JPH0756249B2 - 内燃機関用点火装置 - Google Patents

内燃機関用点火装置

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JPH0756249B2
JPH0756249B2 JP7966388A JP7966388A JPH0756249B2 JP H0756249 B2 JPH0756249 B2 JP H0756249B2 JP 7966388 A JP7966388 A JP 7966388A JP 7966388 A JP7966388 A JP 7966388A JP H0756249 B2 JPH0756249 B2 JP H0756249B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、電流遮断形の内燃機関用点火装置に関するも
のである。
[従来の技術] 電流遮断形の内燃機関用点火装置は、内燃機関により駆
動される磁石発電機内に設けられて内燃機関の回転に同
期して交流電圧を発生する点火電源コイルと、点火電源
コイルに対して並列に接続されて点火電源コイルが正の
半サイクルの電圧を誘起した時にベース電流が与えられ
て導通する電流制御用トランジスタスイッチと、内燃機
関の点火位置で前記電流制御用トランジスタスイッチを
遮断状態にする遮断制御回路とを備えている。遮断制御
回路は点火電源コイルの両端の電圧を検出し、該電圧が
所定のレベルに達した時に電流制御用トランジスタスイ
ッチを遮断状態にする。これにより点火電源コイルに比
較的に高い電圧が誘起する。この電圧を更に点火コイル
により昇圧して点火用の高電圧を得る。
[発明が解決しようとする課題] 上記のように、点火電源コイルの両端電圧の変化を利用
して進角特性を得るようにした場合には、回転速度の上
昇に伴う点火位置の進角特性が直線的にならないという
問題があった。また点火電源コイルの両端電圧の波形そ
のものを利用して進角特性を得る場合には、進角幅を任
意に調整することが困難であった。
尚電流遮断形の点火装置として、コンデンサの充放電に
より得た三角波形の積分電圧を基準電圧または他の積分
電圧と比較することにより点火位置を決定する点火位置
演算回路を設けて、この点火位置演算回路により演算さ
れた点火位置で電流制御用トランジスタスイッチを遮断
させるようにした電子進角式の装置が提案されている。
この装置によれば、直線的な進角特性を得ることができ
る。しかしながら、電子進角式の装置は、点火電源コイ
ルの外に、機関の最大進角位置と最小進角位置とをそれ
ぞれ定めるための信号を発生する信号コイルを別個に必
要とする上に、該信号コイルの出力を元にして積分区間
を定める信号を発生する回路や積分回路を動作させるた
めの安定化電源回路等を必要とするため、構成が非常に
複雑になり、コストの引下げを厳しく要求される比較的
簡易な点火装置には適用することが困難であった。
本発明の目的は、比較的簡単な構成で、直線的な進角特
性を得ることができる上に、進角幅を容易に調整するこ
とができるようにした内燃機関用点火装置を提供するこ
とにある。
[課題を解決するための手段] 本発明は、内燃機関の回転に同期して正負の半サイクル
の出力電圧を発生する点火電源コイルと、該点火電源コ
イルに対して並列に接続されて点火電源コイルが正の半
サイクルの出力電圧を誘起した時にベース電流が与えら
れて導通する電流制御用トランジスタスイッチと、内燃
機関の点火位置で電流制御用タランジスタスイッチを遮
断状態にする遮断制御回路とを備えて、電流制御用トラ
ンジスタスイッチが遮断した時に点火電源コイルに誘起
する電圧を昇圧して点火用の高電圧を得る内燃機関用点
火装置において、信号コイルを用いることなく簡単な構
成で直線的な進角特性を得ることができるようにしたも
のである。
本発明においては、上記の目的を達成するため、点火電
源コイルとコンデンサの充放電回路とにより所定の傾き
で上昇する進角制御用電圧を得る回路を構成し、この回
路から得られた進角制御用電圧を基準電圧と比較するこ
とにより、点火位置を定めるようにした。
そのため本発明の装置では、上記の遮断制御回路に、点
火電源コイルの両端に現れる負の半サイクルの電圧によ
り充電される第1のコンデンサと、同じく該負の半サイ
クルの出力電圧により充電される第2のコンデンサと、
第1のコンデンサを第3のコンデンサと抵抗との並列回
路を通して放電させる第1のコンデンサ放電回路と、第
2のコンデンサを該第2のコンデンサに対して並列に接
続された放電用抵抗を通して第1のコンデンサの放電時
定数よりも小さい時定数で放電させる第2のコンデンサ
放電回路と、基準電圧を発生する基準電圧発生回路と、
導通した際に前記電流制御用トランジスタスイッチを遮
断状態にするように設けられた遮断制御用スイッチと、
第1のコンデンサの両端電圧から第2のコンデンサの放
電用抵抗の両端電圧を差引いた電圧に相応する進角制御
用電圧を基準電圧と比較して該進角制御用電圧が基準電
圧を超えた時に遮断制御用スイッチを導通させるように
制御する比較回路とを設けた。
[作 用] 上記のように構成すると、第1のコンデンサ及び第2の
コンデンサは、点火電源コイルの両端に現れる負の半サ
イクルの電圧がピークに達するまでの期間該負の半サイ
クルの電圧により充電される。点火電源コイルの負の半
サイクルの電圧がピークを過ぎると、第1及び第2のコ
ンデンサはそれぞれの放電回路を通して放電していく。
この場合第1のコンデンサの放電は比較的ゆっくりと行
われ、該第1のコンデンサの端子電圧が第3のコンデン
サの端子電圧まで低下すると放電が停止する。これに対
し第2のコンデンサは他のコンデンサにより制限される
ことなく比較的早く放電していき、第2のコンデンサの
端子電圧は指数関数的に低下していく。従って第1のコ
ンデンサの端子電圧から第2のコンデンサの放電用抵抗
の両端電圧を差し引いた電圧に相応する進角制御用電圧
は次第に上昇していく。
上記進角制御用電圧は、点火電源コイルの負の半サイク
ルの出力電圧が回転速度の上昇に伴って増大していくに
つれて大きくなって行くため、該制御用電圧が基準電圧
を超える位置(点火位置)は回転速度の上昇に伴って進
角していく。
一方回転速度が上昇していくと、コンデンサが放電し得
る時間が短くなっていき、この放電時間の短縮は点火電
源コイルの負の半サイクルの電圧の増大に伴う進角制御
用電圧の増大を抑制するように働く。従ってある程度回
転速度が上昇すると、進角制御用電圧の増大が止まり、
点火位置の進角が止まる。
このように、本発明の装置では、コンデンサの充放電に
より、積分波形に近い波形を有する進角制御用電圧を得
て、この進角制御用電圧を基準電圧と比較することによ
り点火位置を決定するようにしたので、回転速度の上昇
に伴って点火位置が略直線的に進角する特性を得ること
ができる。
また進角制御用電圧の波形は第1のコンデンサの放電時
定数と第2のコンデンサの放電時定数と、第3のコンデ
ンサの両端の残留電圧(第3のコンデンサの放電時定
数)を調整することにより種々調整することができるた
め、進角幅を容易に調整することができる。
更に、本発明のように構成すると、信号コイルを別個に
設ける必要がなく、また積分区間を定める信号を発生す
る回路を設けることなく、単にコンデンサの充放電回路
のみにより進角制御用電圧を得ることができるため、装
置の構成を簡単にすることができる。
[実施例] 以下添附図面を参照して本発明の実施例を説明する。
弟1図は本発明の実施例を示したもので、同図において
1は内燃機関により駆動される磁石発電機内に設けられ
た点火コイル、2は図示しない内燃機関の気筒に取付け
られ点火コイルの2次コイル1sに接続された点火プラグ
である。
本実施例で用いる磁石発電機の一例を第2図に示す。こ
の磁石発電機は、フライホイール3の外周に設けた凹部
3a内に永久磁石4を取付けて該永久磁石の外側の磁極
(この例ではN極)と凹部3aの両側フライホイール外周
部(この例では共にS極)とにより3極の磁極を構成し
たフライホイール磁石回転子5と、磁石回転子5の磁極
に対向するコの字形の鉄心6に点火コイル1を巻回した
固定子7とからなり、点火コイル1の2次コイルは高圧
コード8を介して点火プラグ2に接続されている。この
磁石発電機において磁石回転子5が図示の矢印H方向に
回転すると、点火コイルの1次コイル1pには第3図
(A)に示すように負の半サイクルの電圧Vn1と正の半
サイクルの電圧Vpと、負の半サイクルの電圧Vn2が順次
発生する。すなわちこの例では点火コイルの1次コイル
1pが点火電源コイルを兼ねている。
上記点火コイルの1次コイル(以下点火電源コイルとも
言う。)1pの一端(接地側端子)はアノードが接地され
たダイオードDaのカソードに接続され、該1次コイルの
他端(非接地側端子)と接地間にアノードを接地側に向
けたダイオードDbが接続されている。1次コイル1pの非
接地側端子にはまたNPNトランジスタTr1のコレクタが接
続され、トランジスタTr1のエミッタは接地されてい
る。トランジスタTr1のベースに抵抗R1の一端が接続さ
れ、抵抗R1の他端は抵抗R2を通して点火電源コイル1pの
非接地側端子に接続されている。トランジスタTr1と抵
抗R1及びR2とにより電流制御用トランジスタスイッチ10
が構成されている。
このトランジスタスイッチは、点火電源コイル1pが正の
半サイクルの電圧Vpを出力した時に抵抗R2とR1とを通し
てベース電流が与えられて導通し、点火電源コイル1pを
実質的に短絡して第3図(A)に示すように短絡電流I
を流す。後記する回路によりこのトランジスタTr1が遮
断状態にされると、点火電源コイル1pに高い電圧が誘起
し、この電圧が更に点火コイルにより昇圧されて2次コ
イル1sに点火用の高電圧が誘起する。
抵抗R1と抵抗R2との接続点にエミッタを接地したNPNト
ランジスタTr2のコレクタが接続され、該トランジスタT
r2により第1の遮断制御用スイッチ11が構成されてい
る。トランジスタTr2のベースにはNPNトランジスタTr3
のコレクタが接続され、トランジスタTr3のベースは抵
抗R3を通して点火電源コイル1pの非接地側端子に接続さ
れている。トランジスタTr3のエミッタはエミッタが接
地されたトランジスタTr4のコレクタに接続され、トラ
ンジスタTr4のベースに電流ピーク検出用コンデンサCo
の一端が接続されている。コンデンサCoの他端は抵抗R4
を通して点火電源コイル1pの非接地側端子に接続されて
いる。トランジスタTr4のベースにはまたベースが接地
されたNPNトランズシタTr5のコレクタが接続され、トラ
ンジスタTr5のエミッタはトランジスタTr2のベースとト
ランジスタTr3のコレクタとの接続点に接続されてい
る。この接続点には更にPNPトランジスタTr6のコレクタ
が接続され、該トランジスタTr6のエミッタは抵抗R4と
コンデンサCoとの接続点に、またベースは抵抗R5を通し
てトランジスタTr2のコレクタにそれぞれ接続されてい
る。
この例ではトランジスタTr4ないしTr6と抵抗R3のないし
R5とコンデンサCoとにより、電流制御用トランジスタス
イッチ10を構成するトランジスタTr1を通して流れる短
絡電流がピークに達した時にトランジスタTr2(遮断制
御用スイッチ)をトリガするピークトリガ回路12が構成
されている。
点火電源コイル1pの非接地側端子にはまたダイオードD1
のカソードが接続され、このダイオードD1のアノードに
第1のコンデンサC1の一端が接続されている。コンデン
サC1の他端は抵抗R6を通してダイオードD2のカソードに
接続され、ダイオードD2のアノードは点火電源コイル1p
の接地側端子に接続されている。第1のコンデンサC1と
ダイオードD1との接続点に抵抗R7の一端が接続され、該
抵抗R7の他端と点火電源コイル1pの接地側端子との間に
第2のコンデンサC2が接続されている。抵抗R7とコンデ
ンサC2との直列回路の両端に第2のコンデンサC2の放電
回路を構成する抵抗R8が並列接続されている。
コンデンサC1と抵抗R6との接続点にダイオードD3のアノ
ードが接続され、ダイオードD3のカソードと点火電源コ
イル1pの接地側端子との間に抵抗R9と第3のコンデンサ
C3との並列回路が接続されている。
第1のコンデンサC1は点火電源コイル1pの負の半サイク
ルの出力電圧Vn1によりダイオードD2と抵抗R6とダイオ
ードD1とを通して図示の極性に充電される。また第2の
コンデンサC2は点火電源コイル1pの負の半サイクルの出
力電圧Vn1により抵抗R7とダイオードD1とを通して図示
の極性に充電される。
コンデンサC1→ダイオードD3→抵抗R9とコンデンサC3と
の並列回路→コンデンサC2及び抵抗R7の直列回路と抵抗
R8→コンデンサC1の回路により、第1のコンデンサC1を
放電させる第1のコンデンサ放電回路が構成されてい
る。
またコンデンサC2→抵抗R8→抵抗R7→コンデンサC2の回
路により、第2のコンデンサC2の放電回路が構成されて
いる。
本実施例において、第2のコンデンサC2の静電容量が第
1のコンデンサC1の静電容量よりも充分に大きく設定さ
れ、第3のコンデンサC3の静電容量は第1のコンデンサ
C1の静電容量よりは大きく、第2のコンデンサC2の静電
容量よりは小さく設定されている。そして第1のコンデ
ンサC1の充電時定数が第2のコンデンサC2の充電時定数
よりも大きく設定され、点火電源コイル1pの負の半サイ
クルの出力電圧がピークに達してコンデンサC1及びC2の
充電が終了した時点で第2のコンデンサC2の端子電圧の
方が第1のコンデンサC1の端子電圧よりも僅かに大きく
なっているように設定されている。
また第1のコンデンサC1の放電時定数は比較的大きく設
定され、第2のコンデンサC2の放電時定数は第1のコン
デンサC1の放電時定数に比べて充分に小さく設定されて
いる。
更に第3のコンデンサに並列接続された抵抗R9として抵
抗値が充分大きいものが用いられ、点火電源コイル1pが
負の半サイクルの電圧Vn1を誘起した時にコンデンサC3
の両端に電圧が残留しているように設定されている。
コンデンサC1ないしC3の静電容量と抵抗R6ないしR9の抵
抗値の一例を挙げると、C1=0.33μF,C2=2.2μF,C3=
0.5μF,R6=5KΩ,R7=300Ω,R8=1KΩ,R9=20KΩであ
る。
第1のコンデンサC1とダイオードD3との接続点は抵抗R1
0を通して比較回路CM1の逆相入力端子に接続され、該比
較回路の接地端子は接地されている。従って比較回路CM
1の逆相入力端子には、図のA点とB点との間の電圧
(第1のコンデンサC1の両端電子から抵抗R8の両端電圧
を差引いた電圧)Vsが入力されている。本発明において
はこの電圧Vsを進角制御用電圧として比較回路により基
準電圧Vfと比較する。
基準電圧を得るため、ダイオードD4と抵抗R11と、ツェ
ナーダイオードZ1と、コンデンサC4とからなる基準電圧
発生回路13が設けられ、点火電源コイル1pの正の半サイ
クルの出力電圧でコンデンサC4をツェナーダイオードZ1
のツェナー電圧まで充電して得た基準電圧Vfが抵抗R12
を通して比較回路CM1の正相入力端子に入力されてい
る。
またダイオードD5と抵抗R13と、ツェナーダイオードZ2
とコンデンサC5とからなる電源回路14が設けられ、コン
デンサ大5の両端に得られる電源電圧が比較回路CM1の
電源端子に印加されている。
比較回路CM1の出力端子にはコレクタが接地されたPNPト
ランジスタTr7のベースが接続され、該トランジスタTr7
のエミッタがトランジスタTr2のコレクタに接続されて
いる。
この例ではトランジスタTr7により、進角制御用電圧Vs
が基準電圧Vfを超えた時に比較回路CM1側からトリガ信
号が与えられて導通して電流制御用トランジスタスイッ
チ10を遮断状態にする遮断制御用スイッチ15が構成され
ている。
本発明では、点火電源コイル1pが発生する電圧Vn1,Vp,V
n2の内、先に発生する負の半サイクルの電圧Vn1により
コンデンサC1及びC2を充電して、進角制御用電圧Vsを得
る。そのため後から発生する負の半サイクルの電圧Vn2
は必要としない。そこで本実施例では点火電源コイル1p
が後から発生する負の半サイクルの電圧Vn2を短絡する
負電圧短絡回路16を設けている。この負電圧短絡回路
は、サイリスタS1と、トランジスタTr8と、ダイオードD
12と抵抗R15ないしR17とコンデンサC6とにより構成され
ている。サイリスタS1のアノードは点火電源コイル1pの
接地側端子に接続され、該サイリスタのカソードは抵抗
R15を通して接地されている。サイリスタS1のゲートは
抵抗R16を通して抵抗R17の一端に接続され、抵抗R17の
他端と点火電源コイル1pの非接地側端子との間にアノー
ドを点火電源コイル1p側に向けたダイオードD12が接続
されている。抵抗R16及びR17の接続点にエミッタが接地
されたトランジスタTr8のコレクタが接続され、該トラ
ンジスタTr8のベースは抵抗R15の非接地側端子に接続さ
れている。
上記負電圧短絡回路16においては、点火電源コイル1pが
正の半サイクルの電圧Vpを出力した時にダイオードD12
と抵抗R17を通してコンデンサC6が図示の極性に充電さ
れ、このコンデンサC6の放電により抵抗R16を通してサ
イリスタS1に点弧信号が与えられる。従って正の半サイ
クルの電圧Vpが立下った後負の半サイクルの電圧Vn2が
発生してサイリスタS1のアノードカソード間が順方向に
バイアスされた時に該サイリスタS1が導通し、負の半サ
イクルの電圧Vn2を実質的に短絡する。またサイリスタS
1の導通によりトランジスタTr8にベース電流が与えられ
て該トランジスタが導通するため、コンデンサC6の電荷
がトランジスタTr8を通して放電する。従って次に負の
半サイクルの電圧Vn1が発生した時にはサイリスタS1が
導通せず、コンデンサC1及びC2の充電は支障なく行われ
る。
次に上記実施例の動作を説明する。点火電源コイルが負
の半サイクルの出力電圧Vn1を発生すると、点火電源コ
イル1p→コンデンサC2と抵抗R7との直列回路及び抵抗R8
→ダイオードD1→点火電源コイル1pの経路と、点火電源
コイル1p→ダイオードD2←抵抗R6→コンデンサC1→ダイ
オードD1→点火電源コイル1pの経路で電流が流れる。
また点火電源コイル1pが正の半サイクルの電圧Vpを誘起
すると、トランジスタTr1が導通するため、点火電流コ
イル1pからトランジスタTr1のコレクタエミッタを通し
て短絡電流が流れる。点火電源コイル1pが後から発生す
る負の半サイクルの電圧Vn2はサイリスタS1を通して実
質的に短絡される。
従って点火電源コイル1pには第3図(A)に破線で示し
たような電流Iが流れる。この電流Iが流れている時の
点火電源コイル1pの両端の電圧波形は電流Iの波形と相
似の波形になる。
点火電源コイル1pの両端の電圧の正の半サイクルにおい
ては、ピークトリガ回路12の抵抗R4とコンデンサCoとト
ランジスタTr4のベースエミッタとを通して電流が流
れ、トランジスタTr4が導通する。トランジスタTr4が導
通している時には、点火電源コイル1pから抵抗R3を通し
て流れる電流が全てトランジスタTr3のベースエミッタ
間のPN接合とトランジスタTr4のコレクタエミッタ間と
を通して流れ、トランジスタTr2のベース側には電流が
流れない。従ってこの時トランジスタTr2は導通せず、
トランジスタTr1は導通を続ける。
電流Iが角度θ1の位置でピークに達し、点火電源コイ
ル1pの両端電圧がピークに達すると、コンデンサCoの充
電が停止するため、トランジスタTr4にベース電流が流
れなくなり、該トランジスタTr4が遮断状態になる。こ
の時点火電源コイル1pから抵抗R3を通して流れる電流が
トランジスタTr3のベースコレクタ間のPN接合を通して
トランジスタTr2のベースに流れ込み、該トランジスタT
r2を導通させる。トランジスタTr2が導通すると、トラ
ンジスタTr1へのベース電流の供給が阻止されるため、
該トランジスタTr1が遮断状態になり、点火電源コイル1
pを通して流れていた短絡電流を遮断する。これにより
点火電源コイル1pに高い電圧が誘起する。この電圧は点
火コイル1により更に昇圧され、2次コイル1sに点火用
の高電圧が誘起する。この高電圧は点火プラグ2に印加
されるため、該点プラグに火花が生じ、機関が点火され
る。このように、ピークトリガ回路12は、点火電源コイ
ル1pを流れる短絡電流がピークに達する位置でトランジ
スタTr2をトリガして点火動作を行わせる。第3図
(C)のVceは、トランジスタTr2のコレクタエミッタ間
電圧を示している。
また第1図の装置において、点火電源コイル1pの両端に
現れる電圧の負の半サイクル(負の電流Iが流れている
期間)においては、点火電源コイル1pの両端電圧により
ダイオードD2と抵抗R6とダイオードD1とを通して第1の
コンデンサC1が図示の極性に充電され、また抵抗R7とダ
イオードD1とを通して第2のコンデンサC2が図示の極性
に充電される。電流Iが負のピークに達し、点火電源コ
イル1pの両端に現れる負の半サイクルの電圧がピークに
達するとこれらのコンデンサの充電は終了する。
第1のコンデンサC1及び第2のコンデンサC2の充電が完
了すると、第1のコンデンサC1はダイオードD3と抵抗R9
及び第3のコンデンサC3の並列回路と、抵抗R8とを通し
ていき、第2のコンデンサC2は抵抗R8を通して放電して
行く。
第1のコンデンサC1の放電は、その両端の電圧が第3の
コンデンサC3の両端の電圧まで低下した時に停止する。
すなわち、第1のコンデンサC1の両端電圧は第3のコン
デンサC3の両端電圧Vc3以下には下がることができな
い。第1のコンデンサC1の両端電圧Vc1の波形は、第3
図(B)に示したようになる。
また第2のコンデンサC2の充放電により、抵抗R8の両端
に生じる電圧Vr8の波形は第3図(B)に示す通りであ
り、電圧Vr8はコンデンサC2の端子電圧の低下に伴って
指数関数的に低下していく。
第1のコンデンサC1の正極性側端子(抵抗R6側の端子)
AとコンデンサC2の接地側端子Bとの間に得られる進角
性御用電圧Vsは第1のコンデンサC1の両端電圧Vc1から
抵抗R8の両端電圧Vr8を差引いたものであり、その波形
は第3図(B)に示すようになる。
この例ではコンデンサC1の充電時定数がコンデンサC2の
充電時定数に比べて十分に大きく設定されているため、
コンデンサC1及びC2の充電が終了した時点でコンデンサ
C2の端子電圧Vc2の方がコンデンサC1の端子電圧Vc1より
も大きくなっており、抵抗R8の両端電圧Vr8はコンデン
サC1の端子電圧Vc1よりも僅かに大きくなっている。ま
た第2のコンデンサC2の放電時定数が第1のコンデンサ
C1の放電時定数よりも小さいため、第2のコンデンサC2
の両端電圧及び抵抗R8の両端電圧Vr8は比較的早く低下
する。
従って進角制御用電圧Vsは第1のコンデンサの端子電圧
Vc1及び抵抗R8の両端電圧Vr8がそれぞれピークに達する
位置で僅かに負になった後、抵抗R8の両端電圧Vr8の低
下に伴って上昇していく。最初は電圧Vr8の低下が早い
ため、進角制御用電圧Vsは急速に立上り、電圧Vr8の両
端電圧の低下が鈍り始めると進角制御用電圧V8の上昇は
鈍くなる。
上記進角制御用電圧Vsは、点火電源コイルの両端に現れ
る負の半サイクルの電圧が回転速度の上昇に伴って増大
していくにつれて大きくなって行く。第3図(B)に実
線で示した進角制御用電圧Vsは進角開始回転速度におけ
る波形を示しており、破線で示した進角制御用電圧Vsの
波形は、高速時の波形を示している。
機関の回転速度が進角回転速度に達すると、進角制御用
電圧Vsが基準電圧Vfを超えるようになる。進角制御用電
圧Vsが基準電圧Vfを超えると、第3図(D)に示すよう
に比較回路CM1の出力端子の電位Vmが零レベル(接地電
位)になる。この時トランジスタTr1にベース電流が流
れていると、トランジスタTr7にベース電流が流れて該
トランジスタTr7が導通する。これによりトランジスタT
r1のベース電流が遮断されるため、該トランジスタTr1
が遮断状態になり、点火動作が行われる。
進角制御用電圧Vsが基準電圧Vfを超える位置(点火位
置)は回転速度の上昇に伴って進角して行き、機関の回
転速度が設定回転速度N1を超えると、ピークトリガ回路
12により定まる点火位置よりも位相が進んだ位置で進角
制御用電圧Vsが基準電圧Vfを超えて点火動作を行わせる
ようになり、点火位置が設定回転速度の上昇に伴って進
角するようになる。
回転速度が上昇していくと、コンデンサが放電し得る時
間が短くなっていき、この放電時間の短縮は点火電源コ
イルの負の半サイクルの電圧の増大に伴う進角制御用電
圧の増大を抑制するように働く。従ってある程度回転速
度が上昇すると、進角制御用電圧Vsの増大が止まり、点
火位置の進角が止まる。
従って本実施例の装置によれば、第4図に示すように、
設定回転速度N1未満の領域でピークトリガ回路12により
定まる一定の位置θ1で点火動作が行われ、設定回転速
度N1以上N2未満の領域で点火位置が直線的に進角する特
性が得られる。
上記実施例のように、点火電源コイル1pの負の半サイク
ルの電圧で第1及び第2のコンデンサを充電させて第1
のコンデンサを第3のコンデンサの両端電圧Vc3まで放
電させ、また第2のコンデンサC2を第1のコンデンサよ
りも小さい時定数で放電させて、第1のコンデンサC1の
両端の電圧と第2のコンデンサの放電抵抗を両端電圧と
の差をとることにより進角制御用電圧Vsを得ると、コン
デンサの放電時定数を適宜に調整することにより進角制
御用電圧Vsの波形を変えることができ、これにより進角
特性を調整することができる。例えば、第2のコンデン
サC2の放電時定数を変えて抵抗R8の両端電圧Vr8を第5
図の曲線aないしcのように変化させると、進角制御用
電圧Vsの波形を同図の曲線a´ないしc´のように変化
させることができる。
上記の実施例では、点火電源コイル1pが後から発生する
負の半サイクルの電圧Vn2を短絡する負電圧短絡回路16
を設けたが、この短絡回路は省略することができる。負
電圧短絡回路16を省略した実施例を第6図に示してあ
る。この実施例では第1図の実施例で用いられていたダ
イオードDa及びDbが省略され、点火電源コイル1pの接地
側端子が直接接地されている。その他の点は第1図の実
施例と同様である。
上記の実施例では、遮断制御用スイッチとしてトランジ
スタTr2及びTr7を用いたが、これらのトランジスタに代
えてサイリスタを用いることもできる。
上記の実施例では電流制御用スイッチ10のトランジスタ
として単一のトランジスタTr1を用いたが、このトラン
ジスタとしてダーリントン接続された複合トランジスタ
を用いることもできる。
上記の実施例では、ピークトリガ回路12を設けて、機関
の低速時の点火位置を短絡電流のピーク位置に固定する
ようにしているが、機関の低速時から進角させても良い
場合には、このピークトリガ回路及びトランジスタTr2
からなる遮断制御用スイッチ11を省略することができ
る。
上記の実施例では、点火コイルの1次コイルが点火電源
コイルを兼ねるようにしたが、点火コイルと別個に点火
電源コイルを設けて、該点火電源コイルを1次コイル1p
及びトランジスタTr1に対して並列に接続する周知の回
路を採用する場合にも本発明を適用することができる。
[発明の効果] 以上のように、本発明によれば、信号コイルや積分区間
を定める信号を発生する回路を設けることなく、コンデ
ンサの充放電により、積分波形に近い波形を有する進角
制御用電圧を得て、この進角制御用電圧を基準電圧と比
較することにより点火位置を決定するようにしたので、
簡単な構成で回転速度の上昇に伴って点火位置が略直線
的に進角する特性を得ることができる利点がある。
また本発明によれば、コンデンサの放電時定数を調整し
て進角制御用電圧の波形を変えることにより進角特性を
変えることができるため、進角特性の調整を容易にする
ことができる利点がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例を示す回路図、第2図は本発明
で用いる磁石発電機の構成の一例を示す構成図、第3図
は第1図の実施例の各部の電圧または電流波形を示す波
形図、第4図は本発明の装置により得られる進角特性の
一例を示す線図、第5図は本発明の実施例においてコン
デンサの放電時定数を変化させた場合に進角制御電圧の
波形が変化することを示す波形図、第6図は本発明の他
の実施例を示す回路図である。 1……点火コイル、1p……1次コイル(点火電源コイ
ル)、1s……2次コイル、2……点火プラグ、10……電
流制御用トランジスタスイッチ、12……ピークトリガ回
路、13……基準電圧発生回路、15……遮断制御用スイッ
チ、Tr1〜Tr8……トランジスタ、Co……ピーク検出用コ
ンデンサ、C1……第1のコンデンサ、C2……第2のコン
デンサ、C3……第3のコンデンサ、R1〜R17……抵抗、D
1〜D9,Da,Db……ダイオード、CM1……比較回路。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃機関の回転に同期して正負の半サイク
    ルの出力電圧を発生する点火電源コイルと、前記点火電
    源コイルに対して並列に接続されて前記点火電源コイル
    が正の半サイクルの電圧を誘起した時にベース電流が与
    えられて導通する電流制御用トランジスタスイッチと、
    内燃機関の点火位置で前記電流制御用トランジスタスイ
    ッチを遮断状態にする遮断制御回路とを備え、前記電流
    制御用トランジスタスイッチが遮断した時に前記点火電
    源コイルに誘起する電圧を昇圧して点火用の高電圧を得
    る内燃機関用点火装置において、 前記遮断制御回路は、 前記点火電源コイルの両端に現れる負の半サイクルの電
    圧により充電される第1のコンデンサC1と、 前記点火電源コイルの両端に現れる負の半サイクルの電
    圧により充電される第2のコンデンサC2と、 前記第1のコンデンサを第3のコンデンサC3と抵抗R9と
    の並列回路を通して放電させる第1のコンデンサ放電回
    路と、 前記第2のコンデンサを該第2のコンデンサに対して並
    列に接続された放電用抵抗R8を通して前記第1のコンデ
    ンサの放電時定数よりも小さい放電時定数で放電させる
    第2のコンデンサ放電回路と、 基準電圧Vfを発生する基準電圧発生回路と、 導通した際に前記電流制御用トランジスタスイッチを遮
    断状態にするように設けられた遮断制御用スイッチと、 前記第1のコンデンサの両端電圧Vc1から前記第2のコ
    ンデンサの前記放電用抵抗R8の両端電圧Vr8を差引いた
    電圧に相応する進角制御用電圧Vsを前記基準電圧Vfと比
    較して該進角制御用電圧が該基準電圧を超えた時に前記
    遮断制御用スイッチを導通状態にするように制御する比
    較回路とを備えたことを特徴とする内燃機関用点火装
    置。
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