JPH08104671A - 1−エチル−5−アルコキシ−2−ピロリドン類 - Google Patents

1−エチル−5−アルコキシ−2−ピロリドン類

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JPH08104671A
JPH08104671A JP6242770A JP24277094A JPH08104671A JP H08104671 A JPH08104671 A JP H08104671A JP 6242770 A JP6242770 A JP 6242770A JP 24277094 A JP24277094 A JP 24277094A JP H08104671 A JPH08104671 A JP H08104671A
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ethyl
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pyrrolidone
aroma
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Osamu Takazawa
治 高沢
Yoshiko Kurobayashi
淑子 黒林
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 本発明は、グリーン感あるいはフレッシュグ
リーン感を伴った野菜様、海草様、土様の香気香味特性
を有し、持続性香料組成物の調合素材として有用な従来
文献未記載の新規な1−エチル−5−アルコキシ−2−
ピロリドン類を提供するにある。 【構成】 本発明の1−エチル−5−アルコキシ−2−
ピロリドン類は、市場で入手容易なN−エチルサクシン
イミドをアルカノール中、還元剤の存在下に水素化反応
させることにより、容易に合成することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、グリーン感あるいはフ
レッシュグリーン感を伴った野菜様、海草様、土様の香
気香味特性を有する従来の文献に未記載の下記式(1)
【0002】
【化2】
【0003】式中、RはC1 〜C3 のアルキル基を示
す、で表される1−エチル−5−アルコキシ−2−ピロ
リドン類に関する。
【0004】
【従来の技術】本発明者らは、ピロリドン誘導体の香気
香味について研究を行ってきた。その結果、従来の文献
に未記載の前記式(1)の1−エチル−5−アルコキシ
−2−ピロリドン類が、野菜様、海草様、土様の香気香
味特性を有し優れたグリーン感あるいはフレッシュグリ
ーン感をもっていることを見い出し、且つ該化合物を配
合した香料組成物が、香粧品類、飲食品類、医薬品類な
どにフレッシュで且つ持続性に優れた香気香味を付与す
るのに優れた効果があることを発見した。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近年、消費者の嗜好性
は多様化し、それに伴って各種各様の香気香味を有する
香粧品、飲食品などが製造されている。これらの多様化
に対して、従来公知の香料化合物だけでは各種各様の香
気香味を有する香粧品、飲食品用香料の需要には対応し
きれず、従来にない新しいタイプのユニークな香料素材
の開発が強く求められている。
【0006】本発明の新規な上記式(1)の化合物は、
上述の要求課題を解決できる従来にないユニークな香気
香味特性を有し、且つ、その持続性に優れた香料化合物
として極めて有用であることを発見して本発明を完成し
た。従って、本発明の目的は従来の文献に未記載の上記
式(1)で表される1−エチル−5−アルコキシ−2−
ピロリドン類を提供することにある。また、本発明の他
の目的は、持続性に優れる野菜様、海草様、土様の香気
香味特性を有し、且つ優れたフレッシュ感あるいはフレ
ッシュグリーン感をもっている式(1)の化合物を調合
素材として配合した新規な持続性香料組成物を提供する
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、前記式
(1)化合物の1−エチル−5−アルコキシ−2−ピロ
リドン類は、N−エチルサクシンイミドをアルカノール
中、還元剤の存在下に水素化することにより容易に合成
することができる。
【0008】上記反応に従って、N−エチルサクシンイ
ミドから式(1)の化合物を合成する方法について更に
詳細に説明する。出発原料のN−エチルサクシンイミド
は、市場において安価、且つ容易に入手することができ
る。
【0009】上記反応における反応温度および反応時間
は特別に制約されることはなく、例えば、約0℃〜約2
0℃程度の範囲内の温度で約5時間〜約10時間程度の
条件を採用することができる。
【0010】反応に使用する還元剤の好ましい具体例と
しては、例えば水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素
リチウム等を挙げることができ、その使用量は、N−エ
チルサクシンイミド1モルに対して、例えば約5モル〜
約10モル程度の範囲内を例示することができる。
【0011】また、反応に使用するアルカノールは、例
えば、メタノール、エタノール、プロピルアルコールを
挙げることができ、これらのアルカノールの使用量は、
例えば、N−エチルサクシンイミド1重量部に対して約
5〜約30重量部の範囲内で使用すれば十分である。反
応終了後は、通常の処理手段、精製手段、例えば蒸留、
洗浄、抽出、乾燥、カラムクロマトグラフィーなどの処
理を適宜に採用して、高収率、高純度で式(1)の1−
エチル−5−アルコキシ−2−ピロリドン類を容易に得
ることができる。
【0012】本発明の式(1)の化合物に包含される化
合物の具体例とその香気香味特性および沸点は以下の通
りである。 化合物名 沸点 香気特性 1-エチル-5-メトキシ-2-ヒ゜ロリト゛ン 60〜64℃/3mmHg フレッシュな野菜様、 海草様、ク゛リーン様 1-エチル-5-エトキシ-2-ヒ゜ロリト゛ン 68〜73℃/3mmHg ク゛リーン様、 野菜様、フレッシュな海草様 1-エチル-5-フ゜ロホ゜キシ-2-ヒ゜ロリト゛ン 75〜80℃/3mmHg 土様、 野菜様、 海草様、ク゛リーン様
【0013】上述のようにして得ることのできる本発明
の新規な式(1)の化合物は、野菜様、海草様、土様の
香気香味特性を有し、且つ優れたグリーン感あるいはフ
レッシュ感をもち、さらには極めて優れた持続性を有し
ており、各種の香料組成物に添加して利用することがで
きる。前記式(1)の化合物の配合量は、その目的ある
いは香料組成物の種類によっても異なるが、例えば、一
般的には香料組成物の全体量に対して約0.001〜約
30重量%程度の範囲を例示することができる。
【0014】かくして、本発明によれば、前記式(1)
の化合物を有効成分として配合することにより、フレッ
シュな香気香味特性を賦与する新規香料組成物を提供す
ることができ、該組成物を利用して式(1)の化合物を
香気成分として含有することを特徴とする香粧品類、式
(1)の化合物を香気香味成分として含有することを特
徴とする飲食品類、式(1)の化合物を香気香味成分と
して含有することを特徴とする保健・衛生・医薬品など
を提供することができる。
【0015】例えば、石鹸、ボディーシャンプー、その
他の身体用化粧料基材;シャンプー・リンス類、ヘアー
クリーム類、ポマード類、その他の毛髪用化粧料基剤;
オシロイ、口紅、歯磨き、その他の化粧料基剤や化粧料
洗剤基剤などに、そのユニークな香気を付与できる適当
量を添加した化粧品類を提供できる。また、例えば、果
汁飲料類、果実酒類、乳飲料類、炭酸飲料類のごとき飲
料類;アイスクリーム類、シャーベット類、アイスキャ
ンディーのごとき冷菓類;和洋菓子類、ジャム類、チュ
ーインガム類、パン類、コーヒー、ココア、紅茶、お茶
のごとき嗜好品類;和風スープ類、洋風スープ類のごと
きスープ類;風味調味料、各種インスタント飲料乃至食
品類、各種スナック食品類などにそのユニークな香気香
味を付与できる適当量を添加した飲食品類を提供でき
る。さらにまた、洗濯用洗剤類、消毒用洗剤類、室内芳
香剤その他各種の保健・衛生材料類;医薬品の服用を容
易にするための矯味、賦香剤などの保健・衛生・医薬品
類を提供できる。
【0016】以下、実施例及び参考例により本発明の態
様を更に具体的に説明する。
【0017】
【実施例】
実施例1 1−エチル−5−メトキシ−2−ピロリドン
の合成。 水素化ホウ素ナトリウム75gとメタノール500ml
を反応容器に入れ、0℃下にN−エチルサクシンイミド
25gを加え、次に2N塩酸メタノール溶液を15分毎
に10〜20滴を加えながら、6時間撹拌反応を行った
(0〜10℃)。反応終了後、2N−塩酸メタノール溶
液を加えてpH3に調整し、そのまま室温下に1時間撹
拌を行った。更に水酸化カリウムメタノール溶液を加え
てpH7.0に調整し、エバポレータでメタノールを留
去した。残渣にクロロホルムを加え抽出した。クロロホ
ルムを留去し、残渣を減圧下に蒸留することにより、純
粋な1−エチル−5−メトキシ−2−ピロリドン16g
を得た。 沸点:60℃〜64℃/3mmHg 収率:56%
【0018】実施例2 1−エチル−5−エトキシ−2
−ピロリドンの合成。 実施例1の1−エチル−5−メトキシ−2−ピロリドン
の製造法において、メタノールの代わりにエタノールを
用いた以外は、実施例1の製造法と同様にして、1−エ
チル−5−エトキシ−2−ピロリドンを得た。 沸点:68℃〜73℃/3mmHg 収率:62%
【0019】実施例3 1−エチル−5−プロポキシ−
2−ピロリドンの合成。 実施例1の1−エチル−5−メトキシ−2−ピロリドン
の製造法において、メタノールをプロピルアルコ−ルに
代えた他は、実施例1と同様に行って1−エチル−5−
プロポキシ−2−ピロリドンを得た。 沸点:75℃〜80℃/3mmHg 収率:58%
【0020】参考例1 リラタイプの調合香料組成物として下記の各成分(重量
部)を混合した。
【0021】上記組成物97gに1−エチル−5−エト
キシ−2−ピロリドンを3g混合して新規調合香料組成
物を調製した。この新規調合香料組成物と該化合物を加
えていない上記のリラタイプの調合香料組成物につい
て、専門パネラー10人により比較した。その結果、専
門パネラー10人の全員が該化合物を加えた新規調合香
料組成物は、ナチュラル感のあるフレッシュグリーンな
特性が強調され、持続性の点でも格段に優れているとし
た。
【0022】参考例2 参考例1の1−エチル−5−エトキシ−2−ピロリドン
の代わりに1−エチル−5−メトキシ−2−ピロリドン
を同量混合して新規調合香料組成物を調製した。この新
規調合香料組成物と該化合物を加えていない上記のリラ
タイプの調合香料組成物について、専門パネラー10人
により比較した。その結果、専門パネラー10人の全員
が該化合物を加えた新規調合香料組成物は、ナチュラル
感のあるフレッシュな特性が強調され、持続性の点でも
格段に優れているとした。
【0023】参考例3 パイナップル様の調合香料組成物として下記の各成分
(重量)を混合した。
【0024】上記組成物94gに1−エチル−5−プロ
ポキシ−5−ピロリドンを6g混合して新規なパイナッ
プル様の調合香料組成物を調製した。この新規調合香料
組成物と該化合物を加えていない上記のパイナップル様
調合香料組成物について、専門パネラー10人により比
較した。その結果、専門パネラー10人の全員が該化合
物を加えた新規調合香料組成物は、フレッシュなグリー
ン調で甘いパイナップル様の香気が強調された天然パイ
ナップルの特徴をとらえ持続性の点でも格段に優れてい
るとした。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、新規な式(1)化合物
で表される1−エチル−5−アルコキシ−2−ピロリド
ンを提供できる。該式化合物は、野菜様、海草様、土様
のフレッシュなグリーン感を伴う持続性香気香味特性を
有しており、飲食品類、香粧品類、保健・衛生・医薬品
等に用いる香料組成物の調合素材として有用である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(1) 【化1】 式中、RはC1 〜C3 のアルキル基を示す、で表される
    1−エチル−5−アルコキシ−2−ピロリドン類。
JP24277094A 1994-10-06 1994-10-06 1−エチル−5−アルコキシ−2−ピロリドン類 Expired - Fee Related JP3151110B2 (ja)

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