JP3035894B2 - 複合ミシン糸 - Google Patents

複合ミシン糸

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JP3035894B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリエステルマルチフ
ィラメントとステープル繊維束から成る複合ミシン糸に
関し、更に詳しくはポリエステルマルチフィラメントと
ステープル繊維束が互いに捲き付いた糸構造をなした可
縫性に優れ、高品位な複合ミシン糸に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ミシン糸に関しては種々開発さ
れ、そのミシン糸の形態も多種多様のものがある。例え
ば、ステープル繊維100%からなるミシン糸、フィラ
メント100%からなるミシン糸、コアヤーンミシン
糸、又はフィラメントとステープルが混繊された複合ミ
シン糸などがあげられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
ミシン糸は、夫々優れた点を有するものの、まだ不充分
であった。すなわち、ステープル繊維100%からなる
ポリエステルスパンミシン糸は、毛羽を有しその毛羽が
糸の耐熱性を向上させるため高速縫製用に優れる長所を
有する。しかし糸の均一性に劣り、更に摩耗による毛羽
の発生が多く摩擦変動が大きいことにより目飛びの発生
が多く可縫性、縫目の品質に課題が残る。また、フィラ
メント100%からなるポリエステルフィラメントミシ
ン糸は、高強力で糸条がきれいで毛羽がない等外観が美
しい特徴を有する反面耐熱性に劣るため高速縫製に耐え
られない欠点を有する。さらに、コアヤーンミシン糸
は、前記二者の欠点を補い長所を生かしたものの、摩耗
によるシース抜けの欠点があり、糸の均一性が不充分
で、可縫性、縫目の品質は若干問題があった。またさら
に、ステープル繊維とフィラメントが混繊した複合ミシ
ン糸は、フィラメント開繊斑による毛羽斑が若干有り縫
目の品質が問題になった。本発明は、前述のような従来
のミシン糸の欠点を解消した新規な毛羽が少なく糸条が
きれいで、耐摩耗性、耐熱性に優れておりこれまでのミ
シン糸では得られなかった性能を有した複合ミシン糸を
提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するために、次の手段をとるものである。すなわち、
本発明は、ポリエステルマルチフィメントと実質無撚の
ステープル繊維束が互いに捲きついて成る複合糸を複数
本該複合糸の撚方向とは反対方向に合撚して構成される
複合ミシン糸であって、糸強力が4.3g/d以上、2
%伸長時の応力が0.5g/d以上であり、1mm以上
の毛羽で150〜700コ/10mの範囲の毛羽指数を
有することを特徴とする複合ミシン糸である。
【0005】以下に、本発明を図をまじえながら詳細に
説明する。図1は、本発明の複合ミシン糸を構成する複
合糸の側面図、図2は断面図を示すものである。図1に
おいてポリエステルマルチフィラメントとステープル繊
維束2が互いに捲きついた糸構造を示し、混合形態とし
ては群混合を形成している。図2の断面図において、フ
ィラメント3はステープル4に対して群をなして混合し
ているのを示している。
【0006】この様に2つの繊維束例えば、ポリエステ
ルマルチフィラメント1とステープル繊維束2とが互い
に捲き付いた構造のため撚角度のバラツキが小さく、内
外層の繊維の入り乱れが少ないので高強力で糸の均有度
が良く毛羽の少ない糸条となり、更に糸の緊密性が良い
ため糸がコンパクトで高モジュラスな複合糸を得ること
ができる。なお、ここで使用されるポリエステルマルチ
フィラメントの極限粘度IVFは、0.58以上1.0
以下が好ましく、0.6以上1.0未満がさらに好まし
く、0.62以上0.9以下がより好ましい。繊維極限
粘度IVFが0.58未満であると耐熱性が著しく低下
するなど可縫性に問題を生じ、1.0をこえるものを得
るためには非常にコストが高くなり実用性に欠けるもの
となる。繊維極限粘度は、30℃のフェノール/テトラ
クロロエタン=6/4の混合溶媒で測定した値である。
他方、ステープル繊維としては天然繊維、再生繊維、半
合成繊維又は合成繊維などのステープル繊維があげられ
る。このうちでも合成繊維特にポリエステル系繊維が強
力アップの点から好ましい。
【0007】またステープル繊維が複合糸において占め
る混合比率としては20重量%〜90重量%の範囲が好
ましく、さらに40〜80%の範囲が特に好ましい。ス
テープル繊維が20重量%未満になるとポリエステルマ
ルチフィラメントとの絡合が悪くなり摩擦抵抗に対して
ステープル繊維が移動しやすくなり、90重量%を超え
ると糸条の均一化、強伸度の面で効果が少なくなるから
である。次に、複合ミシン糸の強度は4.3g/d以上
であることが必要である。強度4.3g/d未満では過
酷な縫製の場合に縫製時の衝撃力で糸切れが発生しやす
く、またスポーツ衣料の如き高張力が縫目にかかりやす
い生地では縫糸切れが発生しやすいので4.3g/d以
上が必要である。
【0008】さらに2%伸長時の応力が0.5g/d以
上あることが必要である。測定方法は、JISL−10
95−1979(一般紡績糸試験法)の定速伸張型引張
試験機(テンソラピッド ツエルヴェーガウースタ社
製)にて行なう方法による(つかみ間隔50cm、引張
速度30cm/分)。これは特に目飛びの発生に関係し
2%伸長時の応力を大きくするほど縫製時に針糸のルー
プ形状が大きくなり安定化し、ルーパーによる下糸通し
ミスがなくなることにつながるので0.5g/d以下に
する必要がある。好ましくは0.5g/d以上であり、
さらに0.6〜0.8g/dが好ましい。
【0009】さらにまた複合ミシン糸が1mm以上の毛
羽で150〜700コ/10mの範囲の毛羽指数を有す
ることは縫製時の目締めの程度を、すなわち糸のしまり
具合を良好にして均斉な外観の安定した可縫性を有する
複合ミシン糸を得るために好ましい。該毛羽指数が15
0コ/10m未満になると目締程度が悪くなり、また高
速縫製において耐熱性が低下するなどの欠点が出てく
る。他方前記毛羽指数が700コ/10mをこえると縫
目外観が悪くなる。それ故叙上の範囲が好ましい。なお
毛羽指数は敷島紡績(株)社製のF−インデックステス
ターで測定された値である。
【0010】次にマルチフィラメントとステープル繊維
束が互いに捲き付いた糸構造を得るためにはこれら両者
の間隔が重要である。図3に示すように、その間隔Dは
2mm〜10mmの範囲が好ましく、更に4mm〜8m
mの範囲が特に好ましい。間隔が2mm未満であると耐
摩耗性、糸条の均一性、強度の面で効果が少なく10m
mを超えると著しく操業性が低下し実用性に欠ける。図
3において、粗糸5はポリエステルマルチフィラメント
6と一定間隔Dをおいてローラパート7のフロントロー
ラ8に供給され、互いにらせん状によられてスネールワ
イヤ9をへてボビン10に巻き取られる。
【0011】
【実施例】 実施例1 70デニール/24フィラメントのポリエステル繊維の
マルチフィラメント糸(強度6.56g/d、伸度1
3.5%)を、精紡機フロントローラーとセカンドロー
ラーとの間に供給してドラフトされているポリエステル
繊維のステープル繊維束(1.0デニール、38mm等
長カット)との間隔を6mmに調整し撚係数4.3(イ
ンチ方式)で図3に示す装置により合撚して40’S
(英式綿番手)の複合紡績糸とした。その後この複合紡
績糸(S方向)を2本引き揃え、該複合紡績糸を反対方
向に800T/mで合撚してチーズに捲き取り分散染料
を用いて130℃×40分で染色した。得られた染色糸
をシリコンを主体とするオイリングを付与して複合ミシ
ン糸とした。物性を表1にあらわす。なお、本明細書で
の試験方法における温湿度は24〜25℃、65±2%
の状態であり、初荷重は、JIS L 1095−19
79の5.4初荷重の項目の参考表1によった。また、
表1に示す糸切れ、目飛び評価は天竺編地(綿糸50’
S使い)を4枚重ねて平2本針ミシン糸で100枚縫製
したときの欠点発生回数で評価した。
【0012】
【表1】
【0013】従来例1 ポリエステル繊維(強度×伸度:7.2g/d×18.
5%)のステープル繊維束(1.2d×44mm等長カ
ット)を通常の紡績条件で紡績し撚係数3.5、番手N
e60’Sの紡績糸とした後該紡績糸を3本引揃え、撚
係数4.7で紡績糸の単糸撚とは反対方向に合撚した。
その後チーズに捲取り分散染料を用いて130℃×40
分で染色した糸を2段式ヒートセッターで熱処理を行な
った。その後シリコンを主体とするオイリングを付与し
てミシン糸とした。
【0014】従来例2 50デニール/24フィラメントのポリエステル繊維マ
ルチフィラメント(強度6.8g/d、伸度13.5
%)を電気開繊し、精紡機フロントローラーの上流でフ
ロントローラーとセカンドローラーとの間に供給してド
ラフトされているポリエステル繊維のステープル繊維束
(1.0デニール、38mm等長カット)と重ね合わせ
て撚係数3.5(インチ方式)で撚掛けして60’S
(Ne)の複合紡績糸とした。その後この複合紡績糸を
3本引揃え、該複合紡績糸と反対方向に850T/Mで
合撚してチーズに捲取り分散染料を用いて130℃×4
0分で染色した糸を2段式ヒートヒッターで熱処理を行
なった。その後シリコンを主体とするオイリングを付与
して複合ミシン糸とした。
【0015】表1に示す通り本発明による複合ミシン糸
は、高強力、高モジュラスで糸均斉度に優れた毛羽の少
ない糸条となる。他方可縫性においても糸切れ、目飛び
が極度に少なく且つ縫目のきれいなものであった。これ
に対して、従来例1は強力が低く、糸切斉度が悪く、ま
た糸切れ、目飛びも多く、縫目外観も悪かった。また、
従来例2は、糸切斉度が若干大きく、糸切れ、目飛びも
若干多かった。
【0016】
【発明の効果】本発明の複合ミシン糸は、可縫性に優
れ、縫目外観の良好な高品位なミシン糸である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の複合ミシン糸を構成する複合糸の側面
図である。
【図2】本発明の複合ミシン糸の複合糸の断面図であ
る。
【図3】本発明の複合ミシン糸の複合糸の製造装置の略
斜視図である。
【符号の説明】 1 ポリエステルマルチフィラメント 2 ステープル繊維束 3 フィラメント 4 ステープル 8 フロントローラー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D02G 3/46 D01H 7/02 D02G 3/26

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエステルマルチフィラメントと実質
    無撚のステープル繊維束が互いに捲きついて成る複合糸
    を複数本該複合糸の撚方向とは反対方向に合撚して構成
    される複合ミシン糸であって、糸強力が4.3g/d以
    上、2%伸長時の応力が0.5g/d以上であり、1m
    m以上の毛羽で150〜700コ/10mの範囲の毛羽
    指数を有することを特徴とする複合ミシン糸。
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