JPH08107077A - 強誘電体膜形成方法及び装置 - Google Patents
強誘電体膜形成方法及び装置Info
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Abstract
膜の形成において成膜原料が多量に必要となるとともに
膜厚均一性の制御が困難となる高温成膜を避けることが
でき、しかも通常のプラズマCVD法により強誘電体膜
を形成する際に生じる、膜の基体との界面付近のプラズ
マダメージによる欠陥による該膜の誘電率低下を避ける
ことができる強誘電体膜形成方法及び装置を提供する。 【構成】成膜用原料ガスとして少なくとも、目的とする
強誘電体膜の構成元素を含む有機化合物のガス及び酸素
元素を含む、この有機化合物ガスとは異なる種類のガス
を用い、成膜用原料ガスを熱分解し、この分解物に基体
Sを曝して基体S上に強誘電体膜の界面層を形成した
後、同様の成膜用原料ガスを高周波電力印加によりプラ
ズマ化し、このプラズマに基体Sを曝して界面層上に引
き続き強誘電体膜を形成する強誘電体膜形成方法及び装
置。
Description
センサ、薄膜コンデンサ等に用いられる強誘電体膜の形
成方法及び装置に関する。
により行われる。この成膜を行う装置として代表的なも
のの一つを例示すると、図5に示す熱CVD装置があ
る。この装置は、プロセス室1及びゲート弁aを介して
室1に連結されたロードロック室3を有している。プロ
セス室1はその中に被成膜基体Sを設置する基体ホルダ
4が設けられ、基体ホルダ4にはこの上に設置される基
体Sを成膜温度に加熱する高温型プレートヒータ41を
付設してある。なお、輻射熱で基体Sを加熱するとき
は、ヒータ41はホルダ4から分離される。
てあるが、この排気装置6は弁61、ターボモレキュラ
ーポンプ62、弁63及びロータリーポンプ64がこの
順に配管接続されたものである。また、プロセス室1に
はガス供給部2を配管接続してある。強誘電体膜を成膜
するに当たり、成膜用原料ガスとして一般に、目的とす
る強誘電体膜の構成元素を含む有機化合物のガス及び酸
素元素を含む、該有機化合物ガスとは異なる種類のガス
が用いられるが、該有機化合物は常温で液体であること
が多い。そこで、ガス供給部2は該有機化合物をバブリ
ングしてプロセス室1内へ供給できる構成となってい
る。即ち、ガス供給部2は常温で液体の有機化合物のガ
スを供給するためのバブラー部21及び異種ガス供給部
22からなっている。
能の容器(バブラー)21a1、21a2・・・が設け
られ、これらにマスフローコントローラ21b1、21
b2・・・及び弁21c1、21c2・・・を介してキ
ャリアガスのガス源21d1、21d2・・・が接続さ
れ、マスフローコントローラ21b1、21b2・・・
から延びる配管の先端はバブラー21a1、21a2・
・・内の底部付近に設置されている。またバブラー21
a1、21a2・・・内上部は開閉弁21e1、21e
2・・・及び圧力調整部21f1、21f2・・・を介
してプロセス室1に配管接続されている。圧力調整部2
1f1、21f2・・・は各々圧力調整弁及び圧力計か
らなっている。バブラー21a1、21a2・・・には
ヒータとペルチェ素子を含む温度調節装置21g1、2
1g2・・・が付設され、バブラー21a1、21a2
・・・からプロセス室1まで延びる配管にはヒータ21
hが付設される。
トローラ221a、221b・・・及び弁222a、2
22b・・・を介して接続された1又は2以上の異種ガ
スのガス源223a、223b・・・が含まれ、酸素元
素含有ガス及び必要に応じてキャリアガス等の異種ガス
をプロセス室1に供給できるようになっている。また、
ロードロック室3には、外部と通じるゲート弁bが設け
られ、その中に基体Sの予熱のためのランプヒータ31
を設けてあるとともに、排気装置8を配管接続してあ
る。排気装置8は弁81、ターボモレキュラーポンプ8
2、弁83及びロータリポンプ84がこの順に配管接続
され、一方で弁85を介して直接ロータリポンプ84が
配管接続されたものである。ロードロック室3を大気圧
から真空引きするときには弁85のみを開いてロータリ
ポンプ84のみを運転し、一旦所定真空度に達すれば、
弁85を閉じ、弁81、83を開き、ロータリポンプ8
4及びターボモレキュラーポンプ82を運転し、該真空
度を維持する。
酸化2タンタル(Ta2 O5 )膜を形成する場合、ま
ず、成膜対象基体Sがゲート弁bを通り、ランプヒータ
31で加熱されたロードロック室3に搬入され、ゲート
弁bが閉じられた後、排気装置8の運転にて室3内が所
定の真空度とされる。次いで、基体Sがゲート弁aを通
り、排気装置6の運転にて100mTorr〜数Tor
r程度の所定成膜真空度に維持されたプロセス室1に搬
入されてヒータ41により600〜650℃程度に加熱
された基体ホルダ4上に設置される。その後弁aは閉じ
られる。次いで、ガス源21d1からキャリアガスとし
て水素(H2 )ガスを、液体のペンタエトキシタンタル
(Ta(OC2 H5 )5 )を入れたバブラー21a1内
に導入してペンタエトキシタンタルをバブリングさせ、
発生したペンタエトキシタンタルガスをプロセス室1内
へ供給する。このとき、バブラー21a1は温度調節装
置21g1により所定温度に加熱され、ヒータ21hも
必要に応じ、ガス状態維持のためオンされる。また異種
ガス供給部22からは酸素(O2 )ガスが供給される。
バブリングをヘリウム(He)ガス、アルゴン(Ar)
ガス等の不活性ガス又はH2 ガス等のガスで行い、別
途、異種ガス供給部からH2 ガスを供給することもあ
る。そして、これら導入されたガスが加熱された基体S
近傍で分解されて基体S表面に所望の膜が形成される。
なお、バブラーに入れる成膜原料が常温で気体の場合等
には、温度調節装置21g1にて逆にこれを適当温度に
冷却することもある。
れる強誘電体膜及びその成膜原料の例として、前記5酸
化2タンタル膜の他、テトラエチル鉛(Pb(C
2 H5 )4)又はビスジバイルメタノール(Pb(DP
M)2 )とO2 ガスから形成される1酸化鉛(PbO)
膜、四塩化チタン(TiCl4 )又はペンタエトキシチ
タニウム(Ti(OC2 H5 )5 )又はテトライソプロ
キシチタニウム(Ti(O−i−C3 H7 )4 )とO2
ガスから形成される2酸化チタン(TiO2 )膜、テト
ラブトキシジルコニウム(Zr(O−t−C
4 H9 )4 )とO2 ガスから形成される酸化ジルコニウ
ム(ZrO2 )膜、ジエトキシバリウム(Ba(OC2
H 5 )2 )とO2 ガスから形成される酸化バリウム(B
aO)膜、ジエトキシストロンチウム(Sr(OC2 H
5 )2 )とO2 ガスから形成される酸化ストロンチウム
(SrO)膜、ジピバロイルメタネートランタン(La
(DPM)2 )とO 2 ガスから形成される酸化ランタン
(La2 O3 )膜等を挙げることができる。前記成膜原
料のうちテトラエチル鉛、四塩化チタン、ペンタエトキ
シチタニウム及びテトライソプロキシチタニウムは常温
で液体であり、バブリングしてプロセス室1に供給さ
れ、ビスジバイルメタノール、ジエトキシバリウム、ジ
エトキシストロンチウム及びジピバロイルメタネートラ
ンタンは常温で固体であるため、エタノール等のアルコ
ール等に溶解した後バブリングされる。また、テトラブ
トキシジルコニウムは常温で気体であり、必要に応じ、
適当温度に冷却されることがある。
ム(SrTiO3 )膜、メタチタン酸バリウム(BaT
iO3 )膜、ジルコニウム酸チタン酸鉛(Pb(Zr,
Ti)x O2 )膜等を形成する場合は2以上のバブラー
を用いて膜構成元素を含む複数の成膜原料液をバブリン
グしてプロセス室1へ供給する。
CVD法及び装置によると、プロセス室1に供給する成
膜用原料ガスの割合と形成された強誘電体膜の組成比が
一致しないため、該膜の組成比の制御、ひいては膜質の
制御が困難である。また、成膜中の基体温度は650℃
以上等の高温に保たれるが、このように成膜中の基体温
度を高温に保つ場合、鉛(Pb)等の蒸気圧の高い原子
が膜から雰囲気中へ脱離し易いため、成膜原料としてこ
れらの元素を含有する有機化合物を用いる場合、それが
多量に必要となって、成膜コストが高くつき、しかも膜
厚の面内均一性の制御が困難となる。
よると、成膜速度が遅く、例えば前記のジルコニウム酸
チタン酸鉛膜の形成では成膜速度60Å/min程度が
限界である。強誘電体膜形成に当たりこのような問題を
避けるために、例えば図6に示すプラズマCVD装置を
採用することが考えられる。
て基体ホルダ4に代えて基体ホルダを兼ねる接地電極7
が設けられ、プロセス室1内の電極7に対向する位置に
高周波電極5が設置されたものである。電極5は、電極
4との間に導入される成膜用原料ガスに高周波(RF)
電力を印加してプラズマ化させるための電力印加電極
で、マッチングボックス51を介して高周波電源52に
接続されている。また、電極7には基体Sを成膜温度に
加熱できる高温型プレートヒータ71が付設されてい
る。
記5酸化2タンタル膜を形成する場合、プロセス室1内
に搬入された基体Sが電極7上に載置された後、図5の
装置を用いた前記熱CVD法による5酸化2タンタル膜
形成の場合と同様にしてガス供給部2から所定量のペン
タエトキシタンタルガス及び酸素ガスがプロセス室1内
に導入されるとともに、高周波電極5に電源52から高
周波電力が印加され、これによって導入された前記ガス
がプラズマ化され、このプラズマの下で基体S表面に5
酸化2タンタル膜が形成される。
同様である。図5の装置における部品と同一の部品につ
いては同じ参照符号を付してある。しかし、このような
プラズマCVD法及び装置によると、プラズマにより基
体上に形成された膜と基体との界面付近にプラズマダメ
ージによる欠陥が生じ、その結果、該膜の誘電率が若干
低下する。
によると、プラズマ中の気相反応により発生するパーテ
ィクルが基体表面に形成される膜に付着したり、その中
に混入したりして膜質を悪化させる。そこで印加する電
力を増大させるとパーティクルが増加することを考慮し
て、ある程度までの電力しか印加しないようにすること
でパーティクル発生を抑制することが考えられるが、そ
うすると成膜速度が低下するという問題がある。
を構成原子として含む膜の形成において、成膜原料が多
量に必要となるとともに膜厚均一性の制御が困難となる
高温成膜を避けることができ、しかも通常のプラズマC
VD法により強誘電体膜を形成する際に生じる、膜の基
体との界面付近のプラズマダメージによる欠陥による該
膜の誘電率低下を避けることができる強誘電体膜形成方
法及び装置を提供することを第1の課題とする。
て、膜質を悪化させるパーティクルの発生を抑制すると
ともに成膜速度を著しく低下させることなく、或いは向
上させて成膜することができ、しかも膜組成比の制御ひ
いては膜質の制御を正確に行うことができる強誘電体膜
形成方法及び装置を提供することを第2の課題とする。
解決するために研究を重ね、熱CVDにおける高温成膜
等による問題を避けるためプラズマCVDを採用するこ
ととした。そして、酸化タンタル膜等の強誘電体膜を形
成するに際して、該原料ガスとして少なくとも、目的と
する強誘電体膜の構成元素を含む有機化合物のガス及び
酸素元素を含む、該有機化合物ガスとは異なる種類のガ
スを用い、基体との界面層のみを熱CVD法で形成して
おき、その後プラズマCVD法で引き続き膜形成するこ
とにより、プラズマCVDにより生じる、膜の基体との
界面付近のプラズマダメージによる欠陥による該膜の誘
電率低下を回避できることを見出した。さらに、該原料
ガスのプラズマ化を、10MHz以上の所定周波数の基
本高周波電力に該周波数の10分の1以下の周波数で振
幅変調を施した状態の電力を印加することで行えば、パ
ーティクルの発生を大幅に抑制しつつ、成膜速度を著し
く低下させず、或いは向上させ得ることを見出した。ま
た、その場合、このような第1の振幅変調に、さらに、
該変調周波数の100倍未満の周波数で第2の振幅変調
を施した状態の電力を印加すれば一層成膜速度が向上す
ることを見出した。
高周波電力に前記第1の振幅変調を施すことにより、プ
ラズマ中のラジカル密度が高くなるため、膜組成比等の
膜質が向上する。前記知見に基づき本発明は、成膜用原
料ガスとして少なくとも、目的とする強誘電体膜の構成
元素を含む有機化合物のガス及び酸素元素を含む、該有
機化合物ガスとは異なる種類のガスを用い、該成膜用原
料ガスを熱分解し、この分解物に基体を曝して該基体上
に強誘電体膜の界面層を形成した後、前記成膜用原料ガ
スを高周波電力印加によりプラズマ化し、このプラズマ
に前記基体を曝して前記界面層上に引き続き強誘電体膜
を形成することを特徴とする強誘電体膜形成方法を提供
する。
基体を設置して成膜を行うためのプロセス室と、成膜用
原料ガスとして少なくとも、目的とする強誘電体膜の構
成元素を含む有機化合物のガス及び酸素元素を含む、該
有機化合物ガスとは異なる種類のガスを前記プロセス室
に供給するためのガス供給部と、前記ガス供給部から前
記プロセス室内へ供給される前記原料ガスを加熱分解す
るための加熱手段と、前記ガス供給部から前記プロセス
室内へ供給される前記原料ガスに高周波電力を印加して
該ガスをプラズマ化させる高周波電力印加手段とを備え
たことを特徴とする強誘電体膜形成装置を提供する。
スの熱分解により形成される強誘電体膜の界面層の厚み
は、膜の種類により異なるが、10〜200Å程度であ
ることが考えられ、10Åより薄いとプラズマダメージ
による膜欠陥を完全に避けることができず、200Åよ
り厚いと成膜時間がかかる。本発明方法及び装置におい
て、成膜用原料ガスのプラズマ化のために印加する高周
波電力の波形は、サイン波、矩形波、のこぎり波、三角
波等であることが考えられる。
いては、前記原料ガスのプラズマ化を、10MHz以上
の所定周波数の基本高周波電力に該所定周波数の10分
の1以下の周波数で振幅変調を施した状態の高周波電力
を印加することで行うことが考えられ、また同様に、本
発明装置において前記高周波電力印加手段を、そのよう
な振幅変調を施した状態の電力を印加できるものとする
ことが考えられる。この場合、前記基本高周波電力の周
波数が10MHzより低いと、効率の良いプラズマ生成
が困難であり、また、前記第1振幅変調周波数が基本高
周波電力の周波数の10分の1より高いと、安定したプ
ラズマを発生させることが困難になる。
のプラズマ化を、10MHz以上200MHz以下の範
囲の所定周波数の基本高周波電力に該所定周波数の10
万分の1以上、中でも1000分の1以上10分の1以
下の変調周波数で振幅変調を施した状態の高周波電力を
印加することで行うことが考えられる。また同様に、本
発明装置において前記高周波電力印加手段を、そのよう
な振幅変調を施した状態の電力を印加できるものとする
ことが考えられる。
0MHzより高いと、変調を加えたとしても従来のプラ
ズマCVD法及び装置によるよりプラズマ生成の効率が
向上せず、また電源コストが増大するからであり、ま
た、前記第1振幅変調周波数が基本高周波電力の周波数
の10万分の1より低いと、成膜速度が低下するからで
ある。中でも前記第1振幅変調周波数を基本高周波電力
の周波数の1000分の1以上の周波数で振幅変調を施
した状態の高周波電力を印加することで行うことが考え
られるのは、前記第1振幅変調周波数が基本高周波電力
の周波数の1000分の1より低いと、プラズマを発生
させる電力印加の振幅変調の割合が少ないため、膜堆積
に寄与する反応種を生成させることとダスト発生の原因
となる反応種の生成を抑制することをほぼ並行して行う
ことが困難になりがちだからである。
いては、前記原料ガスのプラズマ化を、前記基本高周波
電力に前記振幅変調を施し、さらに該変調周波数の10
0倍未満の周波数で第2の振幅変調を施した状態の高周
波電力を印加することで行うことが考えられ、また同様
に、本発明装置において前記高周波電力印加手段を、そ
のような振幅変調を施した状態の電力を印加できるもの
とすることが考えられる。前記第2振幅変調の周波数が
第1振幅変調周波数の100倍以上であると第2振幅変
調による十分な効果が得られない。
前記第2振幅変調の周波数を基本高周波電力の周波数の
100倍未満で100分の1より大きくすることが考え
られるが、これは100分の1以下では成膜速度が低下
するからである。なお前記第1及び第2の各「振幅変
調」は勿論のこと、以下の説明及び特許請求の範囲にお
いて、「振幅変調」は、電力印加のオン・オフによるパ
ルス変調、パルス状の変調をも含む概念である。
れないが、代表例として、パーティクルの発生を効果的
に抑制するうえで電力印加のオンオフを伴う変調(換言
すればパルス変調又はパルス状の変調)を挙げることが
できる。この場合デューティ比、即ち変調波の1周期に
占める電力印加のオン時間の割合(オン/オン+オフ)
は、任意の値に定めることができるが、それには限定さ
れないが代表的には50%程度が考えられ、この場合、
ダストパーティクル発生量の低減と、成膜速度の著しい
低下を伴わない、或いは成膜速度が向上する成膜が程よ
く行われる。
用の高周波電力は、代表的には、その原形を所望の高周
波信号を発生させ得る、例えばファンクションジエネレ
ータと一般に称されているもののような、高周波信号発
生器により作り、これを増幅器で増幅して得ることが考
えられるが、周波数が10MHz以上で、例えば200
MHz以下の範囲の基本高周波電力を生成し、これに振
幅変調を施して得ること等も考えられ、この点について
特に制限はない。
る、目的とする強誘電体膜の構成元素を含む有機化合物
としては、5酸化2タンタル(Ta2 O5 )膜を形成す
るためのペンタエトキシタンタル(Ta(OC2 H5 )
5 )、1酸化鉛(PbO)膜を形成するためのテトラエ
チル鉛(Pb(C2 H5 )4 )又はビスジバイルメタノ
ール(Pb(DPM)2 )、2酸化チタン(TiO2 )
膜を形成するための四塩化チタン(TiCl4 )又はペ
ンタエトキシチタニウム(Ti(OC2 H5 )5)又は
テトライソプロキシチタニウム(Ti(O−i−C3 H
7 )4 )又はこれらの複数の組み合わせ、酸化ジルコニ
ウム(ZrO2 )膜を形成するためのテトラブトキシジ
ルコニウム(Zr(O−t−C4 H9 )4 )、酸化バリ
ウム(BaO)膜を形成するためのジエトキシバリウム
(Ba(OC2 H5 )2 )、酸化ストロンチウム(Sr
O)膜を形成するためのジエトキシストロンチウム(S
r(OC2 H5 )2 )、酸化ランタン(La2 O3 )膜
を形成するためのジピバロイルメタネートランタン(L
a(DPM)2 )等を例示することができる。
トロンチウム(SrTiO3 )膜を形成するための四塩
化チタン、ペンタエトキシチタニウム、テトライソプロ
キシチタニウムよりなる群から選ばれた少なくとも一種
の化合物とジエトキシストロンチウムとの組み合わせ、
メタチタン酸バリウム(BaTiO3 )膜を形成するた
めの四塩化チタン、ペンタエトキシチタニウム、テトラ
イソプロキシチタニウムよりなる群から選ばれた少なく
とも一種の化合物とジエトキシバリウムとの組み合わ
せ、ジルコニウム酸チタン酸鉛(Pb(Zr,Ti)x
O2 )膜を形成するための四塩化チタン、ペンタエトキ
シチタニウム、テトライソプロキシチタニウムよりなる
群から選ばれた少なくとも一種の化合物とテトラエチル
鉛又は(及び)ビスジバイルメタノールとテトラブトキ
シジルコニウムとの組み合わせ等を例示することができ
る。
含む有機化合物が常温で液体の場合には、水素(H2 )
ガス、窒素(N2 )ガス又は不活性ガス(ヘリウム(H
e)ガス、ネオン(Ne)ガス、アルゴン(Ar)ガ
ス、クリプトン(Kr)ガス等)等をキャリアガスとし
て用いてバブリングし、該化合物のガスを得ることが考
えられる。このような化合物として前記のテトラエチル
鉛、四塩化チタン、ペンタエトキシチタニウム及びテト
ライソプロキシチタニウムを挙げることができる。
には、一旦エタノール等のアルコールその他の有機溶媒
に溶解させた後、前記キャリアガスを用いてバブリング
し、該化合物のガスを得ることが考えられる。このよう
な化合物としてビスジバイルメタノール、ジエトキシバ
リウム、ジエトキシストロンチウム及びジピバロイルメ
タネートランタンを挙げることができる。
何れの膜を形成する場合にもO2 ガス、オゾン(O3 )
ガス、一酸化窒素(NO)ガス、亜酸化窒素(N2 O)
ガス等を用いることができる。
と、成膜用原料ガスとして少なくとも目的とする強誘電
体膜の構成元素を含む有機化合物のガス及び酸素元素を
含む、該有機化合物ガスとは異なる種類のガスを用い、
該原料ガスを電力印加によりプラズマ化して基体上に強
誘電体膜を形成するに当たり、原料ガスのプラズマ化に
先立ち予め該原料ガスの熱分解により該強誘電体膜の界
面層を形成し、引き続きその上にプラズマ化した原料ガ
スにて強誘電体膜を形成する。このようにして、この界
面層がなければプラズマにより形成される膜と基体との
界面付近にプラズマダメージによる欠陥が生じ、その結
果、該膜の誘電率が低下することが、この界面層形成に
より回避される。また、界面層形成後は基体温度を高温
に保つことなく膜の大部分を形成できるため、熱CVD
によるより、膜中の蒸気圧の高い原子が雰囲気中に脱離
するのが抑制される。
印加する電力として10MHz以上の基本周波数電力に
該電力の周波数の10分の1以下の周波数で振幅変調を
施した状態の高周波電力を用いるときには、このように
第1振幅変調を施した状態の高周波電力の印加によりプ
ラズマを生成することで、プラズマ中の膜形成に寄与す
るラジカル密度が高くなるため、成膜中に基体温度を通
常のプラズマCVD法及び装置による場合のように高温
に保つ必要がなく、従って、通常のプラズマCVDによ
るより、膜中の蒸気圧の高い原子の雰囲気中への脱離が
抑制される。そして、それにより鉛等の蒸気圧の高い原
子を構成原子として含む膜の形成においても成膜原料を
節約できるとともに膜厚均一性が良くなる。また、プラ
ズマ中の膜形成に寄与するラジカル密度が高くなるた
め、膜組成比等の膜質が向上する。しかも、膜質を悪化
させるダストパーティクルの発生が抑制されるととも
に、成膜速度を著しく低下させることなく、或いは向上
させて成膜できる。
には、パーティクル発生が抑制され、膜質が向上すると
ともに、成膜速度も前記第1振幅変調のみの場合に比べ
て向上する。これは第2の振幅変調によりプラズマ中の
電子エネルギが一層上昇し、それだけガス分解が一層促
進されるからであると考えられる。
る。図1は本発明の実施に用いる熱CVD装置を兼ねる
平行平板型プラズマCVD装置であり、図6に示すプラ
ズマCVD装置において、ヒータ71に代えてヒータ7
2が電極7に付設されたものである。ヒータ72は電極
7上に設置される基体S付近の成膜用原料ガスを熱分解
できる程度の温度にまで基体Sを加熱できるものであ
る。その他の構成は図6の装置と同様であり、同じ部品
には同じ参照符号を付してある。
のように実施される。すなわち、基体Sを電極7上に設
置してプロセス室1内を所定の成膜真空度に維持しつつ
ガス供給部2から所定量の成膜用原料ガスをプロセス室
1内に導入する。この場合、成膜用原料ガスとして、少
なくとも目的とする強誘電体膜の構成元素を含む有機化
合物のガス及び酸素元素を含む異種ガスを用いる。そし
て、このガスをヒータ72により加熱された基体S近傍
で分解させて、基体S表面に強誘電体の界面層を形成す
る。次いで、このガスに高周波電力を印加することで該
ガスをプラズマ化し、このプラズマの下で前記界面層の
上に引き続き強誘電体膜を形成する。
料ガスのプラズマ化により基体上に強誘電体膜を形成す
るに当たり、それに先立って、予め該原料ガスの熱分解
により強誘電体の界面層を形成しておくことで、プラズ
マにより形成される膜と基体との界面付近にプラズマダ
メージによる欠陥が生じることを回避でき、従ってこの
ような欠陥に起因して膜の誘電率が低下するのが回避さ
れる。
膜に比べて、成膜中に基体温度を高温に保つことなく大
部分の成膜を行うことができるため、成膜中に膜中の蒸
気圧の高い原子が脱離するのが抑制され、それだけ成膜
原料ガスが少なくて済み成膜コストが低減するとともに
膜厚均一性が向上する。図2は本発明方法の実施に用い
るCVD装置の他の例を示している。この装置は図1に
示す前記CVD装置において、高周波電源52に代えて
電極5にマッチングボックス51Aを介して高周波電力
発生装置53が接続されたものである。その他の構成は
図1の装置と同様であり、同じ部品には同じ参照符号を
付してある。
にRFパワーアンプ54を介して接続された高周波信号
発生器55が含まれている。高周波電力発生装置53、
マッチングボックス51A及び高周波電極5は高周波電
力印加手段を構成している。本例によると、高周波電力
発生装置53は、図4の(A)に示す10MHz以上2
00MHz以下の範囲のサイン波連続高周波電力(基本
高周波電力)に同図(B)に示すように該周波数の10
分の1以下、10万分の1以上の範囲の変調周波数で第
1の振幅変調を施し、予め定めたデューティサイクルで
オン時間T1、オフ時間T2が順次繰り返される状態の
高周波電力を発生するように設定されている。オン時に
おけるピークツーピーク電力は一定である。
置の場合と同様、予め原料ガスの熱分解により前記の界
面層が形成され、引き続くプラズマCVD法による成膜
工程において、前記のとおりの振幅変調を施した状態の
高周波電力の印加により原料ガスがプラズマ化される結
果、成膜に必要なラジカルが多く生成され、パーティク
ルの原因となるラジカルの発生が抑制されるため、パー
ティクルの付着、混入が抑制されて膜質が向上するとと
もに成膜速度が向上する。
ズマ中のラジカル密度が高くなり、それだけ膜組成比が
向上する。図3は本発明方法の実施に用いるプラズマC
VD装置の他の例を示している。この装置は図2に示す
前記装置における高周波電力発生装置53を高周波電力
発生装置56に代えたもので、その他の構成は図1及び
図2の装置と同じであり、同じ部品には同じ参照符号を
付してある。
ックス51BにRFパワーアンプ54を介して接続され
た高周波信号発生器57を含んでおり、図4の(A)に
示す10MHz以上200MHz以下の範囲のサイン波
連続高周波電力(基本高周波電力)に同図(B)に示す
ように該周波数の10分の1以下、10万分の1以上の
周波数で第1の振幅変調を施し、さらに、同図(C)に
示すように該第1変調の周波数1/(T1+T2)より
高く、該周波数の100倍未満の変調周波数及び所定の
デューティサイクルで第2の振幅変調を施し、第1変調
のオン時間T1部分についてオン時間T3、オフ時間T
4が順次繰り返される状態の高周波電力を発生するよう
に設定されているか、或いは同図(D)に示すように該
第1変調周波数の100分の1より高く、該第1変調周
波数より低い周波数で第2の振幅変調を施し、そのオン
時間について前記第1変調波のオン時間T1、オフ時間
T2が順次繰り返される状態の高周波電力を発生するよ
うに設定されている。オン時におけるピークツーピーク
電力は一定である。
とおりの第1及び第2の振幅変調が施された状態の高周
波電力の印加により原料ガスがプラズマ化される結果、
前記第1の振幅変調のみを施す場合よりも、パーティク
ルの発生が抑制されると共に、成膜速度が向上する。次
に図1の装置、図2の装置、図3の装置のそれぞれによ
り5酸化2タンタル(Ta2 O5 )膜、メタチタン酸バ
リウム(BaTiO3 )膜及びジルコニウム酸チタン酸
鉛(Pb(Zr,Ti)x O2 )膜を形成した実験例を
示す。併せて比較例についても説明する。 実験例1 図1の装置による5酸化2タンタル(T
a2 O5 )膜の形成 界面層形成条件 基体S :シリコンウエハ (直径100mm) 成膜用ガス :ペンタエトキシタンタル、バブリング温度 200℃ H2 (キャリアガス)100sccm O2 200sccm 成膜圧力 :0.6Torr 基体温度 :420℃ 膜厚 :150Å 本成膜条件 高周波電極サイズ:直径 200mm 高周波電力 :周波数 13.56MHz、100W(VP-P 25V) 成膜用ガス :界面層形成条件と同様 成膜圧力 :0.6Torr 基体温度 :280℃ 膜厚 :1800Å 実験例2 図2の装置による5酸化2タンタル(T
a2 O5 )膜の形成 界面層形成条件 実験例1と同様にして膜厚150Åの5酸化2タンタル
膜を形成した。 本成膜条件 高周波電極サイズ:直径 200mm 高周波電力 :CW換算で100W(VP-P 25V) 基本周波数 13.56MHz 振幅変調周波数 68kHz、デューティ比 50% 成膜用ガス :界面層形成時と同様 成膜圧力 :0.6Torr 基体温度 :280℃ 膜厚 :1760Å 実験例3 図3の装置による5酸化2タンタル(T
a2 O5 )膜の形成 界面層形成条件 実験例1と同様にして膜厚150Åの5酸化2タンタル
膜を形成した。 本成膜条件 高周波電極サイズ:直径 200mm 高周波電力 :CW換算で100W(VP-P 25V) 基本周波数 13.56MHz 第1の振幅変調周波数 68kHz、デューティ比 50% 第2の振幅変調周波数 1kHz、デューティ比 50% 成膜用ガス :界面層形成時と同様 成膜圧力 :0.6Torr 基体温度 :280℃ 膜厚 :1840Å 実験例4 図1の装置によるメタチタン酸バリウム
(BaTiO3)膜の形成 界面層形成条件 基体S :シリコンウエハ (直径100mm) 成膜用ガス :テトライソプロキシチタニウム、バブリング温度 40℃ H2 (キャリアガス)50sccm ジエトキシバリウム、バブリング温度 35℃ H2 (キャリアガス)50sccm O2 200sccm 成膜圧力 :0.6Torr 基体温度 :650℃ 膜厚 :65Å 本成膜条件 高周波電極サイズ:直径 200mm 高周波電力 :周波数 13.56MHz、100W(VP-P 25V) 成膜用ガス :界面層形成条件と同様 成膜圧力 :0.6Torr 基体温度 :450℃ 膜厚 :1900Å 実験例5 図2の装置によるメタチタン酸バリウム
(BaTiO3)膜の形成 界面層形成条件 実験例4と同様にして膜厚65Åのメタチタン酸バリウ
ム膜を形成した。 本成膜条件 高周波電極サイズ:直径 200mm 高周波電力 :CW換算で100W(VP-P 25V) 基本周波数 13.56MHz 振幅変調周波数 68kHz、デューティ比 50% 成膜用ガス :界面層形成時と同様 成膜圧力 :0.6Torr 基体温度 :450℃ 膜厚 :1900Å 実験例6 図3の装置によるメタチタン酸バリウム
(BaTiO3)膜の形成 界面層形成条件 実験例4と同様にして膜厚65Åのメタチタン酸バリウ
ム膜を形成した。 本成膜条件 高周波電極サイズ:直径 200mm 高周波電力 :CW換算で100W(VP-P 25V) 基本周波数 13.56MHz 第1の振幅変調周波数 68kHz、デューティ比 50% 第2の振幅変調周波数 1kHz、デューティ比 50% 成膜用ガス :界面層形成時と同様 成膜圧力 :0.6Torr 基体温度 :450℃ 膜厚 :1950Å 実験例7 図1の装置によるジルコニウム酸チタン
酸鉛(Pb(Zr,Ti) X O2)膜の形成 界面層形成条件 基体S :シリコンウエハ (直径100mm) 成膜用ガス :テトライソプロキシチタニウム、バブリング温度 40℃ H2 (キャリアガス)40sccm ビスジバイルメタノール、バブリング温度 40℃ H2 (キャリアガス)100sccm テトラブトキシジルコニウム、バブリング温度 4℃ H2 (キャリアガス)50sccm O2 200sccm 成膜圧力 :0.6Torr 基体温度 :650℃ 膜厚 :60Å 本成膜条件 高周波電極サイズ:直径 200mm 高周波電力 :周波数 13.56MHz、100W(VP-P 25V) 成膜用ガス :界面層形成時と同様 成膜圧力 :0.6Torr 基体温度 :450℃ 膜厚 :1500Å 実験例8 図2の装置によるジルコニウム酸チタン
酸鉛(Pb(Zr,Ti) X O2)膜の形成 界面層形成条件 実験例7と同様にして膜厚60Åのジルコニウム酸チタ
ン酸鉛膜を形成した。 本成膜条件 高周波電極サイズ:直径 200mm 高周波電力 :CW換算で100W(VP-P 25V) 基本周波数 13.56MHz 振幅変調周波数 68kHz、デューティ比 50% 成膜用ガス :界面層形成時と同様 成膜圧力 :0.6Torr 基体温度 :450℃ 膜厚 :1950Å 実験例9 図3の装置によるジルコニウム酸チタン
酸鉛(Pb(Zr,Ti) X O2)膜の形成 界面層形成条件 実験例7と同様にして膜厚60Åのジルコニウム酸チタ
ン酸鉛膜を形成した。 本成膜条件 高周波電極サイズ:直径 200mm 高周波電力 :CW換算で100W(VP-P 25V) 基本周波数 13.56MHz 第1の振幅変調周波数 68kHz、デューティ比 50% 第2の振幅変調周波数 1kHz、デューティ比 50% 成膜用ガス :界面層形成時と同様 成膜圧力 :0.6Torr 基体温度 :450℃ 膜厚 :1955Å 比較例1 図5に示す熱CVD装置により、実験例1における界面
層形成条件と同様の条件で膜厚2000Åの5酸化2タ
ンタル膜を形成した。 比較例2 図6に示すプラズマCVD装置により、実験例1におけ
る本成膜条件と同様の条件で(すなわち振幅変調高周波
電力を使用せず、連続高周波電力を採用して)膜厚20
00Åの5酸化2タンタル膜を形成した。 比較例3 図5に示す熱CVD装置により、実験例4における界面
層形成条件と同様の条件で膜厚1950Åのメタチタン
酸バリウム膜を形成した。 比較例4 図6に示すプラズマCVD装置により、実験例4におけ
る本成膜条件と同様の条件で(すなわち振幅変調高周波
電力を使用せず、連続高周波電力を採用して)膜厚20
00Åのメタチタン酸バリウム膜を形成した。 比較例5 図5に示す熱CVD装置により、実験例7における界面
層形成条件と同様の条件で膜厚1980Åのジルコニウ
ム酸チタン酸鉛膜を形成した。 比較例6 図6に示すプラズマCVD装置により、実験例7におけ
る本成膜条件と同様の条件で(すなわち振幅変調高周波
電力を使用せず、連続高周波電力を採用して)膜厚20
00Åのジルコニウム酸チタン酸鉛膜を形成した。
9及び比較例1、2、3、4、5、6により形成された
膜について、成膜速度、0.1μm以上の大きさのパー
ティクルの密度及び膜厚均一性を評価した。また、各例
について同条件で膜厚100Åの膜サンプルを用意し、
この膜の誘電率を評価した。パーティクルの密度はレー
ザ散乱法(Mie散乱法)によりプラズマ中のレーザ散
乱強度を測定し、0.1μm以上のパーティクルの密度
に換算することで求めた。
の強誘電体膜を形成するに当たり、熱CVD法により該
膜の界面層を形成した後、プラズマCVD法により本成
膜を行うことにより、プラズマCVD法だけによる成膜
と比べて、膜の界面層の欠陥が生じない分膜の誘電率が
向上し、また、熱CVD法による成膜と比べて該膜の大
部分を低温で成膜できることから膜厚均一性が向上し
た。
おいて原料ガスのプラズマ化を、所定周波数の基本高周
波電力に第1の振幅変調を施した状態の高周波電力印加
により行うことで、これを施さない場合に比べてパーテ
ィクルの発生が抑制されると共に成膜速度が向上した。
また、振幅変調高周波電力印加によるガスプラズマ化に
より気相中のラジカル密度が高くなるため膜組成比が正
確に制御され、その分膜の誘電率が向上した。
合に比べて膜厚均一性が向上した。また、第2の振幅変
調も施せばパーティクルの発生が一層抑制されると共に
成膜速度が一層向上した。
等の蒸気圧の高い原子を構成原子として含む膜の形成に
おいて成膜原料が多量に必要となるとともに膜厚均一性
の制御が困難となる高温成膜を避けることができ、しか
も通常のプラズマCVD法により強誘電体膜を形成する
際に生じる、膜の基体との界面付近のプラズマダメージ
による欠陥による該膜の誘電率低下を避けることができ
る強誘電体膜形成方法及び装置を提供することができ
る。
て、膜質を悪化させるパーティクルの発生を抑制すると
ともに成膜速度を著しく低下させることなく、或いは向
上させて成膜することができ、しかも膜組成比の制御ひ
いては膜質の制御を正確に行うことができる強誘電体膜
形成方法及び装置を提供することができる。
概略構成を示す図である。
の概略構成を示す図である。
他の例の概略構成を示す図である。
図、図(B)は図(A)の高周波電力に第1の振幅変調
を施した状態の高周波電力波形例の概略を示す図、図
(C)は図(B)の高周波電力に第2の振幅変調を施し
た状態の高周波電力波形の一例の概略を示す図、図
(D)は図(B)の高周波電力に第2の振幅変調を施し
た状態の高周波電力波形の他の例の概略を示す図であ
る。
である。
プラズマCVD装置の1例の概略構成を示す図である。
コントローラ 21c1、21c2、21e1、21e2、222a、
222b 弁 21d1、21d2 キャリアガスのガス源 21f1、21f2 圧力調整部 21g1、21g2 温度調節装置 21h ヒータ 22 異種ガス供給部 3 ロードロック室 31 ランプヒータ 4 基体ホルダ 41、71、72 高温型プレートヒータ 5 高周波電極 51、51A、51B マッチングボックス 52 高周波電源 53、56 高周波電力発生装置 54 高周波電力(RFパワー)アンプ 55、57 高周波信号発生器(ファンクションジェネ
レータ) 6、8 排気装置 61、63、81、83、85 弁 62、82 ターボモレキュラーポンプ 64、84 ロータリポンプ 7 基体ホルダを兼ねる接地電極 S 基体 a、b ゲート弁
Claims (8)
- 【請求項1】 成膜用原料ガスとして少なくとも、目的
とする強誘電体膜の構成元素を含む有機化合物のガス及
び酸素元素を含む、前記有機化合物ガスとは異なる種類
のガスを用い、該成膜用原料ガスを熱分解し、この分解
物に被成膜基体を曝して該基体上に強誘電体膜の界面層
を形成した後、前記成膜用原料ガスを高周波電力印加に
よりプラズマ化し、このプラズマに前記基体を曝して前
記界面層上に引き続き強誘電体膜を形成することを特徴
とする強誘電体膜形成方法。 - 【請求項2】 前記成膜用原料ガスのプラズマ化を、1
0MHz以上の所定周波数の基本高周波電力に該所定周
波数の10分の1以下の周波数で振幅変調を施した状態
の高周波電力を印加することで行う請求項1記載の強誘
電体膜形成方法。 - 【請求項3】 前記成膜用原料ガスのプラズマ化を、前
記基本高周波電力に前記振幅変調を施し、さらに、該変
調周波数の100倍未満の周波数で第2の振幅変調を施
した状態の高周波電力の印加により行う請求項2記載の
強誘電体膜形成方法。 - 【請求項4】 前記振幅変調を電力印加のオンオフを伴
うパルス変調又はパルス状の変調で行う請求項2又は3
記載の強誘電体膜形成方法。 - 【請求項5】 被成膜基体を設置して成膜を行うための
プロセス室と、 成膜用原料ガスとして少なくとも、目的とする強誘電体
膜の構成元素を含む有機化合物のガス及び酸素元素を含
む、前記有機化合物ガスとは異なる種類のガスを前記プ
ロセス室に供給するためのガス供給部と、 前記ガス供給部から前記プロセス室内へ供給される前記
原料ガスを加熱分解するための加熱手段と、 前記ガス供給部から前記プロセス室内へ供給される前記
原料ガスに高周波電力を印加して該ガスをプラズマ化さ
せる高周波電力印加手段とを、備えたことを特徴とする
強誘電体膜形成装置。 - 【請求項6】 前記高周波電力印加手段が、10MHz
以上の所定周波数の基本高周波電力に該所定周波数の1
0分の1以下の周波数で振幅変調を施した状態の高周波
電力を印加するものである請求項5記載の強誘電体膜形
成装置。 - 【請求項7】 前記高周波電力印加手段が、前記基本高
周波電力に前記振幅変調を施し、さらに、該変調周波数
の100倍未満の周波数で第2の振幅変調を施した状態
の高周波電力を印加するものである請求項6記載の強誘
電体膜形成装置。 - 【請求項8】 前記高周波電力印加手段が、前記振幅変
調を電力印加のオンオフを伴うパルス変調又はパルス状
の変調で行うものである請求項6又は7記載の強誘電体
膜形成装置。
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JP6-188634 | 1994-08-10 | ||
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JPH08107077A true JPH08107077A (ja) | 1996-04-23 |
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JP (1) | JP3444013B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000058878A (ja) * | 1998-08-04 | 2000-02-25 | Ju Howan Chul | 半導体素子のキャパシタ及びその製造方法 |
JP4932942B2 (ja) * | 2009-08-07 | 2012-05-16 | 株式会社京三製作所 | パルス変調高周波電力制御方法およびパルス変調高周波電源装置 |
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DE102006053366A1 (de) | 2006-11-10 | 2008-05-15 | Schott Ag | Verfahren und Vorrichtung zur plasmaunterstützten chemischen Dampfphasenabscheidung |
-
1995
- 1995-04-10 JP JP08303495A patent/JP3444013B2/ja not_active Expired - Fee Related
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