JPH0787560B2 - 室内画像投影方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 開示技術は、窓からの外光や電灯等の照明の光が室内を
通常に明るく照明している中でスクリーン上に画像を鮮
明に投影して観賞することが出来るようにした技術の分
野に属する。

〈要旨の概要〉 而して、この発明は昼間は窓からの外光により、夜間等
は電灯等によって室内の明るさを保持して通常の読書等
の活動が出来るようにした室内に設けたスクリーン上に
テレビ画像を拡大投影して他の読書等の障害にはならな
い状態で観賞することが出来るようにする室内画像投影
方法に関する発明であり、特に、窓や電灯、或いは、ス
クリーンや壁面を一方の偏光方向を有する偏光フィルタ
を透過して一方の偏光面を維持した状態にした外光や電
灯の光により、室内の明るさを保持して読書や談合が通
常に出来るようにした状態を維持しながらも、光透過型
液晶テレビよりの画像を偏光保持スクリーン上に他方の
偏光面を維持した画像として拡大投影させ、テレビを観
賞する人は明るい状態の室内にいるにもかかわらず、鮮
明で明るいスクリーン上の拡大画像を観賞することが出
来るようにした室内画像投影方法に係る発明である。

〈従来の技術〉 周知の如く、情報伝達メディアとしてテレビは極めて広
く用いられるようになってきており、特に、民生用のテ
レビは各家庭に複数台を設置するまでになるまでに広ま
ってきている。

そして、単に家庭内のみならず、近時は船舶、航空機の
キャビンは勿論のこと列車や、タクシー等の自動車にお
いても使用される如く需要が高まってきている。

しかしながら、在来態様のテレビは一般にブラウン管方
式の直視型のものが主流であって、個人、或いは、少人
数の家族等で観賞される態様がその機能面から支配的で
あり、したがって、家庭用やパーソナルタイプのものが
ほとんどであった。

そして、ブラウン管テレビの直視方式ではそのブラウン
管の画像画面の広さが限りがあるために、これらの膨大
な需要は個々に適用されてきた。

さりながら、列車や船舶、航空機等のキャビンに所定の
テレビ画像をスクリーン上に投影する際には本来的に多
数の視聴者に観賞されるだけの広いスクリーンが要求さ
れるために、これまで、例えば、ビデオプロジェクタ等
が開発されてきたが、一種の反射型であるために明るさ
が暗く、したがって、キャビン全体を暗くするべく、電
灯の明りを暗くしたり、窓にブラインドを設けて外光の
入射量を少くするようにする手段がとられてきた。〈発
明が解決しようとする課題〉 さりながら、列車、船舶、航空機等では不特定の多数の
乗客がいるために、必しもこれらの全ての乗客がスクリ
ーン上のテレビを視認しなければならないということで
はないために、室内の明るさが削減された状態ではスク
リーン上に投影された画像を観賞する人には都合が良く
ても、読書や談合する人、或いは、外の景色を観賞する
人にとっては極めて不都合であり、両者の共有状態が図
れないという欠点があった。

ところで、近時実用化されてきたコンパクトタイプの液
晶テレビは単にその小型軽量の面から携帯用やパーソナ
ル用に向くというばかりでなく、液晶テレビの本質的な
光透過性による偏光画像のさまざまな形での利用技術が
急速に開発されてきている。

しかしながら、これまでに利用されてきた液晶テレビの
光透過性による画像拡大投影は新しい技術としての立体
画像の投影が開発される程度であった。

〈発明の目的〉 この発明の目的は上述従来技術に基づくテレビ技術の小
人数観賞能力の限定範囲の問題点を解決すべき技術的課
題とし、液晶テレビの光透過機能と偏光機能を巧みに用
い、液晶テレビにおける画像の拡大投影と外光や照明用
の光による室内の明るさを共存させるようにして室内で
の通常の活動が成し得るように保持しながらも、スクリ
ーン上には鮮明な画像を投影することが出来るようにし
て情報産業における画像メディア技術利用分野に益する
優れた室内画像投影方法を提供せんとするものである。

〈課題を解決するための手段・作用〉 上述目的に沿い先述特許請求の範囲を要旨とするこの発
明の構成は前述課題を解決するために、通常の家屋やビ
ル、或いは、航空機、船舶、列車、タクシー等の室内、
キャビン内の窓、照明器具の光透過面に一方向の偏光面
を維持した偏光フィルタを添設してカバーし、室内やキ
ャビンの壁面や天井面には偏光保持の反射膜を添設し、
室内やキャビン内の明るさを維持すると共に、スクリー
ンを偏光フィルタと偏光面を保持する反射膜とで構成し
て液晶テレビに形成された画像を光源からの光により、
該スクリーン上に拡大投影し、テレビの画像を観賞した
い人は明るさの保持された室内に於て偏光面が維持され
たスクリーンの鮮明な反射拡大画像を自由に観賞し、他
の乗客等は談合や読書、窓外の景色を自由に観賞する等
の相互に何ら干渉性のない自由な並存状態が現出される
ようにした技術的手段を講じたものである。

〈実施例〉 次に、この発明の実施例を図面に従って説明すれば以下
の通りである。

第１、２図に示す実施例はマンション等の住宅に於ける
室の態様であり、該室１の室内２内には通常隣室へのド
ア３、窓４、電灯５等が設置されており、当該室１は書
斎等であって、机、椅子７があり、納戸から取り出して
設置されるスクリーン８が適宜にセットされる様にされ
ている。

而して、当該実施例において窓４、電灯５には、例え
ば、縦軸方向の一方向の偏光面を有する偏光フィルタ
９、９が添設されており室内２内に対して一方向の偏光
面を有する光を投射して所定の明るさを保持するように
されている。

又、室１の壁面、及び、天井の表面等の反射面には通常
市販されているステレオスクリーン等の偏光保持の反射
膜10が添設されており、したがって、偏光フィルタ９を
透過した光は偏光を保持したまま反射するようにされて
いる。

尚、床面11や机６、椅子７等はグレー等の光の反射し難
い色を付与してある。

而して、スクリーン８は偏光保持の反射膜10の表面に偏
光板９′を、その偏光方向が外光の偏光方向と直交する
ようにされたものである。

そして、スクリーン８に対向して所定のヒデオ画像等を
観賞するべく、液晶テレビの投影装置12が設けられるよ
うにされており、該投影装置12は第２図に示す様に、そ
のケーシング13内部にはコンデンサーレンズ14に対して
光源15と原画像を形成する液晶パネル16が偏光板９′を
有してビデオ装置等の電子駆動装置17に接続されてお
り、その前部にはスクリーン８に対して投影レンズ18が
設けられているものであって、これまでの液晶テレビ技
術により容易に具現化されるものである。

尚、液晶パネル16の前面に取り付けられた偏光パネル
９′は部屋の窓等に貼った偏光フィルター９とは直交す
る偏光面を有している。

したがって、当該実施例においては偏光フィルタ９によ
り、窓４から外光は一方の偏光面を有する偏光のみが入
り、又、電灯５からも一方の偏光面を有する偏光のみが
室内２内に所定の明るさ状態を保持することが出来るよ
うにされ、スクリーン８の表面の偏光フィルタ９′に入
射した光は、偏光維持の反射膜10には達せず、したがっ
て、反射ぜず、一方投影装置12から投影される画像の光
は液晶テレビ12からの光が外光と直交する偏光を有して
いるため、スクリーン８の偏光板９′を透過し、偏光保
持の反射膜10により偏光を維持された状態で反射し、再
び偏光板９′を透過してこれを明るい室内２内に於て観
賞することが出来る。

次に、第３図に示す実施例は自動車19に適用した様態で
あってそのキャビン１′の室内４′に於てはその窓には
偏光フィルタの偏光膜９が添設されており、又、室内の
パネルは床面等を除いて偏光保持の反射膜10が添設され
て昼間走行時においては室内を一定の明るさに維持する
ようにされている。

そして、車載用の液晶テレビの投影装置12は天井に設け
た反射ミラー20を介して運転席のシートバックに設けら
れた偏光スクリーン８の偏光板９′、及び、偏光保持の
反射膜10によって偏光面を維持されて後部座席の乗客に
拡大投影された画像を観賞することが出来るようにさ
れ、当該実施例においても、昼間走行時に窓４′から入
る外光は一方方向の偏光のみを保持し、偏光スクリーン
８の反射する画像光の偏光とは干渉せず、したがって、
乗客は明るさを充分に維持された室内にてスクリーン８
上の鮮明な画像を観賞することが出来る。

次に、第４図に示す実施例は列車、船舶、航空機のキャ
ビン１″に適用された態様であり、その室内の壁面等は
床下等を除いて偏光保持の反射膜10が添設されて窓４″
に添設された一方向の偏光のみを透過させる偏光フィル
タ９による光に干渉されることなく、室内を所定の明る
さに保持することが出来るようにされており、又、電灯
５″にも窓４″と同様に一方方向のみの偏光を通過させ
る偏光フィルタ９が添設されている。

そして、室内の所定の壁面に形成されたスクリーン８に
は他の壁面と同様に偏光保持の反射膜10が添設されると
共に、その表面には窓４″、ランプ５″と直交する偏光
フィルタ９′が添設されて天井に設置された液晶テレビ
投影装置12からの画像光のみを偏光を維持した状態で反
射させて乗客に視認させることが出来るようにされてい
る。

したがって、当該実施例においても、昼間は窓４″から
の外光の一方の偏光を有した光のみが室内に入り偏光保
持の反射膜10より室内を所定の明るさにし、夜間等では
同様に電灯５″からの一方の偏光を有する光が偏光保持
の反射膜10により室内を所定の明るさに保持する。

而して、投影装置の液晶テレビ12からの透過光は画像を
拡大してステレオスクリーン８に形成させ、その偏光板
９′、及び、偏光保持の反射膜10により室内の明るさに
はかかわりなく、即ち、室内を明るくしている偏光とは
別の偏光面を有する画像の光のみが、乗客によって視認
されて観賞され、他の乗客は明るさを維持した室内にお
いて、談合したり読書したりすることが出来、両者の相
互干渉関係は全く生じない。

このように、いづれの実施例においても、窓からの外光
や電灯からの光が室内を所定の明るさに維持する機能を
維持しながらも、スクリーン上の画像を観賞する人は自
由に観賞が出来、読書したり談合したりするものは何ら
これに関係なく自由に行動することが出来るものであ
る。

尚、この発明の実施態様は上述各実施例に限るものでな
いことは勿論であり、例えば、工場や学校、病院等に於
ける使用態様も可能である等種々の態様が採用可能であ
る。

そして、使用する液晶テレビはカラーテレビは勿論のこ
とモノクロームテレビ等も用いることが出来ることは設
計変更の範囲内のことである。

〈発明の効果〉 以上、この発明によれば、通常の家屋の室内のみでなく
船舶、航空機、自動車等のキャビン内に於ても窓からの
外光や電灯の光等によって所定の明るさを充分に維持し
ながらも、スクリーン上の拡大投影画像を鮮明に視認す
ることが出来、したがって、読書や談合、外の景色を観
賞する人とスクリーン上の画像を観賞する人との共存状
態が何ら相互に干渉することなく現出することが出来る
という優れた効果が奏されるる。

したがって、室内での通行なども安全に保てるという優
れた効果が奏される。

而して、窓や電灯に対し一方の偏光面のみを有する光が
透過する偏光フィルタを設け、室内の壁面には市販され
ているステレオスクリーンの偏光保持の反射膜を添設し
ておくことにより、窓や電灯からの偏光フィルタを介し
て入る光は偏光保持の反射膜により室内を所定の明るさ
に維持して上述如く読書、談合等が自由に行え、スクリ
ーン上の画像を観賞する人と干渉しないという優れた効
果が奏される。

一方、室内の一側に形成させたスクリーンの表面には偏
光板と偏光保持膜が形成されていることにより投影装置
の液晶テレビにより偏光を維持した画像光はスクリーン
上の画像を偏光保持したまま反射するために、画像を観
賞したい人に明瞭に視認されて観賞されることが出来る
という優れた効果が奏される。

【図面の簡単な説明】

図面はこの発明の実施例の説明図であり、第１図は通常
の建物の室内での画像投影方法の実施例の概略縦断面
図、第２図は液晶テレビによる偏光スクリーンへの画像
投影概略模式側面図、第３図は自動車内に於ける画像投
影方法の実施例の概略側面図、第４図は乗物に於ける室
内での画像投影方法の概略断面側面図である。 ２……室内、８……スクリーン、５……照明光源、４…
…窓、９……偏光フィルタ、10……偏光保持の反射膜、
16……液晶テレビ、１……室

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−29330（ＪＰ，Ａ) 実開 昭59−171472（ＪＰ，Ｕ)

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】内部に明るさを保持した室内にてスクリー
   ン上に画像を投影する方法において、室内全体を一方の
   偏光面を維持するために偏光保持反射膜でカバーし、一
   方偏光フィルタと偏光保持反射膜とから構成されたスク
   リーン上に液晶テレビよりの他方の偏光面を有した画像
   を投影するようにすることを特徴とする室内画像投影方
   法。