JP3134751B2 - コンデンサ放電式内燃機関用点火装置 - Google Patents
コンデンサ放電式内燃機関用点火装置Info
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- JP3134751B2 JP3134751B2 JP07332262A JP33226295A JP3134751B2 JP 3134751 B2 JP3134751 B2 JP 3134751B2 JP 07332262 A JP07332262 A JP 07332262A JP 33226295 A JP33226295 A JP 33226295A JP 3134751 B2 JP3134751 B2 JP 3134751B2
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- Ignition Installations For Internal Combustion Engines (AREA)
- Electrical Control Of Ignition Timing (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁石発電機内に設
けられたエキサイタコイルを点火電源とするコンデンサ
放電式内燃機関用点火装置に関し、特に船外機に用いる
のに好適な内燃機関用点火装置に関するものである。
けられたエキサイタコイルを点火電源とするコンデンサ
放電式内燃機関用点火装置に関し、特に船外機に用いる
のに好適な内燃機関用点火装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】内燃機関に取り付けられた磁石発電機内
に設けられたエキサイタコイルの正の半サイクルの出力
電圧で点火エネルギ蓄積用コンデンサを一方の極性に充
電し、該コンデンサの電荷を内燃機関の点火時期に導通
する放電用サイリスタを通して点火コイルの一次コイル
に放電させて、その際に点火コイルの二次コイルに点火
電圧を発生させるようにしたコンデンサ放電式内燃機関
用点火装置において、パルサコイル等の別個の信号発生
装置を用いないで前記放電用サイリスタにトリガ信号を
与えるようにしたものが知られている。
に設けられたエキサイタコイルの正の半サイクルの出力
電圧で点火エネルギ蓄積用コンデンサを一方の極性に充
電し、該コンデンサの電荷を内燃機関の点火時期に導通
する放電用サイリスタを通して点火コイルの一次コイル
に放電させて、その際に点火コイルの二次コイルに点火
電圧を発生させるようにしたコンデンサ放電式内燃機関
用点火装置において、パルサコイル等の別個の信号発生
装置を用いないで前記放電用サイリスタにトリガ信号を
与えるようにしたものが知られている。
【0003】図4は、従来のこの種のコンデンサ放電式
の点火装置の電気回路の例を示したものである。この従
来の点火装置では、エキサイタコイル7の図示の実線矢
印方向の正の半サイクルの出力電圧でダイオード8、点
火コイル1の一次コイル1a及びダイオード31を通し
て点火エネルギ蓄積用コンデンサ3を図示の極性に充電
し、次いでエキサイタコイル7に発生する図示の破線矢
印方向の負の半サイクルの出力電圧がツェナーダイオー
ド32のツェナー電圧に達したときに、エキサイタコイ
ル7からツェナーダイオード32、放電用サイリスタ4
のゲートカソード間回路及びダイオード34を通して放
電用サイリスタ4にトリガ信号を与える。これによりサ
イリスタ4を導通させ、該サイリスタ4を通して点火エ
ネルギ蓄積用コンデンサ3の電荷を点火コイルの一次コ
イル1aに放電させる。この放電により点火コイルの二
次コイル1bに発生した高電圧を点火プラグ2に印加し
て該点火プラグに火花を発生させ、機関を点火する。な
おサイリスタ4が導通すると、エキサイタコイル7の負
方向出力はダイオード33、サイリスタ4及びダイオー
ド34を通して短絡される。
の点火装置の電気回路の例を示したものである。この従
来の点火装置では、エキサイタコイル7の図示の実線矢
印方向の正の半サイクルの出力電圧でダイオード8、点
火コイル1の一次コイル1a及びダイオード31を通し
て点火エネルギ蓄積用コンデンサ3を図示の極性に充電
し、次いでエキサイタコイル7に発生する図示の破線矢
印方向の負の半サイクルの出力電圧がツェナーダイオー
ド32のツェナー電圧に達したときに、エキサイタコイ
ル7からツェナーダイオード32、放電用サイリスタ4
のゲートカソード間回路及びダイオード34を通して放
電用サイリスタ4にトリガ信号を与える。これによりサ
イリスタ4を導通させ、該サイリスタ4を通して点火エ
ネルギ蓄積用コンデンサ3の電荷を点火コイルの一次コ
イル1aに放電させる。この放電により点火コイルの二
次コイル1bに発生した高電圧を点火プラグ2に印加し
て該点火プラグに火花を発生させ、機関を点火する。な
おサイリスタ4が導通すると、エキサイタコイル7の負
方向出力はダイオード33、サイリスタ4及びダイオー
ド34を通して短絡される。
【0004】図5は、上記従来の点火装置により得られ
る磁石発電機の回転速度Nと点火時期θ[度]との関係
を表わす進角特性である。なお点火時期θは機関の上死
点を基準にして、進角側に測ったクランク軸の回転角で
示している。低速から中速までの領域では、エキサイタ
コイル7の負方向の出力電圧が回転速度の上昇とともに
大きくなることの影響が大きく作用して該出力電圧がツ
ェナーダイオード32のツェナー電圧に達する回転角度
位置が進むため、回転速度Nの上昇に伴って点火時期θ
が進角する。中速から高速の領域では、磁石発電機の電
機子反作用によりエキサイタコイル7の負の半サイクル
の出力電圧の位相が回転速度の上昇とともに遅れること
の影響が大きく作用するため、回転速度Nの上昇に伴っ
て点火時期θが遅角する特性となる。
る磁石発電機の回転速度Nと点火時期θ[度]との関係
を表わす進角特性である。なお点火時期θは機関の上死
点を基準にして、進角側に測ったクランク軸の回転角で
示している。低速から中速までの領域では、エキサイタ
コイル7の負方向の出力電圧が回転速度の上昇とともに
大きくなることの影響が大きく作用して該出力電圧がツ
ェナーダイオード32のツェナー電圧に達する回転角度
位置が進むため、回転速度Nの上昇に伴って点火時期θ
が進角する。中速から高速の領域では、磁石発電機の電
機子反作用によりエキサイタコイル7の負の半サイクル
の出力電圧の位相が回転速度の上昇とともに遅れること
の影響が大きく作用するため、回転速度Nの上昇に伴っ
て点火時期θが遅角する特性となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】船外機等の内燃機関に
おいては、エキサイタコイルが設けられた磁石発電機の
固定子を保持した台板を機関のスロットルバルブの開度
と連動して回動させることにより、スロットル開度の増
大に伴って機関の点火時期を進角させるようにしたもの
が多い。
おいては、エキサイタコイルが設けられた磁石発電機の
固定子を保持した台板を機関のスロットルバルブの開度
と連動して回動させることにより、スロットル開度の増
大に伴って機関の点火時期を進角させるようにしたもの
が多い。
【0006】図4に示した従来の点火装置では、図5に
示したように、点火装置自体により得られる点火特性
が、低速領域から中速領域にかけて大きく進角する特性
であったため、この点火装置を船外機に用いて、中速領
域における点火時期が過進角の状態にならないように設
定した場合には、スロットル開度を絞ってトローリング
運転を行う際に点火時期が大幅に遅角し、機関の出力が
低下して運転が不安定になったり、機関が停止したりす
るという問題があった。
示したように、点火装置自体により得られる点火特性
が、低速領域から中速領域にかけて大きく進角する特性
であったため、この点火装置を船外機に用いて、中速領
域における点火時期が過進角の状態にならないように設
定した場合には、スロットル開度を絞ってトローリング
運転を行う際に点火時期が大幅に遅角し、機関の出力が
低下して運転が不安定になったり、機関が停止したりす
るという問題があった。
【0007】本発明の目的は、パルサコイル等の別個の
信号発生装置を用いないで、しかも低速領域で点火装置
自体により得られる点火時期が遅れ過ぎることがないよ
うにした安価なコンデンサ放電式内燃機関用点火装置を
提供することにある。
信号発生装置を用いないで、しかも低速領域で点火装置
自体により得られる点火時期が遅れ過ぎることがないよ
うにした安価なコンデンサ放電式内燃機関用点火装置を
提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明においては、放電用サイリスタにトリガ信号
を与えるトリガ回路が、エキサイタコイルの正の半サイ
クルの出力電圧で点火エネルギ蓄積用コンデンサを充電
した後該エキサイタコイルが負の半サイクルの出力電圧
を発生したときに、この負の半サイクルの出力電圧の立
上りを検出してトリガ信号を発生する回路により構成さ
れる。
め、本発明においては、放電用サイリスタにトリガ信号
を与えるトリガ回路が、エキサイタコイルの正の半サイ
クルの出力電圧で点火エネルギ蓄積用コンデンサを充電
した後該エキサイタコイルが負の半サイクルの出力電圧
を発生したときに、この負の半サイクルの出力電圧の立
上りを検出してトリガ信号を発生する回路により構成さ
れる。
【0009】上記トリガ回路は、例えば、エキサイタコ
イルが正の半サイクルの出力電圧を発生している期間導
通状態に保持され、エキサイタコイルが負の半サイクル
の出力電圧を発生している期間遮断状態に保持されるよ
うに設けられた半導体スイッチと、該半導体スイッチが
導通状態から遮断状態になったときに生じる電圧の変化
を微分して前記トリガ信号として用いるパルス信号を発
生する微分回路とにより構成できる。
イルが正の半サイクルの出力電圧を発生している期間導
通状態に保持され、エキサイタコイルが負の半サイクル
の出力電圧を発生している期間遮断状態に保持されるよ
うに設けられた半導体スイッチと、該半導体スイッチが
導通状態から遮断状態になったときに生じる電圧の変化
を微分して前記トリガ信号として用いるパルス信号を発
生する微分回路とにより構成できる。
【0010】上記トリガ回路はまた、エキサイタコイル
の出力電圧を整流して直流電圧を発生する電源回路と、
該電源回路の出力電圧により駆動信号が与えられて導通
するように設けられた半導体スイッチと、エキサイタコ
イルが正の半サイクルの出力電圧を発生している期間半
導体スイッチが導通するのを許容し、エキサイタコイル
が負の半サイクルの電圧を発生する期間は半導体スイッ
チの導通を阻止するように半導体スイッチを制御する半
導体スイッチ制御回路と、半導体スイッチが導通状態か
ら遮断状態になる際に生じる電圧の変化を微分して前記
トリガ信号として用いるパルス信号を発生する微分回路
とにより構成することもできる。
の出力電圧を整流して直流電圧を発生する電源回路と、
該電源回路の出力電圧により駆動信号が与えられて導通
するように設けられた半導体スイッチと、エキサイタコ
イルが正の半サイクルの出力電圧を発生している期間半
導体スイッチが導通するのを許容し、エキサイタコイル
が負の半サイクルの電圧を発生する期間は半導体スイッ
チの導通を阻止するように半導体スイッチを制御する半
導体スイッチ制御回路と、半導体スイッチが導通状態か
ら遮断状態になる際に生じる電圧の変化を微分して前記
トリガ信号として用いるパルス信号を発生する微分回路
とにより構成することもできる。
【0011】更に上記トリガ回路は、エキサイタコイル
の出力電圧を整流して直流電圧を発生する電源回路と、
電源回路の正極性側の出力端子に抵抗を通してコレクタ
が接続されるとともにエミッタが前記電源回路の負極性
側の出力端子に接続されたNPNトランジスタと、電源
回路の出力電圧でトランジスタにベース電流を与えて該
トランジスタを導通状態にするトランジスタ駆動回路
と、トランジスタのベースエミッタ間に対して並列に接
続されてトランジスタにベース電流が与えられる際に電
源回路の出力でトランジスタのベース側に位置する端子
が正極性になるように充電されるトリガ制御用コンデン
サと、エキサイタコイルが負の半サイクルの出力電圧を
発生したときにトリガ制御用コンデンサを放電させてト
ランジスタを遮断状態にするトランジスタ遮断回路と、
トランジスタが導通状態から遮断状態になったときに生
じる電圧の変化を微分して前記トリガ信号として用いる
パルス信号を発生する微分回路とにより構成することも
できる。
の出力電圧を整流して直流電圧を発生する電源回路と、
電源回路の正極性側の出力端子に抵抗を通してコレクタ
が接続されるとともにエミッタが前記電源回路の負極性
側の出力端子に接続されたNPNトランジスタと、電源
回路の出力電圧でトランジスタにベース電流を与えて該
トランジスタを導通状態にするトランジスタ駆動回路
と、トランジスタのベースエミッタ間に対して並列に接
続されてトランジスタにベース電流が与えられる際に電
源回路の出力でトランジスタのベース側に位置する端子
が正極性になるように充電されるトリガ制御用コンデン
サと、エキサイタコイルが負の半サイクルの出力電圧を
発生したときにトリガ制御用コンデンサを放電させてト
ランジスタを遮断状態にするトランジスタ遮断回路と、
トランジスタが導通状態から遮断状態になったときに生
じる電圧の変化を微分して前記トリガ信号として用いる
パルス信号を発生する微分回路とにより構成することも
できる。
【0012】エキサイタコイルの無負荷誘起電圧の負の
半サイクルの電圧が立上る回転角度位置は回転速度が変
化しても一定であるが、エキサイタコイルの正の半サイ
クルの出力電圧で点火エネルギ蓄積用コンデンサを充電
する場合には、該負の半サイクルの出力電圧が立上る回
転角度位置は、回転速度の上昇に伴って遅れる傾向を有
する。従って、上記のように、エキサイタコイルの負の
半サイクルの出力電圧の立上りを検出してトリガ信号を
発生させるようにすると、回転速度の上昇に伴って点火
時期が遅れる点火特性を得ることができ、磁石発電機の
固定子台板を機関のスロットルバルブの開度と連動させ
て回動させることにより、スロットル開度の増大に伴っ
て機関の点火時期を進角させる構成をとった場合に、中
速時の点火時期を過進角の状態にすることなく、低速時
に点火時期が遅れ過ぎる状態になるのを防ぐことができ
る。
半サイクルの電圧が立上る回転角度位置は回転速度が変
化しても一定であるが、エキサイタコイルの正の半サイ
クルの出力電圧で点火エネルギ蓄積用コンデンサを充電
する場合には、該負の半サイクルの出力電圧が立上る回
転角度位置は、回転速度の上昇に伴って遅れる傾向を有
する。従って、上記のように、エキサイタコイルの負の
半サイクルの出力電圧の立上りを検出してトリガ信号を
発生させるようにすると、回転速度の上昇に伴って点火
時期が遅れる点火特性を得ることができ、磁石発電機の
固定子台板を機関のスロットルバルブの開度と連動させ
て回動させることにより、スロットル開度の増大に伴っ
て機関の点火時期を進角させる構成をとった場合に、中
速時の点火時期を過進角の状態にすることなく、低速時
に点火時期が遅れ過ぎる状態になるのを防ぐことができ
る。
【0013】なおエキサイタコイルの出力電圧の正負の
極性は相対的なものであり、エキサイタコイルが発生す
る極性が異なる両半サイクルの出力電圧の内、一方の半
サイクルを正の半サイクルとすれば、他の半サイクルが
負の半サイクルとなる。本発明では、点火エネルギ蓄積
用コンデンサを充電するために用いる半サイクルを正の
半サイクルとしている。
極性は相対的なものであり、エキサイタコイルが発生す
る極性が異なる両半サイクルの出力電圧の内、一方の半
サイクルを正の半サイクルとすれば、他の半サイクルが
負の半サイクルとなる。本発明では、点火エネルギ蓄積
用コンデンサを充電するために用いる半サイクルを正の
半サイクルとしている。
【0014】
【発明の実施の形態】図1を用いて本発明の実施の形態
を説明する。図1において、1は一端が接地された一次
コイル1a及び二次コイル1bを有する点火コイル、2
は図示しない内燃機関の気筒に取り付けられた点火プラ
グで、この点火プラグには点火コイルの二次コイル1b
の出力電圧が印加されている。一次コイル1aの非接地
側の端子には点火エネルギ蓄積用コンデンサ3の一端が
接続され、該コンデンサ3の他端と接地間には放電用サ
イリスタ4がそのカソードを接地側に向けて接続されて
いる。サイリスタ4のゲートカソード間には、コンデン
サ5とアノードを接地側に向けたダイオード6とが並列
に接続されている。点火コイル1と点火エネルギ蓄積用
コンデンサ3と放電用サイリスタ4とにより、コンデン
サ放電式の点火装置の主回路が構成されている。
を説明する。図1において、1は一端が接地された一次
コイル1a及び二次コイル1bを有する点火コイル、2
は図示しない内燃機関の気筒に取り付けられた点火プラ
グで、この点火プラグには点火コイルの二次コイル1b
の出力電圧が印加されている。一次コイル1aの非接地
側の端子には点火エネルギ蓄積用コンデンサ3の一端が
接続され、該コンデンサ3の他端と接地間には放電用サ
イリスタ4がそのカソードを接地側に向けて接続されて
いる。サイリスタ4のゲートカソード間には、コンデン
サ5とアノードを接地側に向けたダイオード6とが並列
に接続されている。点火コイル1と点火エネルギ蓄積用
コンデンサ3と放電用サイリスタ4とにより、コンデン
サ放電式の点火装置の主回路が構成されている。
【0015】7は図示しない船外機の内燃機関に取り付
けられた磁石発電機の固定子に設けられて機関の回転に
同期して交流電圧を発生するエキサイタコイルで、該エ
キサイタコイルの一端は接地されている。エキサイタコ
イル7が設けられた磁石発電機の固定子は、スロットル
レバーと連動して回動するように設けられた固定子台板
に取り付けられ、スロットルバルブの開度を大きくする
ようにスロットルレバーが操作されたときに、スロット
ルバルブの開度の増大に伴ってエキサイタコイルの出力
電圧の発生位相が進むようになっている。
けられた磁石発電機の固定子に設けられて機関の回転に
同期して交流電圧を発生するエキサイタコイルで、該エ
キサイタコイルの一端は接地されている。エキサイタコ
イル7が設けられた磁石発電機の固定子は、スロットル
レバーと連動して回動するように設けられた固定子台板
に取り付けられ、スロットルバルブの開度を大きくする
ようにスロットルレバーが操作されたときに、スロット
ルバルブの開度の増大に伴ってエキサイタコイルの出力
電圧の発生位相が進むようになっている。
【0016】エキサイタコイル7の非接地側端子はアノ
ードを該エキサイタコイル側に向けた整流用ダイオード
8を通して点火エネルギ蓄積用コンデンサ3の他端に接
続され、エキサイタコイル7に図示の実線矢印方向の正
の半サイクルの出力電圧が誘起したときに該出力電圧に
より点火エネルギ蓄積用コンデンサ3が図示の極性に充
電される。エキサイタコイル7の両端には、アノードを
接地側に向けたダイオード9が並列に接続され、エキサ
イタコイル7の図示の破線矢印方向の負の半サイクルの
出力電圧がダイオード9を通して短絡されるようになっ
ている。
ードを該エキサイタコイル側に向けた整流用ダイオード
8を通して点火エネルギ蓄積用コンデンサ3の他端に接
続され、エキサイタコイル7に図示の実線矢印方向の正
の半サイクルの出力電圧が誘起したときに該出力電圧に
より点火エネルギ蓄積用コンデンサ3が図示の極性に充
電される。エキサイタコイル7の両端には、アノードを
接地側に向けたダイオード9が並列に接続され、エキサ
イタコイル7の図示の破線矢印方向の負の半サイクルの
出力電圧がダイオード9を通して短絡されるようになっ
ている。
【0017】10は内燃機関の点火時期に放電用サイリ
スタ4にトリガ信号を与えるトリガ回路で、本発明で
は、このトリガ回路10が、エキサイタコイルの負(図
示の実線矢印方向)の半サイクルの出力電圧の立上りを
検出して上記トリガ信号を発生するように構成される。
スタ4にトリガ信号を与えるトリガ回路で、本発明で
は、このトリガ回路10が、エキサイタコイルの負(図
示の実線矢印方向)の半サイクルの出力電圧の立上りを
検出して上記トリガ信号を発生するように構成される。
【0018】図1に示した例では、エキサイタコイル7
の出力電圧を整流して直流電圧を発生する電源回路11
と、該電源回路11の出力電圧により駆動信号が与えら
れて導通するように設けられた半導体スイッチ12と、
エキサイタコイル7が正の半サイクルの出力電圧を発生
している期間半導体スイッチ12が導通するのを許容
し、エキサイタコイルが負の半サイクルの電圧を発生す
る期間半導体スイッチ12の導通を阻止するように該半
導体スイッチ12を制御する半導体スイッチ制御回路1
3と、半導体スイッチ12が導通状態から遮断状態にな
る際に生じる電圧の変化を微分してパルス信号を発生す
る微分回路14とによりトリガ回路10が構成され、微
分回路14から得られるパルス信号がトリガ信号として
サイリスタ4のゲートに与えられている。
の出力電圧を整流して直流電圧を発生する電源回路11
と、該電源回路11の出力電圧により駆動信号が与えら
れて導通するように設けられた半導体スイッチ12と、
エキサイタコイル7が正の半サイクルの出力電圧を発生
している期間半導体スイッチ12が導通するのを許容
し、エキサイタコイルが負の半サイクルの電圧を発生す
る期間半導体スイッチ12の導通を阻止するように該半
導体スイッチ12を制御する半導体スイッチ制御回路1
3と、半導体スイッチ12が導通状態から遮断状態にな
る際に生じる電圧の変化を微分してパルス信号を発生す
る微分回路14とによりトリガ回路10が構成され、微
分回路14から得られるパルス信号がトリガ信号として
サイリスタ4のゲートに与えられている。
【0019】図示の半導体スイッチ12は、電源回路1
1の正極性側の出力端子に抵抗19を通してコレクタが
接続されるとともにエミッタが電源回路11の負極性側
の出力端子に接続されたNPNトランジスタ20により
構成されている。
1の正極性側の出力端子に抵抗19を通してコレクタが
接続されるとともにエミッタが電源回路11の負極性側
の出力端子に接続されたNPNトランジスタ20により
構成されている。
【0020】また半導体スイッチ制御回路13は、電源
回路11の出力電圧でトランジスタ20にベース電流を
与えて該トランジスタ20を導通状態にするトランジス
タ駆動回路21と、トランジスタ20のベースエミッタ
間に対して並列に接続されて該トランジスタ20にベー
ス電流が与えられる際に電源回路11の出力でトランジ
スタ20のベース側に位置する端子が正極性になるよう
に充電されるトリガ制御用コンデンサ22と、エキサイ
タコイル7が負の半サイクルの出力電圧を発生したとき
にトリガ制御用コンデンサ22を放電させてトランジス
タ20を遮断状態にするトランジスタ遮断回路23とに
より構成されている。
回路11の出力電圧でトランジスタ20にベース電流を
与えて該トランジスタ20を導通状態にするトランジス
タ駆動回路21と、トランジスタ20のベースエミッタ
間に対して並列に接続されて該トランジスタ20にベー
ス電流が与えられる際に電源回路11の出力でトランジ
スタ20のベース側に位置する端子が正極性になるよう
に充電されるトリガ制御用コンデンサ22と、エキサイ
タコイル7が負の半サイクルの出力電圧を発生したとき
にトリガ制御用コンデンサ22を放電させてトランジス
タ20を遮断状態にするトランジスタ遮断回路23とに
より構成されている。
【0021】図1の点火装置において、エキサイタコイ
ル7は、機関の回転に同期して図示の実線矢印方向の正
の半サイクルの電圧と破線矢印方向の負の半サイクルの
電圧とを出力する。エキサイタコイル7が正の半サイク
ルの電圧を発生すると、エキサイタコイル7からダイオ
ード8とコンデンサ3と一次コイル1aとを通して電流
が流れ、コンデンサ3が図示の極性に充電される。
ル7は、機関の回転に同期して図示の実線矢印方向の正
の半サイクルの電圧と破線矢印方向の負の半サイクルの
電圧とを出力する。エキサイタコイル7が正の半サイク
ルの電圧を発生すると、エキサイタコイル7からダイオ
ード8とコンデンサ3と一次コイル1aとを通して電流
が流れ、コンデンサ3が図示の極性に充電される。
【0022】エキサイタコイル7が電圧を発生すると、
電源回路11が該エキサイタコイル7の出力電圧を整流
して直流電圧を発生する。電源回路11が直流電圧を発
生するとトランジスタ駆動回路21を通してトランジス
タ20にベース電流が与えられるため、該トランジスタ
20が導通する。トランジスタ20にベース電流が与え
られる際に、電源回路11の出力でトリガ制御用コンデ
ンサ22が図示の極性に充電される。
電源回路11が該エキサイタコイル7の出力電圧を整流
して直流電圧を発生する。電源回路11が直流電圧を発
生するとトランジスタ駆動回路21を通してトランジス
タ20にベース電流が与えられるため、該トランジスタ
20が導通する。トランジスタ20にベース電流が与え
られる際に、電源回路11の出力でトリガ制御用コンデ
ンサ22が図示の極性に充電される。
【0023】エキサイタコイル7が負の半サイクルの電
圧を発生すると、トリガ制御用コンデンサ22が放電さ
せられるため、トランジスタ20が遮断状態になり、そ
の際にトランジスタ20のコレクタエミッタ間に生じる
電圧の変化が微分回路14に与えられる。微分回路14
は、トランジスタ20のコレクタエミッタ間に生じる電
圧の変化を微分してパルス信号を発生し、該パルス信号
を放電用サイリスタ4のゲートにトリガ信号として与え
る。サイリスタ4にトリガ信号が与えられると、該サイ
リスタ4が導通するため、点火エネルギ蓄積用コンデン
サ3の電荷がサイリスタ4と点火コイルの一次コイル1
aとを通して放電し、該点火コイルの二次コイル1bに
点火用の高電圧が誘起する。この高電圧は点火プラグ2
に印加されるため、該点火プラグに火花が生じ、機関が
点火される。
圧を発生すると、トリガ制御用コンデンサ22が放電さ
せられるため、トランジスタ20が遮断状態になり、そ
の際にトランジスタ20のコレクタエミッタ間に生じる
電圧の変化が微分回路14に与えられる。微分回路14
は、トランジスタ20のコレクタエミッタ間に生じる電
圧の変化を微分してパルス信号を発生し、該パルス信号
を放電用サイリスタ4のゲートにトリガ信号として与え
る。サイリスタ4にトリガ信号が与えられると、該サイ
リスタ4が導通するため、点火エネルギ蓄積用コンデン
サ3の電荷がサイリスタ4と点火コイルの一次コイル1
aとを通して放電し、該点火コイルの二次コイル1bに
点火用の高電圧が誘起する。この高電圧は点火プラグ2
に印加されるため、該点火プラグに火花が生じ、機関が
点火される。
【0024】エキサイタコイル7の無負荷誘起電圧の負
の半サイクルが立上る回転角度位置は回転速度が変化し
ても一定であるが、エキサイタコイル7の正の半サイク
ルの出力電圧で点火エネルギ蓄積用コンデンサ3を充電
する場合には、エキサイタコイルの負の半サイクルの出
力電圧が立上る回転角度位置が、回転速度の上昇に伴っ
て遅れる傾向になる。従って、本発明のようにエキサイ
タコイルの負の半サイクルの出力電圧の立上りを検出し
てトリガ信号を発生させるようにすると、回転速度の上
昇に伴って点火時期が遅れる点火特性を得ることができ
る。このような点火特性が得られると、スロットルバル
ブの開度の増大に伴って磁石発電機の固定子台板を回動
させて、エキサイタコイルの出力電圧の発生位相を進角
させる構成をとった場合に、中速時の点火時期を過進角
の状態にすることなく、低速時に点火時期が遅れ過ぎる
のを防ぐことができる。
の半サイクルが立上る回転角度位置は回転速度が変化し
ても一定であるが、エキサイタコイル7の正の半サイク
ルの出力電圧で点火エネルギ蓄積用コンデンサ3を充電
する場合には、エキサイタコイルの負の半サイクルの出
力電圧が立上る回転角度位置が、回転速度の上昇に伴っ
て遅れる傾向になる。従って、本発明のようにエキサイ
タコイルの負の半サイクルの出力電圧の立上りを検出し
てトリガ信号を発生させるようにすると、回転速度の上
昇に伴って点火時期が遅れる点火特性を得ることができ
る。このような点火特性が得られると、スロットルバル
ブの開度の増大に伴って磁石発電機の固定子台板を回動
させて、エキサイタコイルの出力電圧の発生位相を進角
させる構成をとった場合に、中速時の点火時期を過進角
の状態にすることなく、低速時に点火時期が遅れ過ぎる
のを防ぐことができる。
【0025】
【実施例】以下図1にブロックで示した各部の構成例を
本発明の実施例を用いて詳細に説明する。
本発明の実施例を用いて詳細に説明する。
【0026】図2は、図1にブロックで示した部分の構
成を具体的に示した本発明の実施例の回路図であり、図
2において図1の各部と同等の部分にはそれぞれ同一の
符合を付してある。図2において、1は点火コイル、2
は点火プラグ、3は点火エネルギ蓄積用コンデンサ、4
は放電用サイリスタ、7はエキサイタコイルであり、点
火コイル1と点火エネルギ蓄積用コンデンサ3と放電用
サイリスタ4とにより、コンデンサ放電式の点火装置の
主回路が構成されている。また電源回路11と、半導体
スイッチ12と、半導体スイッチ制御回路13と、微分
回路14とによりトリガ回路10が構成され、このトリ
ガ回路からサイリスタ4にトリガ信号が与えられる。
成を具体的に示した本発明の実施例の回路図であり、図
2において図1の各部と同等の部分にはそれぞれ同一の
符合を付してある。図2において、1は点火コイル、2
は点火プラグ、3は点火エネルギ蓄積用コンデンサ、4
は放電用サイリスタ、7はエキサイタコイルであり、点
火コイル1と点火エネルギ蓄積用コンデンサ3と放電用
サイリスタ4とにより、コンデンサ放電式の点火装置の
主回路が構成されている。また電源回路11と、半導体
スイッチ12と、半導体スイッチ制御回路13と、微分
回路14とによりトリガ回路10が構成され、このトリ
ガ回路からサイリスタ4にトリガ信号が与えられる。
【0027】トリガ回路10の電源回路11は、エキサ
イタコイル7の非接地側端子にアノードが接続されてエ
キサイタコイルの出力電圧を整流するダイオード15
と、ダイオード15のカソードに一端が接続された充電
抵抗16と、抵抗16の他端と接地間に接続されたコン
デンサ17と、コンデンサ17の両端にアノードを接地
側に向けて並列に接続されたツェナーダイオード18と
からなっていて、コンデンサ17の両端にツェナーダイ
オード18のツェナー電圧により定まる大きさの図示の
極性の直流電圧を発生させる。
イタコイル7の非接地側端子にアノードが接続されてエ
キサイタコイルの出力電圧を整流するダイオード15
と、ダイオード15のカソードに一端が接続された充電
抵抗16と、抵抗16の他端と接地間に接続されたコン
デンサ17と、コンデンサ17の両端にアノードを接地
側に向けて並列に接続されたツェナーダイオード18と
からなっていて、コンデンサ17の両端にツェナーダイ
オード18のツェナー電圧により定まる大きさの図示の
極性の直流電圧を発生させる。
【0028】半導体スイッチ12は、電源回路11の正
極性側の出力端子に一端が接続された抵抗19と、該抵
抗19の他端にコレクタが接続されるとともにエミッタ
が電源回路11の負極性側の出力端子に接続されたNP
Nトランジスタ20とからなっている。
極性側の出力端子に一端が接続された抵抗19と、該抵
抗19の他端にコレクタが接続されるとともにエミッタ
が電源回路11の負極性側の出力端子に接続されたNP
Nトランジスタ20とからなっている。
【0029】半導体スイッチ制御回路13は、トランジ
スタ駆動回路21とトリガ制御用コンデンサ22とトラ
ンジスタ遮断回路23とにより構成されている。
スタ駆動回路21とトリガ制御用コンデンサ22とトラ
ンジスタ遮断回路23とにより構成されている。
【0030】トランジスタ駆動回路21は、電源回路1
1の正極性側の出力端子(コンデンサ17の非接地側端
子)とトランジスタ20のベースとの間に接続された抵
抗24及び25の直列回路からなり、電源回路11の出
力電圧でトランジスタ20にベース電流を与えて該トラ
ンジスタ20を導通状態にする。
1の正極性側の出力端子(コンデンサ17の非接地側端
子)とトランジスタ20のベースとの間に接続された抵
抗24及び25の直列回路からなり、電源回路11の出
力電圧でトランジスタ20にベース電流を与えて該トラ
ンジスタ20を導通状態にする。
【0031】トリガ制御用コンデンサ22は、抵抗24
と抵抗25との接続点とトランジスタ20のエミッタ
(接地)との間に接続されていて、トランジスタ20に
ベース電流が与えられる際に電源回路11の出力で非接
地側(トランジスタ20のベース側)端子が正極性にな
るように充電される。
と抵抗25との接続点とトランジスタ20のエミッタ
(接地)との間に接続されていて、トランジスタ20に
ベース電流が与えられる際に電源回路11の出力で非接
地側(トランジスタ20のベース側)端子が正極性にな
るように充電される。
【0032】トランジスタ遮断回路23は、カソードが
エキサイタコイル7の非接地側端子に接続されたダイオ
ード26と、該ダイオード26のアノードとトリガ制御
用コンデンサ22の非接地側端子との間に接続された抵
抗27とからなっている。このトランジスタ遮断回路
は、エキサイタコイル7が負の半サイクルの出力電圧を
発生したときにトリガ制御用コンデンサ22を放電させ
てトランジスタ20を遮断状態にする。
エキサイタコイル7の非接地側端子に接続されたダイオ
ード26と、該ダイオード26のアノードとトリガ制御
用コンデンサ22の非接地側端子との間に接続された抵
抗27とからなっている。このトランジスタ遮断回路
は、エキサイタコイル7が負の半サイクルの出力電圧を
発生したときにトリガ制御用コンデンサ22を放電させ
てトランジスタ20を遮断状態にする。
【0033】微分回路14は、トランジスタ20のコレ
クタとサイリスタ4のゲートとの間に接続されたコンデ
ンサ28と、該コンデンサ28のサイリスタ側の端子と
接地との間に接続された抵抗29とからなり、トランジ
スタ20が導通状態から遮断状態になるときに該トラン
ジスタ20のコレクタエミッタ間に生ずる電圧の変化を
微分して、抵抗29の両端間にパルス信号を発生させ
る。このパルス信号がトリガ信号としてサイリスタ4の
ゲートに与えられる。
クタとサイリスタ4のゲートとの間に接続されたコンデ
ンサ28と、該コンデンサ28のサイリスタ側の端子と
接地との間に接続された抵抗29とからなり、トランジ
スタ20が導通状態から遮断状態になるときに該トラン
ジスタ20のコレクタエミッタ間に生ずる電圧の変化を
微分して、抵抗29の両端間にパルス信号を発生させ
る。このパルス信号がトリガ信号としてサイリスタ4の
ゲートに与えられる。
【0034】図2の実施例において、エキサイタコイル
7に図示の実線矢印方向の正の半サイクルの出力電圧が
発生すると、該出力電圧により点火エネルギ蓄積用コン
デンサ3が図示の極性に充電される。また、エキサイタ
コイル7の正の半サイクルの出力電圧により電源回路1
1のコンデンサ17がダイオード15及び抵抗16を通
して図示の極性に充電され、コンデンサ17の両端間に
はツェナーダイオード18のツェナー電圧により決まる
一定の直流電圧(電源回路11の出力電圧)が得られ
る。
7に図示の実線矢印方向の正の半サイクルの出力電圧が
発生すると、該出力電圧により点火エネルギ蓄積用コン
デンサ3が図示の極性に充電される。また、エキサイタ
コイル7の正の半サイクルの出力電圧により電源回路1
1のコンデンサ17がダイオード15及び抵抗16を通
して図示の極性に充電され、コンデンサ17の両端間に
はツェナーダイオード18のツェナー電圧により決まる
一定の直流電圧(電源回路11の出力電圧)が得られ
る。
【0035】電源回路11が出力電圧を発生すると、ト
ランジスタ駆動回路21の抵抗24,25を通してトラ
ンジスタ20にベース電流が与えられるため該トランジ
スタが導通する。またこのときトリガ制御用コンデンサ
22が図示の極性に充電されて、エキサイタコイル7に
正の半サイクルの出力電圧が発生している間トランジス
タ20が導通状態に保持される。そのため、放電用サイ
リスタ4のゲートにはトリガ信号が与えられず、該サイ
リスタ4は遮断状態に保たれる。
ランジスタ駆動回路21の抵抗24,25を通してトラ
ンジスタ20にベース電流が与えられるため該トランジ
スタが導通する。またこのときトリガ制御用コンデンサ
22が図示の極性に充電されて、エキサイタコイル7に
正の半サイクルの出力電圧が発生している間トランジス
タ20が導通状態に保持される。そのため、放電用サイ
リスタ4のゲートにはトリガ信号が与えられず、該サイ
リスタ4は遮断状態に保たれる。
【0036】次いでエキサイタコイル7の負の半サイク
ルの出力電圧が立上ると、トリガ制御用コンデンサ22
が、コンデンサ22→トランジスタ遮断回路の抵抗27
及びダイオード26→エキサイタコイル7→コンデンサ
22の経路で放電するため、トランジスタ20が遮断状
態にされる。トランジスタ20が遮断状態にされると、
該トランジスタのコレクタエミッタ間の電圧が電源回路
11の出力電圧まで急上昇する。微分回路14はこの電
圧の変化を微分して、抵抗29の両端間にパルス状の信
号電圧を発生する。このパルス状の信号電圧がトリガ信
号としてサイリスタ4のゲートに与えられるため、サイ
リスタ4が導通し、点火エネルギ蓄積用コンデンサ3の
電荷が該サイリスタ4を通して点火コイルの一次コイル
1aに放電する。その際に点火コイルの二次コイル1b
に高電圧が発生して、点火プラグ2に火花が飛ぶ。トラ
ンジスタ20は、エキサイタコイル7に負の半サイクル
の出力電圧が発生している間遮断状態に保たれ、エキサ
イタコイル7に正の半サイクルの出力電圧が発生すると
再び導通状態に戻る。
ルの出力電圧が立上ると、トリガ制御用コンデンサ22
が、コンデンサ22→トランジスタ遮断回路の抵抗27
及びダイオード26→エキサイタコイル7→コンデンサ
22の経路で放電するため、トランジスタ20が遮断状
態にされる。トランジスタ20が遮断状態にされると、
該トランジスタのコレクタエミッタ間の電圧が電源回路
11の出力電圧まで急上昇する。微分回路14はこの電
圧の変化を微分して、抵抗29の両端間にパルス状の信
号電圧を発生する。このパルス状の信号電圧がトリガ信
号としてサイリスタ4のゲートに与えられるため、サイ
リスタ4が導通し、点火エネルギ蓄積用コンデンサ3の
電荷が該サイリスタ4を通して点火コイルの一次コイル
1aに放電する。その際に点火コイルの二次コイル1b
に高電圧が発生して、点火プラグ2に火花が飛ぶ。トラ
ンジスタ20は、エキサイタコイル7に負の半サイクル
の出力電圧が発生している間遮断状態に保たれ、エキサ
イタコイル7に正の半サイクルの出力電圧が発生すると
再び導通状態に戻る。
【0037】上記のように、トリガ回路10はエキサイ
タコイル7の負の半サイクルの出力電圧の立上りを検出
してトリガ信号を発生するため、点火時期はエキサイタ
コイル7の出力電圧が負方向に立上る時の回転角度位置
となる。
タコイル7の負の半サイクルの出力電圧の立上りを検出
してトリガ信号を発生するため、点火時期はエキサイタ
コイル7の出力電圧が負方向に立上る時の回転角度位置
となる。
【0038】図3は、上記の実施例により得られる磁石
発電機の回転速度Nと点火時期θとの関係を示す進角特
性の一例を示したものである。本発明によれば、同図に
示すように、回転速度Nの上昇に伴って点火時期θが遅
れていく特性が得られる。
発電機の回転速度Nと点火時期θとの関係を示す進角特
性の一例を示したものである。本発明によれば、同図に
示すように、回転速度Nの上昇に伴って点火時期θが遅
れていく特性が得られる。
【0039】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、点火時
期を定めるためにパルサコイル等の特別な信号発生装置
を設ける必要がないので、点火装置の構成を簡単にする
ことができる。
期を定めるためにパルサコイル等の特別な信号発生装置
を設ける必要がないので、点火装置の構成を簡単にする
ことができる。
【0040】また本発明によれば、回転速度の上昇に伴
って点火時期が遅れていく点火特性が得られるので、磁
石発電機の固定子をスロットルレバーと連動して回動す
る台板に取り付けて、スロットルバルブ開度の増大に伴
って点火時期を機械的に進角させる構成をとる場合に、
中速領域での点火時期を過進角の状態にすることなく、
低速時の点火時期を適正な時期に設定することができ、
低速時に点火時期が遅れ過ぎて、機関の動作が不安定に
なるのを防ぐことができる。
って点火時期が遅れていく点火特性が得られるので、磁
石発電機の固定子をスロットルレバーと連動して回動す
る台板に取り付けて、スロットルバルブ開度の増大に伴
って点火時期を機械的に進角させる構成をとる場合に、
中速領域での点火時期を過進角の状態にすることなく、
低速時の点火時期を適正な時期に設定することができ、
低速時に点火時期が遅れ過ぎて、機関の動作が不安定に
なるのを防ぐことができる。
【図1】本発明の構成を一部ブロック図で表わした回路
図である。
図である。
【図2】本発明の実施例を示す回路図である。
【図3】本発明の実施例で得られる進角特性を示す線図
である。
である。
【図4】従来例を示した回路図である。
【図5】従来例における進角特性を示した線図である。
1 点火コイル 1a 一次コイル 1b 二次コイル 2 点火プラグ 3 点火エネルギ蓄積用コンデンサ 4 放電用サイリスタ 7 エキサイタコイル 10 トリガ回路 11 電源回路 12 半導体スイッチ 13 半導体スイッチ制御回路 14 微分回路 20 NPNトランジスタ 21 トランジスタ駆動回路 22 トリガ制御用コンデンサ 23 トランジスタ遮断回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−230563(JP,A) 特開 平7−279804(JP,A) 特開 昭59−113261(JP,A) 実開 昭62−101069(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02P 3/08 302 F02P 5/155
Claims (4)
- 【請求項1】 内燃機関に取り付けられた磁石発電機内
に設けられたエキサイタコイルと、点火コイルと、前記
点火コイルの一次側に設けられて前記エキサイタコイル
の正の半サイクルの出力電圧で一方の極性に充電される
点火エネルギ蓄積用コンデンサと、導通した際に前記点
火エネルギ蓄積用コンデンサの電荷を点火コイルの一次
コイルに放電させるように設けられた放電用サイリスタ
と、内燃機関の点火時期に前記サイリスタにトリガ信号
を与えるトリガ回路とを備えたコンデンサ放電式内燃機
関用点火装置において、 前記トリガ回路は、前記エキサイタコイルの負の半サイ
クルの出力電圧の立上りを検出して前記トリガ信号を発
生する回路からなっていることを特徴とするコンデンサ
放電式内燃機関用点火装置。 - 【請求項2】 内燃機関に取り付けられた磁石発電機内
に設けられたエキサイタコイルと、点火コイルと、前記
点火コイルの一次側に設けられて前記エキサイタコイル
の正の半サイクルの出力電圧で一方の極性に充電される
点火エネルギ蓄積用コンデンサと、導通した際に前記点
火エネルギ蓄積用コンデンサの電荷を点火コイルの一次
コイルに放電させるように設けられた放電用サイリスタ
と、内燃機関の点火時期に前記サイリスタにトリガ信号
を与えるトリガ回路とを備えたコンデンサ放電式内燃機
関用点火装置において、 前記トリガ回路は、 前記エキサイタコイルが正の半サイクルの出力電圧を発
生している期間導通状態に保持され、前記エキサイタコ
イルが負の半サイクルの出力電圧を発生している期間遮
断状態に保持されるように設けられた半導体スイッチ
と、 前記半導体スイッチが導通状態から遮断状態になったと
きに生じる電圧の変化を微分してパルス信号を発生する
微分回路とを具備し、 前記微分回路から得られるパルス信号が前記トリガ信号
として前記サイリスタに与えられていることを特徴とす
るコンデンサ放電式内燃機関用点火装置。 - 【請求項3】 内燃機関に取り付けられた磁石発電機内
に設けられたエキサイタコイルと、点火コイルと、前記
点火コイルの一次側に設けられて前記エキサイタコイル
の正の半サイクルの出力電圧で一方の極性に充電される
点火エネルギ蓄積用コンデンサと、導通した際に前記点
火エネルギ蓄積用コンデンサの電荷を点火コイルの一次
コイルに放電させるように設けられた放電用サイリスタ
と、内燃機関の点火時期に前記サイリスタにトリガ信号
を与えるトリガ回路とを備えたコンデンサ放電式内燃機
関用点火装置において、 前記トリガ回路は、 前記エキサイタコイルの出力電圧を整流して直流電圧を
発生する電源回路と、 前記電源回路の出力電圧により駆動信号が与えられて導
通するように設けられた半導体スイッチと、 前記エキサイタコイルが正の半サイクルの出力電圧を発
生している期間前記半導体スイッチが導通するのを許容
し、前記エキサイタコイルが負の半サイクルの出力電圧
を発生する期間は前記半導体スイッチの導通を阻止する
ように前記半導体スイッチを制御する半導体スイッチ制
御回路と、 前記半導体スイッチが導通状態から遮断状態になる際に
生じる電圧の変化を微分してパルス信号を発生する微分
回路とを具備し、 前記微分回路から得られるパルス信号が前記トリガ信号
として前記サイリスタのゲートに与えられることを特徴
とするコンデンサ放電式内燃機関用点火装置。 - 【請求項4】 内燃機関に取り付けられた磁石発電機内
に設けられたエキサイタコイルと、点火コイルと、前記
点火コイルの一次側に設けられて前記エキサイタコイル
の正の半サイクルの出力電圧で一方の極性に充電される
点火エネルギ蓄積用コンデンサと、導通した際に前記点
火エネルギ蓄積用コンデンサの電荷を点火コイルの一次
コイルに放電させるように設けられた放電用サイリスタ
と、内燃機関の点火時期に前記サイリスタにトリガ信号
を与えるトリガ回路とを備えたコンデンサ放電式内燃機
関用点火装置において、 前記トリガ回路は、 前記エキサイタコイルの出力電圧を整流して直流電圧を
発生する電源回路と、 前記電源回路の正極性側の出力端子に抵抗を通してコレ
クタが接続されるとともにエミッタが前記電源回路の負
極性側の出力端子に接続されたNPNトランジスタと、 前記電源回路の出力電圧で前記トランジスタにベース電
流を与えて該トランジスタを導通状態にするトランジス
タ駆動回路と、 前記トランジスタのベースエミッタ間に対して並列に接
続されて前記トランジスタにベース電流が与えられる際
に前記電源回路の出力で前記トランジスタのベース側に
位置する端子が正極性になるように充電されるトリガ制
御用コンデンサと、 前記エキサイタコイルが負の半サイクルの出力電圧を発
生したときに前記トリガ制御用コンデンサを放電させて
前記トランジスタを遮断状態にするトランジスタ遮断回
路と、 前記トランジスタが導通状態から遮断状態になったとき
に生じる電圧の変化を微分してパルス信号を発生する微
分回路とを具備し、 前記微分回路から得られるパルス信号が前記トリガ信号
として前記サイリスタのゲートに与えられていることを
特徴とするコンデンサ放電式内燃機関用点火装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07332262A JP3134751B2 (ja) | 1995-12-20 | 1995-12-20 | コンデンサ放電式内燃機関用点火装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07332262A JP3134751B2 (ja) | 1995-12-20 | 1995-12-20 | コンデンサ放電式内燃機関用点火装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09170539A JPH09170539A (ja) | 1997-06-30 |
JP3134751B2 true JP3134751B2 (ja) | 2001-02-13 |
Family
ID=18252986
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP07332262A Expired - Fee Related JP3134751B2 (ja) | 1995-12-20 | 1995-12-20 | コンデンサ放電式内燃機関用点火装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3134751B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101512122B (zh) | 2006-09-13 | 2012-09-05 | 博格华纳公司 | 排出空气冷却器在涡轮增压器中的整合 |
-
1995
- 1995-12-20 JP JP07332262A patent/JP3134751B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JPH09170539A (ja) | 1997-06-30 |
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