JPH0791437B2 - 成形用樹脂組生物 - Google Patents
成形用樹脂組生物Info
- Publication number
- JPH0791437B2 JPH0791437B2 JP19364289A JP19364289A JPH0791437B2 JP H0791437 B2 JPH0791437 B2 JP H0791437B2 JP 19364289 A JP19364289 A JP 19364289A JP 19364289 A JP19364289 A JP 19364289A JP H0791437 B2 JPH0791437 B2 JP H0791437B2
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- compound
- rubber
- compounds
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Description
【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、特定の構成を有するゴム強化樹脂組成物と飽
和ポリエステル樹脂からなる成形用樹脂組成物に関する
ものである。
和ポリエステル樹脂からなる成形用樹脂組成物に関する
ものである。
<従来の技術> ゴム強化スチレン系樹脂であるABS樹脂に対しポリテト
ラメチレンテレフタレート(PTMT)、ポリブチレンテレ
フタレート(PBT)やポリエチレンテレフタレート(PE
T)の飽和ポリエステル樹脂を配合することにより、耐
薬品性等に優れた組成物が得られることが従来から知ら
れている。(開50−3450、開61−183344、開61−20745
6)又、ABS樹脂として特定範囲の固有粘度を有する共重
合体とグラフト重合体からなる組成物を用いることによ
り、耐衝撃性、成形性、耐薬品性はもちろんのことウエ
ルド強度においても優れたABS樹脂−飽和ポリエステル
樹脂組成物が得られることも提案されている。(開59−
219362) しかしながら、いずれの組成物もABS樹脂単独に比べ耐
薬品性に優れるものの、耐衝撃性が充分でなく、より優
れた耐衝撃性が求められている。ABS樹脂の配合比率又
は組成物中のゴム含有量を増加させることにより耐衝撃
性を向上させることができるが反面剛性の低下をもたら
すといった問題がある。
ラメチレンテレフタレート(PTMT)、ポリブチレンテレ
フタレート(PBT)やポリエチレンテレフタレート(PE
T)の飽和ポリエステル樹脂を配合することにより、耐
薬品性等に優れた組成物が得られることが従来から知ら
れている。(開50−3450、開61−183344、開61−20745
6)又、ABS樹脂として特定範囲の固有粘度を有する共重
合体とグラフト重合体からなる組成物を用いることによ
り、耐衝撃性、成形性、耐薬品性はもちろんのことウエ
ルド強度においても優れたABS樹脂−飽和ポリエステル
樹脂組成物が得られることも提案されている。(開59−
219362) しかしながら、いずれの組成物もABS樹脂単独に比べ耐
薬品性に優れるものの、耐衝撃性が充分でなく、より優
れた耐衝撃性が求められている。ABS樹脂の配合比率又
は組成物中のゴム含有量を増加させることにより耐衝撃
性を向上させることができるが反面剛性の低下をもたら
すといった問題がある。
また、従来の組成物は、試験片の厚みによって耐衝撃性
が著しく相異する、すなわち試験片の厚みが薄い時には
高いアイゾット衝撃強度を示すものの厚い時には低い強
度を示すといった問題を有している。
が著しく相異する、すなわち試験片の厚みが薄い時には
高いアイゾット衝撃強度を示すものの厚い時には低い強
度を示すといった問題を有している。
<問題点を解決するための手段> 本発明者等は、ABS樹脂などのゴム強化樹脂(組成物)
と飽和ポリエステル樹脂とからなる組成物における上記
の問題点について鋭意検討した結果、少なくとも特定構
造のグラフト重合体二種からなるゴム強化樹脂組成物と
飽和ポリエステル樹脂とからなる組成物が、耐薬品性や
アイゾット衝撃強度に優れているのみならず衝撃強度の
厚み依存性が少ないといった特長を有していることを見
出し、本発明に到達したものである。
と飽和ポリエステル樹脂とからなる組成物における上記
の問題点について鋭意検討した結果、少なくとも特定構
造のグラフト重合体二種からなるゴム強化樹脂組成物と
飽和ポリエステル樹脂とからなる組成物が、耐薬品性や
アイゾット衝撃強度に優れているのみならず衝撃強度の
厚み依存性が少ないといった特長を有していることを見
出し、本発明に到達したものである。
すなわち、本発明は、ゴム強化樹脂組成物(A)50〜95
重量部と飽和ポリエステル樹脂(B)50〜5重量部とか
らなる組成物において、ゴム強化樹脂組成物(A)が以
下のグラフト重合体(A−1)10〜90重量%、グラフト
重合体(A−2)10〜90重量%、共重合体(A−3)0
〜80重量%から構成されることを特徴とする耐薬品性、
耐衝撃性に優れ、かつ衝撃強度の厚み依存性の少ない成
形用樹脂組成物を提供するものである。
重量部と飽和ポリエステル樹脂(B)50〜5重量部とか
らなる組成物において、ゴム強化樹脂組成物(A)が以
下のグラフト重合体(A−1)10〜90重量%、グラフト
重合体(A−2)10〜90重量%、共重合体(A−3)0
〜80重量%から構成されることを特徴とする耐薬品性、
耐衝撃性に優れ、かつ衝撃強度の厚み依存性の少ない成
形用樹脂組成物を提供するものである。
A−1: ゲル含有量が50重量%以上で、かつ重量平均粒子径が0.
05μ以上0.3μ未満であるゴム質重合体(A−1−)
の存在下、芳香族ビニル化合物(A−1−)とシアン
化ビニル化合物、不飽和カルボン酸アルキルエステル化
合物および他の共重合可能なビニル化合物のうち1種以
上の化合物(A−1−)を重合してなるグラフト率20
〜150重量%のグラフト重合体。
05μ以上0.3μ未満であるゴム質重合体(A−1−)
の存在下、芳香族ビニル化合物(A−1−)とシアン
化ビニル化合物、不飽和カルボン酸アルキルエステル化
合物および他の共重合可能なビニル化合物のうち1種以
上の化合物(A−1−)を重合してなるグラフト率20
〜150重量%のグラフト重合体。
A−2: 重量平均粒子径が0.3μ以上5μ以下であるゴム質重合
体(A−2−)の存在下、芳香族ビニル化合物(A−
2−)とシアン化ビニル化合物、不飽和カルボン酸ア
ルキルエステル化合物および他の共重合可能なビニル化
合物のうち1種以上の化合物(A−2−)を重合して
なるグラフト率20〜100重量%のグラフト重合体。
体(A−2−)の存在下、芳香族ビニル化合物(A−
2−)とシアン化ビニル化合物、不飽和カルボン酸ア
ルキルエステル化合物および他の共重合可能なビニル化
合物のうち1種以上の化合物(A−2−)を重合して
なるグラフト率20〜100重量%のグラフト重合体。
A−3: 芳香族ビニル化合物(A−3−)とシアン化ビニル化
合物、不飽和カルボン酸アルキルエステル化合物および
他の共重合可能なビニル化合物のうち1種以上の化合物
(A−3−)を重合してなる共重合体。
合物、不飽和カルボン酸アルキルエステル化合物および
他の共重合可能なビニル化合物のうち1種以上の化合物
(A−3−)を重合してなる共重合体。
以下に本発明について詳細に説明する。
本発明の成形用樹脂組成物を構成するゴム強化樹脂組成
物(A)は、以下のとおり、構造の異なるグラフト重合
体A−1及びA−2又はそれらグラフト重合体2種と共
重合体からなる組成物である。
物(A)は、以下のとおり、構造の異なるグラフト重合
体A−1及びA−2又はそれらグラフト重合体2種と共
重合体からなる組成物である。
グラフト重合体A−1 グラフト重合体A−1を構成するゴム質重合体として
は、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエンランダムま
たはブロック共重合体、水素化スチレン−ブタジエンラ
ンダムまたはブロック共重合体、アクリロニトリル−ブ
タジエン共重合体、ネオプレンゴム、クロロプレンゴ
ム、イソブチレンゴム、天然ゴム、エチレン−プロピレ
ンゴム、エチレン−プロピレン−非共役ジエンゴム、塩
素化ポリエチレン、塩素化エチレン−プロピレン−共役
ジエンゴム、アクリルゴム、エチレン−酢酸ビニル共重
合体、エチレン−(メタ)アクリル酸メチル、エチル、
プロピル、ブチル、グリシジルまたはジメチルアミノエ
チルなどの(メタ)アクリル酸エステル共重合体、エチ
レン−酢酸ビニル−メタクリル酸グリシジル共重合体、
エチレン−アクリル酸メチル−メタクリル酸グリシジル
共重合体などが挙げられる。これらは架橋物、未架橋
物、グラフト化物のいずれも使用でき、または2種以上
の混合物も使用することができる。
は、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエンランダムま
たはブロック共重合体、水素化スチレン−ブタジエンラ
ンダムまたはブロック共重合体、アクリロニトリル−ブ
タジエン共重合体、ネオプレンゴム、クロロプレンゴ
ム、イソブチレンゴム、天然ゴム、エチレン−プロピレ
ンゴム、エチレン−プロピレン−非共役ジエンゴム、塩
素化ポリエチレン、塩素化エチレン−プロピレン−共役
ジエンゴム、アクリルゴム、エチレン−酢酸ビニル共重
合体、エチレン−(メタ)アクリル酸メチル、エチル、
プロピル、ブチル、グリシジルまたはジメチルアミノエ
チルなどの(メタ)アクリル酸エステル共重合体、エチ
レン−酢酸ビニル−メタクリル酸グリシジル共重合体、
エチレン−アクリル酸メチル−メタクリル酸グリシジル
共重合体などが挙げられる。これらは架橋物、未架橋
物、グラフト化物のいずれも使用でき、または2種以上
の混合物も使用することができる。
特にブタジエン系重合体、エチレン−プロピレン系重合
体、アクリルゴムが好ましい。
体、アクリルゴムが好ましい。
グラフト重合体A−1に供されるゴム質重合体は、上述
の重合体のうちゲル含有量が50重量%以上であり、かつ
重量平均粒子径が0.05μ以上0.3μ未満である。ゲル含
有量が50重量%未満では、耐衝撃性に劣り、又、重量平
均粒子径が0.05μ未満又は0.3μ以上では衝撃強度の厚
み依存性が大きく、剛性に劣る。
の重合体のうちゲル含有量が50重量%以上であり、かつ
重量平均粒子径が0.05μ以上0.3μ未満である。ゲル含
有量が50重量%未満では、耐衝撃性に劣り、又、重量平
均粒子径が0.05μ未満又は0.3μ以上では衝撃強度の厚
み依存性が大きく、剛性に劣る。
グラフト重合体A−1を構成する芳香族ビニル化合物
(A−1−)としては、スチレン、α−メチルスチレ
ン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メ
チルスチレン、t−ブチルスチレン、α−メチルビニル
トルエン、ジメチルスチレン、クロルスチレン、ジクロ
ルスチレン、ブロムスチレン、ジブロムスチレン、ビニ
ルナフタレン等が挙げられ、1種以上用いることができ
る。特にスチレンが好ましい。
(A−1−)としては、スチレン、α−メチルスチレ
ン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メ
チルスチレン、t−ブチルスチレン、α−メチルビニル
トルエン、ジメチルスチレン、クロルスチレン、ジクロ
ルスチレン、ブロムスチレン、ジブロムスチレン、ビニ
ルナフタレン等が挙げられ、1種以上用いることができ
る。特にスチレンが好ましい。
又、芳香族ビニル化合物(A−1−)と共にグラフト
重合体A−1を構成する化合物(A−1−)は、シア
ン化ビニル化合物、不飽和カルボン酸アルキルエステル
化合物および他の共重合可能なビニル化合物からなる郡
より選択された1種以上の化合物である。特にシアン化
ビニル化合物が好ましい。
重合体A−1を構成する化合物(A−1−)は、シア
ン化ビニル化合物、不飽和カルボン酸アルキルエステル
化合物および他の共重合可能なビニル化合物からなる郡
より選択された1種以上の化合物である。特にシアン化
ビニル化合物が好ましい。
シアン化ビニル化合物としては、アクリロニトリル、メ
タクリロニトリル、フマロニトリル等が例示され、1種
以上用いることができる。特にアクリロニトリルが好ま
しい。不飽和カルボン酸アルキルエステル化合物として
は、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチル
アクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、メチ
ルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメ
タクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート等が
例示され、1種以上用いることができる。特にメチルメ
タクリレートが好ましい。他の共重合可能な化合物とし
ては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル
酸、イタコン酸およびそれらの無水物等の不飽和カルボ
ン酸化合物、マレイミド、N−フェニルマレイミド、N
−メチルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等
のマレイミド化合物等が例示され、1種以上用いること
ができる。
タクリロニトリル、フマロニトリル等が例示され、1種
以上用いることができる。特にアクリロニトリルが好ま
しい。不飽和カルボン酸アルキルエステル化合物として
は、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチル
アクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、メチ
ルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメ
タクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート等が
例示され、1種以上用いることができる。特にメチルメ
タクリレートが好ましい。他の共重合可能な化合物とし
ては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル
酸、イタコン酸およびそれらの無水物等の不飽和カルボ
ン酸化合物、マレイミド、N−フェニルマレイミド、N
−メチルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等
のマレイミド化合物等が例示され、1種以上用いること
ができる。
グラフト重合体A−1のグラフト率(ゴム質重合体重量
に対するゴム質重合体上にグラフト重合した化合物重
量)は、20〜150重量%である。かかる範囲外では衝撃
強度の厚み依存性が大きく実用上好ましくない。好まし
くは、30〜100重量%である。
に対するゴム質重合体上にグラフト重合した化合物重
量)は、20〜150重量%である。かかる範囲外では衝撃
強度の厚み依存性が大きく実用上好ましくない。好まし
くは、30〜100重量%である。
重合に供されるゴム質重合体(A−1−)、芳香族ビ
ニル化合物(A−1−)および化合物(A−1−)
の比率には特に制限はないが、好ましくはゴム質重合体
(A−1−)25〜70重量%、芳香族ビニル化合物20〜
50重量%および化合物5〜40重量%である。
ニル化合物(A−1−)および化合物(A−1−)
の比率には特に制限はないが、好ましくはゴム質重合体
(A−1−)25〜70重量%、芳香族ビニル化合物20〜
50重量%および化合物5〜40重量%である。
グラフト重合体A−1の製造方法にも特に制限はなく、
乳化重合、懸濁重合、塊状重合、溶液重合等の公知の重
合方法を用いることができる。
乳化重合、懸濁重合、塊状重合、溶液重合等の公知の重
合方法を用いることができる。
グラフト重合体A−2 グラフト重合体A−2を構成するゴム質重合体として
は、“グラフト重合体A−1"の項にて述べられた各種重
合体が挙げられる。特にブタジエン系重合体、エチレン
−プロピレン系重合体、アクリルゴムが好ましい。
は、“グラフト重合体A−1"の項にて述べられた各種重
合体が挙げられる。特にブタジエン系重合体、エチレン
−プロピレン系重合体、アクリルゴムが好ましい。
グラフト重合体A−2に供されるゴム質重合体の重量平
均粒子径は0.3μ以上5μ以下である。かかる範囲外で
は耐衝撃性、剛性に劣る。
均粒子径は0.3μ以上5μ以下である。かかる範囲外で
は耐衝撃性、剛性に劣る。
グラフト重合体A−2を構成する芳香族ビニル化合物
(A−2−)ならびに化合物(A−2−)であるシ
アン化ビニル化合物、不飽和カルボン酸アルキルエステ
ル化合物、他の共重合可能なビニル化合物としては、い
ずれも“グラフト重合体A−1"の項にて述べられた各種
化合物が挙げられる。芳香族ビニル化合物(A−2−
)と共に用いられる化合物(A−2−)としては、
特にシアン化ビニル化合物が好ましい。
(A−2−)ならびに化合物(A−2−)であるシ
アン化ビニル化合物、不飽和カルボン酸アルキルエステ
ル化合物、他の共重合可能なビニル化合物としては、い
ずれも“グラフト重合体A−1"の項にて述べられた各種
化合物が挙げられる。芳香族ビニル化合物(A−2−
)と共に用いられる化合物(A−2−)としては、
特にシアン化ビニル化合物が好ましい。
グラフト重合体A−2のグラフト率(ゴム質重合体重量
に対するゴム質重合体上にグラフト重合した化合物重
量)は、20〜100重量%である。かかる範囲外では衝撃
強度の厚み依存性が大きく実用上好ましくない。好まし
くは、20〜65重量%である。
に対するゴム質重合体上にグラフト重合した化合物重
量)は、20〜100重量%である。かかる範囲外では衝撃
強度の厚み依存性が大きく実用上好ましくない。好まし
くは、20〜65重量%である。
重合に供されるゴム質重合体(A−2−)、芳香族ビ
ニル化合物(A−2−)および化合物(A−2−)
の比率には特に制限はないが、好ましくはゴム質重合体
30〜70重量%、芳香族ビニル化合物20〜50重量%および
化合物5〜40重量%である。
ニル化合物(A−2−)および化合物(A−2−)
の比率には特に制限はないが、好ましくはゴム質重合体
30〜70重量%、芳香族ビニル化合物20〜50重量%および
化合物5〜40重量%である。
グラフト重合体A−2の製造方法にも特に制限はなく、
乳化重合、懸濁重合、塊状重合、溶液重合等の公知の重
合方法を用いることができる。
乳化重合、懸濁重合、塊状重合、溶液重合等の公知の重
合方法を用いることができる。
共重合体A−3 共重合体A−3を構成する芳香族ビニル化合物(A−3
−)ならびに化合物(A−3−)であるシアン化ビ
ニル化合物、不飽和カルボン酸アルキルエステル化合
物、他の共重合可能なビニル化合物としては、いずれも
“グラフト重合体A−1"の項にて述べられた各種化合物
が挙げられる。芳香族ビニル化合物(A−3−)とし
てはスチレン、α−メチルスチレンが好ましく、特にα
−メチルスチレンが好ましい。
−)ならびに化合物(A−3−)であるシアン化ビ
ニル化合物、不飽和カルボン酸アルキルエステル化合
物、他の共重合可能なビニル化合物としては、いずれも
“グラフト重合体A−1"の項にて述べられた各種化合物
が挙げられる。芳香族ビニル化合物(A−3−)とし
てはスチレン、α−メチルスチレンが好ましく、特にα
−メチルスチレンが好ましい。
ビニル化合物(A−3−)としてはシアン化ビニル化
合物又はシアン化ビニル化合物と他のビニル化合物(特
にマレイミド化合物)が好ましい。
合物又はシアン化ビニル化合物と他のビニル化合物(特
にマレイミド化合物)が好ましい。
共重合体A−3の固有粘度(30℃、ジメチルホルムアミ
ド溶液)には何ら制限はないが、ウエルド強度、アイゾ
ット衝撃強度の面より0.35〜0.90であることが好まし
い。
ド溶液)には何ら制限はないが、ウエルド強度、アイゾ
ット衝撃強度の面より0.35〜0.90であることが好まし
い。
また、共重合体A−3の製造方法にも特に制限はなく、
乳化重合、懸濁重合、塊状重合、溶液重合等の公知の重
合方法を用いることができる。
乳化重合、懸濁重合、塊状重合、溶液重合等の公知の重
合方法を用いることができる。
ゴム強化樹脂組成物(A) ゴム強化樹脂組成物(A)は、上述のグラフト重合体
(A−1)10〜90重量%、グラフト重合体(A−2)10
〜90重量%、共重合体(A−3)0〜80重量%からなる
組成物である。
(A−1)10〜90重量%、グラフト重合体(A−2)10
〜90重量%、共重合体(A−3)0〜80重量%からなる
組成物である。
かかる範囲外では本発明の目的である衝撃強度の厚み依
存性の少ない成形用樹脂組成物を得ることができない。
存性の少ない成形用樹脂組成物を得ることができない。
飽和ポリエステル樹脂(B) 本発明の成形用樹脂組成物を構成する飽和ポリエステル
樹脂(B)としては、ポリテトラメチレンテレフタレー
ト、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフ
タレート、ポリエステルのハードセグメントとポリエー
テルのソフトセグメントを有するポリエステル−エーテ
ルブロックポリマー等があげられ、1,4ブタンジオール
とテレフタル酸あるいはテレフタル酸ジメチルとエチレ
ングリコール等から合成される。なお、これらは単独ま
たは2種以上混合していることができる。
樹脂(B)としては、ポリテトラメチレンテレフタレー
ト、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフ
タレート、ポリエステルのハードセグメントとポリエー
テルのソフトセグメントを有するポリエステル−エーテ
ルブロックポリマー等があげられ、1,4ブタンジオール
とテレフタル酸あるいはテレフタル酸ジメチルとエチレ
ングリコール等から合成される。なお、これらは単独ま
たは2種以上混合していることができる。
成形用樹脂組成物 本発明の組成物は上述のゴム強化樹脂組成物(A)50〜
95重量部と飽和ポリエステル樹脂(B)50〜5重量部よ
り構成される。かかる範囲外では耐薬品性又は耐衝撃性
に劣る。物性バランス面よりゴム強化樹脂組成物(A)
60〜90重量部、飽和ポリエステル樹脂(B)40〜10重量
部であることが好ましい。
95重量部と飽和ポリエステル樹脂(B)50〜5重量部よ
り構成される。かかる範囲外では耐薬品性又は耐衝撃性
に劣る。物性バランス面よりゴム強化樹脂組成物(A)
60〜90重量部、飽和ポリエステル樹脂(B)40〜10重量
部であることが好ましい。
また、組成物中のゴム質重合体含有量(グラフト重合体
A−1及びA−2からもたらさせるゴム質重合体の合計
量)には特に制限はないが、物性バランス面より5〜30
重量%であることが好ましい。
A−1及びA−2からもたらさせるゴム質重合体の合計
量)には特に制限はないが、物性バランス面より5〜30
重量%であることが好ましい。
ゴム強化樹脂組成物(A)と飽和ポリエステル樹脂
(B)との混合は、パウダー、ペレット等任意の形態
で、かつバンバリーミキサー、一軸又は二軸押出機等公
知の混合機を用いて行うことができる。ゴム強化樹脂組
成物(A)は、飽和ポリエステル樹脂(B)との混合前
にペレット化しておく必要はなく、グラフト重合体A−
1、A−2および共重合体A−3を独立した状態として
おき、飽和ポリエステル樹脂(B)との混合時に必要量
用いることもできる。
(B)との混合は、パウダー、ペレット等任意の形態
で、かつバンバリーミキサー、一軸又は二軸押出機等公
知の混合機を用いて行うことができる。ゴム強化樹脂組
成物(A)は、飽和ポリエステル樹脂(B)との混合前
にペレット化しておく必要はなく、グラフト重合体A−
1、A−2および共重合体A−3を独立した状態として
おき、飽和ポリエステル樹脂(B)との混合時に必要量
用いることもできる。
なお、本発明の成形用樹脂組成物に対して、必要に応じ
て酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、滑剤、可塑剤、帯
電防止剤、無機および有機系着色剤、難燃剤、表面光沢
改良剤、艶消し剤、無機および有機系充填剤などの各種
添加剤をはじめ、ポリアセタール、ポリカーボネート、
ポリアミド、ポリフェニレンオキサイド、などの他の樹
脂を配合することもできる。
て酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、滑剤、可塑剤、帯
電防止剤、無機および有機系着色剤、難燃剤、表面光沢
改良剤、艶消し剤、無機および有機系充填剤などの各種
添加剤をはじめ、ポリアセタール、ポリカーボネート、
ポリアミド、ポリフェニレンオキサイド、などの他の樹
脂を配合することもできる。
以下に本発明を実施例でもって説明するが、本発明はこ
れによって限定されるものではない。
れによって限定されるものではない。
なお、実施例で示した部数および%はすべて重量に基づ
くものである。
くものである。
実施例〜および比較例1〜7 表−1に示すポリブタジエンゴムラテックス、スチレ
ン、アクリロニトリルを用いて乳化重合し、各種グラフ
ト重合体を得た。重合温度、開始剤の種類や量、化合物
の添加方法などの重合条件を変えることによりグラフト
率を調節した。又、表−2に示すスチレン、α−メチル
スチレン、アクリロニトリル、N−フェニルマレイミド
を用いて乳化重合し、各種共重合体を得た。
ン、アクリロニトリルを用いて乳化重合し、各種グラフ
ト重合体を得た。重合温度、開始剤の種類や量、化合物
の添加方法などの重合条件を変えることによりグラフト
率を調節した。又、表−2に示すスチレン、α−メチル
スチレン、アクリロニトリル、N−フェニルマレイミド
を用いて乳化重合し、各種共重合体を得た。
重合後、塩化カルシウムにて塩析し、脱水、乾燥を経て
重合体を回収した。
重合体を回収した。
得られた各種重合体とポリブチレンテレフタレートとを
表−3に示す配合比率にて混合した後、一軸押出機にて
混練、造粒した。その後、5オンス射出成形機にて各種
試験片を成形し、試験に供した。
表−3に示す配合比率にて混合した後、一軸押出機にて
混練、造粒した。その後、5オンス射出成形機にて各種
試験片を成形し、試験に供した。
試験結果を表−3に示す。
−試験方法− (1) 耐薬品性 内径3.2mm、外径9.0mm、高さ25mmのボス部を中央に有す
る成形品(直径130mm、厚さ3mmの円板状)を射出成形機
により成形する。この成形品のボス部にJIS2種M4×12mm
のセルフタッピングネジと1mm厚のワッシャーを入れ、
トルク15kg・cmでねじ込んだ後、この成形品をブレーキ
フルードの中に完全に浸漬させ、常温で1時間放置す
る。その後成形品を取り出し、クラックの有無を判定す
る。“有:×、無:○” (2) 耐衝撃性(ノッチ付アイゾット) ASTM D−256、厚み:1/4インチ、 1/8インチ 温度:23℃ “kg・cm/cm" (3) 厚み依存性 1/4インチでのノッチ付アイゾット÷1/8インチでのノッ
チ付アイゾット×100 “%” (4) 剛性 ASTM D−790、厚み:1/4インチ 温度:23℃ “kg/cm2" <発明の効果> 従来公知のゴム強化樹脂/飽和ポリエステル樹脂系組成
物に比べ、特定構造のグラフト重合体2種から構成され
たゴム強化樹脂組成物を用いた飽和ポリエステル樹脂と
の組成物は、耐薬品性、耐衝撃性、剛性に優れると共に
衝撃強度の厚み依存性が小さいことより、従来の成形品
はもとより大型成形品への適用をも可能にするものであ
る。
る成形品(直径130mm、厚さ3mmの円板状)を射出成形機
により成形する。この成形品のボス部にJIS2種M4×12mm
のセルフタッピングネジと1mm厚のワッシャーを入れ、
トルク15kg・cmでねじ込んだ後、この成形品をブレーキ
フルードの中に完全に浸漬させ、常温で1時間放置す
る。その後成形品を取り出し、クラックの有無を判定す
る。“有:×、無:○” (2) 耐衝撃性(ノッチ付アイゾット) ASTM D−256、厚み:1/4インチ、 1/8インチ 温度:23℃ “kg・cm/cm" (3) 厚み依存性 1/4インチでのノッチ付アイゾット÷1/8インチでのノッ
チ付アイゾット×100 “%” (4) 剛性 ASTM D−790、厚み:1/4インチ 温度:23℃ “kg/cm2" <発明の効果> 従来公知のゴム強化樹脂/飽和ポリエステル樹脂系組成
物に比べ、特定構造のグラフト重合体2種から構成され
たゴム強化樹脂組成物を用いた飽和ポリエステル樹脂と
の組成物は、耐薬品性、耐衝撃性、剛性に優れると共に
衝撃強度の厚み依存性が小さいことより、従来の成形品
はもとより大型成形品への適用をも可能にするものであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−137350(JP,A) 特開 昭59−219362(JP,A) 特開 昭60−118733(JP,A) 特開 昭60−4545(JP,A) 特開 昭62−252451(JP,A) 特開 昭62−167348(JP,A) 特開 昭63−278957(JP,A) 特開 昭62−199645(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】ゴム強化樹脂組成物(A)50〜95重量部と
飽和ポリエステル樹脂(B)50〜5重量部とからなる組
成物においてゴム強化樹脂組成物(A)が以下のグラフ
ト重合体(A−1)10〜90重量%、グラフト重合体(A
−2)10〜90重量%、共重合体(A−3)0〜80重量%
から構成されることを特徴とする成形用樹脂組成物。 A−1: ゲル含有量が50重量%以上で、かつ重量平均粒子径が0.
05μ以上0.3μ未満であるゴム質重合体(A−1−)
の存在下、芳香族ビニル化合物(A−1−)とシアン
化ビニル化合物、不飽和カルボン酸アルキルエステル化
合物および他の共重合可能なビニル化合物のうち1種以
上の化合物(A−1−)を重合してなるグラフト率20
〜150重量%のグラフト重合体。 A−2: 重量平均粒子径が0.3μ以上5μ以下であるゴム質重合
体(A−2−)の存在下、芳香族ビニル化合物(A−
2−)とシアン化ビニル化合物、不飽和カルボン酸ア
ルキルエステル化合物および他の共重合可能なビニル化
合物のうち1種以上の化合物(A−2−)を重合して
なるグラフト率20〜100重量%のグラフト重合体。 A−3: 芳香族ビニル化合物(A−3−)とシアン化ビニル化
合物、不飽和カルボン酸アルキルエステル化合物および
他の共重合可能なビニル化合物のうち1種以上の化合物
(A−3−)を重合してなる共重合体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19364289A JPH0791437B2 (ja) | 1989-07-26 | 1989-07-26 | 成形用樹脂組生物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19364289A JPH0791437B2 (ja) | 1989-07-26 | 1989-07-26 | 成形用樹脂組生物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0356555A JPH0356555A (ja) | 1991-03-12 |
JPH0791437B2 true JPH0791437B2 (ja) | 1995-10-04 |
Family
ID=16311339
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19364289A Expired - Lifetime JPH0791437B2 (ja) | 1989-07-26 | 1989-07-26 | 成形用樹脂組生物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0791437B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4618692B2 (ja) * | 1998-10-29 | 2011-01-26 | ユーエムジー・エービーエス株式会社 | ゴム含有グラフト重合体及び熱可塑性樹脂組成物 |
DE10008420A1 (de) * | 2000-02-23 | 2001-08-30 | Bayer Ag | Polymerzusammensetzungen mit verbesserter Eigenschaftskonstanz |
JP4346956B2 (ja) * | 2003-05-22 | 2009-10-21 | 三菱レイヨン株式会社 | 熱可塑性樹脂組成物および成形品 |
JP5353986B2 (ja) * | 2004-11-15 | 2013-11-27 | ユーエムジー・エービーエス株式会社 | ポリ乳酸系熱可塑性樹脂組成物およびその成形品 |
JP4907930B2 (ja) * | 2005-09-14 | 2012-04-04 | 日本エイアンドエル株式会社 | 熱可塑性樹脂組成物、車両灯具用材料および車両灯具用ハウジング部品。 |
JP5590182B2 (ja) * | 2013-04-11 | 2014-09-17 | ユーエムジー・エービーエス株式会社 | ポリ乳酸系熱可塑性樹脂組成物およびその成形品 |
-
1989
- 1989-07-26 JP JP19364289A patent/JPH0791437B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0356555A (ja) | 1991-03-12 |
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