JPH0761959A - アミド化合物の製造方法 - Google Patents

アミド化合物の製造方法

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JPH0761959A
JPH0761959A JP5210083A JP21008393A JPH0761959A JP H0761959 A JPH0761959 A JP H0761959A JP 5210083 A JP5210083 A JP 5210083A JP 21008393 A JP21008393 A JP 21008393A JP H0761959 A JPH0761959 A JP H0761959A
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JP
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manganese
compound
aqueous solution
water
permanganate
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JP5210083A
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English (en)
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Isao Fukada
深田  功
Teruo Muraishi
照男 村石
Keiichi Ikeda
圭一 池田
Masahiro Tokumitsu
政弘 徳満
Sadaaki Yamamoto
貞明 山本
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
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  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 ニトリル化合物と水を液相で反応させてアミ
ド化合物を製造する。この際、2価のマンガン化合物水
溶液とアルカリ金属水酸化物の水溶液を混合して生成し
た水酸化マンガンを含むスラリ−を過マンガン酸塩で酸
化処理し、さらに鉱酸水溶液で処理して製造した二酸化
マンガンを触媒として使用する。 【効果】 マンガン酸化物の活性および寿命が大幅に改
善され、工業的に有利にアミド化合物を製造することが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アミド化合物の製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ニトリル化合物と水を反応させて対応す
るアミド化合物が製造できることは公知であり、例え
ば、アセトンシアンヒドリンと水を反応させて製造され
るα−ヒドロキシイソ酪酸アミドは、塗料、接着剤、成
形材料等の原料となるメタクリル酸メチルの前駆体とし
て有用であり、アクリロニトリルと水を反応させて製造
されるアクリルアミドは凝集剤、石油回収剤等の原料と
なり有用である。
【0003】このニトリル化合物と水を反応させるため
の触媒は種々知られている。米国特許第3,366,639 号に
開示されているマンガン酸化物もその一つである。ニト
リル化合物と水の反応に多用される銅含有触媒がアセト
ンシアンヒドリンなどのα−ヒドロキシニトリル化合物
と水の反応にまったく不充分な成績しか与えないのに反
して、マンガン酸化物は米国特許第3,366,639 号に開示
されているようにα−ヒドロキシニトリル化合物と水の
反応に対しても、かなりの成績を与えるという特徴があ
る。ニトリル化合物と水を反応させるためのマンガン酸
化物の調製方法としては、例えば、米国特許3,366,639
号には小過剰の水酸化ナトリウムの存在下、硫酸マンガ
ンと過マンガン酸カリウムを反応させる方法や、特開平
3-68447号および特開平4-46145 号には酸性で硫酸マン
ガン水溶液と過マンガン酸カリウムを反応させる方法が
提案されている。また、特開昭52-222号では中性〜アル
カリ性の領域で20〜100℃ で 7価のマンガン化合物を還
元して調製する方法が述べられており、特開昭63-57535
号では 7価のマンガン塩をハロゲン化水素酸で還元する
方法が提案されている。さらに、J. Catalysis, 84巻,
267 (1983)では電解酸化によって製造したものが使用さ
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の方法で調製されたマンガン酸化物の活性および寿命は
十分とは言えず、工業的な規模で使用可能な性能を有す
る触媒製造方法の確立が望まれていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するため鋭意検討した結果、本発明を完成する
に至ったものである。すなわち、本発明は、ニトリル化
合物と水を液相で反応させてアミド化合物を製造する方
法において、2価のマンガン化合物水溶液とアルカリ金
属水酸化物の水溶液を混合して生成した水酸化マンガン
を含むスラリーを過マンガン酸塩で酸化処理し、さらに
鉱酸水溶液で処理して製造した二酸化マンガン(以下触
媒と略称する。)の存在下に、反応させることを特徴と
するアミド化合物の製造方法である。
【0006】マンガン酸化物の調製法は従来から種々知
られている。その中で、ニトリル化合物と水の反応に活
性のあるマンガン酸化物も、前記したように種々知られ
ている。そこで本発明者らは、種々の方法で調製したマ
ンガン酸化物について検討したところ、米国特許3,366,
639 号に記載されている、小過剰の水酸化ナトリウムの
存在下硫酸マンガンと過マンガン酸カリウムを反応させ
て調製した二酸化マンガンもニトリル化合物と水の反応
に活性を有するが、その活性は工業的な規模で使用可能
なものとはならないことが判明した。これに対し、本発
明に用いる二酸化マンガンの調製法では、米国特許3,36
6,639 号に記載されている方法と同様にアルカリ性下で
2価のマンガン化合物と過マンガン酸塩の反応を行う
が、その際に、2価のマンガン化合物水溶液とアルカリ
金属水酸化物の水溶液を混合してあらかじめ水酸化マン
ガンの結晶を析出し、その後、生成した水酸化マンガン
のスラリーを過マンガン酸塩で酸化処理する。さらに酸
化処理後製造したスラリーは鉱酸水溶液と混合して処理
する。このような調製工程を経ることで、本発明のニト
リル化合物と水を反応させてアミド化合物を製造するに
供する良好な性能の二酸化マンガンとなる。
【0007】本発明で使用する2価のマンガン化合物
は、硫酸マンガン、炭酸マンガン、硝酸マンガン、塩化
マンガン、リン酸マンガン等であり、無水塩でも水和物
でも使用することができ、これらマンガン塩の二種以上
を併用しても良い。2価のマンガン化合物水溶液の濃度
は特に規定されないが、通常0.1 〜6.0 mol/l が常用
される。水酸化マンガンの結晶を析出させる時のpHは
通常7〜10であり、好ましくは8〜9である。また、使
用するアルカリ金属水酸化物は、通常リチウム、ナトリ
ウム、カリウム、ルビジウム又はセシウムの水酸化物で
ある。
【0008】本発明で用いる過マンガン酸塩は、過マン
ガン酸カリウム、過マンガン酸ナトリウム、過マンガン
酸バリウム等であり、これら過マンガン酸塩の二種以上
を併用しても良い。過マンガン酸塩と2価のマンガン化
合物のモル比は、0.5〜2.0であり、好ましくは、0.6〜
1.5である。0.5 より小さいと十分な酸化が起こらない
ため活性の高い二酸化マンガンとはならず、2.0 より大
きいと過マンガン酸塩の使用量が多過ぎて不経済とな
る。過マンガン酸塩による酸化処理は、過マンガン酸塩
を水酸化マンガンのスラリーに固体のまま添加するか、
又は水溶液として添加するいずれでもよい。また、過マ
ンガン酸塩の水溶液を使用する場合は、過マンガン酸塩
の水溶液にかかるスラリーを添加してもよい。
【0009】本発明において、かかる酸化処理後のスラ
リーを鉱酸水溶液で処理する時のpHは通常3以下、好
ましくは1以下である。また、使用する鉱酸は通常、硫
酸、硝酸、リン酸又は塩酸である。処理時間は温度ある
いはpHにもよるが、0.1 〜48時間であり、好ましくは
0.5〜24時間である。本発明において、2価のマンガン
化合物水溶液とアルカリ金属水酸化物の水溶液を混合し
て水酸化マンガンの結晶を析出させる時の温度は、常温
又は加温のいずれでもよいが、 0゜ 〜90℃であり、好ま
しくは10゜ 〜70℃である。また、かかるスラリーを過マ
ンガン酸塩で酸化処理するときの温度は 20゜ 〜150℃で
あり、好ましくは40゜ 〜90℃である。20℃よりも低いと
十分な速度で酸化処理が進行せず、又 150℃よりも高い
と活性の高いマンガン酸化物とはならない。さらに、か
かる酸化処理後のスラリーを鉱酸水溶液で処理する時の
温度は、通常、酸化処理を実施する温度範囲で行う。本
発明において、かかる鉱酸水溶液による処理後の二酸化
マンガンは、ニトリル化合物と水を液相で反応させてア
ミド化合物を製造するに当り実質的に使用可能である
が、例えば残存する鉱酸イオンを除去するために水洗浄
やアルカリで中和した後水洗浄を行う処理を加えてもよ
い。
【0010】本発明で使用する触媒は含水物又は乾燥し
たもののどちらでも使用することができる。また、本発
明に使用する反応器は特に限定はないが、通常、固定床
反応器又は懸濁床反応器を使用する。触媒を固定床反応
器に充填する場合には、通常、球状または円柱状に成型
するのがよく、代表長さが 2〜10mmに成型するのがよ
い。また、懸濁床槽型反応器に使用する場合には、通
常、16〜400 メッシュの粉末がよい。使用する触媒量
は、懸濁床槽型反応器では反応器内の触媒濃度が0.01〜
50重量%であり、更に好ましくは 0.1〜30重量%であ
る。
【0011】本発明のニトリル化合物と水を液相で反応
させてアミド化合物を製造するために使用するニトリル
化合物は、一般式 R−CN(式中、Rはアルキル、シ
クロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アリー
ル、アルカリール、アラルキル又は複素環式のもので、
それぞれ、更にハロゲン、アルコキシ、ニトロ、エステ
ル、ケトン又は水酸基等を置換基として有していても、
又は有していなくてもよい。)で表される。また、ポリ
ニトリル類も本発明で使用される。
【0012】一方、本発明において使用する水は、ニト
リル化合物の1モルに対し、通常1モル以上、好ましく
は 5〜30モルである。反応溶媒には、通常、水が用いら
れるが、ニトリル化合物が疎水性物質であるときは、水
との相溶性を高めるために、メチルアルコール、エチル
アルコール等の低級アルコール類、1,4-ジオキサン、テ
トラヒドロフラン等のエーテル類、アセトン等のケトン
類、ジメチルスルホキシド、N,N-ジメチルアミド、
N,N-ジメチルアセトアミド、N- メチルピロリドン等
が用いられる。特にニトリル化合物としてケトンシアン
ヒドリンを用いるときには、ケトンシアンヒドリンの分
解を抑制するために、上記の反応溶媒に加えてニトリル
化合物の構成ケトンを、ニトリル化合物の1モルに対
し、0.1〜3.0モルの範囲で存在させるのがよい。例え
ば、アセトンシアンヒドリンのようなα- ヒドロキシニ
トリル化合物の反応では、特開昭52-222号に開示されて
いるように、反応溶媒としてアセトンを添加するのがよ
い。
【0013】本発明のアミド化合物とは、一般式 R−
CN(式中、Rはアルキル、シクロアルキル、アルケニ
ル、シクロアルケニル、アリール、アルカリール、アラ
ルキル又は複素環式のもので、それぞれ、更にハロゲ
ン、アルコキシ、ニトロ、エステル、ケトン又は水酸基
等を置換基として有していても、又は有していなくても
よい。)を水和して製造されるもので一般式 RCO−
NH2(式中、Rはアルキル、シクロアルキル、アルケ
ニル、シクロアルケニル、アリール、アルカリール、ア
ラルキル又は複素環式のもので、それぞれ、更にハロゲ
ン、アルコキシ、ニトロ、エステル、ケトン又は水酸基
等を置換基として有していても、又は有していなくても
よい。)で表されるものである。
【0014】反応温度は0゜ 〜200℃の範囲であるが、好
ましくは 30゜ 〜150℃であり、 0℃より低いと十分な活
性が得られず、 200℃より高いと副反応が進行し好まし
くない。反応圧力は、反応温度で反応物が液相を保持す
るに十分な圧力であれば減圧、大気圧又は加圧のいずれ
でもよい。固定床流通式反応器を使用する場合、液空間
速度は通常0.01〜40Hr-1であり、好ましくは0.1〜20Hr
-1 である。また懸濁床流通式反応器を使用する場合、
滞留時間は0.1〜50Hr であり、好ましくは 0.5〜30Hrで
ある。
【0015】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。 実施例1 触媒調製 水1lに硫酸マンガン 4〜5水和物129gを溶解し、窒素
導入を行って溶存酸素を除いた水溶液に、窒素導入で溶
存酸素を除去したpH=11の水酸化カリウム水溶液を添
加して、pH=8.5 の白色の水酸化マンガンスラリーを
得た。このスラリーを80℃に加温し、0.76mol/l の過
マンガン酸カリウム水溶液 0.5lを添加し、添加終了後
80℃で2時間撹拌した。次に、希硫酸を添加してpHを
0.5 に調整して1時間撹拌した後、濾過、1lの水で5
回洗浄を行い、110℃ で15時間乾燥して二酸化マンガン
78g を得た。 ニトリルの水和反応 ガラス製撹拌棒、還流冷却器および温度計を備えた内容
量 500mlのガラス製丸底フラスコ反応器に、前記のよう
に調製した二酸化マンガン4.0gとアセトンシアンヒドリ
ン、アセトンおよび水からなる原料を1:0.9:11のモル比
で300g仕込み、撹拌しながら70℃で5時間反応した。反
応液より触媒を濾別し、高速液体クロマトグラフにより
分析したところ、アセトンシアンヒドリンの転化率は92
%、α−ヒドロキシイソ酪酸アミドの選択率は95%であ
った。
【0016】比較例1 希硫酸による処理を行わないこと以外は実施例1と同様
の方法で触媒を調製した。次に、この触媒を用いて、実
施例1と同様の方法でアセトンシアンヒドリンと水の反
応を行った。アセトンシアンヒドリンの転化率は65%、
α−ヒドロキシイソ酪酸アミドの選択率は84%であっ
た。
【0017】比較例2 pHを7以下にして、白色の水酸化マンガンを生成させ
ないことを除いて実施例1と同様の方法で触媒を調製し
た。次に、この触媒を用いて、実施例1と同様の方法で
アセトンシアンヒドリンと水の反応を行った。アセトン
シアンヒドリンの転化率は39%、α−ヒドロキシイソ酪
酸アミドの選択率は91%であった。
【0018】実施例2 ガラス製撹拌棒、還流冷却器および温度計を備えた内容
量 200mlのガラス製丸底フラスコ反応器に、実施例1で
調製した二酸化マンガン5.0gとアクリロニトリルおよび
水からなる原料を1:39のモル比で73g 仕込み、撹拌しな
がら70℃で5時間反応した。反応液より触媒を濾別し、
高速液体クロマトグラフにより分析したところ、アクリ
ロニトリルの転化率は74%、アクリルアミドの選択率は
82%であった。
【0019】比較例3 比較例1で調製した触媒を用いて、実施例2と同様の方
法でアクリロニトリルと水の反応を行った。アクリロニ
トリルの転化率は31%、アクリルアミドの選択率は72%
であった。 実施例3 ガラス製撹拌棒、温度計、原料供給口およびガラスボー
ルフィルター付きの液出口を備える内容量 500mlのガラ
ス製丸底フラスコ反応器に、実施例1で調製した二酸化
マンガン10g と水300gを充填した後、内温を60℃まで上
げ、この温度に保持した。次にアセトンシアンヒドリ
ン、アセトンおよび水からなる原料液(アセトンシアン
ヒドリン:アセトン:水のモル比が1:1.2:15)を 34ml/
hrの流量で定量ポンプにより連続的に供給した。反応器
内の温度は58゜ 〜62℃に維持しながら10日間連続反応を
行った。得られたα−ヒドロキシイソ酪酸アミド生成液
中のα−ヒドロキシイソ酪酸アミド収率の経日変化を表
1に示した。
【0020】比較例4 比較例1で調製した触媒を用いて、実施例3と同様の方
法でアセトンシアンヒドリンと水の連続反応を行った。
得られたα−ヒドロキシイソ酪酸アミド生成液中のα−
ヒドロキシイソ酪酸アミド収率の経日変化を表1に示し
た。
【0021】
【表1】
【0022】
【発明の効果】本発明により、ニトリル化合物と水を液
相で反応させてアミド化合物を製造する際に使用するマ
ンガン酸化物の活性および寿命が、2価のマンガン化合
物水溶液とアルカリ金属水酸化物の水溶液を混合して生
成した水酸化マンガンを含むスラリーを過マンガン酸塩
で酸化処理し、さらに鉱酸水溶液で処理して製造した二
酸化マンガンを用いることで大幅に改善され、工業的に
有利にアミド化合物を製造することができ、産業上極め
て価値がある。
フロントページの続き (72)発明者 徳満 政弘 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内 (72)発明者 山本 貞明 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ニトリル化合物と水を液相で反応させて
    アミド化合物を製造する方法において、2価のマンガン
    化合物水溶液とアルカリ金属水酸化物の水溶液を混合し
    て生成した水酸化マンガンを含むスラリーを過マンガン
    酸塩で酸化処理し、さらに鉱酸水溶液で処理して製造し
    た二酸化マンガンの存在下に、反応させることを特徴と
    するアミド化合物の製造方法。
JP5210083A 1993-08-25 1993-08-25 アミド化合物の製造方法 Pending JPH0761959A (ja)

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