JPH0782226A - アミド化合物の製造方法 - Google Patents

アミド化合物の製造方法

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JPH0782226A
JPH0782226A JP5229798A JP22979893A JPH0782226A JP H0782226 A JPH0782226 A JP H0782226A JP 5229798 A JP5229798 A JP 5229798A JP 22979893 A JP22979893 A JP 22979893A JP H0782226 A JPH0782226 A JP H0782226A
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compound
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manganese dioxide
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JP5229798A
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English (en)
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Sadaaki Yamamoto
貞明 山本
Isao Fukada
深田  功
Keiichi Ikeda
圭一 池田
Teruo Muraishi
照男 村石
Masahiro Tokumitsu
政弘 徳満
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ニトリル化合物と水を液相で反応させてアミ
ド化合物を製造する方法においてマンガン化合物を担持
した金属酸化物粉体を空気焼成して得られる酸化マンガ
ン担持金属酸化物粉体を過マンガン酸塩の水溶液と反応
せしめ、引続き、酸処理した後バナジウム化合物を吸着
させて製造した二酸化マンガンを担持した金属酸化物粉
体を触媒として用いる。 【効果】 ニトリル化合物と水を液相で反応させてアミ
ド化合物を製造する際に使用するマンガン酸化物の活性
および寿命が大幅に改善され工業的に有利にアミド化合
物を製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アミド化合物の製造方
法に関するものである。更に詳しくは、ニトリル化合物
と水を液相で反応させてアミド化合物を製造する方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術とその問題点】ニトリル化合物と水を反応
させて対応するアミド化合物が製造できることは公知で
あり、例えば、アセトンシアンヒドリンと水を反応させ
て製造されるα−ヒドロキシイソ酪酸アミドは、塗料、
接着剤、成形材料等の原料となるメタクリル酸メチルの
前駆体として有用であり、アクリロニトリルと水を反応
させて製造されるアクリルアミドは凝集剤、石油回収剤
等の原料となり有用である。
【0003】このニトリル化合物と水を反応させるため
の触媒は種々知られている。米国特許第3,366,639 号に
開示されているマンガン酸化物もその一つである。ニト
リル化合物と水の反応に多用される銅含有触媒がアセト
ンシアンヒドリンなどのα−ヒドロキシニトリル化合物
と水の反応にまったく不充分な成績しか与えないのに反
して、マンガン酸化物は米国特許第3,366,639 号に開示
されているようにα−ヒドロキシニトリル化合物と水の
反応に対しても、かなりの成績を与えるという特徴があ
る。
【0004】ニトリル化合物と水を反応させるためのマ
ンガン酸化物を、2価のマンガン化合物と過マンガン酸
塩から調製する方法としては、米国特許3,366,639 号に
は小過剰の苛性ソーダの存在下、硫酸マンガンと過マン
ガン酸カリウムを反応させる方法や、特開平3-68447 号
および特開平4-46145 号には酸性で硫酸マンガン水溶液
と過マンガン酸カリウムを反応させる方法が提案されて
いる。しかしながら、これらの方法による二酸化マンガ
ンを懸濁床触媒として用いた場合、反応経過にともなう
二酸化マンガンの結晶成長による比表面積の低下や還元
のために活性が著しく低下してしまう問題点があった。
また、これらの方法で調製されたマンガン酸化物の活性
は未だ十分とは言えない。高活性化の一方法として二酸
化マンガンを金属酸化物担体表面に高分散担持する方法
が提案されている。しかしながら従来公知の分子状酸素
を使って酸化を行う担持法では酸化が十分には進まず構
造制御も不可能であるなどが原因となって実用上十分な
活性に二酸化マンガンは得られていない。二酸化マンガ
ン触媒の寿命を延長させるための方法として、反応器に
供給する原料液の水素イオン濃度(pH)を4〜8の範
囲にすることが特開平2-196763号に、反応器に供給する
原料液に酸化剤を添加することがヨーロッパ公開特許第
433,611 号に開示されている。しかし、これらの方法で
はいずれも一応その効果は見られるものの、二酸化マン
ガン触媒の寿命としては未だ工業化できる段階には達し
ていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、工業的
にニトリル化合物と水を液相で反応させてアミド化合物
を製造するためには、二酸化マンガン触媒の劣化又は失
活による触媒交換が頻繁になると触媒費用が増大するた
め、二酸化マンガン触媒の活性を長時間維持すること、
および工業的な規模で使用可能な活性を有する触媒製造
方法の確立が最大の課題である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するため鋭意検討した結果、本発明を完成する
に至ったものである。すなわち、本発明は、ニトリル化
合物と水を液相で反応させてアミド化合物を製造する方
法においてマンガン化合物を担持した金属酸化物粉体を
分子状酸素の存在下で焼成する第一工程、得られた酸化
マンガン担持金属酸化物粉体を過マンガン酸塩の水溶液
と反応せしめる第二工程、引続きこの金属酸化物粉体を
酸処理する第三工程、この金属酸化物粉体にバナジウム
化合物を吸着させる第四工程からなる方法で製造した金
属酸化物上に担持した二酸化マンガンの存在下に反応さ
せることを特徴とするアミド化合物の製造方法である。
【0007】すなわち、本発明者らは酸化物に担持した
マンガン化合物の酸化条件、その結果得られた金属酸化
物(以下、酸化物と記す)に担持した二酸化マンガンの
相変化、担体である酸化物の不溶化について鋭意検討し
た結果、酸化物に担持したマンガン化合物を分子状酸素
の存在下で焼成後、さらに過マンガン酸塩で酸化し、更
に酸性水溶液中で熟成させることで従来の化学反応法で
得られたものと同じ構造の二酸化マンガンを酸化物表面
に高分散状態で固定化出来、そうして得られた酸化物に
担持された二酸化マンガンの活性はニトリル化合物と水
の反応に活性のある従来のマンガン酸化物に比較して高
く、アミド化合物を高収率で生成すること、しかも結晶
成長や還元による劣化が抑制されること、さらにバナジ
ウム化合物を吸着させることによって溶出酸化物の活性
点被毒による劣化が著しく抑制されることを見いだし本
発明を完成するに至った。
【0008】本発明で使用するマンガン化合物は、硝酸
マンガン、硫酸マンガン、塩化マンガン、炭酸マンガ
ン、リン酸マンガン、酢酸マンガン等の2価マンガン塩
化合物やマンガンカルボニル等である。もちろんマンガ
ン塩化合物は無水塩でも水和物でも使用することが出
来、これらマンガン塩の二種以上を併用しても良い。ま
た、2価のマンガン化合物を酸化物に担持する方法は、
通常、含浸法またはイオン交換法であり、マンガンカル
ボニルを使用するときは気相吸着法も用いることができ
る。本発明のマンガン化合物を担持した酸化物粉体を焼
成するときに使用する分子状酸素は酸素または空気に代
表される任意のガスで希釈された酸素でありマンガン化
合物を担持した酸化物の焼成温度は150〜500℃、さらに
好ましくは200〜400℃である。
【0009】本発明に使用される酸化物粉体は例えば酸
化アルミニウム、二酸化ケイ素、酸化チタン、酸化ジル
コニウム、酸化マグネシウム等に代表される金属酸化
物、シリカ−アルミナ、シリカ−チタニア、アルミナ−
マグネシア等に代表される複合酸化物等の従来触媒材料
として用いられているものが使用出来る。本発明に使用
される過マンガン酸塩は過マンガン酸ナトリウム、過マ
ンガン酸カリウム、過マンガン酸バリウム等が挙げられ
る。また過マンガン酸塩水溶液の濃度は、通常0.1〜1.0
mol/lであり、その使用量は、マンガン酸化物の担持量
に対して反応式(1)(化1)
【0010】
【化1】 2MnO4 -+ 3Mn2O3 + H2O → 8MnO2 + 2OH- -----(1) にもとづいて算出される計算量の通常1.0〜1.5倍量であ
る。本発明における酸化マンガン担持酸化物スラリーの
過マンガン酸塩による酸化温度は 通常 40〜150℃、好
ましくは60〜100℃である。温度が低いと酸化に長時間
を要し、且つ酸化が十分に進まないことがある。酸化時
間は温度にもよるが上記温度範囲では0.1〜20時間であ
る。
【0011】酸処理に使用される酸としては、例えば、
硫酸、硝酸及び塩酸などがあげられる。また酸処理の水
溶液のpHは2以下、好ましくは1以下である。酸処理温
度は特に制限はないが、好ましくは50〜90℃である。さ
らに熟成時間は通常10分〜48時間、好ましくは30分〜24
時間である。酸処理を行った二酸化マンガンを担持した
酸化物粉体スラリーは濾過後、再度水を加えてスラリー
としアンモニア水等のアルカリで中和し、濾過、水洗、
乾燥して目的の二酸化マンガンを製造することが出来
る。 本発明において酸化物表面に吸着させるバナジウ
ム化合物はメタバナジン酸ナトリウム、メタバナジン酸
カリウム、メタバナジン酸アンモニウム、オルトバナジ
ン酸ナトリウムに代表されるバナジン酸塩、硫酸バナジ
ル、リン酸バナジル、シュウ酸バナジルや、塩化バナジ
ル、臭化バナジル、フッ化バナジルに代表されるハロゲ
ン化バナジル、シュウ酸バナジルアンモニウムに代表さ
れるシュウ酸バナジル塩、バナジルアセチルアセトナー
トに代表されるバナジル−β−ジケトンおよびバナジル
メトキシド、バナジルエトキシド、バナジル−n−プロ
ポキシド、バナジルイソプロキシド、バナジル−n−ブ
トキシドに代表されるバナジルアルコキシド等がある。
二酸化マンガンを担持した酸化物表面に吸着させるバナ
ジウム化合物の量は、V原子にして通常0.01〜15wt%、
好ましくは0.1〜6wt%である。かかる重量%が0.01%
よりも低いと酸化物表面上の量が少なすぎて溶出抑制に
十分な効果が現れず、 また15%よりも高いと担持された
二酸化マンガン表面を覆い水和活性の発現を妨げるよう
になる。
【0012】本発明における二酸化マンガンを担持した
酸化物表面への吸着は特別な方法を使用する必要はな
く、例えば吸着させるバナジウム化合物の溶液に、二酸
化マンガンを担持した酸化物の粉末を添加し所定の時間
攪拌後濾過する方法が使用される。攪拌時の溶液温度は
バナジウム化合物が完全に溶解した状態が達成される温
度であればいずれの温度でも良く、用いる化合物の溶解
度、量にもよるが、10゜〜90℃であれば操作が容易とな
る。バナジウム化合物を吸着させた二酸化マンガンを担
持した酸化物は、使用した溶媒を含んだままでも本発明
には十分使用可能であるが、使用した溶媒がACHと水
との反応に悪影響を及ぼす場合は、かかる吸着後の二酸
化マンガンを担持した酸化物粉体を乾燥し溶媒を除去す
ることができる。
【0013】本発明で使用する触媒は含水物又は乾燥し
たもののどちらでも使用することができる。また、本発
明に使用する反応器は特に限定はないが、通常、固定床
反応器又は懸濁床反応器を使用する。触媒を固定床反応
器に充填する場合には、通常、球状または円柱状に成型
するのがよく、代表長さが 2〜10mmに成型するのがよ
い。また、懸濁床槽型反応器で使用する場合には、通
常、16〜400 メッシュの粉末がよい。使用する触媒量
は、懸濁床槽型反応器では反応器内の触媒濃度が0.01〜
50重量%であり、更に好ましくは 0.1〜30重量%であ
る。
【0014】本発明のニトリル化合物と水を液相で反応
させてアミド化合物を製造するために使用するニトリル
化合物は、一般式 R−CN(式中、Rはアルキル、シ
クロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アリー
ル、アルカリール、アラルキル又は複素環式のもので、
それぞれ、更にハロゲン、アルコキシ、ニトロ、エステ
ル、ケトン又は水酸基等を置換基として有していても、
又は有していなくてもよい。)で表される。また、ポリ
ニトリル類も本発明の方法で使用される。一方、本発明
において使用する水は、ニトリル化合物の1モルに対
し、通常1モル以上、好ましくは 5〜30モルである。反
応溶媒には、通常、水が用いられるが、ニトリル化合物
が疎水性物質であるときは、水との相溶性を高めるため
に、メチルアルコール、エチルアルコール等の低級アル
コール類、1,4-ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエ
ーテル類、アセトン等のケトン類、ジメチルスルホキシ
ド、N,N-ジメチルアミド、N,N-ジメチルアセトアミ
ド、N- メチルピロリドン等が用いられる。特にニトリ
ル化合物としてケトンシアンヒドリンを用いるときに
は、ケトンシアンヒドリンの分解を抑制するために、上
記の反応溶媒に加えてニトリル化合物の構成ケトンを、
ニトリル化合物の1モルに対し、0.1〜3.0モルの範囲で
存在させるのがよい。例えば、アセトンシアンヒドリン
のようなα- ヒドロキシニトリル化合物の反応では、特
開昭52-222号に開示されているように、反応溶媒として
アセトンを添加するのがよい。
【0015】アミド化合物はニトリル化合物 R−CN
(式中、Rはアルキル、シクロアルキル、アルケニル、
シクロアルケニル、アリール、アルカリール、アラルキ
ル又は複素環式のもので、それぞれ、更にハロゲン、ア
ルコキシ、ニトロ、エステル、ケトン又は水酸基等を置
換基として有していても、又は有していなくてもよ
い。)を水和して製造されるもので一般式 RCO−N
2(式中、Rはアルキル、シクロアルキル、アルケニ
ル、シクロアルケニル、アリール、アルカリール、アラ
ルキル又は複素環式のもので、それぞれ、更にハロゲ
ン、アルコキシ、ニトロ、エステル、ケトン又は水酸基
等を置換基として有していても、又は有していなくても
よい。)で表されるものである。
【0016】反応温度は0゜ 〜200℃の範囲であるが、好
ましくは 30゜ 〜150℃であり、 0℃より低いと十分な活
性が得られず、 200℃より高いと副反応が進行し好まし
くない。反応圧力は、反応温度で反応物が液相を保持す
るに十分な圧力であれば減圧、大気圧又は加圧のいずれ
でもよい。固定床流通式反応器を使用する場合、液空間
速度は通常0.01〜40Hr-1であり、好ましくは0.1〜20Hr
-1 である。また懸濁床流通式反応器を使用する場合、
滞留時間は0.1〜50Hr であり、好ましくは 0.5〜30Hrで
ある。
【0017】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。 実施例1 担持二酸化マンガン調製 酸化アルミニウム(Akzo Chemie and Cerac Inc.製γ-A
l2O3 、比表面積188m2/g)200gに、室温、 50mmHgの減
圧下で1.2mol/lの酢酸マンガン水溶液200mlを添加し
室温常圧下で1時間放置した後、60℃ 50mmHgで蒸発乾
固した。これを110℃で10時間乾燥後、空気流通下200℃
で15時間焼成し、 酸化アルミニウムに担持した酸化マ
ンガンを調製した。これを引続き0.6mol/lの過マンガ
ン酸カリウム水溶液200mlに添加し100℃で15時間反応さ
せた。これを濾過、 洗浄し再度水180mlを加えてスラリ
ーとし硫酸によって液pHを0.5に調製後 70℃で1時間熟
成し、洗浄、濾過し、110℃で10時間乾燥した。 化学分
析法によるマンガン酸化物の担持量及び平均価数はそれ
ぞれ11.6重量%及び3.93であった。メタバナジン酸ナト
リウム6.8gを2lの水に添加し、80℃に加温して溶解さ
せた。これに上記のように調製した担持二酸化マンガン
170gを分散させ、80℃で24時間撹拌した後、アスピレー
ターによって吸引濾過し、乾燥器によって 110℃で15時
間乾燥して、バナジウム化合物を吸着させた担持二酸化
マンガンを調製した。この触媒の吸着バナジウム量は1.
7wt%であった。
【0018】水和反応 ガラス製撹拌棒、還流冷却器および温度計を備えた内容
量 500mlのガラス製丸底フラスコ反応器に前記のように
調製した担持二酸化マンガン35g (二酸化マンガンとし
て4.0g)とアセトンシアンヒドリン、アセトンおよび水
からなる原料を1:0.9:11のモル比で300g仕込み撹拌しな
がら70℃で5時間反応した。
【0019】反応液より触媒を濾別し高速液体クロマト
グラフにより分析したところアセトンシアンヒドリンの
転化率は 95%、α−ヒドロキシイソ酪酸アミドの選択
率は96%であった。
【0020】実施例2 300℃、10-3torrで12時間真空加熱処理を行って脱水処
理した 酸化アルミニウム(Akzo Chemie and Cerac In
c.製γ-Al2O3 、比表面積188m2/g)150gとマンガンカル
ボニル(Mn2(CO)10)21gをバルブ付きガラスフラスコ内
で混合し10ー3torrに減圧後バルブを閉じ室温にて攪拌し
つつ1時間放置する。ついで得られた粉体を石英製反応
管に移し空気流通下 200℃で10時間酸化し酸化アルミニ
ウムに担持した酸化マンガンを調製した。 これを引続
き0.36mol/Lの過マンガン酸カリウム水溶液100mlに添加
し90℃で12時間反応させた。 これを濾過し濾液に過マ
ンガン酸カリウムの色が認められなくなるまで洗浄し再
度 水120mlを加えてスラリーとしたもの硫酸を液pHが0.
5になるまで加えその後 70℃で30分熟成し、洗浄、濾過
し、110℃ 15時間乾燥した。化学分析法により酸化マン
ガンの担持量及び平均価数を測定したところ、それぞれ
7.0重量%及び3.94であった。 メタバナジン酸ナトリウ
ム7.0gを2lの水に添加し、80℃に加温して溶解させ
た。これに上記のように調製した担持二酸化マンガン10
0gを分散させ、80℃で24時間撹拌した後、アスピレータ
ーによって吸引濾過し、乾燥器によって 110℃で15時間
乾燥して、バナジウム化合物を吸着させた担持二酸化マ
ンガンを調製した。この触媒の吸着バナジウム量は3.0w
t%であった。
【0021】次に、この触媒57g(二酸化マンガンとし
て4g)を用いて、実施例1と同様の方法でアセトンシ
アンヒドリンと水の反応を行った。アセトンシアンヒド
リンの転化率は95%、α−ヒドロキシイソ酪酸アミドの
選択率は96%であった。
【0022】実施例3 過マンガン酸塩を過マンガン酸ナトリウムとすること以
外は実施例1と同様にして酸化アルミニウムに担持した
二酸化マンガンを調製した。吸着バナジウム量と酸化マ
ンガンの担持量およびマンガンの平均の価数を測定した
ところ、それぞれ1.8重量%、12.1重量%および3.95で
あった。次に この触媒33g(二酸化マンガンとして4
g)を用いて実施例1と同様の方法でアセトンシアンヒ
ドリンと水の反応を行った。アセトンシアンヒドリンの
転化率は94%、α−ヒドロキシイソ酪酸アミドの選択率
は97%であった。
【0023】実施例4 酸化ジルコニウム(比表面積95m2/g(第一稀元素化学
製))100gを用い実施例1と同様の方法で二酸化マンガ
ンを担持した酸化ジルコニウムを調製した。酸化マンガ
ンの担持量及び平均価数はそれぞれ6.9wt%及び3.92で
あった 。硫酸バナジル1.4gを320mlの水に添加し、60℃
に加温して溶解させた。 これに上記のように調製した
担持二酸化マンガン100gを分散させ、60℃で24時間撹拌
した後、アスピレーターによって吸引濾過し、乾燥器に
よって 110℃で15時間乾燥して、バナジウム化合物を吸
着させた担持二酸化マンガンを調製した。この触媒の吸
着バナジウム量は0.42wt%であった。次に、この触媒57
g(二酸化マンガンとして4g)を用いて、実施例1と同
様の方法でアセトンシアンヒドリンと水の反応を行っ
た。アセトンシアンヒドリンの転化率は93%、α−ヒド
ロキシイソ酪酸アミドの選択率は96%であった。
【0024】比較例1 過マンガン酸カリウムとの反応、硫酸水溶液を用いた酸
処理及びバナジン酸イオンの吸着を行わないこと以外は
実施例1と同様にして酸化アルミニウムに担持した二酸
化マンガンを調製した。次に、この触媒35g(二酸化マ
ンガンとして4g) を用いて実施例1と同様の方法で
アセトンシアンヒドリンと水の反応を行った。アセトン
シアンヒドリンの転化率は11.8%、α−ヒドロキシイソ
酪酸アミドの選択率は15%であった。
【0025】比較例2 硫酸マンガン水溶液(濃度395g/L)1lに硫酸を添加し
て、pH=1の硫酸マンガン水溶液を調製した。この溶
液に過マンガン酸カリウム279gを添加して酸化させた後
温度を55℃前後に保ちながらこのスラリーに水0.5lを
添加し5時間熟成させた。出来たスラリーをアスピレー
ターによって吸引濾過し、1lの水で5回洗浄した後、
乾燥器によって110℃で15時間乾燥して二酸化マンガン
300gを得た。次に、この触媒4gを用いて、実施例1と
同様の方法でアセトンシアンヒドリンと水の反応を行っ
た。アセトンシアンヒドリンの転化率は87%、α−ヒド
ロキシイソ酪酸アミドの選択率は85%であった。
【0026】実施例5 ガラス製撹拌棒、還流冷却器および温度計を備えた内容
量 200mlのガラス製丸底フラスコ反応器に実施例1で調
製した担持二酸化マンガン35g (二酸化マンガンとして
4g)とアクリロニトリルおよび水からなる原料を 1:3
9のモル比で73g仕込み、撹拌しながら70℃で5時間反応
した。反応液より触媒を濾別し高速液体クロマトグラフ
により分析したところアクリロニトリルの転化率は73
%、アクリルアミドの選択率は81%であった。
【0027】比較例3 比較例1で調製した触媒35g (二酸化マンガンとして4
g)を用いて実施例5と同様の方法でアクリロニトリル
と水の反応を行った。アクリロニトリルの転化率は7
%、アクリルアミドの選択率は45%であった。
【0028】比較例4 比較例2で調製した触媒4gを用いて、実施例5と同様
の方法でアクリロニトリルと水の反応を行った。 アク
リロニトリルの転化率は20%、アクリルアミドの選択率
は70%であった。
【0029】実施例6 ガラス製撹拌棒、温度計、原料供給口およびガラスボー
ルフィルター付きの液出口を備える内容量 500mlのガラ
ス製丸底フラスコ反応器に、実施例1で調製した担持二
酸化マンガン86g(二酸化マンガンとして10g)と水300g
を充填した後、内温を60℃まで上げ、この温度に保持し
た。次にアセトンシアンヒドリン、アセトンおよび水か
らなる原料液(アセトンシアンヒドリン:アセトン:水
のモル比が1:1.2:15)を 34ml/hrの流量で定量ポンプに
より連続的に供給した。反応器内の温度は58゜〜62℃に
維持しながら50日間連続反応を行った。得られたα−ヒ
ドロキシイソ酪酸アミド生成液中のα−ヒドロキシイソ
酪酸アミド収率の経日変化を表1に示した。
【0030】比較例5 バナジウム化合物の吸着を行わないこと以外は実施例1
と同様にして酸化アルミニウムに担持した二酸化マンガ
ンを調製した。 この触媒86g(二酸化マンガンとして10
g)を用いて、 実施例6と同様の方法でアセトンシアン
ヒドリンと水の連続反応を行った。得られたα−ヒドロ
キシイソ酪酸アミド生成液中のα−ヒドロキシイソ酪酸
アミド収率の経日変化を表1に示した。
【0031】比較例6 比較例2で調製した触媒 10gを用いて実施例6と同様の
方法でアセトンシアンヒドリンと水の連続反応を行っ
た。得られたα−ヒドロキシイソ酪酸アミド生成液中の
α−ヒドロキシイソ酪酸アミド収率の経日変化を表1に
示した。
【0032】
【表1】
【0033】
【発明の効果】本発明により、ニトリル化合物と水を液
相で反応させてアミド化合物を製造する際に使用するマ
ンガン酸化物の活性と寿命が、マンガン化合物を担持し
た酸化物粉体を分子状酸素の存在下で焼成し、得られた
酸化マンガンを担持した酸化物粉体を過マンガン酸塩の
水溶液と反応せしめ、この酸化物粉体を酸処理した後、
バナジウム化合物を吸着させて製造された酸化物担持二
酸化マンガンを用いることで大幅に改善され工業的に有
利にアミド化合物を製造することができ、産業上極めて
価値がある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村石 照男 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内 (72)発明者 徳満 政弘 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ニトリル化合物と水を液相で反応させて
    アミド化合物を製造する方法においてマンガン化合物を
    担持した金属酸化物粉体を分子状酸素の存在下で焼成す
    る第一工程、得られた酸化マンガン担持金属酸化物粉体
    を過マンガン酸塩の水溶液と反応せしめる第二工程、引
    続きこの金属酸化物粉体を酸処理する第三工程、この金
    属酸化物粉体にバナジウム化合物を吸着させる第四工程
    からなる方法で製造した金属酸化物上に担持した二酸化
    マンガンの存在下に反応させることを特徴とするアミド
    化合物の製造方法。
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