JP2927129B2 - 内燃機関用点火装置 - Google Patents
内燃機関用点火装置Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、積分演算により点火位
置を決定する電流遮断形の内燃機関用点火装置に関する
ものである。
置を決定する電流遮断形の内燃機関用点火装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】電流遮断形の点火装置は、点火コイルの
1次電流に対して直列に接続された1次電流制御用スイ
ッチ回路と、該スイッチ回路を制御して内燃機関の点火
位置を制御する点火位置制御回路とにより構成される。
1次電流制御用スイッチ回路は、その制御端子にトリガ
信号が与えられている間導通するトランジスタ等のスイ
ッチ素子からなっていて、点火位置制御回路からトリガ
信号が与えられている間導通してバッテリから点火コイ
ルの1次コイルに1次電流を流し、該トリガ信号の供給
が停止されたときに遮断状態になって点火コイルの1次
電流を遮断する。この1次電流の遮断により点火コイル
の1次コイルに高い電圧が誘起し、該電圧が更に昇圧さ
れて点火コイルの2次コイルに点火用の高電圧が誘起す
る。この高電圧は機関の気筒に取付けられた点火プラグ
に印加されるため、該点火プラグに火花が生じ、機関が
点火される。従って、点火位置制御回路により、トリガ
信号の供給を停止する位置(点火位置)を制御すること
によって所定の進角特性を得ることができる。
1次電流に対して直列に接続された1次電流制御用スイ
ッチ回路と、該スイッチ回路を制御して内燃機関の点火
位置を制御する点火位置制御回路とにより構成される。
1次電流制御用スイッチ回路は、その制御端子にトリガ
信号が与えられている間導通するトランジスタ等のスイ
ッチ素子からなっていて、点火位置制御回路からトリガ
信号が与えられている間導通してバッテリから点火コイ
ルの1次コイルに1次電流を流し、該トリガ信号の供給
が停止されたときに遮断状態になって点火コイルの1次
電流を遮断する。この1次電流の遮断により点火コイル
の1次コイルに高い電圧が誘起し、該電圧が更に昇圧さ
れて点火コイルの2次コイルに点火用の高電圧が誘起す
る。この高電圧は機関の気筒に取付けられた点火プラグ
に印加されるため、該点火プラグに火花が生じ、機関が
点火される。従って、点火位置制御回路により、トリガ
信号の供給を停止する位置(点火位置)を制御すること
によって所定の進角特性を得ることができる。
【0003】点火位置制御回路で積分演算を行うことに
より点火位置を制御する電流遮断形の点火装置として、
例えば特公平3−12667号に示されたものがある。
この点火装置では、内燃機関の最大進角位置及び最小進
角位置でそれぞれパルス信号を発生する信号発電機と、
この信号発電機が発生するパルス信号により制御される
複数の積分回路を備えていて、該複数の積分回路により
得られる積分電圧を比較することによりトリガ信号の発
生位置(1次電流の通電開始位置)と、該トリガ信号の
供給を停止させる位置(点火位置)とを決定している。
より点火位置を制御する電流遮断形の点火装置として、
例えば特公平3−12667号に示されたものがある。
この点火装置では、内燃機関の最大進角位置及び最小進
角位置でそれぞれパルス信号を発生する信号発電機と、
この信号発電機が発生するパルス信号により制御される
複数の積分回路を備えていて、該複数の積分回路により
得られる積分電圧を比較することによりトリガ信号の発
生位置(1次電流の通電開始位置)と、該トリガ信号の
供給を停止させる位置(点火位置)とを決定している。
【0004】信号発電機は、リラクタを備えたロータ
と、該ロータのリラクタの前端縁及び後端縁でそれぞれ
生じさせられる磁束変化を検出してパルス信号を発生す
る信号発電子とからなっており、ロータのリラクタの極
弧角が最大進角幅に相当する角度に設定されている。
と、該ロータのリラクタの前端縁及び後端縁でそれぞれ
生じさせられる磁束変化を検出してパルス信号を発生す
る信号発電子とからなっており、ロータのリラクタの極
弧角が最大進角幅に相当する角度に設定されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】積分演算により点火位
置を制御するようにした従来の電流遮断形の点火装置で
は、点火コイルの1次電流の通電開始位置を積分演算に
より決定して、1次電流の通電開始位置を回転数[rp
m]に応じて変化させるようにしていた。しかしなが
ら、1次電流の通電開始位置を回転数に応じて変化させ
た場合には、1次電流の通電が開始される際の電流変化
により点火コイルの2次側に発生する誘起電圧で内燃機
関が早期着火され、機関の回転が不安定になることがあ
るという問題があった。特に、ヒートポンプを駆動する
内燃機関や、コジェネレーション用の発電機を駆動する
ガスエンジンにおいて燃料の供給圧力を高くした場合
や、負荷が重くなった場合に、早期着火の現象が起り易
いことが指摘されている。
置を制御するようにした従来の電流遮断形の点火装置で
は、点火コイルの1次電流の通電開始位置を積分演算に
より決定して、1次電流の通電開始位置を回転数[rp
m]に応じて変化させるようにしていた。しかしなが
ら、1次電流の通電開始位置を回転数に応じて変化させ
た場合には、1次電流の通電が開始される際の電流変化
により点火コイルの2次側に発生する誘起電圧で内燃機
関が早期着火され、機関の回転が不安定になることがあ
るという問題があった。特に、ヒートポンプを駆動する
内燃機関や、コジェネレーション用の発電機を駆動する
ガスエンジンにおいて燃料の供給圧力を高くした場合
や、負荷が重くなった場合に、早期着火の現象が起り易
いことが指摘されている。
【0006】尚積分演算により点火位置を決定する電流
遮断形の点火装置において、1次電流の通電開始位置
を、早期着火のおそれがない位置に固定するために、機
関の最大進角位置よりも更に位相が進んだ位置で信号発
電機から通電開始位置決定用の信号を発生させることが
考えられるが、この場合には、最大進角位置を決定する
信号と最小進角位置を検出する信号の外に通電開始位置
を検出する信号が必要になるため、信号発電機の構造が
複雑になる上に、これらの信号を識別するための回路上
の工夫を必要とするため、点火装置の構造が複雑になる
のを避けられない。
遮断形の点火装置において、1次電流の通電開始位置
を、早期着火のおそれがない位置に固定するために、機
関の最大進角位置よりも更に位相が進んだ位置で信号発
電機から通電開始位置決定用の信号を発生させることが
考えられるが、この場合には、最大進角位置を決定する
信号と最小進角位置を検出する信号の外に通電開始位置
を検出する信号が必要になるため、信号発電機の構造が
複雑になる上に、これらの信号を識別するための回路上
の工夫を必要とするため、点火装置の構造が複雑になる
のを避けられない。
【0007】本発明の目的は、積分演算により点火位置
を決定する場合に、簡単な構成で、通電開始時の誘起電
圧による早期着火の問題が生じるおそれを無くすことが
できるようにした電流遮断形の内燃機関用点火装置を提
供することにある。
を決定する場合に、簡単な構成で、通電開始時の誘起電
圧による早期着火の問題が生じるおそれを無くすことが
できるようにした電流遮断形の内燃機関用点火装置を提
供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の点火装置は、点
火コイルと該点火コイルの1次電流をオンオフ制御する
1次電流制御用スイッチ回路とを備えて、該スイッチ回
路の制御端子にトリガ信号が与えられたときに点火コイ
ルの1次コイルに電流を流し、該トリガ信号の供給が停
止されたときに該1次コイルの電流を遮断させる点火回
路と、内燃機関の最大進角位置よりも所定の角度進んだ
位置に設定された第1の位置と内燃機関の最小進角位置
に相当する第2の位置とでそれぞれ第1及び第2のパル
ス信号を発生する信号発生装置と、第1のパルス信号の
発生位置から第2のパルス信号の発生位置より位相が進
んだ積分切替位置まで第1の時定数で第1の積分コンデ
ンサを充電し、該積分切替位置から第2のパルス信号の
発生位置まで第1の時定数よりも小さい第2の時定数で
第1の積分コンデンサを充電して該第1の積分コンデン
サの両端に第1の積分電圧を得る第1の積分回路と、第
3の時定数で第2の積分コンデンサを充電して該第2の
積分コンデンサの両端に第2の積分電圧を得る第2の積
分回路と、第2のパルス信号が発生したときに第1の積
分コンデンサ及び第2の積分コンデンサを放電させるリ
セット回路と、第1のパルス信号が発生したときに1次
電流制御用スイッチ回路にトリガ信号を与え、第1の積
分電圧と第2の積分電圧とを比較して第1の積分電圧が
第2の積分電圧以上になったときにトリガ信号の供給を
停止させるトリガ信号供給回路とにより構成される。
火コイルと該点火コイルの1次電流をオンオフ制御する
1次電流制御用スイッチ回路とを備えて、該スイッチ回
路の制御端子にトリガ信号が与えられたときに点火コイ
ルの1次コイルに電流を流し、該トリガ信号の供給が停
止されたときに該1次コイルの電流を遮断させる点火回
路と、内燃機関の最大進角位置よりも所定の角度進んだ
位置に設定された第1の位置と内燃機関の最小進角位置
に相当する第2の位置とでそれぞれ第1及び第2のパル
ス信号を発生する信号発生装置と、第1のパルス信号の
発生位置から第2のパルス信号の発生位置より位相が進
んだ積分切替位置まで第1の時定数で第1の積分コンデ
ンサを充電し、該積分切替位置から第2のパルス信号の
発生位置まで第1の時定数よりも小さい第2の時定数で
第1の積分コンデンサを充電して該第1の積分コンデン
サの両端に第1の積分電圧を得る第1の積分回路と、第
3の時定数で第2の積分コンデンサを充電して該第2の
積分コンデンサの両端に第2の積分電圧を得る第2の積
分回路と、第2のパルス信号が発生したときに第1の積
分コンデンサ及び第2の積分コンデンサを放電させるリ
セット回路と、第1のパルス信号が発生したときに1次
電流制御用スイッチ回路にトリガ信号を与え、第1の積
分電圧と第2の積分電圧とを比較して第1の積分電圧が
第2の積分電圧以上になったときにトリガ信号の供給を
停止させるトリガ信号供給回路とにより構成される。
【0009】上記第1の積分回路は、第1の充電制御用
スイッチを通して第1の積分コンデンサに第1の定電流
を供給する第1の定電流供給回路と、第2の充電制御用
スイッチを通して第1の積分コンデンサに第1の定電流
よりも小さい第2の定電流を供給する第2の定電流供給
回路と、第1の積分コンデンサの両端に得られる第1の
積分電圧を基準電圧と比較して該第1の積分電圧が基準
電圧以下のときに第2の充電制御用スイッチを遮断状態
にして第1の充電制御用スイッチを導通させ、第1の積
分電圧が基準電圧を超えたときに第1の充電制御用スイ
ッチを遮断状態にして第2の充電制御用スイッチを導通
させるように第1及び第2の充電制御用スイッチを制御
する積分切替回路とにより構成することができる。
スイッチを通して第1の積分コンデンサに第1の定電流
を供給する第1の定電流供給回路と、第2の充電制御用
スイッチを通して第1の積分コンデンサに第1の定電流
よりも小さい第2の定電流を供給する第2の定電流供給
回路と、第1の積分コンデンサの両端に得られる第1の
積分電圧を基準電圧と比較して該第1の積分電圧が基準
電圧以下のときに第2の充電制御用スイッチを遮断状態
にして第1の充電制御用スイッチを導通させ、第1の積
分電圧が基準電圧を超えたときに第1の充電制御用スイ
ッチを遮断状態にして第2の充電制御用スイッチを導通
させるように第1及び第2の充電制御用スイッチを制御
する積分切替回路とにより構成することができる。
【0010】
【作用】上記のように、最大進角位置よりも進んだ第1
の位置から最小進角位置よりも位相が進んだ積分切替位
置まで第1の時定数で第1の積分コンデンサを充電し、
該積分切替位置から最小進角位置に相当する第2の位置
まで第1の時定数よりも小さい第2の時定数で第1の積
分コンデンサを充電することにより該第1の積分コンデ
ンサの両端に第1の積分電圧を得るようにすると、該第
1の積分電圧は、第1のパルス信号の発生位置から積分
切替位置まで第1の傾きで上昇し、該積分切替位置から
第2のパルス信号の発生位置(最小進角位置)まで、第
1の傾きよりも小さい傾きで上昇する波形になる。また
第2の積分電圧は、各第2の位置から次の第2の位置ま
で一定の傾きで上昇する波形になる。これら第1の積分
電圧及び第2の積分電圧を比較して、第1の積分電圧が
第2の積分電圧を超えたときに点火信号を発生させるよ
うにすると、点火位置を機関の回転数の上昇に応じて直
線的に進角させることができる。また、1次電流の通電
開始位置は、第1のパルス信号により決定されるため、
該第1のパルス信号の発生位置を早期着火のおそれがな
い適当な位置に設定しておくことにより、通電開始時の
誘起電圧による早期着火の問題が生じるおそれをなくす
ことができる。
の位置から最小進角位置よりも位相が進んだ積分切替位
置まで第1の時定数で第1の積分コンデンサを充電し、
該積分切替位置から最小進角位置に相当する第2の位置
まで第1の時定数よりも小さい第2の時定数で第1の積
分コンデンサを充電することにより該第1の積分コンデ
ンサの両端に第1の積分電圧を得るようにすると、該第
1の積分電圧は、第1のパルス信号の発生位置から積分
切替位置まで第1の傾きで上昇し、該積分切替位置から
第2のパルス信号の発生位置(最小進角位置)まで、第
1の傾きよりも小さい傾きで上昇する波形になる。また
第2の積分電圧は、各第2の位置から次の第2の位置ま
で一定の傾きで上昇する波形になる。これら第1の積分
電圧及び第2の積分電圧を比較して、第1の積分電圧が
第2の積分電圧を超えたときに点火信号を発生させるよ
うにすると、点火位置を機関の回転数の上昇に応じて直
線的に進角させることができる。また、1次電流の通電
開始位置は、第1のパルス信号により決定されるため、
該第1のパルス信号の発生位置を早期着火のおそれがな
い適当な位置に設定しておくことにより、通電開始時の
誘起電圧による早期着火の問題が生じるおそれをなくす
ことができる。
【0011】そしてこの場合、信号発電機は、第1の位
置と第2の位置とを決定する2つのパルス信号を発生す
ればよいため、点火装置の構成を複雑にすることなく早
期着火の問題を解決できる。
置と第2の位置とを決定する2つのパルス信号を発生す
ればよいため、点火装置の構成を複雑にすることなく早
期着火の問題を解決できる。
【0012】
【実施例】図1は本発明の実施例の全体的な構成を概略
的に示したものである。同図において1は点火回路で、
この点火回路は、点火コイル1Aと、点火コイル1Aの
1次コイルを制御する1次電流制御用スイッチ1Bと、
機関の気筒に取付けられて点火コイル1Aの2次コイル
に接続された点火プラグ1Cとからなっている。
的に示したものである。同図において1は点火回路で、
この点火回路は、点火コイル1Aと、点火コイル1Aの
1次コイルを制御する1次電流制御用スイッチ1Bと、
機関の気筒に取付けられて点火コイル1Aの2次コイル
に接続された点火プラグ1Cとからなっている。
【0013】1次電流制御用スイッチ1Bは、トリガ信
号が与えられたときに導通して点火コイル1Aに1次電
流を流し、該トリガ信号の供給が停止されたときに遮断
状態になって該点火コイルの2次側に点火用の高電圧を
誘起させる。従ってこの点火回路1では、トリガ信号の
波形が矩形波状になり、該トリガ信号の立上り及び立下
りがそれぞれ1次電流の通電開始信号及び点火信号とな
る。
号が与えられたときに導通して点火コイル1Aに1次電
流を流し、該トリガ信号の供給が停止されたときに遮断
状態になって該点火コイルの2次側に点火用の高電圧を
誘起させる。従ってこの点火回路1では、トリガ信号の
波形が矩形波状になり、該トリガ信号の立上り及び立下
りがそれぞれ1次電流の通電開始信号及び点火信号とな
る。
【0014】2は内燃機関に取付けられた信号発電機
で、この信号発電機は、リラクタ2aを有するロータ2
Aと信号発電子2Bとからなっている。信号発電子2B
は、ロータ2Aに対向する磁極部を有する鉄心2b1と、
鉄心2b1に巻回された信号コイル2b2と、鉄心2b1に結
合された図示しない永久磁石とを備えており、リラクタ
2aの回転方向の前端縁及び後端縁がそれぞれ鉄心2b1
の磁極部の位置を通過する際に該鉄心中に生じる磁束変
化により、信号コイル2b2に図3(A)に示すような第
1及び第2のパルス信号Vs1及びVs2が発生するように
なっている。本実施例では、第1のパルス信号Vs1が機
関の最小進角位置よりも十分に進んだ第1の位置(1次
電流の通電開始位置)θ1 で発生し、第2のパルス信号
Vs2が最小進角位置θ2 で発生するように設定されてい
る。図3(A)においてTDCは機関の上死点を示して
いる。
で、この信号発電機は、リラクタ2aを有するロータ2
Aと信号発電子2Bとからなっている。信号発電子2B
は、ロータ2Aに対向する磁極部を有する鉄心2b1と、
鉄心2b1に巻回された信号コイル2b2と、鉄心2b1に結
合された図示しない永久磁石とを備えており、リラクタ
2aの回転方向の前端縁及び後端縁がそれぞれ鉄心2b1
の磁極部の位置を通過する際に該鉄心中に生じる磁束変
化により、信号コイル2b2に図3(A)に示すような第
1及び第2のパルス信号Vs1及びVs2が発生するように
なっている。本実施例では、第1のパルス信号Vs1が機
関の最小進角位置よりも十分に進んだ第1の位置(1次
電流の通電開始位置)θ1 で発生し、第2のパルス信号
Vs2が最小進角位置θ2 で発生するように設定されてい
る。図3(A)においてTDCは機関の上死点を示して
いる。
【0015】第1の位置θ1 と第2の位置θ2 との間の
角度間隔αは、リラクタ2aの極弧角に等しくなってい
る。この角度間隔αは、内燃機関の点火位置の最大進角
幅よりも大きく設定されている。
角度間隔αは、リラクタ2aの極弧角に等しくなってい
る。この角度間隔αは、内燃機関の点火位置の最大進角
幅よりも大きく設定されている。
【0016】信号発電機2から得られる第1及び第2の
パルス信号Vs1及びVs2は波形整形回路4に入力され
て、図3(B)及び(C)に示すようなパルス信号P1
及びP2 に変換され、これらのパルス信号P1 及びP2
はそれぞれフリップフロップ回路4のセット端子及びリ
セット端子に入力されている。従ってフリップフロップ
回路4は、図3(D)に示すように、第1の位置θ1 で
立上り、第2の位置θ2で立下る矩形波信号Vq を出力
する。この矩形波信号Vq は、第1の積分回路5A、第
2の積分回路5B、リセット回路5C、及び点火信号供
給回路5Dを備えた点火位置制御回路5に供給される。
パルス信号Vs1及びVs2は波形整形回路4に入力され
て、図3(B)及び(C)に示すようなパルス信号P1
及びP2 に変換され、これらのパルス信号P1 及びP2
はそれぞれフリップフロップ回路4のセット端子及びリ
セット端子に入力されている。従ってフリップフロップ
回路4は、図3(D)に示すように、第1の位置θ1 で
立上り、第2の位置θ2で立下る矩形波信号Vq を出力
する。この矩形波信号Vq は、第1の積分回路5A、第
2の積分回路5B、リセット回路5C、及び点火信号供
給回路5Dを備えた点火位置制御回路5に供給される。
【0017】第1の積分回路5Aは、第1の積分コンデ
ンサC1 と、第1の積分コンデンサC1 に第1の定電流
を供給する第1の定電流供給回路501と、第1の積分
コンデンサC1 に第1の定電流よりも小さい第2の定電
流を供給する第2の定電流供給回路502と、第1の定
電流供給回路501及び第2の定電流供給回路502を
第1の積分コンデンサC1 に切替接続する切替スイッチ
503と、基準電圧Vf を出力する基準電圧発生回路5
04と、第1の積分コンデンサC1 の両端に得られる第
1の積分電圧Vc1を基準電圧Vf と比較して、第1の積
分電圧Vc1が基準電圧Vf 以下のときに第1の定電流供
給回路501を第1の積分コンデンサC1 に接続し、第
2の積分電圧Vc1が基準電圧Vf を超えたときに第2の
定電流供給回路501を第1の積分コンデンサC1 から
切り離して第2の定電流供給回路502を第1の積分コ
ンデンサC1 に接続するように切替スイッチ503を制
御する積分切替用スイッチ制御回路505とからなり、
切替スイッチ503と積分切替用スイッチ制御回路50
5とにより、積分切替回路が構成されている。
ンサC1 と、第1の積分コンデンサC1 に第1の定電流
を供給する第1の定電流供給回路501と、第1の積分
コンデンサC1 に第1の定電流よりも小さい第2の定電
流を供給する第2の定電流供給回路502と、第1の定
電流供給回路501及び第2の定電流供給回路502を
第1の積分コンデンサC1 に切替接続する切替スイッチ
503と、基準電圧Vf を出力する基準電圧発生回路5
04と、第1の積分コンデンサC1 の両端に得られる第
1の積分電圧Vc1を基準電圧Vf と比較して、第1の積
分電圧Vc1が基準電圧Vf 以下のときに第1の定電流供
給回路501を第1の積分コンデンサC1 に接続し、第
2の積分電圧Vc1が基準電圧Vf を超えたときに第2の
定電流供給回路501を第1の積分コンデンサC1 から
切り離して第2の定電流供給回路502を第1の積分コ
ンデンサC1 に接続するように切替スイッチ503を制
御する積分切替用スイッチ制御回路505とからなり、
切替スイッチ503と積分切替用スイッチ制御回路50
5とにより、積分切替回路が構成されている。
【0018】基準電圧発生回路504は、抵抗R1 及び
R2 の直列回路からなる分圧回路からなっていて、図示
しない直流電源(バッテリ)の出力を分圧して基準電圧
Vfを出力する。
R2 の直列回路からなる分圧回路からなっていて、図示
しない直流電源(バッテリ)の出力を分圧して基準電圧
Vfを出力する。
【0019】第2の積分回路5Bは、第2の積分コンデ
ンサC2 と、該第2の積分コンデンサに定電流を供給す
る定電流供給回路506とにより構成されている。
ンサC2 と、該第2の積分コンデンサに定電流を供給す
る定電流供給回路506とにより構成されている。
【0020】リセット回路5Cは、第1の積分コンデン
サC1 の両端及び第2の積分コンデンサC2 の両端にそ
れぞれダイオードD1 及びD2 を通して接続されたリセ
ット用スイッチ507と、第2の位置でパルス信号P2
が与えられたときにリセット用スイッチ507をトリガ
するリセットスイッチトリガ回路508とからなってい
る。
サC1 の両端及び第2の積分コンデンサC2 の両端にそ
れぞれダイオードD1 及びD2 を通して接続されたリセ
ット用スイッチ507と、第2の位置でパルス信号P2
が与えられたときにリセット用スイッチ507をトリガ
するリセットスイッチトリガ回路508とからなってい
る。
【0021】点火信号供給回路5Dは、比較回路509
と、アンド回路510とからなっている。比較回路50
9は第1の積分電圧Vc1と第2の積分電圧Vc2とを比較
して、第1の積分電圧Vc1が第2の積分電圧Vc2以下の
ときに高レベルの信号を出力し、第1の積分電圧Vc1が
第2の積分電圧Vc2を超えたときに低レベルの信号を出
力する。アンド回路510は、比較回路509の出力と
フリップフロップ回路4の出力とを入力として、比較回
路509の出力及びフリップフロップ回路4の出力がと
もに高レベルになっている間高レベルの状態を維持する
矩形波状のトリガ信号を出力する。
と、アンド回路510とからなっている。比較回路50
9は第1の積分電圧Vc1と第2の積分電圧Vc2とを比較
して、第1の積分電圧Vc1が第2の積分電圧Vc2以下の
ときに高レベルの信号を出力し、第1の積分電圧Vc1が
第2の積分電圧Vc2を超えたときに低レベルの信号を出
力する。アンド回路510は、比較回路509の出力と
フリップフロップ回路4の出力とを入力として、比較回
路509の出力及びフリップフロップ回路4の出力がと
もに高レベルになっている間高レベルの状態を維持する
矩形波状のトリガ信号を出力する。
【0022】上記点火位置制御回路5の動作は次の通り
である。信号コイル2b2が第1の位置θ1 で第1のパル
ス信号を出力し、波形整形回路3がパルス信号P1 を発
生すると、図3(D)に示すようにフリップフロップ回
路4が矩形波信号Vq を出力する。第1の位置θ1 で矩
形波信号Vq が発生すると、第1の定電流供給回路50
1から第1の積分コンデンサC1 に比較的大きな値に設
定された第1の定電流が供給されるため、図3(E)に
示したように、第1の積分コンデンサC1 の両端の電圧
が比較的大きな傾きで上昇していく。積分切替位置θs
で第1の積分コンデンサC1 の両端の電圧が基準電圧V
f を超えると、切替スイッチ503が第2の定電流供給
回路502側に切り替わるため、第2の定電流供給回路
502から第1の積分コンデンサC1 に第1の定電流よ
りも小さい第2の定電流が供給される。従って積分切替
位置からは、第1の積分コンデンサC1 の両端の電圧が
比較的小さな傾きで上昇していく。第2の位置θ2 で第
2のパルス信号Vs2が発生すると、リセット用スイッチ
507が導通するため、該スイッチ507を通して第1
の積分コンデンサC1 及び第2の積分コンデンサC2 の
電荷が放電させられる。第2の積分コンデンサC2 は、
スイッチ507が遮断状態になった時点から定電流供給
回路506の出力により充電される。従って第1の積分
コンデンサC1 の両端に得られる第1の積分電圧Vc1
は、図3(E)に実線で示したように、第1の位置θ1
から積分切替位置θs まで大きな傾きで上昇し、積分切
替位置θs から第2の位置θ2 まで小さな傾きで上昇す
る波形となる。また第2の積分コンデンサC2 の両端に
得られる第2の積分電圧Vc2は、図3(E)に破線で示
したように、ほぼ第2の位置θ2 から次の第2の位置θ
2 まで一定の傾きで上昇する波形になる。
である。信号コイル2b2が第1の位置θ1 で第1のパル
ス信号を出力し、波形整形回路3がパルス信号P1 を発
生すると、図3(D)に示すようにフリップフロップ回
路4が矩形波信号Vq を出力する。第1の位置θ1 で矩
形波信号Vq が発生すると、第1の定電流供給回路50
1から第1の積分コンデンサC1 に比較的大きな値に設
定された第1の定電流が供給されるため、図3(E)に
示したように、第1の積分コンデンサC1 の両端の電圧
が比較的大きな傾きで上昇していく。積分切替位置θs
で第1の積分コンデンサC1 の両端の電圧が基準電圧V
f を超えると、切替スイッチ503が第2の定電流供給
回路502側に切り替わるため、第2の定電流供給回路
502から第1の積分コンデンサC1 に第1の定電流よ
りも小さい第2の定電流が供給される。従って積分切替
位置からは、第1の積分コンデンサC1 の両端の電圧が
比較的小さな傾きで上昇していく。第2の位置θ2 で第
2のパルス信号Vs2が発生すると、リセット用スイッチ
507が導通するため、該スイッチ507を通して第1
の積分コンデンサC1 及び第2の積分コンデンサC2 の
電荷が放電させられる。第2の積分コンデンサC2 は、
スイッチ507が遮断状態になった時点から定電流供給
回路506の出力により充電される。従って第1の積分
コンデンサC1 の両端に得られる第1の積分電圧Vc1
は、図3(E)に実線で示したように、第1の位置θ1
から積分切替位置θs まで大きな傾きで上昇し、積分切
替位置θs から第2の位置θ2 まで小さな傾きで上昇す
る波形となる。また第2の積分コンデンサC2 の両端に
得られる第2の積分電圧Vc2は、図3(E)に破線で示
したように、ほぼ第2の位置θ2 から次の第2の位置θ
2 まで一定の傾きで上昇する波形になる。
【0023】図3(H)に示したように、第1の積分電
圧Vc1が第2の積分電圧Vc2以下のときには、比較回路
509の出力Va が高レベルになっており、第1の積分
電圧Vc1が第2の積分電圧Vc2を超えると比較回路50
9の出力Va が低レベルになる。アンド回路510は、
フリップフロップ回路4の出力Vq と比較回路509の
出力Va とが共に高レベルになっている期間高レベルの
出力を発生する。従って、アンド回路510は、図3
(I)に示すように、フリップフロップ回路4の出力が
立上ってから、第1の積分電圧Vc1が第2の積分電圧V
c2を超えて比較回路509の出力が低レベルになるまで
の期間高レベルのトリガ信号Vt を出力する。トリガ信
号Vt が発生すると、1次電流制御用スイッチ1Bが導
通するため、点火コイル1Aの1次コイルに1次電流I
1 [図3(K)参照]が流れる。図3(J)は1次電流
制御用スイッチ1Bと点火コイルの1次コイルとの接続
点の対地電位Vb を示しており、この電位はトリガ信号
Vt が発生して1次電流制御用スイッチ1Bが導通して
いる間ほぼ零になる。1次電流が流れ始める際の電流変
化により、点火コイルの2次側に誘起電圧Vh ´[図3
(L)]が生じるが、本発明においては、1次電流の通
電開始位置が第1のパルス信号Vs1の発生位置となるた
め、この第1のパルス信号の発生位置を、早期着火のお
それがない位置に設定しておくことにより、早期着火の
問題が生じるのを防ぐことができる。
圧Vc1が第2の積分電圧Vc2以下のときには、比較回路
509の出力Va が高レベルになっており、第1の積分
電圧Vc1が第2の積分電圧Vc2を超えると比較回路50
9の出力Va が低レベルになる。アンド回路510は、
フリップフロップ回路4の出力Vq と比較回路509の
出力Va とが共に高レベルになっている期間高レベルの
出力を発生する。従って、アンド回路510は、図3
(I)に示すように、フリップフロップ回路4の出力が
立上ってから、第1の積分電圧Vc1が第2の積分電圧V
c2を超えて比較回路509の出力が低レベルになるまで
の期間高レベルのトリガ信号Vt を出力する。トリガ信
号Vt が発生すると、1次電流制御用スイッチ1Bが導
通するため、点火コイル1Aの1次コイルに1次電流I
1 [図3(K)参照]が流れる。図3(J)は1次電流
制御用スイッチ1Bと点火コイルの1次コイルとの接続
点の対地電位Vb を示しており、この電位はトリガ信号
Vt が発生して1次電流制御用スイッチ1Bが導通して
いる間ほぼ零になる。1次電流が流れ始める際の電流変
化により、点火コイルの2次側に誘起電圧Vh ´[図3
(L)]が生じるが、本発明においては、1次電流の通
電開始位置が第1のパルス信号Vs1の発生位置となるた
め、この第1のパルス信号の発生位置を、早期着火のお
それがない位置に設定しておくことにより、早期着火の
問題が生じるのを防ぐことができる。
【0024】角度θi の位置で第1の積分電圧Vc1が第
2の積分電圧Vc2を超えると、比較回路509の出力V
a が低レベルになるため、アンド回路510の出力が低
レベルになり、トリガ信号Vt が零に立ち下がる。これ
により1次電流制御用スイッチ1Bが遮断状態になるた
め、点火コイル1Aの1次電流が零になる。この1次電
流I1 の遮断により、点火コイルの1次コイルに高い電
圧が誘起し、この電圧が更に昇圧されて点火コイル1A
の2次コイルに点火用の高電圧Vh [図3(L)参照]
が誘起する。この高電圧は点火プラグ1Cに印加される
ため、該点火プラグ1Cに火花が生じて機関が点火され
る。
2の積分電圧Vc2を超えると、比較回路509の出力V
a が低レベルになるため、アンド回路510の出力が低
レベルになり、トリガ信号Vt が零に立ち下がる。これ
により1次電流制御用スイッチ1Bが遮断状態になるた
め、点火コイル1Aの1次電流が零になる。この1次電
流I1 の遮断により、点火コイルの1次コイルに高い電
圧が誘起し、この電圧が更に昇圧されて点火コイル1A
の2次コイルに点火用の高電圧Vh [図3(L)参照]
が誘起する。この高電圧は点火プラグ1Cに印加される
ため、該点火プラグ1Cに火花が生じて機関が点火され
る。
【0025】機関の低速時には、第2の積分電圧Vc2が
第1の積分電圧Vc1よりも高く、最小進角位置に相当す
る第2の位置θ2 に達しても、比較回路509の出力は
低レベルにならないが、第2の位置θ2 ではフリップフ
ロップ回路4の出力が低レベルになるため、該第2の位
置θ2 でトリガ信号が立下り、点火動作が行われる。機
関の回転数の上昇に伴って第1の積分コンデンサC1 及
び第2の積分コンデンサC2 の充電時間が短くなってい
くため、積分コンデンサC1 及びC2 の両端に得られる
積分電圧Vc1及びVc2が低くなっていくが、充電時定数
が大きい第2の積分コンデンサC2 の両端の電圧の低下
割合の方が、充電時定数が小さい第1の積分コンデンサ
C1 の両端の電圧の低下割合よりも大きいため、機関の
回転数Nが設定値N1 に達すると、第2の位置θ2 で第
1の積分電圧Vc1が第2の積分電圧Vc2を超えるように
なる。第1の積分電圧Vc1が第2の積分電圧Vc2を超え
る位置は、機関の回転数Nの上昇に伴って進んでいくた
め、設定回転数N1 以上の領域では、回転数Nの上昇に
伴って点火位置θi が直線的に進んでいく。
第1の積分電圧Vc1よりも高く、最小進角位置に相当す
る第2の位置θ2 に達しても、比較回路509の出力は
低レベルにならないが、第2の位置θ2 ではフリップフ
ロップ回路4の出力が低レベルになるため、該第2の位
置θ2 でトリガ信号が立下り、点火動作が行われる。機
関の回転数の上昇に伴って第1の積分コンデンサC1 及
び第2の積分コンデンサC2 の充電時間が短くなってい
くため、積分コンデンサC1 及びC2 の両端に得られる
積分電圧Vc1及びVc2が低くなっていくが、充電時定数
が大きい第2の積分コンデンサC2 の両端の電圧の低下
割合の方が、充電時定数が小さい第1の積分コンデンサ
C1 の両端の電圧の低下割合よりも大きいため、機関の
回転数Nが設定値N1 に達すると、第2の位置θ2 で第
1の積分電圧Vc1が第2の積分電圧Vc2を超えるように
なる。第1の積分電圧Vc1が第2の積分電圧Vc2を超え
る位置は、機関の回転数Nの上昇に伴って進んでいくた
め、設定回転数N1 以上の領域では、回転数Nの上昇に
伴って点火位置θi が直線的に進んでいく。
【0026】回転数が設定値N2 (>N1)に達して点火
位置が積分切替位置θs に達すると点火位置の進角が止
まる。従って上記実施例によれば、図4に示すように、
設定回転数N1 からN2 まで直線的に進角する特性を得
ることができる。
位置が積分切替位置θs に達すると点火位置の進角が止
まる。従って上記実施例によれば、図4に示すように、
設定回転数N1 からN2 まで直線的に進角する特性を得
ることができる。
【0027】図2は図1の各部を更に具体的にした実施
例を示したもので、この実施例の1次電流制御用スイッ
チ1Bは、ダーリントン接続された主トランジスタT1
と、該トランジスタT1 をオンオフ制御するトランジス
タT2 及びT3 と、抵抗R3及びR4 とからなってい
る。点火コイル1Aの1次コイルと1次電流制御用スイ
ッチ1Bの主トランジスタT1 のコレクタエミッタ間回
路との直列回路の両端にスイッチSWを介してバッテリ
Bの電圧が印加されている。この点火回路においては、
トランジスタT3 のベースにトリガ信号Vt が与えられ
たときにトランジスタT1 が導通して点火コイル1Aに
1次電流を流し、該トリガ信号が消滅したときにトラン
ジスタT1 が遮断して1次電流が遮断する。これにより
点火コイル1Aの2次コイルに点火用の高電圧が誘起す
る。
例を示したもので、この実施例の1次電流制御用スイッ
チ1Bは、ダーリントン接続された主トランジスタT1
と、該トランジスタT1 をオンオフ制御するトランジス
タT2 及びT3 と、抵抗R3及びR4 とからなってい
る。点火コイル1Aの1次コイルと1次電流制御用スイ
ッチ1Bの主トランジスタT1 のコレクタエミッタ間回
路との直列回路の両端にスイッチSWを介してバッテリ
Bの電圧が印加されている。この点火回路においては、
トランジスタT3 のベースにトリガ信号Vt が与えられ
たときにトランジスタT1 が導通して点火コイル1Aに
1次電流を流し、該トリガ信号が消滅したときにトラン
ジスタT1 が遮断して1次電流が遮断する。これにより
点火コイル1Aの2次コイルに点火用の高電圧が誘起す
る。
【0028】バッテリBの出力はまたダイオードD3 を
通して3端子レギュレータRegに印加され、ダイオード
D3 とレギュレータRegとにより、各部に直流定電圧を
供給する定電圧電源回路6が構成されている。バッテリ
Bは内燃機関に取付けられた発電機の出力で図示しない
充電回路を通して充電される。
通して3端子レギュレータRegに印加され、ダイオード
D3 とレギュレータRegとにより、各部に直流定電圧を
供給する定電圧電源回路6が構成されている。バッテリ
Bは内燃機関に取付けられた発電機の出力で図示しない
充電回路を通して充電される。
【0029】波形整形回路3は、抵抗R5 ないしR13
と、ダイオードD4 ないしD7 と、コンデンサC3 及び
C4 と、トランジスタT4 と、比較器CM1 とにより構
成されている。信号コイル2b2が第1のパルス信号Vs1
を発生すると、抵抗R7 とコンデンサC3 とから成る微
分回路を通して比較器CM1 の反転入力端子にパルス状
の電圧が供給される。この電圧が抵抗R10の両端の電圧
を超えている間比較器CM1 の出力が低レベルになるた
め、該比較器CM1 の出力側に図3(B)に示すような
パルス信号P1 が得られる。また信号コイル2b2が第2
のパルス信号Vs2を発生すると、ダイオードD7 と抵抗
R11及びコンデンサC4 から成る微分回路とダイオード
D5 とを通してパルス状の電流が流れる。この電流が流
れている間にダイオードD7 の両端に生じる電圧により
トランジスタT4 のベースエミッタ間が逆バイアスされ
るため、該トランジスタT4 が短時間遮断状態になる。
これによりトランジスタT4 のコレクタに図3(C)に
示すようなパルス信号P2 が得られる。
と、ダイオードD4 ないしD7 と、コンデンサC3 及び
C4 と、トランジスタT4 と、比較器CM1 とにより構
成されている。信号コイル2b2が第1のパルス信号Vs1
を発生すると、抵抗R7 とコンデンサC3 とから成る微
分回路を通して比較器CM1 の反転入力端子にパルス状
の電圧が供給される。この電圧が抵抗R10の両端の電圧
を超えている間比較器CM1 の出力が低レベルになるた
め、該比較器CM1 の出力側に図3(B)に示すような
パルス信号P1 が得られる。また信号コイル2b2が第2
のパルス信号Vs2を発生すると、ダイオードD7 と抵抗
R11及びコンデンサC4 から成る微分回路とダイオード
D5 とを通してパルス状の電流が流れる。この電流が流
れている間にダイオードD7 の両端に生じる電圧により
トランジスタT4 のベースエミッタ間が逆バイアスされ
るため、該トランジスタT4 が短時間遮断状態になる。
これによりトランジスタT4 のコレクタに図3(C)に
示すようなパルス信号P2 が得られる。
【0030】フリップフロップ回路4は、トランジスタ
T5 と、プログラマブルユニジャンクショントランジス
タPUT1 と、抵抗R14及びR15とからなっている。パ
ルス信号Vs2が発生しておらず、トランジスタT4 が導
通しているときには、トランジスタT5 が導通し得る状
態にある。この状態でPUT1 に抵抗R14を通してパル
ス信号P2 が与えられると、該PUTが導通状態にな
る。第2のパルス信号Vs2が発生し、トランジスタT4
が遮断状態になると、トランジスタT5 が遮断するた
め、PUT1 が遮断状態になる。従ってPUT1 のカソ
ードに、図3(D)に示すような矩形波信号Vq が得ら
れる。
T5 と、プログラマブルユニジャンクショントランジス
タPUT1 と、抵抗R14及びR15とからなっている。パ
ルス信号Vs2が発生しておらず、トランジスタT4 が導
通しているときには、トランジスタT5 が導通し得る状
態にある。この状態でPUT1 に抵抗R14を通してパル
ス信号P2 が与えられると、該PUTが導通状態にな
る。第2のパルス信号Vs2が発生し、トランジスタT4
が遮断状態になると、トランジスタT5 が遮断するた
め、PUT1 が遮断状態になる。従ってPUT1 のカソ
ードに、図3(D)に示すような矩形波信号Vq が得ら
れる。
【0031】第1の積分回路5Aは、第1の積分コンデ
ンサC1 と、電界効果トランジスタFET1 、抵抗R16
及びダイオードD8 から成る定電流回路501と、電界
効果トランジスタFET2 、抵抗R17及びダイオードD
9 から成る定電流回路502と、抵抗R1 及びR2 から
なる基準電圧発生回路504と、比較器CM2 及びCM
3 からなる積分切替スイッチ制御回路505と、電界効
果トランジスタFET3 及び抵抗R18からなる定電流回
路506と、トランジスタからなるリセット用スイッチ
507、ダイオードD1 ,D2 、及び抵抗R20とコンデ
ンサC5 とから成るリセットスイッチトリガ回路508
とを備えたリセット回路5cと、比較回路509及び抵
抗R21からなるアンド回路510とからなっている。こ
の実施例では、抵抗R2 ,R17及びR18として可変抵抗
器が用いられ、これらの可変抵抗器を調整することによ
り、進角開始回転数N1 ,進角終了回転数N2 及び最大
進角度θs を調整することができるようになっている。
ンサC1 と、電界効果トランジスタFET1 、抵抗R16
及びダイオードD8 から成る定電流回路501と、電界
効果トランジスタFET2 、抵抗R17及びダイオードD
9 から成る定電流回路502と、抵抗R1 及びR2 から
なる基準電圧発生回路504と、比較器CM2 及びCM
3 からなる積分切替スイッチ制御回路505と、電界効
果トランジスタFET3 及び抵抗R18からなる定電流回
路506と、トランジスタからなるリセット用スイッチ
507、ダイオードD1 ,D2 、及び抵抗R20とコンデ
ンサC5 とから成るリセットスイッチトリガ回路508
とを備えたリセット回路5cと、比較回路509及び抵
抗R21からなるアンド回路510とからなっている。こ
の実施例では、抵抗R2 ,R17及びR18として可変抵抗
器が用いられ、これらの可変抵抗器を調整することによ
り、進角開始回転数N1 ,進角終了回転数N2 及び最大
進角度θs を調整することができるようになっている。
【0032】第1の積分コンデンサC1 が充電されてい
ないときには、図3(F)に示すように比較器CM2 の
出力電圧V1 が高レベルの状態にあり、図3(G)に示
すように比較器CM3 の出力電圧V2 が低レベルの状態
にある。このときフリップフロップ回路4が矩形波信号
Vq を発生すると、FET1 が導通し、FET1 と抵抗
R16とダイオードD8 とを通して第1の積分コンデンサ
C1 に比較的大きな第1の定電流が供給される。これに
より第1の積分コンデンサC1 の両端の電圧(第1の積
分電圧)Vc1が比較的大きな傾きで上昇していく。積分
切替位置θs で第1の積分コンデンサC1 の両端の電圧
が、基準電圧Vf を超えると、比較器CM2 の出力が低
レベルになり、比較器CM3 の出力が高レベルになる。
これによりFET1 が遮断状態になり、FET2 が導通
するため、FET2 、抵抗R17及びダイオードD9 を通
して第1の積分コンデンサC1 に第1の定電流よりも小
さい第2の定電流が供給される。従って、第1の積分電
圧Vc1は、第1の積分コンデンサC1 が第1の定電流に
より充電されているときよりも小さな傾きで上昇してい
く。この実施例では、FET1 及びFET2 がそれぞれ
図1の切替スイッチ503と第1及び第2の定電流供給
回路501及び502の定電流素子とを兼ねており、積
分切替スイッチ制御回路505によりこれらのFETを
制御することにより第1の積分コンデンサC1 の充電電
流を切り替えるようになっている。
ないときには、図3(F)に示すように比較器CM2 の
出力電圧V1 が高レベルの状態にあり、図3(G)に示
すように比較器CM3 の出力電圧V2 が低レベルの状態
にある。このときフリップフロップ回路4が矩形波信号
Vq を発生すると、FET1 が導通し、FET1 と抵抗
R16とダイオードD8 とを通して第1の積分コンデンサ
C1 に比較的大きな第1の定電流が供給される。これに
より第1の積分コンデンサC1 の両端の電圧(第1の積
分電圧)Vc1が比較的大きな傾きで上昇していく。積分
切替位置θs で第1の積分コンデンサC1 の両端の電圧
が、基準電圧Vf を超えると、比較器CM2 の出力が低
レベルになり、比較器CM3 の出力が高レベルになる。
これによりFET1 が遮断状態になり、FET2 が導通
するため、FET2 、抵抗R17及びダイオードD9 を通
して第1の積分コンデンサC1 に第1の定電流よりも小
さい第2の定電流が供給される。従って、第1の積分電
圧Vc1は、第1の積分コンデンサC1 が第1の定電流に
より充電されているときよりも小さな傾きで上昇してい
く。この実施例では、FET1 及びFET2 がそれぞれ
図1の切替スイッチ503と第1及び第2の定電流供給
回路501及び502の定電流素子とを兼ねており、積
分切替スイッチ制御回路505によりこれらのFETを
制御することにより第1の積分コンデンサC1 の充電電
流を切り替えるようになっている。
【0033】第2の積分コンデンサC2 は、電界効果ト
ランジスタFET3 と抵抗R18とを通して定電流充電さ
れ、該積分コンデンサC2 の両端の電圧Vc2は図3
(E)に破線で示したように直線的に上昇していく。
ランジスタFET3 と抵抗R18とを通して定電流充電さ
れ、該積分コンデンサC2 の両端の電圧Vc2は図3
(E)に破線で示したように直線的に上昇していく。
【0034】第2の位置θ2 で第2のパルス信号Vs2が
発生し、トランジスタT4 のコレクタにパルス信号P2
が発生すると、リセット用スイッチ507を構成するト
ランジスタが導通するため、第1の積分コンデンサC1
の電荷が抵抗値が小さい抵抗R19とリセット用スイッチ
507と通して放電し、第2の積分コンデンサC2 の電
荷がダイオードD2 とリセット用スイッチ507とを通
して放電する。これにより第1の積分回路及び第2の積
分回路がリセットされ、第1の積分電圧及び第2の積分
電圧が零に戻る。
発生し、トランジスタT4 のコレクタにパルス信号P2
が発生すると、リセット用スイッチ507を構成するト
ランジスタが導通するため、第1の積分コンデンサC1
の電荷が抵抗値が小さい抵抗R19とリセット用スイッチ
507と通して放電し、第2の積分コンデンサC2 の電
荷がダイオードD2 とリセット用スイッチ507とを通
して放電する。これにより第1の積分回路及び第2の積
分回路がリセットされ、第1の積分電圧及び第2の積分
電圧が零に戻る。
【0035】フリップフロップ回路4が矩形波信号Vq
を発生したときには、第1の積分電圧Vc1が第2の積分
電圧Vc2よりも低いため、比較回路509の出力が高レ
ベルの状態にある。従ってフリップフロップ回路4が矩
形波信号Vq を発生すると同時にトランジスタT3 にベ
ース電流が与えられ、トランジスタT3 が導通し、トラ
ンジスタT2 が遮断状態になる。これによりトランジス
タT1 が導通し、点火コイル1Aの1次コイルに1次電
流が流れる。
を発生したときには、第1の積分電圧Vc1が第2の積分
電圧Vc2よりも低いため、比較回路509の出力が高レ
ベルの状態にある。従ってフリップフロップ回路4が矩
形波信号Vq を発生すると同時にトランジスタT3 にベ
ース電流が与えられ、トランジスタT3 が導通し、トラ
ンジスタT2 が遮断状態になる。これによりトランジス
タT1 が導通し、点火コイル1Aの1次コイルに1次電
流が流れる。
【0036】機関の低速時には、第2の位置θ2 に達し
ても第1の積分電圧Vc1が第2の積分電圧Vc2を超える
ことができないため、第2の位置θ2 でフリップフロッ
プ回路4の出力Vq が零になったときにアンド回路51
0の出力が零レベルに立ち下がり、トランジスタT3 が
遮断状態になる。これによりトランジスタT1 が遮断状
態になって点火コイル1Aの1次電流が遮断され、該点
火コイルの2次側に点火用の高電圧が誘起して点火動作
が行われる。
ても第1の積分電圧Vc1が第2の積分電圧Vc2を超える
ことができないため、第2の位置θ2 でフリップフロッ
プ回路4の出力Vq が零になったときにアンド回路51
0の出力が零レベルに立ち下がり、トランジスタT3 が
遮断状態になる。これによりトランジスタT1 が遮断状
態になって点火コイル1Aの1次電流が遮断され、該点
火コイルの2次側に点火用の高電圧が誘起して点火動作
が行われる。
【0037】機関の回転数が設定値N1 を超えると、第
2の位置θ2 よりも位相が進んだ位置θi で第1の積分
電圧Vc1が第2の積分電圧Vc2を超えて比較回路509
の出力電圧が低レベルになる。そのため、回転数が設定
値N1 を超えると、第2の位置θ2 よりも進んだ位置θ
i でアンド回路510の出力が低レベルになって、トラ
ンジスタT1 が遮断状態になり、この位置θi で点火動
作が行われる。この点火位置θi は、機関の回転数の上
昇に伴って進んでいく。点火位置θi が積分切替位置θ
s に達すると進角が止まる。
2の位置θ2 よりも位相が進んだ位置θi で第1の積分
電圧Vc1が第2の積分電圧Vc2を超えて比較回路509
の出力電圧が低レベルになる。そのため、回転数が設定
値N1 を超えると、第2の位置θ2 よりも進んだ位置θ
i でアンド回路510の出力が低レベルになって、トラ
ンジスタT1 が遮断状態になり、この位置θi で点火動
作が行われる。この点火位置θi は、機関の回転数の上
昇に伴って進んでいく。点火位置θi が積分切替位置θ
s に達すると進角が止まる。
【0038】上記の実施例において積分切替位置(最大
進角位置)θs 、進角開始回転数N1 及び進角終了回転
数N2 の調整は次のようにして行う。先ず回転数を進角
終了回転数N2 とし、抵抗R2 及びR17の抵抗値を最大
にする。この状態では、第1の積分コンデンサC1 の充
電電流が切り替わる位置が最小進角位置θ2 に近い位置
にあり、また第2の定電流は十分に小さいため、第1の
積分電圧Vc1の充電電流が第2の定電流に切り替わった
後は該第1の積分電圧Vc1がほぼ一定の値を保持する。
この状態で抵抗R18の抵抗値を大きくして第2の積分電
圧Vc2の傾きを小さくしていき、所定の最大進角位置θ
s で第1の積分電圧Vc1が第2の積分電圧Vc2以上にな
るように調整して、該抵抗R18の抵抗値を固定する。次
に回転数をN2 としたままで、抵抗R2 の抵抗値を小さ
くしていって、点火位置が急に遅角する位置で抵抗R2
の抵抗値を固定する。次いで回転数を進角開始回転数N
1として抵抗R17の抵抗値を小さくしていき、点火位置
が最小進角位置θ2 となったところで抵抗R17の抵抗値
を固定する。
進角位置)θs 、進角開始回転数N1 及び進角終了回転
数N2 の調整は次のようにして行う。先ず回転数を進角
終了回転数N2 とし、抵抗R2 及びR17の抵抗値を最大
にする。この状態では、第1の積分コンデンサC1 の充
電電流が切り替わる位置が最小進角位置θ2 に近い位置
にあり、また第2の定電流は十分に小さいため、第1の
積分電圧Vc1の充電電流が第2の定電流に切り替わった
後は該第1の積分電圧Vc1がほぼ一定の値を保持する。
この状態で抵抗R18の抵抗値を大きくして第2の積分電
圧Vc2の傾きを小さくしていき、所定の最大進角位置θ
s で第1の積分電圧Vc1が第2の積分電圧Vc2以上にな
るように調整して、該抵抗R18の抵抗値を固定する。次
に回転数をN2 としたままで、抵抗R2 の抵抗値を小さ
くしていって、点火位置が急に遅角する位置で抵抗R2
の抵抗値を固定する。次いで回転数を進角開始回転数N
1として抵抗R17の抵抗値を小さくしていき、点火位置
が最小進角位置θ2 となったところで抵抗R17の抵抗値
を固定する。
【0039】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、最大進
角位置よりも位相が進んだ第1の位置から最小進角位置
より位相が進んだ積分切替位置まで第1の時定数で第1
の積分コンデンサを充電し、該積分切替位置から最小進
角位置に相当する第2の位置まで第1の時定数よりも小
さい第2の時定数で第1の積分コンデンサを充電するこ
とにより、第1の位置から積分切替位置まで第1の傾き
で上昇し、該積分切替位置から第2の位置(最小進角位
置)まで第1の傾きよりも小さい第2の傾きで上昇する
波形の第1の積分電圧を得て、この第1の積分電圧を、
各第2の位置から次の第2の位置まで直線的に上昇する
第2の積分電圧と比較することにより、点火位置を定め
るようにしたので、点火位置を機関の回転数の上昇に応
じて直線的に進角させることができる。そして本発明に
おいては、1次電流の通電開始位置が第1のパルス信号
により決定されるため、該第1のパルス信号の発生位置
を早期着火のおそれがない適当な位置に設定しておくこ
とにより、通電開始時の誘起電圧による早期着火の問題
が生じるおそれをなくすことができる。
角位置よりも位相が進んだ第1の位置から最小進角位置
より位相が進んだ積分切替位置まで第1の時定数で第1
の積分コンデンサを充電し、該積分切替位置から最小進
角位置に相当する第2の位置まで第1の時定数よりも小
さい第2の時定数で第1の積分コンデンサを充電するこ
とにより、第1の位置から積分切替位置まで第1の傾き
で上昇し、該積分切替位置から第2の位置(最小進角位
置)まで第1の傾きよりも小さい第2の傾きで上昇する
波形の第1の積分電圧を得て、この第1の積分電圧を、
各第2の位置から次の第2の位置まで直線的に上昇する
第2の積分電圧と比較することにより、点火位置を定め
るようにしたので、点火位置を機関の回転数の上昇に応
じて直線的に進角させることができる。そして本発明に
おいては、1次電流の通電開始位置が第1のパルス信号
により決定されるため、該第1のパルス信号の発生位置
を早期着火のおそれがない適当な位置に設定しておくこ
とにより、通電開始時の誘起電圧による早期着火の問題
が生じるおそれをなくすことができる。
【0040】また本発明によれば、信号発電機は、最大
進角位置よりも位相が進んだ第1の位置と最小進角位置
に相当する第2の位置との2つの位置をそれぞれ検出す
る2つのパルス信号を発生すればよいため、1次電流の
通電開始位置と最大進角位置と最小進角位置との3つの
位置をそれぞれ検出するパルスを用いる場合のように点
火装置の構成を複雑にすることなく早期着火の問題を解
決できるという利点がある。
進角位置よりも位相が進んだ第1の位置と最小進角位置
に相当する第2の位置との2つの位置をそれぞれ検出す
る2つのパルス信号を発生すればよいため、1次電流の
通電開始位置と最大進角位置と最小進角位置との3つの
位置をそれぞれ検出するパルスを用いる場合のように点
火装置の構成を複雑にすることなく早期着火の問題を解
決できるという利点がある。
【図1】本発明の実施例の全体的な構成を示したブロッ
ク図である。
ク図である。
【図2】図1の各部を具体的にした実施例を示した回路
図である。
図である。
【図3】(A)ないし(L)はそれぞれ図1及び図2の
実施例の各部の信号波形を示した波形図である。
実施例の各部の信号波形を示した波形図である。
【図4】本発明の実施例により得られる進角特性の一例
を示した線図である。
を示した線図である。
1 点火回路 1A 点火コイル 1B 1次電流制御用スイッチ 2 信号発電機 3 波形整形回路 4 フリップフロップ回路 5 点火位置制御回路 5A 第1の積分回路 501 第1の定電流供給回路 C1 第1の積分コンデンサ 502 第2の定電流供給回路 503 切替スイッチ 504 基準電圧発生回路 505 積分切替用スイッチ制御回路 5B 第2の積分回路 C2 第2の積分コンデンサ 506 第3の定電流供給回路 5C リセット回路 507 リセット用スイッチ 508 リセットスイッチトリガ回路 5D トリガ信号供給回路 509 比較回路 510 アンド回路
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−85173(JP,A) 特開 昭63−259162(JP,A) 特開 昭60−47871(JP,A) 特開 昭61−79865(JP,A) 特開 昭61−190169(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02P 3/04 304 F02P 3/045 303 F02P 5/155
Claims (2)
- 【請求項1】 点火コイルと該点火コイルの1次電流を
オンオフ制御する1次電流制御用スイッチ回路とを備え
て、該スイッチ回路の制御端子にトリガ信号が与えられ
たときに点火コイルの1次コイルに電流を流し、該トリ
ガ信号の供給が停止されたときに該1次コイルの電流を
遮断させる点火回路と、 内燃機関の最大進角位置よりも所定の角度進んだ位置に
設定された第1の位置と内燃機関の最小進角位置に相当
する第2の位置とでそれぞれ第1及び第2のパルス信号
を発生する信号発生装置と、 第1のパルス信号の発生位置から第2のパルス信号の発
生位置よりも位相が進んだ積分切替位置まで第1の時定
数で第1の積分コンデンサを充電し、該積分切替位置か
ら第2のパルス信号の発生位置まで第1の時定数よりも
小さい第2の時定数で前記第1の積分コンデンサを充電
して該第1の積分コンデンサの両端に第1の積分電圧を
得る第1の積分回路と、 第3の時定数で第2の積分コンデンサを充電して該第2
の積分コンデンサの両端に第2の積分電圧を得る第2の
積分回路と、 前記第2のパルス信号が発生したときに前記第1の積分
コンデンサ及び第2の積分コンデンサを放電させるリセ
ット回路と、 前記第1のパルス信号が発生したときに前記1次電流制
御用スイッチ回路にトリガ信号を与え、前記第1の積分
電圧と第2の積分電圧とを比較して第1の積分電圧が第
2の積分電圧以上になったときに前記トリガ信号の供給
を停止させるトリガ信号供給回路とを具備したことを特
徴とする内燃機関用点火装置。 - 【請求項2】 前記第1の積分回路は、 第1の充電制御用スイッチを通して前記第1の積分コン
デンサに第1の定電流を供給する第1の定電流供給回路
と、 第2の充電制御用スイッチを通して前記第1の積分コン
デンサに前記第1の定電流よりも小さい第2の定電流を
供給する第2の定電流供給回路と、 前記第1の積分コンデンサの両端に得られる第1の積分
電圧を基準電圧と比較して、該第1の積分電圧が基準電
圧以下のときに前記第2の充電制御用スイッチを遮断状
態にして第1の充電制御用スイッチを導通させ、前記第
1の積分電圧が前記基準電圧を超えたときに前記第1の
充電制御用スイッチを遮断状態にして第2の充電制御用
スイッチを導通させるように前記第1及び第2の充電制
御用スイッチを制御する積分切替回路とを備えているこ
とを特徴とする請求項1に記載の内燃機関用点火装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33874992A JP2927129B2 (ja) | 1992-12-18 | 1992-12-18 | 内燃機関用点火装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33874992A JP2927129B2 (ja) | 1992-12-18 | 1992-12-18 | 内燃機関用点火装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06185439A JPH06185439A (ja) | 1994-07-05 |
JP2927129B2 true JP2927129B2 (ja) | 1999-07-28 |
Family
ID=18321100
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33874992A Expired - Fee Related JP2927129B2 (ja) | 1992-12-18 | 1992-12-18 | 内燃機関用点火装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2927129B2 (ja) |
-
1992
- 1992-12-18 JP JP33874992A patent/JP2927129B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06185439A (ja) | 1994-07-05 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19990413 |
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