コイル401の出力でトランジ
スタTr2にベース電流を与えるようにしてもよい。
【0035】また上記の実施例では、タイマICを用い
て非安定マルチバイブレータを構成したが、本発明にお
いては、非安定マルチバイブレータの発振周期を決定す
るコンデンサを発振停止用トランジスタによって短時間
の間短絡することにより、非安定マルチバイブレータの
出力がチョッパ用スイッチをオン状態にするレベルに固
定される期間を長くして、放電用サイリスタを転流させ
るために必要な期間チョッパ用スイッチをオン状態に保
持するようにすればよく、非安定マルチバイブレータの
構成は上記の例に限定されない。
【0036】図4は本発明の他の実施例を示したもの
で、この実施例では、非安定マルチバイブレータ201
として、演算増幅器OP1 と、抵抗R21〜R23と、発振
周期決定用のコンデンサC1 とからなる周知の回路構成
を有するものが用いられており、発振停止用トランジス
タTr2のコレクタエミッタ間回路がコンデンサC1 に対
して並列に接続されている。
【0037】またこの例では、点火信号発生器4が点火
位置制御部403を有していて、信号コイル401が発
生する負極性信号Vs1及び正極性信号Vs2がそれぞれ波
形整形回路402A及び402Bによりパルス信号Vp1
及びVp2に変換されて点火位置制御部403に入力され
ている。この例では、信号コイル401が、機関の最大
進角位置及び最小進角位置でそれぞれ信号Vs1及びVs2
を発生する。点火位置制御部403は例えばCPUによ
り構成される。点火位置制御部は、点火信号コイル40
1から波形整形回路402A及び402Bを通して与え
られる信号Vp1及びVp2から機関の回転角度位置と回転
速度との情報を得て、最大進角位置と最小進角位置との
間の範囲を変化する点火位置を演算し、演算した点火位
置で放電用サイリスタTh に点火信号Vi を与える。
【0038】図4の実施例では、信号コイル401が最
小進角位置で信号Vs2を発生したときに波形整形回路4
02Bから得られるパルス信号Vp2がダイオードD6 と
抵抗R10とを通して発振停止用トランジスタTr2のベー
スに与えられている。その他の点は図1の実施例と同様
である。なお、図4には示してないが、バッテリ1を電
源として演算増幅器OP1 に電源電圧を与える電源回路
が設けられる。
【0039】図4の実施例では、点火信号Vi により放
電用サイリスタTh が導通して点火動作が行なわれた直
後に、最小進角位置で信号Vp2が発生したときにトラン
ジスタTr2が導通してコンデンサC1 の電荷を強制的に
放電させる。これにより、非安定マルチバイブレータ2
01の出力信号(駆動信号)Vd が高レベルの状態にな
る期間が長くなって、トランジスタTr1が導通する期間
(コンバータ回路の出力が零になる期間)が長くなり、
この間に放電用サイリスタの転流が確実に行なわれる。
【0040】図1及び図4に示した実施例では、信号コ
イル401の出力を点火信号発生器の波形整形回路を通
してコンバータ出力停止回路の発振停止用トランジスタ
のベースに供給するようにしているが、点火信号発生器
の波形整形回路を通さずに信号コイル401の出力(V
s2)をダイオードD6 と抵抗R10とを通して発振停止用
トランジスタのベースに供給するようにしてもよい。そ
の場合、信号コイル401に誘起するノイズ信号によっ
ても非安定マルチバイブレータの発振が停止するのを防
ぐために、抵抗R10に対して並列にコンデンサを接続し
て、信号コイル401の出力が所定のレベル(抵抗R10
の両端に接続したコンデンサの残留電圧)を超えた場合
にのみトランジスタTr1が導通するように構成しておく
のが好ましい。
【0041】上記の実施例では、チョッパ用スイッチを
構成するスイッチング素子としてトランジスタを用いた
が、FET等の他のオンオフ制御が可能な半導体スイッ
チング素子を用いることもできる。
【0042】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、チョッ
パ用スイッチに駆動信号を供給する非安定マルチバイブ
レータの発振周期を決定するコンデンサの両端を短絡し
て駆動信号のレベルを固定する発振停止用トランジスタ
と、点火信号が発生したときに点火信号発生器から発振
停止用トランジスタにベース電流を供給して該トランジ
スタを導通させるトランジスタ駆動回路とによりコンバ
ータ出力停止回路を構成したので、設定電圧発生回路や
電圧比較器を用いてコンバータ出力停止回路を構成して
いた従来の装置に比べて回路構成を簡単にすることがで
き、コストの低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示した回路図である。
【図2】図1の実施例のコンバータ回路の駆動信号の波
形と、コンバータ回路の出力電圧波形と、点火エネルギ
ー蓄積用コンデンサの充電電圧波形とを示した波形図で
ある。
【図3】図1の実施例の各部の電圧波形を示した波形図
である。
【図4】本発明の他の実施例の構成を示した回路図であ
る。
【符号の説明】 1 バッテリ 2 コンバータ回路 201 非安定マルチバイブレータ C1 発振周期決定用コンデンサ 202 昇圧コイル 203 チョッパ用スイッチ Tr1 トランジスタ 3 点火回路 301 点火コイル Ci 点火エネルギー蓄積用コンデンサ Th 放電用サイリスタ D3 ,D4 ダイオード 4 点火信号発生器 401 信号コイル 402,402A,402B 波形整形回路 403 点火位置制御部 5 コンバータ出力停止回路 Tr2 発振停止用トランジスタ R10,R11 抵抗 D6 ダイオード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−92577(JP,A) 実開 平3−97577(JP,U) 実開 昭64−25474(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02P 3/08 301 - 302

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 昇圧コイルと該昇圧コイルに対して直列
    に接続されたチョッパ用スイッチと該チョッパ用スイッ
    チをオンオフさせるための駆動信号を発生する非安定マ
    ルチバイブレータとを有して前記昇圧コイル及びチョッ
    パ用スイッチの直列回路にバッテリの出力電圧が印加さ
    れたコンバータ回路と、点火コイルと、該点火コイルの
    1次側に設けられた点火エネルギー蓄積用コンデンサ
    と、前記チョッパ用スッチの両端から取り出されたコン
    バータ回路の出力で前記点火エネルギー蓄積用コンデン
    サを一方の極性に充電するコンデンサ充電回路と、点火
    信号が与えられたときに導通して前記点火エネルギー蓄
    積用コンデンサの電荷を前記点火コイルの1次コイルを
    通して放電させるように設けられた放電用サイリスタ
    と、内燃機関に取り付けられた信号発電機に設けられて
    機関の特定の回転角度位置で信号を発生する信号コイル
    の出力を入力として内燃機関の点火位置で前記点火信号
    を発生する点火信号発生器と、前記放電用サイリスタが
    導通したときに前記コンバータ回路の出力を停止させる
    コンバータ出力停止回路とを備えたコンデンサ放電式内
    燃機関用点火装置において、 前記コンバータ出力停止回路は、導通した際に前記非安
    定マルチバイブレータの発振の周期を決定するコンデン
    サの両端を短絡して前記駆動信号のレベルを固定するよ
    うに設けられた発振停止用トランジスタと、前記点火信
    号が発生したときに前記点火信号発生器から前記発振停
    止用トランジスタにベース電流を供給して該トランジス
    タを導通させるトランジスタ駆動回路とを具備し、 前記駆動信号のレベルが固定されたときに前記チョッパ
    用スイッチが導通状態に保持されるように構成されてい
    ることを特徴とするコンデンサ放電式内燃機関用点火装
    置。
  2. 【請求項2】 昇圧コイルと該昇圧コイルに対して直列
    に接続されたチョッパ用スイッチと該チョッパ用スイッ
    チをオンオフさせるための駆動信号を発生する非安定マ
    ルチバイブレータとを有して前記昇圧コイル及びチョッ
    パ用スイッチの直列回路にバッテリの出力電圧が印加さ
    れたコンバータ回路と、点火コイルと、該点火コイルの
    1次側に設けられた点火エネルギー蓄積用コンデンサ
    と、前記チョッパ用スッチの両端から取り出されたコン
    バータ回路の出力で前記点火エネルギー蓄積用コンデン
    サを一方の極性に充電するコンデンサ充電回路と、点火
    信号が与えられたときに導通して前記点火エネルギー蓄
    積用コンデンサの電荷を前記点火コイルの1次コイルを
    通して放電させるように設けられた放電用サイリスタ
    と、内燃機関に取り付けられた信号発電機に設けられて
    機関の特定の回転角度位置で信号を発生する信号コイル
    の出力を入力として内燃機関の点火位置で前記点火信号
    を発生する点火信号発生器と、前記放電用サイリスタが
    導通したときに前記コンバータ回路の出力を停止させる
    コンバータ出力停止回路とを備えたコンデンサ放電式内
    燃機関用点火装置において、 前記コンバータ出力停止回路は、導通した際に前記非安
    定マルチバイブレータの発振の周期を決定するコンデン
    サの両端を短絡して前記駆動信号のレベルを固定するよ
    うに設けられた発振停止用トランジスタと、前記点火信
    号が発生すると同時にまたは該点火信号が発生した直後
    に前記信号コイルが発生する信号で前記発振停止用トラ
    ンジスタにベース電流を供給して該トランジスタを導通
    させるトランジスタ駆動回路とを具備し、 前記駆動信号のレベルが固定されたときに前記チョッパ
    用スイッチが導通状態に保持されるように構成されてい
    ることを特徴とするコンデンサ放電式内燃機関用点火装
    置。
JP06217208A 1994-09-12 1994-09-12 コンデンサ放電式内燃機関用点火装置 Expired - Fee Related JP3119087B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP06217208A JP3119087B2 (ja) 1994-09-12 1994-09-12 コンデンサ放電式内燃機関用点火装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP06217208A JP3119087B2 (ja) 1994-09-12 1994-09-12 コンデンサ放電式内燃機関用点火装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0874715A JPH0874715A (ja) 1996-03-19
JP3119087B2 true JP3119087B2 (ja) 2000-12-18

Family

ID=16700567

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP06217208A Expired - Fee Related JP3119087B2 (ja) 1994-09-12 1994-09-12 コンデンサ放電式内燃機関用点火装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3119087B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4893477B2 (ja) * 2007-05-31 2012-03-07 株式会社デンソー 内燃機関用の点火装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0874715A (ja) 1996-03-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR930007999B1 (ko) 내연기관용 점화장치
JP2569195B2 (ja) 内燃機関用点火装置
JP3119087B2 (ja) コンデンサ放電式内燃機関用点火装置
JP2822736B2 (ja) 内燃機関用点火装置
JP2792121B2 (ja) 内燃機関用点火装置
JP3293442B2 (ja) コンデンサ放電式内燃機関点火方法及び装置
JP3079935B2 (ja) コンデンサ放電式内燃機関用点火装置
JP3601587B2 (ja) コンデンサ放電式内燃機関用点火装置
JP3119097B2 (ja) コンデンサ放電式内燃機関点火装置
JP2800483B2 (ja) コンデンサ放電式内燃機関点火方法及び装置
JP3185686B2 (ja) コンデンサ放電式内燃機関用点火装置
JPH078845Y2 (ja) コンデンサ放電式内燃機関用点火装置
JP2709145B2 (ja) エンジン停止装置
JP3277842B2 (ja) コンデンサ放電式内燃機関用点火装置
JPH0717817Y2 (ja) コンデンサ放電式内燃機関用点火装置
JP3412458B2 (ja) 内燃機関用点火装置
JPH0650098B2 (ja) コンデンサ放電式内燃機関用点火装置
JP2580267Y2 (ja) 点火用マグネト電源の負荷駆動回路
JPH0616993Y2 (ja) コンデンサ放電式内燃機関用点火装置
JP3008746B2 (ja) 内燃機関用点火装置
JP3379328B2 (ja) 内燃機関用点火装置
JP3351319B2 (ja) コンデンサ放電式内燃機関用点火装置
JPH0720379Y2 (ja) 内燃機関用点火装置
JP2909291B2 (ja) 内燃機関点火装置
JP2522957Y2 (ja) コンデンサ放電式内燃機関用点火装置

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20000912

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees