JPH08109125A - 固形腸溶製剤の製造方法 - Google Patents

固形腸溶製剤の製造方法

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JPH08109125A
JPH08109125A JP6298094A JP29809494A JPH08109125A JP H08109125 A JPH08109125 A JP H08109125A JP 6298094 A JP6298094 A JP 6298094A JP 29809494 A JP29809494 A JP 29809494A JP H08109125 A JPH08109125 A JP H08109125A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 分散しているポリマーの平均粒子径が1μm
以下のコーティング液でコーティングされ、耐酸性が優
れた固形性腸溶製剤の製造方法を提供する。 【構成】 水と任意の割合で混合できる有機溶媒または
この有機溶媒と水との混合溶媒にセルロース系ポリマー
を溶解しポリマー溶液を作製する。ポリマー溶液と水と
を混合した後に有機溶媒を除去して濃縮液とし、アニオ
ン性界面活性剤を濃縮液に添加してから乾燥させてポリ
マー粉末を得る。ポリマー粉末を水に投入することで得
られた平均粒子径が1μm以下に分散しているエマルジ
ョンを、可塑剤が含まれている水に分散させてコーティ
ング液とする。このコーティング液で薬剤をコーティン
グして固形腸溶製剤の製造を完了する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、腸溶性コーティングさ
れた固形腸溶製剤の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】固形腸溶製剤は腸溶性コーティングされ
ており、酸に弱い薬物を胃酸から保護するとともに、胃
壁に刺激や傷害を与える薬物から胃粘膜を保護し、腸に
至ってから溶解して薬理作用を発揮する。コーティング
基剤のひとつに、セルロース系ポリマーがある。セルロ
ース系ポリマーには、例えばセルロースアセテートフタ
レート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレー
ト、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサ
クシネート、カルボキシメチルエチルセルロースが挙げ
られる。これらのポリマーは有機溶剤に溶解したり、水
性ラテックスまたは水分散液としてコーティング処理に
使用される。近年、有機溶剤の使用が環境問題から規制
される方向にあり、コーティング処理は水系で行うこと
が普及しつつある。
【0003】水系コーティング処理については多くの技
術が公知となっている。セルロース系ポリマーを水に分
散するには、ポリマーとともに塩類を添加するかポリマ
ーのカルボキシル基を中和する方法と、ポリマーを微粒
子にして水中に分散する方法とがある。
【0004】前者の方法については、特公昭61-56221号
公報にセルロースアセテートフタレートを乳化し、次い
で凝集防止剤としてリン酸塩を添加してスプレードライ
することで水に再分散するポリマー粉末を得る方法が記
載されている。セルロースアセテートフタレートの乳化
は米国特許4177177 号明細書に記載されている方法で行
う。特開昭56-30913号公報には、セルロースアセテート
フタレートまたはヒドロキシプロピルメチルセルロース
フタレートをアンモニアで中和した水溶液としてコーテ
ィングに用いる方法が記載されている。特開昭58−1358
07号公報には、セルロースアセテートフタレートまたは
ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレートをアル
カリにより中和して溶解した後、カルボン酸を添加する
方法が記載されている。これらの方法では、何れも固形
腸溶製剤のコーティング被膜中にカルボン酸のアルカリ
塩またはアンモニウム塩が残留するため、固形腸溶製剤
は吸湿性が高くなり、品質が安定しなかった。
【0005】後者の方法については、特公昭56-12614号
公報に、平均粒子径100μm以下のセルロース系ポリ
マーを、ゲル化剤(可塑剤)が含まれている沸点100
℃以上の水中に分散させる方法が記載されている。特公
昭57-53329号公報、特公昭58-55125号公報には、ゲル化
剤としてトリアセチンまたはクエン酸トリエチルを使用
することが記載されている。しかしながら、これらの分
散液をコーティングに使用するときはポリマーを機械に
よって粉砕するため、その粒子径が1μm以上となって
しまう。1μm以上の粒子径では多量の可塑剤が必用と
なるため、温度上昇によりポリマーが軟化し分散液中に
凝集沈殿してしまい、またコーティング基剤であるセル
ロース系ポリマーの粒子径が大きいため造膜性がよくな
かった。
【0006】特公平3-39490 号公報には、乳化により水
中のセルロース系ポリマーの粒子径を小さくしてセルロ
ース水系コーティング技術の欠点を改善する方法が記載
されている。この乳化は米国特許4177177 号明細書に記
載されている方法で行う。具体的には、セルロース系ポ
リマーを水不混和性の有機溶剤に溶かしてポリマー溶液
を調製する。安定剤として炭素数8以上の炭化水素(セ
チルアルコール等)および界面活性剤をポリマー溶液に
加え、このポリマー溶液を高圧ホモジナイザー等の特別
な乳化機で処理してエマルジョンを得る。しかしなが
ら、この方法では特別な乳化機が必要であり、しかも使
用した溶剤を完全に除去することが困難であった。この
ように水性コーティング液の組成には、セルロース系ポ
リマー以外の成分、例えば安定剤、界面活性剤が含まれ
ており、腸溶製剤の耐酸性、安定性を損ねることが多か
った。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記の課題を
解決するためなされたもので、分散しているポリマーの
平均粒子径が1μm以下のコーティング液でコーティン
グされ、耐酸性が優れた固形性腸溶製剤の製造方法を提
供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めになされた本発明の固形腸溶製剤の製造方法は、セル
ロース系ポリマーを、水と任意の割合で混合できる有機
溶媒またはこの有機溶媒と水との混合溶媒に溶解してポ
リマー溶液を作製する。ポリマー溶液と水とを混合した
後に有機溶媒を除去して濃縮液とし、アニオン性界面活
性剤を濃縮液に添加してから乾燥させてポリマー粉末を
得る。ポリマー粉末を水に投入することで得られた平均
粒子径が1μm以下に分散しているエマルジョンを、可
塑剤が含まれている水に分散させてコーティング液とす
る。このコーティング液で薬剤をコーティングして固形
腸溶製剤の製造を完了する。
【0009】セルロース系ポリマーは固形腸溶製剤をコ
ーティングする基剤となる。セルロース系ポリマーには
有機溶剤系コーティングで使用されてきたポリマー、例
えばヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、
ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシ
ネート、セルロースアセテートフタレート、セルロース
アセテートトリメリテート、カルボキシメチルエチルセ
ルロースが挙げられる。これらのセルロース系ポリマー
は単独で使用しても、混合して使用してもよい。
【0010】有機溶媒は水と任意の割合で混合できる溶
媒、例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール
等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン等の
ケトン類が挙げられ、セルロース系ポリマーを溶解でき
る量で使用される。またこれらの有機溶媒は水との混合
溶媒でも使用できる。混合溶媒中での水の比率は、混合
溶媒に溶解させるセルロース系ポリマーの種類によって
も異なるが60重量%以下が好ましい。60重量%以上
では有機溶媒の割合が低くなり、後にポリマー溶液を水
に投入するときに、自己乳化が行われない。
【0011】ポリマー溶液は10重量%以下の濃度が好
ましく、さらに好ましくは2〜10重量%である。10
重量%以上では粘性が高くなり過ぎるため1μm以下の
微粒子に乳化できなくなる。2重量%以下では最終的に
得られる水性エマルジョンの濃度が低くなり過ぎるの
で、生産性が低下する。
【0012】ポリマー溶液と混合する水の量は、ポリマ
ー溶液に対して80重量%以上であることが好ましく、
さらに好ましくは80〜150重量%である。80重量
%以下では溶媒の分散が不十分で乳化が不完全となる。
150重量%以上では最終的に得られるエマルジョンの
濃度が低くなり過ぎるので、濃縮が必要となる。
【0013】アニオン性界面活性剤は、ラウリル硫酸ナ
トリウム、ジオクチルソジウムスルホサクシネートが挙
げられ、特にラウリル硫酸ナトリウムが好ましい。ま
た、その添加量は、セルロース系ポリマーの実量83〜
98重量比に対して2〜17重量比となることが好まし
く、さらに好ましくは5〜12重量比である。この濃度
範囲のアニオン性界面活性剤を添加すると、エマルジョ
ンの分散性が向上し、このため造膜性、すなわちコーテ
ィング性能が向上する。しかもアニオン性界面活性剤を
添加すると、水性コーティング液の温度安定性も向上す
る。
【0014】アニオン性界面活性剤の添加量が、2重量
比より少ないと粉末の再分散性が低く、17重量比より
多いと界面活性剤が水溶性であるため形成されたコーテ
ィング膜の水の透過性が高くなり、耐酸性を損ねる。
【0015】具体的なコーティング液の製造方法は以下
の通りである。有機溶媒または混合溶媒にセルロース系
ポリマーを溶解してポリマー溶液を調製し、ポリマー溶
液と所定の比率の水とを混合する。その間、通常の撹拌
装置で緩やかに撹拌を続ければよく、撹拌の強度による
影響はない。但し、ポリマー溶液を水相に混合させる場
合は、その投入速度が遅いと水相の濃度が低いため充分
な分散がされず、平均粒子径1μm以下のエマルジョン
を得ることはできない。さらに常法に従って蒸留または
減圧蒸留によりエマルジョンから有機溶媒を除去するこ
とで、濃縮液を得る。また有機溶媒除去、限外濾過膜で
行う方法もある。
【0016】こうして得られた濃縮液を、アニオン性界
面活性剤を添加した後に粉末化して、固形腸溶製剤のコ
ーティング用粉末とする。粉末化には噴霧乾燥機、ジェ
ットドライヤー、媒体流動乾燥機等で乾燥させる方法が
ある。
【0017】この粉末を水に再投入して分散させ、平均
粒子径が1μm以下に分散しているエマルジョンを可塑
剤が含まれている水に分散させコーティング液とした。
【0018】コーティング液中のポリマー濃度は3〜2
0重量%が好ましく、中でも特に7〜15重量%が好ま
しい。ポリマー濃度が20重量%以上になるとポリマー
が凝集を起こす恐れがあり、3重量%以下になるとコー
ティングする液の量が多くなるため処理時間が長くなっ
てしまう。
【0019】可塑剤にはクエン酸トリエチル、トリアセ
チン、ジブチルフタレート、ジエチルフタレートが挙げ
られ、これらは単独で使用しても混合して使用してもよ
い。この中でも特にクエン酸トリエチルが好ましい。可
塑剤の使用量はポリマーに対して5〜100重量%であ
り、特に10〜50重量%が好ましい。5重量%以下で
は完全な連続コーティング皮膜を形成することができ
ず、100重量%以上ではコーティング液が凝集してし
まう。
【0020】このほか着色剤、顔料、粘着防止剤、増粘
剤、フィルム形成助剤を添加するのは自由である。
【0021】コーティングされる薬剤には、パンクレア
チン等の酵素製剤、ジクロフェナックナトリウム等の解
熱鎮痛薬、ジギトシン等の強心配糖体、カリュウム等の
電解質製剤が挙げられる。
【0022】コーティング処理は、コーティング液をコ
ーティング装置によって固形腸溶製剤に噴射した後、液
を乾燥させて膜を造ることで完了する。コーティング液
に製剤学的に認められている薬物や添加剤、例えば可塑
剤、着色料、顔料、粘着防止剤等を加えてもさしつかえ
ない。可塑剤には、例えばクエン酸トリエチル、トリア
セチンが挙げられる。これらは単独で使用しても混合し
て使用してもよい。コーティング装置には、例えば流動
層コーティング装置、パンコーティング装置、通気式回
転ドラム型コーティング装置が挙げられる。これらの装
置で固形腸溶製剤にコーティング液を噴射した後、温風
を送り込むと液中の水分が発散し、固形腸溶製剤をコー
ティングする皮膜が得られる。
【0023】
【発明の効果】本発明によると、平均粒子径が1μm以
下に分散した安定性および造膜性に優れたコーティング
液が得られ、このコーティング液で薬剤をコーティング
することで耐酸性が優れた固形腸溶製剤を製造すること
ができる。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例を詳細に説明する。
【0025】実施例1 ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート(HP
−55:信越化学工業社製)0.3kgを、重量比であ
る(エタノール)/(水)が8/2の混媒9.7kgに
溶解してポリマー溶液を作製した。回転数100rpm
で撹拌しながら、ポリマー溶液に水10kgを投入して
乳化を行った。得られたエマルジョンをエバポレーター
により減圧蒸留して溶媒を除去した後、限外濾過膜を用
いて固形分濃度10重量%まで濃縮を行った。
【0026】この濃縮液にラウリル硫酸ナトリウム30
g(HP−55に対して10重量%)を添加し、噴霧乾
燥機により粉末化を行った。得られた粉末は平均粒子径
が10μmで流動性が優れたものであった。その粉末を
水に再投入して分散させたところ、分散液中の粉末の平
均粒子径は0.5μmであった。
【0027】25℃の水2595gにクエン酸トリエチ
ル105gを添加して溶解させ、この溶液に前記の粉末
330gを再分散させてコーティング液とした。
【0028】コーティング液を直径0.8mmのパンク
レアチン柱状顆粒に噴射した。噴射処理にはフロイント
産業社製のコーティング装置FLOWCOATER FLO-1を使用し
た。噴射時のスプレー速度は毎分60gとし、噴射処理
後、顆粒温度33℃のパンクレアチン柱状顆粒に毎分
2.7m3 の割合で80℃の空気を送り込み、排気温度
35℃のもとで表面の水分を発散させた。コーティング
皮膜量が10、12、14、16、18、20重量%の
6種類のパンクレアチン柱状顆粒を調製し、崩壊試験用
のサンプルとした。
【0029】日本薬局方−12の崩壊試験方法が定める
腸溶性試験に準じ、パンクレアチン顆粒のコーティング
皮膜が胃液によって壊れ、内包されているパンクレアチ
ンが胃液に流出する量を溶出試験機で調査した。具体的
にはpH1.2の第一液(人工胃液)を37度(体温)
に保ちながら、その中にコーティングされたパンクレア
チン顆粒を2時間浸漬し、コーティング皮膜から溶出す
るパンクレアチンの量を測定した。その結果を表1に示
す。
【0030】比較例1 15℃の水2595gにクエン酸トリエチル105gを
溶解させ、この溶液に平均粒子径5μmのヒドロキシプ
ロピルメチルセルロースフタレート(HP−55UF:
信越化学工業製)を分散させてコーティング液とした。
【0031】実施例1と同様の方法でパンクレアチン顆
粒をコーティングし、日本薬局方−12の崩壊試験を行
い、コーティング皮膜から溶出するパンクレアチンの量
を測定した。その結果を表1に示す。
【0032】
【表1】
【0033】表1に示されるように、実施例1のパンク
レアチン溶出率は、比較例1の溶出率よりも低い。比較
例1では、平均粒子径が1μm以上のセルロース系ポリ
マーを、可塑剤が含まれている水に分散させているため
にコーティング液の造膜性が劣ることによるものであ
る。
【0034】実施例2 25℃の水865gにクエン酸トリエチル35gを溶解
させ、この溶液に実施例1と同様の方法で製造したヒド
ロキシプロピルメチルセルロースフタレート(HP−5
5)の粉末110gを分散させ、コーティング液とし
た。
【0035】コーティング液を乳糖/コーンスターチ系
プラセボ錠に噴射した。噴射処理には小型通気式コー
ティング装置を使用した。噴射時のスプレー速度は毎時
10gとし、噴射処理後、顆粒温度39℃の錠剤に毎分
2.7m3 の割合で70℃の空気を送り込み、排気温度
36℃のもとで表面の水分を発散させた。コーティング
量が5、6、7、8、9、10重量%の6種類の錠剤を
調製し、崩壊試験用のサンプルとした。この錠剤100
錠で、日本薬局方−12の崩壊試験を行い、異常錠剤の
数および第一液(人工胃液)の錠剤への浸透量を評価
し、その結果を表2に示した。
【0036】比較例2 15℃の水865gにクエン酸トリエチル35gを溶解
させ、この溶液に平均粒子径8μmのヒドロキシプロピ
ルメチルセルロースフタレート(HP−55F:信越化
学工業製)を分散させてコーティング液とした。
【0037】実施例1と同様の方法でコーティング液を
乳糖/コーンスターチ系 プラセボ錠にコーティングし
た。コーティングされた錠剤で日本薬局方−12の崩壊
試験を行い、異常錠剤の数および第一液(人工胃液)の
錠剤への浸透量を評価し、その結果を表2に示した。
【0038】比較例3 15℃の水865gにクエン酸トリエチル35gを溶解
させ、この溶液に平均粒子径5μmのヒドロキシプロピ
ルメチルセルロースフタレート(HP−55UF:信越
化学工業製)を分散させてコーティング液とした。
【0039】実施例1と同様の方法でコーティング液を
乳糖/コーンスターチ系 プラセボ錠にコーティングし
た。コーティングされた錠剤で日本薬局方−12の崩壊
試験を行い、異常錠剤の数および第一液(人工胃液)の
錠剤への浸透量を評価し、その結果を表2に示した。
【0040】
【表2】
【0041】比較例2および比較例3の異常錠剤率は、
実施例2の異常錠剤率よりも高くなっている。これは比
較例2および比較例3では、平均粒子径が1μm以上の
セルロース系ポリマーを、可塑剤が含まれている水に分
散させているためにコーティング液の造膜性が劣ること
によるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 紳一郎 新潟県中頸城郡頸城村大字西福島28番地の 1 信越化学工業株式会社合成技術研究所 内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セルロース系腸溶性基剤を、水と任意の
    割合で混合できる有機溶媒または該有機溶媒と水との混
    合溶媒に溶解してポリマー溶液を作製し、該ポリマー溶
    液と水とを混合した後に該有機溶媒を除去して濃縮液と
    し、セルロース系腸溶性基剤の実量83〜98重量比に
    対してアニオン性界面活性剤2〜17重量比を該濃縮液
    に添加してから乾燥させてポリマー粉末を得て、該ポリ
    マー粉末を水に投入することで得られた平均粒子径が1
    μm以下で分散しているエマルジョンを、可塑剤が含ま
    れている水に分散させてコーティング液とし、該コーテ
    ィング液で薬剤をコーティングすることを特徴とする固
    形腸溶製剤の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記セルロース系腸溶性基剤がヒドロキ
    シプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシプ
    ロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、セル
    ロースアセテートフタレート、セルロースアセテートト
    リメリテート、カルボキシメチルエチルセルロースより
    選ばれた少なくとも1種類であることを特徴とする請求
    項1に記載の固形腸溶製剤の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記有機溶媒がメタノール、エタノー
    ル、イソプロパノール、アセトンおよびメチルエチルケ
    トンから選ばれた少なくとも1種類の溶媒であり、前記
    混合溶媒中での水の比率が60重量%以下、前記ポリマ
    ー溶液のポリマー濃度が10重量%以下であり、前記ポ
    リマー溶液を分散させる水の量がポリマー溶液に対して
    80重量%以上であることを特徴とする請求項1または
    2に記載の固形腸溶製剤の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記アニオン性界面活性剤がラウリル硫
    酸ナトリウムおよび/またはジオクチルソジウムスルホ
    サクシネートからなることを特徴とする請求項1〜3の
    いずれかに記載の固形腸溶製剤の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記可塑剤がクエン酸トリエチル、トリ
    アセチン、ジブチルフタレートおよびジエチルフタレー
    トから選ばれる少なくとも1種類であり、可塑剤の使用
    量がセルロース系ポリマーに対して5〜100重量%で
    あることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の
    固形腸溶製剤の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記コーティング液中のポリマー濃度が
    3〜20重量%であることを特徴とする請求項1〜5の
    いずれかに記載の固形腸溶製剤の製造方法。
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