JP6113256B2 - 天然感あふれるオイリー感付与乃至増強剤 - Google Patents
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[1] 下記式(1)で表される(Z)−ペンタデセナール
[2] 下記式(1)で表される(Z)−ペンタデセナール
[3] 下記式(1)で表される(Z)−ペンタデセナール
[4][2]に記載の飲食品用の天然感あふれるオイリー感付与乃至増強剤組成物を、
下記式(1)で表される(Z)−ペンタデセナール
[5][1]の天然感あふれるオイリー感付与乃至増強剤または[2]の飲食品用の天然感あふれるオイリー感付与乃至増強剤組成物を、下記式(1)で表される(Z)−ペンタデセナール
下記一連の反応式にしたがって、表1に示す(7Z)、(8Z)、(9Z)および(10Z)−ペンタデセナールを合成した。
末端アルキンA(2.2当量)のテトラヒドロフラン(A(g)×20)(ml)溶液を、窒素雰囲気下−40℃に冷却撹拌した。系内にn−ブチルリチウムのヘキサン溶液(2.2等量)を滴下した。系内が−20℃になるまで1時間以上かけてゆるやかに昇温させた。再び冷却し、系内が−60℃以下になったらブロモアルカノールB(1.0当量)のテトラヒドロフラン(A(g)×20)(ml)及び1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(A(g)×2)(ml)混合溶液を滴下した。緩やかに室温まで昇温させながら終夜撹拌した。翌朝、系内に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え30分撹拌した後に分液操作を行い水層を酢酸エチルで抽出した。先の有機層と併せて2規定塩酸、飽和重曹水、飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム乾燥した。減圧濾過後濾液を減圧濃縮することで得られる残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(残渣(g)×100(g)、ヘキサン:酢酸エチル=3:1)で精製することで内部アルキンCを得た。
還元(内部オレフィンDの合成)
内部アルキンC、キノリン(C(g)×0.2)(g)、1−ヘキセン(C(mmol)×10)(ml)及びリンドラー触媒(C(g)×0.2)(g)を仕込み、室温、水素雰囲気下で1.0時間撹拌した。ガスクロマトグラフィーにて原料の消失を確認後、減圧濾過して触媒を除去した。反応溶液を2規定塩酸、飽和重曹水、飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム乾燥した。減圧濾過後濾液を減圧濃縮して得られる残渣をこれ以上の精製することなく次工程に使用した。
酸化(目的化合物の合成)
ナスフラスコに内部オレフィンD(1.0当量)及びジメチルスルホキシド(2−ヨードキシ安息香酸(g)×12)(g)を仕込み室温撹拌した。系内に2−ヨードキシ安息香酸(1.5当量)を加え室温で終夜撹拌した。原料の消失を確認後に系内にジエチルエーテル及び水道水を加えて30分撹拌した。減圧濾過後に濾液を分液処理後に水層をジエチルエーテルで抽出した。有機層を水、10%チオ硫酸ナトリム水溶液、飽和重曹水、飽和食塩水で洗浄した。減圧濾過後、濾液を減圧濃縮することで得た残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(残渣(g)×100(g)、ヘキサン:酢酸エチル=100:1)で精製して(Z)−ペンタデセナール((7Z)、(8Z)、(9Z)および(10Z))を得た。
(Z)−7−ペンタデセナールの物性データ
1H−NMR(CDCl3,400MHz):0.88(3H、t、J=6.4Hz)、1.26−1.37(14H、m)、1.64(2H、t、6.5Hz)、1.97−2.02(4H、m)、2.40−2.44(2H、m)、5.29−5.40(2H、m)、9.77(1H、s)
13C−NMR(CDCl3、100MHz):14.098、21.986、22.661、26.933、27.211、28.771、29.208、29.267、29.436、29.734、31.860、43.880、129.322、130.305、202.823
MS(EI、70eV):224(M+、1)、206(5)、180(1)、135(15)、121(30)、111(22)、98(40)、83(40)、67(60)、55(100)、41(85)、29(33)
(Z)−8−ペンタデセナールの物性データ
1H−NMR(CDCl3,400MHz):0.88(3H、t、J=6.4Hz)、1.26−1.40(14H、m)、1.58−1.65(2H、m)、1.95−2.04(4H、m)、2.38−2.45(2H、m)、5.28−5.41(2H、m)、9.76(1H、s)
13C−NMR(CDCl3、100MHz):14.098、22.055、22.651、27.082、27.221、28.979、29.059、29.267、29.506、29.724、31.771、43.890、129.560、130.147、202.893
MS(EI、70eV):224(M+、1)、206(5)、180(1)、135(15)、121(20)、111(20)、98(40)、81(50)、67(70)、55(100)、41(85)、29(35)
(Z)−9−ペンタデセナールの物性データ
1H−NMR(CDCl3,400MHz):0.88(3H、t、J=6.4Hz)、1.28−1.40(14H、m)、1.59−1.67(2H、m)、1.96−2.04(4H、m)、2.37−2.46(2H、m)、5.31−5.40(2H、m)、9.76(1H、s)
13C−NMR(CDCl3、100MHz):14.078、22.065、22.572、27.132、27.181、29.039、29.128、29.248、29.436、29.655、31.522、43.910、129.700、130.047、202.932
MS(EI、70eV):224(M+、1)、206(5)、180(1)、135(10)、121(20)、111(20)、98(35)、81(45)、69(60)、55(100)、41(80)、29(30)
(Z)−10−ペンタデセナールの物性データ
1H−NMR(CDCl3,400MHz):0.88(3H、t、J=6.4Hz)、1.26−1.40(14H、m)、1.61−1.64(2H、m)、1.95−2.03(4H、m)、2.37−2.46(2H、m)、5.32−5.40(2H、m)、9.76(1H、s)
13C−NMR(CDCl3、100MHz):13.999、22.075、22.343、26.913、27.152、29、140、29.148、29.198、29.297、29.705、31.960、43.910、129.789、129.928、202.942
MS(EI、70eV):224(M+、1)、206(5)、180(1)、135(10)、121(15)、111(15)、95(30)、81(45)、67(55)、55(100)、41(75)、28(45)
実施例2
下記表2に示す成分からなるミート様基本調合香料組成物(比較品1)を調製した。
醤油1L、みりん1Lおよび酒1Lを混合し、鍋で煮詰めて全量を1Lとした。これを小分けし、比較品1〜3または本発明品1〜5を0.1%添加混合して、それぞれ焼き鳥のタレを調製した。
コントロール(無配合):0点
コントロールと比べ、ごくわずかに天然感あふれるオイリー感が強い:2点
コントロールと比べ、わずかに、天然感あふれるオイリー感が強い:4点
コントロールと比べ、やや、天然感あふれるオイリー感が増強し、天然感が感じられる:6点
コントロールと比べ、天然感あふれるオイリー感が増強され、天然感が強く感じられる:8点
コントロールと比べ、天然感あふれるオイリー感が大幅に増強し、天然感が極めて強く感じられる:10点
コントロールと比べ、やや青臭く金属的な香気が感じられ、バランスがやや悪い:−2点
コントロールと比べ、青臭く金属的な香気が強すぎ、バランスが悪い:−4点
その平均的な香気評価結果を表4に示す。
比較品1のミート様基本調合香料組成物に、下記表5に示す化合物をそれぞれ0.2ppmずつ(それぞれの0.02%エタノール溶液を0.1%)添加し、比較品1、4、5または本発明品4、9〜11のミート様香料組成物を調製した。
官能評価
醤油1L、みりん1Lおよび酒1Lを混合し、鍋で煮詰めて全量を1Lとした。これを小分けし、比較品1、4、5または本発明品4、9〜11を0.1%添加混合して、それぞれ焼き鳥のタレを調製した(焼き鳥のタレ中の本発明の化合物の濃度として0.2ppb)。
下記表6に示す成分からなるオレンジ様基本調合香料組成物(比較品6)を調製した。
官能評価
果糖ぶどう糖液糖300g、クエン酸(結晶)1.5g、ビタミンC0.05gおよびバレンシアオレンジ果汁1000gを混合し、水にて全量を2000gとした。これを小分けし、比較品6または本発明品12〜15を0.1%添加混合して、それぞれオレンジ果汁飲料を調製した。
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