JPH0797014A - 自動倉庫装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 複数の自動倉庫間で物品の保管位置の再配置
を可能とし、出庫が効率良く行なえるようにする。 【構成】この発明の自動倉庫装置は、各倉庫棚に保管さ
れている物品の保管位置情報を保管位置データ記憶装置
に記憶し、この保管位置データ記憶装置の物品保管位置
情報を調べ、保管物品の最適分布状態を計算装置によっ
て算出し、この計算装置が求めた最適分布状態となるよ
うに、制御装置によって物品取扱手段、出庫装置、移動
装置および入庫装置を用いて、必要な保管物品を元の保
管棚から搬出して最適な番地の空き棚に再保管する。こ
うして、複数の自動倉庫に対して、出庫計画が決定され
た時点で出庫頻度が平準化するように保管物品を再配置
し、出庫作業の能率を向上させる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、自動倉庫装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来一般に、入庫口に搬入された物品を
倉庫内の所定の位置まで入庫する入庫装置と、所定の位
置まで入庫された物品を指定された番地の空き棚に保管
し、指定された番地の棚に保管されている物品を所定の
位置まで取り出すスタッカークレーンと、スタッカーク
レーンが所定の位置まで取り出した物品を出庫口まで搬
出する出庫装置とを備え、しかも、スタッカークレーン
とそのスタッカークレーンによって物品の保管、取出し
が行なわれる自動倉庫とが倉庫建屋内に複数列備えられ
た自動倉庫装置では、物品の入庫時に各自動倉庫内で分
布が均一になるように入庫物品を適当な位置の空き棚に
保管するようにしていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
従来の自動倉庫装置では、特に入庫時に出庫計画が決定
しておらず、保管後に出庫計画が決定されるようなシス
テムであれば、ある自動倉庫の保管棚からは多くの物品
が出庫され、他のある自動倉庫の保管棚からは少ない物
品が出庫されることがしばしば発生し、そのような場合
に、多くの物品が出庫される自動倉庫のスタッカークレ
ーンに負荷が偏り、他のスタッカークレーンは待機状態
にあるのに、特定のスタッカークレーンばかりが頻繁に
出庫口と自動倉庫との間を往復することになり、出庫に
時間がかかる問題点があった。

【０００４】このような場合、入庫時に出庫計画が決定
されていなくても、その後、出庫計画が決定した時点で
その出庫計画に基づいて各自動倉庫内の保管物品を再配
置する機能があれば、各自動倉庫の出庫頻度を平準化
し、各スタッカークレーンを平均的に稼働させることに
よって能率良く出庫することができるようになる。

【０００５】この発明はこのような従来の技術的課題を
解決するために発明なされたもので、入庫後でも任意に
保管物品の再配置ができる機能を備えた自動倉庫装置を
提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この発明の自動倉庫装置
は、入庫口に搬入された物品を倉庫内の所定の位置まで
入庫する入庫装置と、所定の位置まで入庫された物品を
指定された番地の空き棚に保管し、指定された番地の棚
に保管されている物品を所定の位置まで取り出す物品取
扱手段と、物品取扱手段が所定の位置まで取り出した物
品を出庫口まで搬出する出庫装置と、出庫口まで搬出さ
れた物品を入庫口まで移動する移動装置と、各倉庫棚に
保管されている物品の保管位置情報を記憶する保管位置
データ記憶装置と、保管位置データ記憶装置の物品保管
位置情報を調べ、保管物品の最適分布状態を求める計算
装置と、計算装置が求めた最適分布状態となるように、
物品取扱手段、出庫装置、移動装置および入庫装置を用
いて、必要な保管物品を元の保管棚から搬出して最適な
番地の空き棚に再保管する制御装置とを備えたものであ
る。

【０００７】

【作用】この発明の自動倉庫装置では、各倉庫棚に保管
されている物品の保管位置情報を保管位置データ記憶装
置に記憶し、この保管位置データ記憶装置の物品保管位
置情報を調べ、保管物品の最適分布状態を計算装置によ
って算出し、この計算装置が求めた最適分布状態となる
ように、制御装置によって物品取扱手段、出庫装置、移
動装置および入庫装置を用いて、必要な保管物品を元の
保管棚から搬出して最適な番地の空き棚に再保管する。

【０００８】こうして、複数の自動倉庫に対して、出庫
計画が決定された時点で出庫頻度が平準化するように保
管物品を再配置し、出庫作業の能率を向上させる。

【０００９】

【実施例】以下、この発明の実施例を図に基づいて詳説
する。図１はこの発明の一実施例の自動倉庫装置を示し
ており、物品１を保管するスタッカークレーン式自動倉
庫２を複数連（実施例では３連）備え、各自動倉庫２ご
とに物品１を所定の空き棚に保管し、また所定の保管棚
の物品を取出す作業を行なうスタッカークレーン３を備
えている。

【００１０】また入庫口４に搬入されてくる物品１を各
自動倉庫２の入庫受渡し場５まで搬送する入庫装置６
と、各自動倉庫２の出庫受渡し場７までスタッカークレ
ーン３によって取出された物品１を出庫口８まで搬送す
る出庫装置９を備え、さらに、入庫装置６の入庫口４の
少し先の位置と出庫装置９の出庫口８の少し手前の位置
との間に、出庫装置９によって運び出されてくる物品１
を再び入庫装置６側に移動させる移動装置１０を備えて
いる。

【００１１】そして各自動倉庫２の物品保管位置情報を
格納する保管位置データ記憶装置１１と、外部から与え
られる出庫計画情報を記憶する出庫計画データ記憶装置
１２と、保管位置データ記憶装置１１の物品保管位置情
報と出庫計画データ記憶装置１２の出庫計画情報とに基
づいて保管物品の移動指示を計算する計算装置１３と、
各スタッカークレーン３、入庫装置６、出庫装置９およ
び移動装置１０の動作制御を行なう制御装置１４を備え
ている。

【００１２】次に、上記構成の自動倉庫装置の動作につ
いて、図２および図３に基づいて説明する。通常、入庫
口１に搬入されてくる物品１に対して、制御装置１４は
保管位置データ記憶装置１１の物品保管位置情報に基づ
き、複数台のスタッカークレーン３が均等に動作するよ
うな順序で各スタッカークレーン３とそのスタッカーク
レーン３の受け持つ自動倉庫２の空き棚を指定して入庫
指令を入庫装置６と該当するスタッカークレーン３とに
与える。そこで、入庫装置６が該当する位置の入庫受渡
し場５まで物品１を搬送してくれば、その場を受け持つ
スタッカークレーン３がこの物品１を受け取り、自動倉
庫２の指定された位置の空き棚に保管する。そして物品
１の保管動作が完了すれば、保管位置データ記憶装置１
１の物品保管位置情報が更新される。

【００１３】こうして、制御装置１４は入庫物品１に対
して、各自動倉庫２のスタッカークレーン３が均等に動
作するように入庫物品１の保管位置を割り振り、保管を
行なう（ステップＳ１，Ｓ２）。

【００１４】このスタッカークレーン３の動作の均等化
による入庫効率を優先させた結果、図２（ａ）に示すよ
うに、１号基〜３号基の各自動倉庫２において物品の保
管量が不均一となったような場合でも、同図（ｂ），
（ｃ）の手順によって出庫動作の効率化を図る（ステッ
プＳ３）。

【００１５】すなわち、計算装置１３が保管位置データ
記憶装置１１から最新の物品保管位置情報を取出し、ま
た出庫計画データ記憶装置１２から出庫計画情報を取出
し、出庫時の各スタッカークレーン３の出庫動作が均等
に行なえるようになる保管位置の最適計算を行なう（ス
テップＳ６〜Ｓ９）。

【００１６】そしてこの計算結果に基づき、ある自動倉
庫２に保管されている物品を他の自動倉庫２に移動すべ
く、制御装置１４に移動指示を与える（ステップＳ１０
〜Ｓ１２）。

【００１７】そこで、制御装置１４はこの指示に基づ
き、該当する位置の保管物品をスタッカークレーン３に
よって取出して出庫装置９に乗せて出庫口８の近くまで
運び出し、また移動装置１０を起動させて出庫口８の近
くまで来た物品１を入庫口４のすぐ先の位置まで移動さ
せ、さらに入庫装置６を起動することによって移動して
きた物品１を再び指定された自動倉庫２の受渡し場５ま
で運び込み、続いて該当するスタッカークレーン３を動
作させて指定された位置の空き棚に再保管する。以上の
動作を必要な個数の物品について繰り返すことにより、
各自動倉庫２に物品１が均等に分散して保管されること
になる（ステップＳ３）。

【００１８】続く出庫動作では、制御装置１１は出庫該
当物品１を各自動倉庫２からスタッカークレーン３によ
って順繰りに取出して出庫装置９に渡し、出庫口８から
搬出する（ステップＳ４，Ｓ５）。

【００１９】なお、この場合、あらかじめ移動動作時に
各自動倉庫２間で出庫動作が平準化されるように保管物
品１の再配置を行なっているので、各スタッカークレー
ン３がほぼ平均して動作することになり、能率良く出庫
動作することができることになる。

【００２０】このようにして、この実施例の自動倉庫装
置では、複数台のスタッカークレーンを平均的に用いる
ことによって入庫動作を効率良く行なうことができ、し
かも入庫時の保管物品の在庫量が自動倉庫によって偏っ
た場合には、出庫計画に基づいて必要な保管物品を自動
倉庫間で移動させることによって在庫量が各自動倉庫ご
とに平準化されるように再配置し、その後で出庫動作を
行なうことによって各スタッカークレーンに平均的に出
庫動作させることもでき、効率良く出庫することができ
るようになる。

【００２１】なお、この発明は上記のスタッカークレー
ン式自動倉庫の実施例に限定されることはなく、自動倉
庫の物品取扱手段の機構が、水平回転棚式、あるいは垂
直回転棚式、水平多段リニア式、自動フローラック式な
ど、いずれであっても広く使用することができる。

【００２２】

【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、各倉庫
棚に保管されている物品の保管位置情報を保管位置デー
タ記憶装置に記憶し、保管位置データ記憶装置の物品保
管位置情報を調べ、保管物品の最適分布状態を計算装置
によって算出し、計算装置が求めた最適分布状態となる
ように、制御装置によって物品取扱手段、出庫装置、移
動装置および入庫装置を用いて必要な保管物品を元の保
管棚から搬出して最適な番地の空き棚に再保管するよう
にしているので、複数の自動倉庫に対して、出庫計画が
決定された時点で出庫頻度が平準化するように保管物品
を再配置し、物品取扱手段の稼働回数を平均化すること
によって出庫作業の能率を向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施例のブロック図。

【図２】上記実施例の動作を示す説明図。

【図３】上記実施例の動作を示すフローチャート。

【符号の説明】

１ 物品 ２ 自動倉庫 ３ スタッカークレーン ４ 入庫口 ５ 物品受渡し場 ６ 入庫装置 ７ 物品受渡し場 ８ 出庫口 ９ 出庫装置 １０ 移動装置 １１ 保管位置データ記憶装置 １２ 出庫計画データ記憶装置 １３ 計算装置 １４ 制御装置

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 入庫口に搬入された物品を倉庫内の所定
   の位置まで入庫する入庫装置と、 前記所定の位置まで入庫された物品を指定された番地の
   空き棚に保管し、指定された番地の棚に保管されている
   物品を所定の位置まで取り出す物品取扱手段と、 前記物品取扱手段が所定の位置まで取り出した物品を出
   庫口まで搬出する出庫装置と、 前記出庫口まで搬出された物品を入庫口まで移動する移
   動装置と、 各倉庫棚に保管されている物品の保管位置情報を記憶す
   る保管位置データ記憶装置と、 前記保管位置データ記憶装置の物品保管位置情報を調
   べ、保管物品の最適分布状態を求める計算装置と、 前記計算装置が求めた最適分布状態となるように、前記
   物品取扱手段、出庫装置、移動装置および入庫装置を用
   いて、必要な保管物品を元の保管棚から搬出して最適な
   番地の空き棚に再保管する制御を行なう制御装置とを備
   えて成る自動倉庫装置。