JP2002332493A - 香料組成物 - Google Patents

香料組成物

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JP2002332493A
JP2002332493A JP2001141292A JP2001141292A JP2002332493A JP 2002332493 A JP2002332493 A JP 2002332493A JP 2001141292 A JP2001141292 A JP 2001141292A JP 2001141292 A JP2001141292 A JP 2001141292A JP 2002332493 A JP2002332493 A JP 2002332493A
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pyrrolidine
alkenylpyrrolidines
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perfume composition
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JP2001141292A
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English (en)
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Susumu Ishizaki
享 石崎
Yoshiko Kokurin
淑子 黒林
Hiroshi Tamura
浩 田村
Yoichi Ikemoto
陽市 池本
Atsushi Konuma
篤 小沼
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T Hasegawa Co Ltd
Original Assignee
T Hasegawa Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各種飲食品・香粧品等の広い分野において、
従来にないユニークな香気香味特性を付与しうる極めて
有用な香料組成物を提供する。 【解決手段】 下記式 【化1】 (式中、Rは炭素数2〜6の直鎖もしくは分岐アルケニ
ル基を示す。)で表される1−アルケニルピロリジン類
を有効成分として含有することを特徴とする香料組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ローストシュリン
プ様、焼きガニ様、焼き魚様、焼きイカ様、チョコレー
ト様、ココア様、ローストミート様、ローストライス
様、フローラル様などの香気香味特性を有し、香料化合
物として有用な1−アルケニルピロリジン類を有効成分
として含有することを特徴とする香料組成物に関する。
更に詳しくは、本発明は、下記式
【0002】
【化2】
【0003】(式中、Rは炭素数2〜6の直鎖もしくは
分岐アルケニル基を示す。)で表される1−アルケニル
ピロリジン類を有効成分として含有することを特徴とす
る香料組成物に関する。
【0004】
【従来の技術】前記式で表される1−アルケニルピロリ
ジン類は既知の化合物であり、天然物の成分として同定
されたり、合成されて高分子化合物の製造原料として使
用されている化合物である。しかし、該1−アルケニル
ピロリジン類は天然物中の存在が確認されているだけで
あったり、合成法が記載されているのみで、該化合物の
香気香味特性ならびに、香料物質としての有用性などに
ついては、示唆も開示もされていない。類似の構造式を
有するピロリジン類としては、焼いたスルメの重要な香
気成分として見出された1−アルキルピロリジンを含有
する香料組成物が提案されているが(特開平9−780
81)、効果は有るものの香気香味特性や持続性につい
ては、まだ満足されるものではない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近年、消費者の嗜好性
が多様化してきていることに伴い、各種各様の商品の開
発が望まれている。特に、飲食品・香粧品業界はこの傾
向が強く、消費者の嗜好性に合うバラエティーに富んだ
飲食品、香粧品の開発が強く要求されている。これらの
要求に対して、飲食品、香粧品の一つの原料素材である
香料についても、従来から提案されている香料化合物だ
けでは十分には対応しきれず、従来にないユニークな香
気香味特性を有し、且つ、その持続性に優れた香料化合
物の開発が緊急の課題となっている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するため、消費者の嗜好性の高いローストした
エビの香気特性について鋭意研究中、今回、1−(3−
メチル−1−ブテニル)ピロリジンがローストした桜エ
ビの特徴的な香気成分として含有されていることを初め
て見出し、該化合物及び類似構造式を有する化合物を合
成して香料としての利用方法を研究した。その結果、前
記式で表される1−アルケニルピロリジン類は、ロース
トシュリンプ様、焼きガニ様、焼き魚様、焼きイカ様、
チョコレート様、ココア様、ローストミート様、ロース
トライス様、フローラル様などの香気香味特性を有し、
調合香料の素材として有用で、特にローストしたエビや
カニ様の香気香味特性が強調され、さらにその持続性に
優れており、香料物質として極めて有用であることを見
い出し本発明を完成した。
【0007】従って、本発明の目的は、これまで調合香
料素材として使用されたことのない前記式で表される1
−アルケニルピロリジン類を有効成分として含有する香
料組成物を提供することにある。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明で使用される前記式の1−
アルケニルピロリジン類は、公知文献(J.Am.Chem.So
c.,85,207(1963))による方法で合成することができ
る。即ち、下記反応式に示すように、ピロリジンに無水
炭酸カリウムを加えた混合物に、室温下、アルデヒド類
を徐々に加えて反応させることにより収率よく容易に目
的物を合成することができる。合成された目的物は、例
えば減圧下に蒸留することにより、容易にかつ、高純度
に精製することが可能である。
【0009】
【化3】
【0010】前記反応式に従って得られる1−アルケニ
ルピロリジン類の具体例を挙げれば、次の通りである:
1−ビニルピロリジン、1−(1−プロペニル)ピロリ
ジン、1−(2−メチル−1−プロペニル)ピロリジ
ン、1−(1−ブテニル)ピロリジン、1−(2−メチ
ル−1−ブテニル)ピロリジン、1−(3−メチル−1
−ブテニル)ピロリジン、1−(1−ペンテニル)ピロ
リジン、1−(4−メチル−1−ペンテニル)ピロリジ
ン、1−(1−ヘキセニル)ピロリジン等を挙げること
ができる。
【0011】このようにして得ることのできる1−アル
ケニルピロリジン類は、ローストシュリンプ様、焼きガ
ニ様、焼き魚様、焼きイカ様、チョコレート様、ココア
様、ローストミート様、ローストライス様、フローラル
様などの香気香味特性を有しており、更に該化合物は極
めて優れた香気持続性を有している。1−アルケニルピ
ロリジン類の代表的な化合物の香気香味特性を示すと以
下の表1の通りである。
【0012】
【表1】
【0013】本発明の有効成分である1−アルケニルピ
ロリジン類は各々単独で用いることが出来る他、他の香
料と任意の割合の混合物として用いることもできる。
【0014】1−アルケニルピロリジン類を香料組成物
に用いる場合、その添加量は、その目的あるいは香料組
成物の種類によっても異なるが、一般的には、香料組成
物全体量の0.0001〜10重量%、好ましくは0.
001〜5重量%の範囲内を例示することができる。
【0015】かくして、本発明によれば、1−アルケニ
ルピロリジン類を有効成分として含有する香気香味賦与
組成物を提供することができ、更に、該組成物を利用し
て、1−アルケニルピロリジン類を香気香味成分として
含有することを特徴とする飲食品類、香粧品類、保健・
衛生・医薬品などを提供することができる。
【0016】例えば、果汁飲料類、果実酒類、乳飲料
類、炭酸飲料類のごとき飲料類;アイスクリーム類、シ
ャーベット類、アイスキャンディー類のごとき冷菓類;
ヨーグルト類、チーズ類のごとき発酵乳製品;和洋菓子
類、焼き菓子類、ジャム類、チューインガム類、パン
類、コーヒー、ココア、紅茶、お茶、タバコのごとき嗜
好品類;プリン類、ゼリー類、ババロア類、ムース類の
ごときデザート類;和風スープ類、洋風スープ類のごと
きスープ類;風味調味料、各種インスタント飲料乃至食
品類、各種スナック食品類などに1−アルケニルピロリ
ジン類を有効成分として含有する香料組成物の適当量を
添加することにより、そのユニークな香気香味が付与さ
れた飲食品類を提供することができる。
【0017】また、例えば、シャンプー類、ヘアークリ
ーム類、ポマード類、その他の毛髪用化粧料基剤;オシ
ロイ、口紅、その他の化粧料基剤や化粧料洗剤基剤など
に1−アルケニルピロリジン類を有効成分として含有す
る香料組成物の適当量を添加することにより、そのユニ
ークな香気が付与された化粧品類を提供することができ
る。さらにまた、1−アルケニルピロリジン類を有効成
分として含有する香料組成物の適当量が配合された洗濯
用洗剤類、消毒用洗剤類、室内芳香剤その他各種の保健
・衛生材料類;医薬品の服用を容易にするための矯味、
賦香剤などの保健・衛生・医薬品類を提供することがで
きる。
【0018】以下、実施例および参考例により本発明を
更に具体的に説明する。
【0019】
【実施例】参考例1:1−(3−メチル−1−ブテニ
ル)ピロリジンの合成 100ml反応フラスコ中に、ピロリジン21.3g
(0.3モル)と無水炭酸カリウム13.8g(0.1
モル)を仕込み、イソバレルアルデヒド17.2g
(0.2モル)を20〜30℃にて20分間で滴下し
た。滴下終了後更に室温下で2時間攪拌反応した。反応
終了後、炭酸カリウムを濾別し、濾液をそのまま減圧下
に蒸留し、沸点88〜91℃/4.6KPaの1−(3
−メチル−1−ブテニル)ピロリジン22.6g(収率
81%)を得た。
【0020】実施例1、比較例1、2 基本調合香料組成物1として下記の各成分(重量部)を
混合した。 上記基本調合香料組成物1の99.9gに1−(3−メ
チル−1−ブテニル)ピロリジン0.1gを混合して調
合香料組成物(本発明品1)を調製した。対照として基
本調合香料組成物1のみのもの(比較品1)および基本
調合香料組成物1に1−(3−メチルブチル)ピロリジ
ンを添加した調合香料組成物(比較品2)を調製した。
本発明品1、比較品1および比較品2の調合香料組成物
を米菓・おかきの「たれ」にそれぞれ0.01重量%添
加し、3種類の「たれ」を調製した。この「たれ」を別
途常法により調製した生地を乾燥、焙焼して得たおかき
に塗布し、乾燥して2種類のおかきの試供品を調製し
た。この3種のおかきについて10名の専門パネラーに
より香気香味を比較評価した。その結果、専門パネラー
10人の全員が本発明品1の調合香料組成物を含有する
「たれ」を塗布したおかきは、好ましいエビ様もしくは
独特な香ばしい香気が強調されていると評価した。一
方、比較品1の調合香料組成物を含有する「たれ」を塗
布したおかきは香気がぼけており、また、比較品2の調
合香料組成物を含有する「たれ」を塗布したおかきは多
少エビの感じはあるが、本発明品1の「たれ」を塗布し
たものに比べて弱くて物足りないと判定された。
【0021】実施例2 実施例1の1−(3−メチル−1−ブテニル)ピロリジ
ンの代わりに前記表1に示した他の1−アルケニルピロ
リジンを使用して調合香料組成物を調製し、実施例1と
同様に米菓・おかきの「たれ」を調製しておかきに塗布
したところ、好ましいエビ様のロースト感が強調されて
いた。
【0022】実施例3 チョコレートフレーバー用基本調合香料組成物2として
下記の各成分(重量部)を混合した。 上記基本調合香料組成物2の99.8gに1−(1−ブ
テニル)ピロリジン0.2gを混合して調合香料組成物
(本発明品2)を調製した。対照として基本調合香料組
成物のみのもの(比較品3)を調製した。本発明品2と
比較品3について比較評価した。その結果、専門パネラ
ー10人の全員が本発明品2の調合香料組成物は比較品
3に比べてチョコレート様の甘い香気が強調されている
と評価した。
【0023】また、1−(1−ブテニル)ピロリジンの
代わりに前記表1に示した他の1−アルケニルピロリジ
ンを使用して調合香料組成物を調製して評価したとこ
ろ、比較品に比べてチョコレート様の甘い香気が強調さ
れていると評価された。
【0024】
【発明の効果】本発明により提供される1−アルケニル
ピロリジン類は、ローストシュリンプ様、焼きガニ様、
焼き魚様、焼きイカ様、チョコレート様、ココア様、ロ
ーストミート様、ローストライス様、フローラル様など
の香気香味特性を有し、さらにその持続性に優れてお
り、香料物質として極めて有用であり、持続性のある香
料組成物の調合素材として有利に使用することができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C11D 3/50 C11D 3/50 (72)発明者 池本 陽市 東京都中央区日本橋本町4丁目4番14号 長谷川香料株式会社フレーバー研究所内 (72)発明者 小沼 篤 東京都中央区日本橋本町4丁目4番14号 長谷川香料株式会社フレーバー研究所内 Fターム(参考) 4B047 LB08 LB09 LF02 LF09 LG14 4H003 DA01 DA02 EB20 FA26 4H059 BA43 BB15 BB24 BB44 DA09

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式 【化1】 (式中、Rは炭素数2〜6の直鎖もしくは分岐アルケニ
    ル基を示す。)で表される1−アルケニルピロリジン類
    を有効成分として含有することを特徴とする香料組成
    物。
JP2001141292A 2001-05-11 2001-05-11 香料組成物 Pending JP2002332493A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013074826A (ja) * 2011-09-30 2013-04-25 Sanei Gen Ffi Inc 高甘味度甘味料の味質改善剤

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013074826A (ja) * 2011-09-30 2013-04-25 Sanei Gen Ffi Inc 高甘味度甘味料の味質改善剤

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