JPH0791715B2 - ル−プタイプフイラメントミシン糸の製造方法 - Google Patents
ル−プタイプフイラメントミシン糸の製造方法Info
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- JPH0791715B2 JPH0791715B2 JP21366886A JP21366886A JPH0791715B2 JP H0791715 B2 JPH0791715 B2 JP H0791715B2 JP 21366886 A JP21366886 A JP 21366886A JP 21366886 A JP21366886 A JP 21366886A JP H0791715 B2 JPH0791715 B2 JP H0791715B2
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、ループ、コイル、たるみなどを有し、可縫性
にすぐれ、縫目のきれいなループタイプフイラメントミ
シン糸の製造方法に関する。
にすぐれ、縫目のきれいなループタイプフイラメントミ
シン糸の製造方法に関する。
(従来の技術) 1乃至複数本のマルチフイラメント糸をオーバーフイー
ド状態で流体撹乱処理をして得られる加工糸は、ループ
タイプ加工糸としてよく知られている。
ド状態で流体撹乱処理をして得られる加工糸は、ループ
タイプ加工糸としてよく知られている。
しかしこれまでのループタイプ加工糸をミシン糸、特に
工業用ミシン糸として使用する、ループどうしが絡み合
つて解舒性が悪くなり、又ミシン針の針穴でしごかれる
とループが移動してネツプとなり縫目がきたなくなると
ともに発生したネツプが針穴につまり糸切れが発生し
た。更にフイラメントがたるんだ状態で絡まつているの
で縫製時の低い力がかゝつても糸が伸び易く縫目が飛
ぶ、いわゆる目飛びと称する欠点が発生して、ミシン
糸、特に工業用ミシン糸としては使用出来なかつた。
工業用ミシン糸として使用する、ループどうしが絡み合
つて解舒性が悪くなり、又ミシン針の針穴でしごかれる
とループが移動してネツプとなり縫目がきたなくなると
ともに発生したネツプが針穴につまり糸切れが発生し
た。更にフイラメントがたるんだ状態で絡まつているの
で縫製時の低い力がかゝつても糸が伸び易く縫目が飛
ぶ、いわゆる目飛びと称する欠点が発生して、ミシン
糸、特に工業用ミシン糸としては使用出来なかつた。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明は、このように従来知られていたループタイプ加
工糸では得られなかつたフイラメントミシン糸の特性、
すなわち解舒性、集束性及び低応力領域での伸長特性を
改善し、目飛びがなくしかも縫目がきれいで且つ可縫性
にすぐれたループタイプフイラメントミシン糸の製造方
法を提供することを目的とする。
工糸では得られなかつたフイラメントミシン糸の特性、
すなわち解舒性、集束性及び低応力領域での伸長特性を
改善し、目飛びがなくしかも縫目がきれいで且つ可縫性
にすぐれたループタイプフイラメントミシン糸の製造方
法を提供することを目的とする。
(問題点を解決するための手段) 本発明はかゝる問題点を解決するために次のような構成
を有する。すなわち本発明は、引張強度が5g/デニール
以上、伸度が25%以下のフイラメントが少なくとも40%
以上含まれたマルチフイラメントを3〜25%のオーバフ
イード状態で流体撹乱処理してループを有する糸条を製
造し、該糸条を1本又は2本以上合わせ で加撚し、ついで80℃以上融点以下の温度で伸長熱処理
し、さらに前記伸長熱処理の温度以上の温度で弛緩熱処
理し、その後染色した後追油してミシン糸にすることを
特徴とするループタイプフイラメントミシン糸の製造方
法である。
を有する。すなわち本発明は、引張強度が5g/デニール
以上、伸度が25%以下のフイラメントが少なくとも40%
以上含まれたマルチフイラメントを3〜25%のオーバフ
イード状態で流体撹乱処理してループを有する糸条を製
造し、該糸条を1本又は2本以上合わせ で加撚し、ついで80℃以上融点以下の温度で伸長熱処理
し、さらに前記伸長熱処理の温度以上の温度で弛緩熱処
理し、その後染色した後追油してミシン糸にすることを
特徴とするループタイプフイラメントミシン糸の製造方
法である。
以下本発明を更に詳細に説明する。本発明において使用
されるマルチフイラメントは、引張強度が5g/デニール
以上、伸度が25%以下のフイラメントを少なくとも40重
量%以上含んでいなければならない。引張強度を5g/デ
ニール以上とするのは、ループタイプフイラメントミシ
ン糸に対して工業上要求される強度が3g/デニール以上
好ましくは3.3g/デニール以上であるところから、この
要求を満足するためである。それ故、好ましくは5.5g/
デニール以上、さらに好ましくは6g/デニール以上であ
る。また、前記の伸度が25%をこえると、後述の伸長熱
処理で容易に伸長され、流体撹乱処理で生じたループが
消滅する。それ故、25%以下にする必要がある。そし
て、本発明においては、叙上の強度と伸度を有するフイ
ラメントはマルチフイラメントに40重量%以上含まれて
いなければならない。けだし、かかる強度のフイラメン
トにループタイプ加工糸の強度を負担をさせるためであ
る。ここに、ポリエステルマルチフイラメント(150d/4
8f、強度6g/d、伸度20%)を糸長の最も短いフイラメン
トとして用い、これに他のマルチフイラメント(強度4.
5g/d、伸度30%)を加えて構成比率(重量%)を種々に
変化させ、これに対応する を縦軸に実質かさ高率(%)をパラメータとしてグラフ
化したのが第1図である。ここで、実質かさ高率(%)
は、最も糸長の短いフイラメント群Aのループタイプ加
工前後のデニール増加率である。第1図から明らかなよ
うに強度5g/デニール以上、伸度が25%以下のフイラメ
ントの構成比率が小さく、実質かさ高率が大きくなるほ
ど、ループタイプ加工糸の強度が小さくなることが判
る。このループタイプ加工糸における前記のフイラメン
トの構成比率が40重量%以上、実質かさ高率(ほぼ、A
のオーバーフイード率×(0.9〜0.95)に相当する。)
が20%以下でないとAの強度の30%以下というように非
常に低い強度のものしか得られない。他のフイラメント
群Bの強度(g/デニール)、伸度(%)は、ループタイ
プ加工糸の物性に大きく寄与しないので特に限定はない
が、物性が大きく異なると染着性も異なり、フイラメン
トミシン糸として染色するとフイラメント群Aとの染着
差によりイラツキと称する斑が生ずるので、ほぼ同じ染
着性のものが好ましい。本発明のループタイプフイラメ
ントミシン系の素材、デニール、フイラメント数、断面
などは特に限定されないが、熱セツト性、ミシン糸とし
て物性を確保するためにポリエステルフイラメント糸が
好適に使用される。また、マルチフイラメントの繊度
(デニール)は、本発明のループタイプミシン糸によつ
て適宜選べばよい。ループタイプミシン糸の繊度は好ま
しくは100〜500デニールとするのが良い。また、フイラ
メント数は、流体撹乱処理の際、絡合性を確保するため
に20本以上で且つ1フイラメント当り5デニール以下が
好ましい。断面は丸断面が好ましいが、必要に応じて3
角、多葉などの異形断面のフイラメントを使用してもよ
い。
されるマルチフイラメントは、引張強度が5g/デニール
以上、伸度が25%以下のフイラメントを少なくとも40重
量%以上含んでいなければならない。引張強度を5g/デ
ニール以上とするのは、ループタイプフイラメントミシ
ン糸に対して工業上要求される強度が3g/デニール以上
好ましくは3.3g/デニール以上であるところから、この
要求を満足するためである。それ故、好ましくは5.5g/
デニール以上、さらに好ましくは6g/デニール以上であ
る。また、前記の伸度が25%をこえると、後述の伸長熱
処理で容易に伸長され、流体撹乱処理で生じたループが
消滅する。それ故、25%以下にする必要がある。そし
て、本発明においては、叙上の強度と伸度を有するフイ
ラメントはマルチフイラメントに40重量%以上含まれて
いなければならない。けだし、かかる強度のフイラメン
トにループタイプ加工糸の強度を負担をさせるためであ
る。ここに、ポリエステルマルチフイラメント(150d/4
8f、強度6g/d、伸度20%)を糸長の最も短いフイラメン
トとして用い、これに他のマルチフイラメント(強度4.
5g/d、伸度30%)を加えて構成比率(重量%)を種々に
変化させ、これに対応する を縦軸に実質かさ高率(%)をパラメータとしてグラフ
化したのが第1図である。ここで、実質かさ高率(%)
は、最も糸長の短いフイラメント群Aのループタイプ加
工前後のデニール増加率である。第1図から明らかなよ
うに強度5g/デニール以上、伸度が25%以下のフイラメ
ントの構成比率が小さく、実質かさ高率が大きくなるほ
ど、ループタイプ加工糸の強度が小さくなることが判
る。このループタイプ加工糸における前記のフイラメン
トの構成比率が40重量%以上、実質かさ高率(ほぼ、A
のオーバーフイード率×(0.9〜0.95)に相当する。)
が20%以下でないとAの強度の30%以下というように非
常に低い強度のものしか得られない。他のフイラメント
群Bの強度(g/デニール)、伸度(%)は、ループタイ
プ加工糸の物性に大きく寄与しないので特に限定はない
が、物性が大きく異なると染着性も異なり、フイラメン
トミシン糸として染色するとフイラメント群Aとの染着
差によりイラツキと称する斑が生ずるので、ほぼ同じ染
着性のものが好ましい。本発明のループタイプフイラメ
ントミシン系の素材、デニール、フイラメント数、断面
などは特に限定されないが、熱セツト性、ミシン糸とし
て物性を確保するためにポリエステルフイラメント糸が
好適に使用される。また、マルチフイラメントの繊度
(デニール)は、本発明のループタイプミシン糸によつ
て適宜選べばよい。ループタイプミシン糸の繊度は好ま
しくは100〜500デニールとするのが良い。また、フイラ
メント数は、流体撹乱処理の際、絡合性を確保するため
に20本以上で且つ1フイラメント当り5デニール以下が
好ましい。断面は丸断面が好ましいが、必要に応じて3
角、多葉などの異形断面のフイラメントを使用してもよ
い。
次に、流体撹乱処理の際のオーバフイード率(%)3〜
25%でなければならない。3%未満の場合にはループが
生じなくなり、他方25%をこえるとループ数が多くなり
すぎ、解舒性に問題が生じるからである。フイラメント
群Aのみを同一オーバフイード比で加工してもよいが、
他のフイラメント群Bのオーバフイード率はフイラメン
ト群Aのそれと同じか大きくすることが必要である。こ
れは、糸長の最も短いフイラメント群Aの物性を生かす
ためである。また、流体撹乱処理する際のノズルは、別
に限定はないが、例えば特公昭53−7543、特開昭53−19
446、実公昭60−23327などに示すようなノズルが好まし
い。さらに流体撹乱処理されたループタイプ加工糸を1
本又は2本乃複数本合せて加撚するのは、ループを固定
し形態安定性を保つとともにループの形態を小さくする
ことにより走行抵抗を小さくするのに必須のことである
が、このときの撚数は多すぎるとコストが高くなるとと
もにビリが発生し後工程及びミシン糸としての取扱性、
縫製性に問題が生じるので 以下に限定される。しかし 未満では加撚の効果がないので は必要である。ここに、Dは合わされたループタイプ加
工糸の繊度(デニール)である。
25%でなければならない。3%未満の場合にはループが
生じなくなり、他方25%をこえるとループ数が多くなり
すぎ、解舒性に問題が生じるからである。フイラメント
群Aのみを同一オーバフイード比で加工してもよいが、
他のフイラメント群Bのオーバフイード率はフイラメン
ト群Aのそれと同じか大きくすることが必要である。こ
れは、糸長の最も短いフイラメント群Aの物性を生かす
ためである。また、流体撹乱処理する際のノズルは、別
に限定はないが、例えば特公昭53−7543、特開昭53−19
446、実公昭60−23327などに示すようなノズルが好まし
い。さらに流体撹乱処理されたループタイプ加工糸を1
本又は2本乃複数本合せて加撚するのは、ループを固定
し形態安定性を保つとともにループの形態を小さくする
ことにより走行抵抗を小さくするのに必須のことである
が、このときの撚数は多すぎるとコストが高くなるとと
もにビリが発生し後工程及びミシン糸としての取扱性、
縫製性に問題が生じるので 以下に限定される。しかし 未満では加撚の効果がないので は必要である。ここに、Dは合わされたループタイプ加
工糸の繊度(デニール)である。
尚ループタイプ加工糸の場合は通常1本の糸を上記の範
囲で加撚すればよいが、2〜3本合せてもよい。更に撚
糸されたループタイプ加工糸を複数本合せて加撚しても
よい。
囲で加撚すればよいが、2〜3本合せてもよい。更に撚
糸されたループタイプ加工糸を複数本合せて加撚しても
よい。
また、80℃以上融点以下の温度で伸長熱処理するのは、
ミシン糸としての物性を改善し、特に可縫性を向上させ
るために必要なことである。ここで、伸長率は、ループ
タイプ加工糸の物性にもよるが、通常2〜10%で糸にか
かる張力としては0.1〜0.5g/デニールが好適に採用され
る。また、この際の熱処理温度は、高伸長状態でのミシ
ン糸の物性を安定化させ、且つ糸表面から突出したルー
プを収縮させ縫製時の走行性を向上させるのに高い方が
よく、少なくとも80℃以上でなければならない。しかし
あまり高すぎると糸掛時、停止時の操作性及びミシン糸
の物性低下が生ずるので融点以下が好ましい。
ミシン糸としての物性を改善し、特に可縫性を向上させ
るために必要なことである。ここで、伸長率は、ループ
タイプ加工糸の物性にもよるが、通常2〜10%で糸にか
かる張力としては0.1〜0.5g/デニールが好適に採用され
る。また、この際の熱処理温度は、高伸長状態でのミシ
ン糸の物性を安定化させ、且つ糸表面から突出したルー
プを収縮させ縫製時の走行性を向上させるのに高い方が
よく、少なくとも80℃以上でなければならない。しかし
あまり高すぎると糸掛時、停止時の操作性及びミシン糸
の物性低下が生ずるので融点以下が好ましい。
さらにまた、弛緩熱処理については、前記の伸長熱処理
時の温度以上で熱処理しなければならない。これは、ミ
シン糸としての熱安定性、特に収縮率を低くするためで
ある。前記の伸長熱処理時の温度未満で熱処理すると、
伸長時にうけた歪が緩和されないので好ましくない。ま
た、弛緩率は、熱処理の際の張力が0.1g/デニール以下
となるようにするのが好ましい。
時の温度以上で熱処理しなければならない。これは、ミ
シン糸としての熱安定性、特に収縮率を低くするためで
ある。前記の伸長熱処理時の温度未満で熱処理すると、
伸長時にうけた歪が緩和されないので好ましくない。ま
た、弛緩率は、熱処理の際の張力が0.1g/デニール以下
となるようにするのが好ましい。
ついで、このように処理されたこれまでにない物性を有
するループタイプ加工糸を好ましくはかせ又はパーフォ
レートチユーブなどにソフトに捲かれたチーズで所定の
色に染色したあと好ましくは1.0%以上の追油を施した
あとパツケージに捲取るのである。
するループタイプ加工糸を好ましくはかせ又はパーフォ
レートチユーブなどにソフトに捲かれたチーズで所定の
色に染色したあと好ましくは1.0%以上の追油を施した
あとパツケージに捲取るのである。
追油が1.0%未満では糸の集束性、特に糸表面から突出
したループが絡みあつて解舒を著しく阻害するので、本
発明では1.0%以上が好ましいのである。なお、このと
きの油剤としては、通常の紡績糸ミシン糸に適用される
シリコン系成分を含む油剤が好適に使用される。
したループが絡みあつて解舒を著しく阻害するので、本
発明では1.0%以上が好ましいのである。なお、このと
きの油剤としては、通常の紡績糸ミシン糸に適用される
シリコン系成分を含む油剤が好適に使用される。
次に本発明のループタイプフイラメントミシン糸の製造
方法の一例を図にもとづいて説明する。
方法の一例を図にもとづいて説明する。
第2図は流体撹乱処理によりループタイプ加工糸を得る
装置の略側面図、第3図は加撚されたループタイプ加工
糸を熱処理するための装置の略側面図である。
装置の略側面図、第3図は加撚されたループタイプ加工
糸を熱処理するための装置の略側面図である。
第2図において引張り強度5g/デニール以上、伸度が25
%以下のマルチフイラメント糸Aと必要に応じて同一フ
イードローラーに他のマルチフイラメント糸A′とを、
フイードローラー1と同じかもしくは早い速度で回転す
るフイードローラー1′によつて供給されるマルチフイ
ラメント糸Aと同じか又は別のマルチフイラメント糸
B、B′とともにデリベリーローラ4との間の流体撹乱
ノズル3例えばヘバライン社製ヘマジエツト、デュポン
社製タスランノズルで処理したあと捲取ローラ5に接触
して回転するチーズ6に捲取る。尚流体撹乱ノズル3の
前に水又は液体付与ローラ2をもうけて、水又は絡合性
向上のための油剤をつけてもよい。
%以下のマルチフイラメント糸Aと必要に応じて同一フ
イードローラーに他のマルチフイラメント糸A′とを、
フイードローラー1と同じかもしくは早い速度で回転す
るフイードローラー1′によつて供給されるマルチフイ
ラメント糸Aと同じか又は別のマルチフイラメント糸
B、B′とともにデリベリーローラ4との間の流体撹乱
ノズル3例えばヘバライン社製ヘマジエツト、デュポン
社製タスランノズルで処理したあと捲取ローラ5に接触
して回転するチーズ6に捲取る。尚流体撹乱ノズル3の
前に水又は液体付与ローラ2をもうけて、水又は絡合性
向上のための油剤をつけてもよい。
つぎに通常の撚糸機で1本又は2本以上乃至複数本のル
ープタイプ加工糸を合せて で加撚したあと第3図の熱処理装置でローラ7とローラ
9の間で好ましくは0.1〜0.5g/デニールとなるように伸
長した状態で融点温度以下80℃以上のヒーター8で伸張
処理し、引きつづいてローラー9とローラー11の間で好
ましくは0.1g/デニール以下になるように弛緩された状
態でヒーター8より高い温度のヒーター10で熱処理す
る。なお、6′は加撚されるループタイプ加工糸、5′
はローラである。
ープタイプ加工糸を合せて で加撚したあと第3図の熱処理装置でローラ7とローラ
9の間で好ましくは0.1〜0.5g/デニールとなるように伸
長した状態で融点温度以下80℃以上のヒーター8で伸張
処理し、引きつづいてローラー9とローラー11の間で好
ましくは0.1g/デニール以下になるように弛緩された状
態でヒーター8より高い温度のヒーター10で熱処理す
る。なお、6′は加撚されるループタイプ加工糸、5′
はローラである。
尚このとき熱セツトされる時間はフイラメント糸のデニ
ールにもよるが0.1秒以上更に好ましくは0.2秒以上にな
るようにするのがよい。
ールにもよるが0.1秒以上更に好ましくは0.2秒以上にな
るようにするのがよい。
ついでチーズ又はかせで通常の染色仕上処理をしたあと
シリコン系などの通常のミシン糸に使用される摩擦係数
の低い油剤を1.0%以上追油してコーン状態に捲直すこ
とにより得ることができる。
シリコン系などの通常のミシン糸に使用される摩擦係数
の低い油剤を1.0%以上追油してコーン状態に捲直すこ
とにより得ることができる。
(実施例) 第1表の原糸を使用して(株)愛機製所製ATエアー・テ
クスチヤー加工機へバライン社製のエアーノズル(タイ
プ341)を取付け第1表の条件で加工した。このときの
空気圧は6kg/cm2G加工速度は150m/minであつた。
クスチヤー加工機へバライン社製のエアーノズル(タイ
プ341)を取付け第1表の条件で加工した。このときの
空気圧は6kg/cm2G加工速度は150m/minであつた。
得られたループタイプ加工糸を(株)石川製作所製合撚
機で第1表の撚数で加撚し、ついで第3図に示す熱処理
装置で第1表の条件で伸長熱処理、弛緩熱処理をした。
機で第1表の撚数で加撚し、ついで第3図に示す熱処理
装置で第1表の条件で伸長熱処理、弛緩熱処理をした。
得られたループタイプ加工糸をRTワインダーでパーフオ
レートチユーブに捲密度0.35g/cm3で捲着したのち
(株)日阪製作所製チーズ染色機で130℃×40′で染色
した。ついで自動ワインダーでジメチルシリコンを50%
含む油剤を第1表の通り付着せしめつゝ3゜30′のコー
ンに捲直した。尚評価及び測定法は次によつた。
レートチユーブに捲密度0.35g/cm3で捲着したのち
(株)日阪製作所製チーズ染色機で130℃×40′で染色
した。ついで自動ワインダーでジメチルシリコンを50%
含む油剤を第1表の通り付着せしめつゝ3゜30′のコー
ンに捲直した。尚評価及び測定法は次によつた。
引張り強伸度、7%伸長時の応力はJIS L−10705−1
に準拠し定速伸長形試験機でつかみ長20cm、伸長速度10
0%/分で荷重−伸長カーブを描かせ破断時の荷重をフ
イラメント糸のデニールで除した値を引張り強度(g/デ
ニール)、破断時の伸びを進度(%)で表わし、ついで
伸度7%の荷重をデニールで除した値を7%伸張時の応
力という。
に準拠し定速伸長形試験機でつかみ長20cm、伸長速度10
0%/分で荷重−伸長カーブを描かせ破断時の荷重をフ
イラメント糸のデニールで除した値を引張り強度(g/デ
ニール)、破断時の伸びを進度(%)で表わし、ついで
伸度7%の荷重をデニールで除した値を7%伸張時の応
力という。
次に縫製性の評価はトヨタ製本縫ミシンを使用してテス
ト綿布 2/2ツイルを2、3、4、5枚重ねて2m×2回縫えるか
否かで可縫枚数を、上記の綿布を4枚重ねてシンガー製
ボタン穴かゞりミシンでボタンかゞり縫いを5回実施し
てそのときの目飛びを判定し、更に縫目は150℃でアイ
ロンがけし、ひきつれ、ネツプなどの状態で判定した。
ト綿布 2/2ツイルを2、3、4、5枚重ねて2m×2回縫えるか
否かで可縫枚数を、上記の綿布を4枚重ねてシンガー製
ボタン穴かゞりミシンでボタンかゞり縫いを5回実施し
てそのときの目飛びを判定し、更に縫目は150℃でアイ
ロンがけし、ひきつれ、ネツプなどの状態で判定した。
実施例1、2は、いずれも本発明の範囲で可縫性、目飛
び、縫目とも良好であつた。
び、縫目とも良好であつた。
比較例1は強度が小さいために縫製時糸切し、目飛びも
多かつた。比較例2は伸度が大きいためフイラメントミ
シン糸の7%伸長時の応力も小さく、そのため目飛びが
多かつた。比較例3はAの比率が小さいためルールが多
くなりネツプ状のムラが発生し走行抵抗も大きく、しか
もミシン糸の強さ7%伸長時の応力も低くなり可縫枚
数、目飛び、縫目とも悪かつた。比較例4は流体撹乱処
理のときのオーバーフイード率が大きいためループが多
くしかも強度も小さくなり比較例3と同様の理由でよく
なかつた。比較例5は逆に流体撹乱処理のときのオーバ
ーフイード率が小さいときの例で目飛び、縫目はよかつ
たがループがほとんど形成されないため可縫枚数が少な
かつた。比較例6は撚数が少ないためにループが移動し
てネツプが発生し縫目、可縫枚数に問題があつた。比較
例7は逆に撚数が多いために可縫枚数、目飛びは良好で
あつたが糸の旋回性が大きく取扱性に問題があるととも
に縫目がねじれた。比較例8、9は伸長域での伸長率、
温度が低い場合でいずれも7%伸長時と応力が低くなり
目飛びが発生した。比較例10、11は弛緩域での弛緩率、
温度が本発明の範囲外の場合で、いずれも熱収縮率が高
く染色時問題となつたほか縫目が収縮してきたなくなつ
た。比較例12は油剤の付着率が低い場合の例で可縫枚数
が著しく低かつた。
多かつた。比較例2は伸度が大きいためフイラメントミ
シン糸の7%伸長時の応力も小さく、そのため目飛びが
多かつた。比較例3はAの比率が小さいためルールが多
くなりネツプ状のムラが発生し走行抵抗も大きく、しか
もミシン糸の強さ7%伸長時の応力も低くなり可縫枚
数、目飛び、縫目とも悪かつた。比較例4は流体撹乱処
理のときのオーバーフイード率が大きいためループが多
くしかも強度も小さくなり比較例3と同様の理由でよく
なかつた。比較例5は逆に流体撹乱処理のときのオーバ
ーフイード率が小さいときの例で目飛び、縫目はよかつ
たがループがほとんど形成されないため可縫枚数が少な
かつた。比較例6は撚数が少ないためにループが移動し
てネツプが発生し縫目、可縫枚数に問題があつた。比較
例7は逆に撚数が多いために可縫枚数、目飛びは良好で
あつたが糸の旋回性が大きく取扱性に問題があるととも
に縫目がねじれた。比較例8、9は伸長域での伸長率、
温度が低い場合でいずれも7%伸長時と応力が低くなり
目飛びが発生した。比較例10、11は弛緩域での弛緩率、
温度が本発明の範囲外の場合で、いずれも熱収縮率が高
く染色時問題となつたほか縫目が収縮してきたなくなつ
た。比較例12は油剤の付着率が低い場合の例で可縫枚数
が著しく低かつた。
(発明の効果) このように本発明の方法によれば可縫枚数目飛び、にも
問題なく縫目もきれいで且つ単糸で充分使用出来るので
コストも安くなるという大きな効果が奏されるのであ
る。
問題なく縫目もきれいで且つ単糸で充分使用出来るので
コストも安くなるという大きな効果が奏されるのであ
る。
第1図はマルチフイラメント糸(A)と実質かさ高率か
らループタイプ加工糸の強度を推定するモデル図、第2
図は流体撹乱装置の略側面図,第3図は伸長熱処理、弛
緩熱処理装置の略側面図である。 A、A′、B、B′……マルチフイラメント糸 1、1′……フイードローラー 3……流体撹乱ノズル 4……デリベリーローラー 8、10……ヒーター
らループタイプ加工糸の強度を推定するモデル図、第2
図は流体撹乱装置の略側面図,第3図は伸長熱処理、弛
緩熱処理装置の略側面図である。 A、A′、B、B′……マルチフイラメント糸 1、1′……フイードローラー 3……流体撹乱ノズル 4……デリベリーローラー 8、10……ヒーター
Claims (1)
- 【請求項1】引張強度が5g/デニール以上、伸度が25%
以下のフイラメントが少なくとも40重量%以上含まれた
マルチフイラメントを3〜25%のオーバフイード状態で
流体撹乱処理してループを有する糸条を製造し、該糸条
を1本又は2本以上合わせて で加撚し、ついで80℃以上融点以下の温度で伸長熱処理
し、さらに前記伸長熱処理の温度以上の温度で弛緩熱処
理し、その後染色した後追油してミシン糸にすることを
特徴とするループタイプフイラメントミシン糸の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21366886A JPH0791715B2 (ja) | 1986-09-10 | 1986-09-10 | ル−プタイプフイラメントミシン糸の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21366886A JPH0791715B2 (ja) | 1986-09-10 | 1986-09-10 | ル−プタイプフイラメントミシン糸の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6375134A JPS6375134A (ja) | 1988-04-05 |
JPH0791715B2 true JPH0791715B2 (ja) | 1995-10-04 |
Family
ID=16642982
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21366886A Expired - Fee Related JPH0791715B2 (ja) | 1986-09-10 | 1986-09-10 | ル−プタイプフイラメントミシン糸の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0791715B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63243347A (ja) * | 1987-03-26 | 1988-10-11 | グンゼ株式会社 | ミシン糸 |
-
1986
- 1986-09-10 JP JP21366886A patent/JPH0791715B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6375134A (ja) | 1988-04-05 |
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LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |