JP3097457B2 - 内燃機関用点火装置 - Google Patents

内燃機関用点火装置

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JP3097457B2
JP3097457B2 JP06131690A JP13169094A JP3097457B2 JP 3097457 B2 JP3097457 B2 JP 3097457B2 JP 06131690 A JP06131690 A JP 06131690A JP 13169094 A JP13169094 A JP 13169094A JP 3097457 B2 JP3097457 B2 JP 3097457B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンデンサ放電式の内
燃機関用点火装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】2サイクル内燃機関においては、例えば
図12に示したように、低速領域で回転を安定させるた
めに点火位置θi を一定とし、機関の中高速領域では点
火位置を回転数N[rpm]の上昇に伴って進角させ、
機関の高速領域で出力を向上させるために点火位置を遅
角させる点火特性が必要とされる。
【0003】また4サイクル機関においても、機関の過
回転を防止する場合には、中高速領域で点火位置を進角
させた後、制御回転数以上の高速領域で点火位置を遅角
させる特性が必要とされる。
【0004】従来コンデンサ放電式の点火装置におい
て、上記のように進角及び遅角特性を有する点火特性を
得る場合には、図11に示すような構成がとられてい
た。図11において、1は1次コイル1a及び2次コイ
ル1bの一端が接地された点火コイル、2は点火コイル
1の1次コイルの非接地側の端子に一端が接続された点
火エネルギ蓄積用コンデンサ、3はコンデンサ2の他端
と接地間にカソードを接地側に向けて接続された放電用
スイッチとしてのサイリスタである。また4は内燃機関
に取り付けられた磁石発電機内に設けられて機関の回転
と同期して交流電圧を誘起するエキサイタコイルで、エ
キサイタコイル4の一端はダイオード5を通してコンデ
ンサ3の他端に接続されている。
【0005】エキサイタコイル4の他端と接地間に電源
回路6が接続され、エキサイタコイル4の一端と接地間
にダイオード7が接続されている。電源回路6は電源コ
ンデンサと該電源コンデンサの両端の電圧を一定値に保
つように制御する制御回路とを備えていて、エキサイタ
コイル4が図示の破線矢印方向の負の半サイクルの電圧
を発生したときに、エキサイタコイル4→電源回路6→
ダイオード7→エキサイタコイル4の経路で電流が流れ
て電源回路内の電源コンデンサが充電される。8は機関
に取り付けられた信号発電機内に設けられた信号コイル
で、この信号コイルは機関の最大進角位置及び最小進角
位置でそれぞれ極性が異なるパルス状の信号を出力す
る。信号コイル8の出力は波形整形回路9に与えられて
所定の積分区間を定める矩形波状の制御信号に変換さ
れ、この制御信号が進角制御回路10及び遅角制御回路
11に与えられている。進角制御回路10は、波形整形
回路9から与えられる制御信号により定められる期間積
分演算を行うことにより得た積分電圧を所定の参照電圧
と比較することにより、回転数に応じて立ち上がり位置
が進角していく進角用信号を発生する。また遅角制御回
路11は、波形整形回路9から与えられる制御信号によ
り定められる期間所定の積分演算を行って得た積分電圧
を所定の電圧と比較することにより、低速領域から高速
領域の設定回転数までは最大進角位置で立ち上がり、設
定回転数を超える領域で回転数に応じて立ち上がり位置
が遅角していく遅角用信号を発生する。進角制御回路1
0及び遅角制御回路11からそれぞれ得られる進角用信
号及び遅角用信号は信号処理回路12に入力され、該信
号処理回路からサイリスタ3のゲートに点火信号Vi が
与えられる。信号処理回路12は例えばアンド回路から
なっていて、進角用信号及び遅角用信号の双方が発生し
たときにサイリスタ3に点火信号を与える。波形整形回
路9、進角制御回路10、遅角制御回路11及び信号処
理回路12の電源端子には、電源回路6から直流定電圧
が与えられている。点火コイル1の2次コイル1bの非
接地側端子は機関のシリンダに取り付けられた点火プラ
グ13の非接地側端子に接続されている。
【0006】図11の点火装置においては、点火コイル
1と、コンデンサ2と、サイリスタ(放電用スイッチ)
3と、ダイオード5と、点火プラグ13とにより、コン
デンサ放電式の点火回路14´が構成されている。また
電源回路6と波形整形回路9と、進角制御回路10と、
遅角制御回路11と、信号処理回路12とにより、点火
信号供給回路15´が構成されている。
【0007】図11に示した点火装置においては、エキ
サイタコイル4の正の半サイクルの出力電圧でダイオー
ド5を通してコンデンサ2が図示の極性に充電される。
点火信号供給回路15´からサイリスタ3に点火信号が
与えられると該サイリスタ3が導通してコンデンサ2の
電荷を点火コイル1の1次コイルに放電させる。これに
より点火コイルの2次コイル1bに高電圧を誘起し、該
高電圧により点火プラグ13に火花を生じさせる。
【0008】機関の低速領域から高速領域にかけては、
進角制御回路10が発生する進角用信号の立上がり位置
でサイリスタ3に点火信号が与えられる。進角用信号の
立上がり位置は回転数の上昇に伴って進角していくた
め、点火位置は進角していく。回転数が高速領域に設定
された設定回転数を超えると、遅角制御回路11が発生
する遅角制御用信号の立上がり位置が最大進角位置から
最小進角位置へと遅角していく(このとき進角用信号は
最大進角位置で立上がる状態にある)ため、該遅角制御
用信号の立上がり位置で、点火信号が与えられるように
なり、点火位置は回転数の上昇に伴って遅角していく。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】図11に示した点火装
置によれば、進角特性と遅角特性との双方を得ることが
できる上に、点火位置を高精度で制御することができ
る。しかしながら従来のこの種の点火装置では、複雑な
積分演算回路からなる進角制御回路及び遅角制御回路を
必要とするため、点火装置の構造が複雑になってコスト
が高くなるという問題があり、低コストでしかも同等の
性能が要求される市場のニーズに応えることができない
という問題があった。
【0010】本発明の目的は、簡単な構成で進角特性及
び遅角特性を得ることができるようにしたコンデンサ放
電式の内燃機関用点火装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、コンデンサ放
電式の内燃機関用点火装置に係わるもので、内燃機関に
取り付けられた磁石式交流発電機内に設けられて一端が
接地されたエキサイタコイル4と、1次コイルの一端が
点火コイル接地用ダイオード16を通して接地され2次
コイルの一端が接地された点火コイル1と点火コイルの
1次コイルの他端に一端が接続された点火エネルギ蓄積
用コンデンサ2とコンデンサ2の他端にアノードが接続
され、点火コイル一次コイルの一端にカソードが接続さ
れてゲー トに点火信号が与えられた時に導通するサイリ
スタ3とコンデンサ2の他端とエキサイタコイル4の他
端との間にアノードをエキサイタコイル側に向けて接続
されたコンデンサ充電用ダイオード5とを備えた点火回
路14と、サイリスタ3のゲートにカソードが接続され
た点火信号供給用ダイオード21と該点火信号供給用ダ
イオード側にアノードを向けた状態で該点火信号供給用
ダイオードのアノードと接地間に接続された第1の点火
信号供給用ツェナーダイオード22とサイリスタのカソ
ードにアノードが接続されエキサイタコイルの他端にカ
ソードが接続された信号帰還用ダイオード24とを備え
てエキサイタコイル4の一方の半サイクルの出力電圧が
前記第1の点火信号供給用ツェナーダイオード22のツ
ェナー電圧に達した時に前記サイリスタ3に点火信号を
与える進角遅角用トリガ回路25と、内燃機関に取り付
けられた信号発電機内に設けられて一端が接地され、機
関の一定の回転角度位置でパルス状の信号を発生する信
号コイル8と、前記信号コイル8の他端と前記サイリス
タ3のゲートとの間にカソードを信号コイル8側に向け
て接続された第2の点火信号供給用ツェナーダイオード
26を備えて前記信号コイルが発生する信号により前記
サイリスタに点火信号を与える定位置トリガ回路28
と、前記エキサイタコイル4の他端にアノードが接続さ
れた回転数範囲検出用ダイオード31と一端が接地され
他端が充電時定数調整用抵抗32を通して前記回転数範
囲検出用ダイオード31のカソードに接続された回転数
範囲検出用コンデンサ33と前記回転数範囲検出用コン
デンサ33の両端に並列に接続された放電用抵抗34
と、前記信号コイル8の他端にアノードが接続された信
号側路用ダイオード35と、前記信号側路用ダイオード
のカソードにコレクタが接続されエミッタが接地された
信号側路用トランジスタ36と前記トランジスタ36の
ベースと前記回転数範囲検出用コンデンサ33の他端と
の間にアノードを該トランジスタ側に向けて接続された
信号側路用トランジスタ駆動用ツェナーダイオード37
とを備えていて、内燃機関の回転数が設定された範囲に
あって、回転数範囲検出用コンデンサの両端の電圧が前
記信号側路用トランジスタ駆動用ツェナーダイオードの
ツェナー電圧を超えているときに定位置トリガ回路から
放電用スイッチに点火信号が与えられるのを阻止する定
位置トリガ阻止回路39とにより構成される。 本発明に
係わる内燃機関用点火装置はまた、内燃機関に取り付け
られた磁石式交流発電機内に設けられて一端が接地され
たエキサイタコイル4と、1次コイルの一端が点火コイ
ル接地用ダイオード16を通して接地され2次コイルの
一端が接地された点火コイル1と前記点火コイル1の1
次コイルの他端に一端が接続された点火エネルギ蓄積用
コンデンサ2と前記コンデンサの他端にアノードが接続
され前記点火コイルの一次コイルの一端にカソードが接
続されたサイリスタ3と前記コンデンサ2の他端とエキ
サイタコイル4の他端との間にアノードをエキサイタコ
イル側に向けて接続されたコンデンサ充電用ダイオード
5とを備えた点火回路14と、サイリスタ3のゲートに
カソードが接続された点火信号供給用ダイオード21と
該点火信号供給用ダイオード側にアノードを向けた状態
で該点火信号供給用ダイオードのアノードと接地間に接
続された第1の点火信号供給用ツェナーダイオード22
とサイリスタ3のカソードにアノードが接続され前記エ
キサイタコイル4の他端にカソードが接続された信号帰
還用ダイオード24とを備えて、エキサイタコイルの一
方の半サイクルの出力電圧が一定のトリガレベルに達し
た時にサイリスタのゲートに点火信号を与える進角遅角
用トリガ回路25と、内燃機関に取り付けられた信号発
電機内に設けられて一端が接地され、機関の一定の回転
角度位置でパルス状の信号を発生する信号コイル8と、
信号コイル8の他端とサイリスタ3のゲートとの間にカ
ソードを信号コイル側に向けて接続された第2の点火信
号供給用ツェナーダイオード26を備えて信号コイル8
が発生する信号によりサイリスタ3に点火信号を与える
定位置トリガ回路と、エキサイタコイルの他端にアノー
ドが接続された回転数範囲検出用ダイオード31と一端
が接地され他端が充電時定数調整用抵抗32を通して回
転数範囲検出用ダイオード31のカソードに接続された
回転数範囲検出用コンデンサ33と回転数範囲検出用コ
ンデンサ33の両端に並列に接続された放電用抵抗34
と信号コイル8の他端にアノードが接続された信号側路
用ダイオード35と信号側路用ダイオード35のカソー
ドにコレクタが接続されエミッタが接地された信号側路
用トランジスタ36と信号側路用トランジスタ36のベ
ース及びエミッタにそれぞれコレクタ及びエミッタが接
続された制御用トランジスタ40と制御用トランジスタ
40のベースと回転数範囲検出用コンデンサ33の他端
との間にアノードを該制御用ト ランジスタ40側に向け
て接続されたトランジスタ駆動用ツェナーダイオード3
7とを備えていて、内燃機関の回転数が設定された範囲
にあって回転数範囲検出用コンデンサの両端の電圧が信
号側路用トランジスタ駆動用ツェナーダイオードのツェ
ナー電圧未満になっているときに定位置トリガ回路から
前記放電用スイッチに点火信号が与えられるのを阻止す
る定位置トリガ阻止回路39とにより構成することもで
きる。
【0012】
【作用】上記の点火装置において、定位置トリガ回路か
サイリスタに点火信号が与えられる状態では、定位置
トリガ回路から与えられる点火信号及び進角遅角用トリ
ガ回路から与えられる点火信号の内先に発生した点火信
号によりサイリスタがトリガされて点火動作が行われ
る。また定位置トリガ阻止回路の働きにより定位置トリ
ガ回路から点火信号が与えられるのが阻止されている状
態では、進角遅角用トリガ回路からサイリスタに点火信
号が与えられたときに点火動作が行われる。一般にエキ
サイタコイルの出力電圧は、機関の回転数の上昇に伴っ
て上昇してある回転数でピークに達し、回転数が更に上
昇すると逆に低下していく。したがってエキサイタコイ
ルの出力電圧が一定のトリガレベルに達したときにサイ
リスタに点火信号を与えるようにすると、回転数Nに対
する点火位置θiの特性(点火特性)は、図5に破線で
示したようになる。即ち、回転数Nがある回転数N3に
達するまでの間は進角特性(回転数の上昇に伴って点火
位置が進角していく特性)が得られ、回転数N3 を超え
る範囲では遅角特性(回転数の上昇に伴って点火位置が
遅角していく特性)が得られる。
【0013】これに対し、信号発電機は常に一定の回転
角度位置でパルス状の信号を発生するため、信号発電機
から定位置トリガ回路を通して与えられる点火信号の発
生位置θ1 は回転数の如何に係わりなくほぼ一定とな
り、定位置トリガ回路から点火信号を与えた場合の点火
特性は、図5に鎖線で示したようになる。
【0014】上記のように構成すると、定位置トリガ回
路が点火信号の供給を開始する回転数と定位置トリガ阻
止回路の設定回転数範囲とエキサイタコイルの出力特性
とを適宜に設定することにより、回転数に応じて点火位
置が進角または遅角する領域と、回転数の如何に係わり
なく点火位置が一定になる領域とを適宜に設定して種々
の点火特性を得ることができる。
【0015】例えば、図5に示したように、進角遅角用
トリガ回路が点火信号の供給を開始し得る状態になる回
転数をNo 、定位置トリガ回路が点火信号の供給を開始
する回転数をN1 、進角遅角用トリガ回路から与えられ
る点火信号の発生位置が定位置トリガ回路から与えられ
る点火信号の発生位置に一致する回転数をN2 、進角遅
角用トリガ回路から与えられる点火信号の発生位置が最
大進角位置に一致する回転数をN3 、進角用トリガ回路
から与えられる点火信号の発生位置が遅角していく過程
で定位置トリガ回路から与えられる点火信号の発生位置
に一致する回転数をN4 とした場合に、定位置トリガ阻
止回路の設定回転数範囲をN≧N2 とすると、図5に実
線で示したように、回転数がNo からN1 までの領域で
回転数の上昇に伴って点火位置が進角した後回転数N1
で定位置トリガ回路からの点火信号の発生位置まで点火
位置がステップ状に進角し、回転数N1 からN2 までの
領域で点火位置が一定の位置θ1 に固定された後、回転
数N2 からN3 までの領域で点火位置が進角し、回転数
N3 を超える領域で点火位置が遅角していく点火特性を
得ることができる。
【0016】また定位置トリガ回路が点火信号を発生し
始める回転数N1 を進角遅角用トリガ回路が点火信号の
発生を開始する回転数よりも低く設定すると、図6に実
線で示したような特性を得ることができる。
【0017】図5や図6に示した点火特性は、2サイク
ル機関を点火するために適当なものである。
【0018】更に、定位置トリガ阻止回路の設定回転数
範囲を図7のN2 ≦N≦N5 に設定すると、同図に実線
で示したように、設定回転数N5 で再びステップ状に進
角する特性を得ることができる。
【0019】また定位置トリガ阻止回路の設定回転数範
囲を図8のN≦N2 に設定した場合には、同図に実線で
示したような点火特性を得ることができ、定位置トリガ
阻止回路の設定回転数範囲を図9のN≦N2 及びN≧N
5 の範囲に設定した場合には、同図に実線で示したよう
な点火特性を得ることができる。
【0020】本発明においては、定位置トリガ回路と進
角遅角用トリガ回路と定位置トリガ阻止回路とを必要と
するが、定位置トリガ回路及び進角遅角用トリガ回路
は、信号発電機の出力またはエキサイタコイルの出力が
それぞれ所定のレベルに達したときに信号を出力する回
路であればよく、積分演算を行う回路のように構成が複
雑になることがない。また定位置トリガ阻止回路は、機
関の回転数が所定の範囲にあるときに定位置トリガ回路
から点火信号が出力されるのを阻止する回路であればよ
く、簡単な回転数の検出回路と点火信号の供給を制御す
るためのスイッチとにより構成できるため、その構成が
特に複雑になることはない。
【0021】したがって、本発明によれば、積分演算に
より点火位置を演算するようにした従来の点火装置に比
べて簡単な構成で進角及び遅角特性を得ることができる
点火装置を提供することができる。
【0022】
【実施例】図1は本発明の実施例の構成を示したもの
で、同図において1は点火コイル、2は点火エネルギ蓄
積用コンデンサ、3は放電用スイッチを構成する放電用
サイリスタ、4は機関に取り付けられた磁石発電機内に
設けられて一端が接地されたエキサイタコイル、5はエ
キサイタコイル4からコンデンサ2に充電電流を流すコ
ンデンサ充電用ダイオードであり、これらは図11に示
した従来の装置で用いられていたものと同様である。図
11に示した例では点火コイル1の1次コイルの一端が
サイリスタ3のカソードとともに直接接地されていた
が、本実施例では、点火コイルの1次コイルの一端とサ
イリスタ3のカソードとの接続点が点火コイル接地用ダ
イオード16を通して接地されている。
【0023】また本実施例では、ダイオード5のカソー
ドに、アノードが接地されたダイオード17のカソード
が接続され、点火コイル1とコンデンサ2とサイリスタ
3と点火プラグ13とダイオード5,16及び17とに
よりコンデンサ放電式の点火回路14が構成されてい
る.放電用サイリスタ3のゲートには点火信号供給用ダ
イオード21のカソードが接続され、ダイオード21の
アノードはカソードが接地された第1の点火信号供給用
ツェナーダイオード22のアノードに接続されている。
ツェナーダイオード22のカソードとサイリスタ3のカ
ソードとの間に抵抗23が接続され、サイリスタ3のカ
ソードとエキサイタコイル4の非接地側端子との間にカ
ソードをエキサイタコイル側に向けた信号帰還用ダイオ
ード24が接続されている。この例では、ダイオード2
1,24とツェナーダイオード22と抵抗23とによ
り、エキサイタコイル4の出力電圧が一定のレベルに達
したときにサイリスタ3(放電用スイッチ)に点火信号
を与える進角遅角用トリガ回路25が構成されている。
【0024】またこの例では、信号発電機内に設けられ
て一端が接地された信号コイル8の他端に第2の点火信
号供給用ツェナーダイオード26のカソードが接続さ
れ、ツェナーダイオード26のアノードはトリガレベル
調整用抵抗27を通してサイリスタ3のゲートに接続さ
れている。ツェナーダイオード26と抵抗27とにより
定位置トリガ回路28が構成されている。
【0025】エキサイタコイル4の他端(非接地側端
子)には回転数範囲検出用ダイオード31のアノードが
接続され、該ダイオード31のカソードは一端が接地さ
れた回転数範囲検出用コンデンサ33の他端に充電時定
数調整用抵抗32を通して接続されている。コンデンサ
33の両端には放電用抵抗34が並列接続され、ダイオ
ード31と抵抗32とコンデンサ33と抵抗34とによ
り回転数範囲検出回路が構成されている。
【0026】また信号コイル8の他端(非接地側端子)
に信号側路用ダイオード35のアノードが接続され、ダ
イオード35のカソードはエミッタが接地されたNPN
型の信号側路用トランジスタ36のコレクタに接続さ
れ、トランジスタ36のベースはアノードを該トランジ
スタ側に向けたトランジスタ駆動用ツェナーダイオード
37と駆動レベル調整用抵抗38とを通して回転数範囲
検出用コンデンサ33の非接地側端子に接続されてい
る。
【0027】トランジスタ36は、導通した際に信号発
電機から定位置トリガ回路28を通して放電用スイッチ
(サイリスタ3)に与えられる点火信号を該放電用スイ
ッチから側路する信号側路用スイッチを構成するもの
で、トランジスタ36のコレクタエミッタ間回路は定位
置トリガ回路28を通してサイリスタ3のゲートカソー
ド間に対して並列に接続されている。
【0028】この例では、トランジスタ駆動用ツェナー
ダイオード37と駆動レベル調整用抵抗38とにより、
信号側路用スイッチ駆動回路が構成され、回転数範囲検
出用コンデンサ33の両端の電圧が設定値以上になって
いるときにツェナーダイオード37と抵抗38とを通し
て信号側路用スイッチ(この例ではトランジスタ36)
に駆動信号(ベース電流)を与えて該スイッチを導通さ
せるようになっている。
【0029】本実施例では、ダイオード31,35と抵
抗32,34,38とコンデンサ33とツェナーダイオ
ード37とトランジスタ36とにより定位置トリガ阻止
回路39が構成され、進角遅角用トリガ回路25と定位
置トリガ回路28と定位置トリガ阻止回路39とによ
り、点火信号供給回路が構成されている。
【0030】図2は、本実施例で用いる磁石発電機41
と信号発電機42の構成を示したもので、磁石発電機4
1は、図示しない内燃機関の出力軸に取り付けられたカ
ップ状のフライホイール41aと、フライホイール41
aの周壁部の内周に等角度間隔をあけて配置されて接着
等によりフライホイールに固定された4個の磁石41b1
〜41b4とからなる4極の磁石回転子と、機関のケース
等に設けられた台板に固定された電機子41c,41d
とからなっている。電機子41cは回転子の磁極に対向
する磁極部を両端に有する鉄心41caにエキサイタコイ
ル4を巻回したもので、エキサイタコイル4は機関の回
転に同期して図3(A)に示すように、機関の1回転当
たり2サイクルの交流電圧Ve を出力する。図3におい
て横軸は機関の回転角度θを示している。
【0031】また電機子41dは、3つの突極部を90
度間隔で有するT字形の鉄心41daの各突極部に発電コ
イル41dbを巻回したもので、この電機子41dの発電
コイルはランプ負荷等を駆動するために用いられる。
【0032】この磁石発電機においては、2極の電機子
41cと3極の電機子41dとにより5極の固定子が構
成されている。
【0033】フライホイール41aの外周には、所定の
極弧角を有する突起からなるリラクタ41a1が設けら
れ、フライホイールの外周には信号発電子42aの磁極
部42a1が対向させられている。信号発電子42aは機
関のケース等の固定箇所に設けられた取り付け部に固定
され、信号発電子42aとフライホイール41aとによ
り、信号発電機42が構成されている。
【0034】信号発電子42aは、先端に磁極部42a1
を有する鉄心と該鉄心に巻回された信号コイル8と鉄心
に磁気結合された磁石とを備えた公知のもので、リラク
タ41a1が信号発電子の磁極部42a1に対向し始める際
及び該対向を終了する際にそれぞれ信号発電子内で生じ
る磁束変化により信号コイル8に図3(B)に示すよう
なパルス状の信号Vp1及びVp2が発生するようになって
いる。信号Vp1及びVp2がそれぞれ発生する回転角度位
置θ1 及びθ2 は、信号発電機の機械的構成により決ま
り、回転数の如何に係わりなく一定となる。
【0035】本実施例では、信号発電機が先に発生する
信号Vp1が定位置トリガ回路28のツェナーダイオード
26のツェナー電圧を超えたときにサイリスタ3に点火
信号を与えるようになっている。
【0036】上記の実施例において、エキサイタコイル
4が正の半サイクルの電圧Ve1を発生すると、エキサイ
タコイル4→ダイオード5→コンデンサ2→点火コイル
の1次コイル1a→ダイオード16→エキサイタコイル
4の経路でコンデンサ2が図示の極性に充電される。ま
たこの例では、エキサイタコイル4が負の半サイクルの
電圧Ve2を発生したときに、エキサイタコイル4→ダイ
オード17→コンデンサ2→点火コイルの1次コイル1
a→ダイオード24→エキサイタコイル4の経路でコン
デンサ2が充電される。
【0037】機関の点火位置でサイリスタ3に点火信号
が与えられると、該サイリスタ3が導通するためコンデ
ンサ2の電荷がサイリスタ3と点火コイルの1次コイル
1aとを通して放電し、点火コイルの2次コイルに点火
用の高電圧が誘起する。この高電圧は点火プラグ13に
印加されるため、該点火プラグに火花が生じ、機関が点
火される。
【0038】上記の実施例では、進角遅角用トリガ回路
25の出力端子(ダイオード21のカソード)と定位置
トリガ回路28の出力端子(抵抗27のツェナーダイオ
ード26と反対側の端子)とがオア回路を構成するよう
にサイリスタ3のゲートに共通接続されているため、定
位置トリガ回路28及び進角遅角用トリガ回路25がそ
れぞれ出力する点火信号の内、先に発生した方の点火信
号によりサイリスタ3がトリガされる。
【0039】進角遅角用トリガ回路25は、エキサイタ
コイル4の負の半サイクルの出力電圧Ve2がツェナーダ
イオード22のツェナー電圧を超えたときに、エキサイ
タコイル4→ツェナーダイオード22→ダイオード21
→サイリスタ3のゲートカソード間回路→ダイオード2
4→エキサイタコイル4の経路でサイリスタ3に点火信
号を与える。
【0040】磁石発電機内に設けられたエキサイタコイ
ル4の出力電圧は、機関の回転数の上昇に伴って上昇し
てある回転数でピークに達し、回転数が更に上昇すると
逆に低下していく。したがって進角遅角用トリガ回路2
5により、エキサイタコイル4の出力電圧が一定のトリ
ガレベルVt に達したときに放電用スイッチに点火信号
を与えるようにすると、回転数Nに対する点火位置θi
の特性(点火特性)は、図5に破線で示したようにな
り、回転数Nがある回転数N3 に達するまでの範囲では
進角特性が得られ、回転数N3 を超える範囲では遅角特
性が得られる。
【0041】これに対し、信号発電機は常に一定の回転
角度位置でパルス状の信号を発生するため、信号コイル
(信号発電機)8から定位置トリガ回路28のツェナー
ダイオード26及び抵抗27を通してサイリスタ3に与
えられる点火信号の発生位置θ1 は回転数の如何に係わ
りなくほぼ一定となり、定位置トリガ回路28から点火
信号を与えた場合の点火特性は、図5に鎖線で示したよ
うになる。
【0042】またエキサイタコイル4が正の半サイクル
の出力電圧を発生すると該エキサイタコイルからダイオ
ード31と抵抗32とを通して回転数範囲検出用コンデ
ンサ33が充電される。エキサイタコイル4の正の半サ
イクルの出力電圧がピークを過ぎると、該コンデンサの
電荷が放電用抵抗34を通して一定の時定数で放電して
いく。コンデンサ34の両端の電圧Vcは回転数の上昇
に伴うエキサイタコイル4の出力電圧のピーク値の変化
に応じて変化するため、該コンデンサ34の両端の電圧
Vcは回転数Nに対して図10に示すように変化する。
この電圧Vcがツェナーダイオード37のツェナー電圧
を超えると、トランジスタ36に所定のベース電流が流
れて該トランジスタ36が導通状態になるため、信号コ
イル8の出力がサイリスタ3から側路され、定位置トリ
ガ回路28を通してサイリスタ3に点火信号が与えられ
るのが阻止される。即ち、図10に示した回転数Nが設
定回転数範囲Nx1〜Nx2にあるときに定位置トリガ回路
28からの点火信号がサイリスタ3に与えられるのが阻
止される。この定位置トリガ回路の設定回転数範囲(定
位置トリガ回路からの点火信号の供給が阻止される回転
数範囲)は、コンデンサ33の充放電時定数と、ツェナ
ーダイオード37が導通するレベルとを調整することに
より適宜に設定することができる。
【0043】本実施例によれば、定位置トリガ回路28
が点火信号の供給を開始する回転数と定位置トリガ阻止
回路39の設定回転数範囲とを適宜に設定することによ
り、回転数に応じて点火位置が進角または遅角する領域
と回転数の如何に係わりなく点火位置が一定になる領域
とを適宜に設定して種々の点火特性を得ることができ
る。
【0044】例えば、図5に示したように、進角遅角用
トリガ回路が点火信号の供給を開始し得る状態になる回
転数をNo 、定位置トリガ回路が点火信号の供給を開始
する回転数をN1 、進角遅角用トリガ回路から与えられ
る点火信号の発生位置が定位置トリガ回路から与えられ
る点火信号の発生位置に一致する回転数をN2 、進角遅
角用トリガ回路から与えられる点火信号の発生位置が最
も進む回転数をN3 、進角用トリガ回路から与えられる
点火信号の発生位置が遅角していく過程で定位置トリガ
回路から与えられる点火信号の発生位置に一致する回転
数をN4 とする。この場合に、定位置トリガ阻止回路の
設定回転数範囲をN≧N2 とすると、図5に実線で示し
たように、回転数がNo からN1 までの領域で回転数の
上昇に伴って点火位置が進角した後回転数N1 で定位置
トリガ回路からの点火信号の発生位置まで点火位置がス
テップ状に進角し、回転数N1 からN2 までの領域で点
火位置が一定の位置に固定された後、回転数N2 からN
3 までの領域で点火位置が進角し、回転数N3 を超える
領域で点火位置が遅角していく点火特性を得ることがで
きる。なおこの場合、設定回転数範囲の上限の回転数
(図10の回転数Nx2)は、高速領域で定位置トリガ回
路から点火信号が与えられることがないように十分に高
く設定しておく。設定回転数範囲の上限は回転数範囲検
出用コンデンサ33の充電時定数と放電時定数とを調整
することにより適宜に設定することができる。
【0045】図5に実線で示したような点火特性を得る
と、機関の始動時に点火位置が進角し過ぎるのを防止で
きるため、キックスタートやロープスタートを行う場合
に点火が早過ぎてピストンが押し戻されるいわゆるケッ
チン現象が生じるのを防ぐことができる。また機関の高
速時に出力を向上させるために点火位置を遅角させる必
要がある2サイクル機関に適合した点火特性を得ること
ができる。
【0046】上記の実施例において、定位置トリガ回路
28が点火信号を発生し始める回転数N1 を進角遅角用
トリガ回路25が点火信号の発生を開始する回転数より
も低く設定すると、図6に実線で示したような特性を得
ることができる。
【0047】更に、定位置トリガ阻止回路39の設定回
転数範囲を図7においてN2 ≦N≦N5 に設定すると、
同図に実線で示したように、設定回転数N5 で再びステ
ップ状に進角する特性を得ることができる。
【0048】図1の実施例では、ダイオード17を設け
てエキサイタコイル4の負の半サイクルの出力電圧Ve2
によっても点火エネルギ蓄積用コンデンサ2を充電する
ようにしているが、ダイオード17を省略してエキサイ
タコイル4の正の半サイクルの出力電圧Ve1によっての
みコンデンサ2を充電するようにしてもよい。
【0049】上記の実施例では、回転数範囲検出用コン
デンサ33の両端の電圧が設定値を超えている回転数範
囲Nx1≦N≦Nx2を設定回転数範囲として、該設定回転
数範囲で定位置トリガ回路28による点火信号の供給を
阻止するようにしたが、回転数範囲N≦Nx1及びN≦N
x2の範囲をそれぞれ設定回転数範囲として、これらの範
囲で定位置トリガ回路28による点火信号の供給を阻止
するように構成することもできる。図4はこのように設
定回転数範囲を設定する場合の実施例を示したもので、
この実施例では、定位置トリガ阻止回路39のトランジ
スタ36のベース及びエミッタにそれぞれNPN型の制
御用トランジスタ40のコレクタ及びエミッタが接続さ
れ、トランジスタ40のベースがツェナーダイオード3
7と抵抗38とを通してコンデンサ33の非接地側端子
に接続されている。またトランジスタ36のベースコレ
クタ間に抵抗41が接続されている。またこの実施例で
は、図1の実施例で設けられていたダイオード17が省
略され、エキサイタコイル4の正の半サイクルの出力電
圧のみによりコンデンサ2を充電するようになってい
る。その他の構成は図1の実施例と同様である。この実
施例では、トランジスタ36と40とにより点火信号側
路用スイッチが構成されている。
【0050】図4の実施例では、回転数範囲検出用コン
デンサ33の両端の電圧が設定値未満のときにトランジ
スタ40が遮断状態にあり、コンデンサ33の両端の電
圧が設定値を超えたときにトランジスタ40が導通状態
になる。トランジスタ40が遮断状態にあるときには、
信号コイル8がパルス信号Vp1を発生する毎にトランジ
スタ36にベース電流が流れて該トランジスタ36が導
通するため、パルス信号Vp1がダイオード35とトラン
ジスタ36とを通して短絡され、定位置トリガ回路28
を通してサイリスタ3に点火信号が与えられるのが阻止
される。またトランジスタ40が導通状態にあるときに
は、コンデンサ33側から抵抗38とツェナーダイオー
ド37とを通してトランジスタ40にベース電流が与え
られるため、信号コイル8がパルス信号を発生したとき
にトランジスタ40が導通してトランジスタ36の導通
を阻止する。そのため、パルス信号Vp1が発生したとき
に定位置トリガ回路28を通してサイリスタ3に点火信
号が与えられる。
【0051】図4の実施例では、トランジスタ36とト
ランジスタ40とにより、信号発電機から定位置トリガ
回路28を通して放電用スイッチに与えられる点火信号
を該放電用スイッチから側路する信号側路用スイッチが
構成されている。この信号側路用スイッチは、回転数範
囲検出用コンデンサ33の両端の電圧が設定値以上にな
っているときに遮断状態を保持して定位置トリガ回路2
8による点火信号の供給を許容し、回転数範囲検出用コ
ンデンサ33の両端の電圧が設定値未満のときに導通し
て定位置トリガ回路28による点火信号の供給を阻止す
る。
【0052】図4の実施例において、定位置トリガ阻止
回路39の設定回転数範囲をN≦N2 に設定し、高速領
域でにおける設定回転数範囲の下限(図10の回転数N
x2)を十分に高く設定した場合、即ち回転数がN2 以下
の領域でトランジスタ36が導通して定位置トリガ回路
28による点火信号の供給を阻止するように設定し、機
関の運転範囲の高速領域では定位置トリガ回路28によ
る点火信号の供給が阻止されないように設定した場合に
は、図8に実線で示したように、始動回転数から回転数
N3 まで点火位置が進角した後、回転数N4 まで遅角
し、回転数N4 を超える領域では点火位置が一定になる
特性を得ることができる。このような特性は4サイクル
機関や、リードバルブ方式の2サイクル機関のように、
高速時に点火位置を一定にすることが要求される場合に
好適なものである。
【0053】また図4の実施例において、定位置トリガ
阻止回路39の設定回転数範囲をN≦N2 及びN≧N5
の範囲に設定すると、図9に実線で示したような点火特
性を得ることができる。このような特性は、4サイクル
機関において、高速時の設定回転数で点火位置を急激に
遅角させて機関の過回転を防止する場合に好適なもので
ある。
【0054】上記の実施例に示したように、定位置トリ
ガ回路28及び進角遅角用トリガ回路25は、信号発電
機の出力またはエキサイタコイルの出力がそれぞれ所定
のレベルに達したときに信号を出力する回路であればよ
く、積分演算を行う回路のように構成が複雑になること
がない。また定位置トリガ阻止回路39は、機関の回転
数が所定の範囲にあるときに定位置トリガ回路28から
点火信号が出力されるのを阻止する回路であればよく、
簡単な回転数の検出回路と点火信号の供給を制御するた
めのスイッチとにより構成できるため、その構成が特に
複雑になることはない。
【0055】したがって、本発明によれば、積分演算に
より点火位置を演算するようにした従来の点火装置に比
べて簡単な構成で進角及び遅角特性を得ることができ
る。
【0056】上記の実施例では、信号側路用スイッチを
構成するトランジスタ36を信号コイル8の両端(定位
置トリガ回路の入力端子間)に接続しているが、信号側
路用スイッチは導通した際に定位置トリガ回路を通して
サイリスタ3(放電用スイッチ)に与えられる点火信号
を該サイリスタから側路するように設ければよく、上記
の例に限定されない。例えば図1の実施例において抵抗
27とサイリスタ3のゲートとの間にアノードを抵抗2
7側に向けたダイオードを挿入して該ダイオードのアノ
ードと接地間に点火信号側路用スイッチを構成するトラ
ンジスタ36を接続するようにしてもよい。
【0057】上記の実施例では、エキサイタコイルの出
力電圧を検出することにより設定回転数範囲を検出する
ようにしているが、エキサイタコイルの出力周波数を電
圧に変換する周波数電圧変換回路を設けて、該変換回路
の出力から設定回転数範囲を検出するようにしてもよ
い。
【0058】また磁石発電機内にエキサイタコイル以外
に他の発電コイルが設けられている場合には、該他の発
電コイルの出力から設定回転数範囲を検出するようにし
てもよい。即ち、本発明においては、定位置トリガ回路
からの点火信号の供給を阻止する設定回転数範囲を磁石
発電機の出力から検出するようにすればよい。
【0059】上記の実施例では、磁石発電機を4極に構
成し、固定子側を5極に構成しているが、固定子側は、
4極または7極等に構成することもできる。
【0060】上記の実施例では、信号コイル8が先に発
生するパルス信号Vp1により定位置トリガ用の点火信号
を得ているが、信号コイルが後から発生するパルス信号
Vp2により定位置トリガ用の点火信号を得るようにして
もよい。また上記の実施例ではパルス信号Vp1及びVp2
がそれぞれ正極性及び負極性のパルスからなっている
が、これらのパルス信号の極性は任意である。
【0061】上記の実施例では、信号発電機としてリラ
クタを有する回転子と信号コイルを有する信号発電子と
からなる誘導子形の発電機を用いたが、信号コイルの代
わりにホールICを用いてリラクタにより与えられる磁
束変化を検出することにより信号を得るようにした信号
発電機を用いることもできる。
【0062】なお定位置トリガ用の点火信号を得るため
のパルス信号の発生位置は、得ようとする点火特性に応
じて適宜に設定する。
【0063】以上本発明の好ましいと思われる実施例を
説明したが、本明細書に開示した発明の主な実施態様を
挙げると以下に示す通りである。
【0064】(1) 内燃機関に取り付けられた磁石発
電機内に設けられて機関の回転に同期して交流電圧を発
生するエキサイタコイルと、点火コイルの1次側に設け
られて前記エキサイタコイルの出力電圧で一方の極性に
充電される点火エネルギ蓄積用コンデンサと、点火信号
が与えられたときに導通して点火エネルギ蓄積用コンデ
ンサの電荷を点火コイルの1次コイルに放電させる放電
用スイッチとを有するコンデンサ放電式の点火回路と、
前記エキサイタコイルの一方の半サイクルの出力電圧が
一定のトリガレベルに達したときに前記放電用スイッチ
に点火信号を与える進角遅角用トリガ回路と、前記内燃
機関の回転に同期して一定の回転角度位置でパルス状の
信号を発生する信号発電機と、前記信号発電機が発生す
る信号により前記放電用スイッチに前記点火信号を与え
る定位置トリガ回路と、前記磁石発電機の出力を入力と
して磁石発電機の出力から内燃機関の回転数が設定され
た範囲にあることが検出されているときに前記定位置ト
リガ回路から放電用スイッチに前記点火信号が与えられ
るのを阻止する定位置トリガ阻止回路とを備えてなり、
前記定位置トリガ阻止回路は、前記エキサイタコイルの
出力電圧により一定の時定数で充電される回転数範囲検
出用コンデンサと、前記回転数範囲検出用コンデンサの
電荷を放電させる放電用抵抗と、導通した際に前記信号
発電機から定位置トリガ回路を通して放電用スイッチに
与えられる点火信号を該放電用スイッチから側路するよ
うに設けられていて、前記回転数範囲検出用コンデンサ
の両端の電圧が設定値未満のときに遮断状態を保持し、
該回転数範囲検出用コンデンサの両端の電圧が設定値以
上になっているときに導通するように前記回転数範囲検
出用コンデンサの両端の電圧により制御される信号側路
用スイッチとを備えている内燃機関用点火装置。
【0065】(2) 内燃機関に取り付けられた磁石発
電機内に設けられて機関の回転に同期して交流電圧を発
生するエキサイタコイルと、点火コイルの1次側に設け
られて前記エキサイタコイルの出力電圧で一方の極性に
充電される点火エネルギ蓄積用コンデンサと、点火信号
が与えられたときに導通して点火エネルギ蓄積用コンデ
ンサの電荷を点火コイルの1次コイルに放電させる放電
用スイッチとを有するコンデンサ放電式の点火回路と、
前記エキサイタコイルの一方の半サイクルの出力電圧が
一定のトリガレベルに達したときに前記放電用スイッチ
に点火信号を与える進角遅角用トリガ回路と、前記内燃
機関の回転に同期して一定の回転角度位置でパルス状の
信号を発生する信号発電機と、前記信号発電機が発生す
る信号により前記放電用スイッチに前記点火信号を与え
る定位置トリガ回路と、前記磁石発電機の出力を入力と
して磁石発電機の出力から内燃機関の回転数が設定され
た範囲にあることが検出されているときに前記定位置ト
リガ回路から放電用スイッチに前記点火信号が与えられ
るのを阻止する定位置トリガ阻止回路とを備えてなり、
前記定位置トリガ阻止回路は、前記エキサイタコイルの
出力電圧により一定の時定数で充電される回転数範囲検
出用コンデンサと、前記回転数範囲検出用コンデンサの
電荷を放電させる放電用抵抗と、導通した際に前記信号
発電機から定位置トリガ回路を通して放電用スイッチに
与えられる点火信号を該放電用スイッチから側路するよ
うに設けられていて、前記回転数範囲検出用コンデンサ
の両端の電圧が設定値以上になっているときに遮断状態
を保持し、該回転数範囲検出用コンデンサの両端の電圧
が設定値未満のときに導通するように前記回転数範囲検
出用コンデンサの両端の電圧により制御される信号側路
用スイッチとを備えている内燃機関用点火装置。
【0066】(3) 内燃機関に取り付けられた磁石式
交流発電機内に設けられて一端が接地されたエキサイタ
コイルと、1次コイルの一端が点火コイル接地用ダイオ
ードを通して接地され、2次コイルの一端が接地された
点火コイルと、前記点火コイルの1次コイルの他端に一
端が接続された点火エネルギ蓄積用コンデンサと、前記
コンデンサの他端と接地間にカソードを接地側に向けて
接続されたサイリスタと、前記コンデンサの他端とエキ
サイタコイルの他端との間にアノードをエキサイタコイ
ル側に向けて接続されたコンデンサ充電用ダイオード
と、前記サイリスタのゲートにカソードが接続された点
火信号供給用ダイオードと該点火信号供給用ダイオード
側にアノードを向けた状態で該点火信号供給用ダイオー
ドのアノードと接地間に接続された第1の点火信号供給
用ツェナーダイオードと、前記内燃機関に取り付けられ
た信号発電機内に設けられて一端が接地され、機関の一
定の回転角度位置でパルス状の信号を発生する信号コイ
ルと、前記信号コイルの他端と前記サイリスタのゲート
との間にカソードを信号コイル側に向けて接続された第
2の点火信号供給用ツェナーダイオードと、前記エキサ
イタコイルの他端にアノードが接続された回転数範囲検
出用ダイオードと、一端が接地され他端が充電時定数調
整用抵抗を通して前記回転数範囲検出用ダイオードのカ
ソードに接続された回転数範囲検出用コンデンサと、前
記回転数範囲検出用コンデンサの両端に並列に接続され
た放電用抵抗と、前記信号コイルの他端にアノードが接
続された信号側路用ダイオードと、前記信号側路用ダイ
オードのカソードにコレクタが接続されエミッタが接地
された信号側路用トランジスタと、前記トランジスタの
ベースと前記回転数範囲検出用コンデンサの他端との間
にアノードを該トランジスタ側に向けて接続された信号
側路用トランジスタ駆動用ツェナーダイオードとを具備
したことを特徴とする内燃機関用点火装置。
【0067】(4) 内燃機関に取り付けられた磁石式
交流発電機内に設けられて一端が接地されたエキサイタ
コイルと、1次コイルの一端が点火コイル接地用ダイオ
ードを通して接地され、2次コイルの一端が接地された
点火コイルと、前記点火コイルの1次コイルの他端に一
端が接続された点火エネルギ蓄積用コンデンサと、前記
コンデンサの他端と接地間にカソードを接地側に向けて
接続されたサイリスタと、前記コンデンサの他端とエキ
サイタコイルの他端との間にアノードをエキサイタコイ
ル側に向けて接続されたコンデンサ充電用ダイオード
と、前記サイリスタのゲートにカソードが接続された点
火信号供給用ダイオードと該点火信号供給用ダイオード
側にアノードを向けた状態で該点火信号供給用ダイオー
ドのアノードと接地間に接続された第1の点火信号供給
用ツェナーダイオードと、前記内燃機関に取り付けられ
た信号発電機内に設けられて一端が接地され、機関の一
定の回転角度位置でパルス状の信号を発生する信号コイ
ルと、前記信号コイルの他端と前記サイリスタのゲート
との間にカソードを信号コイル側に向けて接続された第
2の点火信号供給用ツェナーダイオードと、前記エキサ
イタコイルの他端にアノードが接続された回転数範囲検
出用ダイオードと、一端が接地され他端が充電時定数調
整用抵抗を通して前記回転数範囲検出用ダイオードのカ
ソードに接続された回転数範囲検出用コンデンサと、前
記回転数範囲検出用コンデンサの両端に並列に接続され
た放電用抵抗と、前記信号コイルの他端にアノードが接
続された信号側路用ダイオードと、前記信号側路用ダイ
オードのカソードにコレクタが接続されエミッタが接地
された信号側路用トランジスタと、前記信号側路用トラ
ンジスタのベース及びエミッタにそれぞれコレクタ及び
エミッタが接続された制御用トランジスタと、前記制御
用トランジスタのベースと前記回転数範囲検出用コンデ
ンサの他端との間にアノードを該制御用トランジスタ側
に向けて接続されたトランジスタ駆動用ツェナーダイオ
ードとを具備したことを特徴とする内燃機関用点火装
置。
【0068】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、エキサ
イタコイルの一方の半サイクルの出力電圧が一定のトリ
ガレベルに達したときに放電用スイッチに点火信号を与
える進角遅角用トリガ回路と、内燃機関の回転に同期し
て一定の回転角度位置でパルス状の信号を発生する信号
発電機と、信号発電機が発生する信号により放電用スイ
ッチに点火信号を与える定位置トリガ回路と、磁石発電
機の出力から内燃機関の回転数が設定された範囲にある
ことが検出されているときに定位置トリガ回路から放電
用スイッチに点火信号が与えられるのを阻止する定位置
トリガ阻止回路とを設けたので、定位置トリガ回路が点
火信号の供給を開始する回転数と定位置トリガ阻止回路
の設定回転数範囲とエキサイタコイルの出力特性とを適
宜に設定することにより、回転数に応じて点火位置が進
角または遅角する領域と、回転数の如何に係わりなく点
火位置が一定になる領域とを適宜に設定して種々の点火
特性を得ることができ、積分演算により点火位置を演算
するようにした従来の点火装置に比べて簡単な構成で進
角特性及び遅角特性を有する点火装置を得ることができ
る利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示した回路図である。
【図2】本発明の実施例で用いる磁石発電機及び信号発
電機の構成を概略的に示した構成図である。
【図3】図2の発電機により得られる電圧波形及び信号
波形を示した波形図である。
【図4】本発明の他の実施例を示した回路図である。
【図5】本発明の実施例により得られる点火特性の一例
を示した線図である。
【図6】本発明の実施例により得られる点火特性の他の
例を示した線図である。
【図7】本発明の実施例により得られる点火特性の更に
他の例を示した線図である。
【図8】本発明の実施例により得られる点火特性の更に
他の例を示した線図である。
【図9】本発明の実施例により得られる点火特性の更に
他の例を示した線図である。
【図10】本発明の実施例で用いる回転数範囲検出用コ
ンデンサの両端の電圧の回転数に対する変化の一例を示
した線図である。
【図11】従来の点火装置の構成を示した回路図であ
る。
【図12】内燃機関に必要とされる点火特性の一例を示
した線図である。
【符号の説明】
1 点火コイル 2 点火エネルギ蓄積用コンデンサ 3 サイリスタ 4 エキサイタコイル 5 コンデンサ充電用ダイオード 8 信号コイル 13 点火プラグ 16 点火コイル接地用ダイオード 22 第1の点火信号供給用ツェナーダイオード 24 信号帰還用ダイオード 25 進角遅角用トリガ回路 26 第2の点火信号供給用ダイオード 27 トリガレベル調整用抵抗 28 定位置トリガ回路 31 回転数範囲検出用ダイオード 32 充電時定数調整用抵抗 33 回転数範囲検出用コンデンサ 34 放電用抵抗 35 信号側路用ダイオード 36 信号側路用トランジスタ 37 トランジスタ駆動用ツェナーダイオード 38 駆動レベル調整用抵抗 40 制御用トランジスタ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関に取り付けられた磁石式交流発
    電機内に設けられて一端が接地されたエキサイタコイル
    (4)と、1次コイルの一端が点火コイル接地用ダイオード(1
    6)を通して接地され、2次コイルの一端が接地された
    点火コイル(1)と、前記点火コイルの1次コイルの他
    端に一端が接続された点火エネルギ蓄積用コンデンサ
    (2)と、前記コンデンサ(2)の他端にアノードが接
    続され、前記点火コイル一次コイルの一端にカソードが
    接続されてゲートに点火信号が与えられた時に導通する
    サイリスタ(3)と、前記コンデンサ(2)の他端と前
    記エキサイタコイル(4)の他端との間にアノードをエ
    キサイタコイル側に向けて接続されたコンデンサ充電用
    ダイオード(5)とを備えた点火回路(14)と、 前記サイリスタ(3)のゲートにカソードが接続された
    点火信号供給用ダイオード(21)と該点火信号供給用
    ダイオード側にアノードを向けた状態で該点火信号供給
    用ダイオードのアノードと接地間に接続された第1の点
    火信号供給用ツェナーダイオード(22)と前記サイリ
    スタのカソードにアノードが接続され前記エキサイタコ
    イルの他端にカソードが接続された信号帰還用ダイオー
    ド(24)とを備えて、前記エキサイタコイル(4)の
    一方の半サイクルの出力電圧が前記第1の点火信号供給
    用ツェナーダイオード(22)のツェナー電圧に達した
    時に前記サイリスタ(3)に点火信号を与える進角遅角
    用トリガ回路(25)と、 前記内燃機関に取り付けられた信号発電機内に設けられ
    て一端が接地され、機関の一定の回転角度位置でパルス
    状の信号を発生する信号コイル(8)と、 前記信号コイル(8)の他端と前記サイリスタ(3)の
    ゲートとの間にカソードを信号コイル(8)側に向けて
    接続された第2の点火信号供給用ツェナーダイオード
    (26)を備えて前記信号コイルが発生する信号により
    前記サイリスタに点火信号を与える定位置トリガ回路
    (28)と、 前記エキサイタコイル(4)の他端にアノードが接続さ
    れた回転数範囲検出用ダイオード(31)と、一端が接
    地され他端が充電時定数調整用抵抗(32)を 通して前
    記回転数範囲検出用ダイオード(31)のカソードに接
    続された回転数範囲検出用コンデンサ(33)と、前記
    回転数範囲検出用コンデンサ(33)の両端に並列に接
    続された放電用抵抗(34)と、前記信号コイル(8)
    の他端にアノードが接続された信号側路用ダイオード
    (35)と、前記信号側路用ダイオードのカソードにコ
    レクタが接続されエミッタが接地された信号側路用トラ
    ンジスタ(36)と、前記トランジスタ(36)のベー
    スと前記回転数範囲検出用コンデンサ(33)の他端と
    の間にアノードを該トランジスタ側に向けて接続された
    信号側路用トランジスタ駆動用ツェナーダイオード(3
    7)とを備えていて、前記内燃機関の回転数が設定され
    た範囲にあって、前記回転数範囲検出用コンデンサの両
    端の電圧が前記信号側路用トランジスタ駆動用ツェナー
    ダイオードのツェナー電圧を超えているときに前記定位
    置トリガ回路から前記放電用スイッチに点火信号が与え
    られるのを阻止する定位置トリガ阻止回路(39)と、 を具備してなる 内燃機関用点火装置。
  2. 【請求項2】 内燃機関に取り付けられた磁石式交流発
    電機内に設けられて一端が接地されたエキサイタコイル
    (4)と、 1次コイルの一端が点火コイル接地用ダイオード(1
    6)を通して接地され、2次コイルの一端が接地された
    点火コイル(1)と、前記点火コイル(1)の1次コイ
    ルの他端に一端が接続された点火エネルギ蓄積用コンデ
    ンサ(2)と、前記コンデンサの他端にアノードが接続
    され前記点火コイルの一次コイルの一端にカソードが接
    続されたサイリスタ(3)と、前記コンデンサ(2)の
    他端とエキサイタコイル(4)の他端との間にアノード
    をエキサイタコイル側に向けて接続されたコンデンサ充
    電用ダイオード(5)とを備えた点火回路(14)と、 前記サイリスタ(3)のゲートにカソードが接続された
    点火信号供給用ダイオード(21)と該点火信号供給用
    ダイオード側にアノードを向けた状態で該点火信号供給
    用ダイオードのアノードと接地間に接続された第1の点
    火信号供給用ツェナーダイオード(22)と前記サイリ
    スタ(3)のカソードにアノードが接続され前記エキサ
    イタコイル4の他端にカソードが接続された信号帰還用
    ダイオード(24)とを備えて、前記エキサイタコイル
    の一方の半サイクルの出力電圧が一定のトリガレベルに
    達した時に前記サイリスタのゲートに点火信号を与える
    角遅角用トリガ回路(25)と、 前記内燃機関に取り付けられた信号発電機内に設けられ
    て一端が接地され、機関の一定の回転角度位置でパルス
    状の信号を発生する信号コイル(8)と、 前記信号コイル(8)の他端と前記サイリスタ(3)の
    ゲートとの間にカソードを信号コイル側に向けて接続さ
    れた第2の点火信号供給用ツェナーダイオード(26)
    を備えて、前記信号コイル(8)が発生する信号により
    前記サ イリスタ(3)に点火信号を与える定位置トリガ
    回路と、 前記エキサイタコイルの他端にアノードが接続された回
    転数範囲検出用ダイオード(31)と、一端が接地され
    他端が充電時定数調整用抵抗(32)を通して前記回転
    数範囲検出用ダイオード(31)のカソードに接続され
    た回転数範囲検出用コンデンサ(33)と、前記回転数
    範囲検出用コンデンサの両端に並列に接続された放電用
    抵抗(34)と、前記信号コイル(8)の他端にアノー
    ドが接続された信号側路用ダイオード(35)と、前記
    信号側路用ダイオード(35)のカソードにコレクタが
    接続されエミッタが接地された信号側路用トランジスタ
    (36)と、前記信号側路用トランジスタ(36)のベ
    ース及びエミッタにそれぞれコレクタ及びエミッタが接
    続された制御用トランジスタ(40)と、前記制御用ト
    ランジスタ(40)のベースと前記回転数範囲検出用コ
    ンデンサ(33)の他端との間にアノードを該制御用ト
    ランジスタ(40)側に向けて接続されたトランジスタ
    駆動用ツェナーダイオード(37)とを備えていて、前
    記内燃機関の回転数が設定された範囲にあって、前記回
    転数範囲検出用コンデンサの両端の電圧が前記信号側路
    用トランジスタ駆動用ツェナーダイオードのツェナー電
    圧未満になっているときに前記定位置トリガ回路から前
    記放電用スイッチに点火信号が与えられるのを阻止する
    定位置トリガ阻止回路(39)と、 を具備してなる 内燃機関用点火装置。
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