JPH0784956B2 - 空気調和装置の運転制御装置 - Google Patents

空気調和装置の運転制御装置

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JPH0784956B2
JPH0784956B2 JP1597689A JP1597689A JPH0784956B2 JP H0784956 B2 JPH0784956 B2 JP H0784956B2 JP 1597689 A JP1597689 A JP 1597689A JP 1597689 A JP1597689 A JP 1597689A JP H0784956 B2 JPH0784956 B2 JP H0784956B2
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隆 松崎
政樹 山本
幸雄 重永
修 田中
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Daikin Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、複数の室内ユニットを備えたマルチ形空気調
和装置の運転制御装置に係り、特に能力制御範囲を拡大
するようにしたものに関する。
(従来の技術) 従来より、一台の室外ユニットに複数の室内ユニットを
並列に接続したいわゆるマルチ形空気調和装置におい
て、装置の冷房運転時、吸入圧力相当飽和温度が一定に
なるように圧縮機の運転容量を制御する一方、室内ユニ
ットでは室内負荷に基づきつまり設定温度と室内空気温
度との差温に応じて電動膨張弁開度を調節することによ
り、各室内熱交換器の冷房能力を室内負荷に応じて制御
するようにしたものは一般的な技術として知られてい
る。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、マルチ形空気調和装置において、上記従
来のものでは次のような問題がある。
すなわち、このような個別制御を行う場合、系の持って
いる固有の偏流要素、例えば分岐部の形状、分岐後の形
状による圧力損失の差異、さらに、室内ユニットの種
類,容量の差異、据付状態等によっては偏流が生じやす
いことがある。
そして、それぞれの室内ユニットで個別に能力制御が行
われるので、吸入圧力相当飽和温度が一定となるように
容量制御を行っても、高圧が変動するために室内電動膨
張弁の開度が同じでも冷媒流量が一定とはならない。つ
まり、室内熱交換器の能力は相当的なものに過ぎず、上
記のような開度制御では必ずしも所要の能力制御を行う
ことができない虞れがある。
さらに、液圧縮防止のために過熱度を例えば5℃程度の
大きな値になるように電動膨張弁開度を制限する必要が
あるような場合には、偏流等でその開度が小さくなる
と、能力制御範囲が極端に狭められるという問題があっ
た。
本発明は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目
的は、上記のような偏流要素に影響されない制御パラメ
ータでもって電動膨張弁開度を調節することにより、各
室内熱交換器への偏流を有効に防止して、所要の能力制
御を行うとともに、能力制御範囲の拡大を図ることにあ
る。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するため第1の解決手段は、第1図に示
すように(破線部分を含まず)、容量可変形圧縮機
(1)および室外熱交換器(6)を有する一台の室外ユ
ニット(A)に対して、室内電動膨張弁(13)および室
内熱交換器(12)を有する室内ユニット(B)…を複数
台並列に接続してなる空気調和装置を前提とする。
そして、空気調和装置の運転制御装置として、冷房運転
時、冷媒の吸入圧力相当温度を検出する吸入圧検出手段
(P1)と、該吸入圧検出手段(P1)の出力を受け、吸入
圧力相当飽和温度が一定になるように圧縮機(1)の運
転容量を制御する容量制御手段(15a)を設け、さら
に、冷媒の各室内ユニット(B)…における冷媒の過熱
度を検出する過熱度検出手段(51)…と、室内の空気温
度を検出する室温検出手段(TH1)…と、該室温検出手
段(TH1)…の出力を受け、過熱度の制御目標値を室温
と室内の設定温度との差温が増大するほど小さくするよ
う変更する目標値変更手段(52)…と、上記過熱度検出
手段(51)……で検出された過熱度が上記制御目標値に
収束するように室内電動膨張弁(13)…の開度を制御す
る開度制御手段(53)…とを設ける構成としたものであ
る。
第2の解決手段は、第1図に示すように(破線部分を含
む)、上記第1の解決手段において、冷媒の蒸発温度を
検出する蒸発温度検出手段(TH3)を設け、目標値変更
手段(52)を、室温検出手段(TH1)と上記蒸発温度検
出手段(TH3)との出力を受け、過熱度の制御目標値
を、室温と蒸発温度との温度差を最大値として室温と室
内の設定温度との差温が増大するほど小さくするよう変
更するように構成したものである。
(作用) 以上の構成により、請求項(1)の発明では、装置の冷
房運転時、室外熱交換器(6)で凝縮された冷媒が各室
内ユニット(B)…に分岐して流れ、各室内熱交換器
(1)…で蒸発するように循環して、各室内の冷媒が行
われる。
その場合、室外ユニット(A)では、容量制御手段(15
a)により、吸入圧検出手段(P1)で検出された吸入圧
力相当飽和温度が一定となるように圧縮機(1)の運転
容量が制御される。一方、各室内ユニット(B)…で
は、目標値変更手段(52)…により、室温検出手段(TH
1)…で検出される室温と設定温度との差温つまり室内
負荷に応じ、室内負荷が大きくなるほど過熱度の制御目
標値が小さくなるように変更され、開度制御手段(53)
…により、過熱度検出手段(51)…で検出される冷媒の
過熱度がその制御目標値に収束するように制御される。
したがって、過熱度という冷媒の物理状態量を制御パラ
メータとして、室内負荷の大きい室内ユニットでは室内
電動膨張弁(13)の開度が大きく、室内負荷の小さい室
内ユニットでは室内電動膨張弁(13)の開度が大きく変
更されて、それぞれ偏流の影響を受けることなく室内負
荷に応じた絶対的な冷房能力に制御されるとともに、制
御目標値の変更により、能力制御範囲が拡大されること
になる。
請求項(2)の発明では、上記請求項(1)の発明にお
ける目標値変更手段(52)…の作用として、過熱度の制
御目標値が室温検出手段(TH1)…で検出される室温と
蒸発温度検出手段(TH2)…で検出される蒸発温度との
差温を最大値として変更されるので、室温が低下して
も、それに応じて制御目標値の最大値が低下することに
なり、到達しうる過熱度以上の値が制御目標値となるこ
とはない。したがって、室内電動膨張弁(13)…の度が
必要以上に下限値近くまで絞り込まれたり、小さな過熱
度に制御してしまうことがなく、室温の如何に拘らず、
正確な能力制御が行われる。
(実施例) 以下、本発明の実施例について、第2図以下の図面に基
づき説明する。
第2図は請求項(1)の発明に係る第1実施例のマルチ
型空気調和装置の冷媒配管系統を示す、(A)は室外ユ
ニット、(B)〜(F)は該室外ユニット(A)に並列
に接続された室内ユニットである。上記室外ユニット
(A)の内部には、出力周波数を30〜70Hzの範囲で10Hz
毎に可変に切換えられるインバータ(2a)により容量が
調整される第1圧縮機(1a)と、パイロット圧の高低で
差動するアンローダ(2b)により容量がフルロード(10
0%)およびアンロード(50%)状態の22段階に調整さ
れる第2圧縮機(1b)とを逆止弁(1e)を介して並列に
接続して構成される圧縮機(1)と、該圧縮機(1)か
ら吐出されるガス中の油を分離する油分離器(4)と、
暖房運転時には図中実線の如く切換わり冷房運転時には
図中破線の如く切換わる四路切換弁(5)と、冷房運転
時に凝縮作用、暖房運転時に蒸発作用を有する室外熱交
換器(6)およびそのファン(6a)と、過冷却度コイル
(7)と、冷房運転時には冷媒流量を調節し、暖房運転
時には冷媒の絞り作用を行う室外電動膨張弁(8)と、
液化した冷媒を貯蔵するレシーバ(9)と、アキュムレ
ータ(10)とが主要機器として内蔵されていて、該各機
器(1)〜(10)は各々冷媒配管(1)で冷媒の流通可
能に接続されている。また上記室内ユニット(B)〜
(F)は同一構成であり、各々、冷房運転時には蒸発作
用、暖房運転時には凝縮作用を有する室内熱交換機(1
2)…およびそのファン(12a)…を備え、かつ該室内熱
交換器(12)…の液冷媒分岐管には、暖房運転時に冷媒
流量を調節し、冷媒運転時に冷媒の減圧作用を行う室内
電動膨張弁(13)…がそれぞれ介設され、合流後手動閉
鎖弁(17)を介し連絡配管によって室外ユニット(A)
との間を接続されている。また、(TH1)…は各室内熱
交換器(12)の吸込空気温度(室内空気温度、以下、室
温とする)Taを検出する室温検出手段としての室温サー
モスタット、(TH2)…は冷房運転時に室内熱交換器(1
2)…の液側温度T2を検出する室内液温センサ、(TH3)
…は冷房運転時に室内熱交換器(12)…のガス側温度T3
を検出する室内ガス温センサであって、該2つのセンサ
(TH2),(TH3)により、室内熱交換器(12)における
冷媒の過熱度Sh(=T3−T2)を検出するようにした過熱
度検出手段(51)が構成されている。そして、(TH4)
は吐出ガス温度を検出する温度センサ、(TH5)は冷房
運転時に室外熱交換器(6)における冷媒の液側温度を
検出する温度センサ、(TH6)は冷房運転時には吸入ラ
イン(11a)、暖房運転時には吐出ライン(11b)となる
部位に配置された温度センサ、(P1)は冷房運転時にお
ける吸入ライン(11a)に位置され、吸入圧力相当飽和
温度を検出する吸入圧検出手段としての圧力センサであ
る。
なお、第2図において上記各主要機器以外に補助用の諸
機器が設けられている。(1e)は第2圧縮機(1b)の分
岐吐出管部に介設された逆止弁、(1f)は第2圧縮機
(1b)のバイパス回路(11c)に介設され、第2圧縮機
(1b)の停止時およびアンロード状態時には「開」とな
り、フルロード状態で「閉」となるアンローダ用電磁
弁、(1g)はキャピラリーチューブ、(21)は吐出ライ
ン(11b)と吸入ライン(11a)とを接続する均圧ホット
ガスバイパス回路(11d)に介設され、冷房運転時室内
熱交換器(12)が低負荷状態のときおよびデフロスト時
等に開作動するホットガス用電磁弁である。
さらに、(11g)は液管とガス管との間を接続し、冷暖
房運転時に吸入ガスの過熱度を調節するためのリキッド
インジェクションバイパス回路であって、該リキッドイ
ンジェクションバイパス回路(11g)には圧縮機(1)
のオン・オフと連動して開閉するインジェクション用電
磁弁(29)と、感温筒(TP1)により検出される吸入ガ
スの過熱度に応じて開度を調節される自動膨張弁(30)
とが介設されている。
なお、(PS1)は圧縮機保護用の高圧圧力開閉器、(S
P)はサービスポートである。
そして、上記各電磁弁およびセンサ類は各主要機器と共
に空気調和装置の室外ユニット(A)の制御用室外制御
ユニット(15)に信号線で接続されている。
第3図は上記室外ユニット(A)側に配置される室外制
御ユニット(15)の内部および接続される各機器の配線
関係を示す電気回路図である。図中、(MC1)はインバ
ータ(2a)の周波数変換回路(INV)に接続された第1
圧縮機(1a)のモータ、(MC2)は第2圧縮機(1b)の
モータ、(MF)は室外ファン(6a)のモータ、(52
F),(52C1)および(52C2)は各々ファンモータ(M
F)、周波数変換回路(INV)およびモータ(MC2)を作
動させる電磁接触器で、上記各機器はヒューズボックス
(FS)、漏電ブレーカ(BR1)を介して三相交流電源に
接続されるとともに、室外制御ユニット(15)とは単相
交流電源で接続されている。
次に、室外制御ユニット(15)の内部にあっては、電磁
リレーの常開接点(RY1)〜(RY7)が単相交流電流に対
して並列に接続され、これらは順に、四路切換弁(5)
の電磁リレー(20S)、周波数変換回路(INV)の電磁接
触器(52C1)、第2圧縮器(1b)の電磁接触器(52
C2)、室外ファン用電磁接触器(52F)、アンローダ用
電磁弁(1f)の電磁リレー(SVL)、ホットガス用電磁
弁(21)の電磁リレー(SVP)およびインジェクション
用電磁弁(29)の電磁リレー(SVT)のコイルに直列に
接続されている。また、端子(CN)には、室外電動膨張
弁(8)の開度を調節するパルスモータ(EV)のコイル
が接続されている。
さらに、室外制御ユニット(15)には、入力される各温
度センサ(TH1)〜(TH6)および圧力センサ(P1)が直
接あるいは室内ユニット(B)〜(F)からの連絡配線
を介して入力可能に接続され、これらのセンサ類の信号
は、室外制御ユニット(15)に内蔵された室外制御装置
(15a)に入力されている。該室外制御装置(15a)によ
り、上記各センサ類の信号に応じて各電磁リレー等の機
器のオン・オフ(開閉)が制御されて、圧縮機(1)、
室外ファン(6a)、室外電動膨張弁(8)等の作動が制
御されるようになされていて、室外制御装置(15a)
は、圧力センサ(吸入圧検出手段)(P1)で検出された
吸入圧力相当飽和温度Teに基づき圧縮機(1)の運転容
量を制御する容量制御手段としての機能を有するもので
ある。
なお、第3図右側の回路において、(CH1),(CH2)は
それぞれ第1圧縮機(1a)、第2圧縮機(1b)のオイル
フォーミング防止用ヒータで、それぞれ電磁接触器(52
C1),(52C2)と直列に接続され上記各圧縮機(1a),
(1b)が停止時に直流が流れるようになされている。さ
らに、(51C2)はモータ(MC2)の過電流リレー、(49C
1),(49C2)はそれぞれ第1圧縮機(1a)、第2圧縮
機(1b)の温度上昇保護用スイッチ、(63H1),(63
H2)はそれぞれ第1圧縮機(1a)、第2圧縮機(1b)の
圧力上昇保護用スイッチ、(51F)はファンモータ(M
F)の過電流リレーであって、これらは直列に接続され
て起動時には電磁リレー(30Fx)をオン状態にし、故障
にはオフ状態にさせる保護回路を構成している。
次に、第4図は上記室内ユニット(B)〜(F)側に配
置される室内制御ユニット(16)の内部およびそれに接
続される各機器の配線関係を示す電気回路図である。図
中、(MF)は室内ファン(12a)のモータで、単相交流
電源を受けて各リレー端子(RY1)〜(RY3)によって風
量を強風と弱風とに切換え、暖房運転時室温サーモスタ
ット(TH1)の信号による停止時のみ微風にするように
なされている。そして、室内制御ユニット(16)のプリ
ント基板の端子(CN)には室内電動膨張弁(13)の開度
を調節するパルスモータ(EV)が接続される一方、室温
サーモスタット(TH1)、室内液温センサ(TH2)および
室内ガス温センサ(TH3)の信号が入力されている。ま
た、各室内制御ユニット(16)には、室外制御ユニット
(15)およびリモートコントロール装置(RCS)が信号
線を介して信号の授受可能に接続されているとともに、
図中破線で示す室内制御装置(16a)が内蔵されてい
て、該室内制御装置(16a)により、各センサ類、室外
制御ユニット(15)からの信号に応じて室内電動膨張弁
(13)、室内ファン(12a)等の各機器の動作を制御す
るようになされている。
第2図において、空気調和装置の暖房運転時、圧縮機
(1)からの吐出ガス冷媒は、四路切換弁(5)を経て
室外熱交換器(6)で凝縮され、各室内ユニット(B)
〜(F)に分岐して流れ、各室内動膨張弁(13)…で減
圧されて各室内熱交換器(12)…で蒸発するように循環
する。すなわち、室外熱交換器(6)で室外空気との熱
交換で得た冷熱を各室内熱交換器(12)…で室内空気に
付与することにより、各室内の冷房を行うようになされ
ている。
その場合、室外ユニット(A)では、圧力センサ(P1)
で検出される冷媒の吸入圧力相当飽和温度Teが一定にな
るように圧縮機(1)の容量制御が行われる。ここで、
第2圧縮機(1b)の運転容量は、フルロード時で60Hz、
アンロード時で30Hzとなるので、第1圧縮機(1a)のイ
ンバータ(2a)の10Hzきざみの容量変化と組み合わせる
ことにより、合計0〜130Hzの範囲で10Hzきざみに調節
され得るものである。なお、冷房運転時、室外電動膨張
弁(8)の開度は全開に保持されている。
次に、上記室内制御装置(16a)により行われる室内電
動膨張弁(13)の開度制御について、第6図および第7
図に基づき説明する。
先ず、第6図の状態遷移図から説明するに、図中の冷
房運転時の通常時には、この冷房運転中の室内ユニット
(B)〜(F)に属する室内電動膨張弁(13)の開度Ev
を後述の開度制御により可変制御する。そして、この通
常時に室温Taが設定温度Ts以下となる渦冷房時のサーモ
フラグTOF=0の場合には、図中の停止時に移行して
開度Evを所定値(Ev=0)に制御する。また、この停止
時に室温Taが上昇して上記サーモフラグTOF=1になっ
た場合には、図中の過渡時に移行して開度Evを所定変
化幅内の設定中間開度値Asに制御した後、上記の通常
時に移行するようになされている。
次に、上記室内制御装置(16a)により行われる室内電
動膨張弁(13)の開度制御について、第7図のフローチ
ャートに基づき説明するに、まず、ステップS1で、室内
電動膨張弁(13)の熱交換能力が飽和する程度の最大開
度Amaxを室温Taに所定の定数K1を乗じた値(Amax=K1
Ta)に設定し、さらにステップS2で、この最大開度値Am
axを用いて、室内電動膨張弁(13)の設定中間開度値As
=K2・Amaxと設定する。
そして、ステップS3で、室温サーモスタット(TH1)か
らの室温Taの信号を入力し、室内の設定温度との差温
(Ta−Ts)に定数K3を乗じたものを最大過熱度値(例え
ば15℃程度)から減じ、その値を過熱度Shの制御目標値
Tshとして設定する。すなわち、第5図の特性図に示す
ように、制御目標値Tshが室温Taと室内の設定温度Tsと
の差温(Ta−Ts)に対して最大過熱度値(15℃)から最
小過熱度値(5℃)までリニアに減少するように設定
し、差温(Ta−Ts)が所定の値(例えば4℃)以上では
最小過熱度値(5℃)に保持するように設定する。
次に、ステップS4で、現在の開度Evが「0」か否かを判
別する。そして、ステップS4の判別がEv=0のYESであ
る場合には、通常運転時でないと判断してステップS5
開度Evを設定中間開度値Asに設定する一方、室内電動膨
張弁(13)の開度Evが「0」でないNOになると、ステッ
プS6に移行して、上記室内熱交換器(12)の室内液温セ
ンサ(TH2)およびガス温センサ(TH3)の信号値T2,T3
をそれぞれ入力して式Sh=T3−T2に基づき過熱度Shを演
算する。
そして、ステップS7で、下記式 ΔEv=(Sh−Tsh)・K4 (ただし、K4は定数)に基づき、過熱度Shが制御目標値
Tshに収束するように室内電動膨張弁(13)の開度Evを
フィードバック制御するための開度変更幅ΔEvを設定し
た後、ステップS8で、Ev=Ev+ΔEvとして、変化後の仮
定開度Evを演算する。
そして、ステップS9で仮定開度Evの値を最大開度値Amax
と大小比較し、Ev>AmaxのYESの場合には、ステップS10
で仮定開度Evを最大開度値Amaxに修正する。また、ステ
ップS11で仮定開度Evが最小開度値Amin(Aminは例えばA
maxの1/10程度の値に設定された開度)未満の場合に
は、ステップS12で開度Evを最小開度値Aminに修正す
る。その後、ステップS13でタイマをカウントし、ステ
ップS14でこのタイマ値TMSがサンプリング周期(例え
ば20秒)を経過したYESの場合には、上記ステップS1
戻る。また、TMS<20秒のNOの場合には、上記ステップ
S13に戻って、上記ステップを繰り返す。
上記フローにおいて、ステップS3により、室温サーモス
タット(室温検出手段)(TH1)の出力を受け、過熱度S
hの制御目標値Tshを室温Taと室内の設定温度Tsとの差温
(Ta−Ts)が増大するほど小さくなるように変更する目
標値変更手段(52)が構成され、ステップS7およびS8
より、過熱度検出手段(51)で検出された過熱度Shが制
御目標値Tshに収束するように室内電動膨張弁(13)の
開度Evを制御する開度制御手段(53)が構成されてい
る。
したがって、上記実施例では、室外ユニット(A)で、
容量制御手段(15a)により、圧力センサ(吸入圧検出
手段)(P1)で検出された吸入圧力相当飽和温度Teが一
定となるように圧縮機(1)の運転容量が制御される。
一方、各室内ユニット(B)〜(F)では、目標値変更
手段(52)…により、室温サーモスタット(TH1)…で
検出される室温Taに基づく室内負荷に応じ、室内負荷つ
まり室温Taと設定温度Tsとの差温(Ta〜Ts)が大きくな
るほど過熱度Shの制御目標値Tshが小さく設定される。
そして、開度制御手段(53)により、過熱度検出手段
(51)で検出される冷媒の過熱度Shがその制御目標値Ts
hに収束するように制御される。すなわち、室内負荷が
大きな室内ユニットでは、過熱度Shの制御目標値Tshが
小さく設定されるので、室内電動膨張弁(13)の開度が
大きくなるように制御されて室内負荷に対応した冷房能
力が確保される一方、室内負荷の小さな室内ユニットで
は、逆に過熱度Shの制御目標値過shが大きく設定される
ので、室内電動膨張弁(13)の開度が小さく制御されて
室内負荷に対応した小さな冷房能力でもって運転が行わ
れることになる。
ここにおいて、吸入圧力相当飽和温度Teが一定に保持さ
れているので、空気調和装置全体の冷媒の物理状態量は
全体の空調負荷に応じた適切な値に保たれている。そし
て、従来のように室内負荷に応じて室内電動膨張弁(1
3)の開度Evを調節するごとく各室内の空調負荷の相対
比に基づく開度制御ではなく、室内負荷を介し、過熱度
Shという単一の室内ユニットにおける絶対的な冷媒物の
理状態量を制御パラメータとしているために、配管中の
圧力損失の差異等による偏流の影響を受けることなく、
各室内ユニット(B)〜(F)毎の絶対的な能力制御を
行うことができるのである。
しかも、その場合、過熱度Shの制御目標値Tshを室内負
荷に応じて設定しているので、室内負荷に対応した能力
制御を行うとともに、能力制御範囲が拡大されるのであ
る。加えて、偏流が生じようとしても、各電動膨張弁
(13)…の開度調節で吸収されるので、偏流自体が抑制
されることになる。
次に、請求項(2)の発明に係る第2実施例について説
明する。本実施例においても装置全体の冷媒配管系統及
び電気回路は上記第1実施例における第2図ないし第4
図と同じである。ただし、本実施例において、第2図に
おける室内液温センサ(TH2)…により検出される液側
温度T2は冷媒の蒸発温度Teにほぼ等しく、よって、室内
液温センサ(TH2)…により蒸発温度検出手段としての
機能を有する。
ここで、第2実施例における制御内容について、第8図
のフローチャートに基づき説明するに、上記第7図のフ
ローにおけるステップS3に対応するステップS3′におい
て、過熱度の制御目標値Tshを次式 Tsh=(Ta−Te)−K5(Ta−Ts) に基づき変更する(ただし、Tshの最小値はTe(=5
℃)。つまり、第9図に示すように、湿り運転とならな
い範囲で定まる最小値(本実施例では5℃)と、室温Ta
と蒸発温度Teとの温度差(Ta−Te)で表わされる最大値
SHmax(例えば25℃程度の値)との間で、室温Taとその
設定温度Tsとの差温(Ta−Ts)に応じて、差温が増大す
るほど制御目標値Tshを小さくするよう変更するように
している。
また、ステップS3′を除く他のステップS1′〜S14
は、上記第1実施例におけるステップS3を除くステップ
S1〜S14と同じであって、ステップS3′により、目標値
変更手段(52)が構成され、ステップS7′及びS8′によ
り、開度制御手段(53)が構成されている。
ここで、上記1実施例のように、過熱度の制御目標値Ts
hを室温Taと設定温度Tsの差温(Ta−Ts)のみの関数と
して変更した場合、次のような問題が生じうる。
すなわち、第10図に示すように、室内電動膨張弁(13)
の開度Evに対して室内熱交換器(12)のガス側温度T3
無制限に上昇するのではなく、吸込空気温度(室温)Ta
を越えることはない。したがって、例えば室温Ta以上の
温度(図中のA点)をガス側温度T3とするような過熱度
Shを制御目標値とすると、例えば室温Taが低いときなど
には、室内電動膨張弁(13)の開度Evをいくら絞り込ん
でも制御目標値に達しないので、開度Evが下限値近くま
で絞り込まれる虞れがある。かといって、室温Taよりも
低い一定の温度(図中B点)をガス側温度T3とするよう
な過熱度Shを制御目標値とすると、まだ過熱度Shを大き
くとれるにも拘らず小さな過熱度Shに制御してしまうこ
とになって、室内側の能力が過大になる虞れが生じる。
それに対して、請求項(2)の発明では、目標値変更手
段(52)により、過熱度Shの制御目標値Tshが室温Taと
蒸発温度Teとの差温(Ta−Te)を最大値として変更され
るため、室温Taが低下しても、それに応じて制御目標値
Tshの最大値が低下して、過熱度Shの制御目標値Tshが適
切な値に設定される。すなわち、室内側の能力が最小時
における過熱度Shの制御目標値Tshを上記温度偏差(Ta
−Te)とすることにより、室温Taの如何に拘らず、正確
な能力制御が行えることになる。
なお、上記各実施例では、各室内ユニット(B)〜
(F)を同一構成としたが、本発明は同一構成の室内ユ
ニットを接続したものに限定されることはなく、それぞ
れ容量等が異なる複数の室内ユニットを備えたものであ
っても、同様の効果を発揮することができる。
(発明の効果) 以上説明したように、請求項(1)の発明によれば、複
数の室内ユニットを備えたマルチ形空気調和装置におい
て、装置の冷房運転時、各室内ユニットにおける冷媒の
過熱度を検出し、この過熱度の制御目標値を室内負荷に
応じて設定して、各室内ユニットにおける過熱度が制御
目標値に収束するように室内電動膨張弁の開度を調節す
るようにしたので、配管中の圧力損失等の差に起因する
偏流の影響を受けることなく、絶対的な空調能力制御を
行うことができるとともに、能力制御範囲の拡大を図る
ことができる。
請求項(2)の発明によれば、上記請求項(1)の発明
において、過熱度の制御目標値が室温と冷媒の蒸発温度
との温度偏差を越えることがないようにしたので、室温
の値の如何に拘らず請求項(1)の発明の効果を発揮す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の構成を示すブロック図である。第2図
以下は第1及び第2実施例を示し、第2図は両実施例に
おける装置の全体構成を示す冷媒系統図、第3図は両実
施例における室外制御ユニットの内部構成を示す電気回
路図、第4図は両実施例における室内制御ユニットの内
部構成を示す電気回路図、第5図は第1実施例における
設定温度と室温との差温に対する過熱度の制御目標値の
変化特性を示す特性図、第6図は両実施例における制御
状態の遷移図、第7図は第1実施例における制御内容を
示すフロチャート図、第8図は第2実施例における制御
内容を示すフローチャート図、第9図は第2実施例にお
ける設定温度と室温との差温に対する過熱度の制御目標
値の変化特性を示す特性図、第10図は室内電動膨張弁の
開度に対するガス側温度の変化特性を示す特性図であ
る。 (1)……圧縮機、(6)……室外熱交換器、(12)…
…室内熱交換器、(13)……室内電動膨張弁、(15a)
……室外制御装置(容量制御手段)、(51)……過熱度
検出手段、(52)……目標値変更手段、(53)……開度
制御手段、(A)……室外ユニット、(B)〜(F)…
…室内ユニット、(TH1)……室温サーモスタット(室
温検出手段)、(TH2)……室内液温センサ(蒸発温度
検出手段)、(P1)……圧力センサ(吸入圧検出手
段)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 修 大阪府堺市金岡町1304番地 ダイキン工業 株式会社堺製作所金岡工場内 (56)参考文献 特開 昭60−243460(JP,A) 特開 昭49−19442(JP,A) 特開 昭62−116865(JP,A) 特開 昭60−86350(JP,A) 実開 昭62−6675(JP,U)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】容量可変形圧縮機(1)および室外熱交換
    器(6)を有する一台の室外ユニット(A)に対して、
    室内電動膨張弁(13)および室内熱交換器(12)を有す
    る室内ユニット(B)〜(F)を複数台並列に接続して
    なる空気調和装置において、装置の冷房運転時、冷媒の
    吸入圧力相当飽和温度を検出する吸入圧検出手段(P1)
    と、該吸入圧検出手段(P1)の出力を受け、吸入圧力相
    当飽和温度が一定になるように圧縮機(1)の運転容量
    を制御する容量制御手段(15a)を備えるとともに、各
    室内ユニット(B)…における冷媒の過熱度を検出する
    過熱度検出手段(51)…と、室内の空気温度を検出する
    室温検出手段(TH1)…と、該室温検出手段(TH1)…の
    出力を受け、過熱度の制御目標値を室温と室内の設定温
    度との差温が増大するほど小さくするよう変更する目標
    値変更手段(52)…と、上記過熱度検出手段(51)…で
    検出された過熱度が上記制御目標値に収束するように室
    内電動膨張弁(13)…の開度を制御する開度制御手段
    (53)…とを備えたことを特徴とする空気調和装置の運
    転制御装置。
  2. 【請求項2】冷媒の蒸発温度を検出する蒸発温度検出手
    段(TH2)…を備え、目標値変更手段(52)…は、室温
    検出手段(TH1)…と上記蒸発温度検出手段(TH2)…と
    の出力を受け、過熱度の制御目標値を、室温と蒸発温度
    との温度差を最大値として室温と室内の設定温度との差
    温が増大するほど小さくするよう変更するものであるこ
    とを特徴とする請求項(1)記載の空気調和装置の運転
    制御装置。
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