JPH08114225A - 磁気軸受支持回転体のデジタル制御方法及び制御装置 - Google Patents

磁気軸受支持回転体のデジタル制御方法及び制御装置

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JPH08114225A
JPH08114225A JP7207820A JP20782095A JPH08114225A JP H08114225 A JPH08114225 A JP H08114225A JP 7207820 A JP7207820 A JP 7207820A JP 20782095 A JP20782095 A JP 20782095A JP H08114225 A JPH08114225 A JP H08114225A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 サンプリング周期が高周波モードの周期より
も長くても十分に安定な制御を可能とする制御トルクの
決定ソフトウエアを具備する磁気軸受支持回転体のデジ
タル制御方法及び制御装置を提供する。 【解決手段】 あるサンプリング時点から作用制御トル
クを決めるのに、その制御トルクが作用しない場合の回
転体のサンプリング周期末期における傾き角運動を、剛
体モードの低周波成分と高周波成分とに分離して両成分
を自由円錐運動の回転ベクトルとして解析的に求め、別
にこれら自由円錐運動がない場合に任意の制御トルクを
1サンプリング周期だけ作用させたときの想定傾き角運
動を解析的に強制円錐運動の回転ベクトルとして求め、
自由円錐運動の回転ベクトルとを各モードごとに合算し
た場合の回転ベクトルが減少するように任意方向、任意
の大きさの制御トルクを各モード独立に決定し、両モー
ドの制御トルクを合算してフィードバックする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高速回転機等に使
用する高速回転用磁気軸受で支持される磁気軸受支持回
転体のディジタル制御方法及び制御装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来技術及び発明が解決しようとする課題】磁気軸受
で支持される回転体の回転軸は、一般に重心回りの振れ
回り現象を伴う。この振れ回りには剛体モードとして低
周波と高周波の二つの成分が含まれている。前者を歳差
(プリセッション)、後者を章動(ニューテーション)
モードと称する。剛体モード以外に柔軟モードもある。
【0003】回転軸の傾き角θの制御には、前記二つの
剛体モードの抑制が不可欠である。通常は、傾き角を姿
勢センサなどで検出し、傾きの角速度は特殊なセンサを
使ったり、あるいはオブザーバーと称する推定回路また
は推定ソフトウエアで傾き角の情報から推定する。本発
明ではこれら傾き角θとその速度、つまり傾き角速度
θ'(「'」は1次の時間微係数を表す)は何らかの方法で得
られるものとして、それらからどのように制御トルクを
決定してフィードバックするかに関するものである。
【0004】従来、このθ'信号をコストと取り付けス
ペースの関係から特殊なセンサを使わず、擬似微分のZ
変換又はデジタル制御ではオブザーバーが主流であっ
た。しかしオブザーバーはかなり複雑なソフトウエアで
あり、短いサンプリング周期内に収めるのが困難であっ
た。
【0005】サンプリング周期を長くすれば収まるが、
それによって不安定になるために、高速回転では専らア
ナログ制御に限られ、デジタル制御は回転速度が低速の
範囲に限られていた。また、Z変換はサンプリング周期
が長いとエイリアシングの関係から不適当であることが
知られている。デジタル制御のハードウエアが発達した
現在、磁気軸受においてサンプリング周期が長くても安
定な制御を可能とするソフトウエアの開発が待たれてい
た。なぜなら、サンプリング周期が短いとデジタル信号
処理装置のみならずAD/DA変換器も高速のものが必
要となり、高コストとなる。逆にサンプリング周期が長
くてもよければ電源の周波数特性も楽になり、低コスト
化につながるからである。
【0006】本発明においては、サンプリング周期が高
周波モードの周期よりも長くても十分に安定な制御を可
能とする制御トルクの決定ソフトウエアを具備する磁気
軸受支持回転体のデジタル制御方法を提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明は、磁気軸受で支持された軸対称回転体の回転軸
の傾き角とその速度がサンプリング時点に離散的に得ら
れ、さらに制御コイルにより重心回りに制御トルクを発
生することのできる磁気軸受装置であって、該制御トル
クをデジタル信号処理手段によって決定し、サンプリン
グ周期間に一定の制御トルクを作用させる磁気軸受支持
回転体のデジタル制御方法において、あるサンプリング
時点から作用させるべき制御トルクを決めるのに、その
制御トルクが作用しない場合を想定して得られる回転体
のそのサンプリング周期の末期における傾き角運動を、
剛体モードの低周波成分と高周波成分とに分離して両成
分を自由円錐運動の回転ベクトルとして解析的に求め、
別にこれら自由円錐運動がない場合に任意の一定方向
に、任意の大きさ一定の制御トルクを未知数として1サ
ンプリング周期だけ仮想的に作用させて、その作用の終
了時点後における想定傾き角運動を解析的に剛体モード
の両成分に分けて強制円錐運動の回転ベクトルとして求
め、自由円錐運動の回転ベクトルとを各モードごとに合
算した場合に自由円錐運動の回転ベクトルが減少するよ
うに未知数とした任意方向、任意の大きさの制御トルク
の方向および大きさを各モード毎に独立に決定し、両モ
ードの制御トルクを単独にまたは合算してフィードバッ
クすることを特徴とする。
【0008】また、サンプリング周期をT、自由円錐運
動のモード角周波数をλとすると、そのモードのフィー
ドバックゲインに λ 又は 1/sin[λT/2] 又は両者の
積を乗じたことを特徴とする。
【0009】また、傾き角センサー信号を低周波フィル
ターを通過させて傾き角運動の高周波モード成分を減衰
させた信号をサンプリングし、該信号の残りの低周波モ
ード成分の該低周波フィルターによる位相遅れの影響
を、該低周波モード成分を円錐運動の円運動としてその
動径ベクトルを幾何学的に、その遅れ位相角だけ回転さ
せて補償したものを低周波モード成分とし、この値を傾
き角信号から差し引いた値を高周波モード成分としてそ
の両成分を自由円錐運動のサンプリング時点の値とし、
そのサンプリング時点から作用させた既知の制御トルク
の効果をも含めたものから次のサンプリング周期の末期
における両モードの自由円錐運動を解析的に求めること
を特徴とする。
【0010】本発明は上記のように、制御トルクが作用
しない場合を想定して得られる回転体のそのサンプリン
グ周期の末期における傾き角運動を剛体モードの低周波
成分と高周波成分とに分離して両成分を自由円錐運動の
回転ベクトルとして解析的に求めると共に、自由円錐運
動がない場合に任意の一定方向に、任意の大きさ一定の
制御トルクを未知数として1サンプリング周期だけ仮想
的に作用させて、その作用の終了時点後における想定傾
き角運動を解析的に剛体モードの両成分に分けて強制円
錐運動の回転ベクトルとして求め、自由円錐運動の回転
ベクトルとを各モードごとに合算した場合に自由円錐運
動の回転ベクトルが減少するように未知数とした任意方
向、任意の大きさとした制御トルクの方向および大きさ
を各モード独立に決定し、両モードの制御トルクを単独
にまたは合算してフィードバックすることにより、後述
するようにサンプリング周期が高周波モードの周期より
も長くても十分に安定な制御を可能とする制御トルクを
決定できる。また、柔軟モードである場合でも同様にそ
のサンプリング情報が得られ、仮定トルクによる柔軟モ
ードの解が得られれば同様な手段で抑制トルクが決定で
きる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基
づいて説明する。回転体の回転は、回転体の慣性主軸を
回転軸に選んでモータなどで回転が与えられる。回転を
与えられた回転体は、角運動量ベクトルが与えられたこ
とになり、その角運動量ベクトルは前記慣性主軸に極め
て近い方向を持っているが、必ずしも一致しない。この
不一致が章動モードの主原因である。また、その角運動
量ベクトルが、目標とする方向(ほとんどの場合、軸受
ステータ側の中心軸)にないために、そのことが傾き角
に対する磁気軸受の復元バネ係数に起因する歳差モード
の主因となっている。
【0012】磁気軸受ではバイアス磁束の関係で、この
復元バネ係数が負であることが多い。従ってこの場合に
は歳差モードは前回りとなる。逆に復元バネ係数が正な
らば歳差モードは後ろ回りとなる。一方、章動モードは
常に前回りである。以下においては、復元バネ係数が負
の場合のみを述べる。この様子を画いたのが図1で、S
が回転体1の回転軸、Hが角運動量ベクトル(目には見
えない)である。これを上から見たのが図2で、角運動
量ベクトルHは左回り(前回り)にゆっくりとほぼ円を
画く。図2のX,Y軸は磁気軸受ステータ側の慣性座標
軸(ラジアル軸)で、それらと直交するZ軸がステータ
の中心軸であり、回転軸Sを中心軸Zに一致させるのが
制御の目標である。一方Sも左回りに早い円を画きなが
ら角運動量Hを追いかける形となっている。
【0013】上記のように、一見複雑に見える自由運動
における回転軸Sの軌跡が二つの周波数成分から成る。
つまり低周波のゆっくりした原点を中心とした一定半径
の円運動(低周波モード、図2の破線Sp参照)と、そ
の低周波円上を中心とする一定半径の高周波モードの円
運動を重ねたもので、後者の中心が低周波円上を低周波
速度で移動するのである。
【0014】一方、このような振れ回りの全くない純粋
な(理想的な)スピン状態にある回転体に、大きさ及び
方向が一定なトルク(k)を1サンプリング周期Tだけ
制御コイルから加えると、図3のように最初は(k)に
接する低周波の単純な円弧運動Spと、それを中心に上
乗せされた高周波の早い回転運動Snが加えられて、
はエピサイクロイド状の曲線を画く(アンダーラインは
後述する複素数ベクトル)。
【0015】図3ではサンプリング周期が高周波モード
周期の約2倍半の場合である。制御トルクが終了した時
点での低周波モードの効果分は、原点とSp曲線の円弧
の終端を結ぶ直線、すなわち弦の矢印2である。この矢
印2の先端からの終端へ結ぶ小さな矢印3が高周波モ
ードの効果分である。これらの両直線矢印2,3がトル
ク終了後に自由円錐運動の回転ベクトルとなるものであ
る。
【0016】トルク(k)の効果は強制運動として、ト
ルク(k)のない場合の回転体1の自由運動に重ね合わ
せの原理によって、両者を単純加算したものが、自由運
動をしている回転体に一定トルクを一定時間だけ加え終
わった後の自由運動となる。従って、加算した結果が両
モードの減少になるように直線矢印2,3方向、それに
基づくトルク(k)を決めればよいことになる。つま
り、これらの二つの矢印が、前述の高低両周波の二つの
円運動の半径を打ち消す方向になるようにトルク(k)
の方向を選べばよい。
【0017】その方法をさらに詳細に述べる。高低両周
波モードの角周波数をそれぞれ、λnおよびλpとする
と、低周波モードでは図3から明かなように低周波モー
ド打ち消しに有効な矢印は、トルク(k)に対してλpT
/2だけ進んだ方向にある。一方、高周波モードの矢印
は、低周波モードに重ねないで画くと図4のようにな
る。ただし矢印の方向が逆になる。トルク(k)に対す
る角度関係も同様で、λpのかわりにλnと置いただけで
ある。図3と図4ではほぼ同じ角度で画いているが、実
際には高周波モードの方が数倍または1桁以上も大きい
角度になる。どちらも円を画いているが、その半径に関
しては後述する。
【0018】なお、両モードの抑制は必ずしも一致した
(k)方向とはならないが、それでもかまわない。ある
場合には全く逆方向になることもまれにあるが、その場
合には相互に打ち消し合って制御されない結果になるこ
ともある。それでもこの系はたとえ傾き角に対するバネ
係数が負であってもジャイロ効果により不安定な系では
ないので発散して行くことはなく、時間の経過に伴って
状態が変化し、最後には減衰する。ただしフィードバッ
クゲインを大きくし過ぎると発散することもあるので注
意を要する。
【0019】後述する数学的な説明をより理解し易くす
るためにもう少し物理的な説明を加える。角運動量ベク
トルHと回転軸Sとの角度差、これをNとすると、この
角度差Nはニューテーション角と称するものであるが、
高周波モードの抑制のために、Nを直ちにゼロにするよ
うにフィードバックするのではない。実は、この角度差
Nの大きさ、方向ともに一定ではなく、低周波成分と高
周波成分とから成っており、高周波モード抑制のために
はその内の高周波成分のみを打ち消すように制御トルク
を作用させる。
【0020】例えば、図5は章動(高周波)モードだけ
を制御した例で、章動モードは除去されたが、回転軸S
は角運動量ベルトHとは完全に一致せずに、ある一定の
間隙を保ったまま遅い円錐運動を続ける。これを定常歳
差運動と称し、このときの回転軸SがSpなのである。
同様に高周波モードのみの定常章動運動も存在し、低周
波の場合とは逆に、小さな角運動量Hの円の外側に大き
なNの、ともに高速な円錐運動をする(図は省略)。
【0021】次に制御トルクを具体的にどのように決定
するかを述べる。デジタル制御のサンプリング周期を
T、低周波及び高周波の両モードの角速度をそれぞれλ
p及びλnとする。k=0,1,2,…,として、時刻t
=kTがサンプリングの瞬間である。例えば図6ではk
=0において傾き角やその速度をサンプリングし、それ
らの値からk=1からk=2までの間に発生すべき制御
トルク(1)を、k=1になる前に決定する。つまり0
<t<Tの間に制御トルクを算出しておかなければなら
ない。その間には前回に決定された制御トルク(0)が
作用している。なお、アンダーラインのある記号は、図
2の複素平面上での2次元複素数ベクトルであり、
である。また、はZ軸からのそれぞれ単位
長先端の変位である。
【0022】低周波モードの抑制に必要な(1)の方向
は図3から明らかなように、原点と結んだ直線矢印2が
自由運動を打ち消すように決定するのであるが、その方
向の決定法を述べる。k=1において前回の(0)が終
了した後、(1)を作用させない場合を想定して得られ
る自由運動のk=2の時点におけるのなかの低周波成
分を打ち消す方向つまり逆方向が直線矢印になるように
(1)の方向を選ぶ。矢印直線と(1)との間には、λ
pT/2ラジアンだけ角度差がある。
【0023】同様に、高周波モードの抑制も、(1)が
ない場合を想定して得られるk=2の時点における
なかの高周波成分を打ち消す方向に選ぶ。サンプリング
周期Tが長くなって、該Tが高周波モード周期よりも長
くなる場合が十分に考えられる。図4の円は高周波モー
ド角速度で回転するから、Tがそのモード周期の整数倍
に等しいとそのモードは制御不能となるので、サンプリ
ング周期Tはそのモード周期の整数倍は勿論、その近く
にもならないように選んだほうがよい。
【0024】以上述べたフィードバックトルクの決定法
を数学的に表現すると、両モードのフィードバックゲイ
ンをそれぞれKp,Knとし、(k)がないと想定した場
合の両モードの予想量をそれぞれBp(k+1),Bn(k
+1)とするとフィードバックトルク(k)は (k)=−KpBp(k+1)λp exp[-jλpT/2]/(2sin[λpT/2]) −KnBn(k+1)λn exp[-jλnT/2]/(2sin[λnT/2]) (1) となる。
【0025】図2のラジアル2軸X,Y軸において、複
素数ベクトルのラジアル2軸成分をそれぞれx,yの下
添字で表現すると例えば=ux+juy (3) となる。ここでjは虚数単位で、j=√(-1)である。ま
た、指数関数は例えば exp[-jA]=cos[A]-jsin[A] (4) となる。このように計算して実数部がX軸の制御量を、
虚数部がY軸の制御量を表現している。
【0026】ここではBp,Bnの計算法または推定法を
省略したが、それはどのような方法でもよく、外乱が予
測される場合には、その影響をも含めた推定値であって
もよい。外乱がない場合には状態変数の遷移行列などを
使うのが便利であろう。ここでは外乱のない場合の
pBnの推定値を以下に与えておく。
【0027】回転体1は軸対称とし、その重心を通るラ
ジアル2軸をx,y軸としそれらの軸回りの慣性モーメ
ントをIとする。図1と図2を参考に、SのZ軸からの
X,Y軸回りの傾き角をそれぞれθx,θyとすれば、回
転軸Sの軸中心Zからの傾き角は次のように複素平面上
の位置ベクトルとして表現できる: =θy−jθx=−jθ (5) =[Iθx'+jIθy']/Hs (6) ただし[']記号は時間微係数、Hsは回転体1の回転軸S
まわりの角運動量で、回転軸Sまわりの慣性モーメント
にスピン速度を乗じたものである。
【0028】また、 h=Hs/I (7) 従って、 =[θx'+jθy']/h=θ'/h (8) まず、傾き角に対する発散バネ係数Kの回転体の運動方
程式は Iθx"+Hsθy'-Kθx=Ux(kT), (k=0,1,2,…) (9) Iθy"-Hsθx'-Kθy=Uy(kT), (k=0,1,2,…) (10) ここに「"」記号は時間に関する2次の微係数である。
【0029】上記(10)式の両辺にjを乗じて(9)
式と辺々加えて複素変数表現すると、 Iθ"-jHsθ'-Kθ(kT), (k=0,1,2,…) (11) または両辺をIで割って θ"−jhθ'−kθ(kT), (k=0,1,2,…) (12) ただしh=Hs/I,k=K/I(サンプリングのkと
は無関係),/Iである。
【0030】ここで行列で表現される状態変数xと出力
を導入する。ただし右肩のTは行列の転置を表す。
【0031】通常よく用いられる状態方程式と出力方程
式は x’=Ax+bu (15) y=Cx (16) ただし
【0032】遷移行列Φ(t)を使って次の離散システム
を得る: ここに
【0033】(18)式の右辺第2項または積分項を次式の
ように表現し、 積分した結果を代入すると、 結局、出力y(t)の離散値系は y(k+1)=Φ(T)y(k)+q(T)(k) (28)
【0034】ここで図6を参照して(1)を未知数とし
てこれを印加後の自由運動y(2T+t)を調べる。ただし、 (2)=0 (29) とする。 ただし、(28)式でk=0として y(1)=Φ(T)y(0)+q(T)(0) (31) であって、y(0)が実際利用できる生の検出情報なので(3
0)式のy(1)は(31)式に基づく計算による推定値である。
【0035】(30)式の中からS(2T+t)だけを求めると、 (2T+t)=Sn exp[jλnt]+Sp exp[jλpt] (32) の形となる。SnSp はy(1)と(1)の関数であっ
て、 Sn =[λp(1)+h(1)+j((1)/λn)(1-exp[jλnT])]/(λp-λn) (33) Sp =[λn(1)+h(1)+j((1)/λp)(1-exp[jλpT])]/(λn-λp) (34) (33),(34)式は全く同じ形を取っているので、これを一
つの形で代表する: Sc =Ac{Bc(1)+j(1)(1-exp[jλcT])/λc}, c=n or p (35) ここにAcは定数で、Bc(1)はy(1)と固有値で決まる推
定値である。すなわち An=1/(λp-λn), Ap=1/(λn-λp) (35a) Bc(1)=λc(1)+h(1),c=n or p (35b) (35)式の(1)を含む項が図3または図4の直線矢印
で、円の半径はu(k)(Ac)/λc(但しここで(A
c)はAcの絶対値)である。
【0036】さて、 制御の目的はScを消滅させること
である。そのためには(35)式がゼロになるように(1)
c (1)として決定するのが理想的である。その結果: Bc(1)+c (I)2 sin[λcT/2]exp[jλcT/2]/λc=0 (36) 従って c (1)=−Bc(1)λc exp[-jλcT/2]/{2sin[λcT/2]} (37) (37)式にフィードバックゲインKc(c=n,p)を乗じて両モ
ード分を加えたのが(1)式である。ただしk=1に相当
し、Bc(1)は(32)式でt=0とおいた(k+1)から求め
たので(1)式ではBc(k+1)とした。
【0037】(37)式の分母 2sin[λcT/2] は極めて有効
な係数となる。なぜなら、回転体の回転速度に応じてサ
ンプリング周期Tを時々変更する必要が出る。その際、
分母によるゲインの修正がないと、Tによってフィード
バック量、つまり弦長が変動し、安定性が変化すること
になる。この分母によってフィードバック量は図3、4
の円の直径となるから、Tに左右されない。しかも、T
がモード周期を越えても符号が自動的に変更されたこと
になり、極めて便利である。
【0038】また、固有値λc(c=n or p)も回転速度
によって一方は増大、他方は減少するので、これを乗じ
ておくと円の半径が回転速度の影響を受けにくい。実用
的には制御が過剰にならないように、両モードの制御ト
ルクが一致した場合も考えて、円の直径でなく半径にし
たほうが安全であることが以下のシミュレーションで経
験している。
【0039】具体的シミュレーション例 以下、具体的例を用いて幾つかのシミュレーションを行
った。以下の図中でHの軌跡上の小さな丸印は各サンプ
リングの瞬間を表している。
【0040】シミュレーション条件は下記の通りであ
る。スピン速度=2000[rad/s]=19,198[rpm],低周波モ
ード角周波数:λp=88.2[rad/s],同周期:Tp=71[m
s],高周波モード角周波数:λn=918[rad/s],同周期:
Tn=6.84[ms]
【0041】図7は制御なしの場合である。図示するよ
うに制御しない場合は、当然ながら発散も収束もない。
図8はサンプリング周期T=1.5[ms]=0.22Tnの場合で
あり、速やかに収束することが判る。図9はサンプリン
グ周期T=3.42[ms]=0.5Tn、図10はサンプリング周
期T=6.2[ms]=0.9Tnの場合で、当然ながらサンプリ
ング周期の増大とともに制御の回数が減少する関係もあ
り、収束は劣化する。図11はT=12.4[ms]=1.81Tn
という大きいサンプリング周期でも十分収束している。
図12は全制御系と制御トルク決定の関係式を示す図で
ある。
【0042】以上、シミュレーション例でも述べたよう
に、サンプリング周期が制御対象の高周波モード周期よ
りも長い場合でも安定化できることは、従来例にはな
い。これまでのこの分野における制御方式はほとんどが
PID制御で、しかもアナログ制御がほとんどである。
デジタル制御でもサンプリング周期が高周波モード周期
よりもはるかに短い場合しか成功していない。これが例
えばターボ分子ポンプなどでもデジタル制御が採用され
ない現実となっている。本発明では傾き角の速度も既知
としたが、サンプリング周期が長くても制御可能になっ
たので、その時間をオブザーバなどに費やしても十分間
に合う。
【0043】上記のデジタル制御方法では、サンプリン
グ周期Tが長くても制御可能ではあるが、該サンプル周
期Tが長いとその分でけ、単位時間当りの制御の回数が
減少するので、それだけ減衰が悪くなる。従って、サン
プリング周期Tが小さいことは極めて望ましいことであ
る。
【0044】その対策の一つとして、傾き角センサーの
出力に低周波フィルター(LPF)を直接接続し、その
出力をサンプリングすることは容易で、コストも安い。
LPFの出力をサンプリングした後はソフトウエアで低
周波モードの回転ベクトルを算出する。LPFとして1
次遅れ回路の場合には、シミュレーションの経験から、
その時定数は高周波モード角周波数の逆数の近傍が望ま
しいが、その値から数倍又は数分の1でも十分減衰す
る。
【0045】図13はLPFの出力に、下記の方法で位
相遅れを補償し、その値から角運動量ベクトルHを推定
してHeとしている。即ち、傾き角センサー信号をLP
Fを通過させて傾き角運動の高周波モード成分を減衰さ
せ、残りの低周波モード成分の該LPFによる位相遅れ
の影響を、該低周波モード成分を円錐運動の円運動とし
てその動径ベクトルを幾何学的に、その遅れ位相角だけ
回転させて補償したものを低周波モード成分とし、この
値に1/[1+(k/h2)]を乗じたものをHeとしている。その
関係は図2の破線Spを少し縮めたものが真のHに近い
ことから理解できる。からも推定できるの
で、(8)式からθ'が推定されたことになる。
【0046】図11までの例では傾き角速度θ'が既知
としているが、図13では前述のようにその推定値を使
っている以外は前例までと同じ関係式を使ったものであ
る。減衰が早いのでその分、真の角運動量ベクトルHか
らズレているが、減衰には十分である。
【0047】図14は位相の補償をしなかった場合で、
高周波モードは減衰したが低周波モードは発散してい
る。HeはHに比べて最初(丸印)も最終(x印)も位
相はもちろん、大きさもかなり違っている。
【0048】LPFが1/(1+τs)なら、モード周
波数λにおける位相だけの補償には、傾き角度信号
Sx+jSyに下記複素ゲインを乗じ、 乗じた結果の実部がX軸、虚数部がY軸の制御系であ
る。
【0049】図15は請求項1、2及び3に記載のデジ
タル制御方法を実施する制御装置の構成を示す図であ
る。同図において、100は磁気軸受で支持される回転
体であり、101,102は磁気軸受を構成する電磁
石、103、104は同じく磁気軸受を構成する電磁石
であり、電磁石101,102は上部に配置され、電磁
石103,104は下部に配置される。これらの電磁石
の反対座標側にも同じ特性の電磁石が存在するが図示は
省略している。電磁石101,103は回転体100の
X方向を支持し、電磁石102,104はY方向を支持
する。電磁石101,102と電磁石102,104の
間隔はlである。
【0050】105は回転体100の上部X方向の変位
を検出する変位センサ、106は回転体100の上部Y
方向の変位を検出する変位センサ、107は回転体10
0の下部X方向の変位を検出する変位センサ、108は
回転体100の下部Y方向の変位を検出する変位センサ
である。
【0051】制御部はA/D(アナログ/デジタル)変
換器109、デジタル信号処理部110、D/A(デジ
タル/アナログ)変換器111、パワーアンプ112−
1,112−2,112−3,112−4で構成され
る。
【0052】デジタル信号処理部110は変位センサ1
05と変位センサ107の偏差信号θxと、変位センサ
106と変位センサ108の偏差信号θyをA/D変換
器109でデジタル変換した出力信号θx(k)と出力
信号θy(k)を入力として、図示する各種演算を行な
い電磁石101,102,103,104に出力するデ
ジタル出力信号Fx101,Fy102,Fx103,Fy104
得、D/A変換器111でアナログ信号に変換し、パワ
ーアンプ112−1,112−2,112−3,112
−4を介して、電磁石101,102,103,104
に供給する。
【0053】図16は請求項4に記載のデジタル制御方
法を実施する制御装置の構成を示す図である。本制御装
置が図15と相違する点は低周波フィルタ(LPF)1
13と114を設け、偏差信号θxと偏差信号θyを該
低周波フィルタ113と114を通して高周波モード成
分を減衰させてA/D変換器109に入力し、図示する
各種演算を行ない電磁石101,102,103,10
4に出力するデジタル出力信号Fx101,Fy102,Fx
103,Fy104を得ている点であり、他は図15と同一で
ある。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように本発明にによれば、
制御トルクが作用しない場合を想定して得られる回転体
のそのサンプリング周期の末期における傾き角運動を、
剛体モードの低周波成分と高周波成分とに分離して両成
分を自由円錐運動の回転ベクトルとして解析的に求める
と共に、自由円錐運動がない場合に任意の一定方向に、
任意の大きさ一定の制御トルクを1サンプリング周期だ
け作用させて、その作用の終了時点後における想定傾き
角運動を解析的に剛体モードの両成分に分けて強制円錐
運動の回転ベクトルとして求め、自由円錐運動の回転ベ
クトルとを各モードごとに合算した場合に自由円錐運動
の回転ベクトルが減少するように任意方向、任意の大き
さとした制御トルクの方向および大きさを各モード独立
に決定し、両モードの制御トルクを単独にまたは合算し
てフィードバックするので、上記のようにサンプリング
周期が長くとも十分安定な制御が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】回転体の歳差モードと章動モードの様子を示す
図である。
【図2】回転体の歳差モードと章動モードの様子を上か
ら見た図である。
【図3】振れ回りの全くない理想的なスピン状態にある
回転体に大きさ及び方向が一定なトルク(k)を1サ
ンプル周期Tだけ加えた場合の様子を示す図である。
【図4】回転体の低周波モードから分離した高周波モー
ドの様子を示す図である。
【図5】回転体の章動モードだけを制御した場合を示す
図である。
【図6】制御トルクとサンプリング時点例を示す図であ
る。
【図7】制御無しの場合の回転体の歳差モードと章動モ
ードのシミュレーション例を示す図である。
【図8】具体的シミュレーション例を示す図である。
【図9】具体的シミュレーション例を示す図である。
【図10】具体的シミュレーション例を示す図である。
【図11】具体的シミュレーション例を示す図である。
【図12】全制御系と制御トルク決定の関係式を示す図
である。
【図13】位相補償した場合のシミュレーション例を示
す図である。
【図14】位相補償しない場合のシミュレーション例を
示す図である。
【図15】本発明のデジタル制御方法を実施する制御装
置の構成を示す図である。
【図16】本発明のデジタル制御方法を実施する制御装
置の構成を示す図である。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気軸受で支持された軸対称回転体の回
    転軸の傾き角とその速度がサンプリング時点に離散的に
    得られ、さらに制御コイルにより重心回りに制御トルク
    を発生することのできる磁気軸受装置であって、該制御
    トルクをデジタル信号処理手段によって決定し、サンプ
    リング周期間に一定の制御トルクを作用させる磁気軸受
    支持回転体のデジタル制御方法において、 あるサンプリング時点から作用させるべき制御トルクを
    決めるのに、その制御トルクが作用しない場合を想定し
    て得られる前記回転体のそのサンプリング周期の末期又
    はその近傍における傾き角運動を、任意のモード成分に
    分離して各成分を自由円錐運動の回転ベクトルとして解
    析的に求め、 別にこれら自由円錐運動がないと仮定した場合に任意の
    一定方向に、任意の大きさ一定の制御トルクを未知数と
    して1サンプリング周期だけ仮想的に作用させて、その
    作用の終了時点後における想定自由傾き角運動を解析的
    に前記任意モードの各成分に分けて強制円錐運動の回転
    ベクトルとして求め、 前記自由円錐運動の回転ベクトルとを各モードごとに合
    算した場合に自由円錐運動の回転ベクトルが減少するよ
    うに前記任意方向、任意の大きさの未知数制御トルクの
    方向および大きさを各モード独立に決定し、 各モードの制御トルクを単独にまたは合算してフィード
    バックすることを特徴とする磁気軸受支持回転体のデジ
    タル制御方法。
  2. 【請求項2】 前記回転体のそのサンプリング周期の末
    期又はその近傍における傾き角運動を、剛体モードの低
    周波成分と高周波成分とに分離して両成分を自由円錐運
    動の回転ベクトルとして解析的に求めることを特徴とす
    る請求項1に記載の磁気軸受支持回転体のデジタル制御
    方法。
  3. 【請求項3】 サンプリング周期をT、自由円錐運動の
    モード角周波数をλとすると、そのモードのフィードバ
    ックゲインに λ 又は 1/sin[λT/2] 又は両者の積を
    乗じたことを特徴とする請求項1又は2に記載の磁気軸
    受支持回転体のデジタル制御方法。
  4. 【請求項4】 傾き角センサー信号を低周波フィルター
    を通過させて傾き角運動の高周波モード成分を減衰させ
    た信号をサンプリングし、該信号の残りの低周波モード
    成分の該低周波フィルターによる位相遅れの影響を、該
    低周波モード成分を円錐運動の円運動としてその動径ベ
    クトルを幾何学的に、その遅れ位相角だけ回転させて補
    償したものを低周波モード成分とし、この値を傾き角信
    号から差し引いた値を高周波モード成分としてその両成
    分を自由円錐運動のサンプリング時点の値とし、そのサ
    ンプリング時点から作用させた既知の制御トルクの効果
    をも含めたものから次のサンプリング周期の末期又はそ
    の近傍における両モードの自由円錐運動を解析的に求め
    ることを特徴とする請求項2に記載の磁気軸受支持回転
    体のデジタル制御方法。
  5. 【請求項5】 磁気軸受で支持された軸対称回転体の回
    転軸の傾き角とその速度がサンプリング時点に離散的に
    得られ、さらに制御コイルにより重心回りに制御トルク
    を発生することのできる磁気軸受装置であって、該制御
    トルクをデジタル信号処理手段によって決定し、サンプ
    リング周期間に一定の制御トルクを作用させる磁気軸受
    支持回転体のデジタル制御装置において、 前記デジタル信号処理手段は、あるサンプリング時点か
    ら作用させるべき制御トルクを決めるのに、その制御ト
    ルクが作用しない場合を想定して得られる前記回転体の
    そのサンプリング周期の末期における傾き角運動を、剛
    体モードの低周波成分と高周波成分とに分離して両成分
    を自由円錐運動の回転ベクトルとして解析的に求め、別
    にこれら自由円錐運動がない場合に任意の一定方向に、
    任意の大きさ一定の制御トルクを1サンプリング周期だ
    け仮想的に作用させて、その作用の終了時点後における
    想定傾き角運動を解析的に前記剛体モードの両成分に分
    けて強制円錐運動の回転ベクトルとして求め、前記自由
    円錐運動の回転ベクトルとを各モードごとに合算した場
    合に自由円錐運動の回転ベクトルが減少するように前記
    任意方向、任意の大きさの制御トルクの方向および大き
    さを各モード独立に決定し、両モードの制御トルクを単
    独にまたは合算してフィードバックする機能を具備する
    ことを特徴とする磁気軸受支持回転体のデジタル制御装
    置。
  6. 【請求項6】 前記デジタル信号処理手段は、サンプリ
    ング周期をT、自由円錐運動のモード角周波数をλとす
    ると、そのモードのフィードバックゲインにλ 又は 1
    /sin[λT/2] 又は両者の積を乗じる機能を具備するこ
    とを特徴とする請求項5に記載の磁気軸受支持回転体の
    デジタル制御装置。
  7. 【請求項7】 前記デジタル信号処理手段は、傾き角セ
    ンサー信号を低周波フィルターを通過させて傾き角運動
    の高周波モード成分を減衰させた信号をサンプリング
    し、該信号の残りの低周波モード成分の該低周波フィル
    ターによる位相遅れの影響を、該低周波モード成分を円
    錐運動の円運動としてその動径ベクトルを幾何学的に、
    その遅れ位相角だけ回転させて補償したものを低周波モ
    ード成分とし、この値を傾き角信号から差し引いた値を
    高周波モード成分としてその両成分を自由円錐運動のサ
    ンプリング時点の値とし、そのサンプリング時点から作
    用させた既知の制御トルクの効果をも含めたものから次
    のサンプリング周期の末期における両モードの自由円錐
    運動を解析的に求める機能を具備することを特徴とする
    請求項5に記載の磁気軸受支持回転体のデジタル制御装
    置。
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