JP3865131B2 - 熱定着装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基材と、この基材表面の定着層に転写すべき画像情報がプリントされる浸透層とを有するシート状の被記録媒体を加熱することにより、浸透層に昇華性インクでプリントされた画像情報を定着層に転写定着する加熱部を備えている熱定着装置に関し、詳しくは、転写定着後の被記録媒体を巻き取る技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の上記した熱定着装置と類似する技術として、金属基材(本発明の基材)上に防錆層を兼ねる着色下地層(本発明の定着層)を形成し、この上に光透過性樹脂層としてアクリル系樹脂やポリエステル系樹脂やウレタン系樹脂で成る透明樹脂層を形成し、この上に多孔質アルミナ等を用いたインクジェット受理層(本発明の浸透層)を形成して金属装飾体を構成して成り、この金属装飾体のインクジェット受理層に対して昇華形着色材を用いたインクジェット印刷により着色模様を形成する。この後、この金属装飾体を加熱炉や、ホットプレスで加熱することによりインクジェット受理層の昇華形着色材が昇華して透明樹脂層に入り込み、インクジェット受理層に形成された着色模様が透明受理層に形成される。次に、インクジェット受理層を温水で軟化させた後、布等で拭き取ることによってインクジェット受理層の全てを取り除くことで、着色模様が形成された金属装飾体が完成するものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
又、上記した被記録媒体と異なるものであるが、印画紙を巻き取る技術として、巻取軸に備えた巻き芯に対して焼付露光済みのペーパーでガイドされる状態で送り、巻取軸に巻き取るよう巻取部を構成し、この巻取部で巻き芯に巻き取ったペーパーを取外し自在に構成したものもある(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平10‐297197号公報 (段落番号〔0009〕〜〔0013〕、図1〜図4)
【特許文献2】
特開平7‐5580号公報 (段落番号〔0031〕、〔0032〕、〔0038〕、図1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この種の被記録媒体は、銀塩式の印画紙のように現像設備を必要としないばかりでは無く、画像情報を形成する場合にもインクジェットプリンターの技術を用いて比較的容易に広い幅の素材に対して必要とする画像情報を形成できるものとなっている。又、被記録媒体として樹脂シートのように比較的安価で耐水性に優れた素材の利用も考えられるので屋外に設置される看板類や、バスや車輌の外面に貼り付ける形態で広告用に用いることも考えられている。
【0006】
ここで大型の看板類として被記録媒体を用いることを考えるに、大型の看板類に使用する被記録媒体に画像情報を形成して転写定着する場合には、広い幅で長尺となる被記録媒体に対して画像情報を形成し、加熱により転写を行い、この転写定着の後に被記録媒体の排出を行う処理を連続的に行う必要がある。特に、加熱により画像情報を転写するものでは、被記録媒体を加熱処理の後に排出されることになり、この被記録媒体が熱可塑性の樹脂シートを用いたものである場合には、変形や歪みを招くことなく回収する処理を必要とする。又、特許文献1には転写を行う際の技術が示されるものの被記録媒体を取り扱う技術は示されないものである。そこで特許文献2に示されるようにペーパーを巻き取る形態で回収する技術を採用することが考えられる。しかしながら、この特許文献2の技術のように巻き芯に対してペーパーを巻き取る形態では、巻き芯を必要とするので、この巻き芯のセットに手間が掛かるばかりで無く、広い幅の被記録媒体を巻き取る場合に、巻き取りの初期に被記録媒体の全幅に不要な外力を作用させずに巻き芯に対して案内することに困難性が想像され改善の余地がある。
【0007】
本発明の目的は、広い幅の被記録媒体であっても、転写処理の後に排出される被記録媒体を手間を掛けずに巻き取る形態で回収できる装置を合理的に構成する点にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係る熱定着装置の特徴、作用・効果は次の通りである。
〔特徴〕
基材と、この基材表面の定着層に転写すべき画像情報がプリントされる浸透層とを有するシート状の被記録媒体を加熱することにより、浸透層に昇華性インクでプリントされた画像情報を定着層に転写定着する加熱部を備えている熱定着装置において、前記加熱部が、前記被記録媒体を水平方向に搬送する搬送機構と、この搬送機構で搬送される被記録媒体を加熱する加熱機構とを備えて構成され、この加熱機構から送り出された前記被記録媒体を下方に送りながら放熱を行わせる徐冷機構を備え、この徐冷機構における前記被記録媒体の搬送方向での下手側に前記被記録媒体に接触して巻き取り方向に湾曲させるように前記被記録媒体を挟み込む位置に配置された一対の第1搬送ローラと、この第1搬送ローラで送られる前記被記録媒体に接触することで前記搬送機構における前記被記録媒体の搬送方向の下手側に沿う方向へ湾曲力を作用させる接触板とで成る湾曲力作用手段を備え、この湾曲力作用手段から送られた被記録媒体を前記湾曲力作用方向に巻き取るように、前記被記録媒体の導入を許す開口部を上部に有する巻き取り空間と、この空間を取り囲む位置に配置した複数のガイドローラと、このガイドローラで前記開口部の側に送られる被記録媒体を前記巻き取り空間の側に案内するガイド板とを有する巻き取り手段を備えている点にある。
【0009】
〔作用・効果〕
上記特徴によると、画像情報がプリントされた被記録媒体は加熱部において搬送されながら加熱され、この加熱の後に排出部から排出される。そして、排出部から排出される場合には、湾曲力作用手段が被記録媒体に対して巻き取り方向に湾曲力を作用させ、この後に巻き取り手段が被記録媒体を巻き取り方向に巻き取るものとなる。具体的には、加熱部で加熱された後に、更に、徐冷機構で放熱された被記録媒体は搬送ローラからの搬送力により接触板に接触して湾曲力を受けて湾曲状態に達するものとなる。つまり、巻き取り手段で被記録媒体を巻き取る処理に先立って湾曲力作用手段から巻き取り方向に湾曲力を作用させるので、この被記録媒体が広い幅のものであっても、被記録媒体の全幅に対して容易に巻き取り方向に向けて変形力を作用させて変形させることが可能となり、巻き取り処理を容易にする。その結果、広い幅の長尺の被記録媒体であっても転写定着の後の被記録媒体に不均一な外力を作用させること無く、確実に巻き取り得る装置が合理的に構成されたのである。特に、前記徐冷機構が、被記録媒体に接触することで、この被記録媒体の急激な放熱を回避する低温加熱板を備え、この徐冷機構の搬送方向での終端位置の下側に前記湾曲力作用手段を配置したものでは、徐冷機構において被記録媒体に熱を作用させながら徐々に放熱を行え、この徐冷機構の終端位置から送り出された被記録媒体を、この下側に配置した湾曲力作用機構において湾曲力を作用させることが可能となる。
【0010】
本発明の請求項に係る熱定着装置の特徴、作用・効果は次の通りである。
〔特徴〕
請求項1又は2に記載の熱定着装置において、記巻き取り手段が、前記湾曲力作用手段から送られる被記録媒体の導入を許す開口部を有する巻き取り空間と、この空間を取り囲む位置に配置した複数のガイドローラと、このガイドローラで前記開口部の側に送られる被記録媒体を前記巻き取り空間の側に案内するガイド板とを備えて構成されている点にある。
【0011】
〔作用・効果〕
上記特徴によると、被記録媒体が巻き取り空間に送込まれた場合には巻き取り空間を取り囲む位置に配置されたガイドローラにより送られ開口部に達するが、ガイド板により巻き取り空間の側に案内されることになり、被記録媒体は巻き取り空間内で巻き取り状態に達する。その結果、巻き芯のように巻き取り力を作用させる部材を特別に備えることや、巻き取りに際してオペレータが特別の操作を行わずとも被記録媒体を巻き取り得るものとなった。
【0012】
本発明の請求項に係る熱定着装置の特徴、作用・効果は次の通りである。
〔特徴〕
請求項1〜3の何れか1項に記載の熱定着装置において、前記加熱部と、前記湾曲力作用手段とを本体ケースの内部に備えると共に、前記巻き取り手段が、前記本体ケースから排出される被記録媒体を導入し得る位置と、本体ケースから離間する位置とに切り換え自在に構成されている点にある。
【0013】
〔作用・効果〕
上記特徴によると、比較的小さいサイズの被記録媒体を処理する場合のように巻き取り手段による巻き取りを必要としない場合には、巻き取り手段を本体ケースから離間させることで、例えば、トレー状のものに被記録媒体を回収でき、これとは逆に、広い幅で長尺の被記録媒体を巻き取り状態で回収する場合には巻き取り手段を本体ケースからの被記録媒体を導入し得る位置に配置することで済む。その結果、被記録媒体のサイズに対応して適正な回収形態に対応して被記録媒体を回収できるものとなった。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、画像処理装置Pから転送される画像情報を被記録媒体Mに対して昇華性インクでプリントし、プリントサイズに切断し、加熱により定着した後に送り出す画像形成装置Qが構成されている。
【0015】
前記画像処理装置Pは汎用コンピュータ1、モニター2、キーボード3、マウス4を有すると共に、現像済みの銀塩式の写真フィルム5の画像情報を光電変換するフィルムスキャナー6と、メディアにデジタル信号で保存された情報を取り出すようにコンピュータ内部のメディアドライブ7とを備えて成っている。尚、メディアドライブ7とは、CDやCD−R、あるいは、MO等のディスク状の媒体ばかりでなく、コンパクトフラッシュやスマートメディア等の半導体で成る媒体から情報を取り出すドライブの総称であり、同図にはCD及びCD−Rの情報を読出すメディアドライブを示している。
【0016】
前記被記録媒体Mは図4に示すように、PET(polyethylene terephthalate)製でフィルム状の基材11の表面に対して、昇華性インクに対して親和性のある樹脂としてポリビニルアルコール系の樹脂やポリビニルアセタール系の樹脂等で定着層12を形成し、この定着層12の表面に昇華性インクに対して非親和性となるフッ素樹脂やシリコン樹脂等の薄いフィルム状の浸透層13を剥離自在に重ね合わせ、全体として柔軟なシート状に構成したものである。そして、この被記録媒体Mに画像情報を形成する場合には、同図に示すように浸透層13に対して昇華性インクで画像をプリントした後、加熱定着処理を行うことにより、浸透層13のインクが昇華して定着層12に移行し、基材11の表面に画像情報を定着形成する機能を有し、画像情報を転写定着した後には、浸透層13をフィルム状のまま剥離して取り除く(表面層剥離)ことにより基材11の表面の定着層12に形成された明瞭な画像を露出させるものとなっている。又、この被記録媒体Mは、基材11の素材が昇華性インクに対して親和性を有する性質のものでは、その基材11の表面をそのまま定着層12として利用できる。
【0017】
図1〜図3に示すように、前記画像形成装置Qは、被記録媒体Mに画像情報をプリントするプリント部Q1と、このプリント部Q1において昇華性インクで画像情報がプリントされた被記録媒体Mを一時的に蓄えるループ形成部Q2と、このループ形成部Q2から被記録媒体Mが送られる熱定着部Q3(熱定着装置の一例)とを備えて構成されている。
【0018】
この画像形成装置Qでは、熱定着部Q3における被記録媒体Mの搬送速度がプリント部において被記録媒体Mを搬送する速度より低速であるため、この速度差を吸収するために、プリント部Q1と熱定着部Q3との中間位置にループ形成部Q2を配置しており、プリント部Q1と、ループ形成部Q2と、熱定着部Q3とは互いに分離自在なユニットとして構成されている。尚、熱定着部Q3における被記録媒体Mの搬送速度は300mm/min程度であり、プリント部Q1での被記録媒体Mの搬送速度はプリント時の画像情報の解像度や被記録媒体Mの幅によって決まるものであるが、最低速度でも熱定着部Q3における被記録媒体Mの搬送速度より高速度となる。
【0019】
〔プリント部〕
前記プリント部Q1は、本体ケース20の内部に対してロール状の被記録媒体Mを圧着型の複数の搬送ローラ21で水平方向に送り、インクジェット型のプリントヘッド22で画像情報をプリントするよう構成され、本体ケース20を支持脚23で支持することにより、画像情報がプリントされた被記録媒体Mを比較的高い位置で水平方向に送り出すよう構成されている。前記プリントヘッド22は被記録媒体Mの幅方向(主走査方向)に向けて往復作動する際にインクカートリッジ等に貯留した昇華性インク吹き付けて画像情報を形成するよう構成され、図面には示さないが前記プリントヘッド22には被記録媒体Mの側に突出する姿勢と退入する姿勢とに切り換え自在な刃体を備えてカッターに兼用できるよう構成している。そして、画像情報を形成した後には刃体を突出させた状態でプリントヘッド22を作動させることで被記録媒体Mをプリントサイズに切断するよう機能する。
【0020】
本プリント部Q1では1メートルを超える幅の被記録媒体Mに対して画像情報のプリントが可能であり、又、前記インクカートリッジ等に貯留するインクとして、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の少なくとも4色のインクの他に中間色の2色のインクを用いた6色を使用するよう構成され、この実施の形態で使用される昇華性インクは、80℃程度で昇華が始まり、前述したようにフィルム状のPET製の基材11を有する被記録媒体Mにおいては、180℃で2分程度の加熱により最適な転写状態となる。この昇華性インクは170℃〜200℃程度でインクの昇華を無理なく行えるものであり、200℃では1分程度の加熱、170℃では5分程度の加熱で必要とする画像を転写して定着が実現する。
【0021】
〔ループ形成部〕
前記ループ形成部Q2は、ケース30と、このケース30の内部の中央位置に3つの従動ローラ31を有したターンローラ32と、被記録媒体Mを送り出す圧着型の供給ローラ33とを備えると共に、図2において仮想線で示すようにターンローラ32を基準にして搬送上手側と、搬送下手側とに被記録媒体Mを垂れ下げる形態で一時的に蓄えるループ形成空間を形成して構成されている。
【0022】
前記プリント部Q1からターンローラ32に対して被記録媒体Mを搬送する経路と、このターンローラ32から前記熱定着部Q3に被記録媒体Mを搬送する経路との夫々とも、その経路を形成する下側のガイド板を開閉自在に構成してあり、このガイド板を解放することにより、前記ループ形成空間に対して被記録媒体Mを送出し、垂れ下げる形態で被記録媒体Mを一時的に蓄えるよう構成してある。そして、このようにループを形成することにより前記プリント部Q1でのプリント速度と前記熱定着部Q3との速度差を吸収するものにしている。
【0023】
具体的には、プリント部Q1から被記録媒体Mが送り出された場合には、その被記録媒体Mの先端部をループ形成部Q2の中央位置のターンローラ32まで送り、このターンローラ32と従動ローラ31とに圧着保持した状態で、その被記録媒体Mを垂れ下げる形態でターンローラ32より搬送上手側のループ形成空間内に蓄える。次に、被記録媒体Mの後端を検出すると、ターンローラ32に圧着保持されていた被記録媒体Mの先端部を供給ローラ33まで送る作動を行い、この供給ローラ33に圧着保持された後に、ターンローラ32を高速回転させてターンローラ32の搬送上手側のループ形成空間に蓄えた被記録媒体Mをターンローラ32の搬送下手側のループ形成空間に送り出し、このループ形成空間において被記録媒体Mを垂れ下がる形態で蓄えるのである。
【0024】
〔熱定着部〕
前記熱定着部Q3は、加熱ケース40の内部で被記録媒体Mを水平方向に搬送するよう複数の搬送ローラ41を有する水平搬送機構Cを備えると共に、この搬送ローラ41で搬送される被記録媒体Mに対して予備加熱板42からの熱を作用させる予備加熱機構PHと、前加熱板43及び後加熱板44からの熱を作用させる本加熱機構MHと、空気加熱ヒータ45で加熱した空気をクロスフローファン46で前記後加熱板44から前加熱板43の方向に送り出し、空気を循環させる形態で被記録媒体Mを加熱する空気加熱機構AHとを備え、更に、加熱ケース40から送り出された被記録媒体Mを徐冷ケース47の内部で下方に送りながら低温加熱板48からの熱を作用させる形態で放熱を行わせる徐冷機構RHと、この徐冷機構RHから送り出された被記録媒体Mを巻き取る形態で回収する巻き取り機構R(巻き取り手段の一例)とを備えて構成されている。
【0025】
尚、加熱ケース40と、除熱ケース47とで、熱定着部Q3の本体ケースが構成され、この熱定着部Q3では、前記予備加熱機構PHと、本加熱機構MHと、空気加熱機構AHとで被記録媒体Mの定着層12に画像情報を転写定着させるための加熱部が構成されている。
【0026】
前記水平搬送機構Cを構成する搬送ローラ41は、被記録媒体Mを表裏両面側から挟む形態で搬送する圧着型のものと、被記録媒体Mの上面側に軽く接触して搬送を補助するよう機能する接触型のものとで成り、何れの搬送ローラ41とも設定された外周速度で駆動されるよう電動モータ(図示せず)からの動力が伝えられる。前記予備加熱板42、前加熱板43、後加熱板44、低温加熱板48は、夫々とも被記録媒体Mを送る搬送経路の下側に配置され、その上面に被記録媒体Mが接触する状態で搬送することにより被記録媒体Mに熱を伝えるよう表面が平滑で熱伝導率が高い金属製のプレートの下面側にシートヒータを配置して構成されている。
【0027】
前記徐冷機構RHは、前記水平搬送機構Cの搬送端部(排出部の一例)から送り出された被記録媒体Mの下面に接触して下方に案内する湾曲案内板50を備えると共に、この湾曲案内板50を基準にして被記録媒体Mの搬送方向での下手側に前記低温加熱板48と、被記録媒体Mの表裏両面に圧着して搬送する第1搬送ローラ51と、この第1搬送ローラ51から送られ被記録媒体Mに接触して湾曲方向に力を作用させる接触板52と、この接触板52からの被記録媒体Mに圧着して送り出す第2搬送ローラ53とを備えて構成されている。
【0028】
この熱定着部Q3では、前記予備加熱板42の温度を100℃以下に設定し、前記前加熱板43の温度を150℃に設定し、前記後加熱板44の温度を180℃に設定し、低温加熱板48の温度を100℃より充分に低い温度に設定し、又、前記クロスフローファン46から前記後加熱板44の上面側に送り出される空気温を180℃に設定するよう、必要な部位に温度センサを備え、これらの温度センサ(図示せず)の検出結果に基づいて温度制御を行うよう制御系が形成されている。
【0029】
前記第1搬送ローラ51と第2搬送ローラ53とは、金属製のローラ状の芯材にウレタンゴム等のゴム材を被覆して構成され、前記接触板52は金属材や比較的剛性が高い樹脂材を用いて構成されている。そして、第1搬送ローラ51と接触板52とで湾曲力作用手段が構成されている。
【0030】
つまり、前記第1搬送ローラ51は、前記低温加熱板48の表面に沿って斜め下方に送られる被記録媒体Mの搬送経路を少し変更して略鉛直下方に送るように搬送方向が設定され、前記接触板52は第1搬送ローラ51から送られる被記録媒体Mを略水平方向に送り出すよう被記録媒体Mの全幅に接触して被記録媒体Mに湾曲力を作用させ、結果として被記録媒体Mを湾曲(カール)させるよう機能する。この第1搬送ローラ51と第2搬送ローラ53とは前記水平搬送機構Cで被記録媒体Mを搬送する速度と等しい速度で被記録媒体Mを搬送するよう前記水平搬送機構Cとチェーン型やベルト型の連動機構を介して連動連係されている。
【0031】
前記湾曲力作用手段は、図5に示す構成に限るものではなく、第1搬送ローラ51から接触板52に対して強く接触する角度(接触板の板面に対して垂直となる角度に近い角度)で被記録媒体Mを送り出すことにより湾曲力を得やすいよう構成して良く、又、第1搬送ローラ51と接触板52とを更に接近させることで確実に湾曲力を作用させるよう構成することも可能である。そして、被記録媒体Mの素材や厚さに対応して第1搬送ローラ51と接触板52との相対的な位置関係を任意に設定できるよう構成することや、アクチュエータを利用して相対位置関係を自動的に設定するよう該湾曲力作用手段を構成することも可能である。
【0032】
前記巻き取り機構Rは、図5及び図6に示すように下面にキャスタ55を備えた巻き取りケース56と、側面視において略円弧状となるよう湾曲形成したガイド体57と、このガイド体57に沿う位置に配置された複数のガイドローラ58と、この巻き取りケース56の上部に形成された開口部56Aの側に対して、この巻き取りケース56の巻き取り空間Sから送られる被記録媒体Mに接触して巻き取り空間Sの内部に戻すガイド板59とを備えている。
【0033】
前記ガイドローラ58は金属製の軸体58Aに対し軸芯方向で所定間隔を隔てて複数個のローラ状の芯材を形成し、夫々の芯材に対してウレタンゴム等のゴム材を被覆することによって構成したものであり、前記ガイド体57は金属材や樹脂材を用い、ガイドローラ58が挿通する複数の開口を形成したものが使用されている。又、ガイド板59は、金属板や樹脂板を被記録媒体Mの幅方向に平行する姿勢の支軸60周りで揺動自在に支持し、揺動端が上方に揺動できるようバネ61の付勢力を作用させ、ストッパー62との接当によって図5に示す姿勢に保持され、被記録媒体Mからの圧力が作用した際には被記録媒体Mに強く接触しないようにガイド板59の揺動端を上方に揺動できるよう構成されている。
【0034】
前記巻き取り機構Rは、本体ケースの側から送られる制御信号、あるいは、駆動電力によって作動する電動モータ(図示せず)を備え、この電動モータからの駆動力で前記ガイドローラ58を駆動するようにチェーン型やベルト型の連動機構を備えている。そして、ガイドローラ58は、前記第2搬送ローラ53から被記録媒体Mが送り出される速度と等しい周速度でガイドローラ58を駆動するよう駆動速度が設定されている。又、この巻き取り機構Rは、キャスタ55を底部に備えた巻き取りケース56を備えているので、例えば、小さいサイズの被記録媒体Mの処理を行う場合のように巻き取り処理を行う必要がない場合には、図5に示す位置から分離させ、トレーのような回収用の機構を用いて被記録媒体Mを回収する作業を実現し、スペースを無駄にしないものにしている。
【0035】
この構成により熱定着部Q3では、導入された被記録媒体Mを水平搬送機構Cによって水平に設定速度で搬送しながら予備加熱機構PHの予備加熱板42との接触によって100℃より少し低温となる温度まで昇温した後、本加熱機構MHの前加熱板43との接触、及び、空気加熱機構AHからの加熱空気との接触によって150℃程度まで昇温し、更に、後加熱板44との接触、及び、空気加熱機構AHからの加熱空気との接触によって180℃程度まで昇温して確実に転写を行わせている。この加熱の後には、徐冷機構RHの低温加熱板48との接触により急激な放熱を回避しながら徐々に放熱を行わせて被記録媒体Mに歪みを発生させない状態で搬送し、最終的には第1搬送ローラ51、第2搬送ローラ53からの搬送力により排出される。
【0036】
このように排出された被記録媒体Mの先端部は、前述したように接触板52との接触により湾曲力が作用する結果、図5に示すように湾曲方向に緩やかに変形するものとなり、この状態で自重で下方に移動する。このように自重で下方に移動することにより、この被記録媒体Mの先端は巻き取り機構Rの巻き取りケース56の上部の開口部56Aから巻き取り空間Sに送り込まれ、被記録媒体Mは複数のガイドローラ58とガイド体57に沿って巻き取り空間Sに導入される。そして、この導入の後に先端が開口部56Aの側から上方に移動しようとする場合でもガイド板59との接触によって巻き取り空間Sの内部側に戻され、巻き取り空間内で図6に示す如く渦巻き状に巻き取られるのである。尚、ガイド板59は支軸60に対して揺動自在、かつ、バネ61の付勢力によって揺動端が上方に変位自在に支持されているので、被記録媒体Mが強い力で接触することがあっても、ガイド板59が揺動することにより、このガイド板59から強い力を作用させて被記録媒体Mを傷付けることのないものにしている。
【0037】
このように本発明では、熱定着部Q3が被記録媒体Mを加熱して転写定着を行う加熱系と、この加熱系で加熱された被記録媒体Mを巻き取る形態で回収する巻き取り手段(巻き取り機構R)とを備えて構成したので、広幅で長尺の被記録媒体Mであっても巻き取る形態で回収して良好な取り扱いを実現している。又、被記録媒体Mを加熱系から巻き取り系に送り出す際において、その先端部に対して接触板52を積極的に接触させて湾曲力の作用により湾曲変形させることにより、被記録媒体Mの巻き取りを容易に行えるものにしている。特に、巻き取り機構Rを上方に開口部56Aを有する巻き取りケース56と、この内部に備えた複数のガイドローラ58と、被記録媒体Mが開口部56Aから上方への移動する現象を阻止するガイド板とを備えて構成してあるので、被記録媒体Mを巻き取るための巻き芯を備えずに済むものにして、簡便な操作で巻き取り得るものにしている。尚、巻き取りを終えた被記録媒体Mは巻き取りケース56の開口部56Aから上方に容易に抜き出せるものとなっている。
【0038】
〔別実施の形態〕
本発明は上記実施の形態以外に、例えば、湾曲力作用手段として、3つ以上の搬送ローラを用いて湾曲形状に搬送経路を形成し、この搬送経路に被記録媒体Mを搬送して湾曲力を作用させるよう構成することや、圧着型の複数の搬送ローラの搬送速度に速度差を設定し、この速度差によって湾曲力を発生させるよう構成することも可能である。
【0039】
又、本発明は、上記実施の形態以外に、第2搬送ローラ53から被記録媒体Mが送り出されたことを検出した場合にガイドローラ58の駆動回転を開始し、第2搬送ローラ53から被記録媒体Mが送り出された後に所定時間が経過した場合にガイドローラ58の駆動を停止するよう制御系を構成することや、この巻き取り機構Rを構成する巻き取りケース56を図5に示す位置にセットした際に連結して電力の供給が可能となるプラグ類を、本体ケースの側と巻き取りケース56の側とに備えることで、この巻き取り機構Rを使用する場合には、電力系や信号系の着脱を容易に行えるよう構成することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像処理装置と画像形成装置とを示す全体斜視図
【図2】画像形成装置の一部切り欠き側面図
【図3】熱定着部の縦断側面図
【図4】被記録媒体における画像情報の転写プロセスを示す断面図
【図5】巻き取り機構において巻き取り開始前の状態を示す縦断側面図
【図6】巻き取り機構において巻き取り時の状態を示す縦断側面図
【符号の説明】
11 基材
13 浸透層
51 搬送ローラ
52 接触板
58 ガイドローラ
59 ガイド板
C 搬送機構
M 被記録媒体
R 巻き取り手段
S 巻き取り空間

Claims (4)

  1. 基材と、この基材表面の定着層に転写すべき画像情報がプリントされる浸透層とを有するシート状の被記録媒体を加熱することにより、浸透層に昇華性インクでプリントされた画像情報を定着層に転写定着する加熱部を備えている熱定着装置であって、
    前記加熱部が、前記被記録媒体を水平方向に搬送する搬送機構と、この搬送機構で搬送される被記録媒体を加熱する加熱機構とを備えて構成され、
    この加熱機構から送り出された前記被記録媒体を下方に送りながら放熱を行わせる徐冷機構を備え、この徐冷機構における前記被記録媒体の搬送方向での下手側に前記被記録媒体に接触して巻き取り方向に湾曲させるように前記被記録媒体を挟み込む位置に配置された一対の第1搬送ローラと、この第1搬送ローラで送られる前記被記録媒体に接触することで前記搬送機構における前記被記録媒体の搬送方向の下手側に沿う方向へ湾曲力を作用させる接触板とで成る湾曲力作用手段を備え、
    この湾曲力作用手段から送られた被記録媒体を前記湾曲力作用方向に巻き取る巻き取り手段を備えている熱定着装置。
  2. 前記徐冷機構が、前記被記録媒体に接触することにより、この被記録媒体の急激な放熱を回避する低温加熱板を備えて構成され、この徐冷機構の搬送方向での終端位置の下側に前記湾曲力作用手段を配置している請求項1記載の熱定着装置。
  3. 記巻き取り手段が、前記湾曲力作用手段から送られる被記録媒体の導入を許す開口部を有する巻き取り空間と、この空間を取り囲む位置に配置した複数のガイドローラと、このガイドローラで前記開口部の側に送られる被記録媒体を前記巻き取り空間の側に案内するガイド板とを備えて構成されている請求項1又は2記載の熱定着装置。
  4. 前記加熱部と、前記湾曲力作用手段とを本体ケースの内部に備えると共に、前記巻き取り手段が、前記本体ケースから排出される被記録媒体を導入し得る位置と、本体ケースから離間する位置とに切り換え自在に構成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱定着装置。
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