JPH0786678B2 - ハロゲン化銀写真材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真材料

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JPH0786678B2
JPH0786678B2 JP60162874A JP16287485A JPH0786678B2 JP H0786678 B2 JPH0786678 B2 JP H0786678B2 JP 60162874 A JP60162874 A JP 60162874A JP 16287485 A JP16287485 A JP 16287485A JP H0786678 B2 JPH0786678 B2 JP H0786678B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、色再現性、感度および現像安定性の改良され
たハロゲン化銀写真材料に関するものである。
(従来の技術) 露光されたハロゲン化銀を酸化剤として、酸化された芳
香族1級アミン系カラー現像主薬とカプラーが反応し
て、インドフエノール、インドアニリン、インダミン、
アゾメチン、フエノキサジン、フエナジン及びそれに類
する色素ができ、色画像が形成されることは良く知られ
ている。
従来、マゼンタ色画像形成カプラーとして広く実用に供
され、研究が進められていたのはほとんど5−ピラゾロ
ン類であった。5−ピラゾロンカプラーは、色素を形成
する速度および効率に優れ、かつ形成されたアゾメチン
色素は、光熱に対する堅牢性に優れているが、マゼンタ
色素としては好ましくない430nm付近に黄色成分の吸収
を有しているために、それが色濁りの原因になっている
ことが知られていた。
この黄色成分を減少させるマゼンタ色画像形成骨核とし
て、英国特許第1,047,612号に記載されているピラゾロ
ベンズイミダゾール骨核、米国特許第3,725,067号に記
載されているピラゾロトリアゾール骨核、米国特許第4,
500,630号に記載のピラゾロイミダゾール骨核、特開昭6
0-43659号に記載のピラゾロピラゾール骨核、欧州特許
第119,860A号に記載のピラゾロトリアゾール骨核が開発
された。
これらによって形成される色素は、いずれも不要の黄色
成分の吸収という点では、今までの5−ピラゾロン類に
よって形成されるものに比べ好ましいものであり、また
吸収スペクトルの長波長側の吸収がシヤープに零になる
という点においても色再現上好ましいカプラーである。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながらこれらのピラゾロアゾールカプラーは上述
のようなすぐれた点を有する一方で、同時に以下に述べ
るような好ましからざる性質を有することを本発明者ら
は見出した。
すなわちこれらのカプラーは、その発色反応に必要な芳
香族第1級アミン系現像主薬の酸化剤たるべきハロゲン
化銀と共存されると、さらに具体的にはこれらのカプラ
ーの乳化分散物とハロゲン化銀乳剤とを混合して塗布物
を作製し、その写真性を調べると、用いたハロゲン化銀
乳剤は本来の感度・階調・カブリを示さず、乳剤によっ
ては増感したり、減感したり、そしてまた発色濃度が低
下したりするという挙動を示す。これは、たとえば5−
ピラゾロン系のカプラーを同じ条件で組込んだ塗布物を
作製し、カラー現像または白黒現像を行なった結果と比
較することにより確認することができる。またカプラー
を何も添加しないハロゲン化銀乳剤だけの塗布物を作製
し、白黒現像した結果と比較することでも現象の一部を
把握することができる。
本来、ハロゲン化銀カラー写真感光材料に用いるカプラ
ーは、現像抑制剤放出カプラーあるいは現像促進剤放出
カプラーのような特殊な機能を附与すべきカプラーを除
いてはハロゲン化銀乳剤にいかなる作用をも及ぼすこと
も期待されておらず、特に感光過程に作用を及ぼして、
増感あるいは減感効果などを引き起こすことは望ましく
ない。
従来、マゼンタ色画像形成カプラーとして広く実用され
てきた5−ピラゾロンカプラーではこのようなハロゲン
化銀に対する作用はほとんど見られず、ピラゾロアゾー
ル系カプラーでは広汎に見られることがわかった。ピラ
ゾロアゾールカプラーの優れた発色色相を実用的に活か
すには、前述のようなハロゲン化銀に対する作用を断ち
切ることが非常に有利であり、かつ期待される。
本発明の目的はまず第一に、色再現性、感度および画像
濃度に優れたハロゲン化銀写真材料を提供することであ
る。
本発明の第二の目的は、少なくとも1種のピラゾロアゾ
ール系カプラーを含有し、写真感度の安定しかつ充分な
画像濃度の得られるハロゲン化銀写真材料を提供するこ
とである。
本発明の第三の目的は色再現性、写真感度および画像濃
度の優れたハロゲン化銀写真材料の製造方法を提供する
ことである。
本発明の第四の目的は少なくとも1種のピラゾロアゾー
ル系カプラーを含むハロゲン化銀写真材料を安定に製造
する方法を提供することである。
(問題点を解決するための手段) 本発明の目的は、支持体上に少なくとも1層の感光性ハ
ロゲン化銀乳剤層を有し、この乳剤層またはその隣接層
中に少なくとも1種の特定のピラゾロアゾール系カプラ
ーを含有し、塗布乾燥後の写真層のpHをこのカプラーの
pKa値より2.3以上低くし、pH5.9未満としたハロゲン化
銀写真材料により達せられた。
以下、本発明について、具体的に述べる。
本発明において用いられるピラゾロアゾール系カプラー
は下記一般式〔I〕で表わされる。
一般式〔I〕においてR1は水素原子または置換基を表わ
し、Xは水素原子または芳香族第一級アミン現像薬酸化
体とのカツプリング反応により離脱しうる基を表わす。
Za,ZbおよびZcはメチン、置換メチン、=N−または−N
H−を表わし、Za-Zb結合とZb-Zc結合のうち一方は二重
結合であり、他方は単結合である。Zb-Zcが炭素一炭素
二重結合の場合はそれが芳香環の一部である場合を含
む。さらにR1またはXで2量体以上の多量体を形成する
場合も含む。また、Za、ZbあるいはZcが置換メチンであ
るときはその置換メチンで2量体以上の多量体を形成す
る場合も含む。
一般式〔I〕で表わされる化合物は5員環−5員環縮合
窒素複素環型カプラーであり、その発色母核はナフタレ
ンと等電子的な芳香族性を示し、通常アザペンタレンと
総称される化学構造となっている。一般式〔I〕で表わ
されるカプラーのうち好ましい化合物は、1H−イミダゾ
〔1,2−b〕ピラゾール類、1H−ピラゾロ〔1,5−b〕ピ
ラゾール類、1H−ピラゾロ〔5,1−c〕〔1,2,4〕トリア
ゾール類、1H−ピラゾロ〔1,5−b〕〔1,2,4〕トリアゾ
ール類、1H−ピラゾロ〔1,5−d〕テトラゾール類及び1
H−ピラゾロ〔1,5−a〕ベンズイミダゾール類であり、
それぞれ一般式〔II〕〔III〕〔IV〕〔V〕〔VI〕及び
〔VII〕で表わされる。これらのうち特に好ましい化合
物は〔IV〕と〔V〕である。
前記一般式〔II〕から〔VII〕までのR2、R3およびR4
ついて詳細に説明する。
R2は水素原子または置換基を示し、R3、R4は置換基を示
す。R2、R3およびR4の基として例えば、脂肪族基、芳香
族基または複素環基があげられる。
これらの基はさらに置換基(例えばハロゲン原子、アル
キル基、アルケニル基、アリール基、複素環基、アルコ
キシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、スルホニ
ルオキシ基、アシル基、スルホニル基、カルボキシル
基、スルホ基、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボンア
ミド基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スルフア
モイル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカ
ルボニル基、ウレイド基、スルフイニル基、アルキルチ
オ基、アリールチオ基、シアノ基等)を有するものも含
まれる。R2,R3およびR4は更に水素原子または上記
( )内のハロゲン原子以下の置換基を表わすが、これ
らのうち、好ましくはアルキル基、アリール基、カルボ
ンアミド基、スルホンアミド基、ウレイド基である。
一般式〔VII〕におけるR3が2以上ある場合は、互いに
同じである場合も、異なる場合も含まれる。
Xは、水素原子または芳香族第一級アミン現像薬酸化体
とのカツプリング反応により離脱しうる基(以下、離脱
基と呼ぶ)を表わす。Xが離脱基を表わすとき、Xは酸
素原子、窒素原子、イオウ原子もしくは炭素原子を介し
て、カツプリング活性炭素と脂肪族基、芳香族基、複素
環基、脂肪族、芳香族、もしくは複素環スルホニル基、
脂肪族、芳香族、もしくは複素環カルボニル基とを結合
するような基、ハロゲン原子、および芳香族アゾ基など
であり、これらの離脱基に含まれる脂肪族、芳香族、も
しくは複素環基は、前記R2,R3およびR4で許容される置
換基で置換されている場合を含む。これらの置換基が2
以上のとき、それらは互いに同じである場合も、異なる
場合もある。
離脱基の具体例を挙げると、ハロゲン原子(フツ素原
子、塩素原子、臭素原子、等)、アルコキシ基(例えば
エトキシ基、ドデシルオキシ基、メトキシエチルカルバ
モイルメトキシ基、カルボキシプロピルオキシ基、メタ
ンスルホニルエトキシ基、等)、アリールオキシ基(例
えば、4−クロロフエノキシ基、4−メトキシフエノキ
シ基、4−カルボキシフエノキシ基、等)、アシルオキ
シ基(例えば、アセトキシ基、テトラデカノイルオキシ
基、ベンゾイルオキシ基、等)、脂肪族もしくは芳香族
スルホニルオキシ基(例えば、、メタンスルホニルオキ
シ基、トルエンスルホニルオキシ基、等)、アシルアミ
ノ基(例えば、ジクロロアセチルアミノ基、トリフルオ
ロアセチルアミノ基、ヘプタフルオロブチリルアミノ
基、等)、脂肪族もしくは芳香族スルホンアミド基(例
えば、メタンスルホンアミド基、p−トルエンスルホン
アミド基、等)、アルコキシカルボニルオキシ基(例え
ば、エトキシカルボニルオキシ基、ベンジルオキシカル
ボニルオキシ基、等)、アリールオキシカルボニルオキ
シ基(例えば、フエノキシカルボニルオキシ基、等)、
脂肪族、芳香族もしくは複素環チオ基(例えば、エチル
チオ基、フエニルチオ基、等)、カルバモイルアミノ基
(例えば、N−メチルカルボモイルアミノ基、N−フエ
ニルカルバモイルアミノ基、等)、5員もしくは6員の
含窒素ヘテロ環基(例えば、イミダゾリル基、ピラゾリ
ル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、1,2−ジヒド
ロ−2−オキソ−1−ピリジル基、等)、イミド基(例
えば、スクシンイミド基、ヒダントイニル基、等)、芳
香族アゾ基(例えばフエニルアゾ基、等)などがあり、
これらの基は、さらに、R2,R3およびR4の置換基として
許容された置換基を有するものもある。
上記のうち、より好ましい離脱基は、ハロゲン原子、ア
ルコキシ基、アリールオキシ基、スルホニルオキシ基、
アシルアミノ基である。
また、炭素原子を介して結合した離脱基として、アルデ
ヒド類またはケトン類で4当量カプラー2分子を縮合し
て得られるビス型カプラーがある。
R2,R3,R4またはXのいずれかが、2価あるいはそれ以上
の多価の基となり、2量体あるいは多量体を形成する場
合や、高分子主鎖と連結し、高分子状カプラーを形成す
る場合も含まれる。
上記〔II〕から〔VII〕までの一般式で表わされるカプ
ラーの化合物例や合成法等は、以下に示す文献等に記載
されている。
一般式〔II〕の化合物は、特願昭58-23434等に、一般式
〔III〕の化合物は、特願昭58-151354等に、一般式〔I
V〕の化合物は、特公昭47-27411等に、一般式〔V〕の
化合物は特願昭58-45512および同59-27745等に、一般式
〔VI〕の化合物は、特願昭58-142801等に、また、一般
式〔VII〕の化合物は、米国特許3,061,432等にそれぞれ
記載されている。
また、特開昭58-42045、特願昭58-88940、同58-52923、
同58-52924および同58-52927等に記載されている高発色
性バラスト基は、上記一般式〔II〕〜〔VII〕の化合物
のいずれにも適用される。
前記一般式〔I〕で表わされるピラゾロアゾール系カプ
ラーの具体例を以下に示すが、これらに限定されるもの
ではない。
本発明において写真層とは、感光性ハロゲン化銀乳剤層
と水透過性の関係にある親水性コロイド層の積層ユニッ
トを意味し、多くの場合保護層などの補助層を含有す
る。支持体に写真層とは反対側に設けられる非感光性バ
ック層は写真層ではない。ただし写真材料を製造後巻き
取り保存するときにはバック層は写真層と接触するため
に、写真層のpHを変動させない範囲に設定することが好
ましい。
本発明において、塗布乾燥後の写真層のpHは、使用する
カプラーのpKa−値よりも2、3以上低くする。該写真
層のpHの調節には別々にあるいは同時に重層塗布する液
の相互のpH関係を調節することによって達成できる。す
べての塗布液のpHを同一にしても、あるいは目標pHより
も高い液と低い液の組合せとしてもよい。塗布液のpHと
写真層の目標pHとは一致しないが、数回の先行テスト結
果に従って内挿法で調節すると、設定値とすることがで
きる。
本発明において塗布乾燥後の写真層のpH(塗布膜pH)
は、塗布膜上に水を滴下し、平型pH電極(たとえばHORI
BA No.6210電極)を接触させることにより、測定するこ
とができる。水は塗布膜1cm2当り0.05cc程度で良い
が、若干のたとえば±30%程度の水の量の違いがpH値に
大きな変化を与えることはない。
またカプラーのpKaはJournal of American Chemical So
ciety(ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカル・ソ
サエティ)73巻、4934頁(1951)に記載のE.Grundwald
(グルントヴァルト)の方法により測定することができ
る。
本発明のピラゾロアゾール系カプラーのpKa−値はエタ
ノール/水(80:20容量比)の混合溶媒中で25°におい
て常法により測定して、決定することができる。
本発明のピラゾロアゾール系カプラーは、種々の公知分
散方法により感光材料中に導入でき、例えば固体分散
法、アルカリ分散法、好ましくはラテックス分散法、よ
り好ましくは水中油滴分散法などを典型例として挙げる
ことができる。水中油滴分散法では、沸点が175℃以上
の高沸点有機溶媒および低沸点のいわゆる補助溶媒のい
ずれか一方の単独液または両者混合液に溶解した後、界
面活性剤の存在下に水またはゼラチン水溶液など水性媒
体中に微細分散する。高沸点有機溶媒の例は米国特許第
2,322,027号などに記載されている。分散には転相を伴
ってもよく、また必要に応じて補助溶媒を蒸留、ヌード
ル水洗または限外炉過法などによって除去または減少さ
せてから塗布に使用してもよい。
高沸点有機溶剤の具体例としては、フタル酸エステル類
(ジブチルフタレート、ジシクロヘキシルフタレート、
ジ−2−エチルヘキシルフタレート、デシルフタレート
など)、リン酸またはホスホン酸のエステル類(トリフ
ェルホスフェート、トリクレジルホスフェート、2−エ
チルヘキシルジフェニルホスフェート、トリシクロヘキ
シルホスフェート、トリ−2−エチルヘキシルホスフェ
ート、トリドデシルホスフェート、トリブトキシエチル
ホスフェート、トリクロロプロピルホスフェート、ジ−
2−エチルヘキシルフェニネホスホネートなど)、安息
香酸エステル類(2−エチルヘキシルベンゾエート、ド
デシルベンゾエート、2−エチルヘキシル−p−ヒドロ
キシベンゾエートなど)、アミド類(ジエチルドデカン
アミド、N−テトラデシルピロリドンなど)、アルコー
ル類またはフェノール類(イソステアリルアルコール、
2,4−ジ−tert−アミルフェノールなど)、脂肪族カル
ボン酸エステル類(ジオクチルアゼレート、グリセロー
ルトリブチレート、イソステアリルラクテート、トリオ
クチルシトレートなど)、アニリン誘導体(N,N−ジブ
チル−2−ブトキシ−5-tert−オクチルアニリンな
ど)、炭化水素類(パラフィン、ドデシルベンゼン、ジ
イソプロピルナフタレンなど)などが挙げられる。また
補助溶剤としては、沸点が約30℃以上、好ましくは50℃
以上約160℃以下の有機溶剤などが使用でき、典型例と
しては酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸エチル、
メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−エトキシ
エチルアセテート、ジメチルホルムアミドなどが挙げら
れる。
ラテックス分散法の工程、効果および含浸用のラテック
スの具体例は、米国特許第4,199,363号、西独特許出願
(OLS)第2,541,274号および同第2,541,230号などに記
載されている。
本発明のピラゾロアゾール系カプラーの標準的な使用量
は、感光性ハロゲン化銀の1モルあたり0.001ないし1
モルの範囲であり、好ましくは0.003ないし0.3モルであ
る。またカラーペーパーにおけるカラーカプラーの標準
的な塗布量は、イエロー、マゼンタおよびシアンの各カ
プラーそれぞれ4〜14×10-4、2〜8×10-4および2〜
9×10-4mol/m2の範囲である。
本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤は、塩化銀、臭化
銀のほかに、混合ハロゲン化銀、例えば塩臭化銀、塩沃
臭化銀、沃臭化銀などが代表的である。本発明に好まし
く使用されるハロゲン化銀は沃化銀を3モル%以下含む
塩沃臭化銀、沃塩化銀もしくは沃臭化銀および塩化銀、
臭化銀もしくは塩臭化銀である。ハロゲン化銀粒子は内
部と表層が異なる相をもっていても、接合構造を有する
ような多相構造であってもあるいは粒子全体が均一な相
から成っていてもよい。またそれらが混在していてもよ
い。
本発明に使用するハロゲン化銀粒子の平均粒子サイズ
(球状もしくは球に近い粒子の場合は粒子直径を、立方
体粒子の場合は、稜長をそれぞれ粒子サイズとし投影面
積にもとずく平均であらわす)は、2μ以下で0.1μ以
上が好ましいが、特に好ましいのは1μ以下0.15μ以上
である。粒子サイズ分布は狭くても広くてもいずれでも
よい。粒子数あるいは重量で平均粒子サイズの±40%以
内に全粒子の90%以上、特に95%以上が入るような粒子
サイズ分布の狭い、いわゆる単分散ハロゲン化銀乳剤を
本発明に使用することができる。また感光材料が目標と
する階調を満足させるために、実質的に同一の感色性を
有する乳剤層において粒子サイズの異なる2種以上の単
分散ハロゲン化銀乳剤を同一層に混合または別層に重層
塗布することができる。さらに2種類以上の多分散ハロ
ゲン化銀乳剤あるいは単分散乳剤と多分散乳剤との組合
わせを混合あるいは重層して使用することもできる。
本発明に使用するハロゲン化銀粒子の形は立方体、八面
体、十二面体、十四面体の様な規則的(regular)な結
晶体を有するものでもよく、また球状などのような変則
的(irregular)な結晶形をもつものでもよく、または
これらの結晶形の複合形をもつものでもよい。また平板
状粒子でもよく、特に長さ/厚みの比の値が5以上とく
に8以上の平板粒子が、粒子の全投影面積の50%以上を
占める乳剤を用いてもよい。これら種々の結晶形の混合
から成る乳剤であってもよい。これら各種の乳剤は潜像
を主として表面に形成する表面潜像型でも、粒子内部に
形成する内部潜像型のいずれでもよい。
本発明に用いられる写真乳剤は、グラフキデ著「写真の
化学と物理」〔P.Glafkides,Chimie et Physique Photo
graphique(Paul Montel社刊,1967年)〕、ダフィン著
「写真乳剤化学」〔G.F.Duffin著 Photograhic Emulsi
on Chemistry(Focal Press刊,1966年)〕、ゼリクマン
ら著「写真乳剤の製造と塗布」〔V.L.Zelikman et al著
Making and Coating Photographic Emulsin(Focal P
ress刊,1964年)〕などに記載された方法を用いて調製
することができる。すなわち、酸性法、中性法、アンモ
ニア法等のいずれでもよく、また可溶性銀塩と可溶性ハ
ロゲン塩を反応させる形式としては片側混合法、同時混
合法、それらの組合わせなどのいずれを用いてもよい。
粒子を銀イオン過剰の下において形成させる方法(いわ
ゆる逆混合法)を用いることもできる。同時混合法の一
つの形式としてハロゲン化銀の生成する液相中のpAgを
一定に保つ方法、すなわちいわゆるコントロールド・ダ
ブルジェット法を用いることもできる。この方法による
と、結晶形が規則的で粒子サイズが均一に近いハロゲン
化銀乳剤が得られる。
ハロゲン化銀粒子形成または物理熟成の過程において、
カドミウム塩、亜鉛塩、鉛塩、タリウム塩、イリジウム
塩またはその錯塩、ロジウム塩またはその錯塩、鉄塩ま
たは鉄錯塩などを共存させてもよい。
同発明の乳剤は、通常、物理熟成、化学熟成および分光
増感を行ったものを使用する。このような工程で使用さ
れる添加剤はリサーチ・ディスクロージャーNo.17643お
よび同No.18716に記載されており、その該当個所を後掲
の表にまとめた。
本発明に使用できる公知の写真用添加剤も上記の2つの
リサーチ・ディスクロージャーに記載されており、後掲
の表に記載個所を示した。
本発明には種々のカラーカプラーを使用することがで
き、その具体例は前出のリサーチ・ディスクロージャー
(RD)No.17643、VII-C〜Gに記載された特許に記載さ
れている。色素形成カプラーとしては、減色法の三原色
(すなわち、イエロー,マゼンタおよびシアン)を発色
現像で与えるカプラーが重要であり、耐拡散性の、4当
量または2当量カプラーの具体例は前述RD17643、VII-C
およびD項記載の特許に記載されたカプラーの外、下記
のものを本発明で好ましく使用できる。
本発明に使用できるイエローカプラーとしては、バラス
ト基を有し疎水性のアシルアセトアミド系カプラーが代
表例として挙げられる。その具体例は、米国特許第2,40
7,210号、同第2,875,057号および同第3,265,506号など
に記載されている。本発明には、二当量イエローカプラ
ーの使用が好ましく、米国特許第3,408,194号、同第3,4
47,928号、同第3,933,501号および同第4,022,620号など
に記載された酸素原子離脱型のイエローカプラーあるい
は特公昭58-10739号、米国特許第4,401,752号、同第4,3
26,024号、RD18053(1979年4月)、英国特許第1,425,0
20号、西独出願公開第2,219,917号、同第2、261,361
号、同第2,329,587号および同第2,433,812号などに記載
された窒素原子離脱型のイエローカプラーがその代表例
として挙げられる。α−ピバロイルアセトアニリド系カ
プラーは発色色素の堅牢性、特に光堅牢性が優れてお
り、一方α−ベンゾイルアセトアニリド系カプラーは高
い発色濃度が得られる。
本発明においてピラゾロアゾール系カプラーに併用でき
るマゼンタカプラーとしては、バラスト基を有し疎水性
の、インダゾロン系もしくはシアノアセチル系、好まし
くは5−ピラゾロン系のカプラーが挙げられる。5−ピ
ラゾロン系カプラーは3一位がアリールアミノ基もしく
はアシルアミノ基で置換されたカプラーが、発色色素の
色相や発色濃度の観点で好ましく、その代表例は、米国
特許第2,311,082号、同第2,343,703号、同第2,600,788
号、同第2,908,573号、同第3,062,653号、同第3,152,89
6号および同第3,936,015号などに記載されている。二当
量の5−ピラゾロン系カプラーの離脱基として、米国特
許第4,310,619号に記載された窒素原子離脱基または米
国特許第4,351,897号に記載されたアリールチオ基が特
に好ましい。また欧州特許第73,636号に記載のバラスト
基を有する5−ピラゾロン系カプラーは高い発色濃度が
得られる。
本発明に使用できるシアンカプラーとしては、疎水性で
耐拡散性のナフトール系およびフェノール系のカプラー
があり、米国特許第2,474,293号に記載のナフトール系
カプラー、好ましくは米国特許第4,052,212号、同第4,1
46,396号、同第4,228,233号および同第4,296,200号に記
載された酸素原子離脱型の二当量ナフトール系カプラー
が代表例として挙げられる。またフェノール系カプラー
の具体例は、米国特許第2,369,929号、同第2,801,171
号、同第2,772,162号、同第2,895,826号などに記載され
ている。
湿度および温度に対し堅牢なシアンカプラーは、本発明
で好ましく使用され、その典型例を挙げると、米国特許
第3,772,002号に記載されたフェノール核のメタ一位に
エチル基以上のアルキル基を有するフェノール系シアン
カプラー、米国特許第2,772,162号、同第3,758,308号、
同第4,126,396号、同第4,334,011号、同第4,327,173
号、西独特許公開第3,329,729号および欧州特許第121,3
65号などに記載された2,5−ジアシルアミノ置換フェノ
ール系カプラーおよび米国特許第3,446,622号、同第4,3
33,999号、同第4,451,559号および同第4,427,767号など
に記載された2一位にフェニルウレイド基を有しかつ5
一位にアシルアミノ基を有するフェノール系カプラーな
どである。
発色色素が適度に拡散性を有するカプラーを併用して粒
状性を改良することができる。このようなカプラーは、
米国特許第4,366,237号および英国特許第2,125,570号に
マゼンタカプラーの具体例が、また欧州特許第96,570号
および西独出願公開第3,234,533号にはイエロー、マゼ
ンタもしくはシアンカプラーの具体例が記載されてい
る。
色素形成カプラーおよび上記の特殊カプラーは、二量体
以上の重合体を形成してもよい。ポリマー化された色素
形成カプラーの典型例は、米国特許第3,451,820号およ
び同第4,080,211号に記載されている。ポリマー化マゼ
ンタカプラーの具体例は、英国特許第2,102,173号およ
び米国特許第4,367,282号に記載されている。
カップリングに伴って写真的に有用な残基を放出するカ
プラーもまた本発明で好ましく使用できる。現像抑制剤
を放出するDIRカプラーは前述のRD17643、VII〜F項に
記載された特許のカプラーが有用である。
本発明に従ったカラー写真感光材料は、前述のRD、No.1
7643の28〜29頁および同、No.18716の651左欄〜右欄に
記載された通常の方法によって現像処理することができ
る。
本発明のカラー写真感光材料は、現像、漂白定着もしく
は定着処理の後に通常水洗処理または安定化処理を施
す。
水洗工程は2槽以上の槽を向流水洗にし、節水するのが
一般的である。安定化処理としては水洗工程のかわりに
特開昭57-8543号記載のような多段向流安定化処理が代
表例として挙げられる。本工程の場合には2〜9槽の向
流浴が必要である。本安定化浴中には画像を安定化する
目的で各種化合物が添加される。例えば膜pHを調整する
(例えばpH3〜8)ための各種の緩衝剤(例えば、ホウ
酸塩、メタホウ酸塩、ホウ砂、リン酸塩、炭酸塩、水酸
化カリ、水酸化ナトリウム、アンモニア水モノカルボン
酸、ジカルボン酸、ポリカルボン酸などを組み合わせて
使用)やホルマリンなどを代表例として挙げることがで
きる。その他、必要に応じて硬水軟化剤(無機リン酸、
アミノポリカルボン酸、有機リン酸、アミノポリホスホ
ン酸、ホスホノカルボン酸など)、殺菌剤(ベンゾイソ
チアゾリノン、イリチアゾロン、4−チアゾリンベンズ
イミダゾール、ハロゲン化フェノールなど)、界面活性
剤、螢光増白剤、硬膜剤などの各種添加剤を使用しても
よく、同一もしくは異種の目的の化合物を二種以上併用
してもよい。
また、処理後の膜pH調整剤として塩化アンモニウム、硝
酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウ
ム、亜硫酸アンモニウム、チオ硫酸アンモニウム等の各
種アンモニウム塩を添加するのが好ましい。
本発明は種々のカラー感光材料に適用することができ
る。一般用もしくは映画用のカラーネガフィルム、スラ
イド用もしくはテレビ用のカラー反転フィルム、カラー
ペーパー、カラーポジフィルムおよびカラー反転ペーパ
ーなどを代表例として挙げることができる。
(発明の作用) ピラゾロアゾール系カプラーはピラゾロベンズイミダゾ
ール環、ピラゾロトリアゾール環を有するカプラーであ
る。これらの残基を有する化合物は従来マゼンタカプラ
ーとして広く用いられてきた5−ピラゾロン残基を有す
る化合物よりも銀イオンないしハロゲン化銀に対しより
強い相互作用、すなわち錯体の形成あるいは吸着といっ
た作用を有することを我々は確認した。そしてまたこの
ような相互作用が、乳剤の増減感や発色の低下をひき起
こすことも見出された。
本発明によれば塗布膜のpHをカプラーの酸解離定数の逆
数の対数pKaに対し2、3以上低く保持することによ
り、上記の相互作用を除去して、乳剤およびカプラー本
来の性能をひき出すことができる。これはカプラー母核
の銀イオンとの結合あるいはハロゲン化銀に対する吸着
といった作用が、カプラーがアニオンの状態で強く発揮
されるためであろうと推定される。従来広く使われてき
た5−ピラゾロン母核のカプラーにおいては同じアニオ
ン状態であってもこれほどの強い相互作用は持たずピラ
ゾロアゾール母核のカプラーにおいて始めて認められた
現象である。
(発明の効果) 本発明のハロゲン化銀写真材料は、少なくとも1種のピ
ラゾロアゾール系カプラーを含有し、色再現性および画
像濃度に優れるばかりでなく、安定した写真感度を示す
という優れた効果を奏する。
(実施例) 次に本発明を実施例に基づきさらに詳細に説明する。
実施例1 透明なトリアセチルセルロースフィルム支持体上に下記
の組成の乳剤層および保護層を塗布後、塗布膜を乾燥し
て試料1〜11を作製した。
本発明のカプラーM-21(pKa8.0)10gにトリクレジルフ
ォスフェートを15gおよび酢酸エチル20mlを加えて60℃
で加熱溶解し、この溶液をゼラチン10gおよびドデシル
ベンゼンスルホン酸ナトリウム1gを含む水溶液100mlに
混合し、高速攪拌機を使用して、乳化分散物を得た。こ
のカプラー分散物全量に、塩化銀と臭化銀の組成比がそ
れぞれ30モル%と70モル%で、粒子サイズ0.5μのハロ
ゲン化銀を0.10モルおよびゼラチンを7.5g含有する塩臭
化銀乳剤150g加え、この塗布液のpHを1N硫酸により、pH
6.2に調節して、支持体上に、銀塗布量が0.004モル/m2
になるように塗布後、2−ヒドロキシ−4,6−ジクロロ
−S−トリアジン酸ナトリウムを含むゼラチン保護層を
設けた。この試料をNo.1とした。また、塗布液のpHを6.
8および5.2に調節した以外は試料No.1の場合と同様にし
て試料No.2,3をそれぞれ作成した。
次に試料No.1と同様にして調製した塗布液を水酸化ナト
リウムによりpH9.2または7.7に調節して同じ手順で塗布
試料を作製し、試料No.4,5とした。
また、試料No.1〜5に用いたカプラーM-30を下記の比較
用カプラーX(pKa:9.1)の等モルと置き換え、かつ、
塗布液pHを8.3と6.2に調節した以外は試料No.1〜5の場
合と同様にして試料No.6,7を作成した。
比較用カプラーX(pKa:9.1) 1−(2,4,6−トリクロロフェニル)−3−(2−クロ
ロ−5−テトラデカンアミド)アニリノ−2−ピラゾリ
ン−5−オン さらに塗布液のpHを変化させる以外は上記と全く同様に
して試料No.8〜11を作成した。
試料No.1〜11を連続光学ウェッジを介して白色光露光処
理したのち、下記の処理工程によりセンシメトリーを行
った。また、乾燥後の塗布膜のpH(以下単に、塗布膜の
pHという)を前述の方法に従って測定した。これらの結
果を第1表に示した。
第1表中、感度(S1.0)は(かぶり+1.0)に相当する
濃度を与えるために必要な露光量の逆数の相対値であ
り、ガンマ(γ)は濃度1.0および1.5に相当する2点を
直線近似したときの階調を示す。
処理工程(33℃) 各処理工程の成分は下記の通りである。
発色現像液 ベンジルアルコール 15ml ジエチレングリコール 5ml 炭酸カリウム 25g 塩化ナトリウム 0.1g 臭化ナトリウム 0.5g 無水亜硫酸ナトリウム ヒドロキシルアミン硫酸塩 2g N−エチル−N−β−メタンスル ホンアミドエチル−3−メチル −4−アミノアニリン硫酸塩 4g 水を加えて1としNaOHを加えて pH10にする。
漂白定着液 チオ硫酸アンモニウム 124.5g メタ重亜硫酸ナトリウム 13.3g 無水亜硫酸ナトリウム 2.7g EDTA第2鉄アンモニウム塩 65g 水を加えて1としpH6.8に合わせる。
感度はカプラーX又はM-21を用いたそれぞれの試料のう
ちの最高感度のものを100として相対値を真数で示し
た。
第1表の結果より、カプラーM-21においてはpKa値8.0に
対し、塗布膜pHを6.3以下に設定することにより、感度
およびガンマの減少を実質上許容しうる範囲内に抑さえ
ることができることがわかる。
カプラーM-21に代えてM-24、M-39、M-47またはM-54を用
いて試料を作成し上記と同様の試験を行ったところ、ピ
ラゾロアゾールカプラーのpKaに対し、塗布膜pHを約1.7
以上低くすることにより、感度とガンマの変動の特に少
ない感光材料が得られた。
参考例1 カプラーM-21を添加しない以外は実施例1の試料No.4及
び1と全く同様にして対応する試料No.12及び13を作成
した。試料No.12及び13の塗布液pHは試料No.4及び1に
それぞれ合わせた。このようにして作成した試料No.12,
13を実施例1で作成した試料No.4,1,6及び7とともに連
続光学ウェッジを介して白色露光処理したのち、以下の
処理を行った。実施例1と同様にして塗布膜のpHを測定
し、センシメトリーを行った結果を第2表に示す。
アミノフェノール−アスコルビン酸現像液 アスコルビン酸 10g p−メチルアミノフェノール 2.4g 炭酸ナトリウム 10g 臭化カリウム 1g 水を加えて 1 処理温度および時間 20℃ 10分 第2表 試料No. 塗布膜pH 感 度 ガンマ 備 考 4 7.9 61 0.81 比較例 1 5.7 82 0.85 本発明 6 8.1 100 0.85 比較例 7 5.8 80 0.85 〃 12 7.9 100 0.85 参考例 13 5.8 79 0.85 〃 (注)感度:銀像濃度を濃度計で測定し、試料No.6の感
度を100として相対感度で表わした。
上記表の結果より試料No.6,7と12,13との比較より、試
料No.6,7の塗布膜pHの違いによる感度差はハロゲン化銀
粒子そのもののpH依存性による感度差で、カプラーはほ
とんど関与していないことがわかる。また、同様の比較
を試料No.4,1と試料No.12,13との間で行うことにより、
試料No.1はカプラーの影響をほとんど受けていないが、
試料No.4はカプラーの影響で減感軟調化していることが
わかる。
上記結果よりピラゾロアゾールカプラーにおいて膜pHを
下げることの有効性が明らかである。
実施例2 実施例1の試料No.1,4の作製に用いたpH調節前の塗布液
に対し、ゼラチン保護層の塗布液のpHを硫酸で下げる
か、水酸化ナトリウムで上げるかした上で塗り重ね、そ
れぞれ試料No.1′,4′とした。
実施例1と同様の露光および処理を行い、第3表に示す
結果を得た。
第3表 試料No. 塗布膜pH 感 度 ガンマ 1′ 5.6 99 2.9 4′ 7.8 54 2.1 実施例1の試料No.1,4の結果と比較すれば塗布膜のpHに
よって感度とガンマが大きく左右されていることがわか
る。
参考例2 実施例1の試料と同様の手順で、カプラーを他のカプラ
ーに等モルで置き換えて、第4表に示す試料No.14〜36
を作製した。これに実施例1と同様の露光、処理を行い
センシメトリーを行った。その結果を第4表にまとめ
た。
カプラーY:1−(2,4,6−トリクロロフェニル)−3−
(2−クロロ−5−テトラデカンアミド)アニリノ−4
−(2−ブトキシ−5-tert−オクチルフェニルチオ)−
2−ピラゾリン−5−オン カプラーZ:1−(2,4,6−トリクロロフェニル)−3−
(3−〔α−(2,4−ジ−tert−ベンチルフェノキシ)
ブタンアミド〕ベンズアミド)−2−ピラゾリン−5−
オン 感度は各カプラーの中で最も感度の高いものを100とし
て相対的に表示した。
5−ピラゾロンカプラーである比較カプラーY,Zを用い
た試料No.14,15,16,20及び21においては塗布膜pHを下げ
ても、ハロゲン化銀そのものの感度低下による低感化が
見られるだけで、ガンマにはほとんど変化が見られな
い。それに対しここに用いたピラゾロトリアゾールカプ
ラーM-28,33、55、56、2、54、49では塗布膜pH(前記
のように乾燥後の塗布膜のpHをいう)をそれらのピラゾ
ロトリアゾールカプラーの各pKa値より1.0以上低くする
ことによって、逆に著しく高感化し、またガンマも各乳
剤本来の示す値に近づけることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−156256(JP,A) 特開 昭60−88943(JP,A) 特開 昭60−98434(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に少なくとも1層の感光性ハロゲ
    ン化銀乳剤層を有し、この乳剤層またはその隣接層中に
    下記一般式〔V〕で表わされる少なくとも1種のピラゾ
    ロトリアゾール系カプラーを含有してなり、塗布乾燥後
    の写真層のpHをこのピラゾロトリアゾール系カプラーの
    pKa値より2.3以上低くpH5.9未満としたことを特徴とす
    るハロゲン化銀写真材料。 (式中、R2は水素原子または置換基を示し、R3は置換基
    を表わす。Xは水素原子または芳香族第一級アミン現像
    薬酸化体とのカップリング反応により離脱しうる基を表
    わす。R2、R3またはXで2量体以上の多量体を形成して
    いてもよい。)
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