JPH0959525A - 難燃性樹脂組成物 - Google Patents

難燃性樹脂組成物

Info

Publication number
JPH0959525A
JPH0959525A JP24360595A JP24360595A JPH0959525A JP H0959525 A JPH0959525 A JP H0959525A JP 24360595 A JP24360595 A JP 24360595A JP 24360595 A JP24360595 A JP 24360595A JP H0959525 A JPH0959525 A JP H0959525A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flame retardant
weight
resin
styrene
aromatic vinyl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP24360595A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshie Ogura
利江 小椋
Masaaki Motai
政明 馬渡
Masayuki Sekiguchi
関口  正之
Hisao Nagai
久男 永井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JSR Corp
Original Assignee
Japan Synthetic Rubber Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Synthetic Rubber Co Ltd filed Critical Japan Synthetic Rubber Co Ltd
Priority to JP24360595A priority Critical patent/JPH0959525A/ja
Publication of JPH0959525A publication Critical patent/JPH0959525A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 成形品表面外観、ウェルド外観性及びウェル
ド強度に優れた難燃性樹脂組成物を提供する。 【構成】(A)熱可塑性樹脂 20〜
95重量% (B)木粉 80〜5重量% 上記(A)+(B)が100重量部に対して (C)難燃剤 1〜60重量部を配合してなることを特
徴とする難燃性樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、成形品表面外観、ウェ
ルド外観及びウェルド強度に優れた難燃性樹脂組成物に
関する。
【0002】
【従来の技術】木粉は製材工場、木工工場、パルプ製造
工場などから副生物、廃棄物として豊富に供給され、一
般に他の樹脂用充填剤に比べて安価である。木粉を熱可
塑性樹脂に配合することにより、成形品の剛性の向上、
低比重化等の効果が期待されるため、従来から木粉を熱
可塑性樹脂に配合し押出成形、射出成形、圧縮成形など
を行う技術が行われており、様々な分野で使用されてい
る。しかし、使用用途によっては難燃性が要求される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術の課題を背景になされたもので、成形品表面外観、ウ
ェルド外観性及びウェルド強度に優れ、広範囲の用途に
使用し得る難燃性樹脂組成物を提供することを目的とす
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために次の構成をとる。 (1)(A)熱可塑性樹脂 20〜95重量
% (B)木粉 80〜5重量% 上記(A)+(B)が100重量部に対して (C)難燃剤1〜60重量部を配合してなることを特徴
とする難燃性樹脂組成物。 (2)前記熱可塑性樹脂(A)が、(D)ゴム質重合体
存在下または非存在下に芳香族ビニル、または芳香族ビ
ニル化合物及び芳香族ビニルと共重合可能な他のビニル
単量体を(共)重合してなる(共)重合体から選ばれた
少なくとも1種からなるスチレン系樹脂であることを特
徴とする(1)に記載の難燃性樹脂組成物、を提供する
ものである。
【0005】本発明の(A)成分の熱可塑性樹脂として
は、公知のものがすべて使用できるが、好ましい具体例
としては、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン46、
ナイロン12等のポリアミド樹脂、ポリブチレンテレフ
タレート、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステ
ル樹脂、芳香族ポリカーボネート樹脂、PPS樹脂、液
晶ポリエステル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリスルフ
ォン樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレ
フィン樹脂またはその変性樹脂、ABS樹脂、HIP
S、PS等のスチレン系樹脂等である。ポリオレフィン
の変性樹脂としては、ポリオレフィン重合時又は重合後
の重合体に、エポキシ基、酸無水物基、カルボキシル
基、水酸基、オキサゾリン基、マレイミド基、アミド
基、アミノ基、エステル基含有不飽和化合物を共重合又
は付加したもの等がある。上記官能基含有不飽和化合物
の具体例については、後述したものが全て使用できる。
本発明の(A)成分は1種又は2種以上で使用される。
2種以上の(A)成分をブレンドする場合、公知の相溶
化剤を用いることができる。(A)成分として本発明の
目的を達成する上で特に好ましいものは、(D)成分又
は、(D)成分と(A)成分の他の熱可塑性樹脂とのブ
レンド物である。
【0006】本発明の(D)スチレン系樹脂は、ゴム質
重合体の存在下または非存在下に、芳香族ビニル化合物
または芳香族ビニル化合物とこれと共重合可能な他の単
量体からなる単量体成分を(グラフト)重合して得られ
る(グラフト)重合体樹脂(ゴム変性芳香族ビニル樹
脂)であっても、また上記の単量体成分を重合して得ら
れる熱可塑性樹脂と該グラフト重合体樹脂とをブレンド
して得られるブレンド系のグラフト共重合体樹脂であっ
てもよい。ここで使用されるゴム質重合体としては、例
えばポリブタジエン、ポリイソプレン、ブチルゴム、ス
チレン−ブタジエン共重合体(スチレン含量5〜60重
量%が好ましい)、スチレン−イソプレン共重合体、ア
クリロニトリル−ブタジエン共重合体、エチレン−α−
オレフィン系共重合体、エチレン−α−オレフィン−ポ
リエン共重合体、シリコーンゴム、アクリルゴム、ブタ
ジエン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレ
ン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−イソプレ
ンブロック共重合体、水素化スチレン−ブタジエンブロ
ック共重合体、水素化ブタジエン系重合体、エチレン系
アイオノマーなどが挙げられる。また、スチレン−ブタ
ジエンブロック共重合体、スチレン−イソプレンブロッ
ク共重合体には、AB型、ABA型、テーパー型、ラジ
アルテレブロック型の構造を有するものなどが含まれ
る。さらに、水素化ブタジエン系重合体は、上記ブロッ
ク共重合体の水素化物のほかに、スチレンブロックとス
チレン−ブタジエンランダム共重合体のブロック体の水
素化物、ポリブタジエン中の1,2−ビニル結合含量が
20重量%以下のブロックと1,2−ビニル結合含量が
20重量%を超えるポリブタジエンブロックからなる重
合体の水素化物などが含まれる。これらのゴム状重合体
は、1種単独でまたは2種以上で使用される。耐衝撃性
の面からゴム質重合体存在下に得られたスチレン系樹脂
またはゴム質重合体存在下に得られたスチレン系樹脂と
ゴム質重合体非存在下に重合して得られたスチレン系樹
脂との混合物を使用することが好ましい。
【0007】芳香族ビニル化合物としては、スチレン、
t−ブチルスチレン、α−メチルスチレン、p−メチル
スチレン、ジビニルベンゼン、1,1−ジフェニルスチ
レン、N,N−ジエチル−p−アミノエチルスチレン、
N,N−ジエチル−p−アミノメチルスチレン、ビニル
ピリジン、ビニルキシレン、モノクロルスチレン、ジク
ロロスチレン、モノブロモスチレン、ジブロモスチレ
ン、フルオロスチレン、エチルスチレン、ビニルナフタ
レンなどが挙げられ、特にスチレン、α−メチルスチレ
ンが好ましい。これらの芳香族ビニル化合物は、1種単
独あるいは2種以上混合して用いられる。
【0008】また、他の単量体としては、アクリロニト
リル、メタクリロニトリルなどのシアン化ビニル化合
物;メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピ
ルアクリレート、ブチルアクリレート、アミノアクリレ
ート、ヘキシルアクリレート、オクチルアクリレート、
2−エチルヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアク
リレート、ドデシルアクリレート、オクタデシルアクリ
レート、フェニルアクリレート、ベンジルアクリレート
などのアクリル酸エステル;メチルメタクリレート、エ
チルメタクリレート、プロピルメタクリレート、ブチル
メタクリレート、アミノメタクリレート、ヘキシルメタ
クリレート、オクチルメタクリレート、2−エチルヘキ
シルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、
ドデシルメタクリレート、オクタデシルメタクリレー
ト、フェニルメタクリレート、ベンジルメタクリレート
などのメタクリル酸エステル;無水マレイン酸、無水イ
タコン酸、無水シトラコン酸などの不飽和酸無水物;ア
クリル酸、メタクリル酸などの不飽和酸;マレイミド、
N−メチルマレイミド、N−ブチルマレイミド、 N−
(p−メチルフェニル)マレイミド、N−フェニルマレ
イミド、N−シクロヘキシルマレイミドなどのα,β−
不飽和ジカルボン酸のイミド化合物;グリシジルメタク
リレート、アリルグリシジルエーテルなどのエポキシ基
含有不飽和化合物;アクリルアミド、メタクリルアミド
などの不飽和カルボン酸アミド;アクリルアミン、メタ
クリル酸アミノメチル、メタクリル酸アミノエーテル、
メタクリル酸アミノプロピル、アミノスチレンなどのア
ミノ基含有不飽和化合物;3−ヒドロキシ−1−プロペ
ン、4−ヒドロキシ−1−ブテン、シス−4−ヒドロキ
シ−2−ブテン、トランス−4−ヒドロキシ−2−ブテ
ン、3−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロペン、2−
ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチル
メタクリレート、ヒドロキシスチレンなどの水酸基含有
不飽和化合物;ビニルオキサゾリンなどのオキサゾリン
基含有不飽和化合物などが挙げられる。芳香族ビニル化
合物と共重合可能な上記単量体の中で特に好ましいもの
は、シアン化ビニル化合物、(メタ)アクリル酸エステ
ル、不飽和酸無水物、不飽和酸、α,β−不飽和ジカル
ボン酸のイミド化合物、エポキシ基含有不飽和化合物、
水酸基含有不飽和化合物から選ばれた1種または2種以
上の単量体である。好ましい芳香族ビニル化合物と共重
合可能な他の単量体の具体的なものとしては、アクリロ
ニトリル、メタクリル酸、メチルメタクリレート、無水
マレイン酸、N−フェニルマレイミド、グリシジルメタ
クリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレートなど
である。特に好ましいものは水酸基含有不飽和化合物で
ある。
【0009】(D)成分の単量体構成として好ましいも
のは、スチレン/アクリロニトリル共重合体、スチ
レン/メタクリル酸メチル共重合体、スチレン/N−
フェニルマレイミド共重合体、スチレン/N−フェニ
ルマレイミド/無水マレイン酸共重合体、スチレン/
アクリロニトリル/ヒドロキシル基含有不飽和化合物共
重合体、スチレン/アクリロニトリル/不飽和酸共重
合体、スチレン/アクリロニトリル/エポキシ基含有
不飽和化合物共重合体、スチレン/アクリロニトリル
/オキシザゾリン基含有不飽和化合物共重合体である。
芳香族ビニル化合物と共重合可能な上記ビニル単量体の
量は、全単量体中、60重量%以下が好ましく、さらに
好ましくは50重量%以下である。上記α,β−不飽和
カルボン酸のイミド化合物において、前記芳香族ビニル
化合物と前記不飽和酸無水物との共重合体を、後イミド
化(完全又は部分)したものも本発明の(D)成分に含
まれる。
【0010】(D)成分としては、上記した重合体の1
種単独または2種以上併用して使用されるが、本発明の
目的を達成する上で特に好ましい組み合わせは下記のも
のである。ゴム質重合体存在下にスチレンとアクリロニ
トリル、メタクリル酸メチルから選ばれた少なくとも1
種と必要に応じてカルボキシル基、酸無水物基、エポキ
シ基、ヒドロキシル基、オキサゾリン基から選ばれた少
なくとも1種の官能基を有する不飽和化合物から選ばれ
た少なくとも1種を重合したグラフト体の1種、または
2種以上と、スチレンとアクリロニトリル、メタクリル
酸メチルから選ばれた少なくとも1種とカルボキシル
基、酸無水物基、エポキシ基、ヒドロキシル基、オキサ
ゾリン基、マレイミド基から選ばれた少なくとも1種の
官能基を有する不飽和化合物から選ばれた少なくとも1
種を重合した官能基変性スチレン系樹脂の1種または2
種以上および芳香族ビニル化合物とアクリロニトリル、
メタクリル酸メチル、マレイミド化合物から選ばれた少
なくとも1種を重合したスチレン系樹脂からなり、官能
基変性スチレン系樹脂の官能基含有不飽和化合物の共重
合量が0.5〜30重量%で、(D)成分中の官能基含
有不飽和化合物の量が0.001〜20重量%であるも
のが特に好ましい。本発明の(D)成分は公知の重合法
である乳化重合、懸濁重合、溶液重合、塊状重合などで
得ることができる。(D)成分がゴム成分を含む場合、
好ましいグラフト率は10〜200重量%である。又
(D)成分のメチルエチルケトン可溶分の固有粘度(メ
チルエチルケトンを溶媒として30℃で測定)は、好ま
しくは0.2〜0.8dl/g、さらに好ましくは0.
3〜0.7dl/gである。
【0011】本発明の(D)成分は、公知の重合法であ
る乳化重合、懸濁重合、塊状重合、溶液重合等で得るこ
とができる。特に好ましいのは、乳化重合、溶液重合で
得られたものである。本発明の上記(A)成分又は
(D)成分の使用量は、(A)+(B)又は(D)+
(B)成分100重量部に対して20〜95重量%、好
ましくは30〜90重量%、さらに好ましくは40〜8
0重量%である。その使用量が20重量%未満では成形
品表面外観、ウェルド外観及びウェルド強度が劣り、そ
の使用量が95重量%を超えると木粉を配合して得られ
る効果が期待できない。
【0012】本発明の(B)成分で使用される木粉とし
ては、樹木の種類を特に限定するものではなく、エゾマ
ツ、トドマツ、カラマツ等のマツ類、ツガ、サクラ、ス
ギ、ナラ、ヒノキ、シナノキ、ブナ、ラワン、モミ等が
挙げられる。これらの原木を裁断し製材する際に発生す
るノコくずやおがくず、及び細片等を粉砕したものが使
用される。又、例えば紙、パルプ、もみがら等の粉末も
含まれる。これらの粉末は通常50メッシュより小さい
粒子径が好ましく、更に好ましくは80メッシュより小
さい粒子径の粉末にしたものが使用される。上記(B)
成分の使用量は、本発明の(A)+(B)又は(D)+
(B)100重量部中80〜5重量%、好ましくは70
〜10重量%、さらに好ましくは60〜20重量%であ
る。その使用量が5重量%未満では、木粉を配合して得
られる効果が期待できず、80重量%を超えると成形品
表面外観、ウェルド外観性およびウェルド強度が劣る。
【0013】本発明の(C)成分である難燃剤として
は、公知の難燃剤がすべて使用されるが、好ましくはハ
ロゲン系難燃剤、リン系難燃剤及び分子中にリンとハロ
ゲンを同時に有する難燃剤などである。ハロゲン系難燃
剤としては下記一般式
【0014】
【化1】
【0015】(式中、Xは臭素または塩素、a、b、c
およびdは1〜4の自然数、nは0または自然数であ
る。) 上記両末端にエポキシ基を有するハロゲン含有化合物
は、含ハロゲンビスフェノールAと含ハロゲンビスフェ
ノールA型エポキシ樹脂の反応生成物として得られる。
含ハロゲンビスフェノールAの例としては、テトラブロ
モビスフェノールA、ジクロロビスフェノールA、テト
ラクロロビスフェノールA、ジブロモビスフェノールA
などがある。また含ハロゲンビスフェノールA型エポキ
シ樹脂の具体例としては、テトラブロモビスフェノール
Aのジグリシジルエーテル、テトラクロロビスフェノー
ルAのジグリシジルエーテル、ジクロロビスフェノール
Aのジグリシジルエーテル、ジブロモビスフェノールA
のジグリシジルエーテルなどがある。特に好ましくはテ
トラブロモビスフェノールAとテトラブロモビスフェノ
ールAのジグリシジルエーテルとの反応生成物、あるい
はテトラブロモビスフェノールAとエピクロルヒドリン
との反応生成物などがある。
【0016】
【化2】
【0017】(式中、Xは臭素または塩素、a、b、c
およびdは1〜5の自然数、nは0または自然数であ
る。) 化2の難燃剤は、化1の難燃剤であるハロゲン化ビスフ
ェノールA型エポキシ樹脂とトリブロモフェノール、ジ
ブロモクレゾール、トリクロロフェノール、ジクロロク
レゾールなどのハロゲン化フェノール類とを塩素性触媒
の存在下に加熱反応させることによって得られることが
できる。
【0018】
【化3】
【0019】(式中、Xは臭素または塩素、aは1〜5
の自然数、nは自然数である。) 好ましいものは、ポリスチレンの後臭素化または臭素化
スチレンを重合して得られるブロム化ポリスチレンであ
り、ブロム含有率は68〜72重量%が好ましく、さら
に好ましくは68〜70重量%である。また重量平均分
子量は1,500〜15,000の範囲にあることが好
ましい。
【0020】
【化4】
【0021】(式中、Xは臭素または塩素、a、bは1
〜4の自然数である。) その他のハロゲン系難燃剤としては、芳香族ハロゲン化
合物、ハロゲン化ポリカーボネート、ハロゲン化ポリカ
ーボネートオリゴマー、ハロゲン化シアヌレート樹脂、
ハロゲン化ポリフェニレンエーテルなどが挙げられ、好
ましくはデカブロモジフェニルオキサイド、オクタブロ
モジフェニルオキサイド、テトラブロモビスフェノール
A、テトラブロモビスフェノールAのポリカーボネート
オリゴマー、ブロム化ビスフェノール系フェノキシ樹
脂、ブロム化ビスフェノール系ポリカーボネート、ブロ
ム化(架橋)ポリスチレン、ブロム化ポリフェニレンエ
ーテル、デカブロモジフェニルオキサライド縮合物およ
び含ハロゲンリン酸エステルなどがある。リン系難燃剤
としては、ポリリン酸アンモニウムなどの無機系リン酸
塩、トリフェニルフォスフェートなどの芳香族系リン酸
エステル、トリエチルフォスフェートなどのアルキルリ
ン酸エステル、酸性リン酸エステル、塩化ホスフォニト
リル誘導体などの含窒素リン化合物、ビニルフォスフェ
ート、アリルホスフォネートなどの重合性リン化合物及
び赤リン系難燃剤などが挙げられる。上記難燃剤は、1
種または2種以上で使用される。本発明で使用される難
燃剤の中で、樹脂中での分散の面で両末端にエポキシ基
を有するハロゲン系難燃剤が特に好ましく、加工性の面
でリン系難燃剤が特に好ましい。本発明の(C)成分の
使用量は、(A)+(B)又は(D)+(B)成分10
0重量部に対して1〜60重量部であり、好ましくは3
〜50重量部、さらに好ましくは4〜40重量部であ
る。1重量部未満では難燃性の改良効果がみられず、6
0重量部を超えると、ウェルド外観及びウェルド強度が
劣る。
【0022】また難燃助剤として、三酸化アンチモン、
四酸化アンチモン、五酸化アンチモン、塩素化ポリエチ
レン、ポリオルガノシロキサン系重合体、テトラフルオ
ロエチレン重合体などがあり、1種または2種以上併用
して用いることができる。ここでテトラフルオロエチレ
ン重合体としては、0.05〜1000μmの平均粒子
サイズ、1.2〜2.3g/cm3 の密度および65〜
76重量%のフッ素含有量を有するものが好ましい。ま
た乳化重合、懸濁重合で得られたものが好ましく使用さ
れる。
【0023】なお、本発明の組成物には、ガラス繊維、
炭素繊維、金属繊維、ガラスビーズ、ワラストナイト、
ガラスのミルドファイバー、ロックフィラー、ガラスフ
レーク、炭酸カルシウム、タルク、マイカ、カオリン、
硫酸バリウム、黒鉛、二硫化モリブデン、酸化マグネシ
ウム、酸化亜鉛ウィスカー、チタン酸カリウムウィスカ
ー、ガラスバルーン、セラミックバルーン等の充填材を
1種単独であるいは併用することができる。これらの充
填材のうちガラス繊維、炭素繊維の形状としては、6〜
60μmの繊維径と30μm以上の繊維長を有するもの
が好ましい。これらの充填材は、本発明の組成物100
重量部に対して、通常、1〜200重量部の範囲で用い
られる。また、本発明の組成物には、公知のカップリン
グ剤、抗菌剤、防カビ剤、酸化防止剤、耐候(光)剤、
可塑剤、着色剤(顔料、染料等)、滑剤、金属粉等の添
加物を配合することができる。
【0024】本発明の難燃性樹脂組成物は、各種押出
機、バンバリーミキサー、ニーダー、ロールなどを用
い、各成分を混練りすることによって得られる。好まし
い製造方法は、押出機を用いる方法である。また、各成
分を混練りするに際しては、各成分を一括混練りしても
よく、多段添加方式で混練りしてもよい。このようにし
て得られる本発明の難燃性樹脂組成物は、射出成形、シ
ート押し出し、真空成形、異形成形、発泡成形、インジ
ェクションプレス、ガスアシスト成形、プレス成形、ブ
ロー成形などによって各種成形品に成形することができ
る。 上記成形法によって得られる各種成形品は、その
優れた性質を利用して、車両分野、住宅関連分野、住設
関連分野、建材関連分野、OA・家電関連分野、文具分
野、他雑貨等の幅広い分野の各種部品として使用するこ
とができる。
【0025】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明する。なお、実施例中、部および%は、特に断ら
ない限り重量基準である。また、実施例中の各種評価
は、次のようにして測定した値である。ウェルド強度、ウェルド外観、成形品表面外観 成形品の中央にウェルドラインができる金型を用いて、
成形した試験片を用いて、曲げ強度(Fm)を測定し、
次にウェルドラインの入らない金型で成形した試験片を
用いて曲げ強度(F0)を測定した。ウェルド強度は、
曲げ強度(Fm、F0)から、下記の式に従って、ウェル
ド強度の保持率を求めた。 保持率(%)=(Fm/F0)×100 ウェルド外観は、ウェルドラインの目立ちを観察し、○
△×で目視判定した。 ○;ほとんど目立ちなし △;ややラインが目立つ ×;はっきりとラインが目立つ 成形品表面外観は、試験片の表面外観を目視判定した。 ○;きれいな鏡面 ×;フローマークなどの外観不良が見られる難燃性 試験片に接炎した後の燃焼状態を観察し、○×で判定し
た。 ×;燃え続けた ○;自然に消えた
【0026】熱可塑性樹脂A−1〜A−5 A−1;鐘紡社製ポリアミド6 MC100LYを使用
した。 A−2;出光石油社製ポリカーボネート FN2200
を使用した。 A−3;鐘紡社製PBT PBT−124を用いた。 A−4;ホモのポリプロピレンとして三菱化学製ダイヤ
ポリマー MA3を用いた。 A−5;ポリプロピレンの無水マレイン酸変性物を用い
た。(B)成分 マツ/ツガ=約50/50混合した粉砕品で100メッ
シュパスしたものを用いた。(C)成分 C−1;テトラブロモビスフェノールAを用いた。 C−2;テトラブロモビスフェノールAと、エピクロル
ヒドリンからなる分子両末端エポキシで分子量約200
0のものを用いた。 C−3;リン系難燃剤としてトリフェニルフォスフェー
トを用いた。(D)成分 (ゴム質重合体d−1〜d−5の調製)本発明の(D)
スチレン系樹脂に用いられるゴム質重合体を表1に示
す。
【0027】
【表1】
【0028】(スチレン系樹脂D−1〜D−10)前記
ゴム質重合体d−1〜d−5存在下又は非存在下に単量
体成分を重合した樹脂をそれぞれ得た。これらの樹脂の
組成を表2に示した。
【0029】
【表2】
【0030】その他の成分 E−1;滑剤として、ヘキスト社製ワックスE(モンタ
ン酸エステル)を用いた。 E−2;滑剤として、ヘキスト社製ワックスOP(モン
タン酸エステルとモンタン酸カルシウムの混合物)を用
いた。 F−1;三酸化アンチモンを用いた。 F−2;テトラフルオロエチレン重合体としてヘキスト
社製ホスタフロンTF1620を用いた。
【0031】実施例1〜18、比較例1〜3 難燃性樹脂組成物の調製は、上記成分を水分0.1%以
下になるまで乾燥し、表3の配合処方で混合し、ニーダ
ーを使用し溶融混練りし、その後二軸押出機でペレット
化した。得られたペレットの水分量を0.1%以下にな
るまで乾燥し、射出成形によりウェルド強度評価用試験
片及び難燃性評価用試験片を成形し、前記評価法に従っ
てウェルド保持率、ウェルド外観、成形品表面外観及び
難燃性を評価した。評価結果を表3に示した。
【0032】
【表3】
【0033】比較例1は、本発明の(C)成分の使用量
が範囲外で少ない例であり、難燃性が劣る。比較例2
は、本発明の(C)成分の使用量が範囲外で多い例であ
り、ウェルド強度及びウェルド外観が劣る。比較例3
は、本発明の(b)成分の使用量が範囲外で少なく、
(B)成分の使用量が範囲外で多い例であり、ウェルド
強度、ウェルド外観及び成形品表面外観が劣る。
【0034】
【発明の効果】本発明の難燃性樹脂組成物は、成形品表
面外観、ウェルド外観性、ウェルド強度に優れており、
広範囲の用途、OA・家電分野、車両・船舶分野、家具
・建材などの住宅関連分野、サニタリー分野、玩具・ス
ポーツ用品分野、その他雑貨等の幅広い分野に使用する
ことができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 55/02 LMD C08L 55/02 LMD 97/02 LSW 97/02 LSW (72)発明者 永井 久男 東京都中央区築地2丁目11番24号 日本合 成ゴム株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)熱可塑性樹脂 20
    〜95重量% (B)木粉 80〜5重量% 上記(A)+(B)が100重量部に対して(C)難燃
    剤1〜60重量部を配合してなることを特徴とする難燃
    性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】前記熱可塑性樹脂(A)が、(D)ゴム質
    重合体存在下または非存在下に芳香族ビニル、または芳
    香族ビニル化合物及び芳香族ビニルと共重合可能な他の
    ビニル単量体を(共)重合してなる(共)重合体から選
    ばれた少なくとも1種からなるスチレン系樹脂であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の難燃性樹脂組成物。
JP24360595A 1995-08-29 1995-08-29 難燃性樹脂組成物 Pending JPH0959525A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24360595A JPH0959525A (ja) 1995-08-29 1995-08-29 難燃性樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24360595A JPH0959525A (ja) 1995-08-29 1995-08-29 難燃性樹脂組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0959525A true JPH0959525A (ja) 1997-03-04

Family

ID=17106306

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24360595A Pending JPH0959525A (ja) 1995-08-29 1995-08-29 難燃性樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0959525A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015113350A (ja) * 2013-12-09 2015-06-22 国立大学法人九州工業大学 難燃化帯電防止性高分子複合材料および難燃化帯電防止性部材

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015113350A (ja) * 2013-12-09 2015-06-22 国立大学法人九州工業大学 難燃化帯電防止性高分子複合材料および難燃化帯電防止性部材

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH06248160A (ja) 難燃性樹脂組成物
US4469845A (en) Blends of a rubber-modified polyvinyl chloride resin and a polymer of a vinyl aromatic monomer and unsaturated dicarboxylic acid anhydride monomer
JP3575094B2 (ja) 難燃性樹脂組成物
JPH01163243A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JPH0192260A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JPH0517675A (ja) 低温耐衝撃性樹脂組成物
JPH0741620A (ja) 難燃性樹脂組成物
JP3204412B2 (ja) 難燃性熱可塑性樹脂組成物
JP2000017170A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JPH0959525A (ja) 難燃性樹脂組成物
JPH0733947A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JP2001158841A (ja) 制振性難燃樹脂組成物
JPH0791437B2 (ja) 成形用樹脂組生物
JP3636350B2 (ja) 難燃性樹脂組成物
JPH047347A (ja) 難燃性樹脂組成物
JP3671515B2 (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JP3817760B2 (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JP2671487B2 (ja) 熱可塑性樹脂組成物およびその製造方法
JP3135408B2 (ja) ポリアセタール樹脂組成物
JPH01236215A (ja) 熱可塑性樹脂
JPS6011979B2 (ja) 耐熱・耐衝撃性樹脂組成物
JPH09157486A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JPH07149996A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JP2003049040A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JPH0455455A (ja) 熱可塑性樹脂組成物