JPH0797503A - ポリアミド樹脂組成物 - Google Patents

ポリアミド樹脂組成物

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JPH0797503A
JPH0797503A JP18345394A JP18345394A JPH0797503A JP H0797503 A JPH0797503 A JP H0797503A JP 18345394 A JP18345394 A JP 18345394A JP 18345394 A JP18345394 A JP 18345394A JP H0797503 A JPH0797503 A JP H0797503A
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加々美  守
Mutsuhiro Tanaka
中 睦 浩 田
Masahiro Sugi
正 浩 杉
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明のポリアミド樹脂組成物は、ポリアミ
ド樹脂100重量部と、不飽和カルボン酸またはその誘
導体のグラフト量が0.01〜10重量%のグラフト変
性エチレン・1-ブテンランダム共重合体5〜200重量
部とからなる。このグラフト変性エチレン・1-ブテンラ
ンダム共重合体は、1-ブテン含量が15〜25モル%、
極限粘度[η]が0.5〜3.5dl/g、ガラス転移
温度が−60℃以下、結晶化度が10%未満であり、か
つ、13C−NMR法により求めた、共重合モノマー連鎖
分布のランダム性を示すパラメータ(B値)が1.0〜
1.4であるエチレン・1-ブテンランダム共重合体のグ
ラフト変性物である。 【効果】 上記ポリアミド樹脂組成物は、溶融流動性に
優れ、すなわち成形性に優れており、柔軟性、耐低温衝
撃性、耐吸水性および耐塩素水性に優れた成形体を提供
することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、ポリアミド樹脂組成物に
関し、さらに詳しくは、柔軟性、耐低温衝撃性、耐吸水
性および耐塩水性に優れた成形体を提供することがで
き、しかも成形性に優れるようなポリアミド樹脂組成物
に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】ポリアミド樹脂は、その優れた物
性によりエンジニアリングプラスチックとして大きな需
要が期待されている。しかしながら、ポリアミド樹脂
は、柔軟性、耐低温衝撃性、耐吸水性、耐塩水性などの
性能が十分とはいえず、これらの性能の改良が種々検討
されている。ポリアミド樹脂は、その柔軟性、耐低温衝
撃性を改良することができれば、スキー靴、運動靴等の
スポーツ用品から自動車部品、オイルチューブ、フレキ
シブルチューブ、エアーホース等の産業部品に至るまで
広い用途があり、その需要は大きい。
【0003】ポリアミド樹脂の柔軟性、吸水性などの耐
水性あるいは耐塩水性を向上させる方法として、エチレ
ン・α,β- 不飽和モノカルボン酸共重合体中和物(ア
イオノマー樹脂)をポリアミド樹脂に配合する方法が、
特開昭53−80014号公報、特開昭56−1677
51号公報、特開昭56−109247号公報、特開昭
56−157451号公報において提案されている。
【0004】しかしながら、これらの公報に提案されて
いるポリアミド樹脂組成物は、耐吸水性、耐塩水性など
の耐水性を改善することはできても、アイゾット衝撃強
度などの耐衝撃性、特に低温での耐衝撃性の改良効果が
劣るという問題がある。
【0005】また、ポリアミド樹脂のアイゾット衝撃強
度などの耐衝撃性を改良する方法として、たとえば特公
昭42−12546号公報、特公昭55−44108号
公報、特開昭55−9662号公報には、α,β- 不飽
和カルボン酸をグラフトしたエチレン・α- オレフィン
共重合体をポリアミド樹脂に配合する方法が提案されて
いる。
【0006】しかしながら、これらの公報に提案されて
いるポリアミド樹脂組成物は、柔軟性が不十分であり、
また低温での耐衝撃性が不十分であるという問題があ
る。さらに、これらのポリアミド樹脂組成物は、成形法
によっては成形性が低下するという問題もある。
【0007】さらに、ポリアミド樹脂の柔軟性を特に改
良する方法として、たとえば特公昭62−13379号
公報には、ポリアミド樹脂に、α,β- 不飽和カルボン
酸をグラフトした、エチレン・プロピレン共重合体また
はエチレン・1-ブテン共重合体を、ポリアミド樹脂の使
用量の2/3を超え、かつ、6重量倍以下の割合で配合
する方法が提案されている。
【0008】しかしながら、この公報に提案されている
ポリアミド樹脂組成物は、柔軟性は十分であるが、未だ
低温での耐衝撃性が不十分であり、また成形性が低下す
るという重大な問題がある。
【0009】そこで、柔軟性、耐低温衝撃性、耐吸水性
および耐塩水性に優れた成形体を提供することができ、
しかも成形性に優れたポリアミド樹脂組成物の出現が従
来より望まれている。
【0010】
【発明の目的】本発明は、上記のような従来技術に伴う
問題点を解決しようとするものであって、柔軟性、耐低
温衝撃性、耐吸水性および耐塩水性に優れた成形体を付
与することができ、しかも成形性に優れたポリアミド樹
脂組成物を提供することにある。
【0011】
【発明の概要】本発明に係るポリアミド樹脂組成物は、
ポリアミド樹脂(A)100重量部と、不飽和カルボン
酸またはその誘導体のグラフト量が0.01〜10重量
%のグラフト変性エチレン・1-ブテンランダム共重合体
(B)5〜200重量部とからなり、該グラフト変性エ
チレン・1-ブテンランダム共重合体(B)は、(a)1-
ブテン含量が15〜25モル%であり、(b)135℃
デカリン中で測定した極限粘度[η]が0.5〜3.5
dl/gであり、(c)ガラス転移温度(Tg)が−6
0℃以下であり、(d)X線回折法により測定した結晶
化度が10%未満であり、かつ、(e)13C−NMR法
により求めた、共重合モノマー連鎖分布のランダム性を
示すパラメータ(B値)が1.0〜1.4であるエチレ
ン・1-ブテンランダム共重合体のグラフト変性物である
ことを特徴としている。
【0012】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係るポリアミド樹
脂組成物について具体的に説明する。本発明に係るポリ
アミド樹脂組成物は、ポリアミド樹脂(A)と特定のグ
ラフト変性エチレン・1-ブテンランダム共重合体(B)
とを特定の割合で含有してなる。
【0013】ポリアミド樹脂(A) 本発明で用いられるポリアミド樹脂(A)は、特に限定
はなく、アミノ酸ラクタム、あるいはジアミンとカルボ
ン酸とから構成される溶融重合および溶融成形可能なポ
リマー全般を意味する。
【0014】本発明で用いられるポリアミド樹脂(A)
としては、具体的には、以下のような樹脂が挙げられ
る。(1)炭素原子数4〜12の有機ジカルボン酸と炭
素原子数2〜13の有する有機ジアミンとの重縮合物、
たとえばヘキサメチレンジアミンとアジピン酸との重縮
合物であるポリヘキサメチレンアジパミド[6,6ナイ
ロン]、ヘキサメチレンジアミンとアゼライン酸との重
縮合物であるポリヘキサメチレンアゼラミド[6,9ナ
イロン]、ヘキサメチレンジアミンとセバシン酸との重
縮合物であるポリヘキサメチレンセバカミド[6,10
ナイロン]、ヘキサメチレンジアミンとドデカンジオン
酸との重縮合物であるポリヘキサメチレンドデカノアミ
ド[6,12ナイロン]、ビス-p- アミノシクロヘキシ
ルメタンとドデカンジオン酸との重縮合物であるポリビ
ス(4-アミノシクロヘキシル)メタンドデカン、(2)
ω- アミノ酸の重縮合物、たとえばω- アミノウンデカ
ン酸の重縮合物であるポリウンデカンアミド[11ナイ
ロン]、(3)ラクタムの開環重合物、たとえばε- ア
ミノカプロラクタムの開環重合物であるポリカプラミド
[6ナイロン]、ε- アミノラウロラクタムの開環重合
物ポリラウリックラクタム[12ナイロン]などが挙げ
られる。中でも、ポリヘキサメチレンアジパミド(6,
6ナイロン)、ポリヘキサメチレンアゼラミド(6,9
ナイロン)、ポリカプロラミド(6ナイロン)が好まし
く用いられる。
【0015】また、本発明では、たとえばアジピン酸と
イソフタル酸とヘキサメチレンジアミンとから製造され
るポリアミド樹脂なども使用することもできるし、さら
に、6ナイロンと6,6ナイロンとの混合物のように2
種以上のポリアミド樹脂を配合したブレンド物を用いる
こともできる。
【0016】上記(1)のポリアミド樹脂は、たとえば
炭素原子数4〜12の有機ジカルボン酸と炭素原子数2
〜13の有する有機ジアミンとを等モル量重縮合させる
ことによって調製することができる。また、必要に応じ
て、ポリアミド樹脂中のカルボキシ基がアミノ基より過
剰となるように有機ジカルボン酸を有機ジアミンよりも
多量に使用することもできるし、逆に、ポリアミド樹脂
中のアミノ基がカルボキシ基よりも過剰となるように有
機ジカルボン酸を有機ジアミンよりも少量で使用するこ
ともできる。
【0017】上記有機ジカルボン酸としては、具体的に
は、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、セバシン
酸、ドデカン二酸などが挙げられる。上記有機ジアミン
としては、具体的には、ヘキサメチレンジアミン、オク
タメチレンジアミンなどが挙げられる。
【0018】また、上記(1)のポリアミド樹脂は、上
記方法と同様にして、エステル、酸塩化物等のカルボン
酸を生成しうる誘導体と、アミン塩等のアミンを生成し
うる誘導体とから調製することもできる。
【0019】上記(2)のポリアミド樹脂は、たとえば
ω- アミノ酸を少量の水の存在下に加熱して重縮合させ
ることによって調製することができる。多くの場合、酢
酸などの粘度安定剤を少量加える。
【0020】上記(3)のポリアミド樹脂は、たとえば
ラクタムを少量の水の存在下に加熱して開環重合させる
ことによって調製することができる。多くの場合、酢酸
などの粘度安定剤を少量加える。
【0021】グラフト変性エチレン・1-ブテンランダム
共重合体(B) 本発明で用いられるグラフト変性エチレン・1-ブテンラ
ンダム共重合体(B)は、特定のエチレン・1-ブテンラ
ンダム共重合体(以下、未変性エチレン・1-ブテンラン
ダム共重合体と称する場合がある)に、特定量の不飽和
カルボン酸またはその誘導体がグラフトされてなる。
【0022】上記未変性エチレン・1-ブテンランダム共
重合体は、1-ブテン含量が15〜25モル%、好ましく
は18〜22モル%である。1-ブテン含量が上記のよう
な範囲にある未変性エチレン・1-ブテンランダム共重合
体を用いると、柔軟性が良好で取扱いが容易なグラフト
変性エチレン・1-ブテンランダム共重合体(B)を得る
ことができる。しかも、このグラフト変性エチレン・1-
ブテンランダム共重合体(B)を用いると、耐低温衝撃
性および柔軟性に優れた成形体を提供し得るポリアミド
樹脂組成物を得ることができる。
【0023】また、この未変性エチレン・1-ブテンラン
ダム共重合体は、135℃デカリン中で測定した極限粘
度[η]が、0.5〜3.5dl/g、好ましくは1.
5〜3.0dl/gである。極限粘度が上記のような範
囲にある未変性エチレン・1-ブテンランダム共重合体か
ら得られるグラフト変性エチレン・1-ブテンランダム共
重合体(B)は、ポリアミド樹脂(A)とのブレンド性
が良好である。しかも、このグラフト変性エチレン・1-
ブテンランダム共重合体(B)を用いると、成形性に優
れたポリアミド樹脂組成物を得ることができる。
【0024】さらに、この未変性エチレン・1-ブテンラ
ンダム共重合体は、DSC(示差走査熱量計)で求めた
ガラス転移点(Tg)が−60℃以下である。ガラス転
移点(Tg)が−60℃以下の未変性エチレン・1-ブテ
ンランダム共重合体から得られるグラフト変性エチレン
・1-ブテンランダム共重合体(B)を用いると、耐低温
衝撃性および低温柔軟性に優れた成形体を提供し得るポ
リアミド樹脂組成物を得ることができる。また、この未
変性エチレン・1-ブテンランダム共重合体の融点は、6
0℃以下である。
【0025】さらにまた、この未変性エチレン・1-ブテ
ンランダム共重合体は、X線回折法により測定された結
晶化度が10%未満、好ましくは5%以下である。結晶
化度が10%未満の未変性エチレン・1-ブテンランダム
共重合体から得られるグラフト変性エチレン・1-ブテン
ランダム共重合体(B)を用いると、成形性に優れたポ
リアミド樹脂組成物を得ることができる。
【0026】また、この未変性エチレン・1-ブテンラン
ダム共重合体は、13C−NMR法により求めた、共重合
モノマー連鎖分布のランダム性を示すパラメータ(B
値)が1.0〜1.4である。
【0027】このような未変性エチレン・1-ブテンラン
ダム共重合体におけるB値は、共重合連鎖中における各
モノマーから誘導される構成単位の組成分布状態を表わ
す指標であり、下式により算出することができる。
【0028】B=PBE/(2PB・PE) (式中、PE およびPB は、それぞれ未変性エチレン・
1-ブテンランダム共重合体中に含有される、エチレン成
分のモル分率および1-ブテン成分のモル分率であり、P
BEは、全ダイアド(dyad)連鎖数に対するエチレン
・1-ブテン交互連鎖数の割合である。)このようなP
E 、PB およびPBE値は、具体的には、下記のようにし
て求められる。
【0029】10mmφの試験管中で約200mgの未
変性エチレン・1-ブテンランダム共重合体を1mlのヘ
キサクロロブタジエンに均一に溶解させて試料を調製
し、この試料の13C−NMRスペクトルを下記の測定条
件下に測定する。
【0030】測定条件 測定温度:120℃ 測定周波数:20.05MHz スペクトル幅:1500Hz フィルタ幅:1500Hz パルス繰り返し時間:4.2sec パルス幅:7μsec 積算回数:2000〜5000回 PE 、PB およびPBE値は、上記のようにして測定され
13C−NMRスペクトルから、G.J.Ray (Macromole
cules, 10,773(1977))、J.C.Randall(Macro-molecule
s, 15,353(1982))、K.Kimura (Polymer,25,44181984))
らの報告に基づいて求めることができる。
【0031】なお、上記式より求められるB値は、未変
性エチレン・1-ブテン共重合体が両モノマーが交互に分
布している場合には2となり、両モノマーが完全に分離
して重合している完全ブロック共重合体の場合には0と
なる。
【0032】B値が上記範囲にある未変性エチレン・1-
ブテンランダム共重合体から得られるグラフト変性エチ
レン・1-ブテンランダム共重合体(B)を用いると、耐
低温衝撃性に優れた成形体を提供し得るポリアミド樹脂
組成物を得ることができる。
【0033】上記のような特性を有する未変性エチレン
・1-ブテンランダム共重合体は、可溶性バナジウム化合
物とアルキルアルミニウムハライド化合物とからなるバ
ナジウム系触媒、またはジルコニウムのメタロセン化合
物と有機アルミニウムオキシ化合物とからなるジルコニ
ウム系触媒の存在下に、エチレンと1-ブテンとをランダ
ムに共重合させることによって調製することができる。
【0034】バナジウム系触媒で用いられる可溶性バナ
ジウム化合物としては、具体的には、四塩化バナジウ
ム、オキシ三塩化バナジウム、モノエトキシ二塩化バナ
ジウム、バナジウムトリアセチルアセトネート、オキシ
バナジウムトリアセチルアセトネートなどが挙げられ
る。
【0035】また、バナジウム系触媒で用いられるアル
キルアルミニウムハライド化合物としては、具体的に
は、エチルアルミニウムジクロリド、ジエチルアルミニ
ウムモノクロリド、エチルアルミニウムセスキクロリ
ド、ジエチルアルミニウムモノブロミド、ジイソブチル
アルミニウムモノクロリド、イソブチルアルミニウムジ
クロリド、イソブチルアルミニウムセスキクロリドなど
が挙げられる。
【0036】ジルコニウム系触媒で用いられるジルコニ
ウムのメタロセン化合物としては、具体的には、エチレ
ンビス(インデニル)ジルコニウムジブロミド、ジメチ
ルシリレンビス(2-メチルインデニル)ジルコニウムジ
クロリド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウム
ジブロミド、ビス(ジメチルシクロペンタジエニル)ジ
ルコニウムジクロリドなどが挙げられる。
【0037】また、ジルコニウム系触媒で用いられる有
機アルミニウムオキシ化合物としては、アルミノオキサ
ンまたはベンゼン不溶性の有機アルミニウムオキシ化合
物がある。
【0038】ジルコニウム系触媒は、ジルコニウムのメ
タロセン化合物および有機アルミニウムオキシ化合物と
ともに、有機アルミニウム化合物を含有していてもよ
い。このような有機アルミニウム化合物としては、具体
的には、トリイソブチルアルミニウム、ジメチルアルミ
ニウムクロリド、メチルアルミニウムセスキクロリドな
どが挙げられる。
【0039】上記重合は、溶液状または懸濁状あるいは
この中間領域で行うことができ、いずれの場合にも不活
性溶剤を反応媒体として用いるのが好ましい。
【0040】上述したように、本発明で用いられるグラ
フト変性エチレン・1-ブテンランダム共重合体(B)
は、上記のような未変性エチレン・1-ブテンランダム共
重合体が特定量の不飽和カルボン酸またはその誘導体で
グラフト変性されてなる。
【0041】上記グラフト変性エチレン・1-ブテンラン
ダム共重合体(B)における不飽和カルボン酸またはそ
の誘導体のグラフト量は、未変性エチレン・1-ブテンラ
ンダム共重合体100重量%に対して、0.01〜10
重量%、好ましくは0.1〜5重量%である。
【0042】このグラフト量が上記範囲にあるグラフト
変性エチレン・1-ブテンランダム共重合体(B)は、ポ
リアミド樹脂組成物中において分散性に優れるととも
に、熱安定性に優れ、溶融時に樹脂が着色することもな
い。しかも、このようなグラフト変性エチレン・1-ブテ
ンランダム共重合体(B)を用いると、機械的強度に優
れた成形体を提供し得るポリアミド樹脂組成物を得るこ
とができる。
【0043】ここで使用される不飽和カルボン酸の例と
しては、アクリル酸、マレイン酸、フマール酸、テトラ
ヒドロフタル酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロトン
酸、イソクロトン酸およびナジック酸TM(エンドシス-
ビシクロ[2,2,1]ヘプト-5-エン-2,3- ジカルボン酸)な
どが挙げられる。
【0044】また、不飽和カルボン酸の誘導体として
は、たとえば上記不飽和カルボン酸の酸ハライド化合
物、アミド化合物、イミド化合物、酸無水物およびエス
テル化合物などを挙げることができる。具体的には、塩
化マレニル、マレイミド、無水マレイン酸、無水シトラ
コン酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸ジメチル、
グリシジルマレエートなどが挙げられる。これらの中で
は、不飽和ジカルボン酸またはその酸無水物が好適であ
り、特にマレイン酸、ナジック酸TMまたはこれらの酸無
水物が好適である。
【0045】なお、上記未変性エチレン・1-ブテンラン
ダム共重合体にグラフトされる不飽和カルボン酸または
その誘導体のグラフト位置に特に限定はなく、このグラ
フト変性エチレン・1-ブテンランダム共重合体(B)を
構成するエチレン・1-ブテンランダム共重合体の任意の
炭素原子に、不飽和カルボン酸またはその誘導体が結合
していればよい。
【0046】上記のようなグラフト変性エチレン・1-ブ
テンランダム共重合体(B)は、従来公知の種々の方
法、たとえば次のような方法を用いて調製することがで
きる。 (1)上記未変性エチレン・1-ブテンランダム共重合体
を溶融させて不飽和カルボン酸等を添加してグラフト共
重合させる方法。 (2)上記未変性エチレン・1-ブテンランダム共重合体
を溶媒に溶解させて不飽和カルボン酸等を添加してグラ
フト共重合させる方法。
【0047】いずれの方法も、上記不飽和カルボン酸等
のグラフトモノマーを効率よくグラフト共重合させるた
めには、ラジカル開始剤の存在下にグラフト反応を行な
うのが好ましい。
【0048】上記ラジカル開始剤としては、有機ペルオ
キシド、アゾ化合物などが使用される。このようなラジ
カル開始剤としては、具体的には、ベンゾイルペルオキ
シド、ジクロルベンゾイルペルオキシド、ジクミルペル
オキシド、ジーtertーブチルペルオキシド、2,5ージメチル
ー2,5ー ジ(ペルオキシドベンゾエート)ヘキシンー3、1,
4ービス(tertー ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼ
ン、ラウロイルペルオキシド、tertー ブチルペルアセテ
ート、2,5ージメチルー2,5ー ジー(tertー ブチルペルオキシ
ド)ヘキシンー3、2,5ージメチルー2,5- ジ(tertー ブチル
ペルオキシド)ヘキサン、tertー ブチルペルベンゾエー
ト、tertー ブチルペルフェニルアセテート、tertー ブチ
ルペルイソブチレート、tertー ブチルペルーsecー オクト
エート、tertー ブチルペルピバレート、クミルペルピバ
レート、tertー ブチルペルジエチルアセテート等の有機
ペルオキシド;アゾビスイソブチロニトリル、ジメチル
アゾイソブチレート等のアゾ化合物などが挙げられる。
これらの中では、ジクミルペルオキシド、ジーtertーブチ
ルペルオキシド、2,5ージメチルー2,5ー ジ(tert- ブチル
ペルオキシ)ヘキシン-3、2,5ージメチルー2,5ー ジ(tert
- ブチルペルオキシ)ヘキサン、1,4ービス(tertー ブチ
ルペルオキシイソプロピル)ベンゼンなどのジアルキル
ペルオキシドが好ましく用いられる。
【0049】これらのラジカル開始剤は、未変性エチレ
ン・1-ブテンランダム共重合体100量部に対して、通
常は0.001〜1重量部、好ましくは0.005〜
0.5重量部、さらに好ましくは0.01〜0.3重量
部の量で用いられる。
【0050】上記のようなラジカル開始剤を使用したグ
ラフト反応、あるいはラジカル開始剤を使用せずに行な
うグラフト反応における反応温度は、通常60〜350
℃、好ましくは150〜300℃の範囲内に設定され
る。
【0051】本発明においては、上記グラフト変性エチ
レン・1-ブテンランダム共重合体(B)は、上記ポリア
ミド樹脂(A)100重量部に対して5〜200重量
部、好ましくは10〜100重量部、さらに好ましくは
10〜60重量部の量で用いられる。上記グラフト変性
エチレン・1-ブテンランダム共重合体(B)が上記のよ
うな量で用いられると、柔軟性、耐低温衝撃性、耐吸水
性および耐塩水性に優れた成形体を提供することがで
き、しかも成形性に優れたポリアミド樹脂組成物を得る
ことができる。
【0052】その他の添加剤 本発明に係るポリアミド樹脂組成物には、上記のポリア
ミド樹脂(A)およびグラフト変性エチレン・1-ブテン
ランダム共重合体(B)の他に、必要に応じて、酸化防
止剤、紫外線吸収剤、光保護剤、亜燐酸塩系熱安定剤、
過酸化物分解剤、塩基性補助安定剤、増核剤、可塑剤、
潤滑剤、帯電防止剤、難燃剤、顔料、染料、充填剤など
の添加剤を、本発明の目的を損なわない範囲で配合する
ことができる。また、本発明に係るポリアミド樹脂組成
物には、他の重合体を、本発明の目的を損なわない範囲
で配合することもできる。
【0053】上記充填剤の例としては、カーボンブラッ
ク、アスベスト、タルク、シリカ、シリカアルミナなど
が挙げられる。ポリアミド樹脂組成物の調製 本発明に係るポリアミド樹脂組成物は、上記のポリアミ
ド樹脂(A)と、グラフト変性エチレン・1-ブテンラン
ダム共重合体(B)と、必要に応じて配合される添加剤
とを、種々の従来公知の方法で溶融混合することにより
調製される。すなわち、本発明に係るポリアミド樹脂組
成物は、上記各成分を同時に、または逐次的に、たとえ
ばヘンシェルミキサー、V型ブレンダー、タンブラーミ
キサー、リボンブレンダー等に装入して混合した後、単
軸押出機、多軸押出機、ニーダー、バンバリーミキサー
等で溶融混練することによって得られる。
【0054】これらの内でも、多軸押出機、ニーダー、
バンンバリーミキサー等の混練性能に優れた装置を使用
すると、各成分がより均一に分散された高品質のポリア
ミド樹脂組成物が得られる。
【0055】また、これらの任意の段階で必要に応じて
前記添加剤、たとえば酸化防止剤などを添加することも
できる。上記のようにして得られる本発明に係るポリア
ミド樹脂組成物は、従来公知の種々の溶融成形法、たと
えば射出成形、押出成形、圧縮成形、発泡成形などの方
法により、種々の形状に成形することができる。
【0056】
【発明の効果】本発明に係るポリアミド樹脂組成物は、
ポリアミド樹脂(A)と、不飽和カルボン酸またはその
誘導体のグラフト量が0.01〜10重量%のグラフト
変性エチレン・1-ブテンランダム共重合体(B)とを特
定の割合で含有してなり、このグラフト変性エチレン・
1-ブテンランダム共重合体(B)が、1-ブテン含量、極
限粘度、ガラス転移温度、結晶化度およびB値が特定の
範囲にあるエチレン・1-ブテンランダム共重合体のグラ
フト変性物であるので、溶融流動性に優れ、すなわち成
形性に優れており、柔軟性、耐低温衝撃性、耐吸水性お
よび耐塩水性に優れた成形体を提供することができる。
【0057】次に、本発明を実施例より具体的に説明す
るが、本発明は、これら実施例によって限定されるもの
ではない。
【0058】
【実施例1】 [エチレン・1-ブテンランダム共重合体の調製]重合器
中で、オキシ三塩化バナジウムとエチルアルミニウムセ
スキクロリドを重合触媒とし、重合溶媒ヘキサン中にエ
チレンと1-ブテンの混合ガスおよび水素ガスを供給し、
40℃、5kg/cm2、滞留時間1時間の条件下で連
続的にエチレンと1-ブテンとを重合した。次いで、得ら
れた反応溶液から、溶媒を分離し、目的とするエチレン
・1-ブテンランダム共重合体を得た。
【0059】このようにして得られた共重合体は、1-ブ
テン含量が19モル%であり、135℃デカリン中で測
定した極限粘度[η]が2.2dl/gであり、ガラス
転移温度が−65℃であり、X線回折法により測定した
結晶化度が2%であり、13C−NMR法により求めた、
共重合モノマー連鎖分布のランダム性を示すパラメータ
(B値)が1.1であった。 [無水マレイン酸グラフト変性エチレン・1-ブテンラン
ダム共重合体の調製]上記のエチレン・1-ブテンランダ
ム共重合体10kgと、無水マレイン酸50gおよびジ
-tert-ブチルペルオキシド3gを50gのアセトンに溶
解させた溶液とをヘンシェルミキサー中でブレンドし
た。
【0060】次いで、上記のようにして得られたブレン
ド物をスクリュー径40mm、L/D=26の1軸押出
機のホッパーより投入し、樹脂温度260℃、押出量6
kg/時間でストランド状に押し出して水冷した後、ペ
レタイズして無水マレイン酸グラフト変性エチレン・1-
ブテンランダム共重合体を得た。
【0061】得られたグラフト変性エチレン・1-ブテン
ランダム共重合体から未反応の無水マレイン酸をアセト
ンで抽出後、このグラフト変性エチレン・1-ブテンラン
ダム共重合体中における無水マレイン酸グラフト量を測
定したところ、このグラフト量は0.43重量%であっ
た。 [ポリアミド樹脂組成物の調製]6ナイロン[東レ
(株)製、アミランCM1017、MFR(235℃、
2.16kg荷重):33g/10分]100重量部
と、上記ペレット状の無水マレイン酸グラフト変性変性
エチレン・1-ブテンランダム共重合体25重量部とを、
ヘンシェルミキサーを用いて混合してドライブレンド物
を調製した。
【0062】次いで、このドライブレンド物を245℃
に設定した2軸押出機(L/D=40、30mmφ)に供
給し、ポリアミド樹脂組成物のペレットを調製した。得
られたポリアミド樹脂組成物のペレットを80℃で1昼
夜乾燥した後、下記条件で射出成形を行ない、物性試験
用試験片を作製した。また、スパイラルフローは、3.
8mmφ、半円のスパイラル状の溝を持った金型を用
い、下記条件で射出し、その流動距離を測定した。
【0063】(射出成形条件) シリンダー温度 ・・・・・・ 245℃ 射出圧力 ・・・・・・ 1000kg/cm2 金型温度 ・・・・・・ 80℃ 続いて、下記の方法により、ポリアミド樹脂組成物の物
性評価を行なった。 (1) 曲げ試験:厚み1/8”の試験片を用い、ASTM
D 790に従って、曲げ弾性率(FM;kg/cm2)を測
定した。なお、試験片の状態調製は、乾燥状態で23℃
の温度で2日行なった。 (2) アイゾット衝撃試験:厚み1/8”の試験片を用
い、ASTM D 256に従って、−40℃でノッチ付
きアイゾット衝撃強度を測定した。なお、試験片の状態
調製は、乾燥状態で23℃の温度で2日行なった。 (3) 吸水試験:ASTM D 570に従って、直径2イ
ンチ、厚み1/8”の試験片を100℃で24時間乾燥
した後、50℃の温水中で48時間吸水試験を行ない、
試験前後の試験片の重量変化量から吸水率を求めた。
【0064】結果を第1表に示す。
【0065】
【実施例2,3】実施例1において、実施例1の無水マ
レイン酸グラフト変性エチレン・1-ブテンランダム共重
合体の配合量をそれぞれ40重量部、100重量部とし
た以外は、実施例1と同様にして、ポリアミド樹脂組成
物を調製し、そのスパイラルフロー、曲げ弾性率、−4
0℃におけるノッチ付き衝撃強度、および吸水率を測定
した。
【0066】結果を第1表に示す。
【0067】
【実施例4】実施例1において、無水マレイン酸100
gを用いた以外は、実施例1と同様にして、無水マレイ
ン酸グラフト変性エチレン・1-ブテンランダム共重合体
を得た。得られた無水マレイン酸グラフト変性エチレン
・1-ブテンランダム共重合体の無水マレイン酸のグラフ
ト量は、0.91重量%であった。以下、この無水マレ
イン酸グラフト変性エチレン・1-ブテンランダム共重合
体を用いた以外は、実施例1と同様にして、ポリアミド
樹脂組成物を調製し、そのスパイラルフロー、曲げ弾性
率、−40℃におけるノッチ付き衝撃強度、および吸水
率を測定した。
【0068】結果を第1表に示す。
【0069】
【実施例5】実施例4において、実施例4の無水マレイ
ン酸グラフト変性エチレン・1-ブテンランダム共重合体
の配合量を40重量部とした以外は、実施例4と同様に
して、ポリアミド樹脂組成物を調製し、そのスパイラル
フロー、曲げ弾性率、−40℃におけるノッチ付き衝撃
強度、および吸水率を測定した。
【0070】結果を第1表に示す。
【0071】
【実施例6】実施例4において、6ナイロンの代わりに
6,6ナイロン[東レ(株)製、アミランCM3001
N、MFR(280℃、2.16kg荷重)5g/10
分]を用い、かつ、6,6ナイロンと実施例4の無水マ
レイン酸グラフト変性エチレン・1-ブテンランダム共重
合体とからポリアミド樹脂組成物を調製するに際して2
軸押出機の設定温度を280℃にした以外は、実施例4
と同様にして、ポリアミド樹脂組成物を調製し、そのス
パイラルフロー、曲げ弾性率、−40℃におけるノッチ
付き衝撃強度、および吸水率を測定した。
【0072】結果を第1表に示す。
【0073】
【実施例7,8】実施例6において、実施例6の無水マ
レイン酸グラフト変性エチレン・1-ブテンランダム共重
合体の配合量をそれぞれ40重量部、100重量部とし
た以外は、実施例6と同様にして、ポリアミド樹脂組成
物を調製し、そのスパイラルフロー、曲げ弾性率、−4
0℃におけるノッチ付き衝撃強度、および吸水率を測定
した。
【0074】結果を第1表に示す。
【0075】
【比較例1】実施例1の6ナイロンのみのスパイラルフ
ロー、曲げ弾性率、−40℃におけるノッチ付き衝撃強
度、および吸水率を実施例1と同様にして測定した。
【0076】結果を第2表に示す。
【0077】
【比較例2】実施例1において、無水マレイン酸グラフ
ト変性エチレン・1-ブテンランダム共重合体の代わりに
実施例1の未変性エチレン・1-ブテンランダム共重合体
を用いた以外は、実施例1と同様にして、ポリアミド樹
脂組成物を調製し、そのスパイラルフロー、曲げ弾性
率、−40℃におけるノッチ付き衝撃強度、および吸水
率を測定した。
【0078】結果を第2表に示す。
【0079】
【比較例3】実施例1において、実施例1の未変性エチ
レン・1-ブテンランダム共重合体の代わりに、1-ブテン
含量が10モル%であり、135℃デカリン中で測定し
た極限粘度[η]が2.1dl/gであり、ガラス転移
温度が−50℃であり、X線回折法によって測定した結
晶化度が15%であり、13C−NMR法により求めた、
共重合モノマー連鎖分布のランダム性を示すパラメータ
(B値)が1.1であるエチレン・1-ブテンランダム共
重合体を用いた以外は、実施例1と同様にして、無水マ
レイン酸グラフト変性エチレン・1-ブテンランダム共重
合体を得た。得られた無水マレイン酸グラフト変性エチ
レン・1-ブテンランダム共重合体の無水マレイン酸のグ
ラフト量は、0.43重量%であった。以下、この無水
マレイン酸グラフト変性エチレン・1-ブテンランダム共
重合体を用いた以外は、実施例1と同様にして、ポリア
ミド樹脂組成物を調製し、そのスパイラルフロー、曲げ
弾性率、−40℃におけるノッチ付き衝撃強度、および
吸水率を測定した。
【0080】結果を第2表に示す。
【0081】
【比較例4】実施例1において、実施例1の未変性エチ
レン・1-ブテンランダム共重合体の代わりに、1-ブテン
含量が35モル%であり、135℃デカリン中で測定し
た極限粘度[η]が2.0dl/gであり、ガラス転移
温度が−70℃であり、X線回折法によって測定した結
晶化度が0%であり、13C−NMR法により求めた、共
重合モノマー連鎖分布のランダム性を示すパラメータ
(B値)が1.4であるエチレン・1-ブテンランダム共
重合体を用いた以外は、実施例1と同様にして、無水マ
レイン酸グラフト変性エチレン・1-ブテンランダム共重
合体を得た。得られた無水マレイン酸グラフト変性エチ
レン・1-ブテンランダム共重合体の無水マレイン酸のグ
ラフト量は、0.38重量%であった。以下、この無水
マレイン酸グラフト変性エチレン・1-ブテンランダム共
重合体を用いた以外は、実施例1と同様にして、ポリア
ミド樹脂組成物を調製し、そのスパイラルフロー、曲げ
弾性率、−40℃におけるノッチ付き衝撃強度、および
吸水率を測定した。
【0082】結果を第2表に示す。なお、上記のように
して得られた無水マレイン酸グラフト変性エチレン・1-
ブテンランダム共重合体は、そのペレット形状を保持す
ることができず、取扱が困難であった。
【0083】
【表1】
【0084】
【表2】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリアミド樹脂(A)100重量部と、 不飽和カルボン酸またはその誘導体のグラフト量が0.
    01〜10重量%のグラフト変性エチレン・1-ブテンラ
    ンダム共重合体(B)5〜200重量部とからなり、 該グラフト変性エチレン・1-ブテンランダム共重合体
    (B)は、(a)1-ブテン含量が15〜25モル%であ
    り、(b)135℃デカリン中で測定した極限粘度
    [η]が0.5〜3.5dl/gであり、(c)ガラス
    転移温度(Tg)が−60℃以下であり、(d)X線回
    折法により測定した結晶化度が10%未満であり、か
    つ、(e)13C−NMR法により求めた、共重合モノマ
    ー連鎖分布のランダム性を示すパラメータ(B値)が
    1.0〜1.4であるエチレン・1-ブテンランダム共重
    合体のグラフト変性物であることを特徴とするポリアミ
    ド樹脂組成物。
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