JPH0785933B2 - 画像形成装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ この発明は、原稿像に対応した転写画像を形成された転
写紙上に、原稿像に含まれない文字等の特別な情報を合
成記録する印字装置を有する画像形成装置に関する。

＜従来の技術＞ 画像形成装置、例えば複写機によって画像が複写された
用紙に、複写した日付、複写した者、その他の注意書き
等をメモ書きする必要が生ずる場合がある。

このような場合、上記メモ書きを、手書きやスタンプで
作成する作業は、煩わしいので、当該作業を内部で自動
的に行うようにした画像形成装置が知られている。

上記の画像形成装置においては、内部に印字装置が設け
られている。この印字装置は、ケーシングに、帯状のイ
ンクリボンが収容されたインクリボンカセットと、サー
マルヘッドとを取り付けており、プラテンローラを通過
中の用紙に、インクリボンを介してサーマルヘッドを押
し当て、文字等を印字する。

＜発明が解決しようとする課題＞ ところが、上記の画像形成装置においては、定着装置に
よって加熱定着された直後でまだ高温状態にある用紙に
対して、インクリボンを押し当てて印字が行われるこ
と、及び印字装置周辺の雰囲気温度が高温であることに
起因して、印字パターン以外の部分のインクリボンが溶
け出して、良好な印字が得られないという問題があっ
た。

そこで、定着装置から排出された用紙に、ファンによっ
て風を当てて、当該用紙を冷却することも考えられる
が、このように、定着装置に近接した位置でファンを作
動させると、上記ファンによる風が、定着装置の熱の影
響で熱風となって側板内の空間を循環することになり、
冷却効率が悪くなる。また、逆に、定着装置は、加熱定
着のための熱を奪われるので、定着装置の加熱効率が悪
くなるという問題がある。

この発明は、上記の問題点に鑑み、印字前の用紙を効果
的に冷却して良好な印字を可能にすると共に、定着装置
の加熱効率を低下させることのない画像形成装置を提供
することを目的とする。

＜課題を解決するための手段＞ 上記目的を達成するため、この発明は、定着装置によっ
て画像が定着された用紙に、インクリボンを介してサー
マルヘッドを押し当て、文字等を印字する印字装置を有
する画像形成装置において、定着装置と印字装置との間
に、一対の側板間に懸架された状態で両端部が側板の外
方に連通されている熱良導性のパイプと、このパイプの
周面に、定着装置から排出された用紙を、当該用紙の全
幅にわたって圧接させ、パイプと協働して用紙を印字装
置側へ送る圧接ローラまたは圧接ベルトからなる圧接手
段と、パイプ及び圧接手段の少なくとも一方を駆動する
駆動手段と、パイプの内方へ側板の外方の空気を送る送
風手段とを具備していることを特徴とするものである。

＜作 用＞ 上記構成によれば、パイプと、当該パイプの周面に用紙
の全幅を圧接する圧接手段とが、協働して用紙を印字装
置側へ搬送するが、上記用紙が圧接されたパイプが熱良
導性であると共に、パイプの両端部が側板の外方に連通
されており、且つこの従動パイプの内方へ、送風手段に
よって側板の外方の比較的低温の空気を送られることか
ら、パイプを介して印字前の用紙を冷却することができ
る。

＜実施例＞ 以下、この発明の実施例を図面を参照して説明する。

第４図は、この発明の一実施例としての複写機を示す概
略側面図であり、同図において、この複写機は、複写機
本体としてのハウジング１内に、原稿像に応じた静電潜
像を感光体12a上に形成する光学部11と、上記静電潜像
をトナー像に現像し複写紙上に転写する画像処理部12
と、手差し給紙部14、給紙カセット15a或いは給紙カセ
ット15bから送出した用紙を、画像処理部12、複写紙上
の画像を加熱、定着させる定着装置17、印字装置２、及
び穿孔装置18を順次に経由させて、排出トレイ19上に排
出する用紙搬送部13とを有している。

第１図及び第２図を参照して、定着装置17の用紙排出側
には、一対の側板1a,1b間に懸架されたアルミニウム製
のパイプ４と、定着装置17の排出ローラ17a,17bから排
出された用紙を、その全幅にわたって、パイプ４の周面
に圧接する圧接ローラ３とが配設されている。圧接ロー
ラ３は、図示していない駆動手段としての、複写機の駆
動系によって、用紙搬送部13と同期して駆動されると共
に、パイプ４は、圧接ローラ３に従動して回転し、圧接
ローラ３及びパイプ４が協働して、用紙を印字装置２の
通路91へ搬送する。なお、上記パイプ４は、用紙を介し
て圧接ローラ３に従動しても良いし、チェーン等を介し
て従動しても良い、 圧接ローラ３は、第３図に示すように、軸方向に複数の
中空部31aを形成したアルミニウム製の芯部材31と、芯
部材31の周面に配設されたゴム製等の摩擦部材32と、芯
部材31の中央部に設けた軸圧入孔31bに圧入された軸33
とからなる。軸33の端部33aは、側板1a,1bの挿通孔1dに
挿通され、これにより、軸33は、側板1a,1bによって回
動自在に支持されている。

パイプ４の端部4a,4bは、側板1a,1bに設けた挿通孔を貫
通しており、端部4aは、送風手段としての吸い込みファ
ン６を介して側板1aの外方に連通しており、端部4bは、
直接側板1bの外方へ開放している。上記の挿通孔の径
は、パイプ４の径よりもやや大きく、パイプ４が遊動で
きるようにしてあると共に、パイプ４は、端部4a,4b
を、引っ張りコイルばね５によって圧接ローラ３側へ押
圧されている。これにより、圧接ローラ３とパイプ４と
の間を通過する用紙の厚みに応じて、圧接ローラ３とパ
イプ４との間の隙間を調整されている。

７は、用紙に接するアルミニウム製のパイプ４に生じた
静電気を、側板1bへ逃がすためのアース部材であり、複
数のブラシ状接触子7aをパイプ４の端部4bに接触させて
いる。このアース部材７がパイプ４の静電気を逃すこと
により、後述するインクリボン22aが、静電気によって
用紙に付着することが防止されている。

上記の吸い込みファン６は、側板1aの外面に取り付けら
れたボックス８内に配設されており、モータ（図示せ
ず）により駆動されて、側板1bの外方の空気をパイプ４
の内方へ吸い込む。パイプ４内に吸い込まれた空気は、
端部4b側からボックス８を介して側板1aの外方へ排出さ
れる。

第２図を参照して、穿孔装置18は、印字装置２とハウジ
ング１の側面1cとの間に配置されており、印字装置２を
通過してきた用紙の後端にパンチ刃18aを押し込んで、
当該用紙に、綴じ込み用の複数のパンチ穴を開ける。こ
の穿孔装置18は、下端の軸18bを中心としてハウジング
１の外方へ回動させ、印字装置２に対するメンテナンス
が行えるようになっている。

印字装置２は、側板1a,1bに回動自在に取り付けられた
ケーシング21と、このケーシング21に取り外し可能に取
り付けられ、後述する帯状のインクリボン22aを収容し
たインクリボンカセット22と、及びケーシング21に回動
自在に取り付けられ、サーマルヘッド23を支持した支持
部材24とを有している。

インクリボンカセット22は、インクリボン22a、ボディ2
2b、このボディ22bに取り付けられた送り出しリール22c
及び巻取りリール22dにより構成され、送り出しリール2
2cから送り出されたインクリボン22aを、巻取りリール2
2dによって巻き取る。

サーマルヘッド23は、複数の微小な抵抗体に、通電して
これらを発熱させ、用紙に、印字パターンを形成する。

支持部材24は、印字時にのみ、サーマルヘッド23を、ケ
ーシング21からプラテンローラ90側の通路91へ突出させ
て、当該サーマルヘッド23を、インクリボン22aを介し
てプラテンローラ90上の用紙に押圧させる。

インクリボンカセット22を交換する際は、ケーシング21
を、支軸25を中心として、第２図において反時計回りに
回動させると、この回動動作に連動して支持部材24が時
計回りに回動され、サーマルヘッド23がケーシング21か
ら脱出するようになっており、これにより、ケーシング
21からインクリボンカセット22を取り外して、用紙排出
側から、インクリボンカセット22を取り出すことができ
る。

この実施例によれば、定着装置17によって画像が加熱定
着され、まだ高温状態にある用紙が、排出ローラ17a,17
bによって排出された後、圧接ローラ３とパイプ４との
間に挟み込まれ、用紙の全幅がパイプ４の周面に圧接さ
れた状態で、印字装置２側へ搬送される。

この搬送中、吸い込みファン６によって、パイプ４の内
方へ側板1bの外方の比較的低温の空気を吹き込むことに
より、アルミニウム製で熱伝導の良いパイプ４を介し
て、印字前の用紙を冷却することができる。

このとき、側板1bの外方の比較的低温の空気が、パイプ
４内に導入されること、及びパイプ４の熱を奪って高温
となった空気が、側板1aの外方へ排出され、パイプ４の
周辺に滞留しないことから、用紙の冷却を効率的に行う
ことができる。これにより、用紙が高温であることに起
因して印紙パターン以外の部分のインクリボンが溶け出
して用紙に転写されるというような印字不良を防止する
ことができる。

また、吸い込みファン６により、定着装置17の熱を奪っ
たりすることがなく、定着装置17の加熱効率を低下させ
ることがない。

なお、この発明は、上記実施例に限定されるものではな
く、例えば、送風手段として、パイプ４内へ空気を吹き
込む吹き込みファンを用いること、パイプ４の端部4a及
び端部4bの一方に吸い込みファンを設けると共に、他方
に吹き込みファンを設けて、一層、冷却効率を上げるこ
と、圧接ローラ３の芯部材31内にも送風すること、圧接
ローラ３及びパイプ４の双方を同期して駆動すること、
パイプ４を駆動してこれに圧接ローラ３を従動させるこ
と、圧接ローラ３に代えて圧接ベルトを用いること等、
この発明の要旨を変更しない範囲で種々の設計変更を施
すことができる。

＜発明の効果＞ 以上のように、この発明によれば、定着装置から排出さ
れた用紙が、全幅にわたって、圧接手段によってパイプ
の周面に圧接され、パイプと圧接手段とが協働して用紙
を印字装置側へ搬送するが、上記パイプが熱良導性であ
ると共に、パイプの両端部が側板の外方に連通されてお
り、且つパイプの内方へ、送風手段によって側板の外方
の比較的低温の空気が送られるので、当該パイプを介し
て印字前の用紙を効率良く冷却することができ、これに
より、用紙が高温であることに起因した印字不良を防止
することができる。また、送風手段による冷却風が定着
装置に当たることがないので、定着装置の加熱効率を低
下させることがないという特有の効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例としての画像形成装置の定
着装置及び印字装置の周辺を示す概略斜視図、 第２図はその概略側面図、 第３図は圧接ローラ及びパイプの断面図、 第４図は画像形成装置全体の概略構成図である。 1a,1b……側板、２……印字装置、 ３……圧接ローラ（圧接手段）、 ４……パイプ、4a,4b……端部、 ６……吸い込みファン（送風手段）、 17……定着装置、22a……インクリボン、 23……サーマルヘッド。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】定着装置によって画像が定着された用紙
   に、インクリボンを介してサーマルヘッドを押し当て、
   文字等を印字する印字装置を有する画像形成装置におい
   て、定着装置と印字装置との間に、一対の側板間に懸架
   された状態で両端部が側板の外方に連通されている熱良
   導性のパイプと、このパイプの周面に、定着装置から排
   出された用紙を、当該用紙の全幅にわたって圧接させ、
   パイプと協働して用紙を印字装置側へ送る圧接ローラま
   たは圧接ベルトからなる圧接手段と、パイプ及び圧接手
   段の少なくとも一方を駆動する駆動手段と、パイプの内
   方へ側板の外方の空気を送る送風手段とを具備している
   ことを特徴とする画像形成装置。