JPH0791531A - 自動変速機の油圧制御装置 - Google Patents

自動変速機の油圧制御装置

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JPH0791531A
JPH0791531A JP25910493A JP25910493A JPH0791531A JP H0791531 A JPH0791531 A JP H0791531A JP 25910493 A JP25910493 A JP 25910493A JP 25910493 A JP25910493 A JP 25910493A JP H0791531 A JPH0791531 A JP H0791531A
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valve
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hydraulic
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明夫 松本
Junichi Doi
淳一 土井
Yasushi Funatsu
裕史 船津
Hiroshi Takada
宏 高田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 自動変速機において、所定の変速時で締結す
る摩擦要素に対する締結用油圧を緻密に調整し、変速シ
ョック及び変速時間の遅延を防止すること並びにその調
圧制御を既存のバルブ部材を用いて行うことを目的とす
る。 【構成】 バイパス制御用ソレノイドバルブ96のO
N,OFF切換により、制御圧を油路150を介してロ
ーレデユーシングバルブ80に供給する。制御圧はレギ
ュレータバルブ61が調整するライン圧を使用し、その
調圧レベルは第2デユーティソレノイドバルブ91がコ
ントローラ200の制御信号に基づいて制御する。ま
た、バイパス制御用ソレノイドバルブ96は、2−3タ
イミングバルブ94に対する制御も同時に行い、一方ロ
ーレデユーシングバルブ80は、上記制御圧に基づきロ
ーリバースブレーキ46の締結圧を調整する調整機能と
ロックアップコントロールバルブ86に対する油路の切
換機能とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動変速機の油圧制御装
置、特に所定の変速時に締結される摩擦要素への締結用
油圧を調整し、変速時のショックを低減するように設定
された自動変速機の油圧制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に自動車に搭載される自動変速機
は、トルクコンバータと変速機構とを組み合わせ、この
変速機構の動力伝達経路をクラッチやブレーキなどの複
数の摩擦要素の選択的作動により切換えて、所定の変速
段に自動的に変速するように構成したもので、この種の
自動変速機には、上記各摩擦要素のアクチュエータに対
する油圧の給排を制御する油圧制御回路が設けられる。
この油圧制御回路には、例えば、オイルポンプの吐出圧
を所定のライン圧に調整するレギュレータバルブ、手動
操作によってレンジを切り換えるマニュアルバルブ、運
転状態に応じて作動して上記各アクチュエータに通じる
油路を切り換えることにより、複数の摩擦要素を選択的
に作動させる複数のシフトバルブなどが備えられる。
【0003】そして、各変速時に締結される摩擦要素に
対しては、その締結のための最適油圧が締結用油圧(締
結圧)として供給されるが、車両走行負荷の大きい低変
速段において締結される摩擦要素の場合は、上記の車両
走行負荷に対応すべく高い油圧が締結圧として供給され
る。
【0004】例をもって示せば、急勾配走行時や低速走
行時においてエンジンブレーキを必要とする場合に、L
レンジの2速からLレンジの1速に自動変速されると
き、またはDレンジもしくはSレンジからマニュアルシ
フトによってLレンジに手動変速されるときにLレンジ
の1速で締結されるローリバースブレーキなどが挙げら
れる。
【0005】しかし、このように高い締結圧で摩擦要素
を締結させると、所謂油圧の切換えに伴う変速時のショ
ック(変速ショック)の増大をもたらすこととなる。
【0006】そこで、特開平4−59号公報では、第1
速で締結される摩擦要素に供給される油圧をオン・オフ
タイミング制御弁で調整し、変速時においては上記制御
弁をオフとして、変速終了後に供給される最大トルク伝
達用の高い油圧に比べて低く設定された油圧を所謂棚圧
として作用させ、この棚圧供給中に摩擦要素の締結を完
了させることにより、第1速変速時に発生するショック
を抑制する油圧制御装置が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報に示された装置では、棚圧の供給制御をオン・オフタ
イミング制御弁で行うので、ある固定値に設定された棚
圧が摩擦要素に作用するか否かのみの制御となり、この
場合、次のような不都合の発生することが考えられる。
【0008】つまり、車速の大きい状態におけるエンジ
ンブレーキ時(すなわち、当該摩擦要素への入力トルク
の大きいとき)でも対応し得るような値に棚圧を設定す
る(すなわち、油圧を高くする)と、車速の小さいとき
(すなわち、入力トルクの小さいとき)はその棚圧は入
力トルクに対して必要以上に高いものとなり締結時のシ
ョックが発生する一方、それとは逆に棚圧を低くする
と、車速の大きいときには締結に要する時間が延びて変
速フィーリングが悪化することとなる。したがって、変
速時における締結ショックと変速時間のフィーリングと
を同時に解決できない。
【0009】上記問題に対しては、例えば車速等に基づ
き、摩擦要素に供給される油圧の棚圧自体を可変制御す
ることが考えられる。しかし、そのように調圧レベルを
緻密に制御しようとすると、デユーティソレノイドバル
ブ等の部品を新たに設けなければならず、油圧制御回路
が複雑化する。
【0010】そこで本発明の目的は、所定の変速時に締
結される摩擦要素への締結用油圧を調整する自動変速機
の油圧制御装置における上記の問題に対処するにあた
り、新たなバルブ等部品を設けることなく既存の装置の
合理的活用をもって上記問題を解決することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】すなわち、本願の請求項
1の発明(以下、第1発明という)に係る自動変速機の
油圧制御装置は、所定の変速時に締結される摩擦要素へ
の締結用油圧を調整する自動変速機の油圧制御装置であ
って、油路の切換機能と上記摩擦要素に供給される油圧
の調整機能とを有する第1のバルブ部材と、レギュレー
タバルブによるライン圧の調圧レベルを任意に調整する
ライン圧調整用ソレノイドバルブと、該ソレノイドバル
ブによって調整されたライン圧を第2のバルブ部材に制
御圧として供給するか否かを切換える切換用ソレノイド
バルブと、上記第2のバルブ部材への制御圧の供給用油
路から分岐されて、該第2のバルブ部材へ制御圧が供給
されるときはその制御圧を上記第1のバルブ部材の制御
ポートに導く油路とが設けられているものである。
【0012】また、本願の請求項2の発明(以下、第2
発明という)に係る自動変速機の油圧制御装置は、上記
第1発明に記載の構成において、摩擦要素は、低変速段
において締結される摩擦要素であり、第1のバルブ部材
は、ロックアップクラッチに対する締結圧の給排を切換
える切換機能と上記摩擦要素に供給される油圧の調整機
能とを有することを特徴とするものである。
【0013】そして、本願の請求項3の発明(以下、第
3発明という)に係る自動変速機の油圧制御装置は、上
記第1発明または第2発明に記載の構成において、第2
のバルブ部材は、所定の変速時にライン圧調整用ソレノ
イドバルブで調整されたライン圧が制御圧として供給さ
れるバルブ部材であり、他の変速時には締結圧の供給も
しくは排出のタイミングを調整するタイミングバルブで
あることを特徴とするものである。
【0014】
【作用】上記の構成によれば、次のような作用が得られ
る。
【0015】第1発明において、所定の変速時に締結さ
れる摩擦要素に供給される締結用油圧の調整を第1のバ
ルブ部材で行うにあたり、その油圧の調圧レベルは、既
設のライン圧調整用ソレノイドバルブによって任意に調
整されるライン圧を用い、これを制御圧として制御され
るので、何ら新たなバルブ等部品を追加することなく任
意の調圧レベルを得ることができる。また、第1のバル
ブ部材とは別の独立した制御を行う既設の第2のバルブ
部材に対して制御圧を供給するか否かを切換える既存の
切換用ソレノイドバルブを用い、その切換によって第2
のバルブ部材に制御圧が供給されるときは、同時に第1
のバルブ部材にも制御圧が供給されるので、新たな切換
用バルブ等の部品を設けることなく、油圧制御回路に既
に配置されている部品を使って第1のバルブ部材の調圧
機能を実行することができる。
【0016】また、第2発明では、上記第1のバルブ部
材が、低変速段で締結される摩擦要素に供給する締結圧
を可変制御する調圧機能を有すると共に、ロックアップ
クラッチに対する締結圧を給排する切換機能をも備えて
いるので、各種制御に必要な機能を一つのバルブ部材で
行うことができることに加えて、車両走行負荷の大きい
変速段で締結される摩擦要素に緻密に調整された締結圧
を供給するので、車速等に応じた適正な棚圧が得られ、
変速ショックの効果的な低減と、締結に要する時間の適
正化による変速フィーリングの改善とが図れ得る。
【0017】さらに、第3発明においては、第1のバル
ブ部材が油圧の可変制御を行わないとき、すなわち第1
のバルブ部材に制御圧を供給する必要のないときは、第
2のバルブ部材に対して制御圧が常時供給されることは
なく、そのときは第2のバルブ部材はタイミングバルブ
としての独立した制御を行い得るので、上記二つのバル
ブ部材は相互に干渉されることなく独自の機能をそれぞ
れ実行することができる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0019】まず、図1によりこの実施例に係る自動変
速機の機械的構成を説明すると、この自動変速機10
は、主たる構成要素として、トルクコンバータ20と、
該コンバータ20の出力により駆動される変速機構30
と、該機構30の動力伝達経路を切り換えるクラッチや
ブレーキなどの複数の摩擦要素41〜46及びワンウェ
イクラッチ51,52とを有し、これらにより走行レン
ジとしてのD,S,L,Rの各レンジと、Dレンジでの
1〜4速、Sレンジでの1〜4速、Lレンジでの1〜2
速とが得られるようになっている。
【0020】上記トルクコンバータ20は、エンジン出
力軸1に連結されたケース21内に固設されたポンプ2
2と、該ポンプ22に対向状に配置されて該ポンプ22
により作動油を介して駆動されるタービン23と、該ポ
ンプ22とタービン23との間に介設され且つ変速機ケ
ース11にワンウェイクラッチ24を介して支持されて
トルク増大作用を行うステータ25と、上記ケース21
とタービン23との間に設けられ、該ケース21を介し
てエンジン出力軸1とタービン23とを直結するロック
アップクラッチ26とで構成されている。そして、上記
タービン23の回転がタービンシャフト27を介して変
速機構30側に出力されるようになっている。ここで、
上記エンジン出力軸1にはタービンシャフト27内を貫
通するポンプシャフト12が連結され、該シャフト12
により変速機後端部に備えられたオイルポンプ13が駆
動されるようになっている。
【0021】一方、上記変速機構30はラビニョ型プラ
ネタリギヤ装置で構成され、上記タービンシャフト27
上に遊嵌合された小径のスモールサンギヤ31と、該サ
ンギヤ31の後方において同じくタービンシャフト27
上に遊嵌合された大径のラージサンギヤ32と、上記ス
モールサンギヤ31に噛合された複数個のショートピニ
オンギヤ33と、前半部が該ショートピニオンギヤ33
に噛合され、後半部が上記ラージサンギヤ32に噛合さ
れたロングピニオンギヤ34と、該ロングピニオンギヤ
34及び上記ショートピニオンギヤ33を回転自在に支
持するキャリヤ35と、ロングピニオンギヤ34に噛合
されたリングギヤ36とで構成されている。
【0022】そして、上記タービンシャフト27とスモ
ールサンギヤ31との間に、フォワードクラッチ41と
第1ワンウェイクラッチ51とが直列に介設され、また
これらのクラッチ41,51に並列にコーストクラッチ
42が介設されていると共に、タービンシャフト27と
キャリヤ35との間には3−4クラッチ43が介設さ
れ、さらに該タービンシャフト27とラージサンギヤ3
2との間にリバースクラッチ44が介設されている。ま
た、上記ラージサンギヤ32とリバースクラッチ44と
の間にはラージサンギヤ32を固定するバンドブレーキ
でなる2−4ブレーキ45が設けられていると共に、上
記キャリヤ35と変速機ケース11との間には、該キャ
リヤ35の反力を受け止める第2ワンウェイクラッチ5
2と、キャリヤ35を固定するローリバースブレーキ4
6とが並列に設けられている。そして、上記リングギヤ
36が出力ギヤ14に連結され、該出力ギヤ14から差
動装置を介して左右の車輪(図示せず)に回転が伝達さ
れるようになっている。
【0023】ここで、上記各クラッチやブレーキなどの
摩擦要素41〜46及びワンウェイクラッチ51,52
の作動状態と変速段との関係をまとめると、表1に示す
ようになる。
【0024】
【表1】 次に、図2により上記各摩擦要素41〜46のアクチュ
エータに対して油圧を給排する油圧制御回路60につい
て説明する。ここで、上記各アクチュエータのうち、2
−4ブレーキ45の油圧アクチュエータ45aはアプラ
イポート45bとリリースポート45cとを有するサー
ボピストンで構成され、アプライポート45bのみに油
圧が供給されているときに2−4ブレーキ45を締結
し、両ポート45b,45cとも油圧が供給されていな
いとき及び両ポート45b,45cとも油圧が供給され
ているときに、2−4ブレーキ45を解放するようにな
っている。また、その他の摩擦要素41〜44,46の
アクチュエータは通常の油圧ピストンで構成され、油圧
が供給されたときに当該摩擦要素を締結する。
【0025】この油圧制御回路60には、主たる構成要
素として、図1に示すオイルポンプ13からメインライ
ン110に吐出された作動油の圧力を所定のライン圧に
調整するレギュレータバルブ61と、手動操作によって
レンジの選択を行うマニュアルバルブ62と、変速段に
応じて作動して各摩擦要素(アクチュエータ)41〜4
6に対する油圧の給排を行う1−2,2−3,3−4の
各シフトバルブ63,64,65とが備えられている。
【0026】上記マニュアルバルブ62は、メインライ
ン110からライン圧が導入される入力ポートeと、第
1〜第4出力ポートa〜dとを有し、スプールの移動に
より、上記入力ポートeが、Dレンジ及びSレンジでは
第1、第2出力ポートa,bに、Lレンジでは第1、第
3出力ポートa,cに、またRレンジでは第4出力ポー
トdにそれぞれ連通されるようになっている。そして、
各出力ポートa〜dには、それぞれ第1〜第4出力ライ
ン111〜114が接続されている。また、上記1−
2,2−3,3−4シフトバルブ63,64,65は、
それぞれスプールをスプリング(図示省略)により図面
上、右側に付勢した構成で、これらのスプールの右側に
パイロットポート63a,64a,65aが設けられて
いる。
【0027】そして、1−2シフトバルブ63のパイロ
ットポート63aには、上記メインライン110から分
岐された第1パイロットライン115が接続され、2−
3シフトバルブ64のパイロットポート64aには、上
記第1出力ライン111から分岐された第2パイロット
ライン116が接続され、また3−4シフトバルブ65
のパイロットポート65aには、上記第1パイロットラ
イン115からライン117を介して導れた第3パイロ
ットライン118が接続されていると共に、これらのパ
イロットライン115,116,118には、それぞれ
変速用の第1,第2,第3ソレノイドバルブ66,6
7,68が設けられている。これらのソレノイドバルブ
66〜68は、それぞれONのときに当該パイロットポ
ート63a〜65aのパイロット圧を排圧して、各対応
するシフトバルブ63〜65のスプールを図面上の右側
に位置させ、またOFFのときに上記パイロットポート
63a〜65aに各パイロットライン115,116,
118からパイロット圧を導入して、スプールをそれぞ
れ左側に位置させるようになっている。
【0028】ここで、図3に示すように、これらの変速
用の第1,第2,第3ソレノイドバルブ66〜68並び
に後述するロックアップ用及びバイパス制御用ソレノイ
ドバルブ90,96、第1,第2デューティソレノイド
バルブ88,91の作動を制御するコントローラ200
が備えられ、このコントローラ200に、当該自動車の
車速を検出する車速センサ201からの信号と、エンジ
ンのスロットル開度を検出するスロットル開度センサ2
02からの信号と、当該自動変速機に備えられたシフト
レバーの位置(レンジ)を検出するシフト位置センサ2
03からの信号と、トルクコンバータ20のタービン回
転数を検出するタービン回転数センサ204からの信号
と、作動油の油温を検出する油温センサ205からの信
号とが入力されるようになっている。そして、このコン
トローラ200は、シフトレバー(図示せず)で選択さ
れた各レンジ毎に、当該自動車の車速とエンジンのスロ
ットル開度とに応じて予め設定されたマップに基いて上
記各変速用ソレノイドバルブ66〜68をON,OFF
制御する。これにより、各シフトバルブ63〜65のス
プールの位置が切り換わって各摩擦要素41〜46に通
じる油路が選択的に連通され、これらの摩擦要素41〜
46が表1に示す組合せで締結されて、変速段が運転状
態に応じて切り換えられる。その場合に、D,S,Lの
前進レンジにおける各変速段と各ソレノイドバルブ66
〜68のON/OFFの組合せパターンとの関係は表2
に示すように設定されている。
【0029】
【表2】 一方、上記マニュアルバルブ62における各出力ポート
a〜dに接続された第1〜第4出力ライン111〜11
4のうち、D,S,Lの各前進レンジでメインライン1
10に連通される第1出力ライン111からはライン1
19が分岐され、このライン119がフォワードクラッ
チラインとされて、ワンウェイオリフィス71を介して
フォワードクラッチ41に導かれている。したがって、
D,S,Lレンジで、フォワードクラッチ41が常に締
結されることになる。なお、上記フォワードクラッチラ
イン119の分岐ライン120には、フォワードクラッ
チ締結時の緩衝用のアキュムレータ72が接続されてい
る。
【0030】また、第1出力ライン111は、上記1−
2シフトバルブ63に導かれ、第1ソレノイドバルブ6
6がONとなって該シフトバルブ63のスプールが右側
に位置したときにサーボアプライライン121に連通
し、ワンウェイオリフィス73及び排圧コントロールバ
ルブ74を介してサーボピストン45aのアプライポー
ト45bに至る。したがって、D,S,Lレンジで第1
ソレノイドバルブ66がONのとき、すなわちDレンジ
での2,3,4速、Sレンジの2,3,4速及びLレン
ジの2速で、上記アプライポート45bに油圧(サーボ
アプライ圧)が導入され、リリースポート45cに油圧
(サーボリリース圧)が導入されていないときに2−4
ブレーキ45が締結されることになる。ここで、上記ワ
ンウェイオリフィス73は、サーボアプライ圧の排圧時
に作動油が適度に絞られて排出されるような径に設定さ
れている。なお、上記アプライポート45bにはライン
122を介して2−4ブレーキ締結時の緩衝用のアキュ
ムレータ75が接続されている。
【0031】ここで、図4に基づいて上記排圧コントロ
ールバルブ74について説明すると、この排圧コントロ
ールバルブ74は、その頂部を上記サーボアプライライ
ン121の下流部121aに通じる下流側ポート74a
に対向した状態で、図4において上下方向に摺動自在に
内挿された断面コ字形の弁体74bを有すると共に、該
弁体74bがスプリング74cにより上記サーボアプラ
イライン121の上流部121bに通じるリリーフポー
ト74dと上記下流側ポート74aとの連通状態を遮断
するように付勢されている。また、上記弁体74bには
上記下流側ポート74aの対向位置に絞り量が大きく設
定されたオリフィス74eが設けられて、このオリフィ
ス74eを介して上記下流側ポート74aが別に設けら
れた上流側ポート74fを介してサーボアプライライン
121の上記上流部121bに常時連通されている。
【0032】したがって、サーボアプライ圧の排圧開始
時には、弁体74bがスプリング74cの付勢力に逆ら
って下方に移動することにより上記下流側ポート74a
とリリーフポート74dとが連通されて、サーボアプラ
イ圧が速やかに排圧される。そして、サーボアプライ圧
がスプリング力などによって規定される設定圧にまで低
下したときには、スプリング74cの付勢力によって弁
体74bが押し戻されて上記下流側ポート74aとリリ
ーフポート74dの連通状態が遮断され、その後は上記
オリフィス74eの絞り作用によってサーボアプライ圧
が上流側ポート74fを介して緩やかに排圧されること
になる。
【0033】また、図2に示すように、上記第1出力ラ
イン111は、3−4シフトバルブ65にも導かれ、第
3ソレノイドバルブ68がOFFで、該シフトバルブ6
5のスプールが左側に位置するときにコーストクラッチ
ライン123に連通する。このコーストクラッチライン
123は、コーストレデューシングバルブ76及びワン
ウェイオリフィス77を介してコーストクラッチ42に
至る。したがって、D,S,Lレンジで第3ソレノイド
バルブ68がOFFのとき、すなわちD,Sレンジの3
速及びLレンジの2速でコーストクラッチ42が締結さ
れる。
【0034】一方、D,Sレンジでメインライン110
に連通する第2出力ライン112は、2−3シフトバル
ブ64に導かれている。そして、該ライン112は、第
2ソレノイドバルブ67がOFFで、2−3シフトバル
ブ64のスプールが左側に位置するときに3−4クラッ
チライン124に連通する。このライン124は、さら
にワンウェイオリフィス78を介して3−4クラッチ4
3に至っている。したがって、D,Sレンジで第2ソレ
ノイドバルブ67がOFFのとき、すなわちDレンジの
3,4速、及びSレンジの3,4速で3−4クラッチ4
3が締結されることになる。なお、上記3−4クラッチ
ライン124の分岐ライン125には、3−4クラッチ
43の締結時の緩衝用のアキュムレータ79が接続され
ている。
【0035】ここで、上記3−4クラッチライン124
から分岐されたライン126は3−4シフトバルブ65
に導かれ、第3ソレノイドバルブ68がOFFで、該シ
フトバルブ65のスプールが左側に位置するときにサー
ボピストン45aのリリースポート45cに通じるサー
ボリリースライン127に連通する。したがって、D,
Sレンジで第2,第3ソレノイドバルブ67,68がと
もにOFFのとき、すなわちDレンジの3速及びSレン
ジの3速で、サーボピストン45aのリリースポート4
5cにサーボリリース圧が導入され、2−4ブレーキ4
5が解放される。
【0036】また、マニュアルバルブ62においてLレ
ンジでメインライン110に連通する第3出力ライン1
13は、ローレデューシングバルブ80を介して設けら
れたライン151、ワンウェイオリフィス81、ボール
バルブ82及びライン128を経て1−2シフトバルブ
63に導かれている。そして、このライン128は、第
1ソレノイドバルブ66がOFFで、1−2シフトバル
ブ63のスプールが左側に位置するときにローリバース
ブレーキ46に通じるローリバースブレーキライン12
9に連通する。したがって、Lレンジで第1ソレノイド
バルブ66がOFFのとき、すなわちLレンジの1速で
ローリバースブレーキ46が締結される。
【0037】さらに、Rレンジでメインライン110に
連通する第4出力ライン114は、該ライン114から
分岐されたライン130、ワンウェイオリフィス83、
上記ボールバルブ82及びライン128を介して1−2
シフトバルブ63に導かれ、第1ソレノイドバルブ66
がOFFで該バルブ63のスプールが左側に位置すると
きに上記ローリバースブレーキライン129に連通す
る。また、上記第4出力ライン114は、リバースクラ
ッチライン131となって、リバースクラッチ44に至
っている。したがって、Rレンジでは、第1ソレノイド
バルブ66がOFFのときにローリバースブレーキ46
が締結される一方、リバースクラッチ44が常に締結さ
れることになる。なお、上記ワンウェイオリフィス83
とボールバルブ82との間において上記ライン130か
ら分岐されたライン132には、リバースクラッチ締結
時の緩衝用のアキュムレータ84が接続されている。
【0038】また、この油圧制御回路60には、図1に
示すトルクコンバータ20内のロックアップクラッチ2
6を作動させるためのロックアップシフトバルブ85
と、該ロックアップシフトバルブ85を介して上記トル
クコンバータ20へ供給される油圧を調整するロックア
ップコントロールバルブ86とが備えられている。
【0039】このロックアップコントロールバルブ86
の一端のパイロットポート86aには、メインライン1
10からソレノイドレデューシングバルブ87を介して
導かれたパイロットライン133が接続されていると共
に、このパイロットライン133には第1デューティソ
レノイドバルブ88が設けられている。
【0040】一方、上記ロックアップシフトバルブ85
には、レギュレータバルブ61からリリーフバルブ89
を介して導かれたトルクコンバータライン135が接続
されていると共に、該シフトバルブ85の一端に設けら
れたパイロットポート85aには、ライン115を介し
てメインライン110に通じるパイロットライン117
が接続されている。そして、このライン117にロック
アップ用ソレノイドバルブ90が設けられ、該ソレノイ
ドバルブ90がOFFのときにロックアップシフトバル
ブ85のスプールが左側に位置することにより、上記ト
ルクコンバータライン135がトルクコンバータ20内
のロックアップクラッチ解放室26bに通じるロックア
ップ解放ライン136に連通し、これによりロックアッ
プクラッチ26が完全解放されてコンバータ状態とな
る。
【0041】一方、上記ソレノイドバルブ90がONと
なってロックアップシフトバルブ85のスプールが右側
へ移動すれば、上記トルクコンバータライン135がロ
ックアップクラッチ締結室26aに通じるロックアップ
締結ライン137に連通する一方において、上記ロック
アップ解放ライン136がライン138を介してロック
アップコントロールバルブ86に連通する。そして、上
記パイロットライン133からロックアップコントロー
ルバルブ86の一端のパイロットポート86aに導入さ
れるパイロット圧を上記第1デューティソレノイドバル
ブ88によって調整することにより、ロックアップ締結
ライン137を介して導かれる締結圧とロックアップ解
放ライン136を介して導かれる解放圧との差圧が制御
されて、ロックアップクラッチ26が完全締結状態もし
くは所定のスリップ状態に制御される。
【0042】ここで、上記ロックアップコントロールバ
ルブ86のスプリング側の一端に設けられた制御室86
bには、第3出力ライン113上に設置されたローレデ
ューシングバルブ80から導かれたライン160が接続
されていると共に、該ローレデューシングバルブ80の
一端に設けられた制御ポート80aには、後述するタイ
ミングバルブ94のパイロットポート94aに導かれて
いるライン146から分岐されたライン150が接続さ
れている。
【0043】また、コーストクラッチライン123を介
してコーストクラッチ42に通じるコーストレデューシ
ングバルブ76には、下流の油圧(コーストクラッチ
圧)がスプールの一端にフィードバック入力されるよう
になっている。一方、ライン圧制御用の第2デューティ
ソレノイドバルブ91の作動によってエンジン負荷に応
じたスロットルモデュレータ圧を発生させ、これをレギ
ュレータバルブ61に供給するスロットルモデュレータ
バルブ92から、上記スロットルモデュレータ圧がライ
ン139を介して上記レデューシングバルブ76におけ
るスプールの他端に導入される。そして、このコースト
レデューシングバルブ76の中間部分に接続されたライ
ン140が2−3シフトバルブ64に導かれると共に、
第2ソレノイドバルブ67がONで、該シフトバルブ6
4のスプールが右側に位置するときにメインライン11
0に通じるライン141に上記ライン140が連通す
る。したがって、ライン圧が上記スロットルモデュレー
タ圧とともにスプールを図面上の右方に付勢するように
作用することになる。これにより、上記第2ソレノイド
バルブ67がONとなるLレンジの2速でコーストクラ
ッチ圧が増圧されて、コーストクラッチ42の分担トル
クが大きくなる。一方、上記第2ソレノイドバルブ67
がOFFしたときには、上記2−3シフトバルブ64の
スプールが左側に移動することになって、上記ライン1
40とライン141との連通状態が遮断される。これに
より、上記第2ソレノイドバルブ67がOFFとなる
D,Sレンジの3速におけるコーストクラッチ圧の増圧
状態が抑制されて、コーストクラッチ42の分担トルク
が小さくなる。
【0044】以上の構成に加えて、この油圧制御回路6
0には、各変速時における油圧の給排タイミングの調整
用として、2−3バイパスバルブ93とタイミングバル
ブ94とが備えられている。
【0045】このうち2−3バイパスバルブ93は、3
−4クラッチライン124に設けられたワンウェイオリ
フィス78をバイパスするバイパスライン142上に設
けられていると共に、上記3−4クラッチライン124
のワンウェイオリフィス78より下流の油圧(3−4ク
ラッチ圧)がスプールの一端に導入される。また、該バ
イパスバルブ93におけるスプールの他端には、上記ラ
イン139から分岐されたライン143を介して、上記
スロットルモデュレータバルブ92によって発生される
スロットルモデュレータ圧が導入される。そして、3−
4クラッチ圧が所定圧以上に上昇してスプールが左側に
移動したときに、上記バイパスライン142を遮断する
ようになっている。したがって、3−4クラッチ圧は、
供給開始時にはバイパスライン142を通って速やかに
供給されるが、その後ワンウェイオリフィス78によっ
て供給が緩やかになり、このようにして2−3シフトア
ップ変速時における3−4クラッチ43の締結タイミン
グが調整され、またそのタイミングがエンジンのスロッ
トル開度に応じて変更されることになる。ここで、上記
スロットルモデュレータ圧をレギュレータバルブ61に
供給するライン144には、該油圧の供給時における緩
衝用のアキュムレータ95が設置されている。
【0046】一方、上記タイミングバルブ94は、1−
2シフトバルブ63から導かれたサーボアプライライン
121上のワンウェイオリフィス73及び排圧コントロ
ールバルブ74をバイパスするバイパスライン145上
に設置されている。そして、スプールの一端に設けられ
たパイロットポート94aにはメインライン110に通
じるライン115から分岐されたパイロットライン14
6が導かれていると共に、該ライン146にバイパス制
御用のソレノイドバルブ(以下、バイパス制御用ソレノ
イドバルブという)96が設けられている。ここで、ラ
イン146において該バイパス制御用ソレノイドバルブ
96の下流側で分岐されたライン150が上記ローレデ
ューシングバルブ80の一端に設けられた制御ポート8
0aに接続されている。
【0047】一方、上記2−3シフトバルブ64には、
スプールが図面上の右側に位置したときに3−4クラッ
チライン124に連通するドレンポート64bが設けら
れていると共に、このドレンポート64bに接続された
第1ドレンライン147上に第1オリフィス97が設け
られている。そして、この第1オリフィス97よりも上
流側で上記第1ドレンライン147から分岐された第2
ドレンライン148が、第2オリフィス98を介して上
記タイミングバルブ94に導かれていると共に、該バル
ブ94のスプールが図面上の右側に位置したときに、上
記第2ドレンライン148が該バルブ94に設けられた
ドレンポート94bに連通する。つまり、第2ソレノイ
ドバルブ67をONして2−3シフトバルブ64のスプ
ールを図面上の右側に位置させたときには、3−4クラ
ッチ43に通じる3−4クラッチライン124が第1ド
レンライン147に連通する。したがって、3−4クラ
ッチ圧は第1ドレンライン147上の第1オリフィス9
7の絞り作用により緩やかに排圧されることになる。一
方、この状態でバイパス制御用ソレノイドバルブ96を
ONしてタイミングバルブ94のスプールを図面上の右
側に移動させたときには、上記第1ドレンライン147
が第2ドレンライン148を介してタイミングバルブ9
4のドレンポート94bに連通することになるので、上
記3−4クラッチ圧は急速に排圧されることになる。
【0048】次に、図4に基づき、上記油圧制御回路に
おける本発明の特徴部分について説明する。
【0049】図4は、Dレンジ(もしくはSレンジ)で
の2速における各バルブの状態を図示している。この状
態では、第1ソレノイドバルブ66がONで1−2シフ
トバルブ63のスプールは図面上右側に位置する。従っ
て、ライン111はライン121に連通して、2−4ブ
レーキ(サーボピストン)45のアプライポート45b
にサーボアプライ圧が供給されて該2−4ブレーキ45
が締結された状態にある。
【0050】また、ロックアップ用ソレノイドバルブ9
0は、このときOFFの状態にあってロックアップシフ
トバルブ85のスプールが左側に位置することにより、
コンバータライン135がロックアップ解放ライン13
6に連通してコンバータライン圧がロックアップクラッ
チ26の解放室26bに供給され、ロックアップクラッ
チ26は完全に開放された状態(コンバータ状態)にあ
る。
【0051】そして、この2速の状態から1速にシフト
ダウン変速するときは、上記第1ソレノイドバルブ66
がOFFとなって、1−2シフトバルブ63のパイロッ
トポート63aにライン115を介して制御圧が導入さ
れ、該シフトバルブ63のスプールは図面上左側に移動
する。そのため、上記ライン121は1−2シフトバル
ブ63のドレンポート63bに連通するので、上記2−
4ブレーキ45のアプライポート45bからサーボアプ
ライ圧が排出されて該ブレーキ45が解放されることに
なる。
【0052】このとき、DレンジもしくはSレンジの1
速へのシフトダウンであれば、バイパス制御用ソレノイ
ドバルブ96がONとなってタイミングバルブ94の制
御ポート94aから制御圧が排出されて該バルブ94の
スプールが右側に位置することにより、該バルブ94を
挟んで設けられたバイパスライン145が連通し、それ
によってサーボアプライ圧は該バイパスライン145を
通ってライン121を介し、上記1−2シフトバルブ6
3のドレンポート63bから速やかに排出されることと
なる。つまり、DレンジもしくはSレンジでの2速から
1速へのシフトダウン変速は一般に加速時に行われるの
で、応答性が要求され、2−4ブレーキ45を速やかに
解放するためにサーボアプライ圧を速やかに排出するも
のである。そして、この1速への変速動作が完了すれば
上記バイパス制御用ソレノイドバルブ96がOFFとな
り、タイミングバルブ94の制御ポート94aに制御圧
が導入されて次の変速動作に備えることとなる。
【0053】一方、この1速へのシフトダウン変速がエ
ンジンブレーキを作動させるためのLレンジの1速への
シフトダウン変速である場合は、上記バイパス制御用ソ
レノイドバルブ96はOFFの状態に保持される。従っ
て、タイミングバルブ94の制御ポート94aに制御圧
が供給されて、該バルブ94のスプールは図示するよう
に左側に位置した状態に保たれることとなり、上記バイ
パスライン145は該バルブ94によって遮断され、そ
れによりサーボアプライ圧はサーボアプライライン12
1及び該ライン上に設けられた排圧コントロールバルブ
74とワンウェイオリフィス73とを介して1−2シフ
トバルブ63のドレンポート63bに導かれ、2−4ブ
レーキ45が徐々に解放されることとなる。
【0054】そして、上記のようにバイパス制御用ソレ
ノイドバルブ96がOFFとされているときは、メイン
ライン110からライン115を介して導かれるライン
圧がライン146を介してタイミングバルブ94の制御
ポート94aに制御圧として供給されると同時に、該ラ
イン146から分岐されたライン150を介してローレ
デューシングバルブ80の一端(図4では右端)に設け
られた制御ポート80aにも供給されている。
【0055】このローレデューシングバルブ80は、上
記制御ポート80aに供給される上記制御圧と、該制御
圧とは逆方向(図4では右方向)にスプールを付勢する
スプリング力との釣り合いによって第3出力ライン11
3から導入される作動圧を調整し、ライン151に出力
する。そして、この調整された作動圧が、ボールバルブ
82およびライン128を経て1−2シフトバルブ63
に供給されるが、この時点では該シフトバルブ63のス
プールは既に左側に移動しているので、上記ライン12
8はライン129に連通し、その結果上記の作動圧はラ
イン129を介してローリバースブレーキ46に供給さ
れることとなる。
【0056】これによりローリバースブレーキ46が締
結されて、エンジンブレーキが作動するLレンジの1速
にシフトダウン変速されるが、上記に説明したように、
ローリバースブレーキ46に供給される締結圧は、ロー
レデューシングバルブ80によって、該バルブ80の制
御ポート80aに供給されている制御圧に応じた油圧に
調整される。また、このとき上記制御ポート80aに
は、レギュレータバルブ61により調整されたライン圧
がライン110、ライン115およびライン150を介
して制御圧として供給されているので、ローリバースブ
レーキ46に対する締結圧は上記レギュレータバルブ6
1により調整されたライン圧に応じた油圧に設定される
こととなる。
【0057】そして、そのライン圧は、上記に説明した
ように、ライン圧制御用の第2デューティソレノイドバ
ルブ91のデューティ率に応じてスロットルモデュレー
タバルブ92により生成されたスロットルモデュレータ
圧が、ライン144を介してレギュレータバルブ61に
供給されることによって調整されるので、結局、上記ロ
ーリバースブレーキ46に供給される締結圧は、この第
2デューティソレノイドバルブ91の制御によって電気
的に制御されることとなる。
【0058】次に、図3に示すコントローラ200が行
うバイパス制御用ソレノイドバルブ96および第2デュ
ーティソレノイドバルブ91に対する制御を図5〜図9
を用いて具体的に説明する。
【0059】まず図5に基づいて、コントローラ200
によるバイパス制御用ソレノイドバルブ96に対する制
御を説明すると、ステップS1で、1速へのダウンシフ
ト変速か否かを判定し、YESであれば、さらにステッ
プS2で、Lレンジの1速へのダウンシフト変速か否か
を判定する。そして、Lレンジの1速へのダウンシフト
変速であれば、ステップS3で、バイパス制御用ソレノ
イドバルブ96をOFFとする。これにより、タイミン
グバルブ94がバイパスライン145を遮断する結果、
サーボアプライ圧はアプライポート45bから徐々に排
出され、2−4ブレーキ45が徐々に解放されることと
なる。
【0060】一方、ステップS2で、Lレンジの1速へ
のダウンシフト変速でないと判定されるときは、バイパ
ス制御用ソレノイドバルブ96を一定時間(t)だけO
Nとするのであるが、まずステップS4において、該バ
ルブ96をONとするタイマー値(t)を読み込む。こ
のタイマー値(t)は、例えば図6に示すように、油温
に基づいて予め設定された値であって、作動油の油温を
検出する油温センサ205からコントローラ200に入
力される油温信号を、図6に示す油温マップに当てはめ
ることにより得られる値である。該マップから明らかな
ように、油温が高くなるに従って、上記バルブ96をO
Nとするタイマー値(t)が小さくなるように設定され
ている。
【0061】そして、次のステップS5で、上記一定時
間(t)だけバイパス制御用ソレノイドバルブ96をO
Nとすることにより、バイパスライン145が連通し、
その結果サーボアプライ圧は速やかに排出されることと
なって、2−4ブレーキ45が速やかに解放される。こ
のとき、作動油の温度が高い程、その流動性が増大して
作動油の排出スピードが低温時に比べて大きくなるの
で、図6に示すように、油温が高いとき程、バイパス制
御用ソレノイドバルブ96をONとする時間を短く設定
することにより、アプライポート45bからのサーボア
プライ圧の排出量が調整され得ることとなる。その後、
この所定時間が終了すれば、上記ソレノイドバルブ96
がOFFとなって、次の変速動作に備えることとなる。
【0062】次に、図7に基づいて、コントローラ20
0による第2デューティソレノイドバルブ91に対する
制御を説明すると、まずステップS1で、Lレンジの1
速への変速中か否かを判定し、NOであればローリバー
スブレーキ46に供給する締結圧の調整を行わないの
で、ステップS2において、通常時におけるライン圧
(PL)を読み込む。ここにおいて、通常時におけるラ
イン圧とは、予め例えばスロットル開度、車速またはタ
ービン回転数などに応じて設定されたマップに基づき、
コントローラ200に入力されるスロットル開度センサ
202からの信号、車速センサ201からの信号、ター
ビン回転数センサ204からの信号などを当てはめて読
み込まれるものである。
【0063】一方、Lレンジの1速への変速中であれ
ば、ローリバースブレーキ46に供給する締結圧の調整
を行うこととなる。そのときは、ステップS3におい
て、さらにスロットル開度θが所定値θo以下か否かを
判定する。ここに、該所定値θoは、全閉もしくはほぼ
全閉に対応する開度である。そして、スロットル開度θ
が所定値θo以下であるとき、すなわち、減速時であっ
てエンジンブレーキが要求されているときは、ステップ
S4において、変速時ライン圧マップ(A)を用いてラ
イン圧(PL)を読み込む。ここにおいて、上記変速時
ライン圧マップ(A)とは、例えば図8に示すように、
予め車速に基づいてライン圧を設定したマップで、当該
車両の車速を検出する車速センサ201からコントロー
ラ200に入力される車速信号を該マップに当てはめる
ことにより、Lレンジの1速への変速中で、かつスロッ
トル開度θが所定値θo以下の場合のライン圧を決定す
るものである。
【0064】図8に示すマップから明らかなように、車
速が大きくなる程、読み込まれるライン圧が高く設定さ
れている。したがって、車体慣性に基づくローリバース
ブレーキへの入力トルクの大きいときは、それに対応し
得るような油圧の高い棚圧が得られることとなり、締結
に要する時間が必要以上に延びることがない。一方、逆
に、車速が小さく、車体慣性に基づく入力トルクの小さ
いときは、棚圧も低く設定されているので、締結時のシ
ョックの発生が抑制されることとなる。
【0065】また、ステップS3において、スロットル
開度θが所定値θo以上であれば、ステップS5におい
て、変速時ライン圧マップ(B)を用いてライン圧(P
L)を読み込む。ここにおいて、上記変速時ライン圧マ
ップ(B)とは、例えば図9に示すように、予めスロッ
トル開度θに基づいてライン圧を設定したマップで、ス
ロットル開度を検出するスロットル開度センサ202か
らコントローラ200に入力されるスロットル開度信号
を該マップに当てはめることにより、Lレンジの1速へ
の変速中で、かつスロットル開度θが所定値θo以上の
場合、すなわち、当該変速がスロットルの踏込みに伴う
変速である場合のライン圧を決定するものである。
【0066】図9に示すマップにおいても、スロットル
開度θが大きくなる程、読み込まれるライン圧が高くな
るように設定されている。したがって、エンジン出力に
基づき、ローリバースブレーキへ入力されるトルクの大
小に応じて締結圧が可変制御され、その結果、締結に要
する時間の延長回避、締結時ショックの低減が達成され
ることとなる。
【0067】このようにして、ステップS2、ステップ
S4もしくはステップS5で読み込まれたライン圧(P
L)に基づき、次のステップS6において、第2デュー
ティソレノイドバルブ91のデューティ率を決定する。
このとき、レギュレータバルブ61の調整するライン圧
が各ステップS2、S4もしくはS5で読み込まれたラ
イン圧となるようにレギュレータバルブ61のスプール
の位置を制御するにあたり、ライン144を介して該バ
ルブ61に供給される制御圧としてのスロットルモデユ
レータ圧をスロットルモデユレータバルブ92によって
調整することとなるが、そのスロットルモデユレータ圧
の調整は、上記第2デューティソレノイドバルブ91の
デューティ率を、電気的に0%(例えば、完全OFF)
から100%(例えば、完全ON)の間で可変制御する
ことにより行われる。
【0068】以上のようにして、ローリバースブレーキ
に供給される締結圧の調整が車速もしくはスロットル開
度によって可変制御されることとなる。図10に、Lレ
ンジの1速への変速中におけるローリバースブレーキに
供給される締結圧の時間変化を示す。
【0069】例えば、ある車速もしくはスロットル開度
においては実線で示すように締結圧が変化し、このとき
棚圧が油圧Poにある場合に、これに対して車速もしく
はスロットル開度が大きくなると、上記図8もしくは図
9から明らかなように、読み込まれるライン圧が高くな
って棚圧が高圧側(油圧P1)に上昇する(二点鎖線で
示す)。一方、反対に車速もしくはスロットル開度が小
さくなると、ライン圧が低く読み込まれて棚圧は低圧側
(油圧P2)に下降する(二点鎖線で示す)こととな
る。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように、第1発明では、あ
る摩擦要素の締結時に供給される締結圧の調圧レベル
を、変速時の車速またはスロットル開度に応じて可変制
御するので、その変速時に当該摩擦要素に加わるトルク
の大きさに適した締結動作が行われ、変速ショックや変
速時間の延長が回避されると共に、その締結圧の調圧レ
ベルは、オイルポンプからの吐出圧を減圧調整する既存
のライン圧調整用のソレノイドバルブによって行われる
ので、新たなデユーティ制御装置等の部品を油圧回路に
追加する必要がない。
【0071】また、締結圧を供給するバルブ部材に対し
て、その可変制御のための制御圧を供給または排出する
ときは、既存の切換用ソレノイドバルブを用いて行うの
で、ここにおいても何ら新たな切換用バルブ等の部品を
設けることなく上記制御の実行が可能である。
【0072】そして、第2発明では、摩擦要素に供給さ
れる締結圧を可変制御する調圧機能と、ロックアップク
ラッチに対する締結圧を給排する切換機能とを一つのバ
ルブ部材によって行うので、この種の油圧制御回路の簡
素化を図ることができると共に、車両走行負荷の大きい
変速段で締結される摩擦要素に緻密に減圧調整された締
結圧を供給するので、適正な棚圧を供給することによる
上記第1発明で得られる効果がより一層増大する。
【0073】さらに、第3発明では、締結用油圧の可変
制御を行うとき、すなわち切換用ソレノイドバルブから
制御圧が供給されるときは、その切換用ソレノイドバル
ブによってON,OFF制御される既存のタイミングバ
ルブに制御圧が供給されるようになっており、それ以外
のときは制御圧のON,OFFにより本来のタイミング
バルブとしての独立した制御を行うことができ、各々独
立した制御が干渉し合うことなく円滑な制御の実行が可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例に係る自動変速機の骨子図である。
【図2】 実施例における自動変速機の油圧制御回路を
示す回路図である。
【図3】 図2の油圧制御回路における各バルブに対す
る制御システム図である。
【図4】 2−1変速中における油圧制御回路の要部の
拡大図である。
【図5】 実施例におけるバイパス制御用ソレノイドバ
ルブによる2−4ブレーキの解放制御を示すフローチャ
ート図である。
【図6】 該制御で用いるマップの説明図である。
【図7】 実施例における第2デューティソレノイドバ
ルブによるローリバースブレーキ圧の可変制御を示すフ
ローチャート図である。
【図8】 該制御で用いるマップの説明図である。
【図9】 同じく該制御で用いるマップの説明図であ
る。
【図10】 該実施例におけるローリバースブレーキ圧
の変化を示すタイムチャート図である。
【符号の説明】
26 ロックアップクラッチ 45 2−4ブレーキ(サーボピストン) 46 ローリバースブレーキ 63 1−2シフトバルブ 80 ローレデューシングバルブ 85 ロックアップシフトバルブ 86 ロックアップコントロールバルブ 91 第2デューティソレノイドバルブ 92 スロットルモデュレータバルブ 94 2−3タイミングバルブ 96 バイパス制御用ソレノイドバルブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高田 宏 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の変速時に締結される摩擦要素への
    締結用油圧を調整する自動変速機の油圧制御装置であっ
    て、油路の切換機能と上記摩擦要素に供給される油圧の
    調整機能とを有する第1のバルブ部材と、レギュレータ
    バルブによるライン圧の調圧レベルを任意に調整するラ
    イン圧調整用ソレノイドバルブと、該ソレノイドバルブ
    によって調整されたライン圧を第2のバルブ部材に制御
    圧として供給するか否かを切換える切換用ソレノイドバ
    ルブと、上記第2のバルブ部材への制御圧の供給用油路
    から分岐されて、該第2のバルブ部材へ制御圧が供給さ
    れるときはその制御圧を上記第1のバルブ部材の制御ポ
    ートに導く油路とが設けられている自動変速機の油圧制
    御装置。
  2. 【請求項2】 摩擦要素は、低変速段において締結され
    る摩擦要素であり、第1のバルブ部材は、ロックアップ
    クラッチに対する締結圧の給排を切換える切換機能と上
    記摩擦要素に供給される油圧の調整機能とを有すること
    を特徴とする請求項1に記載の自動変速機の油圧制御装
    置。
  3. 【請求項3】 第2のバルブ部材は、所定の変速時にラ
    イン圧調整用ソレノイドバルブで調整されたライン圧が
    制御圧として供給されるバルブ部材であり、他の変速時
    には締結圧の供給もしくは排出のタイミングを調整する
    タイミングバルブであることを特徴とする請求項1また
    は請求項2に記載の自動変速機の油圧制御装置。
JP25910493A 1993-09-21 1993-09-21 自動変速機の油圧制御装置 Expired - Fee Related JP3299011B2 (ja)

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