JPH09209893A - コンデンサ放電式内燃機関点火方法及び装置 - Google Patents
コンデンサ放電式内燃機関点火方法及び装置Info
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Abstract
サを高い電圧まで充電することができるコンデンサ放電
式内燃機関点火装置を提供する。 【構成】昇圧トランス2Bの二次電流が零になったとき
にトランジスタTR3 を導通させてトランジスタTR4
を遮断状態にし、微分回路2GのトランジスタTR5 を
導通させてトランジスタTR6 及びTR2 を遮断状態に
する。これによりFET F1 を導通させて昇圧トラン
スに一次電流を流し、一次電流が設定値に達したときに
比較回路CP1 の出力を反転させてPUT Pu1を導通
させ、トランジスタTR5 を遮断状態にする。トランジ
スタTR5 の遮断によりトランジスタTR6 及びTR2
を導通させてFETを遮断状態にし、昇圧トランス2B
の二次コイルに点火回路のコンデンサCi を充電するた
めの高い電圧を誘起させる。
Description
燃機関点火方法及び該方法を実施する点火装置に関する
ものである。
は、点火コイルと、該点火コイルの一次側に設けられた
点火エネルギ蓄積用コンデンサと、点火信号が与えられ
たときに導通してコンデンサを点火コイルの一次コイル
を通して放電させる放電用スイッチと、点火コイルの二
次コイルに接続されて該二次コイルに点火用の高電圧が
誘起したときに火花を生じる点火プラグとを備えた点火
回路と、点火エネルギ蓄積用コンデンサを充電する充電
用電源部と、内燃機関の点火位置で点火信号を発生する
点火信号発生部とにより構成される。
としては、AC方式とDC方式とがある。AC方式で
は、内燃機関に取り付けられた磁石発電機内に設けられ
たエキサイタコイルを用いてその整流出力で点火エネル
ギ蓄積用コンデンサを充電する。DC方式では、バッテ
リの出力電圧(通常は12[V])をチョッパ回路を用
いた昇圧回路により昇圧して得た電圧で点火エネルギ蓄
積用コンデンサを充電する。
[KHz]程度の高い周波数に応答し得る昇圧トランス
を必要とする。従来はこの昇圧トランスが大形になるの
を避けられなかったため、主としてAC方式を採用して
充電用電源部を構成していた。ところが、最近、高い周
波数に応答し得る小形のフェライトコアを用いた昇圧ト
ランスを入手し得るようになったことから、DC方式を
採用して充電用電源部を構成することが多くなった。D
C方式を採用して充電用電源部を構成すると、磁石発電
機内に巻数が多いエキサイタコイルを設ける必要がない
ため、磁石発電機の小形化を図ることができる。
成した従来のコンデンサ放電式内燃機関点火装置の構成
例を示したものである。同図において1はコンデンサ放
電式の点火回路、2は充電用電源部、3は点火信号発生
部である。
トランス2B及びチョッパ用スイッチ回路2Cからなる
昇圧回路2Dと、比較器を用いた発振回路2E´と、微
分制御回路2F´と、微分回路2G´と、駆動信号供給
回路2Hとからなり、点火信号発生部3は、内燃機関に
取り付けられた信号発電機内に設けられた信号コイル3
Aと、点火位置演算装置3Bと、点火信号出力回路3C
とからなっている。
ルギ蓄積用コンデンサの充電電圧を検出する充電電圧検
出回路、5´は点火エネルギ蓄積用コンデンサの充電電
圧が設定値に達したときに充電用電源部2の昇圧動作を
停止する充電電圧制限用昇圧動作停止回路、6´は点火
エネルギ蓄積用コンデンサの放電電流を検出して該コン
デンサの放電電流の大きさがしきい値以上であることが
検出されているときに昇圧回路の昇圧動作を停止させる
点火動作時昇圧動作停止回路である。
リ2Aを電源とした図示しない電源回路の出力電圧で発
振回路2E´が駆動されて発振し、該発振回路2E´が
パルス信号Vp を出力する。微分制御回路2F´は電源
電圧Vccを分圧して得た基準電圧Vr1とパルス信号Vp
とを比較する比較器CPo からなっていて、比較器CP
o は、パルス信号Vp が所定のしきい値を与える基準電
圧Vr1以上になったときにその出力信号を低レベルに
し、パルス信号Vp が基準電圧Vr1よりも低くなったと
きにその出力信号を高レベルにする。
号が高レベルに変化したときに、図示しない電源回路の
出力電圧Vccで抵抗R7 を通して微分コンデンサC1 を
充電する。このコンデンサC1 に充電電流が流れている
一定の時間の間トランジスタTR5 が導通するため、ト
ランジスタTR5 のコレクタエミッタ間に、一定の時間
幅のパルス信号(高レベルから低レベルに立ち下がるパ
ルス信号)Vd'が得られる。発振回路2E´の出力パル
スVp が基準電圧Vr1を超えて比較器CPo の出力信号
が低レベルになると、微分コンデンサC1 の電荷が比較
器CPo の出力段と接地回路とダイオードD3 とを通し
て放電する。これらの動作により微分回路2Gから一定
の時間幅を有する駆動パルスVd'が出力され、この駆動
パルスVd'が駆動信号供給回路2Hにより反転されて、
駆動信号Vd としてチョッパ用スイッチ回路2Cの駆動
信号入力端子に与えられる。
ンスの一次コイルに直列に接続されたFET F1 と、
バッテリの正極端子にコレクタが接続されたNPNトラ
ンジスタTR1 と、トランジスタTR1 のエミッタにエ
ミッタが接続され、コレクタがFETのソースとともに
接地されたPNPトランジスタTR2 と、トランジスタ
TR1 及びTR2 のエミッタの共通接続点とFETのゲ
ートとの間に接続された抵抗R1 と、トランジスタTR
1 のコレクタベース間に接続された抵抗R2 とからなっ
ていて、トランジスタTR1 及びTR2 のベースに駆動
信号Vd が与えられている。この例では、発振回路2E
´と、微分制御回路2F´と、微分回路2Gと、駆動信
号供給回路2Hとにより、チョッパ用スイッチ回路2C
に駆動信号Vd を供給するチョッパ用スイッチ駆動回路
が構成されている。
d が与えられると、該駆動信号が発生している間だけト
ランジスタTR2 が遮断状態になるため、トランジスタ
TR1 を通してFET F1 のゲートに一定の時間幅の
パルス状の駆動信号Vg が与えられる。これによりFE
T F1 が導通して昇圧トランス2Bの一次コイルW1
に一次電流I1 を流す。駆動信号Vd が消滅するとトラ
ンジスタTR2 が導通してFET F1 への駆動信号の
供給を停止するため、該FET F1 が遮断状態にな
る。昇圧トランスの鉄心を流れる磁束が飽和する直前に
FET F1 が遮断するように、駆動信号Vd の時間幅
(昇圧トランスに一次電流を流す時間)が設定されてい
る。FET F1 が遮断状態になると、一次電流が遮断
されるため、昇圧トランスの鉄心を流れていた磁束が急
に零になろうとし、該昇圧トランスの二次コイルに高い
電圧(例えば200[V]程度)が誘起する。この電圧
がダイオードD1 からなる整流回路を通して点火回路1
に与えられる。
点火コイルの一次側に設けられた点火エネルギ蓄積用コ
ンデンサCi と、点火信号Vi が与えられた時に導通し
てコンデンサCi の電荷を点火コイルの一次コイルに放
電させる放電用スイッチとしてのサイリスタSi と、サ
イリスタSi のゲートカソード間に接続された抵抗Ri
と、点火コイルの一次コイルの両端に接続されたダイオ
ードDi と、機関の気筒に取り付けられて点火コイルの
二次コイルに接続された点火プラグPとからなる周知の
回路で、昇圧トランス2Bの二次コイルに誘起する電圧
がダイオードD1 を通して点火エネルギ蓄積用コンデン
サCi に印加されている。コンデンサCi は、昇圧トラ
ンスの二次コイルW2 に電圧が誘起する毎に、二次コイ
ルW2 →ダイオードD1 →コンデンサCi →ダイオード
Di 及び点火コイルIGの一次コイル→二次コイルW2
の経路で図示の極性に充電される。
た信号発電機に設けられた信号コイル3Aと、該信号コ
イル3Aの出力から得られる回転角度情報と速度情報と
に基づいて機関の点火位置を演算して演算した点火位置
で高レベルから低レベルに立ち下がる点火位置信号Vip
を出力する点火位置演算装置3Bと、点火位置演算装置
3Bが点火位置信号Vipを発生したときにトランジスタ
TR7 を導通させて点火信号Vi を出力する点火信号出
力回路3Cとからなっている。
力すると、点火回路1のサイリスタSi が導通してコン
デンサCi の電荷を点火コイルIGの一次コイルを通し
て放電させるため、該点火コイルIGの鉄心中に大きな
磁束変化が生じ、この磁束変化により点火コイルIGの
二次コイルに点火用の高電圧が誘起する。この高電圧は
点火プラグPに印加されるため、該点火プラグに火花が
生じ、機関が点火される。
される過程で、該コンデンサCi の充電電圧が設定値に
達すると、充電電圧検出回路4´の出力電圧V4 が参照
電圧Vr2よりも高くなるため、充電電圧制限用昇圧動作
停止回路5´を構成する比較器CP1 の出力端子が接地
電位になり、微分回路2Gの微分コンデンサC1 の一端
を強制的に接地する。そのため。微分回路2G´が駆動
パルスVd'を発生することができなくなり、チョッパ用
スイッチ回路2CのFETはオフ状態に保持される。従
って昇圧回路2Dはその昇圧動作を停止し、点火エネル
ギ蓄積用コンデンサCi の充電を停止する。これにより
点火エネルギ蓄積用コンデンサCi の充電電圧が過大に
なるのを防止する。コンデンサCi が放電すると、比較
器CP1の出力端子の電位が高レベルになるため、微分
回路2G´の動作が許容される状態になる。
が導通したときには、該サイリスタSi のアノードから
カソードに向けて流れるコンデンサCi の放電電流によ
り該サイリスタのゲートカソード間の電圧が上昇し、点
火動作時昇圧動作停止回路6´を構成する比較器CP2
に入力されるサイリスタSi のゲートカソード間電圧V
gkが参照電圧Vr3以上になるため、比較器CP2 の出力
端子が接地電位になって、微分コンデンサC1 の一端を
接地する。これにより微分回路2G´が駆動パルスVd
´の発生を停止するため、駆動信号Vd の発生が停止し
てチョッパ用スイッチ回路2CのFETが遮断状態に保
たれ、昇圧回路2Dが昇圧動作を停止する。点火エネル
ギ蓄積用コンデンサCi の放電が完了すると、サイリス
タSi のゲートカソード間電圧Vgkが参照電圧Vr3より
も低くなるため、比較器CP2 の出力端子の電位が高レ
ベルになり、微分回路2Gの動作が再開される。これに
よりサイリスタSi のターンオフが確実に行われる。
を機関の回転角θに対して示したもので、同図(A)は
信号コイル3Aが発生する信号Vs1及びVs2を示し、同
図(B)は点火信号出力回路3Cが出力する点火信号V
i を示している。信号Vs1及びVs2はそれぞれ特定の回
転角度位置、例えば機関の最大進角位置及び最小進角位
置で発生する。点火位置演算装置3Bは、これらの信号
から機関の回転角度情報と回転速度情報とを得て、各回
転速度における点火位置を演算し、演算した点火位置が
検出されたときに点火位置信号Vipを出力する。点火信
号出力回路3Cは、点火位置信号Vipが発生したときに
点火信号Vi [図4(B)]を出力する。
られる駆動信号Vg の波形を示しており、この駆動信号
Vg が発生している間だけ、FET F1 が導通して昇
圧トランス2Bに一次電流を流す。駆動信号Vg が零に
なるとFET F1 が遮断状態になるため、昇圧トラン
ス2Bの二次コイルに電圧が誘起する。駆動信号Vgの
周波数は例えば100[KHz]程度に設定され、昇圧
トランスの二次側に電圧が誘起するごとに点火エネルギ
蓄積用コンデンサCi が充電される。コンデンサCi に
電荷が溜っていない状態(点火動作が行われた直後の状
態)では、昇圧トランスが二次電圧を発生したときにコ
ンデンサCi に流れる充電電流が大きく、充電電流が流
れる時間が長くなるが、コンデンサCi の充電が進むに
従って充電電流が小さくなっていき、充電電流が流れる
時間も短くなっていく。従って、昇圧回路2Dの負荷は
コンデンサCi の充電開始時(点火動作が行われた直
後)が最も大きく、充電が進むにつれて次第に小さくな
っていく。
昇圧トランスの一次電流が遮断されたときに誘起する二
次電圧がパルス状の電圧であるため、1回の充電で点火
エネルギ蓄積用コンデンサを点火動作に必要な電圧まで
充電することはできず、昇圧トランスが発生する一連の
二次電圧により、点火エネルギ蓄積用コンデンサを徐々
に充電していくことになる。この場合、機関が1回転す
る間に点火エネルギ蓄積用コンデンサを点火動作に必要
な所定の電圧まで充電するためには、昇圧回路のチョッ
パ用スイッチのオンオフの周波数(上記の例では発振回
路2E´の発振周波数)を適当な値に設定する必要があ
る。
が低く、昇圧回路の負荷が大きいときには、点火エネル
ギ蓄積用コンデンサに充電電流が流れる時間が長いた
め、昇圧回路のチョッパ用スイッチのオンオフの周波数
を高く設定すると、チョッパ用スイッチの前回の導通時
に発生した磁束の一部が残っている状態で該スイッチが
導通する状態が生じ、一次電流がきわめて流れ易くな
る。従って昇圧トランスの一次電流は負荷が小さい場合
に比べて相当に大きくなり、機関の回転速度の如何に係
わりなく、昇圧トランスの一次側の消費電力が多くなっ
て昇圧トランスやチョッパ用スイッチでの発熱が多くな
るのを避けられない。従って、点火エネルギ蓄積用コン
デンサの充電電圧が低く、昇圧回路の負荷が大きい状態
では、チョッパ用スイッチのオンオフの周波数を低く設
定するのが好ましい。
電圧が高くなって、昇圧回路の負荷が小さくなった状態
では、該コンデンサに流れる充電電流が小さく、充電電
流が流れる時間も短くなるため、点火エネルギ蓄積用コ
ンデンサのオンオフの周波数を低く設定すると、点火エ
ネルギ蓄積用コンデンサの充電電圧を所定の値に到達さ
せるために必要な時間が長くかかり、該コンデンサの充
電速度が低下する。点火エネルギ蓄積用コンデンサの充
電速度が低下すると、十分な点火性能を得るために必要
な値まで点火エネルギ蓄積用コンデンサを充電すること
ができなくなって点火性能が低下する。従って、点火エ
ネルギ蓄積用コンデンサの充電電圧が高くなって昇圧回
路の負荷が小さくなった状態では、チョッパ用スイッチ
のオンオフの周波数を高く設定することが好ましい。
チョッパ用スイッチのオンオフの周波数を一定としてい
たため、昇圧回路の負荷が大きい状態と小さい状態との
双方に対して適正な周波数を設定することができなかっ
た。
せてチョッパ用スイッチのオンオフの周波数を高く設定
すると、昇圧回路の負荷が大きいとき(点火エネルギ蓄
積用コンデンサの充電初期〜前半)に、チョッパ用スイ
ッチの前回の導通時に発生した磁束の一部が昇圧トラン
スの鉄心に残っている状態で該スイッチが導通する状態
が生じるため、昇圧トランスの一次電流が大きくなり、
昇圧回路の効率が悪くなって、昇圧トランスやチョッパ
用スイッチでの発熱が多くなる。
電圧が低く、昇圧回路の負荷が大きいときに合わせてチ
ョッパ用スイッチのオンオフの周波数を低く設定する
と、点火エネルギ蓄積用コンデンサの充電が進み、昇圧
回路の負荷が小さくなったときに点火エネルギ蓄積用コ
ンデンサの充電速度が低下するため、点火エネルギ蓄積
用コンデンサの充電電圧が充分な値に達することができ
なくなって点火性能が低下するという問題が生じる。
の点火装置では、微分回路2G´の定数を適当に設定す
ることにより、昇圧トランスに流す一次電流の通電時間
を一定に保つようにしていたが、昇圧トランスの一次電
流の通電時間を一定とした場合には、チョッパ用スイッ
チ回路が遮断状態になる際に昇圧トランスの鉄心に流れ
る磁束の量がバッテリ電圧により変化するため、チョッ
パ用スイッチ回路の1回の遮断により昇圧トランスの二
次コイルに誘起する電圧の大きさがバッテリ電圧の影響
を受け、バッテリ電圧が低下したときに昇圧トランスの
二次コイルに誘起する電圧が低くなって、点火エネルギ
蓄積用コンデンサを十分に高い電圧まで充電することが
できなくなるという問題があった。
れるバッテリは、小形軽量のものを使用することが多い
ため、内燃機関に取り付けた発電機の出力でバッテリを
充電したとしても、バッテリに大きな負荷がかかるとバ
ッテリ電圧が低下することがある。またレース用の車両
では、軽量化を図るためにバッテリを充電する回路を省
略して、バッテリを充電することなく走行する場合があ
る。
けられない場合に、図3に示した従来の点火装置を用い
た場合には、バッテリ電圧の低下時に点火エネルギ蓄積
用コンデンサの充電電圧が低下して点火性能が低下する
という問題があった。
デンサの充電速度を低下させることなく、昇圧トランス
での消費電力を少なくして昇圧回路の効率を向上させ、
昇圧トランスやチョッパ用スイッチでの発熱を抑制する
ことができるようにしたコンデンサ放電式内燃機関点火
方法及び該方法を実施する点火装置を提供することにあ
る。
た場合でもチョッパ用スイッチ回路の1回の遮断により
昇圧トランスの二次コイルに誘起する電圧がほとんど変
化しないようにして、点火エネルギ蓄積用コンデンサの
充電電圧が不足するおそれをなくしたコンデンサ放電式
内燃機関点火方法及び該方法を実施する点火装置を提供
することにある。
においては、バッテリの出力電圧が一次コイルに印加さ
れる昇圧トランスと、該昇圧トランスの一次コイルに流
す一次電流をオンオフさせるチョッパ用スイッチ回路
と、昇圧トランスの二次コイルに誘起する電圧が整流回
路を通して印加される点火エネルギ蓄積用コンデンサ
と、点火コイルと、点火信号が与えられたときに導通し
て点火エネルギ蓄積用コンデンサの電荷を点火コイルの
一次コイルを通して放電させる放電用スイッチとを設け
ておき、昇圧トランスの二次電流を検出して該二次電流
が零または所定のしきい値未満であることが検出された
ときにチョッパ用スイッチ回路を導通させて昇圧トラン
スに一次電流を流す過程と、昇圧トランスの一次電流を
検出して該一次電流が設定値に達したことが検出された
ときに該一次電流を遮断することにより該昇圧トランス
の二次コイルに電圧を誘起させて、該昇圧トランスの二
次コイルに誘起する電圧で点火エネルギ蓄積用コンデン
サを一方の極性に充電する過程とを繰り返し行わせる。
そして、内燃機関の点火位置で放電用スイッチに点火信
号を与えて該放電用スイッチを導通させることにより点
火エネルギ蓄積用コンデンサの電荷を点火コイルの一次
コイルを通して放電させ、点火エネルギ蓄積用コンデン
サの放電により点火コイルの二次コイルに誘起する高電
圧を点火プラグに印加して該点火プラグに火花を生じさ
せることにより機関を点火する。
磁束が飽和する一次電流値よりも僅かに小さい値に設定
しておくのが好ましい。
検出して該一次電流が設定値に達したことが検出された
ときに該一次電流を遮断することにより該昇圧トランス
の二次コイルに電圧を誘起させるようにすると、バッテ
リ電圧の如何に係わりなく一次電流の遮断値を一定にし
て、チョッパ用スイッチ回路の1回の遮断により昇圧ト
ランスの二次コイルに誘起する電圧を一定にすることが
でき、バッテリ電圧の低下時に点火エネルギ蓄積用コン
デンサの充電電圧が不足するのを防ぐことができる。
流を検出して該二次電流が零または所定のしきい値未満
であることが検出されたときにチョッパ用スイッチ回路
を導通させて昇圧トランスに一次電流を流すようにする
と、昇圧トランスに二次電流が流れているとき、即ち昇
圧トランスの鉄心に磁束が流れているときに一次電流が
流れないため、昇圧トランスの一次電流が大きくなって
該トランスでの消費電力が増大するのを防いで昇圧回路
の効率を高くすることができ、昇圧トランスの発熱が増
大したり、チョッパ用スイッチ回路での発熱が増大した
りするのを防ぐことができる。
零またはしきい値未満になった後直に一次電流が流れる
ため、昇圧トランスの負荷が小さくなる(点火エネルギ
蓄積用コンデンサの充電が進んで充電電流が流れる時間
が短くなる)につれて、チョッパ用スイッチ回路のオン
オフの周波数を高くすることができる。従って、点火エ
ネルギ蓄積用コンデンサの充電速度を高くすることがで
き、バッテリ電圧の如何に係わりなく昇圧トランスの二
次コイルに誘起する電圧を一定にすることができること
と相俟って、点火エネルギ蓄積用コンデンサを常に充分
に高い電圧まで充電して満足な点火動作を行なわせるこ
とができる。
が過大になるのを防ぐため、上記昇圧トランスに一次電
流を流す過程は、点火エネルギ蓄積用コンデンサの充電
電圧が設定値未満の状態にあるときにのみ行わせるのが
好ましい。また放電用スイッチとしてサイリスタを用い
る場合に該サイリスタのターンオフを確実に行わせるた
めに、上記昇圧トランスに一次電流を流す過程は、放電
用スイッチが遮断した後に行わせるようにするのが好ま
しい。即ち、上記昇圧トランスに一次電流を流す過程
は、放電用スイッチが遮断し、かつ点火エネルギ蓄積用
コンデンサの両端の電圧が設定値未満になっている状態
で昇圧トランスの二次電流が零または所定のしきい値未
満になったことが検出されたときに行わせるようにする
のが好ましい。
火装置は、バッテリ2Aの出力電圧が一次コイルに印加
される昇圧トランス2Bと、駆動信号が与えられている
間導通して前記バッテリから昇圧トランスに一次電流を
流すチョッパ用スイッチ回路2Cとを備えた昇圧回路2
Dと、昇圧トランス2Bの二次電流が零または所定のし
きい値未満であることが検出されたときにチョッパ用ス
イッチ回路2Cを導通させて昇圧トランスに一次電流を
流し、昇圧トランスの一次電流が設定値に達したことが
検出されたときにチョッパ用スイッチ回路2Cを遮断状
態にして該昇圧トランスの二次コイルに電圧を誘起させ
るように昇圧トランスの一次電流及び二次電流に応じて
前記チョッパ用スイッチ回路2Cを制御するチョッパ用
スイッチ制御回路2Jと、点火コイルIGと、点火コイ
ルの一次側に設けられて前記昇圧回路2Dの出力電圧で
一方の極性に充電される点火エネルギ蓄積用コンデンサ
Ci と、内燃機関の点火位置で点火信号が与えられたと
きに導通して前記コンデンサCi の電荷を点火コイルの
一次コイルを通して放電させるように設けられた放電用
スイッチSi とを備えることにより構成できる。
昇圧トランス2Bの二次電流を検出して該二次電流が零
または所定のしきい値未満であることが検出されている
ときにチョッパ駆動指令信号を発生するチョッパ駆動指
令信号発生回路2Eと、チョッパ駆動指令信号が発生し
たときに所定の時間幅の駆動パルスVd ´を発生する駆
動パルス発生回路2F,2Gと、駆動パルスが発生した
ときにチョッパ用スイッチ回路2Cに駆動信号Vd を与
える駆動信号供給回路2Hと、昇圧トランス2Bの一次
電流を検出して該一次電流が設定値に達したことが検出
されたときに遮断指令信号を発生する遮断指令信号発生
回路2Kと、遮断指令信号が発生したときにチョッパ用
スイッチ回路に駆動信号が与えられるのを阻止して該チ
ョッパ用スイッチ回路を遮断状態にするスイッチ遮断制
御回路2Lとを設けることにより構成できる。
は、昇圧トランス2Bの二次コイルを通して点火エネル
ギ蓄積用コンデンサに流れる二次電流が順方向に流れる
向きにして昇圧トランスの二次回路に挿入された二次電
流検出用ダイオードD2 と、バッテリ2Aの出力を入力
としてほぼ一定の直流電圧を出力する定電圧電源回路7
の出力でベース電流が与えられて導通し、充電電流検出
用ダイオードD2 の両端に生じる順方向電圧降下により
ベースエミッタ間が逆バイアスされて遮断状態になる駆
動指令信号発生用トランジスタTR3 とを設けることに
より構成することができる。
路の出力により抵抗R7a,R7bを通して充電される微分
コンデンサC1 と該微分コンデンサに流れる充電電流に
よりベース電流が与えられて導通する微分パルス発生用
トランジスタTR5 とを有して該微分パルス発生用トラ
ンジスタのコレクタエミッタ間に駆動パルスVd ´を発
生する微分回路2Gと、駆動指令信号発生用トランジス
タTR3 が遮断状態になったときに導通して前記微分コ
ンデンサC1 を放電させるとともに該駆動指令信号発生
用トランジスタTR3 が遮断状態にある間導通状態を保
持して微分コンデンサC1 の充電を阻止し、駆動指令信
号発生用トランジスタTR3 が導通状態になったときに
遮断状態になって微分コンデンサC1 の充電を許容する
微分制御用スイッチ回路2Fとを設けることにより構成
できる。
ランスの一次コイルに対して直列に接続された一次電流
検出用抵抗R20と、該一次電流検出用抵抗の両端の電圧
を基準電圧と比較して一次電流検出用抵抗の両端の電圧
が基準電圧よりも高くなったときに遮断指令信号を発生
する比較回路CP1 とにより構成できる。
令信号が発生したときに導通して微分パルス発生用トラ
ンジスタTR5 にベース電流が与えられるのを阻止する
遮断制御用スイッチPu1により構成できる。
が過大になるのを防ぐため、点火エネルギ蓄積用コンデ
ンサCi の両端の電圧を検出して該コンデンサの両端の
電圧が設定値を超えたときに駆動信号の発生を阻止して
昇圧回路の昇圧動作を停止させる充電電圧制限用昇圧動
作停止回路5を更に設けるのが好ましい。
いる場合、該放電用スイッチのターンオフを確実にする
ために、点火信号が発生したときに設定時間の間スイッ
チ駆動停止指令信号Va を発生する点火動作時駆動停止
指令信号発生手段と、スイッチ駆動停止指令信号が発生
している間駆動信号の発生を阻止して昇圧回路2Dの昇
圧動作を停止させる点火動作時昇圧動作停止回路6とを
更に設けるのが好ましい。上記設定時間は放電用スイッ
チSi が導通してから遮断状態になるまでに要する時間
よりも僅かに長く設定しておく。
発明の好ましい実施の形態を説明する。
電源部、3は点火信号発生部、4は充電電圧検出回路、
5は充電電圧制限用昇圧動作停止回路、6は点火動作時
昇圧動作停止回路、7は定電圧電源回路である。以下各
部の構成につき説明する。
イルの一次側に設けられた点火エネルギ蓄積用コンデン
サCi と、点火信号Vi が与えられた時に導通してコン
デンサCi の電荷を点火コイルの一次コイルに放電させ
る放電用スイッチとしてのサイリスタSi と、機関の気
筒に取り付けられて点火コイルの二次コイルに接続され
た点火プラグPとを備えた周知のコンデンサ放電形の回
路である。
成には種々の変形があるが、図示の回路の構成を更に詳
細に説明すると、この例では、点火コイルIGの一次コ
イルL1 の一端が接地され、該一次コイルの他端に点火
エネルギ蓄積用コンデンサCi の一端が接続されてい
る。コンデンサCi の他端と接地間にカソードを接地側
に向けてサイリスタSi が接続され、サイリスタSi の
ゲートカソード間に抵抗Ri が接続されている。点火コ
イルIGの一次コイルL1 の両端には、カソードを接地
側に向けたダイオードDi が接続されている。点火コイ
ルIGの二次コイルL2 の一端は一次コイルL1 の他端
に共通接続され、二次コイルL2 の他端は機関の気筒に
取り付けられた点火プラグPの非接地側端子に接続され
ている。
テリ2Aと、昇圧トランス2B及びチョッパ用スイッチ
回路2Cからなる昇圧回路2Dと、チョッパ用スイッチ
制御回路2Jとを備えている。チョッパ用スイッチ制御
回路2Jは、チョッパ駆動指令信号発生回路2Eと、微
分制御スイッチ回路2Fと、微分回路2Gと、駆動信号
供給回路2Hと、遮断指令信号発生回路2Kと、スイッ
チ遮断制御回路2Lとにより構成されている。
(通常は12[V])が電源スイッチSWを通して定電
圧電源回路7に入力され、該定電圧電源回路7から得ら
れるほぼ一定の直流電圧Vccが各部の電源端子に印加さ
れる。
に取り付けられた磁石発電機内に設けられた充電用コイ
ルの出力により所定の充電回路を通して充電されるよう
になっている。
次コイルW1 及び二次コイルW2 を巻装したもので、そ
の一次コイルW1 の一端はバッテリ2Aの正極端子に接
続されている。一次コイルW1 の他端にはFET(電界
効果トランジスタ)F1 のドレインが接続され、FET
F1 のソースは一次電流検出用抵抗R20を通して接地
されている。Df はFETのドレインソース間に存在す
る寄生ダイオードである。
が接続され、該抵抗の他端はNPNトランジスタTR1
のエミッタとPNPトランジスタTR2 のエミッタとの
共通接続点に接続されている。トランジスタTR1 のコ
レクタは電源スイッチSWを通してバッテリ2Aの正極
端子に接続され、トランジスタTR2 のコレクタは接地
されている。トランジスタTR1 及びTR2 のベースは
共通に接続され、両トランジスタのベースの共通接続点
とトランジスタTR1 のコレクタとの間に抵抗R2 が接
続されている。トランジスタTR1 及びTR2 と抵抗R
1 及びR2 とによりFET F1 を駆動する駆動回路が
構成され、該駆動回路とFET F1 とによりチョッパ
用スイッチ回路2Cが構成されている。このチョッパ用
スイッチ回路2Cにおいては、トランジスタTR1 及び
TR2 のベースの共通接続点が駆動信号の入力端子とな
っていて、該入力端子に正極性の(接地に対して正電位
に立ち上がる)駆動信号Vd が与えられたときにトラン
ジスタTR2 が遮断状態になり、トランジスタTR1 が
導通状態になって、バッテリ2A側からスイッチSWと
トランジスタTR1 のコレクタエミッタ間と抵抗R1 と
を通してFET F1 に駆動信号Vg が与えられるよう
になっている。FET F1 は駆動信号Vgが与えられ
ている間(駆動信号Vd が発生している間)導通して昇
圧トランス2Bに一次電流を流す。
はダイオードD1 を通して点火エネルギ蓄積用コンデン
サCi とサイリスタSi のアノードとの接続点に接続さ
れている。
はアノードが接地された充電電流検出用ダイオードD2
が設けられて、該ダイオードD2 が二次コイルW2 に直
列に接続され、ダイオードD2 のカソードに、エミッタ
が接地された駆動指令信号発生用トランジスタTR3 の
ベースが接続されている。トランジスタTR3 のコレク
タと定電圧電源回路7の出力端子との間、及びトランジ
スタTR3 のベースと電源回路7の出力端子との間にそ
れぞれ抵抗R3 及びR4 が接続され、トランジスタTR
3 のベース接地間に抵抗R5 が接続されている。この例
では、ダイオードD2 と、トランジスタTR3 と、抵抗
R3 〜R5 とにより、チョッパ駆動指令信号発生回路2
Eが構成されている。
御用トランジスタTR4 のベースが接続され、トランジ
スタTR4 のベースエミッタ間に抵抗R6 が接続されて
いる。この例では、トランジスタTR4 と抵抗R6 とに
より微分制御用スイッチ回路2Fが構成されている。
は、微分コンデンサC1 の一端に接続され、該コンデン
サC1 の他端は、エミッタが接地された微分パルス発生
用トランジスタTR5 のベースに抵抗R7bを通して接続
されている。トランジスタTR5 のベースエミッタ間に
はアノードを接地側に向けたダイオードD3 と抵抗R15
とが並列に接続され、微分コンデンサC1 の一端と電源
回路7の出力端子との間に抵抗R7aが接続されている。
この例では、微分コンデンサC1 と、微分パルス発生用
トランジスタTR5 と、ダイオードD3 と、抵抗R7a〜
R7b及びR15とにより、微分回路2Gが構成されてい
る。
されたNPNトランジスタTR6 と、トランジスタTR
6 のベースと電源回路7の出力端子との間に接続された
抵抗R8 と、トランジスタTR6 のベースエミッタ間に
接続された抵抗R9 とからなっており、トランジスタT
R6 のベース及びエミッタにそれぞれトランジスタTR
5 のコレクタ及びエミッタが接続され、トランジスタT
R6 のコレクタはチョッパ用スイッチ回路2Cの駆動信
号入力端子(トランジスタTR1 及びTR2 のベース)
に接続されている。
と、微分回路2Gとにより、チョッパ駆動指令信号が発
生したときにトリガされて所定の時間幅のパルスを駆動
パルスVd ´として発生する駆動パルス発生回路が構成
されている。駆動信号供給回路2Hは、この駆動パルス
Vd ´の極性を反転させて、駆動信号Vd としてチョッ
パ用スイッチ回路2Cの駆動信号入力端子に与える。
は抵抗R21を通して比較回路CP1の反転入力端子に入
力されている。比較回路CP1 の非反転入力端子には、
定電圧電源回路7の出力電圧Vccを抵抗R22及びR23の
直列回路からなる分圧回路により分圧して得た基準電圧
Vr1が入力されている。比較回路CP1 の出力端子はカ
ソードが接地されたプログラマブルユニジャンクション
トランジスタ(PUT)Pu1のゲートに接続され、該P
UTのアノードは微分コンデンサC1 と抵抗R7bとの接
続点に接続されている。PUT Pu1のアノードゲート
間には抵抗R24が接続されている。
抵抗R21〜R23と、比較回路CP1とにより、昇圧トラ
ンス2Bの一次電流を検出して該一次電流が設定値に達
したことが検出されたときに遮断指令信号Voff を発生
する遮断指令信号発生回路2Kが構成されている。また
PUT Pu1と抵抗R24とにより、遮断指令信号Voff
が発生したときにチョッパ用スイッチ回路に駆動信号V
d が与えられるのを阻止して該チョッパ用スイッチ回路
を遮断状態にするスイッチ遮断制御回路2Lが構成され
ている。
該信号コイル3Aの出力を入力として内燃機関の点火位
置を演算する点火位置演算装置3Bと、点火信号出力回
路3Cとからなっている。
信号発電機に設けられていて、図2(A)に示したよう
に、機関の最大進角位置及び最小進角位置でそれぞれ第
1の信号Vs1及び第2の信号Vs2を発生する。点火位置
演算装置3Bは、信号Vs1及びVs2から得られる回転角
度情報と、回転速度情報とを用いて各回転速度における
点火位置を演算し、演算した点火位置で点火位置信号V
ipを出力する。この点火位置信号Vipは、点火信号出力
回路3Cの構成に応じて適宜の形をとるが、図示の例で
は、点火位置で高レベルから低レベル(接地電位)に立
ち下がる信号からなっている。
演算により点火位置を演算するアナログ式のものや、C
PUを用いて点火位置を演算するデジタル式のものが知
られている。本発明においては、いずれの形式の点火位
置演算装置を用いてもよいが、図示の例では点火位置演
算装置3BがCPUからなっている。
圧電源回路7の出力端子に接続され、ベースが点火位置
演算装置3Bの出力端子に接続されたPNPトランジス
タTR7 と、トランジスタTR7 のコレクタに一端が接
続された抵抗R11と、抵抗R11の他端にアノードが接続
されたダイオードD4 とからなり、ダイオードD4 のカ
ソードが点火信号出力端子として点火回路1のサイリス
タSi のゲート(点火回路の点火信号入力端子)に接続
されている。
火位置信号Vipが与えられたときにトランジスタTR7
が導通し、該トランジスタTR7 のエミッタコレクタ間
と抵抗R11とダイオードD4 とを通して点火信号Vi
[図2(B)]を出力する。この点火信号Vi の立上り
位置が機関の点火位置となる。
用コンデンサCi とサイリスタSiのアノードとの接続
点と接地間に接続された抵抗R12及びR13の直列回路と
抵抗R12及びR13の接続点に一端が接続された抵抗R14
とからなり、抵抗R14の他端と接地間にコンデンサCi
の充電電圧(コンデンサCi の端子電圧)に相応した出
力電圧V4 を発生する。
電圧電源回路7の出力端子間に接続された抵抗R30及び
R31の直列回路からなっていて電源電圧Vccを分圧して
基準電圧Vr2を出力する基準電圧発生回路5Aと、充電
電圧検出回路4の出力電圧V4 及び基準電圧Vr2がそれ
ぞれ非反転入力端子及び反転入力端子に入力された比較
回路CP2 と、比較回路CP2 の出力端子と定電圧電源
回路7の出力端子との間に接続された抵抗R32と、比較
回路CP2 の出力端子に抵抗R33を介してベースが接続
され、エミッタが接地されたNPNトランジスタTR8
と、トランジスタTR8 のベースと接地間に接続された
抵抗R34とからなっている。トランジスタTR8 のコレ
クタは微分コンデンサC1 と抵抗R7aとの接続点に接続
されている。
ンデンサC1 と抵抗R7aとの接続点にコレクタが接続さ
れエミッタが接地されたNPNトランジスタTR9 と、
トランジスタTR9 のベースエミッタ間に接続された抵
抗R35と、トランジスタTR9 のベースに一端が接続さ
れた抵抗R36と、抵抗R36の他端と定電圧電源回路7の
出力端子との間に接続された抵抗R37とからなり、トラ
ンジスタTR9 のベースは、点火位置演算装置3を構成
するCPUの出力ポートに接続されている。点火位置演
算装置3を構成するCPUは、点火信号が発生したとき
に設定時間の間スイッチ駆動停止指令信号Va を発生す
る点火動作時駆動停止指令信号発生手段を実現する。上
記設定時間(スイッチ駆動停止指令信号Va の信号幅)
は、放電用スイッチを構成するサイリスタSi が導通し
てから遮断状態になるまでに要する時間よりも僅かに長
く設定されている。CPUが出力するスイッチ駆動停止
指令信号Va は、抵抗R37を通してトランジスタTR9
のベースに入力されている。
ライズが行われるが、このイシニシャライズ時にも、C
PUからスイッチ駆動停止指令信号Va が発生するよう
になっている。
点火方法とともに説明する。図1の点火装置において、
電源スイッチSWが開いている状態で微分コンデンサC
1 の電荷が零であるとする。
トランジスタTR1 〜TR6 が遮断状態にあり、FET
F1 は開いているため、昇圧トランス2Bは電圧の発
生を停止している。
電源回路7が電圧Vccを発生し、該電圧Vccがチョッパ
駆動指令信号発生回路2Eに印加される。このとき昇圧
トランスの二次コイルW2 には電流が流れておらず、ダ
イオードD2 の両端には順方向電圧降下が発生していな
いため、トランジスタTR3 が導通し、トランジスタT
R4 は遮断状態にある。このとき電源電圧Vccが抵抗R
7aと微分コンデンサC1 と抵抗R7bとの直列回路を通し
てトランジスタTR5 のベースエミッタ間に印加される
ため、定電圧電源回路7から抵抗R7a及びR7bを通して
微分コンデンサC1 に流れる充電電流がトランジスタT
R5 にベース電流として流れる。微分コンデンサC1 の
充電電流が流れている間だけトランジスタTR5 が導通
するため、該トランジスタTR5 のコレクタエミッタ間
に高電位からほぼ零電位まで立ち下がる駆動パルスVd
´が発生する。駆動パルスVd ´が発生している間(ト
ランジスタTR5 が導通している間)だけトランジスタ
TR6 が遮断状態になるため、該トランジスタTR6 の
コレクタエミッタ間に駆動パルスVd ´を反転させたも
のに相当する駆動信号Vd が発生する。駆動信号Vd が
発生している間(トランジスタTR6 が遮断している
間)トランジスタTR2 が遮断状態になるため、図2
(C)に示すように、トランジスタTR1 のコレクタエ
ミッタ間と抵抗R1 とを通してFET F1 に駆動信号
Vg が与えられる。これによりFET F1 が導通状態
になり、昇圧トランス2Bに一次電流が流れる。
すると、一次電流検出用抵抗R20の両端の電圧が設定値
に達し、比較回路CP1 の反転入力端子に入力される電
圧V20が基準電圧Vr1を超えるため、該比較回路CP1
の出力端子の電位が接地電位になる。これによりPUT
Pu1が導通する。PUTが導通すると、微分コンデン
サC1 と抵抗R7bとを通してトランジスタTR5 に流れ
るベース電流が該トランジスタTR5 から側路されるた
め、トランジスタTR5 が遮断状態になる。トランジス
タTR5 が遮断状態になると、トランジスタTR6 が導
通状態になる(駆動信号Vd が消滅する)ため、トラン
ジスタTR2 が導通状態になり、FETF1 の駆動信号
Vg が消滅する。
回路のFET F1 が遮断状態になる際に昇圧トランス
2Bに流れている一次電流の大きさが、トランス2Bの
コアを流れる磁束を飽和値に近い大きさにするように
(飽和値にはしないように)、一次電流の設定値を設定
するのが好ましい。
2Hを通してチョッパ用スイッチ回路2Cに与えられる
駆動信号Vd のパルス幅(時間幅)は、昇圧トランスに
一次電流が流れ始めてから上記設定値に達するまでの時
間よりも長い時間に設定される。駆動信号Vd のパルス
幅は、微分回路2Gの抵抗R7a及びR7bの抵抗値とコン
デンサC1 の静電容量とにより決まる時定数を調整する
ことにより適宜に設定することができる。
への駆動信号の供給が停止するため、該FETが遮断状
態になり、昇圧トランス2Bの一次電流が遮断される。
これにより昇圧トランス2Bの二次コイルW2 に高い電
圧が誘起し、この電圧がダイオードD1 を通して点火回
路1に与えられる。このとき二次コイルW2 →ダイオー
ドD1 →点火エネルギ蓄積用コンデンサCi →ダイオー
ドDi 及び点火コイルの一次コイルL1 →ダイオードD
2 →二次コイルW2 の経路で点火エネルギ蓄積用コンデ
ンサCi に充電電流が流れ、該コンデンサCi が図示の
極性に充電される。
電流が流れているときには、充電電流検出用ダイオード
D2 の両端に図2(E)に示すように順方向電圧降下
(最大で約0.6ボルト)Vakが生じる。この電圧降下
によりトランジスタTR3 のベースエミッタ間が逆バイ
アスされるため、該トランジスタTR3 が遮断状態にな
り、トランジスタTR4 が導通する。トランジスタTR
4 が導通すると、微分コンデンサC1 →トランジスタT
R4 のコレクタエミッタ間→ダイオードD3 →抵抗R7b
→微分コンデンサC1 の経路で微分コンデンサC1 の電
荷が放電する。昇圧トランスの二次コイルW2 から点火
エネルギ蓄積用コンデンサCi に流れていた充電電流が
所定のしきい値未満になり(ほぼ零になり)、ダイオー
ドD2 の両端の順方向電圧降下が所定レベル未満になる
と、トランジスタTR3 が導通状態になるため、トラン
ジスタTR4 が遮断状態になる。トランジスタTR4 が
遮断状態になると同時に微分コンデンサC1 に充電電流
が流れるため、微分回路2Gから駆動パルスVd ´が発
生し、駆動信号供給回路2Hからチョッパ用スイッチ回
路2Cに駆動信号Vd が供給される。駆動信号Vd が発
生すると、FET F1 に駆動信号Vg が与えられて該
FETが導通させられるため、昇圧トランス2Bに一次
電流が流れる。該一次電流が設定値に達して駆動信号V
d が消滅したときにFETが遮断状態になって昇圧トラ
ンスの一次電流が遮断し、該トランスの二次コイルW2
に電圧が誘起する。
ス2Bの二次コイルに電圧が誘起する毎に、点火エネル
ギ蓄積用コンデンサCi に充電電流が流れて、図2
(F)に示すように、点火エネルギ蓄積用コンデンサC
i の両端の電圧が段階的に上昇していく。
コンデンサCi に充電電流が流れる時間が短くなってい
くため、図2(C)に見られるように、FET F1 の
ゲートに与えられる駆動信号Vg の発生間隔が短くなっ
ていく。従って、点火エネルギ蓄積用コンデンサCi の
充電間隔は、該コンデンサの充電が進むに従って短くな
っていき、コンデンサCi の両端の電圧(充電電圧)V
ciは、図2(F)に示したように上昇していく。
電圧Vciが制限値Vcim に達すると、充電電圧検出回路
4の出力V4 が参照電圧Vr2を超えるため、比較回路C
P2の出力端子の電位が高レベルになる。これによりト
ランジスタTR8 が導通状態になって微分コンデンサC
1 の一端をほぼ接地電位に保つ。そのため微分回路2G
がパルス信号Vd ´を発生しなくなり、昇圧回路2Dの
昇圧動作が停止する。これにより点火エネルギ蓄積用コ
ンデンサCi の充電が停止し、該コンデンサCi の充電
電圧が制限値Vcim を超えるのが防止される。
が点火位置信号Vipを発生すると、点火信号出力回路3
Cが点火信号Vi を出力する。この点火信号はサイリス
タSi に与えられるため、該サイリスタSi が導通して
コンデンサCi の電荷を点火コイルIGの一次コイルを
通して放電させる。これにより点火コイルIGの二次コ
イルに点火用の高電圧が発生し、点火プラグPに火花が
生じて機関が点火される。
を発生すると同時に、設定時間の間持続する高レベルの
スイッチ駆動停止指令信号Va を発生する。スイッチ駆
動停止指令信号Va が発生している間はトランジスタT
R9 が導通するため、微分コンデンサC1 の一端を接地
電位に保って、該微分回路が駆動パルスVd ´を発生す
るのを阻止する。スイッチ駆動停止指令信号Va の信号
幅(設定時間)は、サイリスタSi が導通してから遮断
状態になるまでに要する時間よりも僅かに長く設定され
ているため、サイリスタSi がターンオフするまでの間
昇圧回路2Dが電圧を出力するのを阻止して、該サイリ
スタのターンオフを確実に行なわせることができる。ス
イッチ駆動停止指令信号Va が消滅すると、トランジス
タTR9が遮断状態になるため、微分回路2Gが駆動パ
ルスVd ´を出力するようになり、昇圧回路2が昇圧動
作を開始する。
Wが閉じた際に微分コンデンサC1が充電された状態に
あると、微分回路2Gが駆動パルスVd ´を発生しない
ため、昇圧回路2Dが昇圧動作を行なわない。昇圧動作
が行なわれないと、昇圧トランスの二次コイルW2 に電
流が流れないため、トランジスタTR3 は導通状態を保
持し、トランジスタTR4 は遮断状態を保持する。この
ような状態が生じると、昇圧動作を開始することができ
ず、点火動作を開始させることができない。また電源ス
イッチSWを投入した際に該スイッチの接触抵抗が大き
く、電源電圧Vccが徐々に立上った場合にも、微分回路
2Gが駆動パルスVd ´を発生しないため、上記と同様
の問題が生じる。
止回路6を設けて、点火位置演算装置3Bを構成するC
PUのイニシャライズ時または点火信号の発生時にトラ
ンジスタTR9 を導通させて微分コンデンサC1 を強制
的に放電させ、スイッチ駆動停止指令信号Va が消滅し
たときに微分回路2Gの微分動作を開始させるようにす
ると、機関の始動時に1度点火信号が発生した後に駆動
パルスVd ´を確実に発生させることができるため、機
関の始動に失敗するおそれをなくすことができる。
電荷が残るのを防ぐため、電源スイッチSWが開かれた
際に該スイッチと連動して閉じるリセット用スイッチを
設けて、該リセット用スイッチを微分コンデンサC1 の
一端と接地間に直接または電流制限素子を介して接続す
ることにより微分コンデンサの放電を図る構成をとるこ
ともできる。
は、バッテリ2Aの出力電圧が一次コイルW1 に印加さ
れる昇圧トランス2Bと、該昇圧トランスの一次コイル
に流す一次電流をオンオフさせるチョッパ用スイッチ回
路2Cと、昇圧トランス2Bの二次コイルW2 に誘起す
る電圧が整流回路(上記の例ではダイオードD1 )を通
して印加される点火エネルギ蓄積用コンデンサCi と、
点火コイルIGと、点火信号Vi が与えられたときに導
通して点火エネルギ蓄積用コンデンサCi の電荷を点火
コイルの一次コイルL1 を通して放電させる放電用スイ
ッチ(上記の例ではサイリスタSi )とを設けておき、
昇圧トランス2Bの二次電流を検出して該二次電流が零
または所定のしきい値未満であることが検出されたとき
にチョッパ用スイッチ回路2Cを導通させて昇圧トラン
ス2Bに一次電流を流す過程と、昇圧トランス2Bの一
次電流を検出して該一次電流が設定値に達したことが検
出されたときに該一次電流を遮断することにより該昇圧
トランスの二次コイルに電圧を誘起させて、該昇圧トラ
ンスの二次コイルに誘起する電圧で点火エネルギ蓄積用
コンデンサCi を一方の極性に充電する過程とを繰り返
し行わせる。
ッチSi に点火信号Vi を与えて該放電用スイッチを導
通させることにより点火エネルギ蓄積用コンデンサCi
の電荷を点火コイルIGの一次コイルL1 を通して放電
させ、点火エネルギ蓄積用コンデンサCi の放電により
点火コイルの二次コイルに誘起する高電圧を点火プラグ
Pに印加して該点火プラグに火花を生じさせることによ
り機関を点火する。
流を検出して該一次電流が設定値に達したことが検出さ
れたときに該一次電流を遮断することにより該昇圧トラ
ンスの二次コイルに電圧を誘起させるようにすると、バ
ッテリ電圧の如何に係わりなく一次電流の遮断値を一定
にして、チョッパ用スイッチの1回の遮断により昇圧ト
ランスの二次コイルに誘起する電圧を一定にすることが
でき、バッテリ電圧の低下時に点火エネルギ蓄積用コン
デンサの充電電圧が不足するのを防ぐことができる。
次電流を検出して該二次電流が零または所定のしきい値
未満であることが検出されたときにチョッパ用スイッチ
回路2Cを導通させて昇圧トランス2Bに一次電流を流
すようにすると、昇圧トランスに二次電流が流れている
とき、即ち昇圧トランスの鉄心に磁束が流れているとき
に一次電流が流れないため、昇圧トランスの一次電流が
大きくなって該トランスでの消費電力が増大するのを防
いで昇圧回路の効率を高くすることができ、昇圧トラン
スの発熱が増大したり、チョッパ用スイッチ回路2Cで
の発熱が増大したりするのを防ぐことができる。
零またはしきい値未満になった後直ちに一次電流が流れ
るため、昇圧トランスの負荷が小さくなる(点火エネル
ギ蓄積用コンデンサの充電が進んで充電電流が流れる時
間が短くなる)につれて、チョッパ用スイッチのオンオ
フの周波数を高くすることができる。従って、点火エネ
ルギ蓄積用コンデンサの充電速度を高くすることがで
き、バッテリ電圧の如何に係わりなく昇圧トランスの二
次コイルに誘起する電圧を一定にすることができること
と相俟って、点火エネルギ蓄積用コンデンサを常に充分
に高い電圧まで充電して満足な点火動作を行なわせるこ
とができる。
信号Vd を発生させるようにしたが、本発明において
は、昇圧トランス2Bの二次電流(またはコンデンサC
i の充電電流)がしきい値未満になったときに一定の時
間幅のパルスを駆動信号として発生させればよく、パル
スを発生させる回路の構成は上記の例に限定されない。
例えば、昇圧トランス2Bの二次電流がしきい値未満に
なって、チョッパ駆動指令信号発生回路2Eがチョッパ
駆動指令信号を発生したときに単安定マルチバイブレー
タをトリガすることにより駆動パルスを発生させる構成
をとることもできる。
Cを、FETを主のスイッチ素子(昇圧トランスの一次
電流をオンオフするスイッチ素子)として構成したが、
トランジスタ等の他のオンオフ制御が可能なスイッチ素
子を主のスイッチ素子としてチョッパ用スイッチ回路を
構成できるのはもちろんである。
点火位置を演算しているが、信号コイルが発生する信号
で直接点火回路に点火信号を与えるようにしたコンデン
サ放電式の点火装置にも本発明を適用することができ
る。
蓄積用コンデンサCi を点火コイルの一次コイルに対し
て直列に接続しているが、該コンデンサCi とサイリス
タSi との位置を入れ替えた構成の周知の点火回路が用
いられる場合にも本発明を適用することができる。
サイリスタSi を用いているが、サイリスタに代えてF
ET等の他のスイッチ素子を用いることもできる。
ランスの一次電流を検出して該一次電流が設定値に達し
たことが検出されたときに該一次電流を遮断することに
より昇圧トランスの二次コイルに電圧を誘起させるよう
にしたので、バッテリ電圧の如何に係わりなく一次電流
の遮断値を一定にして、チョッパ用スイッチの1回の遮
断により昇圧トランスの二次コイルに誘起する電圧を一
定にすることができる。従って、バッテリ電圧の低下時
に点火エネルギ蓄積用コンデンサの充電電圧が不足する
のを防ぐことができる。
電流を検出して該二次電流が零または所定のしきい値未
満であることが検出されたときにチョッパ用スイッチ回
路を導通させて昇圧トランスに一次電流を流すようにし
たので、昇圧トランスに二次電流が流れていて該トラン
スの鉄心に磁束が流れているときには一次電流が流れな
い。そのため、昇圧トランスの一次電流が大きくなって
該トランスでの消費電力が増大するのを防いで昇圧回路
の効率を高くすることができ、昇圧トランスの発熱が増
大したり、チョッパ用スイッチ回路での発熱が増大した
りするのを防ぐことができる。
しきい値未満になった後直ちに一次電流が流れるため、
昇圧トランスの負荷が小さくなるにつれて、チョッパ用
スイッチのオンオフの周波数を高くすることができる。
従って、点火エネルギ蓄積用コンデンサの充電速度を高
くすることができ、バッテリ電圧の如何に係わりなく昇
圧トランスの二次コイルに誘起する電圧を一定にするこ
とができることと相俟って、点火エネルギ蓄積用コンデ
ンサを常に充分に高い電圧まで充電して満足な点火動作
を行なわせることができる。
構成例を示した回路図である。
Claims (8)
- 【請求項1】 バッテリの出力電圧が一次コイルに印加
される昇圧トランスと、該昇圧トランスの一次コイルに
流す一次電流をオンオフさせるチョッパ用スイッチ回路
と、前記昇圧トランスの二次コイルに誘起する電圧が整
流回路を通して印加される点火エネルギ蓄積用コンデン
サと、点火コイルと、点火信号が与えられたときに導通
して点火エネルギ蓄積用コンデンサの電荷を前記点火コ
イルの一次コイルを通して放電させる放電用スイッチと
を設けておき、 前記昇圧トランスの二次電流を検出して該二次電流が零
または所定のしきい値未満であることが検出されたとき
に前記チョッパ用スイッチ回路を導通させて前記昇圧ト
ランスに一次電流を流す過程と、前記昇圧トランスの一
次電流を検出して該一次電流が設定値に達したことが検
出されたときに該一次電流を遮断することにより該昇圧
トランスの二次コイルに電圧を誘起させて該昇圧トラン
スの二次コイルに誘起する電圧で前記点火エネルギ蓄積
用コンデンサを一方の極性に充電する過程とを繰り返し
行わせ、 内燃機関の点火位置で前記放電用スイッチに点火信号を
与えて該放電用スイッチを導通させることにより前記点
火エネルギ蓄積用コンデンサの電荷を点火コイルの一次
コイルを通して放電させ、 前記点火エネルギ蓄積用コンデンサの放電により点火コ
イルの二次コイルに誘起する高電圧を点火プラグに印加
して該点火プラグに火花を生じさせることにより機関を
点火することを特徴とするコンデンサ放電式内燃機関点
火方法。 - 【請求項2】 バッテリの出力電圧が一次コイルに印加
される昇圧トランスと、該昇圧トランスの一次コイルに
流す一次電流をオンオフさせるチョッパ用スイッチ回路
と、前記昇圧トランスの二次コイルに誘起する電圧が整
流回路を通して印加される点火エネルギ蓄積用コンデン
サと、点火コイルと、点火信号が与えられたときに導通
して点火エネルギ蓄積用コンデンサの電荷を前記点火コ
イルの一次コイルを通して放電させる放電用スイッチと
を設けておき、 前記放電用スイッチが遮断し、かつ前記点火エネルギ蓄
積用コンデンサの両端の電圧が設定値未満になっている
状態で前記昇圧トランスの二次電流が零または所定のし
きい値未満になったことが検出されたときに前記チョッ
パ用スイッチ回路を導通させて前記昇圧トランスに一次
電流を流す過程と、前記昇圧トランスの一次電流を検出
して該一次電流が設定値に達したことが検出されたとき
に該一次電流を遮断することにより該昇圧トランスの二
次コイルに電圧を誘起させて該昇圧トランスの二次コイ
ルに誘起する電圧で前記点火エネルギ蓄積用コンデンサ
を一方の極性に充電する過程とを繰り返し行わせ、 内燃機関の点火位置で前記放電用スイッチに点火信号を
与えて該放電用スイッチを導通させることにより前記点
火エネルギ蓄積用コンデンサの電荷を点火コイルの一次
コイルを通して放電させ、 前記点火エネルギ蓄積用コンデンサの放電により点火コ
イルの二次コイルに誘起する高電圧を点火プラグに印加
して該点火プラグに火花を生じさせることにより機関を
点火することを特徴とするコンデンサ放電式内燃機関点
火方法。 - 【請求項3】 バッテリ(2A)の出力電圧が一次コイ
ルに印加される昇圧トランス(2B)と、駆動信号が与
えられている間導通して前記バッテリから昇圧トランス
に一次電流を流すチョッパ用スイッチ回路(2C)とを
備えた昇圧回路(2D)と、 前記昇圧トランス(2B)の二次電流が零または所定の
しきい値未満であることが検出されたときに前記チョッ
パ用スイッチ回路(2C)を導通させて前記昇圧トラン
スに一次電流を流し、前記昇圧トランスの一次電流が設
定値に達したことが検出されたときに前記チョッパ用ス
イッチ回路(2C)を遮断状態にして該昇圧トランスの
二次コイルに電圧を誘起させるように前記昇圧トランス
の一次電流及び二次電流に応じて前記チョッパ用スイッ
チ回路(2C)を制御するチョッパ用スイッチ制御回路
(2J)と、 点火コイル(IG)と、 前記点火コイルの一次側に設けられて前記昇圧回路(2
D)の出力電圧で一方の極性に充電される点火エネルギ
蓄積用コンデンサ(Ci )と、 内燃機関の点火位置で点火信号が与えられたときに導通
して前記コンデンサ(Ci )の電荷を点火コイルの一次
コイルを通して放電させるように設けられた放電用スイ
ッチ(Si )とを備えたコンデンサ放電式内燃機関点火
装置。 - 【請求項4】 前記チョッパ用スイッチ制御回路(2
J)は、 前記昇圧トランス(2B)の二次電流を検出して該二次
電流が零または所定のしきい値未満であることが検出さ
れているときにチョッパ駆動指令信号を発生するチョッ
パ駆動指令信号発生回路(2E)と、 前記チョッパ駆動指令信号が発生したときに所定の時間
幅の駆動パルス(Vd´)を発生する駆動パルス発生回
路(2F,2G)と、 前記駆動パルスが発生したときに前記チョッパ用スイッ
チ回路(2C)に駆動信号(Vd )を与える駆動信号供
給回路(2H)と、 前記昇圧トランス(2B)の一次電流を検出して該一次
電流が設定値に達したことが検出されたときに遮断指令
信号(Voff )を発生する遮断指令信号発生回路(2
K)と、 前記遮断指令信号(Voff )が発生したときに前記チョ
ッパ用スイッチ回路に駆動信号が与えられるのを阻止し
て該チョッパ用スイッチ回路を遮断状態にするスイッチ
遮断制御回路(2L)とを具備していることを特徴とす
るコンデンサ放電式内燃機関点火装置。 - 【請求項5】 前記チョッパ駆動指令信号発生回路(2
E)は、前記昇圧トランス(2B)の二次コイルを通し
て前記点火エネルギ蓄積用コンデンサに流れる二次電流
が順方向に流れる向きにして前記昇圧トランスの二次回
路に挿入された二次電流検出用ダイオード(D2 )と、
前記バッテリ(2A)の出力を入力としてほぼ一定の直
流電圧を出力する定電圧電源回路(7)の出力でベース
電流が与えられて導通し、前記充電電流検出用ダイオー
ド(D2 )の両端に生じる順方向電圧降下によりベース
エミッタ間が逆バイアスされて遮断状態になる駆動指令
信号発生用トランジスタ(TR3 )とを備え、 前記駆動パルス発生回路は、前記定電圧電源回路の出力
により抵抗(R7a,R7b)を通して充電される微分コン
デンサ(C1 )と該微分コンデンサに流れる充電電流に
よりベース電流が与えられて導通する微分パルス発生用
トランジスタ(TR5 )とを有して該微分パルス発生用
トランジスタのコレクタエミッタ間に前記駆動パルス
(Vd ´)を発生する微分回路(2G)と、前記駆動指
令信号発生用トランジスタ(TR3 )が遮断状態になっ
たときに導通して前記微分コンデンサ(C1 )を放電さ
せるとともに該駆動指令信号発生用トランジスタ(TR
3 )が遮断状態にある間導通状態を保持して微分コンデ
ンサ(C1 )の充電を阻止し、前記駆動指令信号発生用
トランジスタ(TR3 )が導通状態になったときに遮断
状態になって前記微分コンデンサ(C1 )の充電を許容
する微分制御用スイッチ回路(2F)とを備えているこ
とを特徴とする請求項4に記載のコンデンサ放電式内燃
機関点火装置。 - 【請求項6】 前記遮断指令信号発生回路(2K)は、
前記昇圧トランスの一次コイルに対して直列に接続され
た一次電流検出用抵抗(R20)と、前記一次電流検出用
抵抗の両端の電圧を基準電圧と比較して一次電流検出用
抵抗の両端の電圧が基準電圧よりも高くなったときに前
記遮断指令信号を発生する比較回路(CP1 )とからな
り、 前記スイッチ遮断制御回路(2L)は、前記遮断指令信
号が発生したときに導通して前記微分パルス発生用トラ
ンジスタ(TR5 )にベース電流が与えられるのを阻止
する遮断制御用スイッチ(Pu1)からなっている請求項
5に記載のコンデンサ放電式内燃機関点火装置。 - 【請求項7】 前記点火エネルギ蓄積用コンデンサ(C
i )の両端の電圧を検出して該コンデンサの両端の電圧
が設定値を超えたときに前記駆動信号の発生を阻止して
昇圧回路の昇圧動作を停止させる充電電圧制限用昇圧動
作停止回路(5)が更に設けられていることを特徴とす
る請求項3,4,5または6のいずれかに記載のコンデ
ンサ放電式内燃機関点火装置。 - 【請求項8】 前記点火信号が発生したときに設定時間
の間スイッチ駆動停止指令信号(Va )を発生する点火
動作時駆動停止指令信号発生手段と、前記スイッチ駆動
停止指令信号が発生している間前記駆動信号の発生を阻
止して昇圧回路(2D)の昇圧動作を停止させる点火動
作時昇圧動作停止回路(6)とが更に設けられ、 前記設定時間は前記放電用スイッチ(Si )が導通して
から遮断状態になるまでに要する時間よりも僅かに長く
設定されていることを特徴とする請求項3,4,5,6
または7のいずれかに記載のコンデンサ放電式内燃機関
点火装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01431596A JP3293442B2 (ja) | 1996-01-30 | 1996-01-30 | コンデンサ放電式内燃機関点火方法及び装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01431596A JP3293442B2 (ja) | 1996-01-30 | 1996-01-30 | コンデンサ放電式内燃機関点火方法及び装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH09209893A true JPH09209893A (ja) | 1997-08-12 |
JP3293442B2 JP3293442B2 (ja) | 2002-06-17 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP01431596A Expired - Fee Related JP3293442B2 (ja) | 1996-01-30 | 1996-01-30 | コンデンサ放電式内燃機関点火方法及び装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008025372A (ja) * | 2006-07-18 | 2008-02-07 | Kokusan Denki Co Ltd | コンデンサ放電式内燃機関用点火装置 |
US7401595B2 (en) | 2005-12-19 | 2008-07-22 | Kokusan Denki Co., Ltd. | Fuel injection device for internal combustion engine |
CN105378267A (zh) * | 2013-07-11 | 2016-03-02 | 株式会社电装 | 点火控制装置 |
CN112032761A (zh) * | 2020-04-30 | 2020-12-04 | 华帝股份有限公司 | 一种火焰离子信号补偿电路及控制方法 |
-
1996
- 1996-01-30 JP JP01431596A patent/JP3293442B2/ja not_active Expired - Fee Related
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