JP2848472B2 - 内燃機関用点火装置 - Google Patents

内燃機関用点火装置

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JP2848472B2 JP7648091A JP7648091A JP2848472B2 JP 2848472 B2 JP2848472 B2 JP 2848472B2 JP 7648091 A JP7648091 A JP 7648091A JP 7648091 A JP7648091 A JP 7648091A JP 2848472 B2 JP2848472 B2 JP 2848472B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内燃機関用点火装置に関
し、特に容量放電型点火回路と電流遮断型点火回路とを
組み合わせた内燃機関用点火装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、点火プラグの燻り防止対策と着火
性向上との要求が高まり、火花放電電流の立ち上がりが
速いことと、放電時間が長いこととの双方を満足するこ
とが求められている。
【0003】そこで、発明者らは点火時期より所定時間
前にエネルギー蓄積コイルおよびコンデンサにエネルギ
ーを蓄え、点火時期において同時にエネルギー蓄積コイ
ルおよびコンデンサに蓄えられたエネルギーを点火コイ
ルの1次コイルに供給して着火性を向上させる容量放電
型点火装置を既に提案している。(例えば、特開平1ー
232165号公報)。
【0004】上記容量放電型点火装置は、エネルギーを
蓄積するエネルギー蓄積コイルと第1のスイッチング素
子とを含む第1の直列閉回路と、点火コイルの1次コイ
ルとこの点火コイルに電流を供給するか否かを制御する
第2のスイッチング素子とを含む第2の直列閉回路と、
エネルギーを蓄積するコンデンサとにより構成され、以
下にに示すような作動を繰り返すものである。
【0005】つまり、電子制御装置からの信号に基づい
て第1のスイッチング素子が導通することにより、エネ
ルギー蓄積コイルにエネルギーを蓄える。その後、第1
のスイッチング素子が遮断すると共に、ほぼこれと同時
に第2のスイッチング素子が導通することにより、エネ
ルギー蓄積コイルのエネルギーとコンデンサに予め以下
に示す手法により蓄積されているエネルギーとが点火コ
イルに供給される。
【0006】次に、第2のスイッチング素子を遮断した
後、再度第1のスイッチング素子が導通することによ
り、エネルギー蓄積コイルは再びエネルギーを蓄える。
その後、第1のスイッチング素子を遮断することで、第
2のスイッチング素子は遮断しているためにエネルギー
蓄積コイルに蓄えられていたエネルギーがコンデンサに
供給され、次回の点火サイクルに使用されるというもの
である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記容量放
電型点火装置ではエネルギー蓄積コイルに流れる電流が
所定値以上にならないように定電流制御を行い、よって
第1のスイッチング素子では不飽和領域で電流制御を行
っていることから、例えばエンスト時など長時間第1の
スイッチング素子を導通させてしまうと、第1のスイッ
チング素子が発熱して第1のスイッチング素子が破壊し
てしまう恐れがある。したがって、第1のスイッチング
素子を長時間導通させても破壊しないために、これに直
列に接続しているエネルギー蓄積コイルの抵抗を所定値
以上に設定する必要がある。
【0008】このような理由から、エネルギー蓄積コイ
ルの抵抗が大きく設定され、またエネルギー蓄積コイル
には、点火コイルにエネルギーを供給するためとコンデ
ンサにエネルギーを供給するためとの2回放電電流が流
れるために、エネルギー蓄積コイルの発熱量も大きくな
る。また、エネルギー蓄積コイルの発熱を抑制する目的
で放電時間を長く設定することは困難である。
【0009】さらに、高回転時では前回の点火時期から
今回の点火時期までの時間が短くなることから、短時間
でコンデンサに次の点火サイクルで使用するエネルギー
を充分に供給する必要があるが、従来エネルギー蓄積コ
イルの抵抗値が大きいために短時間でコンデンサに充分
にエネルギーを供給することができなかった。
【0010】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであり、エネルギー蓄積コイルの発熱を防止す
ると共に、短時間でコンデンサにエネルギーを供給する
ことのできる内燃機関用点火装置を提供することを目的
とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明による内燃機関用点火装置は、直流電源と第1
のエネルギー蓄積コイルと第1のスイッチング素子とを
含む第1の直列閉回路と、前記直流電源と第2のエネル
ギー蓄積コイルと第2のスイッチング素子とを含む第2
の直列閉回路と、前記第1のエネルギー蓄積コイルおよ
び前記第2のエネルギー蓄積コイルの少なくとも一方と
逆流防止手段と点火コイルの1次コイルと第3のスイッ
チング素子とを含む第3の直列閉回路と、前記第1のエ
ネルギー蓄積コイルおよび前記第2のエネルギー蓄積コ
イルの少なくとも一方に前記逆流防止手段を介して、前
記点火コイルの1次コイルと並列に接続したコンデンサ
と、前記第2のスイッチング素子を導通させて前記第2
のエネルギー蓄積コイルにエネルギーを蓄え、その後こ
のスイッチング素子を遮断することにより、前記第2の
エネルギー蓄積コイルに蓄えられたエネルギーにより前
記コンデンサを充電し、このコンデンサが充電された後
に、前記第1のスイッチング素子を導通させて前記第1
のエネルギー蓄積コイルにエネルギーを蓄え、点火時期
において第1のスイッチング素子を遮断させると共に、
これとほぼ同時に前記第3のスイッチング素子を導通さ
せることにより、前記第1のエネルギー蓄積コイルに蓄
えられたエネルギーと前記コンデンサに充電されたエネ
ルギーとを前記点火コイルの1次コイルに供給するため
のスイッチング素子制御手段とを備えるという技術的手
段を採用する。
【0012】
【作用】本発明によれば、第2のスイッチング素子を導
通させて第2のエネルギー蓄積コイルにエネルギーを蓄
え、その後このスイッチング素子を遮断することによ
り、上記第2のエネルギー蓄積コイルに蓄えられたエネ
ルギーによりコンデンサを充電する。
【0013】このコンデンサが充電された後に、今度は
第1のスイッチング素子を導通させて第1のエネルギー
蓄積コイルにエネルギーを蓄え、次に点火時期において
第1のスイッチング素子を遮断させると共に、これとほ
ぼ同時に第3のスイッチング素子を導通させ、第1のエ
ネルギー蓄積コイルに蓄えられたエネルギーと上記コン
デンサに充電されたエネルギーとを点火コイルの1次コ
イルに供給する。
【0014】
【実施例】以下、本発明を図に示す実施例に基づいて説
明する。図1は本発明の実施例における容量放電型点火
装置の電気回路図であり、従来の容量放電型点火装置に
新たにコンデンサ充電用のエネルギー蓄積コイルを設け
た。
【0015】図1において、直流電源をなすバッテリ1
のマイナス側は接地され、プラス側はキースイッチ2を
介して第1のエネルギー蓄積コイル3aおよび第2のエ
ネルギー蓄積コイル3bの一端に接続される。
【0016】なお、第1のエネルギー蓄積コイル3aと
第2のエネルギー蓄積コイル3bとは同一鉄芯上に同一
方向に巻線されたコイルであり、その巻数を共に等しく
(例えば、85ターン)設定されている。また、第1の
エネルギー蓄積コイル3aの巻線の直径は0.5mm、
第2のエネルギー蓄積コイル3bの巻線の直径は1.0
mmであることから、第2のエネルギー蓄積コイル3b
の抵抗値Rb は第1のエネルギー蓄積コイル3aの抵抗
値Ra より小さく設定されている(例えば、R a =0.
4ΩおよびRb =0.1Ω)。
【0017】第1のエネルギー蓄積コイル3の他端は第
1のスイッチング素子をなすパワートランジスタ6aの
コレクタ側に接続され、パワートランジスタ6aのエミ
ッタ側は電流検出抵抗7aを介して接地されている。
【0018】一方、第2のエネルギー蓄積コイル3bの
他端は、逆流防止用のダイオード9aを介してコンデン
サ13の一端に接続されると共に、パワートランジスタ
6bのコレクタ側に接続され、パワートランジスタ6b
のエミッタ側は電流検出抵抗7bを介して接地されてい
る。
【0019】5はマイクロコンピュータにより構成され
る公知の電子制御ユニット(以下、ECUという)であ
り、このECU5は図2(a)に示す如く、点火時期の
所定角度(例えば、30℃A)前から高レベルに立ち上
がり、点火時期T0 で立ち下がる点火信号IGtを出力
する。
【0020】40は点火信号IGtの立ち下がりを所定
時間(例えば、40μs)だけ遅延させる遅延回路であ
り、点火信号IGtはこの遅延回路40を介して、公知
の閉角度・定電流制御回路4に入力される。
【0021】閉角度・定電流制御回路4は電流検出抵抗
7aを用いて検出した電流IA に基づいて、パワートラ
ンジスタ6aを不飽和領域で作動させて電流IA を所定
値に制限する(定電流制御)と共に、通電時間(閉角度
制御)をフィードバック制御する。また、閉角度・定電
流制御回路4の出力はトランジスタ26a、抵抗27
a、および抵抗28aを介してパワートランジスタ6a
のベース側に接続される。
【0022】なお、上述した閉角度・定電流制御回路
4、電流検出抵抗7a、トランジスタ26a、抵抗27
a、抵抗28a、パワートランジスタ6a、および第1
のエネルギー蓄積コイル3aで構成される部分を第1の
エネルギー蓄積回路100という。
【0023】第1のエネルギー蓄積回路100の出力は
パワートランジスタ6aのコレクタ側より取り出し、逆
流防止作用を有するダイオード9aを介してコンデンサ
13の一端に接続され、このコンデンサ13の他端は接
地されている。また、コンデンサ13の一端は内燃機関
の各気筒毎に配設されている点火コイル10の1次コイ
ル10aの一端に接続され、各点火コイル10の1次コ
イル10aの他端は第3のスイッチング素子をなす各気
筒のMOSFET11のドレイン側に接続される。ま
た、これらの各FET11のソース側は接地されてい
る。
【0024】一方、各点火コイル10の2次コイル10
bの一端は各気筒の点火プラグ15にそれぞれ接続さ
れ、2次コイル10bの他端は接地されている。また、
コンデンサ13と逆並列にダイオード24が接続されて
いる。
【0025】50はコンデンサ充電制御回路であり、コ
ンパレータ17のプラス入力はパワートランジスタ6a
のエミッタ側に接続され、マイナス側は抵抗43により
基準電圧Vref を常に保持している。コンパレータ17
の出力はフリップフロップ30のR端子に接続され、フ
リップフロップ30のS端子には、後述する単安定回路
8の一方の出力V8 が、インバータ32および微分回路
20を介して接続されている。フリップフロップ30の
出力端子QはANDゲート16の入力の一方に接続さ
れ、ANDゲート16の入力の他方には単安定回路8の
他方の出力V112 が接続されている。ANDゲート16
の出力は抵抗46を介してトランジスタ47のベース側
に接続され、トランジスタ47のエミッタ側は接地され
ると共に、コレクタ側はトランジスタ26bのベース側
に接続される。また、トランジスタ26bのエミッタ側
は接地されると共に、コレクタ側は抵抗27bおよび抵
抗28bを介して、パワートランジスタ6bのベース側
に接続される。
【0026】一方、フリップフロップ30の出力端子Q
は後述するコンデンサ電圧検出遅延、同時通電防止回路
70に接続されると共に、トランジスタ116のコレク
タ側にも接続される。また、トランジスタ116のエミ
ッタ側は接地されると共に、ベース側は抵抗108を介
してECU5に接続されている。
【0027】なお、上述した電流検出抵抗7b、トラン
ジスタ26b、抵抗27b、抵抗28b、パワートラン
ジスタ6b、および第1のエネルギー蓄積コイル3bで
構成される部分は本発明の主要部であり、上記第1のエ
ネルギー蓄積回路100と区別して第2のエネルギー蓄
積回路200という。
【0028】8は単安定回路であり、単安定回路8は点
火時期信号IGtおよび機関回転数に応じてFーV変換
器80から出力される電圧V80に基づいて、FET11
の通電時間を制御する信号V8 と信号V112とを出力す
る。ここで、信号V112 は所定時間(例えば、10m
s)高レベルとなる信号であり、所定時間(例えば、1
0ms)経過しても、上記トランジスタ6bに流れる電
流IB が所定値以上にならない場合に、このパワートラ
ンジスタ6を強制的に遮断すべく出力される。
【0029】なお、信号V8 はインバータ32に入力さ
れると共に、振分け回路8Aを介して、各気筒のFET
11を駆動させる駆動回路60に入力され、これら駆動
回路60の出力は各FET11のゲート側に接続され
る。
【0030】ここで、振分け回路8Aは点火振り分け信
号IGdにより各気筒の駆動回路60に順次振り分ける
公知の回路である。電源回路45はバッテリ1およびコ
ンデンサ13の充電電圧により各駆動回路60の駆動用
の電源を作成する。
【0031】コンデンサ電圧検出遅延・同時通電防止回
路70はコンデンサ13の接地されていない側の一端、
パワートランジスタ6aのベース側、およびフリップフ
ロップ30のQ端子に接続され、コンデンサ電圧検出遅
延・同時通電防止回路70はコンデンサ13の充電電圧
を検出して、コンデンサ13に充分に充電されていない
にも拘わらず点火信号IGtが高レベルとなったとして
も、トランジスタ6aのベース電流を側路することによ
り、トランジスタ6aが導通することを防止して第1の
エネルギー蓄積コイル3aにエネルギーを蓄積しないよ
うにしている。
【0032】なお、遅延回路40、単安定回路8、Fー
V変換器80、および駆動回路60等の回路構成につい
ては、特開平1ー232165号公報において既に開示
されており、ここでの詳細な説明は省略する。
【0033】次に、上記構成における作動を図2に示す
各部波形図に従って説明する。ECU5から図2(a)
に示す如く、高レベルの点火信号IGtが発生すること
により、トランジスタ6aが導通し、トランジスタ6a
には図2(b)に示す如く電流IA が流れ、エネルギー
蓄積コイル3aにバッテリ1よりエネルギーが蓄えられ
る。ここで、電流IA は閉角度、定電流制御回路4によ
りフィードバック制御され、所定値に制限されている
(図2(b)(ア))。
【0034】そして、点火時期である時刻T0 において
点火信号IGtが低レベルになると、図2(e)に示す
如く単安定回路8の出力V8 が高レベルになり、振分け
回路8Aによって振り分けられた気筒のFET11を導
通させる。また、このとき点火時期である時刻T0 にお
いて点火信号IGtが低レベルになってから遅延回路4
0により若干の遅延時間だけ遅れてパワートランジスタ
6aが遮断するため、エネルギー蓄積コイル3aに蓄え
られたエネルギーがコンデンサ13に予め蓄えられてい
たエネルギーと合成されて、図2(c)に示すような電
流i1 が該当気筒の点火コイル10の1次コイル10a
に供給される。よって、点火コイル10の2次コイル1
0bには図2(d)に示すような2次電流i2 が流れ、
点火プラグ15には強い点火火花が発生する。
【0035】次に、時刻T1 において単安定回路8の出
力V8 が低レベルに変化することによりFET11を遮
断して、1次コイル10aには電流i1 が流れなくな
る。また、このときFET11を急激に遮断することに
より、電流i1 が流れている間に1次コイル10aに蓄
積されたエネルギーが、図2(d)(イ)に示す如く極
性反転にて2次コイル10bに放出する。
【0036】なお、放電区間(時刻T0 ー時刻T1 )、
つまり単安定回路8の出力V8 が高レベル信号を出力す
る区間は、単安定回路8においてFーV変換器80から
機関回転数に応じて出力される図示しない信号V80に基
づいて決定される。
【0037】一方、時刻T1 において単安定回路8の出
力V8 が低レベルに変化するとインバータ32および微
分回路20を介してフリップフロップ30がセットされ
(図2(f))、出力端子Qからは図2(h)に示す如
く高レベル信号が出力される。
【0038】ここで、単安定回路8の他方の出力V112
は図2(k)に示す如く、点火信号IGtの立ち下がり
に同期して所定時間τ(例えば、10ms)高レベル信
号を発生するため、出力端子Qから高レベル信号が出力
されることによりトランジスタ47は導通する。このこ
とによりトランジスタ26bのベース電流を側路し、抵
抗28bに電流が流れてトランジスタ6bは導通し、第
2のエネルギー蓄積コイル3bに図2(i)に示す如く
電流IB が流れて、第2のエネルギー蓄積コイル3bに
はエネルギーが蓄えられる。
【0039】なお、図2(i)に示す如くトランジスタ
6bが導通したのと同時に、所定値IB0の電流IB が流
れているが、これは第1のエネルギー蓄積コイル3aと
第2のエネルギー蓄積コイル3bとが同一鉄芯上に形成
されているために、図2(c)で示す如くFET11が
遮断された瞬間の電流i1 の値がトランス作用によって
第2のエネルギー蓄積コイル3bに移るためである。し
たがって、同一鉄芯上に2つのエネルギー蓄積コイルを
形成することにより、短時間で第2のエネルギー蓄積コ
イル3bにエネルギーを蓄えることができるという効果
を得る。
【0040】次に、第2のエネルギー蓄積コイル3bに
流れる電流IB を電流検出抵抗7bにより検出し、電流
B が所定値に達する、つまり電流検出抵抗7bにおけ
る両端電圧が所定値Vref 以上になるとコンパレータ1
7に高レベル信号が発生し、フリップフロップ17をリ
セットしてトランジスタ46を遮断する。このことによ
り、トランジスタ6bが遮断され、第2のエネルギー蓄
積コイル3bに蓄えられていたエネルギーがダイオード
9bを介してコンデンサ13に図2(j)に示す如く充
電され、次の点火サイクルに使用される。
【0041】ここで、図2(k)に示す如く単安定回路
8の出力V112 が所定時間τ(例えば、10ms)後に
低レベルとなることにより、ANDゲート16の出力は
所定時間後に低レベルとなるため、電流IB が所定値に
達しなくても強制的にトランジスタ6bは遮断されるよ
うになっている。
【0042】なお、遅延回路40、単安定回路8、Fー
V変換器80、および駆動回路60等の作動について
は、同じく特開平1ー232165号公報において既に
開示されており、ここでの詳細な説明は省略する。
【0043】したがって、本実施例では新たにコンデン
サ充電用の第2のエネルギー蓄積コイル3bを設けたこ
とにより、点火コイル10に供給するエネルギーを蓄積
するためのコイル(第1のエネルギー蓄積コイル3a)
に流す1点火サイクル当たりの電流の回数を1回のみと
して、それ自身の発熱を抑制することができる。
【0044】また、第2のエネルギー蓄積コイル3bに
流れる電流を定電流に制御する必要がなく、パワートラ
ンジスタ6bは単にオン・オフ制御を作動すればよいこ
とから、第2のエネルギー蓄積コイル3bの抵抗を小さ
く設定することができる。したがって、エネルギー蓄積
コイル3bには短時間でエネルギーを蓄積することがで
き、前回の点火サイクルから今回の点火サイクルまでの
時間が短い高回転時においても、常にコンデンサ13に
充分なエネルギーを供給することができるという優れた
効果を奏する。
【0045】なお、本実施例では点火時期において第1
のエネルギー蓄積コイル3aとコンデンサ13とに蓄え
られたエネルギーを点火コイル10に供給し、1回のみ
点火プラグ15おいて火花放電させる内燃機関用点火装
置について説明したが、所定の放電区間内において複数
回点火プラグを火花放電させる多重放電型点火装置に用
いてもよく、以下に他の実施例として図に基づいて説明
する。
【0046】図3は公知の多重放電型点火装置に新たに
上記第1の実施例と同様な第2のエネルギー蓄積コイル
3bおよび第2のスイッチング素子6b等を追加したも
のであり、図1に示した電気回路と同じ作動を実行する
ものには同符号を付してある。
【0047】ECU5からは点火信号IGtの他に点火
時期T0 から所定角度(例えば、30℃A)高レベルと
なる放電区間信号IGwが出力される。90は公知の多
重放電制御信号発生回路であり、上記放電区間信号IG
wが出力されている間、多重放電制御信号発生回路90
内の一方の電源電圧応動導通時間決定回路90Aと他方
の電源電圧応動導通時間決定回路90Bとから交互に複
数回高レベル信号を出力することにより、パワートラン
ジスタ6bとFET11とを交互に断続させ、放電区間
内で複数回点火コイル10にエネルギーを供給する。
【0048】また、放電区間信号IGwが低レベルとな
ると単安定回路80およびコンデンサ充電制御回路50
は上記第1実施例と同様に作動して、パワートランジス
タ6bを導通させて第2のエネルギー蓄積コイル3bに
エネルギーを蓄え、その後パワートランジスタ6bを遮
断させることによりコンデンサ13を充電させる。
【0049】なお、多重放電制御信号発生回路90の回
路構成および多重放電型点火装置の作動については、特
開平3ー15659号公報に詳しく述べてあり、ここで
の詳細な説明は省略する。
【0050】よって、上述の如く本発明の装置を多重放
電型点火装置に使用してもよく、多重放電型点火装置に
用いることにより第1の実施例と同様にコンデンサ13
を充電させるためのエネルギーを短時間で第2のエネル
ギー蓄積コイル3bに蓄えることができる。さらに上記
放電区間信号IGwが出力されている間、パワートラン
ジスタ6bを断続的に遮断して、第2のエネルギー蓄積
コイル3bにエネルギーを蓄える際に従来のエネルギー
蓄積コイルより抵抗値が小さいため短時間で大きなエネ
ルギーを蓄えることできるという優れた効果も得る。
【0051】なお、上記2つの実施例では逆流防止用と
してダイオード9aおよびダイオード9bを有する2つ
の電気回路(図1において、地点(x)から地点(Y)
または地点(x)から地点(Z))を配線したが、例え
ば図4に示す如くいずれか一方を省略し、同一鉄芯上に
形成された2つのエネルギー蓄積コイルのトランス作用
により、本実施例と同様な効果を得るようにしてもよ
い。
【0052】
【発明の効果】以上述べたように本発明においては、第
2のエネルギー蓄積コイルを用いてコンデンサにエネル
ギーを供給することにより、第1のエネルギー蓄積コイ
ルに流がれる放電電流は1点火サイクル当たり1回に制
限され、第1のエネルギー蓄積コイルの発熱を抑制する
ことができる。
【0053】さらに、第2のエネルギー蓄積コイルの抵
抗値は小さく設定することが可能であるため、第2のエ
ネルギー蓄積コイルの抵抗値を小さく設定することによ
り、短時間でコンデンサに供給するためのエネルギーを
蓄えることができ、高回転時においても充分にコンデン
サにエネルギーを供給することができるという優れた効
果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における内燃機関用点火
装置の電気回路図である。
【図2】図1に示す電気回路図の作動説明に供する各部
波形図である。
【図3】本発明の他の実施例である多重放電型点火装置
の電気回路図である。
【図4】本発明の他の実施例の説明に供する電気回路図
である。
【符号の説明】
1 バッテリ 3a 第1のエネルギー蓄積コイル 3b 第2のエネルギー蓄積コイル 6a パワートランジスタ(第1のスイッチング素子) 6b パワートランジスタ(第2のスイッチング素子) 8 単安定回路 10 点火コイル 11 MOSFET(第3のスイッチング素子) 13 コンデンサ 15 点火プラグ 50 コンデンサ充電制御回路
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02P 3/00 F02P 3/08 301 F02P 15/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電源と第1のエネルギー蓄積コイル
    と第1のスイッチング素子とを含む第1の直列閉回路
    と、前記直流電源と第2のエネルギー蓄積コイルと第2
    のスイッチング素子とを含む第2の直列閉回路と、前記
    第1のエネルギー蓄積コイルおよび前記第2のエネルギ
    ー蓄積コイルの少なくとも一方と逆流防止手段と点火コ
    イルの1次コイルと第3のスイッチング素子とを含む第
    3の直列閉回路と、前記第1のエネルギー蓄積コイルお
    よび前記第2のエネルギー蓄積コイルの少なくとも一方
    に前記逆流防止手段を介して、前記点火コイルの1次コ
    イルと並列に接続したコンデンサと、前記第2のスイッ
    チング素子を導通させて前記第2のエネルギー蓄積コイ
    ルにエネルギーを蓄え、その後このスイッチング素子を
    遮断することにより、前記第2のエネルギー蓄積コイル
    に蓄えられたエネルギーにより前記コンデンサを充電
    し、このコンデンサが充電された後に、前記第1のスイ
    ッチング素子を導通させて前記第1のエネルギー蓄積コ
    イルにエネルギーを蓄え、点火時期において第1のスイ
    ッチング素子を遮断させると共に、これとほぼ同時に前
    記第3のスイッチング素子を導通させることにより、前
    記第1のエネルギー蓄積コイルに蓄えられたエネルギー
    と前記コンデンサに充電されたエネルギーとを前記点火
    コイルの1次コイルに供給するためのスイッチング素子
    制御手段とを備えることを特徴とする内燃機関用点火装
    置。
  2. 【請求項2】 前記第2のエネルギー蓄積コイルの抵抗
    値は前記第1のエネルギー蓄積コイルの抵抗値より小さ
    いことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関用点火装
    置。
  3. 【請求項3】 前記第1のエネルギー蓄積コイルと前記
    第2のエネルギー蓄積コイルとは同一鉄芯上に巻線して
    なることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関用点火
    装置。
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