JPH08120321A - 溶湯中のリンを低減する高純度鋼溶湯の製造方法 - Google Patents
溶湯中のリンを低減する高純度鋼溶湯の製造方法Info
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- JPH08120321A JPH08120321A JP6282427A JP28242794A JPH08120321A JP H08120321 A JPH08120321 A JP H08120321A JP 6282427 A JP6282427 A JP 6282427A JP 28242794 A JP28242794 A JP 28242794A JP H08120321 A JPH08120321 A JP H08120321A
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P10/00—Technologies related to metal processing
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- Treatment Of Steel In Its Molten State (AREA)
- Refinement Of Pig-Iron, Manufacture Of Cast Iron, And Steel Manufacture Other Than In Revolving Furnaces (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 アーク炉による製鋼に際し、溶湯中のリンを
脱リン処理により極低濃度にする必要がある高純度鋼溶
湯を製造する方法に関するもので、取鍋精錬炉や真空脱
ガス炉装置を使用することなく塩基性アーク炉のみで、
効果的に脱リン処理を行なうことを目的としている。 【構成】 塩基性アーク炉1に前もって地金2を装入
し、該地金が完全に溶融したときにリン、硫黄、炭素、
ケイ素以外の成分を目標成分以下になるように地金配合
し、該地金の80%溶融時点で、溶け残った地金を溶湯
中に落すとともに炉内雰囲気を酸素富化状態とし、地金
の完全溶け落ち直後に炉より鋼滓6を排出し、脱リン剤
を炉内に投入し、該脱リン剤7の完全溶解後酸素吹精を
行ない脱リン反応を促進させ、成分分析によりリン量を
確認し炉より鋼滓6を排出する各工程を有するもの。
脱リン処理により極低濃度にする必要がある高純度鋼溶
湯を製造する方法に関するもので、取鍋精錬炉や真空脱
ガス炉装置を使用することなく塩基性アーク炉のみで、
効果的に脱リン処理を行なうことを目的としている。 【構成】 塩基性アーク炉1に前もって地金2を装入
し、該地金が完全に溶融したときにリン、硫黄、炭素、
ケイ素以外の成分を目標成分以下になるように地金配合
し、該地金の80%溶融時点で、溶け残った地金を溶湯
中に落すとともに炉内雰囲気を酸素富化状態とし、地金
の完全溶け落ち直後に炉より鋼滓6を排出し、脱リン剤
を炉内に投入し、該脱リン剤7の完全溶解後酸素吹精を
行ない脱リン反応を促進させ、成分分析によりリン量を
確認し炉より鋼滓6を排出する各工程を有するもの。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアーク炉による製鋼に際
し、溶湯中のリンを脱リン処理により極低濃度(0.0
03%以下)にする必要がある高純度鋼溶湯の製造方法
に関する。
し、溶湯中のリンを脱リン処理により極低濃度(0.0
03%以下)にする必要がある高純度鋼溶湯の製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】溶湯中のリンを脱リン処理により極低濃
度にする必要がある高純度鋼溶湯の従来の製造方法を図
2によって説明する。
度にする必要がある高純度鋼溶湯の従来の製造方法を図
2によって説明する。
【0003】図2の(a)に示すように、溶解用地金
と、石灰石350kg、蛍石30kgおよび脱リン剤
(以下脱P剤と云う)40kgを初期装入造滓剤として
塩基性アーク炉8内に装入後溶解する。
と、石灰石350kg、蛍石30kgおよび脱リン剤
(以下脱P剤と云う)40kgを初期装入造滓剤として
塩基性アーク炉8内に装入後溶解する。
【0004】これらの完全溶解後、溶湯9の温度が16
00℃であることを確認して、CaO,Al2 O3 およ
び酸化鉄の混合粉末(重量比でCaO:Al2 O3 :酸
化鉄=8:2:1)を脱P剤11として投入する。
00℃であることを確認して、CaO,Al2 O3 およ
び酸化鉄の混合粉末(重量比でCaO:Al2 O3 :酸
化鉄=8:2:1)を脱P剤11として投入する。
【0005】その後、ランスパイプ12を通して溶湯9
中に酸素ガス13を吹き込むことによって溶湯9から炭
素C,リンPを除去する。なおリンは溶解時に発生した
鋼滓10中に吸収される。
中に酸素ガス13を吹き込むことによって溶湯9から炭
素C,リンPを除去する。なおリンは溶解時に発生した
鋼滓10中に吸収される。
【0006】次に図2(b)に示すように、リンPを吸
収した鋼滓10を排出して、新たに造滓剤として石灰石
170kg、蛍石20kg、カーバイト系造滓剤10k
gを投入する。
収した鋼滓10を排出して、新たに造滓剤として石灰石
170kg、蛍石20kg、カーバイト系造滓剤10k
gを投入する。
【0007】この造滓剤が溶解後、粉体供給装置17に
脱P剤11を40kg入れ、ランスパイプ12の一部を
溶湯9中に浸してArガスボンベ14を開くことによ
り、Arガスをキャリアガスとして脱P剤11を溶湯9
中に吹き込む。
脱P剤11を40kg入れ、ランスパイプ12の一部を
溶湯9中に浸してArガスボンベ14を開くことによ
り、Arガスをキャリアガスとして脱P剤11を溶湯9
中に吹き込む。
【0008】脱P剤11を吹き込んだ後、Arガスによ
って冷却された溶湯9を1600℃まで昇温し、溶湯9
の一部をサンプリングしてP量を分析する。
って冷却された溶湯9を1600℃まで昇温し、溶湯9
の一部をサンプリングしてP量を分析する。
【0009】分析結果がP≦0.002%であれば鋼滓
10を排出し、脱P処理を終了する。P≦0.002%
でなければ再びArガスをキャリアガスとして脱P剤1
1を溶湯中に吹き込み、分析結果がP≦0.002%に
なるまで繰り返す。
10を排出し、脱P処理を終了する。P≦0.002%
でなければ再びArガスをキャリアガスとして脱P剤1
1を溶湯中に吹き込み、分析結果がP≦0.002%に
なるまで繰り返す。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで前述のような
従来の溶解方法では、脱P反応が効果的に進まないた
め、脱P処理を何度も行うことが要求され、脱P処理に
長時間を要する。その結果、Arガス、脱P剤等の副資
材や電力を多大に必要とするとともに、作業者の疲労も
大きくなる不具合があった。
従来の溶解方法では、脱P反応が効果的に進まないた
め、脱P処理を何度も行うことが要求され、脱P処理に
長時間を要する。その結果、Arガス、脱P剤等の副資
材や電力を多大に必要とするとともに、作業者の疲労も
大きくなる不具合があった。
【0011】本発明は上述の従来技術の不具合点を解消
し、効果的に脱P反応を促進させ、塩基性アーク炉のみ
によってP≦0.003%の高純度鋼溶湯を製造しうる
方法を提供することを目的としている。
し、効果的に脱P反応を促進させ、塩基性アーク炉のみ
によってP≦0.003%の高純度鋼溶湯を製造しうる
方法を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
本発明の溶湯中のリンを低減する高純度鋼溶湯の製造方
法は、アーク炉による製鋼に際し、塩基性アーク炉に前
もって装入していた地金が完全に溶融した時点で、リン
(P)、硫黄(S)、炭素(C)およびケイ素(Si)
以外の成分を目標成分以下になるように地金を配合する
第1工程、該地金が80%程度溶融した時点で溶け残っ
た地金を酸素カッティングにより溶湯中に落とすと共に
該炉内雰囲気を酸素富化状態にする第2工程、これら地
金が完全に溶け落ちた直後に該炉より鋼滓を排出する第
3工程、脱リン剤として重量比が1:1:1〜8:2:
1であるCaO,Al2 O3 および酸化鉄の混合粉末を
炉内に投入する第4工程、脱リン剤が完全に溶解した
後、1500℃〜1550℃で酸素吹精を行なうことに
より脱リン反応を促進させる第5工程、成分分析におい
てリン量(P量)を確認する第6工程、該炉より鋼滓を
排出する第7工程よりなることを特徴としている。
本発明の溶湯中のリンを低減する高純度鋼溶湯の製造方
法は、アーク炉による製鋼に際し、塩基性アーク炉に前
もって装入していた地金が完全に溶融した時点で、リン
(P)、硫黄(S)、炭素(C)およびケイ素(Si)
以外の成分を目標成分以下になるように地金を配合する
第1工程、該地金が80%程度溶融した時点で溶け残っ
た地金を酸素カッティングにより溶湯中に落とすと共に
該炉内雰囲気を酸素富化状態にする第2工程、これら地
金が完全に溶け落ちた直後に該炉より鋼滓を排出する第
3工程、脱リン剤として重量比が1:1:1〜8:2:
1であるCaO,Al2 O3 および酸化鉄の混合粉末を
炉内に投入する第4工程、脱リン剤が完全に溶解した
後、1500℃〜1550℃で酸素吹精を行なうことに
より脱リン反応を促進させる第5工程、成分分析におい
てリン量(P量)を確認する第6工程、該炉より鋼滓を
排出する第7工程よりなることを特徴としている。
【0013】
【作用】本発明においては、塩基性アーク炉に前もって
装入していた地金が80%程度溶けてしまったら、溶け
残った地金を酸素カッティングにより溶湯中に落とすと
ともに該炉内雰囲気を酸素富化状態にすることにより、
脱P反応を促進させる。
装入していた地金が80%程度溶けてしまったら、溶け
残った地金を酸素カッティングにより溶湯中に落とすと
ともに該炉内雰囲気を酸素富化状態にすることにより、
脱P反応を促進させる。
【0014】塩基性アーク炉に前もって装入していた地
金が完全に溶けてしまった直後に鋼滓を排出させること
により、溶湯の初期P濃度を低下させる。
金が完全に溶けてしまった直後に鋼滓を排出させること
により、溶湯の初期P濃度を低下させる。
【0015】脱P剤として、重量比が1:1:1〜8:
2:1であるCaO,Al2 O3 および酸化鉄の混合粉
末を炉内に投入し、脱P剤が完全に溶解した後、150
0〜1550℃で酸素吹精を行うことにより脱P反応を
促進させる。
2:1であるCaO,Al2 O3 および酸化鉄の混合粉
末を炉内に投入し、脱P剤が完全に溶解した後、150
0〜1550℃で酸素吹精を行うことにより脱P反応を
促進させる。
【0016】Pを吸収した鋼滓を塩基性アーク炉より排
出することで、Pが溶鋼中へ戻ることを防止し、溶鋼中
からPを除去する。この際、鋼はガス成分を吸収しやす
く、溶解においてはガス吸収を防止し、さらには溶湯中
からガスを除去する脱ガス処理を実施している。
出することで、Pが溶鋼中へ戻ることを防止し、溶鋼中
からPを除去する。この際、鋼はガス成分を吸収しやす
く、溶解においてはガス吸収を防止し、さらには溶湯中
からガスを除去する脱ガス処理を実施している。
【0017】アーク炉内には炉内ガスとしてN2 ,C
O,CO2 等が存在しているので、鋼滓を90%以上排
出した状態では溶湯が炉内ガスと直接接触する。そのた
め、溶鋼中のガス濃度が上昇してしまい、品質に悪影響
を与えてしまうので、鋼滓を90%以上排出した上に、
石灰石、蛍石などの造滓剤を添加することが好ましい。
O,CO2 等が存在しているので、鋼滓を90%以上排
出した状態では溶湯が炉内ガスと直接接触する。そのた
め、溶鋼中のガス濃度が上昇してしまい、品質に悪影響
を与えてしまうので、鋼滓を90%以上排出した上に、
石灰石、蛍石などの造滓剤を添加することが好ましい。
【0018】
【実施例】以下本発明の一実施例について図1により各
工程に従って説明する。 1.地金配合(第1工程) 図1(a)に示す塩基性アーク炉1に石灰石(CaCO
3 )を350kg、蛍石(CaF2 )を30kg、脱P
剤として重量比が1:1:1〜8:2:1であるCa
O,Al2 O3 および酸化鉄の混合粉末を40kg、普
通鋳鋼のリターン材(0.2C−0.4Si−0.7M
n−0.015P−0.008S)を3200kg、板
金(0.15C−0.1Si−0.7Mn−0.015
P−0.008S)を4986kg、フェロモリブデン
(62%Mo)を122kg、および純ニッケルを48
kg装入した。
工程に従って説明する。 1.地金配合(第1工程) 図1(a)に示す塩基性アーク炉1に石灰石(CaCO
3 )を350kg、蛍石(CaF2 )を30kg、脱P
剤として重量比が1:1:1〜8:2:1であるCa
O,Al2 O3 および酸化鉄の混合粉末を40kg、普
通鋳鋼のリターン材(0.2C−0.4Si−0.7M
n−0.015P−0.008S)を3200kg、板
金(0.15C−0.1Si−0.7Mn−0.015
P−0.008S)を4986kg、フェロモリブデン
(62%Mo)を122kg、および純ニッケルを48
kg装入した。
【0019】2.地金の80%溶落後の酸素カッティン
グ(第2工程) 図1(a)に示す様に、塩基性アーク炉1に前もって装
入していた地金2が80%程度溶けてしまったら、溶湯
4の温度が1500℃〜1550℃であることを確認
後、ランスパイプ3を使用して、酸素カッティングによ
り溶け残った地金2を溶湯4中に落とした。この操作に
おける条件は酸化ガス5の圧力:4〜8kg/cm2 で
あった。
グ(第2工程) 図1(a)に示す様に、塩基性アーク炉1に前もって装
入していた地金2が80%程度溶けてしまったら、溶湯
4の温度が1500℃〜1550℃であることを確認
後、ランスパイプ3を使用して、酸素カッティングによ
り溶け残った地金2を溶湯4中に落とした。この操作に
おける条件は酸化ガス5の圧力:4〜8kg/cm2 で
あった。
【0020】3.地金完全溶解後の鋼滓の排出(第3工
程) 前記第2工程において溶湯4中に落とした地金2が完全
に溶けてしまったことを確認後、塩基性アーク炉1内の
鋼滓6の90%以上をノロ掻きを使って人力にて排出し
た。
程) 前記第2工程において溶湯4中に落とした地金2が完全
に溶けてしまったことを確認後、塩基性アーク炉1内の
鋼滓6の90%以上をノロ掻きを使って人力にて排出し
た。
【0021】4.脱P剤の投入(第4工程) 図1(b)に示す様に、鋼滓6を排出した後に、脱P剤
7として重量比が1:1:1〜8:2:1であるCa
O,Al2 O3 および酸化鉄の混合粉末を100kg投
入した。
7として重量比が1:1:1〜8:2:1であるCa
O,Al2 O3 および酸化鉄の混合粉末を100kg投
入した。
【0022】5.酸素吹精によるPの除去(第5工程) 図1(c)に示す様に、前記第4工程において投入した
脱P剤7が完全に溶けたことを確認後、溶湯4の温度が
1500〜1550℃であることを確認してランスパイ
プ3の先端を溶湯4中に浸し、酸素ガス5を溶湯中に吹
き込んだ。この操作における条件は酸素ガス圧力4〜8
kg/cm2 、酸素吹精時間は1分間であった。
脱P剤7が完全に溶けたことを確認後、溶湯4の温度が
1500〜1550℃であることを確認してランスパイ
プ3の先端を溶湯4中に浸し、酸素ガス5を溶湯中に吹
き込んだ。この操作における条件は酸素ガス圧力4〜8
kg/cm2 、酸素吹精時間は1分間であった。
【0023】本工程では、溶湯4中に酸素ガス5を吹き
込むことにより溶湯4の酸素活量を高める。又、この際
の溶湯温度を可能な限り下げることによりエントロピー
を減少させる。
込むことにより溶湯4の酸素活量を高める。又、この際
の溶湯温度を可能な限り下げることによりエントロピー
を減少させる。
【0024】これらの条件により脱P反応を有利に進行
させる事ができ、次式のような反応により溶湯4中のP
が酸化されて五酸化ニリン(P2 O5 )となって鋼滓6
中に移行する。 2P(溶湯中)+5/2O2 +3CaO→3CaO・P2 O5 2P(溶湯中)+50(溶湯中)+3CaO→3CaO・P2 O5 2P(溶湯中)+5FeO+3CaO→3CaO・P2 O5 +5Fe
させる事ができ、次式のような反応により溶湯4中のP
が酸化されて五酸化ニリン(P2 O5 )となって鋼滓6
中に移行する。 2P(溶湯中)+5/2O2 +3CaO→3CaO・P2 O5 2P(溶湯中)+50(溶湯中)+3CaO→3CaO・P2 O5 2P(溶湯中)+5FeO+3CaO→3CaO・P2 O5 +5Fe
【0025】6.P量の分析(第6工程) 塩基性アーク炉1内の溶湯4の一部をサンプリングし、
カントバック分析装置によってP量を分析した結果、P
量が目標値以上のP=0.004%となっていた。これ
では目的が達成されないので、次の工程を付加した。
カントバック分析装置によってP量を分析した結果、P
量が目標値以上のP=0.004%となっていた。これ
では目的が達成されないので、次の工程を付加した。
【0026】7.脱P剤の再投入(再度の第3工程およ
び第4工程) 塩基性アーク炉1内の鋼滓6の90%以上をノロ掻きを
使って人力にて排出した後に、脱P剤7を100kg投
入した。
び第4工程) 塩基性アーク炉1内の鋼滓6の90%以上をノロ掻きを
使って人力にて排出した後に、脱P剤7を100kg投
入した。
【0027】8.酸素吹精によるPの除去(再度の第5
工程) この工程は上述の第5工程と同じ操作である。
工程) この工程は上述の第5工程と同じ操作である。
【0028】9.P量の再分析(再度の第6工程) 塩基性アーク炉1内の溶湯4の一部を再度サンプリング
し、カントバック分析装置によってP量を分析した結
果、P含有量は目標値のP=0.003%となってい
た。
し、カントバック分析装置によってP量を分析した結
果、P含有量は目標値のP=0.003%となってい
た。
【0029】上述のように本発明の上記第6工程におい
て、P量が目標値以上であれば、第3工程にもどり、第
4工程、第5工程、第6工程と進み、P量が目標値以下
であれば第7工程に進むようにしている。
て、P量が目標値以上であれば、第3工程にもどり、第
4工程、第5工程、第6工程と進み、P量が目標値以下
であれば第7工程に進むようにしている。
【0030】10.鋼滓の排出(第7工程) 塩基性アーク炉1内の鋼滓6の90%以上をノロ掻きを
使って人力にて排出した後に、石灰石(CaCO3 )を
150kg、蛍石(CaF2 )を50kg投入した。
使って人力にて排出した後に、石灰石(CaCO3 )を
150kg、蛍石(CaF2 )を50kg投入した。
【0031】この工程で、Pは鋼滓中では酸化された状
態で存在しているが、のちの還元期において、酸化され
たPは還元されて溶湯中に戻ってくる(復リン現象)。
この復リン現象を防止するために鋼滓6の90%以上を
排出する。
態で存在しているが、のちの還元期において、酸化され
たPは還元されて溶湯中に戻ってくる(復リン現象)。
この復リン現象を防止するために鋼滓6の90%以上を
排出する。
【0032】第7工程の次に酸化吹き込みによる酸化を
経て、以下の組成の高純度鋼溶湯を製造した。
経て、以下の組成の高純度鋼溶湯を製造した。
【表1】
【0033】以上本発明の一実施例につき説明したが、
本発明は上記実施例に限定されるものでなく本発明技術
思想の範囲内において種々変更が可能であり、それらは
何れも本発明の技術的範囲に属する。
本発明は上記実施例に限定されるものでなく本発明技術
思想の範囲内において種々変更が可能であり、それらは
何れも本発明の技術的範囲に属する。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ア
ーク炉中での製鋼に際し、アーク炉に装入していた地金
の溶湯のP含有量を0.003%以下の目標値にするこ
とが可能となり、取鍋精錬炉および真空脱ガス装置を使
用せずに塩基性アーク炉のみで、短時間で効果的に脱P
処理を行ない極低P量が要求される高純度鋼溶湯を製造
することが可能となった。
ーク炉中での製鋼に際し、アーク炉に装入していた地金
の溶湯のP含有量を0.003%以下の目標値にするこ
とが可能となり、取鍋精錬炉および真空脱ガス装置を使
用せずに塩基性アーク炉のみで、短時間で効果的に脱P
処理を行ない極低P量が要求される高純度鋼溶湯を製造
することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る高純度鋼溶湯の製造方
法の製造工程を示す説明図である。
法の製造工程を示す説明図である。
【図2】従来の高純度鋼溶湯の製造方法を示す説明図で
ある。
ある。
1 塩基性アーク炉 2 地金 3 ランスパイプ 4 溶湯 5 酸素ガス 6 鋼滓 7 脱P剤
Claims (1)
- 【請求項1】 アーク炉による製鋼に際し、塩基性アー
ク炉に前もって装入していた地金が完全に溶融した時点
で、リン(P)、硫黄(S)、炭素(C)およびケイ素
(Si)以外の成分を目標成分以下になるように地金を
配合する第1工程、該地金が80%程度溶融した時点で
溶け残った地金を酸素カッティングにより溶湯中に落と
すと共に該炉内雰囲気を酸素富化状態にする第2工程、
これら地金が完全に溶け落ちた直後に該炉より鋼滓を排
出する第3工程、脱リン剤として重量比が1:1:1〜
8:2:1であるCaO,Al2 O3 および酸化鉄の混
合粉末を炉内に投入する第4工程、脱リン剤が完全に溶
解した後、1500℃〜1550℃で酸素吹精を行なう
ことにより脱リン反応を促進させる第5工程、成分分析
においてリン量(P量)を確認する第6工程、該炉より
鋼滓を排出する第7工程よりなることを特徴とする溶湯
中のリンを低減する高純度鋼溶湯の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6282427A JPH08120321A (ja) | 1994-10-24 | 1994-10-24 | 溶湯中のリンを低減する高純度鋼溶湯の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6282427A JPH08120321A (ja) | 1994-10-24 | 1994-10-24 | 溶湯中のリンを低減する高純度鋼溶湯の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08120321A true JPH08120321A (ja) | 1996-05-14 |
Family
ID=17652275
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6282427A Withdrawn JPH08120321A (ja) | 1994-10-24 | 1994-10-24 | 溶湯中のリンを低減する高純度鋼溶湯の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08120321A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2820437A1 (fr) * | 2001-02-08 | 2002-08-09 | Nippon Steel Corp | Procede de dephosphoration de fonte liquide |
CN102965467A (zh) * | 2012-10-31 | 2013-03-13 | 德龙钢铁有限公司 | 一种电弧炉低成本高效脱磷冶炼工艺 |
JP7020601B1 (ja) * | 2020-09-10 | 2022-02-16 | Jfeスチール株式会社 | 低リン溶鉄の製造方法 |
CN114908221A (zh) * | 2022-06-07 | 2022-08-16 | 什邡市三裕锻件有限公司 | 一种电弧炉低排放、低碱度脱磷炼钢工艺 |
-
1994
- 1994-10-24 JP JP6282427A patent/JPH08120321A/ja not_active Withdrawn
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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