JP3247510B2 - 空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

空気入りラジアルタイヤ

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JP3247510B2 JP22103993A JP22103993A JP3247510B2 JP 3247510 B2 JP3247510 B2 JP 3247510B2 JP 22103993 A JP22103993 A JP 22103993A JP 22103993 A JP22103993 A JP 22103993A JP 3247510 B2 JP3247510 B2 JP 3247510B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、カーカスプライを構
成するプライコードとしてポリエステル繊維コードを用
いた空気入りラジアルタイヤに関するものであり、とく
には、タイヤ車輪としてのユニフォミティの向上をもた
らすものである。
【0002】より詳細には、この発明は、タイヤに適合
すべき二つ割り、5°深底、15°深底又は広幅深底等
の各タイプのリム、すなわちJATMAやTRA等で規
格が定められたリム(この明細書で単に「規格リム」と
云う)にタイヤを組付けた、タイヤ車輪として満足な車
輪ユニフォミティを実現して、ラジアルランナウト(以
下「RRO」と略す)を小さくし、ラジアルォースバリ
エーション(以下「RFV」と略す)を有効に抑制する
ことのできる、空気入りラジアルタイヤを提案しようと
するものである。
【0003】
【従来の技術】空気入りラジアルタイヤでは、コスト、
生産性などの観点から、ディップ処理を施したポリエス
テル繊維コードによってカーカスプライを構成すること
が従来から広く一般に行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ポリエステ
ル繊維コードは、比較的大きな熱収縮性を有し、熱に対
する寸法安定性が低いことから、加硫成形後のタイヤ
の、ラジアルカーカス、ひいては、タイヤの形状変化が
大きく、それ故に、製品タイヤの外径寸法が周方向位置
によって変動するのを余儀なくされていた。
【0005】そこで、タイヤ車輪のRFVの抑制を目的
として、製品タイヤそれ自体のRFVの変化を測定し
て、その推移をあらわす波形の最大点と、そのタイヤを
組付ける規格リムについて別途計測した外周の振れの変
動を示す波形の最小点とが一致するようにタイヤをリム
に組付けることも行われているが、近年のリムの工作精
度の向上によって、もはやその意義は事実上失われるに
至っており、場合によっては、タイヤそれ自体のRFV
よりもむしろタイヤ車輪のRFVの方が大きくなってし
まうこともあった。
【0006】この発明は、従来技術の有するこのような
問題点に着目してなされたものであり、プライコードと
してポリエステル繊維コードを用いることによる、タイ
ヤそれ自体のユニフォミティの低下を、タイヤ車輪とし
てみたときの車輪ユニフォミティを向上させることによ
って十二分に補うことができる空気入りラジアルタイヤ
を提供するものである。
【0007】すなわち、この発明は、工作精度のすぐれ
た規格リムに、タイヤそれ自体についてはRROの良好
な空気入りタイヤを組付けたときにも、タイヤ車輪全体
としてのRROは必ずしも小さくならないとの知見に基
づき、その原因が、リム組みの際におけるタイヤの偏心
装着に由来することを見出した結果としてなされたもの
であり、リムに対する空気入りラジアルタイヤの組付け
に当って同心装着が容易に導びかれるようにタイヤビー
ド部を改良することによって、すぐれた車輪ユニフォミ
ティを実現し、タイヤ車輪のRROおよびRFVをとも
に十分小ならしめることができる空気入りラジアルタイ
ヤを提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明の空気入りラジ
アルタイヤは、トレッド部および、このトレッド部に連
なる一対のサイドウォール部を設けるとともに、各サイ
ドウォール部の半径方向内端に連続するビード部を設
け、また、それぞれのビード部に埋設したビードコア間
でトロイダルに延びる、少なくとも一枚のカーカスプラ
イからなるラジアルカーカスを設け、そして通常は、ラ
ジアルカーカスのクラウン部の外周側に、少なくとも二
層のベルト層からなるベルトを設けたところにおいて、
前記カーカスプライを構成するプライコードをポリエス
テル繊維コードとするとともに、規格リムの傾斜ビード
シートに緊密に嵌合される前記ビード部に、その規格リ
ムの、幅方向の最外側に位置する湾曲フランジと、それ
に対向するビード部外面との接触に先だって、傾斜ビー
ドシートの幅方向外側に隣接する隅丸凹部にその全周に
わたって密着する膨出ヒールを設け、この膨出ヒールの
膨出量を2mm以上とするとともに、その膨出ヒールのゴ
ム硬度を、JIS硬度で65度以上としたものである。
【0009】ここで規格リムは、傾斜ビードシートと、
この傾斜ビードシートの幅方向の外側に順次に連なる隅
丸凹部および、外向きに反曲する湾曲フランジとを具
え、場合によっては、その湾曲フランジと隅部凹部との
間に張出しフランジを具えることもある。
【0010】また、ここでいう膨出ヒールの膨出量と
は、ビード基点を通る、タイヤ中心軸線への垂線を基準
として測定したときの膨出ヒールの側方迫出量を意味す
るものとする。
【0011】
【作用】この空気入りラジアルタイヤでは、カーカスプ
ライを構成するプライコードとして、ディップ処理を施
したポリエステル繊維コードを用いることにより、従来
技術で述べたように、コストの低域をもたらし、また生
産性を高めることができる。
【0012】ところでこの一方において、ポリエステル
繊維コードを用いることに起因する製品タイヤのユニフ
ォミティの低下は、タイヤビード部の改良に基づく、タ
イヤ中心軸線とリム中心軸線との常に適正なる整合を実
現して、タイヤ車輪としてのユニフォミティを向上させ
ることによって十分にカバーすることができる。
【0013】すなわち、このタイヤによれば、タイヤビ
ード部に、タイヤのリム組みに当たって、規格リムの湾
曲フランジと、それに対向するビード部外面との接触に
先だって、リムの傾斜ビードシートに隣接する隅丸凹部
にその全周にわたって密着する膨出ヒールを設けること
により、そのリム組みの進行に際し、はじめに、膨出ヒ
ールが隅丸凹部に密着し、次いで、その膨出ヒールの圧
縮変形下で、ビード部外面が湾曲フランジに接触するこ
とになるので、ビード部外面と湾曲フランジ等との接触
状態を全周にわたって十分均一なものとして、タイヤの
中心軸線を規格リムの中心軸線に高い精度で整合させる
ことができ、これがため、RRO、すなわち、タイヤ車
輪の外周の振れが小さくなり、また、タイヤ車輪を一定
のたわみの下で回転させたときの半径方向反力の変動、
すなわち、RFVが有効に抑制されて、車輪のユニフォ
ミティが大きく向上されることになる。
【0014】従ってここでは、タイヤ車輪としてのユニ
フォミティの向上により、ポリエステル繊維コードをプ
ライコードとして用いることに起因するタイヤユニフォ
ミティの低下を十分に補うことができる。
【0015】ところで、車輪ユニフォミティのこのよう
な向上は、タイヤ車輪の転動時における、接地面形状、
接地面積、幅方向接地面位置などの、車輪周方向での変
動を十分小ならしめて、そのタイヤ車輪が発生する力を
周方向のどの位置にてもほぼ一定のものとするので、車
両の走行安定性、ひいては、操縦安定性の向上をももた
らすことになる。
【0016】なおここでは、膨出ヒールの膨出量を2mm
以上とすることによって、膨出ヒールによる隅丸凹部の
完全なる埋込みを担保することができるが、その膨出量
が大きくなりすぎると、ビード部外面の、湾曲フランジ
に対する動きが大きくなって、リム擦れが激しくなるお
それがあるので、4mmを限度とすることが好ましい。ま
た、膨出ヒールのゴム硬度は、JIS硬度で65度以上
とすることによって、膨出ヒールの、隅丸凹部への十分
強固な嵌込み固定をもたらし、また、その膨出ヒール
の、隅丸凹部に対する全周での均等接触を導くことがで
きるが、その硬度は、硬すぎると、膨出ヒールの、リム
との間での十分な圧縮変形量を確保することができず、
気密性に問題が生じるおそれがあるため、80度までと
することが好ましい。
【0017】
【実施例】以下にこの発明の実施例を図面に基づいて説
明する。図1は、この発明の実施例を示す幅方向断面図
であり、図中1はトレッド部を、2は、このトレッド部
1のそれぞれの側部に連続する左右一対のサイドウォー
ル部を、そして3は、各サイドウォール部2の半径方向
内端に連続するビード部をそれぞれ示す。
【0018】この例では、タイヤ周方向に対して実質的
に90°の角度で延びる、ディップ処理を施したポリエ
ステル繊維コードからなる一枚のカーカスプライで、ト
ロイダルに延びるラジアルカーカス4を形成し、このラ
ジアルカーカス4のそれぞれの側端部分を、ビード部3
に埋設したビードコア5の周りで、タイヤ幅方向の内側
から外側に向けて高く巻き上げ、また、ラジアルカーカ
ス4のクラウン部の外周側に、タイヤ周方向に対して比
較的小さい角度で延在するスチールコードよりなり、層
間でコードが相互に交差する二層のベルト層6a,6b
にて構成したベルト6を配設し、そして、そのベルト6
のさらに外周側に、実質的にタイヤ周方向に延びる有機
繊維コードからなり、ベルト6をその全幅にわたって覆
う一枚のベルト補強層7を配設する。またここでは、ト
レッド部に、タイヤ周方向に延びる複数本の周方向溝8
および、タイヤ幅方向に延びる、図示しない複数本の幅
方向溝をそれぞれ形成する。
【0019】そしてさらに、このタイヤでは、ビード部
3に、タイヤのリム組みに当たって、規格リムの湾曲フ
ランジと、それに対向するビード部外面との接触に先だ
って、傾斜ビードシートの幅方向外側に隣接する隅丸凹
部に、その全周にわたって密着する膨出ヒール9を設け
る。図2は、このことを、膨出ヒール9を設けたビード
部3、ひいては、タイヤの、規格リムへの組付け要領と
の関連で示す要部断面図であり、図中10は規格リム、
11はそれの傾斜ビードシート、12は、傾斜ビードシ
ート11の幅方向外側に隣接して位置する隅丸凹部をそ
れぞれ示し、また、13は、隅丸凹部12から半径方向
外方へ張出す張出しフランジを、14は、その張出しフ
ランジ13の、幅方向および半径方向のそれぞれの外方
に連続して外向きに反曲する湾曲フランジをそれぞれ示
す。なお、張出しフランジ13は、規格リム10の種類
によっては省かれることもある。
【0020】ここにおいて、膨出ヒール9とは、規格リ
ム10の、図示のような幅方向断面内で、傾斜ビードシ
ート11を隅丸凹部側へ延長した仮想の直線1と、隅丸
凹部12に連なる張出しフランジ13、張出しフランジ
のない規格リムでは湾曲フランジ14に接して規格リム
10の中心軸線と直交する、これも仮想の直線mとの交
点Pに対応し、タイヤ設計上予定されるビード基点Qを
通り、そこからタイヤ中心軸線に下した垂線nよりも突
出したビードヒールをいうものとし、それの膨出量d
は、垂線nからの迫出代をもって定め、ここではそれを
2mm以上とする。
【0021】しかもここでは、かかる膨出ヒール9のゴ
ム硬度をJIS硬度で65度以上とし、加えて、ビード
部3の、傾斜ビードシート11に沿う幅方向内端部分に
位置するビードトウのトウ先ゴム15、図では、傾斜ビ
ードシート11に沿う部分を隅丸凹部側へ幾分長く延在
させた鈎形状のトウ先ゴム15の、破断時の伸びを42
0±50%とし、300%モジュラスを200±20kg
f/cm2 として、そのトウ先ゴム15に、硬さと靭性とを
付与する。
【0022】以上のように構成してなるタイヤビード部
3には通常、前述した直線1と直線mとの交点Pから、
規格リム10の中心軸線までの距離を半径とする円の直
径で定義されるリム径Dに対して適切な締め代が付与さ
れており、かかるビード部3を有するタイヤの、規格リ
ムへの配設は、それぞれのビード部3につき、規格リム
10の湾曲フランジ14の外周で、それを部分的に逐次
に乗越えさせて、両ビード部3を規格リム10のドロッ
プ又はウェル内に一旦落とし込むことによって行なわ
れ、その後に続く、タイヤのリム10への組付けは、そ
のタイヤ内へ、規定内圧に達するまで空気を充填して、
ビード部3を、図2に矢印で示すように、傾斜ビードシ
ート11に沿って、その外面が湾曲フランジ14に接触
するまで外側方向へ押し進めることにより行われる。
【0023】このようなリム組みの進行状況を、図3に
示す、膨出ヒールを有しない従来の空気入りタイヤにつ
いてみるに、ビード部21は、それが傾斜ビードシート
上を外側へ移動するにつれて、それに対する締め代が増
加して緊締嵌合の度合いを高められることになるが、そ
の移動の妨げとなるビード部21の摩擦抵抗は、その全
周にわたって必ずしも均等とはならないので、摩擦抵抗
の大きい部分では、ビードヒール22が隅丸凹部12に
達するより先に、ビード部21の外面が、リム10の湾
曲フランジ14に接触することになり、そこに始まる圧
縮変形に対する抵抗に基づき、ビードヒール22が隅丸
凹部12に接近することになる。しかしながら、この場
合には、ビードヒール22と隅丸凹部12との間にしば
しば生じる隙間23の発生位置および体積が規格リム1
0の周上で不均等となることが多く、このような状態が
一旦発生すると、その隙間内に封じ込められた空気が、
ビード部21の、傾斜ビードシート11に沿うそれ以上
の移動を、それの圧力増加によって拘束するので、リム
組み作業がそのまま打切られ勝ちであり、それ故に、空
気入りタイヤそれ自体は十分なユニフォミティをもって
加硫成形されているにも拘わらず、タイヤ車輪としての
RROが大きくなり、この結果としてRFVが大きくな
っていた。
【0024】これに対し、膨出ヒール9を設けた発明タ
イヤでは、上述したようなリム組みの進行に当たり、は
じめに、膨出ヒール9が規格リム10の隅丸凹部12
に、図2に示すように密着し、次いで、その膨出ヒール
9の圧縮変形下でビード部外面が湾曲フランジ14に接
触し、そこに適度な圧迫が加わった状態でリム組み作業
が終了されることになるので、ビード部外面と規格リム
10との間に、前述したような隙間が発生することがな
く、タイヤの中心軸線が規格リム10の中心軸線に容易
に、かつ高い精度で整合することになり、従って、タイ
ヤ車輪としてのRROが低減され、RFVが十分に抑制
されて、車輪ユニフォミティが大きく向上されることに
なる。
【0025】なおここで、膨出ヒール9の膨出量dは、
通常の乗用車用タイヤにおいては2〜4mmとすること
が、ビード外面のリム擦れを阻止しつつ車輪ユニフォミ
ティを向上させる上で好ましく、また、その膨出ヒール
9のゴム硬度は、JIS硬度で65〜80度とすること
が、膨出ヒールと隅丸凹部との間での気密性を十分に確
保しつつ、車輪ユニフォミティを向上させる上で好適で
ある。
【0026】加えてこの例ではトウ先ゴム15の破断時
の伸びを420±50%とし、300%モジュラスを2
00±20kgf/cm2 とすることによって、ビード部の倒
れ込みを阻止して操縦安定性の一層の向上をもたらし、
併せて、ビード部3のリム擦れを有効に防止する。なお
こここでトウ先ゴム15の破断時の伸びを370%未満
としたときは、ビードトウのトウ欠けが生じるおそれが
高くなる一方、それを470%越える値としたときは、
ビード部の倒れ込みを有効に阻止することができず、こ
れらのことは、300%モジュラスを220kgf/cm2
越える値としたとき、および180kgf/cm2 未満とした
ときのそれぞれにおいてもまた同様である。
【0027】ところで、膨出ヒール9は、たとえば図4
に示すように、そこに輪状芯16を埋設することによっ
て補強することもでき、スチールコード、有機繊維コー
ドなどを用いた非伸長性の無端バンドとすることができ
るこの輪状芯16によって膨出ヒール9を補強した場合
には、適当な圧縮量を確保しつつ、より正確にタイヤを
位置決めすることができる。
【0028】かくして、この空気入りラジアルタイヤに
よれば、ディップ処理を施したポリエステル繊維コード
でカーカスプライを構成することによって、コストの低
減および生産性の向上を実現することができる一方、ポ
リエステル繊維コードを用いることに起因するタイヤユ
ニフォミティの低下を、空気入りタイヤをリムに組付け
たタイヤ車輪としてのユニフォミティの向上によって十
分に補うことができる。
【0029】〔比較例1〕サイズが205/65 R1
5のの乗用車用チューブレスタイヤを、15×6JJの
規格リムに組付けるとともに、2.0kgf/cm2 の内圧を
充填した場合において、図1に示す構造を有する発明タ
イヤと、膨出ヒールを有しない比較タイヤとのRROお
よびRFVを測定したところ、発明タイヤのRROおよ
びRFVはそれぞれ、0.30mmおよび6.1kgf であ
るのに対し、比較タイヤのそれらは、それぞれ0.53
mmおよび8.3kgf であった。
【0030】なおここでは、カーカスプライコードを、
ディップ処理を施した1500d/2のポリエステル繊維
コードとするとともに、それらのコードの、タイヤ周方
向に対する角度を90°とし、また、一枚のカーカスプ
ライの巻上げ端を、タイヤの最大幅位置の近傍に位置さ
せた。またここでは、発明タイヤの膨出ヒールは、膨出
量2mm、JIS硬度70度とした。
【0031】〔比較例2〕ラジアルカーカスを、図5に
示すように、アップダウン構造の二枚のカーカスプライ
で形成し、カーカスプライコードを、ディップ処理を施
した1000d/2のポリエステル繊維コードとするとと
もに、それらのコードの、タイヤ周方向に対する角度を
90°としたタイヤにつき、比較例1の場合と同様の条
件下でRROおよびRFVを測定したところ、膨出ヒー
ルを有する発明タイヤでは、RROが0.2mm、RFV
が5.0kgf であるに対し、膨出ヒールを有しない比較
タイヤでは、RROおよびRFVはそれぞれ0.6mmお
よび8.7kgf となった。ここで、膨出ヒールの膨出量
は2mm、JIS硬度は70度とし、一枚のカーカスプラ
イの巻上げ端を、タイヤの最大幅位置の近傍に位置させ
た。
【0032】〔比較例3〕ラジアルカーカスを、図6に
示すように、ビードコアの周りに内側から外側へ高く巻
上げた二枚のカーカスプライで構成し、それぞれのカー
カスプライのコードを、ディップ処理を施した1500
d/2 のポリエステル繊維コードとするとともに、一方の
プライコードの、タイヤ周方向に対する角度を87°、
他方のプライコードの、同様の角度を93°とし、比較
例1の場合と同様の条件下でRROおよびRFVを測定
したところ、発明タイヤではそれぞれ0.28mmおよび
6.3kgf であり、膨出ヒールを有しない比較タイヤで
は0.62mmおよび9.0kgf であった。なお、発明タ
イヤの膨出ヒールの膨出量は2mm、JIS硬度は70度
とし、それぞれのカーカスプライの巻上げ端は、タイヤ
の最大幅位置近傍に位置させた。
【0033】
【発明の効果】上記比較例からも明らかなように、この
発明によれば、カーカスプライコードとしてポリエステ
ル繊維コードを用いることによってコストの低減、生産
性の向上等を図ってなお、ポリエステル繊維コードを用
いることに起因するタイヤそれ自体のユニフォミティの
低下を、車輪ユニフォミティの向上をもって十二分に補
うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示すタイヤ幅方向断面図で
ある。
【図2】図1に示すタイヤのリム組み要領を示す要部断
面図である。
【図3】従来タイヤのリム組み要領を示す要部断面図で
ある。
【図4】この発明の他の実施例を示す要部断面図であ
る。
【図5】供試タイヤを示す要部断面図である。
【図6】他の供試タイヤを示す要部断面図である。
【符号の説明】
1 トレッド部 2 サイドウォール部 3 ビード部 4 ラジアルカーカス 5 ビードコア 6 ベルト 6a,6b ベルト層 7 ベルト補強層 8 周方向溝 9 膨出ヒール 10 規格リム 11 傾斜ビードシート 12 隅丸凹部 13 張出しフランジ 14 湾曲フランジ 15 トウ先ゴム P 交点 Q ビード基点 D リム径 d 膨出量

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トレッド部と、このトレッド部に連なる
    一対のサイドウォール部と、各サイドウォール部の半径
    方向内端に連続するビード部とを具えるとともに、それ
    ぞれのビード部に埋設したビードコア間でトロイダルに
    延びる、少なくとも一枚のカーカスプライからなるラジ
    アルカーカスを具える空気入りラジアルタイヤであっ
    て、 前記カーカスプライを構成するプライコードをポリエス
    テル繊維コードとするともに、 規格リムの傾斜ビードシートに緊密に嵌合される前記ビ
    ード部に、その規格リムの、幅方向の最外側に位置する
    湾曲フランジと、それに対向するビード部外面との接触
    に先だって、傾斜ビードシートの幅方向外側に隣接する
    隅丸凹部にその全周にわたって密着する膨出ヒールを設
    け、この膨出ヒールの膨出量を2mm以上とするととも
    に、その膨出ヒールのゴム硬度を、JIS硬度で65度
    以上としてなる空気入りラジアルタイヤ。
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