JP2632676B2 - ステンレス鋼精錬におけるクロムの回収法 - Google Patents

ステンレス鋼精錬におけるクロムの回収法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は,ステンレス鋼の溶解または精錬時に発生す
るスラグ中から,溶解または精錬操作以外の工程を行う
ことにより主としてクロムを回収する方法に関する。
〔従来の技術および問題点〕
ステンレス鋼の如き,通常は12%以上のクロムを含有
る含クロム溶鋼の脱炭方法は,一酸化炭素分圧(PCO
を低下させるために希釈ガスを吹き込む希釈脱炭法と,
中期以降での脱炭を減圧下で行う真空脱炭法が広く用い
られている。前者は一般にAOD法,後者はVOD法とよば
れ,いずれも仕上脱炭工程において,溶鋼中の〔%Cr〕
の酸化損失を抑えながら脱炭を進行させようとするもの
である。そのさい,スラグ処理に関しては,次のような
処方が採用されている。
(a).AOD法の場合 希釈ガスと酸素ガスの混合比によってPCOを下げるも
のであり,これには自から限界があるので,〔%Cr〕の
酸化は避けられず,特に〔%C〕濃度の低下に伴って
〔%Cr〕の酸化損失も増大しスラグ中の酸化クロム(Cr
2O3)濃度が高くなる。この酸化されたクロムを回収す
るために,一般にFe−Siと造滓剤(CaO,CaF2等)をAOD
炉内に投入して還元処理するのが通常である。この還元
処理を経たスラグはそのまま炉から排出され廃棄され
る。
この方法の場合,炉内でスラグを還元処理するのでそ
のための還元時間を要し,また還元によってスラグの流
動性が向上して炉耐火物の溶損の問題が付きまとう。
(b).VOD法の場合 仕上脱炭工程では真空排気装置によって減圧されるの
でPCOは極めて低く下げることが可能であり,この工程
では〔%Cr〕の酸化ロスは殆どない。しかし,この真空
処理での生産性および作業性の点からこの工程前の〔%
C〕値を0.2〜0.5%程度まで脱炭しておく方法が採ら
れ,この前工程の粗脱炭時にCr2O3含有スラグが発生す
る。すなわち,電気炉や転炉において0.5%以下にまで
粗脱炭することが行われるが,いずれも大気圧下での脱
炭のためにPCOが高くなり,脱炭時に比較的多量の〔%C
r〕が酸化され,酸化クロムとなってスラグとなる。
この酸化されたクロムは一般に以下のように処理され
る。
(1).AOD法の場合と同様に電気炉や転炉工程において
Fe−Siと造滓剤(CaO,CaF2等)を投入して酸化クロム等
を還元する。
(2).電気炉や転炉では還元を行わず,酸化クロムは
スラグとして排出し,冷却したあと破砕機によって破砕
し,この破砕したスラグを電気炉にリサイクルする。
(3).前記(2)の電気炉にリサイクルすることは止
めてそのまま廃棄処分する。
しかし,このVOD法のスラグ処理において,(1)の
方法では炉内で還元するのでそのための還元時間を要し
て生産性が低下すると共にスラグの流動性が著しく向上
するので炉の耐火物の溶損が大きくなるという問題があ
り,(2)や(3)の方法ではスラグカット時にスラグ
と共にメタルも不可避的にカットされて歩留りが低下す
るとともに,(2)のリサイクルの場合にもスラグをい
ったん冷却して再利用するので熱エネルギーの損失が大
きくまた破砕などの後処理を要するという問題があっ
た。(3)のように廃棄処分する場合には,高価なクロ
ム分を廃棄することになって資源の無駄が生じまた製造
原価面でもコストアップにつながると共に,高クロム濃
度のスラグを廃棄することによって6価クロムが溶出す
るという公害問題の発生が懸念される。
このような問題を解決する方法として,同一出願人に
係る特公昭56−17405号公報において,かような酸化ク
ロム含有スラグをそのまま減圧下における脱ガス工程に
移行せしめ,該スラグ中の酸化クロムを溶鋼中の残留炭
素によって還元し,主としてクロムを回収する方法を提
案した。
この特公昭56−17405号公報の方法によると,脱ガス
工程前の作業性と作業能率が向上し,またスラグカット
作業の省略によってスラグ中への懸濁メタルの溶出の問
題が回避されると共にスラグからクロムを回収すること
によってクロム歩留りや原価面で大幅な向上が達成され
る。
しかし,この方法は,AlやTi等の酸化されやすい合金
元素を含有する鋼種を溶製する場合や極低炭素鋼を溶製
する場合にはその実施に問題があった。その理由は,Al
やTi等を含有する鋼種では多量の酸化性スラグによって
そのクロム歩留りが低下すると共に成分調整の面でも目
的範囲に的中させるのが難しくなるためであり,極低炭
素鋼でも多量のスラグの存在によって気体酸素との脱炭
反応を妨害するためである。したがってこの種の鋼を溶
製する場合には,特公昭56−17405号公報の方法が採用
できず,従前の方法によって酸化クロム含有スラグを処
理しているのが実情である。
更に,特開昭53−117601号公報においては,ステンレ
ス鋼の精錬法において発生した酸化クロム含有スラグを
溶融状態のまま別の容器に排出すると共に,この排出す
る際に容器に還元剤を同時に添加することにより,酸化
クロム含有スラグ中に還元剤を混入させて,クロム含有
メタル分とスラグに分離してクロムを回収する方法が開
示されている。
ところが,この特開昭53−117601号公報の方法は,ス
テンレス鋼の精錬で発生したスラグを対象としてはいる
ものの,通常はステンレス鋼の精錬は,スラグ中のCr濃
度を高めないようにして行われるものであり,この特開
昭53−117601号公報に記載された実施例においても,そ
の対象としているスラグ中には6%程度のCr2O3しか含
有されておらず,しかも,スラグ中からのCrの回収率
も,約50%に過ぎないものである。従って,この方法で
は,例えばスラグ中の酸化クロム濃度が10%を超えるよ
うな比較的高いものとなったような場合は,その実施に
問題があった。加えて,この方法は酸化クロム含有スラ
グを容器に排出する時に粉状の還元剤が添加されるた
め,還元剤が飛散し,作業環境を著しく害するといった
問題を引き起こすものである。
〔発明の目的〕
本発明は,以上のようなステンレス鋼の溶解または精
錬において発生する酸化クロム含有スラグ中から主とし
てクロムを回収する方法に関する種々の問題を解決する
ことを目的としてなされたものである。より具体的に
は,本発明は前記のようなステンレス鋼の溶解または精
錬工程で発生した,酸化クロム等の金属酸化物を含有す
るスラグ中から,溶解または精錬工程以外の工程によ
り,クロム等の有用金属を簡単に回収すること,そして
酸化クロムなどの金属酸化物の含有量が低いスラグを製
造することによってスラグ利用面での付加価値を高める
こと,そして最終廃棄スラグの無害化を達成すること,
を主たる目的とする。
〔発明の構成〕
該目的を達成せんとする本発明の要旨とするところ
は,ステンレス鋼の精錬時における大気圧下での溶解ま
たは精錬工程で発生する酸化クロム含有スラグを溶融状
態のまま別の容器に排出し,該容器内の溶融スラグに撹
拌を付与し且つ酸化クロムを還元するに十分な量の還元
剤を添加することを特徴とする。
すなわち本発明では,電気炉や転炉における大気圧下
での含クロム溶銑の溶解や精錬工程で発生する酸化クロ
ム含有スラグをいったん該電気炉や精錬炉からメタル
(含クロム溶銑または溶鋼)とは分離して別の容器に排
滓し,この容器内のスラグが溶融状態にある間に撹拌付
与と還元剤添加を行うことによってスラグ中の金属酸化
物,特に酸化クロムを還元してメタル回収を行うもので
あり,分離されたメタル(含クロム溶銑または溶鋼)の
次なる精錬やそのメタルの組成品質へは何等悪影響を及
ぼすことなく,酸化クロム含有スラグだけを溶解や精錬
工程外に取り出して別の容器で還元反応処理することに
特徴がある。
従って,本発明によれば,含クロム溶銑を転炉で大気
圧下で粗脱炭する工程をもつステンレス鋼の精錬法にお
いて, (1)該転炉で発生した酸化クロム含有スラグを溶融状
態のまま別の容器に排出し,該容器内の溶融スラグ中に
不活性ガスを吹込むかまたは該溶融スラグを機械的にか
き混ぜて撹拌を付与し且つ酸化クロムを還元するに十分
な量の還元剤を該容器内のスラグに添加して還元処理
し,次いでクロム含有メタル分とスラグに分離すること
を特徴とするステンレス鋼精錬におけるクロムの回収
法,並びに, (2)電気炉で前記の含クロム溶銑を製造し,該電気炉
で発生した酸化クロム含有スラグを溶融状態のまま別の
容器に排出し,該容器内の溶融スラグ中に不活性ガスを
吹込むかまたは該溶融スラグを機械的にかき混ぜて撹拌
を付与し且つ酸化クロムを還元するに十分な量の還元剤
を該容器内のスラグに添加して還元処理し,次いでクロ
ム含有メタル分とスラグに分離することを特徴とするス
テンレス鋼精錬におけるクロムの回収法,を提供するも
のである。
本発明法を図面を参照しながら具体的に説明すると,
第1図は,大気圧下での代表的な脱炭炉である転炉で発
生した酸化クロム含有スラグを処理し主としてクロムを
始めメタルを回収する方法を図解的に示したもので,転
炉1からこのスラグだけをスラグポット2に溶融状態で
排出する。3は溶鋼取鍋である。VOD法の場合には,転
炉1において大気圧下で粗脱炭した含クロム溶鋼4はこ
の取鍋3に出鋼して真空脱ガス工程へ移される。
スラグポット2内に取り出された溶融状態の酸化クロ
ム含有スラグ5に対して,浴面よりランスパイプ6を挿
入し,このランスパイプ6を通じてArやN2ガスなどの不
活性ガスを吹き込むことによってスラグ5に撹拌を付与
し,浴面上より還元剤8を投入する。還元剤8としては
Fe−SiやAlドロスなどを使用する。還元剤8は少なくと
も酸化クロムを還元するに十分な量で添加する。もちろ
ん酸化クロムに加えて他の金属酸化物例えば酸化鉄も還
元されるに十分な量で還元剤を添加してもよい。
溶融酸化クロム含有スラグ5へのガス吹き込みによる
撹拌を実施すると,このスラグが冷却がされるが,還元
剤8の投入による還元反応の進行により発熱が生じるの
で,ガス吹き込みの時期と吹き込み量を還元剤の投入に
あわせて適切に行うならば,溶融状態を維持したままで
酸化クロムの還元処理が行えることがわかった。例え
ば,Fe−SiやAlドロスなどの還元剤8を溶融した酸化ク
ロム含有スラグ5に投入すると,次式のような還元反応
が進行する。
3Si+2Cr2O3=3SiO2+4Cr+88.9Kcal/mol ・・(1) 2Al+Cr2O3=Al2O3+2Cr+130.5Kcal/mol ・・(2) すなわち,(1)や(2)式に示されるとおり,Cr2O
の還元反応は発熱反応であるので,この反応を進行させ
る間に発生した発熱量が補充されることによって撹拌ガ
スの吹き込みによって酸化クロム含有スラグが冷却・降
温されるのが防止され,スラグ5を溶融状態に保ったま
ま反応処理させて,クロム等のメタルを回収できる。ま
た,反応の終期はスラグ温度の急激な低下をもって判別
することもできる。反応が終了したらその処理物の全体
をスラグポット2内で凝固させる。そして凝固した処理
物の全体をスラグポット2から固体として排出し,その
固体をクラッシュすることによってメタル分をスラグ分
から簡単に分別採取することができる。
第2図は,電気炉によって発生した酸化クロム含有ス
ラグを処理し,クロム等を回収する場合を図解的に示し
たものである。電気炉9によって炭素質還元剤の存在下
で原料を溶解処理して含クロム溶銑または溶鋼10を製造
するさいに酸化クロム含有スラグ11が発生するが,この
スラグ11を含クロム溶銑または溶鋼10と共にいったん取
鍋12に収容する。ついで,耐火物を内張した容器13にス
ラグ11だけを分別して溶融状態のまま排出する。そし
て,スラグ11の浴面上よりインペラー撹拌翼14をスラグ
11内に挿入してスラグ11を撹拌し,スラグ11の浴面上か
ら還元剤8を投入して還元処理を行う。この場合も第1
図の場合と同様に還元反応の進行に伴って発熱するので
溶融状態を維持したまま還元処理を進行させることがで
きる。この還元処理を終えたら,溶融状態のままスラグ
ポットにその全体を移してメタル分を比重差で沈降さ
せ,その全体をスラグポット内で冷却凝固させる。そし
て,第1図で説明したのと同様にしてメタル分をスラグ
分から分別採取する。
なお,第1図の処理におけるガス撹拌を第2図のよう
なインペラー撹拌に換えることができるし逆に第2図の
処理におけるインペラー撹拌を第1図のガス撹拌に換え
ることができることは勿論である。また,このような撹
拌処方の他に,ポーラスプラグを底部に備えたガス底吹
き取鍋をスラグ還元処理用の容器に使用して底吹き撹拌
を行う方法,更には,空き転炉に酸化クロム含有スラグ
だけを装入してこの転炉をスラグ還元用の容器に使用
し,転炉に偏心回転運動を与えることによってスラグに
渦流を生じさせて撹拌する方法も本発明に適用できる。
本発明法においては,かような処方によって還元反応
処理中に酸化クロム含有スラグに撹拌を付与することは
極めて重要である。これは,全く熱源のない転炉や電気
炉外に溶融状態にある酸化クロム含有スラグだけを排出
して単独反応処理する場合に還元剤とスラグとの反応を
促進するうえで撹拌は必須不可欠であり,またこれによ
って反応熱を有効に利用して,クロム等のメタルを回収
することになるからである。
本発明法によると,メタル分を分別採取したあとの酸
化クロム含有スラグには金属酸化物特に酸化クロムが殆
ど含有されなくなるので,公害のおそれのないスラグが
得られ,二次利用することができることになる。また,
炉から排出されたままの高温の溶融状態にある酸化クロ
ム含有スラグを対象として還元反応処理するのでこのス
ラグが有する顕熱を有効に還元反応に利用できるので熱
エネルギーの面でも有利となり,既述の本発明の目的が
効果的に達成できる。
以下に本発明の代表的な実施例を挙げる。
実施例1 転炉法によってステンレス鋼を製造する際に,転炉で
規定量の酸素吹錬後,第1図のように溶鋼を溶鋼取鍋に
取り出すと共に酸化クロム含有スラグだけをスラグポッ
トに排出した。このときのスラグ組成とスラグ量を第1
表に示す。
第1図のようにスラグポット内の酸化クロム含有スラ
グ中にランスパイプを浸漬してN2ガスを吹き込みなが
ら,このスラグ浴面上から還元剤としてFe−Siを投入
し,この還元剤とスラグとを十分に撹拌した。還元剤の
投入量とガス吹き込み条件を第2表に示した。
還元処理後はその全体をスラグポット内で冷却凝固さ
せた。そしてスラグポット内から全体を固体として取り
出し,スラグポットの底部に凝縮していたメタル分をス
ラグから分別採取し,得られたメタルとスラグを分析し
た結果,第3表の通りであった。
実施例2 実施例1同様,転炉法によってステンレス鋼を精錬す
る際に,転炉で規定量の酸素吹錬後,溶鋼とスラグをい
ったん溶鋼取鍋に移してから,第2図に示したような耐
火物内張の容器に酸化クロム含有スラグだけを排出し
た。このときのスラグ組成とスラグ量を第4表に示す。
第2図のように容器内の酸化クロム含有スラグ中に耐
火物製のインペラー翼を浸漬して回転させながら,この
スラグの浴面上から還元剤としてAlドロスを投入し,こ
の還元剤とスラグとを撹拌した。還元剤の投入量と回転
翼撹拌条件を第5表に示した。
次に,一定時間撹拌後,前記の容器からスラグポット
にその全体を移して放冷して全体を凝固させた。冷却
後,実施例1と同様にしてメタル分をスラグから分別採
取し,得られたメタルとスラグを分析した結果,第6表
の通りであった。
以上の実施例結果に見られるように,本発明法による
とスラグ中の金属酸化物特に酸化クロムがクロムメタル
分として高い回収率で回収できると共に,メタル回収後
のスラグは公害面で問題がないので二次利用(例えばセ
メント用に利用)ができるので,スラグを廃棄していた
従来法に比べるとステンレス鋼の製造原価を低減させる
ことができる。また,酸化クロム含有スラグを冷却した
あと破砕して電気炉原料に再利用していた従来法に比べ
ると,本発明法では回収したメタル分だけ電気炉で溶解
すればよいので,溶解のための電気エネルギーが低減す
ると共に溶解時間も短縮され熱エネルギー面および作業
面でも非常に有利である。その実効果を第7表に示し
た。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明法にかかる酸化クロム含有スラグ処理の
例を示す機器配置系統図,第2図は本発明法にかかる酸
化クロム含有スラグ処理の他の処理例を示す機器配置系
統図である。 1……転炉,2……スラグポット,3……溶鋼取鍋,4……溶
鋼, 5……スラグ,6……ガス吹き込み用ランスパイプ,8……
還元剤, 9……電気炉,11……スラグ,12……溶銑または溶鋼取
鍋,13……容器, 14……インペラー撹拌翼。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】含クロム溶銑を転炉で大気圧下で粗脱炭す
    る工程を有するステンレス鋼の精錬法において,該転炉
    で発生した酸化クロム含有スラグを溶融状態のまま別の
    容器に排出し,該容器内の溶融スラグ中に不活性ガスを
    吹込むかまたは該溶融スラグを機械的にかき混ぜて撹拌
    を付与し且つ酸化クロムを還元するに十分な量の還元剤
    を該容器内のスラグに添加して還元処理し,次いでクロ
    ム含有メタル分とスラグに分離することを特徴とするス
    テンレス鋼精錬におけるクロムの回収法。
  2. 【請求項2】含クロム溶銑を転炉で大気圧下で粗脱炭す
    る工程を有するステンレス鋼の精錬法において,電気炉
    で前記の含クロム溶銑を製造し,該電気炉で発生した酸
    化クロム含有スラグを溶融状態のまま別の容器に排出
    し,該容器内の溶融スラグ中に不活性ガスを吹込むかま
    たは該溶融スラグを機械的にかき混ぜて撹拌を付与し且
    つ酸化クロムを還元するに十分な量の還元剤を該容器内
    のスラグに添加して還元処理し,次いでクロム含有メタ
    ル分とスラグに分離することを特徴とするステンレス鋼
    精錬におけるクロムの回収法。
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