JP3496291B2 - 自動変速機の油圧制御装置 - Google Patents

自動変速機の油圧制御装置

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JP3496291B2
JP3496291B2 JP26124794A JP26124794A JP3496291B2 JP 3496291 B2 JP3496291 B2 JP 3496291B2 JP 26124794 A JP26124794 A JP 26124794A JP 26124794 A JP26124794 A JP 26124794A JP 3496291 B2 JP3496291 B2 JP 3496291B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は自動変速機の油圧制御
装置、特に締結時に棚圧状態を経由して作動圧が供給さ
れる摩擦要素を有する自動変速機の油圧制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車に搭載される自動変速機
は、エンジン出力が入力が入力されるトルクコンバータ
と、該コンバータで駆動される変速歯車機構とを組み合
わせ、この変速歯車機構の動力伝達経路をクラッチやブ
レーキなどの複数の摩擦要素の選択的作動により切り換
えて、所定の変速段に自動的に変速するように構成され
たものであるが、この種の自動変速機においては、上記
各摩擦要素の締結力が油圧に制御されるようになってい
る。その場合に、摩擦要素の締結時に供給される作動圧
を高くしすぎると、該摩擦要素が急激に締結されて過大
なショックが発生することになる。一方、締結ショック
を抑制するために摩擦要素に供給する作動圧を低くしす
ぎると、今度は締結時間が徒に長くなる。そこで、一般
に、この種の自動変速機においては、摩擦要素に対する
作動圧回路にオリフィスとアキュムレータとを設け、該
アキュムレータの蓄圧作用により中間の圧力状態である
棚圧状態を経由させて作動圧を立ち上げることにより、
締結ショックを抑制しつつ締結時間の短縮化が図られて
いる。そして、近年においては、デューティソレノイド
バルブやリニアソレノイドバルブなどの油圧制御手段を
電気的に制御することにより、摩擦要素に対する作動圧
を緻密に制御することも行われるようになっている(例
えば、特開平5−296328号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、デューティソ
レノイドバルブやリニアソレノイドバルブなどの電気的
に制御される油圧制御手段は、一般に低圧時における制
御性が悪く、しかも比較的小流量の作動油を対象とする
ものであることから、次のような問題を発生する可能性
がある。
【0004】つまり、この種の自動変速機においては、
例えば4速から3速へのマニュアルダウン変速時に所定
の摩擦要素を解放状態から締結状態に切り換えなければ
ならないことがある。その場合に、一般に各種制御用の
元圧となるライン圧はエンジン負荷などに対応して制御
されるようになっていることから、アクセルペダルを開
放した低負荷状態で行われるマニュアルダウン変速時に
は油圧制御手段に供給されるライン圧が低く、このため
摩擦要素に供給される作動圧が棚圧状態まで上昇する時
間が遅くなって、応答性が悪化することになるのであ
る。
【0005】この発明は、締結時に棚圧状態を経由して
作動圧が供給される摩擦要素を有する自動変速機におけ
る上記の問題に対処するもので、アキュムレータの蓄圧
作用に着目して、摩擦要素の締結時の応答性を改善する
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、本願の請求項
1に係る発明(以下、第1発明という)は、締結時に棚
圧状態を経由して作動圧が供給される摩擦要素を有する
自動変速機において、上記摩擦要素に対する作動圧回路
に接続されるアキュムレータと、該摩擦要素に上記作動
圧回路を介して作動圧が供給されるときに、上記アキュ
ムレータの接続状態を高圧油路に接続された状態から上
記作動圧回路に接続された状態に切り換える切換手段と
を設けたことを特徴とする。
【0007】そして、本願の請求項2に係る発明(以
下、第2発明という)は、上記第1発明における切換手
段を、エンジンの低負荷状態に摩擦要素に対して作動圧
回路を介して作動圧が供給されるときに、上記アキュム
レータの接続状態を高圧油路に接続された状態から上記
作動圧回路に接続された状態に切り換えるように構成し
たことを特徴とする。
【0008】また、本願の請求項3に係る発明(以下、
第3発明という)は、上記第1発明における切換手段
を、シフトダウン変速時に摩擦要素に対して作動圧回路
を介して作動圧が供給されるときに、上記アキュムレー
タの接続状態を高圧油路に接続された状態から上記作動
圧回路に接続された状態に切り換えるように構成したこ
とを特徴とする。
【0009】また、本願の請求項4に係る発明(以下、
第4発明という)は、上記第1発明における切換手段
を、N−D操作時に摩擦要素に対して作動圧回路を介し
て作動圧が供給されるときに、上記アキュムレータの接
続状態を高圧油路に接続された状態から上記作動圧回路
に接続された状態に切り換えるように構成したことを特
徴とする。
【0010】さらに、本願の請求項5に係る発明(以
下、第5発明という)は、上記第1、第2発明における
切換手段を、シフトダウン変速時とN−D操作時とで、
摩擦要素に対して作動圧回路を介して作動圧が供給され
るときに、上記アキュムレータの接続状態を高圧油路に
接続された状態から上記作動圧回路に接続された状態に
切り換えるように構成したことを特徴とする。
【0011】
【作用】上記の構成によれば次のような作用が得られ
る。
【0012】まず、第1発明によれば、摩擦要素に対し
て作動圧回路を介して作動圧が供給されるときに、アキ
ュムレータに蓄圧された高圧の作動油が作動圧回路を介
して摩擦要素の油圧室に供給されることになるので、該
油圧室ないし作動圧回路に作動油が充満するまでの時間
が短縮されて、該摩擦要素締結時の応答性が向上するこ
とになる。
【0013】そして、第2発明によれば、エンジンの低
負荷状態において摩擦要素に対して作動圧回路を介して
作動圧が供給されるときに、アキュムレータに蓄圧され
た高圧の作動油が作動圧回路を介して摩擦要素の油圧室
に供給されることになるので、ライン圧が低くても良好
な応答性が確保されることになる。
【0014】また、第3発明によれば、シフトダウン変
速時において摩擦要素に対して作動圧回路を介して作動
圧が供給されるときに、アキュムレータに蓄圧された高
圧の作動油が作動圧回路を介して摩擦要素の油圧室に供
給されることになるので、例えば車速の低下に伴って行
われるスケジュールダウン変速が過大なショックを生じ
させることなく短時間の間に終了することになる。
【0015】また、第4発明によれば、N−D操作時に
おいて摩擦要素に対して作動圧回路を介して作動圧が供
給されるときに、アキュムレータに蓄圧された高圧の作
動油が作動圧回路を介して摩擦要素の油圧室に供給され
ることになるので、当該摩擦要素が過大なショックを生
じさせることなく速やかに締結されることになる。
【0016】さらに、第5発明によれば、エンジンの低
負荷状態におけるシフトダウン変速時とN−D操作時と
で、摩擦要素に対して作動圧回路を介して作動圧が供給
されるときに、アキュムレータに蓄圧された高圧の作動
油が作動圧回路を介して摩擦要素の油圧室に供給される
ことになるので、例えばエンジンブレーキ用変速段への
マニュアルダウン時に摩擦要素の締結時間が短縮される
ことになって、良好なエンジンブレーキ性能が得られる
と共に、N−D操作時においても当該摩擦要素が過大な
ショックを生じさせることなく速やかに締結されること
になる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0018】まず、図1により本実施例に係る自動変速
機10の機械的構成を説明すると、この自動変速機10
は、主たる構成要素として、トルクコンバータ20と、
該コンバータ20の出力により駆動される変速歯車機構
30と、該機構30の動力伝達経路を切り換えるクラッ
チやブレーキなどの複数の摩擦要素41〜45及びワン
ウェイクラッチ46とを有し、これらによりD,S,L
レンジなどの前進走行レンジにおける1〜4速と、Rレ
ンジにおける後退速とが得られるようになっている。
【0019】上記トルクコンバータ20は、エンジン出
力軸1に連結されたケース21内に固設されたポンプ2
2と、該ポンプ22に対向状に配置されて該ポンプ22
により作動油を介して駆動されるタービン23と、該ポ
ンプ22とタービン23との間に介設されると共に変速
機ケース11にワンウェイクラッチ24を介して支持さ
れてトルク増大作用を行うステータ25と、上記ケース
21とタービン23との間に設けられて、該ケース21
を介してエンジン出力軸1とタービン23とを直結する
ロックアップクラッチ26とで構成されている。そし
て、上記タービン23の回転がタービンシャフト27を
介して変速歯車機構30側に出力されるようになってい
る。
【0020】ここで、このトルクコンバータ20の反エ
ンジン側には、該トルクコンバータ20のケース21を
介してエンジン出力軸1に駆動されるオイルポンプ12
が配置されている。
【0021】一方、上記変速歯車機構30は、それぞれ
サンギヤ31a,32aと、これらのサンギヤ31a,
32aに噛み合った複数のピニオン31b,32bと、
これらのピニオン31b,32bを支持するピニオンキ
ャリヤ31c,32cと、ピニオン31b,32bに噛
み合ったリングギヤ31d,32dとで構成される第
1、第2遊星歯車機構31,32を有する。
【0022】そして、上記タービンシャフト27と第1
遊星歯車機構31のサンギヤ31aとの間にフォワード
クラッチ41が、同じくタービンシャフト27と第2遊
星歯車機構32のサンギヤ32aとの間にリバースクラ
ッチ42が、またタービンシャフト27と第2遊星歯車
機構32のピニオンキャリヤ32cとの間に3−4クラ
ッチ43がそれぞれ介設されていると共に、第2遊星歯
車機構32のサンギヤ32aを固定する2−4ブレーキ
44が備えられている。
【0023】さらに、第1遊星歯車機構31のリングギ
ヤ31dと第2遊星歯車機構32のピニオンキャリヤ3
2cとが連結されて、これらと変速機ケース11との間
にローリバースブレーキ45とワンウエィクラッチ46
とが並列に配置されていると共に、第1遊星歯車機構3
1のピニオンキャリヤ31cと第2遊星歯車機構32の
リングギヤ32dとが連結されて、これらに出力ギヤ1
3が接続されている。そして、この出力ギヤ13の回転
が伝動ギヤ2,3,4及び差動機構5を介して左右の車
軸6,7に伝達されるようになっている。
【0024】ここで、上記各クラッチやブレーキなどの
摩擦要素41〜45及びワンウェイクラッチ46の作動
状態と変速段との関係をまとめると、次の表1に示すよ
うになる。
【0025】
【表1】 次に、図2により、上記各摩擦要素41〜45に設けら
れた油圧室に対して作動圧を給排する油圧制御回路50
について説明する。
【0026】ここで、上記各摩擦要素のうち、バンドブ
レーキでなる2−4ブレーキ44は作動圧が供給される
油圧室としてアプライ室44aとリリース室44bとを
有し、アプライ室44aのみに作動圧が供給されている
ときに該2−4ブレーキ44が締結され、リリース室4
4bのみに作動圧が供給されているとき、両室44a,
44bとも作動圧が供給されていないとき及び両室44
a,44bとも作動圧が供給されているときに、2−4
ブレーキ44が解放されるようになっている。また、そ
の他の摩擦要素41〜43,45は単一の油圧室を有
し、該油圧室に作動圧が供給されているときに当該摩擦
要素が締結されるようになっている。
【0027】この油圧制御回路50には、主たる構成要
素として、ライン圧を生成するレギュレータバルブ51
と、手動操作によってレンジを切り換えるためのマニュ
アルバルブ52と、変速段に応じて油路を切り換える第
1、第2シフトバルブ56,57と、これらのシフトバ
ルブ56,57を作動させるための第1、第2ON−O
FFソレノイドバルブ(以下、ON−OFFバルブと記
す)61,62と、各摩擦要素41〜45の油圧室に供
給される作動圧の生成、調整、排出などの制御を行う第
1〜第3デューティソレノイドバルブ(以下、デューテ
ィバルブという)66,67,68などが備えられてい
る。
【0028】ここで、上記ON−OFFバルブ61,6
2及びデューティバルブ66〜68はいずれも3方弁で
あって、上、下流側の油路を連通させた状態と、下流側
の油路をドレンさせた状態とが得られるようになってい
る。そして、後者の場合、上流側の油路が遮断されるの
で、ドレン状態で上流側からの作動油を徒に排出するこ
とがなく、オイルポンプ12の駆動ロスが低減される。
【0029】なお、ON−OFFバルブ61,62はO
Nのときに上、下流側の油路を連通させ、デューティバ
ルブ66〜68はOFFのときに上、下流側の油路を連
通させるようになっている。また、デューティバルブ6
6〜68は、デューティ制御、すなわちON,OFFを
短い周期で繰り返す制御により、上流側の油圧を元圧と
して、下流側に所定値に調整した油圧を生成するように
なっている。
【0030】上記レギュレータバルブ51は、図1に示
すオイルポンプ12から吐出された作動油の圧力を所定
のライン圧に調整する。そして、このライン圧は、メイ
ンライン100を介して上記マニュアルバルブ52に供
給されると共に、レデューシングバルブ71と第3デュ
ーティバルブ68とに制御元圧として供給され、さら
に、フォワードクラッチ41の締結時用のアキュムレー
タ72に背圧として供給される。
【0031】上記レデューシングバルブ71に供給され
たライン圧は、該バルブ71によって一定値に減圧され
た上で、ライン101,102を介して第1、第2ON
−OFFバルブ61,62に供給される。そして、第1
ON−OFFバルブ61がONのときには、さらにライ
ン103を介して第1シフトバルブ56の一端の制御ポ
ート56aにパイロット圧として供給されて、該シフト
バルブ56のスプールを図面上、右側に付勢する。ま
た、第2ON−OFFバルブ62がONのときには、上
記一定圧はさらにライン104を介して第2シフトバル
ブ57の一端の制御ポート57aに供給されて、該シフ
トバルブ57のスプールを図面上、左側に付勢する。
【0032】また、このレデューシングバルブ71から
の一定圧は、ライン105を介して上記レギュレータバ
ルブ51の調圧ポート51aにも供給される。その場合
に、この一定圧は、上記ライン105に備えられたリニ
アソレノイドバルブ69により例えばエンジン負荷など
に応じて調整され、したがって、レギュレータバルブ5
1によってライン圧がエンジン負荷などに応じて調整さ
れることになる。
【0033】一方、上記メインライン100からマニュ
アルバルブ52に供給されるライン圧は、D,S,Lの
各レンジでは前進ライン106に、Rレンジでは後退ラ
イン107にそれぞれ導入される。
【0034】上記前進ライン106は3つのライン11
1,112,113に分岐され、そのうち、第1のライ
ン111は第1デューティバルブ66に導かれて、該バ
ルブ66に制御元圧としてライン圧を供給する。また、
第2のライン112は第1シフトバルブ56にライン圧
を供給し、さらに、第3のライン113は第2シフトバ
ルブ57にライン圧を供給する。そして、この第3のラ
イン113は、第2シフトバルブ57のスプールが右側
に位置するときにライン114に連通して、第1シフト
バルブ56にライン圧を供給すると共に、該ライン11
4から分岐されたライン115を介して第2デューティ
バルブ67に制御元圧としてライン圧を供給する。
【0035】また、以上のようにして上流側から制御元
圧が供給される第1〜第3デューティバルブ66〜68
のうち、第1デューティバルブ66の下流側は、オリフ
ィス73が設けられたフォワードクラッチライン121
を介してフォワードクラッチ41の油圧室に導かれてい
ると共に、このフォワードクラッチライン121から分
岐されたライン122が第1シフトバルブ56に導かれ
ている。なお、上記フォワードクラッチライン121に
は、オリフィス73をバイパスするバイパスライン12
3が設けられ、該ライン123上に該ライン123を開
閉するバイパスバルブ74が設置されている。
【0036】さらに、第2デューティバルブ67の下流
側は、ライン124及びライン125に分岐されて、い
ずれも第1シフトバルブ56に導かれている。第3デュ
ーティバルブ68の下流側は、ライン126を介して第
2シフトバルブ57に導かれている。
【0037】一方、上記マニュアルバルブ52によりR
レンジでライン圧が導入される後退ライン107は第2
シフトバルブ57に導かれ、ライン圧を該第2シフトバ
ルブ57に供給する。なお、この後退ライン107は、
ライン127を介してレギュレータバルブ51の増圧ポ
ート51bにもライン圧を導き、Rレンジでライン圧を
前進レンジの場合より全般的に高い値に調整させるよう
になっている。
【0038】そして、以上のようにして、第1、第2シ
フトバルブ56,57に導かれた各ラインは、第1、第
2ON−OFFバルブ61,62のON,OFFに応じ
た第1、第2シフトバルブ56,57のスプールの位置
により、各摩擦要素の油圧室に選択的に接続されるよう
になっている。
【0039】さらに、この油圧制御回路50には、以上
の構成に加えて、図1に示すロックアップクラッチ26
を制御するためのロックアップシフトバルブ76が備え
られている。このロックアップシフトバルブ76には、
レギュレータバルブ51からリリーフバルブ77が設け
られたトルクコンバータライン131を介してトルクコ
ンバータ圧が供給されると共に、両端の第1、第2制御
ポート76a,76bには、第1、第2ON−OFFバ
ルブ61,62から導かれたライン132,133がそ
れぞれ接続されている。
【0040】そして、通常は、第1ON−OFFバルブ
61から第1制御ポート76aに導入されるパイロット
圧によってロックアップシフトバルブ76のスプールが
右側に位置することにより、上記トルクコンバータライ
ン131がロックアップクラッチ26のフロント室26
aに至るライン134に連通されて、トルクコンバータ
圧が該フロント室26aに導入されることにより、ロッ
クアップクラッチ26が解放された状態とされている。
【0041】また、第2ON−OFFバルブ62から第
2制御ポート76bにパイロット圧が導入されると、ス
プールが左側に移動することにより、上記トルクコンバ
ータライン131がロックアップクラッチ26のリヤ室
26bに至るライン135に連通されて、トルクコンバ
ータ圧が該リヤ室26bに導入されると共に、フロント
室26aに至るライン134はライン136及び第1シ
フトバルブ56を介して第2デューティバルブ67に通
じ、該第2デューティバルブ67によってフロント室2
6aの作動圧がドレンされる。これにより、該ロックア
ップクラッチ26が締結される。
【0042】ところで、当該自動変速機10には、図3
に示すように、油圧制御回路50における上記第1、第
2ON−FFバルブ61,62、第1〜第3デューティ
バルブ66〜68及びリニアソレノイドバルブ69を制
御するコントローラ150が備えられていると共に、こ
のコントローラ150には、当該車両の車速を検出する
車速センサ151からの信号、エンジン負荷を代表する
スロットル開度を検出するスロットル開度センサ152
からの信号、運転者によって選択されたシフト位置(レ
ンジ)を検出するシフト位置センサ153からの信号な
どが入力される。そして、コントローラ150は、これ
らのセンサ151〜153からの信号が示す当該車両な
いしエンジンの運転状態などに応じて上記各バルブ6
1,62,66〜69の作動を制御するようになってい
る。
【0043】次に、この第1、第2ON−FFバルブ6
1,62及び第1〜第3デューティバルブ66〜68の
作動状態と各摩擦要素41〜45の油圧室に対する作動
圧の給排状態の関係を変速段ごとに説明する。
【0044】ここで、第1、第2ON−FFバルブ6
1,62及び第1〜第3デューティバルブ66〜68の
各変速段ごとの作動状態の組合せ(ソレノイドパター
ン)は、次の表2に示すように設定されている。
【0045】なお、この表2中、(○)は、ON−OF
Fバルブ61,62についてはON、デューティバルブ
66〜68についてはOFFであって、いずれも、上流
側の油路を下流側の油路に連通させて元圧をそのまま下
流側に供給する状態を示す。また、(×)は、ON−O
FFバルブ61,62についてはOFF、デューティバ
ルブ66〜68についてはONであって、いずれも、上
流側の油路を遮断して、下流側の油路をドレンさせた状
態を示す。さらに、デューティバルブ66〜68につい
ての(duty)は、元圧をデューティ制御により所定
値に調整した上で下流側に供給する状態を示す。
【0046】
【表2】 まず、1速(Lレンジの1速を除く)においては、図4
に示すように、第1デューティバルブ66が前進ライン
106から分岐されたライン111からのライン圧をそ
のまま下流側のフォワードクラッチライン121に供給
する。したがって、ライン圧がフォワードクラッチ圧と
してフォワードクラッチ41の油圧室に供給され、該ク
ラッチ41が締結される。
【0047】ここで、上記フォワードクラッチ圧の供給
開始時において、フォワードクラッチライン121のオ
リフィス73より上流側の油圧が所定値以上に高まる
と、該オリフィス73に並列に設けられたバイパスバル
ブ74のスプールが左側に移動して、バイパスライン1
23を開通させる。したがって、フォワードクラッチ圧
は供給開始時にはオリフィス73を介して緩やかに、そ
の後バイパスバルブ74を介して速やかに供給されるこ
とになる。
【0048】また、この1速では、第1ON−OFFバ
ルブ61がその上、下流側を連通させて、ライン103
を介して第1シフトバルブ56の制御ポート56aにパ
イロット圧を供給することにより、該シフトバルブ56
のスプールが右側に位置して、上記フォワードクラッチ
ライン121から分岐されたライン122がアキュムレ
ータ72に通じるライン141に連通する。したがっ
て、N−D操作時などにおいてフォワードクラッチ41
が締結される場合には、このアキュムレータ72の作用
によって該クラッチ41が緩やかに締結され、上記オリ
フィス73の作用と相まってN−D操作時などにおける
ショックが低減されることになる。
【0049】次に、2速の状態では、図5に示すよう
に、第3デューティバルブ68がメインライン100か
らのライン圧を元圧として作動圧を生成する。一方、第
2ON−OFFバルブ62がライン104を介して第2
シフトバルブ57の制御ポート57aをドレンさせてい
ることにより、該シフトバルブ57のスプールが右側に
位置する。そのため、上記第3デューティバルブ68で
生成された作動圧が、ライン126、第2シフトバルブ
57及びサーボアプライライン142を介して、サーボ
アプライ圧として2−4ブレーキ44のアプライ室44
aに供給される。これにより、上記フォワードクラッチ
41に加えて2−4ブレーキ44が締結されることにな
る。
【0050】なお、表2に1速と2速の中間パターンと
して示すように、1−2変速時には、上記第3デューテ
ィバルブ68がサーボアプライ圧をデューティ制御によ
り生成して、2−4ブレーキ44の締結動作を円滑に行
わせる。そして、この第3デューティバルブ68は、2
速への変速後にライン圧をそのままサーボアプライ圧と
して供給するように動作する。
【0051】さらに、表2に2速と3速の中間パターン
としてソレノイドパターンを示す2−3変速時には、図
6に示すように、第2デューティバルブ67が、前進ラ
イン106からライン113、第2シフトバルブ57及
びライン114,115を介して供給されているライン
圧を元圧として作動圧を生成する。そして、この作動圧
はライン124,125を介して第1シフトバルブ56
に導かれると共に、これらのライン124,125は、
該シフトバルブ56のスプールが右側に位置することに
より、それぞれ2−4ブレーキ44のリリース室44b
に通じるサーボリリースライン143と3−4クラッチ
43の油圧室に通じる3−4クラッチライン144とに
連通する。
【0052】したがって、上記第2デューティバルブ6
7で生成される作動圧が2−4ブレーキ44のリリース
室44b及び3−4クラッチ43の油圧室にそれぞれサ
ーボリリース圧及び3−4クラッチ圧として供給され、
その結果、2速の状態に対して、2−4ブレーキ44が
解放される一方、3−4クラッチ43が締結されること
になる。
【0053】ここで、この2−3変速時には、表2に示
すように、上記第2デューティバルブ67がデューティ
制御によりサーボリリース圧及び3−4クラッチ圧を生
成すると共に、2速の状態で2−4ブレーキ44のアプ
ライ室44aにライン圧を供給していた第3デューティ
バルブ68もサーボアプライ圧をデューティ制御で調整
することにより、2−4ブレーキ44の解放動作と3−
4クラッチ43の締結動作が適切なタイミングで行われ
て、2−3変速時の変速ショックが抑制される。
【0054】そして、3速への変速終了後には、図7に
示すように、上記サーボリリース圧及び3−4クラッチ
圧を生成していた第2デューティバルブ67がその生成
を停止する一方、第1ON−OFFバルブ61がライン
103を介して第1シフトバルブ56の制御ポート56
aをドレンさせて、該シフトバルブ56のスプールを左
側に移動させることにより、2−4ブレーキ44のリリ
ース室44bには、フォワードクラッチライン121か
ら分岐されたライン122によりフォワードクラッチ圧
がサーボリリース圧として供給されることになる。
【0055】また、3−4クラッチ43の油圧室には、
前進ライン106からライン113及び第2シフトバル
ブ57を介して導かれたライン114により、第1シフ
トバルブ56を通ってライン圧が直接供給されることに
なる。そして、サーボアプライ圧を生成していた第3デ
ューティバルブ68もライン圧を直接アプライ室44a
に供給する状態となる。
【0056】なお、図6及び図7に示すように、3速の
状態では、3−4クラッチライン144から分岐された
ライン145により、第2シフトバルブ57の制御ポー
ト57aと反対側の端部のロックポート57bに3−4
クラッチ圧が導入され、これにより、該第2シフトバル
ブ57のスプールが右側の位置に固定される。これは、
3−4クラッチ43が締結される高変速段で、エンジン
ブレーキ用1速及び後退速で用いられるローリバースブ
レーキ45に作動圧が供給されることを確実に防止する
ためである。
【0057】さらに、4速では、図8に示すように、第
1デューティバルブ66が作動圧の生成を停止し、下流
側のフォワードクラッチライン121をドレン状態とす
る。この場合に、図7に示す変速後の3速で、第1ON
−OFFバルブ61が第1シフトバルブ56の制御ポー
ト56aをドレンさせて、スプールを左側に移動させて
いることにより、フォワードクラッチライン121とサ
ーボリリースライン143とがライン122を介して連
通された状態とされているから、1〜3速でフォワード
クラッチ圧を生成していた第1デューティバルブ66が
作動圧の生成を停止して下流側をドレン状態とすること
により、フォワードクラッチ圧とサーボリリース圧とが
該第1デューティバルブ66から同時にドレンされるこ
とになる。したがって、3速の状態に対して、フォワー
ドクラッチ41が解放されると共に、2−4ブレーキ4
4が再び締結されることになる。
【0058】なお、表2に3速と4速の中間パターンと
して示すように、3−4変速時に第1デューティバルブ
66及び第3デューティバルブ68がデューティ制御に
より作動圧を調整することにより、フォワードクラッチ
圧及びサーボリリース圧の排出タイミングと、その間に
おけるサーボアプライ圧の値とが適切に制御されて、3
−4変速時の変速ショックが抑制されるようになってい
る。
【0059】一方、Lレンジの1速では、図9に示すよ
うに、Dレンジなどの1速と同様に、第1デューティバ
ルブ66が前進ライン106及びライン111からのラ
イン圧をフォワードクラッチ圧としてフォワードクラッ
チライン121に供給することにより、フォワードクラ
ッチ41が締結される。
【0060】そして、これと同時に、第3デューティバ
ルブ68がメインライン100からのライン圧をライン
126に供給すると共に、第2ON−OFFバルブ62
が第2シフトバルブ57の制御ポート57aにパイロッ
ト圧を供給して、該シフトバルブ57のスプールを左側
に移動させることにより、上記第3デューティバルブ6
8からのライン圧がさらにローリバースブレーキライン
146に供給される。したがって、このLレンジの1速
では、フォワードクラッチ41に加えてローリバースブ
レーキ45が締結され、エンジンブレーキが作動する1
速が得られることになる。
【0061】なお、Lレンジの1速では、上記のよう
に、第2シフトバルブ57のスプールが左側に位置する
が、このとき、前進ライン106から分岐されたライン
113が該第2シフトバルブ57で遮断されて、ライン
114から第1シフトバルブ56及び第2デューティバ
ルブ67へのライン圧の供給が阻止される。これによ
り、Lレンジの1速で3−4クラッチ43への作動圧の
供給が防止されて、ローリバースブレーキ45と3−4
クラッチ43とが同時に締結されることによる変速歯車
機構30のインターロックが確実に回避されることにな
る。
【0062】さらに、Rレンジでは、図10に示すよう
に、上記Lレンジの1速と同様に、第3デューティバル
ブ68がメインライン100からのライン圧をライン1
26に供給すると共に、第2ON−OFFバルブ62か
ら第2シフトバルブ57の制御ポート57aにパイロッ
ト圧が供給されて、該シフトバルブ57のスプールが左
側に位置することにより、上記ライン圧がローリバース
ブレーキライン146に供給されてローリバースブレー
キ45が締結される。
【0063】また、図2に示すマニュアルバルブ52か
ら後退ライン107にライン圧が導入され、これが上記
第2シフトバルブ57を通ってリバースクラッチライン
147に供給されることにより、リバースクラッチ42
の油圧室に作動圧が供給される。したがって、Rレンジ
では、ローリバースブレーキ45とリバースクラッチ4
2とが締結されることになる。
【0064】なお、Rレンジでは前進ライン106にラ
イン圧が導入されないから、第1、第2デューティバル
ブ66,67の作動状態にかかわらず、フォワードクラ
ッチ41や3−4クラッチ43に作動圧が供給されるこ
とはない。
【0065】そして、この実施例においては、エンジン
がパワーオフの状態で行われる4−3変速は、実際には
次の表3に示す中間パターンを経由して行われるように
なっている。
【0066】
【表3】 すなわち、4速の状態においては、第1ON−OFFバ
ルブ61がOFF状態であることから、図8に示すよう
に、アキュムレータ72にライン圧が蓄圧されている。
そして、変速信号が発生したときに、表3の中間パター
ンに従って第1ON−OFFバルブ61が一時的にON
となる。したがって、第1シフトバルブ56のスプール
が、図11に示すように右側に移動することになって、
アキュムレータ72に蓄圧されていた高圧の作動油が、
ライン141,122及びフォワードクラッチライン1
21を充満しながらフォワードクラッチ41の油圧室に
供給されることになる。これにより、図12の符号aに
示すように、油圧ピストンの移動に起因する極低圧のス
トローク棚が形成されることになる。そして、ストロー
ク棚が終了する時点t1において、第1デューティバル
ブ66によってデューティ制御された作動油が、図13
に示すようにオリフィス73を通過してアキュムレータ
72からの作動油と合流した後、フォワードクラッチラ
イン121を介してフォワードクラッチ41の油圧室に
供給されることになる。その場合に、第1ON−OFF
バルブ61のON状態が持続されて、第1シフトバルブ
56のスプールが右側に位置していることから、作動油
を放出して空の状態となったアキュムレータ73の蓄圧
作用により、図12の符号bで示すように所定の棚圧が
形成されることになる。これにより、フォワードクラッ
チ41の締結時のショックが大幅に緩和されることにな
る。
【0067】なお、エンジンのパワーオン状態での4−
3変速は、前述の表2に示した3速と4速の中間パター
ンを経由して行われる。つまり、第1デューティバルブ
66及び第3デューティバルブ68がデューティ制御に
より作動圧を調整することにより、フォワードクラッチ
圧及びサーボリリース圧の排出タイミングと、その間に
おけるサーボアプライ圧の値とが適切に制御されて、4
−3変速時の変速ショックが抑制されることになる。
【0068】以上のように、この油圧制御回路50によ
れば、3つのデューティバルブ66〜68と、第1、第
2シフトバルブ56,57及び第1、第2ON−OFF
バルブ61,62とにより、前進用の4つの摩擦要素、
すなわちフォワードクラッチ41、2−4ブレーキ4
4、3−4クラッチ43及びローリバースブレーキ45
の合計5つの油圧室に供給される作動圧が制御されるこ
とになり、多数の油圧室に対する作動圧の制御が簡素な
構成で行われることになる。
【0069】そして、特に本実施例によれば、エンジン
のパワーオフ状態での4−3変速時においては、アキュ
ムレータ72に予め蓄圧された作動油がフォワードクラ
ッチ41に供給されることから、ストローク棚を生成す
る時間が短くなり、例えば車速の低下に伴って行われる
スケジュールダウン変速やマニュアルダウン変速が過大
なショックを生じさせることなく短時間の間に終了する
ことになる。
【0070】次に、本発明の第2実施例について説明す
る。なお、この実施例に係る変速歯車機構や摩擦要素な
どの構成は図1に示す第1実施例と共通していると共
に、油圧制御回路についても基本的には図2に示す第1
実施例と共通している。したがって、変更を要しないも
のについては同一の符号を用いて説明する。
【0071】この実施例に係る油圧制御回路50’は、
図14に示すように、メインライン100から分岐させ
たライン140を第1シフトバルブ56に接続すると共
に、該シフトバルブ56のスプールが左側に位置したと
きに、上記ライン140がアキュムレータ72に通じる
ライン141に連通するように構成した点で上記第1実
施例と異なっている。
【0072】このような構成によれば、次のような作用
が得られる。
【0073】すなわち、第1ON−OFFバルブ61が
OFFで第1シフトバルブ56のスプールが左側に位置
するときには、メインライン100から分岐したライン
140とアキュムレータ72に通じるライン141とが
連通することから、図14に示すNレンジの状態におい
てもメインライン100のライン圧がアキュムレータ7
2に蓄圧されることになる。
【0074】この状態において、レンジをDレンジに切
り換えたときには、ソレノイドパターンがNレンジのパ
ターンから前述の表2に示す1速パターンに切り換えら
れることになるのであるが、この実施例においては、次
の表4に示すように、中間第1、第2パターンを経由し
て1速パターンに切り換えられることになる。
【0075】
【表4】 まず、中間第1パターンにおいて第1ON−OFFバル
ブ61がONとされて、第1シフトバルブ56の制御ポ
ート56aにパイロット圧が供給される。したがって、
図15に示すように、第1シフトバルブ56のスプール
が右側に移動することになって、アキュムレータ72に
蓄圧されていた高圧の作動油が、ライン141,122
及びフォワードクラッチライン121を充満しながらフ
ォワードクラッチ41の油圧室に供給されることにな
る。そして、第1デューティバルブ66によってデュー
ティ制御された作動油が、オリフィス73を通過してア
キュムレータ72からの作動油と合流した後、フォワー
ドクラッチライン121を介してフォワードクラッチ4
1の油圧室に供給されることになる。その場合に、第1
ON−OFFバルブ61のON状態が持続されて、第1
シフトバルブ56のスプールが右側に位置していること
から、作動油を放出して空の状態となったアキュムレー
タ73の蓄圧作用により、所定の棚圧が形成されること
になって、フォワードクラッチ41の締結時のショック
が大幅に緩和されることになる。
【0076】その場合に、第2デューティバルブ67が
デューティ制御されることにより、該バルブ67で生成
された作動圧が2−4ブレーキ44のリリース室44b
及び3−4クラッチ43の油圧室にそれぞれサーボリリ
ース圧及び3−4クラッチ圧として供給されて、変速段
が過渡的に3速の状態となる。
【0077】そして、中間第2パターンにおいてサーボ
リリース圧及び3−4クラッチ圧を生成していた第2デ
ューティバルブ67が停止されることにより、3−4ク
ラッチ43が解放されて変速段が1速の状態になった
後、第1デューティバルブ66のデューティ制御が停止
されて、ライン圧がフォワードクラッチ圧としてフォワ
ードクラッチ41に供給されることになる。
【0078】なお、この第2実施例においても、エンジ
ンがパワーオフの状態における4−3変速時に、その変
速開始直後にアキュムレータ72に蓄圧された作動油が
フォワードクラッチ41の油圧室に供給されるようにな
っている。
【0079】したがって、この第2実施例によれば、例
えば車速の低下に伴って行われるスケジュールダウン変
速時やマニュアルダウン変速時にフォワードクラッチ4
1が過大なショックを生じさせることなく短時間の間に
締結されると共に、N−D操作時においてもフォワード
クラッチ41が過大なショックを生じさせることなく速
やかに締結されることになる。
【0080】なお、例えば図16に示すようにように、
マニュアルバルブからの前進ライン206と、フォワー
ドクラッチに至るフォワードクラッチライン221との
間に第1デューティバルブに変えて調圧バルブ301を
設置すると共に、この調圧バルブ301にデューティバ
ルブ302によって調整された圧力をパイロット圧とし
て供給するようにしたものについても、本発明の構成を
適用してもよく、また図17に示すように、マニュアル
バルブからの前進ライン206と、フォワードクラッチ
に至るフォワードクラッチライン221との間に第1デ
ューティバルブに変えてリニアソレノイドバルブ303
を設置したものについても、本発明の構成を適用するこ
とが可能である。
【0081】さらには、図18に示すように、マニュア
ルバルブからの前進ライン206と、フォワードクラッ
チに至るフォワードクラッチライン221との間に第1
デューティバルブに変えてシフトバルブ304を設置し
たものについても本発明の構成を適用することが可能で
ある。
【0082】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、摩擦要素
に対して作動圧回路を介して作動圧が供給されるとき
に、アキュムレータに蓄圧された高圧の作動油が作動圧
回路を介して摩擦要素の油圧室に供給されることになる
ので、該油圧室ないし作動圧回路に作動油が充満するま
での時間が短縮されて、該摩擦要素の締結時の応答性が
向上することになる。
【0083】そして、第2発明によれば、エンジンの低
負荷状態において摩擦要素に対して作動圧回路を介して
作動圧が供給されるときに、アキュムレータに蓄圧され
た高圧の作動油が作動圧回路を介して摩擦要素の油圧室
に供給されることになるので、ライン圧が低くても良好
な応答性が確保されることになる。
【0084】また、第3発明によれば、シフトダウン変
速時において摩擦要素に対して作動圧回路を介して作動
圧が供給されるときに、アキュムレータに蓄圧された高
圧の作動油が作動圧回路を介して摩擦要素の油圧室に供
給されることになるので、例えば車速の低下に伴って行
われるスケジュールダウン変速が過大なショックを生じ
させることなく短時間の間に終了することになる。
【0085】また、第4発明によれば、N−D操作時に
おいて摩擦要素に対して作動圧回路を介して作動圧が供
給されるときに、アキュムレータに蓄圧された高圧の作
動油が作動圧回路を介して摩擦要素の油圧室に供給され
ることになるので、当該摩擦要素が過大なショックを生
じさせることなく速やかに締結されることになる。
【0086】さらに、第5発明によれば、エンジンの低
負荷状態におけるシフトダウン変速時とN−D操作時と
で、摩擦要素に対して作動圧回路を介して作動圧が供給
されるときに、アキュムレータに蓄圧された高圧の作動
油が作動圧回路を介して摩擦要素の油圧室に供給される
ことになるので、例えばエンジンブレーキ用変速段への
マニュアルダウン時に摩擦要素の締結時間が短縮される
ことになって、良好なエンジンブレーキ性能が得られる
と共に、N−D操作時においても当該摩擦要素が過大な
ショックを生じさせることなく速やかに締結されること
になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例に係る自動変速機の機械的構成を示す
骨子図である。
【図2】 実施例に係る油圧制御回路の回路図である。
【図3】 図2の油圧制御回路における各ソレノイドバ
ルブに対する制御システム図である。
【図4】 図2の回路の1速の状態を示す要部拡大回路
図である。
【図5】 同回路の2速の状態を示す要部拡大回路図で
ある。
【図6】 同回路の2−3変速時の状態を示す要部拡大
回路図である。
【図7】 同回路の3速の状態を示す要部拡大回路図で
ある。
【図8】 同回路の4速の状態を示す要部拡大回路図で
ある。
【図9】 同回路のLレンジ1速の状態を示す要部拡大
回路図である。
【図10】 同回路の後退速の状態を示す要部拡大回路
図である。
【図11】 同回路のパワーオフ状態における4−3変
速時の状態を示す要部拡大回路図である。
【図12】 同じく4−3変速時のフォワードクラッチ
圧の変化を示すタイムチャート図である。
【図13】 同回路のパワーオフ状態における4−3変
速時の状態を示す要部拡大回路図である。
【図14】 第2実施例に係る油圧回路のNレンジの状
態を示す要部拡大回路図である。
【図15】 同回路のN−D操作時の状態を示す要部拡
大回路図である。
【図16】 本発明の他の実施例に係る油圧制御回路の
要部を示すブロック図である。
【図17】 同じく本発明の他の実施例に係る油圧制御
回路の要部を示すブロック図である。
【図18】 同じく本発明の他の実施例に係る油圧制御
回路の要部を示すブロック図である。
【符号の説明】
10 自動変速機 41 フォワードクラッチ 56 第1シフトバルブ 61 第1ON−OFFバルブ 72 アキュムレータ 100 メインライン 106 前進ライン 112 前進ラインから分岐されたライン 121 フォワードクラッチライン 140 メインラインに通じるライン 150 コントローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 篠塚 浩 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−296328(JP,A) 特開 平5−209675(JP,A) 特開 昭62−233552(JP,A) 特開 平2−286961(JP,A) 特開 平4−366065(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 59/00 - 61/12 F16H 61/16 - 61/24 F16H 63/40 - 63/48

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 締結時に棚圧状態を経由して作動圧が供
    給される摩擦要素を有する自動変速機の油圧制御装置で
    あって、上記摩擦要素に対する作動圧回路に接続される
    アキュムレータと、該摩擦要素に上記作動圧回路を介し
    て作動圧が供給されるときに、上記アキュムレータの接
    続状態を高圧油路に接続された状態から上記作動圧回路
    に接続された状態に切り換える切換手段とが備えられて
    いることを特徴とする自動変速機の油圧制御装置。
  2. 【請求項2】 切換手段は、エンジンの低負荷状態に摩
    擦要素に対して作動圧回路を介して作動圧が供給される
    ときに、上記アキュムレータの接続状態を高圧油路に接
    続された状態から上記作動圧回路に接続された状態に切
    り換えるように構成されていることを特徴とする請求項
    1に記載の自動変速機の油圧制御装置。
  3. 【請求項3】 切換手段は、シフトダウン変速時に摩擦
    要素に対して作動圧回路を介して作動圧が供給されると
    きに、上記アキュムレータの接続状態を高圧油路に接続
    された状態から上記作動圧回路に接続された状態に切り
    換えるように構成されていることを特徴とする請求項1
    に記載の自動変速機の油圧制御装置。
  4. 【請求項4】 切換手段は、N−D操作時に摩擦要素に
    対して作動圧回路を介して作動圧が供給されるときに、
    上記アキュムレータの接続状態を高圧油路に接続された
    状態から上記作動圧回路に接続された状態に切り換える
    ように構成されていることを特徴とする請求項1に記載
    の自動変速機の油圧制御装置。
  5. 【請求項5】 切換手段は、シフトダウン変速時とN−
    D操作時とで、摩擦要素に対して作動圧回路を介して作
    動圧が供給されるときに、上記アキュムレータの接続状
    態を高圧油路に接続された状態から上記作動圧回路に接
    続された状態に切り換えるように構成されていることを
    特徴とする請求項1もしくは請求項2のいずれかに記載
    の自動変速機の油圧制御装置。
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