JPH0781334A - 車輪ユニフォミティに優れる空気入りタイヤ - Google Patents

車輪ユニフォミティに優れる空気入りタイヤ

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JPH0781334A
JPH0781334A JP5227294A JP22729493A JPH0781334A JP H0781334 A JPH0781334 A JP H0781334A JP 5227294 A JP5227294 A JP 5227294A JP 22729493 A JP22729493 A JP 22729493A JP H0781334 A JPH0781334 A JP H0781334A
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rubber
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    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C15/00Tyre beads, e.g. ply turn-up or overlap
    • B60C15/02Seating or securing beads on rims
    • B60C15/024Bead contour, e.g. lips, grooves, or ribs

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Tires In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 車輪ユニフォミティを向上させるとともに、
そのユニフォミティの向上に起因するリム擦れの発生を
防止する。 【構成】 規格リム2の傾斜ビードシート6に緊密に嵌
合されるビード部3に、その規格リム2の湾曲フランジ
9と、それに対向するビード部外面との接触に先だっ
て、傾斜ビードシート6の幅方向外側に隣接する隅丸凹
部7にその全周にわたって密着する膨出ヒール10を設
け、この膨出ヒール10の膨出量を2mm以上とする。ま
た、その膨出ヒール10の、少なくとも隅丸凹部7との
接触表面11のゴム硬度を、JIS硬度で65度以上と
するとともに、膨出ヒール10より半径方向外方側の、
湾曲フランジ9に接触するビード部外面部分12のゴム
の100%モジュラスを90〜30kgf /cm2 とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、車輪ユニフォミティ
に優れる空気入りタイヤ、より詳細には、二つ割り、5
°深底、15°深底又は広幅深底等の各タイプのリム、
すなわちJATMAやTRA等で規格が定められたリム
(この明細書で単に「規格リム」と云う)にタイヤを組
付けたタイヤ車輪として満足な車輪ユニフォミティを実
現して、ラジアルランナウト(以下「RRO」と略す)
を小さくし、ラジアルフォースバリエーション(以下
「RFV」と略す)を有効に抑制することのできる、空
気入りタイヤを提案しようとするものである。
【0002】
【従来の技術】自動車、ことに乗用車の振動・乗心地や
騒音の対策、操縦安定性などに関する研究が進むにつれ
て、タイヤ車輪の車輪ユニフォミティが重要視されるよ
うになってきており、たとえば、特開平3−18920
1号公報には、空気入りタイヤをリムに組付けたタイヤ
車輪のRFVの低減に関して、そのタイヤ車輪のショル
ダ部におけるRROを周上で計測し、その値の大きい箇
所に対応するタイヤのビード部とリムのフランジとの間
にスペーサを介在させることについて開示されている。
しかしながら、これによれば、リム組みと空気注入の操
作についての反覆を必要としてリム組み作業性が著しく
阻害される不利を伴う上、タイヤ車輪に作用する外力に
よってRFVが変化するおそれもある。
【0003】一方、加硫成形を終えたタイヤ自体のRF
Vの変化を測定して、その推移をあらわす波形の最大点
と、そのタイヤを組付ける規格リムについて別途計測し
た外周の振れの変動を示す波形の最小点とが一致するよ
うにリム組みを行うことも既知であるが、リムの工作精
度の向上によって、もはやその意義は事実上失われるに
至った。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、車輪ユニフ
ォミティに関しては、タイヤ車輪が単に形の上で真円で
あることよりもむしろ、周上のどこでも同じ荷重の下で
のたわみが等しいこと、逆にいうと一定のたわみの下で
回転したときの反力が一様であることが重要である。こ
れはすなわち、ユニフォミティの評価メジャーのうちR
ROすなわちタイヤ及びリムについての外周の振れが小
さくても、タイヤ車輪を一定のたわみのもとに回転させ
たときの半径方向反力の変動すなわち前記RFVが大き
くなることがあるからである。
【0005】発明者は、すぐれた工作精度を有する規格
リムに、タイヤそれ自体についてはRROの良好な空気
入りタイヤを組付けたときにでも、そのタイヤ車輪とし
てのRFVが小さくならないことに気付き、その原因が
リム組の際における偏心装着に由来することを究明し
た。
【0006】この知見に基き、この発明は、リムに対す
る空気入りタイヤの組付けに当たって同心装着が容易に
導かれるタイヤのビード部の改良によって、車輪ユニフ
ォミティに優れ、タイヤ車輪のRROおよびRFVの両
者をともに有効に抑制することができる空気入りタイヤ
を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明の車輪ユニフォ
ミティに優れる空気入りタイヤは、傾斜ビードシート
と、これに隣り合って順次に連なる隅丸凹部又は、隅丸
凹部および張出しフランジと、外向きに反曲した湾曲フ
ランジとを有する規格リムに対して、その上記傾斜ビー
ドシートに緊締嵌合するビード部を具え、上記規格リム
に組付けて車輪を形成するものであって、上記ビード部
に、規格リムの湾曲フランジと、それに面するビード部
外面との間に生ずべき接触に先んじて、規格リムの隅丸
凹部に対しその全周にわたって密着する膨出ヒールを設
け、この膨出ヒールの膨出量を2mm以上とし、また、そ
の膨出ヒールの、少なくとも隅丸凹部との接触表面のゴ
ム硬度を、JIS硬度で65度以上とするとともに、膨
出ヒールより半径方向外方に位置して、湾曲フランジに
接触するビード部外面部分のゴムの100%モジュラス
を90〜30kgf /cm2 としたものである。ここにおい
てより好ましくは、ビードトウのトウ先ゴムの、破断時
の伸びを420±50%とし、300%モジュラスを2
00±20 Kgf/cm2 とする。
【0008】以下にこのことを図面に基づいてより具体
的に説明する。図1に、この発明に従う空気入りタイヤ
を、これに適合する規格リムに組付ける装着要領の要部
について例示し、図中1は空気入りタイヤ、2は規格リ
ムであり、3は空気入りタイヤのビード部、4はサイド
ウォール部、5はビードコアである。また、6は規格リ
ム2の傾斜ビードシート、7は、傾斜ビードシートの幅
方向外側に隣接して位置する隅丸凹部、8は、隅丸凹部
7から半径方向外方へ張出す張出しフランジ、9は、張
出しフランジ8の、幅方向および半径方向のそれぞれの
外方に連続して外向きに反曲する湾曲フランジであり、
ここに張出しフランジ8は規格リム2の種類によっては
省かれることもある。
【0009】この発明は、ビード部3が膨出ヒール10
を有することを基本的な特色とし、ここに膨出ヒール1
0の膨出量dは、タイヤに適合する規格リム2の幅方向
断面内で傾斜ビードシート6を隅丸凹部側へ延長して仮
想した直線1と、この隅丸凹部7に連なる張出しフラン
ジ8もしくは湾曲フランジ9に接して規格リム2の中心
軸線と直交する直線mの交点Pに対応する、タイヤ設計
上予定されるビード基点Qを通り、そこからタイヤ中心
軸線に下した垂線nを基準として定めるものとし、その
値を、ここでは2mm以上とする。
【0010】またこの発明では、膨出ヒール10の、隅
丸凹部12との接触部分に配設したゴムチェーファー1
1のJIS硬度を65度以上とし、そして、その膨出ヒ
ール10より半径方向外方に位置して、湾曲フランジ9
に接触するビード部外面部分に配設したゴムチェーファ
ー12の100%モジュラスを90kgf /cm2 以下30
kgf /cm2 以上とする。
【0011】ここに、ビード部3の、傾斜ビードシート
6に沿う幅方向内端部分に位置するビードトウのトウ先
ゴム13、図では、傾斜ビードシート6に沿う部分を隅
丸凹部側へ幾分長く延在させた鈎形状のトウ先ゴム13
の、破断時の伸びを420±50%とし、300%モジ
ュラスを200±20 Kgf/cm2 として、そのトウ先ゴ
ム13に、硬さと靭性とを付与することが好ましい。
【0012】
【作用】空気入りタイヤのビード部3には通常、前述し
た直線1と直線mとの交点Pから、規格リム2の中心軸
線までの距離を半径とする円の直径で定義されるリム径
Dに対して適切な締め代が付与されており、かかるビー
ド部3を有するタイヤの、規格リム2への配設は、それ
ぞれのビード部3につき、規格リム2の湾曲フランジ9
の外周で、それを部分的に逐次に乗越えさせて、両ビー
ド部3を規格リム2のドロップ又はウェル内に一旦落と
し込むことによって行なわれ、その後に続く、タイヤの
リム2への組付けは、そのタイヤ内へ、規定内圧に達す
るまで空気を充填して、ビード部3を、図1に矢印で示
すように、傾斜ビードシート6に沿って、その外面が湾
曲フランジ9に接触するまで外側方向へ押し進めること
により行われる。
【0013】このようなリム組みの進行状況を、図2に
示す、膨出ヒールを有しない従来の空気入りタイヤにつ
いてみるに、ビード部21は、それが傾斜ビードシート
上を外側へ移動するにつれて、それに対する締め代が増
加して緊締嵌合の度合いを高められることになるが、そ
の移動の妨げとなるビード部21の、傾斜ビードシート
6に対する摩擦抵抗は、その全周にわたって必ずしも均
等とはならないので、摩擦抵抗の大きい部分では、ビー
ドヒール22が隅丸凹部7に達するより先に、ビード部
21の外面が、リム2の湾曲フランジ9に接触すること
になり、そこに始まる圧縮変形に対する抵抗に基づき、
ビードヒール22が隅丸凹部7に接近することになる。
しかしながら、この場合には、ビードヒール22と隅丸
凹部7との間にしばしば生じる隙間23の発生位置およ
び体積が規格リム2の周上で不均等となることが多く、
このような状態が一旦発生すると、その隙間内に封じ込
められた空気が、ビード部21の、傾斜ビードシート6
に沿うそれ以上の移動を、それの圧力増加によって制限
するので、リム組み作業がそのまま打ち切られ勝ちであ
り、それ故に、空気入りタイヤそれ自体は十分なユニフ
ォミティをもって加硫成形されているにも拘わらず、タ
イヤ車輪としてRROが大きくなり、この結果としてR
FVが大きくなっていた。
【0014】これに対し、膨出ヒール10を設けた発明
タイヤでは、上述したようなリム組みの進行に当り、は
じめに、膨出ヒール10が規格リム2の隅丸凹部7に、
図1に示すように密着し、次いで、その膨出ヒール10
の圧縮変形下でビード部外面が湾曲フランジ9に接触
し、そこに適度な圧迫が加わった状態でリム組み作業が
終了されることになるので、ビード部外面と規格リム2
との間に、前述したような隙間が発生することがなく、
タイヤの中心軸線が規格リム2の中心軸線に容易に、か
つ高い精度で整合することになり、従って、タイヤ車輪
としてのRROが低減され、RFVが十分に抑制され
て、車輪ユニフォミティが大きく向上されることにな
る。
【0015】またここで、膨出ヒール10の膨出量d
は、それを2mm以上とすることによって、膨出ヒール1
0による隅丸凹部7の完全なる埋込みを担保することが
できるが、その膨出量dが大きくなりすぎると、ビード
部外面の湾曲フランジ9に対する動きが大きくなって、
リム擦れが激しくなるおそれがあるので、4mmを限度と
することが好ましい。
【0016】ところで、膨出ヒール10に配設したゴム
チェーファー11の硬度は、JIS硬度で65度以上と
することによって、膨出ヒール10の、隅丸凹部7への
十分強固な嵌込み固定をもたらし、また、その膨出ヒー
ル10の、隅丸凹部7に対する全周での均等接触を導く
ことができるが、その硬度は、硬すぎると、膨出ヒール
の、リムとの間での十分な圧縮変形量を確保することが
できず、気密性に問題が生じるおそれがあるため、80
度までとすることが好ましい。
【0017】この一方において、膨出ヒール10より半
径方向外方に位置して、湾曲フランジ9に接触するビー
ド部外面部分に配設したゴムチェーファー12の100
%モジュラスを30kgf /cm2 以上とすることによっ
て、とくには、膨出ヒール10の作用下で、空気入りタ
イヤ1と規格リム2とを高い精度で同心配置できること
に起因して、ビード部外面の、湾曲フランジ9との接触
部分に生じるリム擦れの発生を有効に阻止することがで
きるが、それが大きすぎると、屈曲を繰り返した場合
に、クラックを生じるおそれが高いので、90kgf /cm
2 以下とすることが好ましい。
【0018】かくして、この空気入りタイヤでは、タイ
ヤビード部3に膨出ヒール10を設けることによって、
タイヤ中心軸線と規格リムの中心軸線との常に適正なる
整合を実現してタイヤ車輪全体としてのユニフォミティ
を大きく向上させることができ、また、膨出ヒール10
の、少なくとも隅丸凹部7との接触表面のゴム硬度を、
JIS硬度で65度以上とすることによって車輪ユニフ
ォミティの一層の向上をもたらすことができる。
【0019】しかもここでは、膨出ヒール10より半径
方向外方で湾曲フランジ9に接触する、ビード部外面部
分の100%モジュラスを90kgf /cm2 以下30kgf
/cm 2 以上とすることにより、車輪ユニフォミティの向
上に起因する、ビード部外面部分へのリム擦れの発生を
十分に阻止してタイヤの耐久性を向上させることができ
る。
【0020】なおここで、車輪ユニフォミティのこのよ
うな向上は、タイヤ車輪の転動時における、接地面形
状、接地面積、幅方向接地面位置などの、車輪周方向で
の変動を十分小ならしめて、そのタイヤ車輪が発生する
力を周方向のどの位置にてもほぼ一定のものとするの
で、車両の走行安定性、ひいては、操縦安定性の向上を
もたらすことになる。
【0021】ところで、トウ先ゴム13の破断時の伸び
を420±50%とし、300%モジュラスを200±
20 kgf/cm2 とした場合には、ビード部3の倒れ込み
を阻止して操縦安定性の一層の向上をもたらし、併せ
て、ビード部3の、傾斜ビードシート6によるリム擦れ
を有効に防止することができる。なおここで、トウ先ゴ
ム15の破断時の伸びを370%未満としたときは、ビ
ードトウのトウ欠けが生じるおそれが高くなる一方、そ
れを470%越える値としたときは、ビード部の倒れ込
みを有効に阻止することができず、これらのことは、3
00%モジュラスを220 kgf/cm2 を越える値とした
とき、および180 kgf/cm2 未満としたときのそれぞ
れにおいてもまた同様である。
【0022】
【実施例】以下にこの発明の実施例を図面に基づいて説
明する。図1に示す実施例は、前述したように、ビード
部3に、膨出量dが2mm以上の膨出ヒール10を設け、
その膨出ヒール10の、隅丸凹部7との接触部分に配設
したゴムチェーファー11のJIS硬度を65度以上、
好ましくは80度以下とする一方、その膨出ヒール10
より半径方向外方にあって、湾曲フランジ9に接触する
ビード部外面部分に配設したゴムチェーファー12の1
00%モジュラスを90kgf /cm2 以下30kgf /cm2
以上とし、併せて、鈎形状を呈するトウ先ゴム13の、
破断時の伸びを420±50%とするとともに、300
%モジュラスを200±20 kgf/cm2 としたものであ
る。
【0023】これによれば、膨出ヒール10の存在に加
え、ゴムチェーファー11の選択されたゴム硬度に基づ
き、タイヤ車輪のすぐれたユニフォミティをもたらすこ
とができ、また、ゴムチェーファー12の選択されたゴ
ム硬度に基づき、とくには、車輪ユニフォミティの向上
に起因する、ビード部外面の、湾曲フランジ9との接触
部分へのリム擦れの発生を有効に防止することができ
る。
【0024】ここに車輪ユニフォミティの向上に起因す
る、ビード部外面のリム擦れは、膨出ヒール10を隅丸
凹部7に完全に埋込むことによるビードヒールの高い拘
束状態の下では、タイヤ車輪の負荷転動時におけるビー
ド部3と規格リム2との間の相対変位の大部分は、その
ビード部3の、膨出ヒール10より半径方向外方側部分
に発生することになり、なかでも、湾曲フランジ9との
接触部分では、その相対変位および作用荷重のいずれも
がとくに大きくなることに原因をおくものと考えられ
る。
【0025】ところで、それぞれのゴムチェーファー1
1,12の境界面は、接合性及びゴムチェーファーの特
性がおだやかに変化することを目的として斜裁接合する
ことが望ましい。
【0026】そしてまた、このタイヤでは、トウ先ゴム
13の破断時の伸びおよび300%モジュラスのそれぞ
れを選択することによって、操縦安定性を向上させ、ま
た、傾斜ビードシート6によるリム擦れを防ぐことがで
きる。
【0027】図3は、それぞれのチェーファーゴムの配
設態様を変更した他の実施例である。図3(a)に示す
例は、湾曲フランジ9との接触部分に配設したゴムチェ
ーファー12を、膨出ヒール10に配設したゴムチェー
ファー11の下層側を経て傾斜ビードシート6との接触
面まで延在させたものであり、また、図3(b)に示す
例は、ゴムチェーファー12を、ビード部3の内面側ま
で巻き上げたものである。
【0028】これらのいずれの実施例によっても、車輪
ユニフォミティおよびリム擦れに関して、図1に示すも
のと同様の作用効果をもたらすことができる他、図3
(a)に示す例によれば、接合が容易になり生産性を高
めることができ、図3(b)に示す例によれば、ゴムチ
ェーファー12でトウ先の保護を兼ねることにより、キ
ャンバスチェーファーを除去することが可能となる。
【0029】〔比較例1〕以下に発明タイヤと比較タイ
ヤと従来タイヤとの、車輪ユニフォミティおよびリム擦
れ量に関する比較試験について説明する。
【0030】◎供試タイヤ サイズが205/65R15のタイヤ。 このタイヤを、15×6JJの規格リムにリム組みし、
2.0kgf/cm2 の内圧を充填した。
【0031】・発明タイヤ 図1に示すところにおいて、膨出ヒールの膨出量を2.5m
m とし、膨出ヒール部のゴムチェーファーのJIS硬度
を78度、100%モジュラスを67 kgf/cm 2 とする
とともに、湾曲フランジとの接触部のゴムチェーファー
のJIS硬度を71度、100%モジュラスを42kgf
/cm2 としたもの。
【0032】・比較タイヤ 膨出ヒール部のゴムチェーファーおよび、湾曲フランジ
との接触部のゴムチェーファーをともに、JIS硬度が
78度、100%モジュラスが67 kgf/cm2の同一ゴ
ムとした点を除いて発明タイヤと同一のもの。
【0033】・従来タイヤ 図2に示すように、膨出ヒールを有しないタイヤであっ
て、ビードヒールから、湾曲フランジとの接触部に至る
ゴムチェーファーを、比較タイヤのそれと同一としたも
の。
【0034】◎試験方法 車輪ユニフォミティについては、RROおよびRFVの
それぞれを測定することにより求め、リム擦れ量は、車
重が1.6 ton の後輪駆動乗用車にタイヤ車輪を装着して
5万Km走行後のリム擦れ深さを、前輪タイヤについて測
定して求めた。
【0035】◎試験結果 上記試験結果を表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】表1によれば、発明タイヤでは、車輪ユニ
フォミティを従来タイヤに比して大きく向上させること
ができるとともに、リム擦れ量を、従来タイヤとほぼ同
程度にまで低減できることが明らかである。
【0038】〔比較例2〕以下に発明タイヤと比較タイ
ヤと従来タイヤとの、車輪ユニフォミティおよびリム擦
れ量に関する他の比較試験について説明する。
【0039】◎供試タイヤ サイズが225/50R16のタイヤ。 このタイヤを、16×7JJの規格リムにリム組みし、
2.0 kgf /cm2 の内圧を充填した。
【0040】・発明タイヤ 図1に示すところにおいて、膨出ヒールの膨出量を2.5
mmとし、膨出ヒール部のゴムチェーファーのJIS硬度
を78度、100%モジュラスを67kgf /cm 2 とする
とともに、湾曲フランジとの接触部のゴムチェーファー
のJIS硬度を81度、100%モジュラスを88kgf
/cm2 としたもの。
【0041】・比較タイヤ 膨出ヒール部のゴムチェーファーおよび、湾曲フランジ
との接触部のゴムチェーファーをともに、JIS硬度が
78度、100%モジュラスが67kgf /cm2の同一ゴ
ムとした点を除いて発明タイヤと同一のもの。
【0042】・従来タイヤ 図2に示すように、膨出ヒールを有しないタイヤであっ
て、ビードヒールから、湾曲フランジとの接触部に至る
ゴムチェーファーを、比較タイヤのそれと同一としたも
の。
【0043】◎試験方法 車輪ユニフォミティについては、RROおよびRFVの
それぞれを測定することにより求め、リム擦れ量は、車
重が1.6 ton の後輪駆動乗用車にタイヤ車輪を装着して
5万km走行後のリム擦れ深さを、前輪タイヤについて測
定して求めた。
【0044】◎試験結果 上記試験結果を表2に示す。
【0045】
【表2】
【0046】表2に示すところによれば、発明タイヤで
は、車輪ユニフォミティを従来タイヤに比して大きく向
上させることができるとともに、リム擦れ量を、従来タ
イヤよりも低減できることが明らかである。
【0047】
【発明の効果】かくして、この発明によれば、膨出ヒー
ルによって車輪ユニフォミティを有効に向上させること
ができ、このことは、その膨出ヒールの、少なくとも隅
丸凹部との接触表面のゴム硬度を選択することによって
一層顕著なものとすることができる。またここでは、膨
出ヒールより半径方向外方側に位置して、湾曲フランジ
に接触するビード部外面部分のゴム硬度を選択すること
によって車輪ユニフォミティの向上に起因するリム擦れ
の発生を十分に防止することができる。加えて、トウ先
ゴムの物性を特定した場合には、操縦安定性の向上をも
たらすとともに、傾斜ビードシートによるリム擦れを防
止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を、タイヤのリム組み要領と
の関連で示す要部断面図である。
【図2】従来タイヤのリム組み要領を示す要部断面図で
ある。
【図3】この発明の他の実施例を示す要部断面図であ
る。
【符号の説明】
1 空気入りタイヤ 2 規格リム 3 ビード部 5 ビードコア 6 傾斜ビードシート 7 隅丸凹部 8 張出しフランジ 9 湾曲フランジ 10 膨出ヒール 11,12 ゴムチェーファー 13 トウ先ゴム P 交点 Q ビード基点 D リム径 d 膨出量

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 傾斜ビードシートと、これに隣り合って
    順次に連なる隅丸凹部又は、隅丸凹部および張出しフラ
    ンジと、外向きに反曲した湾曲フランジとを有する規格
    リムに対して、その上記傾斜ビートシートに緊締嵌合す
    るビード部を具え、上記規格リムに組付けて車輪を形成
    する空気入りタイヤにおいて、 上記ビード部に、規格リムの湾曲フランジと、それに面
    するビード部外面との間に生ずべき接触に先んじて、規
    格リムの隅丸凹部にその全周にわたって密着する膨出ヒ
    ールを設け、この膨出ヒールの膨出量を2mm以上とし、 その膨出ヒールの、少なくとも隅丸凹部との接触表面の
    ゴム硬度を、JIS硬度で65度以上とするとともに、
    膨出ヒールより半径方向外方側に位置して、湾曲フラン
    ジに接触するビード部外面部分のゴムの100%モジュ
    ラスを90kgf/cm2 以下、30kgf /cm2 以上として
    なる車輪ユニフォミティに優れる空気入りタイヤ。
  2. 【請求項2】 前記ビード部の、傾斜ビードシートに沿
    う幅方向内端部分に位置するビードトウのトウ先ゴム
    の、破断時の伸びを420±50%とし、300%モジ
    ュラスを200±20 Kgf/cm2 としてなる請求項1記
    載の車輪ユニフォミティに優れる空気入りタイヤ。
JP22729493A 1993-09-13 1993-09-13 車輪ユニフォミティに優れる空気入りタイヤ Expired - Fee Related JP3213133B2 (ja)

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JP2006213241A (ja) * 2005-02-04 2006-08-17 Bridgestone Corp 空気入りタイヤ
JP2015174526A (ja) * 2014-03-14 2015-10-05 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ
JP2016055660A (ja) * 2014-09-05 2016-04-21 横浜ゴム株式会社 空気入りタイヤ

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