JP2586704B2 - スパンライク縫い糸 - Google Patents
スパンライク縫い糸Info
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Description
を有する熱可塑性合成繊維マルチフイラメント糸を用い
て下ヨリと上ヨリから構成され、縫い糸の特性を改良し
たスパンライク縫い糸に関するものである。
繊維からなるスパンのミシン糸に比較して、高強力でか
つ実用耐久性、均一性にすぐれているため、比較的高級
な生地の縫い糸として従来から多用されてきた。
く縫目形成後、生地表面とのなじみが良くなく、ミシン
糸が生地表面から弓状に浮上ったり、千鳥縫いの際、ミ
シン糸がシヤープな屈曲を示さず、縫目がきたないとい
う欠点がある。
張力を高くしたりすると、引きつれが発生したり、縫製
品の品位の低下を招いていた。
り上ヨリが移動しやすく、撚り溜りを起こし糸切れの原
因になったり、糸割れしたりして縫製能力を低下させて
いる。
昇した時、放熱作用が小さく溶断しやすくなり、特に縫
い針が停止した時に起こりやすい問題がある。
に、熱可塑性合成繊維マルチフイラメント糸に捲縮加工
を施して得られる伸縮性崇高糸もミシン糸として利用さ
れているが、伸縮性を有しているので、縫製中のループ
形成がうまくいかず、ミシン糸の上糸には使用できない
という問題がある。
うに、熱可塑性合成繊維マルチフイラメント糸に捲縮加
工や流体交絡処理を施して得られるループやスナールを
有する崇高糸もミシン糸といて利用されているが、ミシ
ン針がループやスナールにひっかかり、糸を切断した
り、糸が縺れたり、あるいは糸解舒に際して、フアスナ
ー効果が発生し、解舒張力の異常をきたす等の欠点があ
る。
る。
れた縫い糸であって、生地との馴染がよく、パッカリン
グがおこりにくく、ソフトタッチを有する可縫性に優れ
た高強力なスパンライク縫い糸提供するものである。
なる。
らなる非捲縮マルチフイラメント糸が100%である上ヨ
リと下ヨリから構成された複合糸であって、該マルチフ
イラメント糸は、単繊維フイラメントが切断した切断端
を有する毛羽、交絡処理により形成されたたるみ、ルー
プの突出部を有し、該突出部の50%以上の切断端を有す
る毛羽で占められ、上記切断端を有する毛羽数N、スト
レート強度S、乾熱収縮率Sdがそれぞれ下記の範囲を
満足することを特徴とするスパンライク縫い糸。
えば、単繊維フイラメントが切断した切断端を有する毛
羽(以下、単に毛羽という)、たるみ、ループの突出部
を有したマルチフイラメント糸と毛羽、たるみ、ループ
の突出部を有しないフイラメント糸または通常のステー
プルを含むスパン糸、あるいは他のフイラメント糸とス
パン糸の混繊糸とを用いて構成されるものである。
み、ループの突出部を有しており、毛羽の占める割合は
少なくとも50%以上であることが重要で、50%以下で
は、たるみ、ループが多くなって、縫い糸とした場合、
縫製性を低下させる原因となるので好ましくない。
テート等の半合成繊維であってもよいが、ポリエステル
やポリアミド等の合成繊維は実用耐久性に優れるので最
適である。
デニールが適している。また、フイラメントの本数は素
材にもよるが、30〜300本が剛性率からしても好まし
い。具体的にはポリエステルマルチフイラメント単糸の
60〜90デニールでは、フイラメント数が60〜200本から
構成されることが好ましい。すなわち、単繊維フイラメ
ントのデニールが1.0以下となることが好ましいのであ
る。
が、通常下ヨリは縫い糸の強度を上げ、上ヨリはヨリト
ルクのバランスと集束性の向上を目的として挿入する
が、具体例としてポリエステルマルチフイラメント単糸
が70デニールの場合は下ヨリは800〜1200T/m、上ヨリは
3子ヨリではZ400〜900T/mである。なお、上ヨリを加え
る場合、縫い糸の断面を丸く集束させるため、通常3子
ヨリが用いられ、場合によっては2子ヨリ、7子ヨリも
用いられる。
る目的は、高強度としたり、あるいは縫目を美しく生地
との馴染みを良くするものであり、通常のマルチフイラ
メント糸、スパン糸、またはマルチフイラメント糸とス
パン糸との混繊糸とを組合わせたりして、それぞれ目的
に応じて本数、デニールを適宜変更してスパンライク縫
い糸とすることができる。
や糸長のバランスを良くし、可縫性を良くするために
は、該マルチフイラメント糸100%使いとすることが最
も望ましい糸使いである。なお100%使いでは糸の曲げ
剛性性が低くなり、また毛羽、たるみ、ループの突出部
同志が絡みやすくなるので、本発明の効果を大きくする
ことができる。
以上とすることが好ましい。毛羽数Nが60個/m以下では
可縫性の低下、生地との馴染みが不良となるので、毛羽
の数は多いほど、また毛羽の長さは短い方が好ましく、
例えば3mm以下が30〜100個/m存在することが好ましい。
応できるよう4.75g/d以上が好ましく、さらには5.0g/d
以上が最適である。5g/dより少ないと縫製中の糸切れ発
生が増加しやすくなり、また耐久性が低下するので高速
化および自動化した縫い糸は適さない。
るフリー状態の収縮率を表わすが、これは縫製後の縫目
のループと生地の収縮差にかかわり一般的には少ない方
が好ましい。例えば生地より大きいと生地が引きつれ、
いわゆるパッカリングを起こしやすくなる。逆に多いと
ループが生地から浮き上がるので好ましくないが、生地
の収縮はほとんどないので乾熱収縮率Sdは少ない方が
好ましく、具体的には3.2%以下が適している。
倍に拡大し、プリント後毛羽数を読み取り、1m当りに換
算したもので、リーダプリンター法による測定である。
n数は10回とし、上記リーダプリンタ法にて毛羽数N、
ループ数、たるみ数の合計Noを測定し、 毛羽率(%)=(毛羽数N/No)×100で計算する。
いて切断する強度を測定したもので、すべてJIS法(L
−1073)に準ずる。
示すモデル図であり、ポリエステルマルチフイラメント
糸の70デニール72フイラメントの毛羽糸100%から成る
3子ヨリ糸である。
の一例を示した工程概略図である。
給し、空気交絡ノズル3によって先交絡処理し、次いで
緊張ローラ4とデリベリーローラ6の間で高緊張下の糸
−糸擦過を毛羽発生ローラ5によって毛羽加工し、次い
でデリベリーローラ6と弛緩ローラ8との間で再び空気
交絡ノズル7によって後交絡処理し、チーズ9に巻き上
げることによって、毛羽、たるみ、ループの突出部を有
するマルチフイラメント糸を製造することができる。
ール当り800〜1200T/mのSヨリを加え、3子ヨリまたは
2子ヨリ、もしくは7子ヨリとして上ヨリを、下ヨリの
約半分以上をZ方向に加えトルクバランスを保つ。
げ処理加工を行ない、スパンライク縫い糸を製造するこ
とができる。
ントデニールが1.0d以下では毛羽数Nは多くなりかつス
トレート強度Sも高くなる。これは、単繊維フイラメン
ト糸が多く切断されてはいるもののストレート強度Sに
寄与する単繊維フイラメント糸の半数が多いので毛羽数
Nが多くなってもストレート強度Sの低下は小さいので
ある。よって単繊維フイラメントデニールを1.0d以下と
することによりストレート強度Sも高くすることができ
る。この特性は、縫い糸における可縫性を向上させるた
に最も重要な2大特性である。
様に縫い糸の収縮率が生地より高いと縫製後のアイロン
仕上げやクリーニング、洗濯における熱収縮の影響を受
けやすくなり、パッカリングを起こしやすくなるのであ
る。乾熱収縮率Sdは少ないほど好ましいが単繊維フイ
ラメントデニールが1.0d以下では3.2%以下となりパッ
カリングをほとんど防ぐことができる。
が切断されるため乾熱収縮率への寄与が低くなるものと
考えられる。
ラメント糸の単繊維フイラメントデニール0.97を用い、
オーバフイード率+2%にて、流体圧4kg/cm2の交絡処
理を実施し、次いで走行速度500m/min、往路側15g、復
路側45gの高張力下にガイドローラに巻き掛け、その往
路側の糸条と復路側の糸条とを互いに交錯させることに
より、約360゜の捩りと扱きとを与え、次いで再び、4kg
/cm2交絡ノズルにより交絡処理して毛羽糸を製造し、該
毛羽糸にS900T/mの下ヨリを加えて下ヨリ糸を得、該下
ヨリ糸を3本引揃えてZ650T/mの上ヨリを加えて100%の
毛羽糸から成る3子ヨリ糸条とした。
い、40〜60℃で20分間の柔軟・平滑処理をすることによ
ってスパンライク縫い糸を製造した。
た。
イラメント、単繊維フイラメントデニール1.46dを用
い、実施例1と同一の条件にて3子ヨリのフイラメント
ミシン糸を製造した。
イラメント、単繊維フイラメントデニール0.97dを用
い、オーバフイード率+2%にて、流体圧4kg/cm2の交
絡処理を実施し、次いで走行速度500m/min、往路側18
g、復路側55gの高張力下にガイドローラに巻き掛け、そ
の往路側の糸条と復路側の糸条とを互いに交錯させるこ
とにより、約360゜の捩りと扱きとを与え、次いで再
び、4kg/cm2交絡ノズルにより交絡処理して毛羽糸と
し、該毛羽糸にS900T/mの下ヨリを加えて下ヨリ糸を
得、該下ヨリ糸を2本とポリエステルマルチフイラメン
ト糸70デニール、48フイラメントの生糸1本とを引揃え
てZ650T/mの上ヨリを加えて3子ヨリ糸条とした。
た。
それぞれ10m、2mとも、途中で糸切れすることなく縫製
することができ、良好であった。
トしたが、1回途中で糸切れを起し、厳しい条件では縫
製性がやや低下する。
優れた作用効果を奏する。すなわち、 イ)マルチフイラメント糸で構成されるため、高強力で
かつ実用耐久性、均一性に優れている。
より構成されているため、毛羽数が多くなり、かつスト
レート強度Sも高くなり、曲げ剛性が低く、柔らかいの
で、生地とのなじみがよく、手触りもソフトで、可縫性
が向上する。
部が冷却効果の役目をなし、きわめて溶断しにくい。
る毛羽が突出部の50%以上占めているため、ミシン針が
ループやスナールにひっかかり、糸を切断したり、縺れ
たり、あるいは解舒に際して、ファスナー効果が発生し
たりすることはなく、糸の解舒性にも優れ、解舒張力の
異常をきたすことがない。
生地とのなじみが一層よくなる。
強さは高く、縫い糸切れによる縫製破れは起こりにく
く、高速化、自動化に対応することはもちろんである
が、縫い目の美しさと高い強度の特徴があるため、高級
衣料に向けることができる。
下とすることにより、一般の生地の収縮率と同等もしく
はそれよりやや低めとなり、パッカリングが起こりにく
い。
すモデル図である。第2図はスパンライク縫い糸の製造
方法の一例を示す工程概略図である。 1:マルチフイラメント糸 2:ローラ 3:空気交絡ノズル 4:緊張ローラ 5:毛羽発生ローラ 6:デリベリーローラ 7:空気交絡ノズル 8:弛緩ローラ 9:チーズ
Claims (1)
- 【請求項1】1.0デニール以下の単繊維フイラメントか
らなる非捲縮マルチフイラメト糸が100%である上ヨリ
と下ヨリから構成された複合糸であって、該マルチフイ
ラメント糸は、単繊維フイラメントが切断した切断端を
有する毛羽、交絡処理により形成されたたるみ、ループ
の突出部を有し、該突出部の50%以上は切断端を有する
毛羽で占められ、上記切断端を有する毛羽数N、ストレ
ート強度S、乾熱収縮率Sdがそれぞれ下記の範囲を満
足することを特徴とするスパンライク縫い糸。 N(個/m)>60 S(G/D)>4.75 Sd(%) <3.2
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2207448A JP2586704B2 (ja) | 1990-08-03 | 1990-08-03 | スパンライク縫い糸 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2207448A JP2586704B2 (ja) | 1990-08-03 | 1990-08-03 | スパンライク縫い糸 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0491245A JPH0491245A (ja) | 1992-03-24 |
JP2586704B2 true JP2586704B2 (ja) | 1997-03-05 |
Family
ID=16539944
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2207448A Expired - Lifetime JP2586704B2 (ja) | 1990-08-03 | 1990-08-03 | スパンライク縫い糸 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2586704B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2630354B2 (ja) * | 1993-12-16 | 1997-07-16 | 株式会社オンワード樫山 | 衣 服 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0647763B2 (ja) * | 1986-05-30 | 1994-06-22 | 帝人株式会社 | ミシン糸用ポリエステル捲縮短繊維 |
JPS63243347A (ja) * | 1987-03-26 | 1988-10-11 | グンゼ株式会社 | ミシン糸 |
JPH01104847A (ja) * | 1987-10-16 | 1989-04-21 | Teijin Ltd | ミシン刺しゅう用下糸 |
-
1990
- 1990-08-03 JP JP2207448A patent/JP2586704B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0491245A (ja) | 1992-03-24 |
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