JPS6349565Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、コンデンサ放電式の内燃機関用点火
装置に関するものである。

従来技術 点火コイルの１次側に設けたコンデンサの電荷
をサイリスタを通して点火コイルの１次コイルに
放電させることにより点火動作を行わせるコンデ
ンサ放電式の点火装置においては、機関の回転に
同期して信号を発生する信号コイルの出力により
サイリスタに点弧信号を供給して点火時期を定め
ている。従来のこの種の点火装置においては、信
号コイルの出力の特性により点火特性が定まるた
め、機関の回転数（rpm）に対する点火時期の特
性は信号コイルの特性により定まつてしまう。と
ころが実際には、必要に応じて２種類の点火特性
が要求される場合があり、１種類の点火特性では
機関の動作に支障を来たすことがある。例えば自
動二輪車においては、アイドリング時の排気ガス
の浄化を図る為の対策として、アイドリング時に
点火時期を遅らせることにより排気管の近くで燃
焼を行わせて排気管の温度を上昇させ、CO及び
HCを減少させることが行なわれている。この場
合、機関の低速領域で点火時期が機関の回転数の
上昇に伴つて進角する特性にしておくと機関の起
動性が悪くなるため、機関の低速領域では回転数
に対して点火時期が変化しない特性にしておくこ
と、すなわち、点火時期を強制的に一定に保つこ
とが好ましい。一方、定常運転領域では、機関の
回転数に対して点火時期を進角させる特性が必要
とされる。また車速を一定値以下に制限したり、
機関の軽負荷時のオーバランを防止したりする目
的で、機関の回転数が一定値以上になつたときに
は点火時期を遅らせることが必要になることもあ
る。従来の点火装置では、この様な２種類の点火
特性を任意に得ることが困難であつた。

考案の目的 本考案の目的は、必要に応じて２種類の点火特
性を得ることができるようにした内燃機関用点火
装置を提供することにある。

考案の構成 本考案は、内燃機関の回転に同期して交流電圧
を誘起するエキサイタコイルと信号コイルとを備
えた磁石発電機と、点火コイルと、前記点火コイ
ルの１次に設けられた点火エネルギー蓄積用コン
デンサと、前記エキサイタコイルの一方の半サイ
クルの出力で前記点火エネルギー蓄積用コンデン
サを充電するコンデンサ充電回路と、導通した際
に前記コンデンサの電荷を前記点火コイルの１次
コイルに放電させるように設けられた放電制御用
サイリスタとを備えたコンデンサ放電式の内燃機
関用点火装置を対象としたものである。本考案に
おいては、前記エキサイタコイルの他方の半サイ
クルの出力が所定のレベルに達したときに前記サ
イリスタに点弧信号を与える第１の信号供給回路
と、ダイオードを介して前記エキサイタコイルに
対して並列に接続されて閉じられた際に前記エキ
サイタコイルの他方の半サイクルの出力を該ダイ
オードを通して実質的に短絡する点火特性切替ス
イツチと、前記信号コイルの一方の半サイクルの
出力で前記サイリスタに点弧信号を供給する第２
の信号供給回路と、導通した際に前記第２の信号
供給回路から前記サイリスタに点弧信号が与えら
れるのを阻止するようにコレクタエミツタ間回路
が前記サイリスタのゲートカソード間回路に対し
て並列に接続されるとともにベースが点火時期調
整用コンデンサと抵抗とを介して前記信号コイル
の一端に接続されて前記信号コイルの一方の半サ
イクルの出力により該点火時期調整用コンデンサ
に充電電流が流れている間ベース電流が与えられ
て導通する点火時期調整用トランジスタスイツチ
とが設けられている。そして前記点火特性切替ス
イツチが開いているときに前記エキサイタコイル
コイルの出力により前記第１の信号供給回路を通
して前記サイリスタに点弧信号が与えられるよう
に前記エキサイタコイルの出力と信号コイルの出
力との間の位相関係が設定され、前記点火特性切
替スイツチが閉じている時には前記点火時期調整
用トランジスタスイツチの遮断時に前記第２の信
号供給回路から前記サイリスタに点弧信号が供給
される。

上記の構成において、点火特性切替スイツチが
開いているときには、第１の信号供給回路から前
記サイリスタに点弧信号が供給されるため、エキ
サイタコイルの他方の半サイクルの出力でサイリ
スタに点弧信号が供給される。従つてこの状態で
は、エキサイタコイルの他方の半サイクルの出力
が一定値に達する角度が点火時期となり、エキサ
イタコイルの特性で点火特性が定まる。一般に、
発電機の出力は回転数の上昇に伴つて増大するた
め、エキサイタコイルの他方の半サイクルの出力
が一定値に達する角度は機関の回転数の上昇に伴
つて進んでいく。従つて点火特性切替スイツチが
開いているときの点火特性は機関の回転速度の上
昇に伴つて進角する特性となる。

また点火特性切替スイツチが閉じているときに
は、第１の信号供給回路からサイリスタに点弧信
号が供給されなくなるので、第２の信号供給回路
からサイリスタに点弧信号が供給される。第２の
信号供給回路は、点火時期調整用コンデンサの充
電が完了した角度で点火時期調整用トランジスタ
が遮断してサイリスタに点弧信号を供給する。点
火時期調整用コンデンサの充電が完了するのは、
信号コイルの一方の半サイクルの出力がピークに
達する角度であるので、点火特性切替スイツチが
閉じている場合、サイリスタに点弧信号が与えら
れる角度は常に信号コイルの出力がピークに達す
る角度となり、点火時期は回転数の如何に拘らず
一定になる。

尚点火特性切替スイツチは、点火特性を切替え
る必要があるときに手動により操作されるスイツ
チでもよく、またアクセルに連動して操作される
スイツチや機関の点火特性を切替えることが必要
とされる現象が生じたことを検出して動作するス
イツチであつてもよい。

実施例 以下添附図面を参照して本考案の実施例を説明
する。

第１図は、本考案の一実施例の電気的な構成を
示したもので、同図において、１は図示しない機
関により駆動される磁石発電機内に配置されて機
関の回転に同期して交流電圧を発生するエキサイ
タコイル、２は該磁石発電機内にエキサイタコイ
ルとともに配置されて機関の回転に同期して交流
電圧を誘起する信号コイルであり、これらのコイ
ルの一端は接地されている。エキサイタコイル１
の非接地側の一端はダイオード３のアノードに接
続され、該ダイオード３のカソードは点火エネル
ギー蓄積用コンデンサ４の一端に接続されてい
る。コンデンサ４の他端は点火コイル５の１次コ
イル５ａの非接地側端子に接続され、該点火コイ
ルの２次コイルの非接地側端子は図示しない機関
の気筒に取付けられた点火プラグ６の非接地側端
子に高圧コードを通して接続されている。エキサ
イタコイル１、ダイオード３、コンデンサ４及び
１次コイル５ａにより、エキサイタコイル１の一
方の半サイクルの出力電圧（図示の実線矢印方向
の出力、以下正方向出力電圧という。）によりコ
ンデンサ４を図示の一方の極性に充電するコンデ
ンサ充電回路が構成されている。

ダイオード３とコンデンサ４との接続点には、
カソードを接地した放電制御用サイリスタ７のア
ノードが接続され、該サイリスタ７が導通した際
にコンデンサ４の電荷が該サイリスタ７と点火コ
イルの１次コイルとを通して放電するようになつ
ている。このようにコンデンサが放電すると点火
コイルの鉄心中で大きな磁束変化が生じ、これに
より２次コイル５ｂに高電圧が誘起して点火プラ
グ６に火花が生じる。

サイリスタ７に点弧信号を与えるため、第１の
信号供給回路８と、第２の信号供給回路９とが設
けられている。第１の信号供給回路８は、サイリ
スタ７のゲートカソード間に接続された抵抗８１
と、該サイリスタのゲートにカソードが接続され
たダイオード８２と、該ダイオード８２のアノー
ドと接地間にアノードを接地側に向けて接続され
たダイオード８３と、ダイオード８３のカソード
に一端が接続されたコンデンサ８４と、コンデン
サ８４の他端にアノードが接続されたダイオード
８５と、コンデンサ８４の他端に抵抗８６を介し
てアノードが接続されカソードが接地されたツエ
ナーダイオード８７と、コンデンサ８４の他端と
接地間にアノードを接地側に向けて並列接続され
ゲートがツエナーダイオード８７のアノードに接
続されたサイリスタ８８と、サイリスタ８８の両
端に並列に接続された点火時期調整用の可変抵抗
器８９とからなつている。

この第１の信号供給回路８は、エキサイタコイ
ル１の他方の半サイクルの出力電圧（図示の破線
矢印方向の出力電圧、以下負方向出力電圧とい
う。）が一定値に達したときにサイリスタ７に点
弧信号を供給するもので、エキサイタコイル１に
図示の破線矢印方向の負方向出力電圧が発生する
と、ダイオード８３、コンデンサ８４及びダイオ
ード８５を通してコンデンサ８４が図示の極性に
充電される。エキサイタコイル１の破線矢印方向
の出力電圧が一定値に達し、コンデンサ８４の端
子電圧がツエナーダイオード８３のツエナー電圧
を超えると、サイリスタ８８に点弧信号が供給さ
れ、該サイリスタ８８が導通する。これによりコ
ンデンサ８４がダイオード８２とサイリスタ７の
ゲートカソード間及び抵抗８１とサイリスタ８８
とを通して放電し、サイリスタ７のゲートにパル
ス状の点弧信号が供給される。

第２の信号供給回路９は、信号コイル２の非接
地側端子に一端が接続された抵抗９１と、該抵抗
９１の他端にアノードが、またサイリスタ７のゲ
ートにカソードがそれぞれ接続されたダイオード
９２とからなつており、信号コイル２の一方の半
サイクルの出力電圧（図示の実線矢印方向の出力
電圧、以下正方向出力電圧という。）がサイリス
タ７のトリガレベルに達すると抵抗９１及びダイ
オード９２を通してサイリスタ７に点弧信号が与
えられる。

この第２の信号供給回路９からサイリスタ７に
点弧信号が与えられる時期を制御するため、エミ
ツタが接地されたNPNトランジスタからなる点
火時期調整用トランジスタスイツチ１０が設けら
れ、該トランジスタスイツチのコレクタはダイオ
ード９２を通して前記サイリスタ７のゲートに接
続されている。すなわち、トランジスタスイツチ
１０はそのコレクタエミツタ間回路がサイリスタ
７のゲートカソード間回路に対して並列に接続さ
れており、該トランジスタスイツチ１０が導通し
ているときには、上記第２の信号供給回路９から
サイリスタ７に点弧信号が供給されるのが阻止さ
れるようになつている。

点火時期調整用トランジスタスイツチ１０のベ
ースは抵抗１１と点火時期調整用コンデンサ１２
とを介して信号コイル２の非接地側の一端に接続
され、該トランジスタスイツチ１０のベースと接
地間にはカソードを接地側に向けてダイオード１
３が接続されている。コンデンサ１２は信号コイ
ル２の他方の半サイクルの出力電圧（図示の破線
矢印方向の出力電圧、以下負方向出力電圧とい
う。）によりダイオード１３を通して図示の極性
に充電される。次いで信号コイル２に正方向出力
電圧が発生すると、該信号コイルからコンデンサ
１２及び抵抗１１を通してトランジスタスイツチ
１０にベース電流が流れ、該トランジスタスイツ
チ１０が導通する。このトランジスタスイツチ１
０が導通している間信号コイル２からサイリスタ
７に点弧信号が供給されるのが阻止されている。
信号コイル２の実線矢印方向の出力電圧がピーク
値を超えると、コンデンサ１２の充電が完了する
ため、トランジスタスイツチ１０へのベース電流
の供給が停止され、該トランジスタスイツチ１０
が遮断状態になる。このトランジスタスイツチ１
０が遮断すると同時に信号コイル２から抵抗９１
及びダイオード９２を通して（第２の信号供給回
路９を通して）サイリスタ７に点弧信号が供給さ
れる。コンデンサ１２の充電が完了する角度は常
に信号コイル２の出力電圧がピーク値に達する角
度であるため、第２の信号コイル２からサイリス
タ７に点弧信号が供給される角度は機関の回転数
の如何に拘らず略一定となる。

第１の信号供給回路からサイリスタ７に点弧信
号が供給される状態と第２の信号供給回路９から
サイリスタ７に点弧信号が供給される状態とを切
替えるため、点火特性切替えスイツチ１５が設け
られ、該スイツチ１５は前記ダイオード８５を介
してエキサイタコイル１の両端に並列に接続され
ている。この点火特性切替えスイツチ１５は例え
ば、アクセルに連動するように取付けられてい
て、機関のアイドリング領域で閉じ、定常運転領
域で開くようになつている。

上記エキサイタコイル１の出力電圧と信号コイ
ル２の出力電圧とは、点火特性切替えスイツチ１
５が開いている状態で、第１の信号供給回路８が
第２の信号供給回路９よりも先にサイリスタ７に
点弧信号を供給するようにその位相関係が設定さ
れている。

第２図及び第３図は、上記エキサイタコイル及
び信号コイルを配置する磁石発電機の構成の一例
を示したもので、これらの図において、２０は鉄
等の磁性材料からなる略カツプ状のフライホイー
ル２１の内周に永久磁石２２を取付けて構成した
４極のフライホイール磁石回転子、３０及び４０
は磁石回転子２０の内側に配置された固定子であ
る。固定子３０は磁石回転子の磁極に所定のギヤ
ツプを介して対向する磁極部３１ａを両端に有す
る鉄心３１にランプ等の負荷を駆動する発電コイ
ル３２を巻回したものからなつている。また固定
子４０は第３図に示されているように、両端に磁
極部４１ａを有する鉄心４１にエキサイタコイル
１を巻回して構成した第１の電機子４２と、両端
に磁極部４３ａを有する鉄心４３に信号コイル２
を巻回して構成した第２の電機子４４とからな
り、第１及び第２の電機子４２及び４４は発電機
の回転方向の同位置に位置させて発電機の軸線方
向に積重ねて配置されている。磁石回転子２０は
図示しない内燃機関の回転軸に取付けられ、固定
子３０及び４０は機関のケース等に設けられた固
定子取付け台板５０上にビス５１等により固定さ
れている。

上記磁石発電機のエキサイタコイル１の出力電
圧Ve及び信号コイル２の出力電圧Vsはそれぞれ
第４図Ａ及びＢに示した通りで、両電圧Ve及び
Vsは互いに位相が180度異なるように設定されて
いる。エキサイタコイル１の負方向出力電圧は角
度θ１においてツエナーダイオード８７のツエナ
ーレベルVzに達し、第１の信号供給回路８は前
述の動作によりこの角度θ１でサイリスタ７に点
弧信号を与える。また信号コイル２の正方向出力
電圧は角度θ２でピークに達し、この角度θ２で
第２の信号供給回路９がサイリスタ７に点弧信号
を供給する。

上記の実施例において、点火特性切替スイツチ
１５が開いているときには、エキサイタコイル１
の負方向出力電圧が角度θ１で一定値Vzに達し
たときに第１の信号供給回路８からサイリスタに
点弧信号が与えられ、この角度θ１で点火動作が
行われる。エキサイタコイル１の負方向出力電圧
が一定値Vzに達する位相は機関の回転数の上昇
に伴うエキサイタコイル１の出力電圧波高値の増
大に伴つて進んでいくため、点火時期は機関の回
転数の上昇に伴つて進角していく。回転数がある
ところまで上昇して発電機の出力が飽和すると進
角は停止し、更に回転数が上昇してエキサイタコ
イルの出力電圧が逆に減少するようになると点火
時期は遅れるようになる。従つて点火特性切替ス
イツチ１５が開いている状態での点火時期の回転
数に対する特性は第５図の曲線ａのようになる。
また点火特性切替スイツチ１５が閉じている状態
では、エキサイタコイル１の負方向出力電圧が短
絡されるため、第１の信号供給回路８からは点弧
信号が供給されなくなり、信号コイル２の正方向
出力電圧がピーク値に達した時に第２の信号供給
回路９から点弧信号が供給されるようになる。従
つてこのとき点火時期の回転数に対する特性は第
５図の直線ｂのようになり、点火時期は回転数の
如何に拘らず、略一定となる。尚第５図において
TDCは機関の上死点を示している。

上記実施例において、可変抵抗器８９は第１の
信号供給回路８による点火特性を調整するために
設けられたもので、この可変抵抗器の抵抗値を調
整することにより点火時期及び進角幅をある程度
調整することができる。

上記の実施例では、コンデンサ４が点火コイル
の１次コイルに対して直列に設けられているが、
例えば、コンデンサ４とサイリスタ７との位置を
入替えて、コンデンサを点火コイルの１次コイル
に対して並列に設けることもできる。

上記実施例においては、点火時期調整用トラン
ジスタスイツチ１０を単一のトランジスタにより
構成したが、ダーリントン接続された複合トラン
ジスタによりこのスイツチを構成してもよい。

上記の実施例では、第１の信号供給回路８を、
エキサイタコイルの出力電圧をパルス化する回路
により構成したが、この信号供給回路は、所定の
スレシヨールドレベルを有してエキサイタコイル
の出力が該スレシヨールドレベル以上になつたと
きにサイリスタ７に点弧信号を供給する回路であ
ればよい。

考案の効果 以上のように、本考案によれば、進角特性を有
する信号を与える第１の信号供給回路と、点火時
期を一定とする信号を与える第２の信号供給回路
とを設けて、点火特性切替スイツチにより、第１
の信号供給回路から放電制御用サイリスタに点弧
信号を供給する状態と第２の信号供給回路から該
サイリスタに点弧信号を供給する状態とを切替得
るようにしたので、回転数の変化に伴つて点火時
期が進角する進角特性と回転数の如何に拘らず点
火時期が略一定となる特性とを任意に得ることが
できる利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の電気的構成を示し
た回路図、第２図は、本考案で用いる発電機の構
成例を示した断面図、第３図は同発電機の固定子
の正面図、第４図は本考案で用いるエキサイタコ
イル及び信号コイルの出力電圧波形の一例を示し
た波形図、第５図は本考案により得られる特性の
一例を示した線図である。 １……エキサイタコイル、２……信号コイル、
４……点火エネルギー蓄積用コンデンサ、５……
点火コイル、６……点火プラグ、７……放電制御
用サイリスタ、８……第１の信号供給回路、９…
…第２の信号供給回路、１０……点火時期調整用
トランジスタスイツチ、１１……抵抗、１２……
点火時期調整用コンデンサ、１５……点火特性切
替用スイツチ、２０……フライホイール磁石回転
子、３０，４０……固定子。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内燃機関の回転に同期して交流電圧を誘起する
   エキサイタコイルと信号コイルとを備えた磁石発
   電機と、点火コイルと、前記点火コイルの１次側
   に設けられた点火エネルギー蓄積用コンデンサ
   と、前記エキサイタコイルの一方の半サイクルの
   出力で前記点火エネルギー蓄積用コンデンサを充
   電するコンデンサ充電回路と、導通した際に前記
   コンデンサの電荷を前記点火コイルの１次コイル
   に放電させるように設けられた放電制御用サイリ
   スタとを備えたコンデンサ放電式の内燃機関用点
   火装置において、前記エキサイタコイルの他方の
   半サイクルの出力が所定のレベルに達したときに
   前記サイリスタに点弧信号を与える第１の信号供
   給回路と、ダイオードを介して前記エキサイタコ
   イルに対して並列に接続されて閉じられた際に該
   ダイオードを介して前記エキサイタコイルの他方
   の半サイクルの出力を実質的に短絡する点火特性
   切替スイツチと、前記信号コイルの一方の半サイ
   クルの出力で前記サイリスタに点弧信号を供給す
   る第２の信号供給回路と、導通した際に前記第２
   の信号供給回路から前記サイリスタに点弧信号が
   与えられるのを阻止するようにコレクタエミツタ
   間回路が前記サイリスタのゲートカソード間回路
   に対して並列に接続されるとともにベースが点火
   時期調整用コンデンサと抵抗とを介して前記信号
   コイルの一端に接続されて前記信号コイルの一方
   の半サイクルの出力により該点火時期調整用コン
   デンサに充電電流が流れている間ベース電流が与
   えられて導通する点火時期調整用トランジスタス
   イツチとを具備し、前記点火特性切替スイツチが
   開いているときに前記エキサイタコイルコイルの
   出力により前記第１の信号供給回路を通して前記
   サイリスタに点弧信号が与えられるように前記エ
   キサイタコイルの出力と信号コイルの出力との間
   の位相関係が設定され、前記点火特性切替スイツ
   チが閉じている時には前記点火時期調整用トラン
   ジスタスイツチの遮断時に前記第２の信号供給回
   路から前記サイリスタに点弧信号が供給されるこ
   とを特徴とする内燃機関用点火装置。