JP3017906B2 - 腸溶性コーティング剤分散液 - Google Patents

腸溶性コーティング剤分散液

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    • A61K9/5042Cellulose; Cellulose derivatives, e.g. phthalate or acetate succinate esters of hydroxypropyl methylcellulose

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、固形腸溶製剤の表面に
塗布されるコーティング基剤の分散液に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】固形腸溶製剤は腸溶性コーティングがな
されており、酸に弱い薬物を胃酸から保護するとともに
胃壁に対する刺激、傷害を有する薬物から胃粘膜を保護
し、腸に至って溶解し、そこで薬理作用を発揮する。
【0003】腸溶性コーティングの基剤には、アクリル
系ポリマーやセルロース系ポリマーが使用される。アク
リル系ポリマーとしては、例えばメタアクリル酸とアク
リル酸エチルとの乳化共重合体が挙げられる。セルロー
ス系ポリマーとしては、セルロースアセテートフタレー
ト(CAP)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフ
タレート(HPMCP)、ヒドロキシプロピルメチルセ
ルロースアセテートサクシネート(HPMCAS)、カ
ルボキシメチルエチルセルロース(CMEC)などが挙
げられる。これらのコーティング基剤は有機溶媒に溶解
したり、水性ラテックスや水分散液の状態でコーティン
グ処理に供される。近年は有機溶媒の使用が環境問題か
ら規制される方向にあり、コーティング処理はラテック
スや水分散液などの水系で行う方法が普及しつつある。
【0004】水系でコーティング処理する技術について
は以下のような多くの技術が既に公知である。特公昭6
0−43334号公報にはアクリル系コーティング基剤
の乳化液が記載されている。このアクリル系コーティン
グ基剤はメタアクリル酸とアクリル酸エチルとの乳化共
重合体で粒径は1μm以下、安定なエマルジョンとなっ
ている。しかし、重合開始剤、連鎖移動剤、未反応のモ
ノマーなどが腸溶性コーティング皮膜中に不純物として
混入し、医薬品としての安全性に不安を残して好ましく
ない。
【0005】セルロース系のコーティング基剤を水に分
散するには、コーティング基剤とともに塩類を添加する
かコーティング基剤のカルボキシル基を中和させる方法
と、腸溶性ポリマーを微粒子にして水中に分散する方法
とがある。
【0006】前者ついては特公昭61−56221号公
報に、CAPを乳化し次いで凝集防止剤としてリン酸塩
を添加してスプレードライするという方法が記載されて
いる。CAPの乳化は米国特許4177177号明細書
に記載されている方法に従う。スプレードライすると、
水に容易に再分散する腸溶性ポリマー粉末が得られる。
特開昭56−30913号公報にはCAPまたはHPM
CPの水溶液をアンモニアで中和する方法が記載されて
いる。特開昭58−135807号公報には、セルロー
ス系のコーティング基剤をアルカリで中和して溶解さ
せ、カルボン酸を添加するという方法が記載されてい
る。アンモニアで中和した分散液やアルカリで中和して
カルボン酸を添加した分散液の場合、腸溶性コーティン
グ皮膜中にはアンモニウム塩やカルボン酸のアルカリ塩
などが残留することがある。これらの塩類は吸湿性が高
く、医薬品の品質を劣化させるおそれがある。
【0007】後者については特公昭56−12614号
公報に、腸溶性ポリマーの微粒子を水に分散して行う方
法が記載されている。この方法では、平均粒子径100
μm以下の腸溶性セルロース誘導体の粉粒体を、沸点1
00℃以下のゲル化剤(可塑剤)を含んでいる水の中に
分散させる。これに関連して特公昭57−53329号
公報、特公昭58−55125号公報には、そのような
場合のゲル化剤としてトリアセチンあるいはクエン酸ト
リエチルが記載されている。ゲル化剤を水中に分散さ
せ、その中にコーティング基剤を分散させれば重合開始
剤やアンモニウム塩などが腸溶性コーティング皮膜に混
入する心配はなくなる。ところが、そのような分散液の
場合、外界の温度上昇によりコーティング基剤同士の凝
集が起こり、沈殿が生じる。すなわち温度に対する安定
性が悪い。コーティング基剤が沈殿すると薬効成分の表
面に噴霧するときにスプレー管やスプレーガンノズルに
沈殿物が詰まってトラブルを起こす。凝集を防ぐには調
製からコーティング処理の時点まで分散液を絶えず20
℃以下に抑え、加えるゲル化剤も量を比較的多くしなけ
ればならない。そのため調製に非常に手間がかかるとい
う制約もあった。
【0008】このほかにも特公昭60−502207号
公報には、ポリビニルアルコールフタレート(PVA
P)にアンモニアを添加して分散させたコーティング剤
分散液が記載されている。このようなコーティング剤分
散液で製剤した腸溶製剤は吸湿性が高くなって変質しや
すい。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記の課題を
解決するためなされたもので、温度変化があってもコー
ティング基剤が凝集することなく長期間安定的に均一に
分散しており、医薬品調製剤としての安全度も高い腸溶
性コーティング剤分散液を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めになされた本発明の腸溶性コーティング剤分散液は、
腸溶性コーティング基剤、可塑剤、および陰イオン性界
面活性剤を含む腸溶性コーティング剤分散液において、
平均粒子径10μm以下の腸溶性コーティング基剤が濃
度5〜15重量%で水中に分散しており、腸溶性コーテ
ィング基剤、可塑剤、および陰イオン性界面活性剤の比
率が100重量部:15〜40重量部:0.1〜10重
量部である。
【0011】本発明の腸溶性コーティング剤分散液で使
用されるコーティング基剤としては、例えばヒドロキシ
プロピルメチルセルロースフタレート(HPMCP)や
ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシ
ネート(HPMCAS)が挙げられる。HPMCPとH
PMCASとは一緒に使用されてもよくどちらかが単独
で使用されてもよい。粒径は10μm以下がよく、10
μmを越えると緻密な皮膜ができにくくなって好ましく
ない。粒径はレーザー光を利用したフランホーファ回折
法で測定するとよい。
【0012】コーティング基剤は可塑剤とともに使用さ
れる。可塑剤としてはクエン酸トリエチルまたはトリア
セチンなどが挙げられる。これらも一緒に使用されても
よく、どちらかが単独で使用されてもよい。より安定し
た分散性を確保するにはクエン酸トリエチルがより好ま
しい。
【0013】可塑剤とともに使用される陰イオン性界面
活性剤としては、アルキル硫酸ナトリウム、例えばラウ
リル硫酸ナトリウム、ジオクチルソジュウムスルホサク
シネートなどが挙げられる。そのほか、脂肪酸ナトリウ
ム、脂肪酸カリウムがあり、例えば、オレイン酸ナトリ
ウム、ソルビン酸カリウムなどが挙げられる。これらは
いずれも陰イオン系の界面活性剤で医薬品調製剤として
安全に使用できる界面活性剤である。単独で使用されて
も組み合わされて使用されてもよい。
【0014】腸溶性コーティング剤分散液は必要に応じ
て粘着防止剤や着色料が加えられる。口に含んだときの
味を良くしたり臭いを抑える矯味矯臭剤、皮膜を形成し
やすくするその他の少量の可塑剤などが加えられてもよ
い。そのほかにも水溶性または水分散性の高分子物質が
加えられてもよい。
【0015】コーティング基剤の濃度は腸溶性コーティ
ング剤分散液全体中で5〜15重量%、好ましくは7〜
10重量%がよい。5重量%未満ではコーティング処理
に長い時間を要するようになり生産性が悪くなる。15
重量%を越えると温度が上がった場合にコーティング基
剤が凝集しやすくなり、分散性が不安定になって好まし
くない。
【0016】コーティング基剤100重量部に対し、ク
エン酸トリエチル、トリアセチンなどの可塑剤の量は1
5〜40重量部がよい。特に、コーティング基剤がHP
MCPの場合、可塑剤の使用量は25〜40重量部が好
ましい。25重量部未満では充分な腸溶性コーティング
皮膜を形成しにくい。40重量部を越えると可塑剤の割
合が多過ぎてコーティング基剤同士の凝集を促進し、安
定した分散液が得られなくなる。コーティング基剤がH
PMCASの場合、可塑剤の添加量は15〜30重量部
が好ましい。HPMCASはHPMCPと比較して膜化
しやすい。そのため25重量部未満でもよいが15重量
部未満になると充分な腸溶性コーティング皮膜ができに
くくなる。30重量部を越えると可塑剤が過剰となりコ
ーティング基剤同士の凝集を促進させて安定なコーティ
ング基液が得にくくなる。
【0017】陰イオン性界面活性剤の添加量はコーティ
ング基剤100重量部に対し0.1〜10重量部、好ま
しくは3〜5重量部がよい。0.1重量部未満ではわず
かな温度上昇でもコーティング基剤が凝集しやすくな
り、安定した分散性は得られなくなる。10重量部を越
えた場合には分散性は安定化し、温度変化があってもコ
ーティング基剤は凝集しにくくなるが、得られる皮膜は
耐酸性能が落ちて胃酸に侵されやすくなり、腸に達する
前に溶けてしまって好ましくない。陰イオン性界面活性
剤そのものはもともと水溶性が高いことにもよる。
【0018】本発明の腸溶性コーティング剤分散液は次
のようにして調製するとよい。水に所定量の界面活性剤
を溶解し、次いで可塑剤を加え、撹拌しながらこれにコ
ーティング基剤の粉末を所定濃度になるまで加える。な
お、コーティング基剤はあらかじめ高濃度の水分散液に
したものを加えてもよい。
【0019】このような腸溶性コーティング剤分散液は
錠剤、顆粒剤あるいはカプセル剤などの固形薬剤に腸溶
性コーティング皮膜を付与する際に使用される。
【0020】固形薬剤の表面に腸溶性コーティング皮膜
を形成するコーティング処理は、従来同様に例えばパン
コーティング装置、ドラムタイプコーティング装置、流
動コーティング装置、撹拌流動コーティング装置などを
用いて行えばよい。薬効成分の表面などに分散液を噴霧
するスプレー装置はエアースプレー、エアーレススプレ
ーなどいずれでもよい。なお、着色剤等の固形分などが
沈降する恐れがある場合には、噴霧は分散液を撹拌しな
がら行うとよい。噴霧が終わった後は乾燥したり熱を加
えたり、つや出し、糖衣がけ、他のコーティング基剤に
よる別のコーティング処理など、適宜必要な処理を行う
とよい。
【0021】固形薬剤に腸溶性コーティング皮膜を形成
する場合、そのコーティング処理に先だって別のコーテ
ィング基剤、例えばヒドロキシプロピルメチルセルロー
スなどの胃溶性コーティング基剤で胃溶皮膜を形成して
おくと腸溶性コーティング皮膜の形成が容易となり、一
層胃液に侵されにくい腸溶性剤を得ることができる。
【0022】
【作用】平均粒子径10μm以下のコーティング基剤が
可塑剤とともに陰イオン性界面活性剤の働きにより水中
に分散している。界面活性剤はコーティング基剤に吸着
して粒子表面のぬれをよくし、コーティング基剤粒子を
水になじませ、コーティング基剤の粒径をできるだけ小
さくするように作用するとともに、粒子に電気的斥力を
与えて粒子同士の衝突速度を弱め、凝集を防ぐ。コーテ
ィング基剤の粒径が10μm以下と非常に小さいため、
固形腸溶製剤の表面に緻密な皮膜を形成しやすくする。
【0023】
【発明の効果】本発明の腸溶性コーティング剤分散液で
は、界面活性剤がコーティング基剤に吸着して粒子表面
のぬれをよくし、粒径を小さく分散させそれを維持す
る。そのため可塑剤の量も従来より減らして室温で調製
できる。得られたコーティング剤分散液は温度変化があ
ってもほとんど凝集することがなく長期間安定的に均一
に分散している。粘度の低下を防ぐための冷却操作など
は必要がなく、腸溶性コーティング皮膜の形成処理も室
温でできる。重合開始剤、未反応のモノマーなど、安全
性に不安を与えるような物質が腸溶性コーティング皮膜
に混入する余地はなく、医薬品調製剤としての安全度も
高い。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0025】実施例1 HPMCP(HP−55UF:信越化学工業株式会社
製)をコーティング基剤とし、表1に示す組成の腸溶性
コーティング剤分散液を調製した。
【0026】次いで、このように得られた腸溶性コーテ
ィング剤分散液を直径0.8mm のパンクレアチン柱状顆粒
1.5kgに噴霧処理した。噴霧処理には、フロイント
産業社製のコーティング装置FLOW COATER FLO-1 と、
1.8mm径のATFガンを使用した。スプレーエアー
圧は2.0kg/cm2 、スプレー速度は毎分60gと
した。噴霧処理後、33〜34℃のパンクレアチン柱状
顆粒に毎分2.7m3 の割合で80℃の空気を送り込
み、表面の水分を発散させた。排気温度は35〜36℃
だった。皮膜分の重量比が12%〜20%まで5段階の
腸溶性顆粒が得られた。
【0027】このようにして得られた腸溶性顆粒の腸溶
性コーティング皮膜が胃液によって壊れ、内部のパンク
レアチンが胃液に溶出する量を、溶出試験器を使用して
日本薬局方−12に準じてバスケット法で調べた。すな
わち、pH1.2の第1液(人工胃液)を37℃に保ち
ながら毎分100回の速度で回転させ、その中に腸溶性
顆粒を2時間浸漬し、2時間以内に溶出するタンパクの
量を測定した。結果を表2に示す。
【0028】実施例2、実施例3、比較例1 実施例1と同様に表1に示す組成の腸溶性コーティング
剤分散液を調製し、実施例1と同様に腸溶性顆粒を得、
溶出するタンパクの量を測定した。結果を表2に示す。
【0029】表2から、陰イオン性界面活性剤が添加さ
れると得られる腸溶性コーティング皮膜は胃液に溶けに
くくなり、耐酸性の度合いが向上することが分かった。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】<凝集を防ぐ界面活性剤の作用効果に関す
る比較実験>界面活性剤として陰イオン性界面活性剤を
使用した場合と非イオン性界面活性剤を使用した場合の
凝集率の違いを調べた。
【0033】下記表3に示す組成比の本発明の実施例a
〜dを15℃の温度下で調製した。コーティング基剤と
してはHPMCAS(信越AQOAT AS−MF 信
越化学工業株式会社 製)、陰イオン性界面活性剤とし
てはラウリル硫酸ナトリウムを使用した。また、同様に
して下記表3に示す組成比の腸溶性コーティング剤分散
液の比較例e〜jを調製した。コーティング基剤として
は実施例1で使用したHPMCPと同じタイプのHPM
C、界面活性剤としては非イオン性界面活性剤(日光ケ
ミカルズ(株)社製 商品名ポリソルベート80)を使
用した。
【0034】
【表3】
【0035】上記実施例aについてその800mlを溶
出試験器に導入し、40℃の温度下で毎分200回、1
時間撹拌回転した。次いでそれを60メッシュのふるい
にかけ、ふるいに残った凝集物を乾燥させて凝集物の重
量を測定し、分散液中の凝集物の凝集率を求めた。結果
を図1に示す。
【0036】同様にして実施例b〜d、比較例e〜jに
ついても凝集率を求めた。結果を図1に示す。
【0037】図1では界面活性剤の添加量を横軸、40
℃下における凝集率を縦軸にしてある。なお、界面活性
剤の添加量はコーティング基剤100重量部に対する比
率(重量部)で示してある。
【0038】ラウリル硫酸ナトリウムのような陰イオン
性界面活性剤を添加するとHPMCPは40℃でもかな
り安定して分散していることが分かった。非イオン性界
面活性剤にはそのような効果がほとんどないことが分か
った。
【図面の簡単な説明】
【図1】界面活性剤が、陰イオン性界面活性剤の場合と
非イオン性界面活性剤の場合の凝集率の相違を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 9/28 A61K 47/12 A61K 47/20 A61K 47/38

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 腸溶性コーティング基剤、可塑剤、およ
    び陰イオン性界面活性剤を含む腸溶性コーティング剤分
    散液において、平均粒子径10μm以下の腸溶性コーテ
    ィング基剤が濃度5〜15重量%で水中に分散してお
    り、腸溶性コーティング基剤、可塑剤、および陰イオン
    性界面活性剤の比率が100重量部:15〜40重量
    部:0.1〜10重量部であることを特徴とする腸溶性
    コーティング剤分散液。
  2. 【請求項2】 前記腸溶性コーティング基剤がヒドロキ
    シプロピルメチルセルロースフタレートおよびヒドロキ
    シプロピルメチルセルロースアセテートサクシネートの
    うちの少なくとも一方であることを特徴とする請求項1
    に記載の腸溶性コーティング剤分散液。
  3. 【請求項3】 前記可塑剤がクエン酸トリエチルおよび
    トリアセチンのうちの少なくとも一方であることを特徴
    とする請求項1または2に記載の腸溶性コーティング剤
    分散液。
  4. 【請求項4】 陰イオン性界面活性剤が、アルキル硫酸
    ナトリウム、脂肪酸ナトリウム、脂肪酸カリウムの中か
    ら選択される活性剤であることを特徴とする請求項1、
    2または3に記載の腸溶性コーティング剤分散液。
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